俺守護天使だけどなんか質問ある?【DQ9】 (45)

名前;はん
性別:男
体系:タイプ1
髪の色:タイプ1
顔:タイプ9
肌の色:タイプ1
目の色:タイプ1
性格:ただのクズ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469296546

俺は守護天使やってんだけどもうダメな気がする。
なんかいきなりウォルロ村の守護天使にされるし町の人間は
誰も反応してくれないから寂しいし師匠は天津飯みただし。
で、今日はその天津飯が来てる。

お、天津飯が気を察知したらしい。
視線の先には少女と爺さんが歩いてるのが見える。
やめろお前あの人は武天老子じゃないよ残ってんのは老だけだから。
ほら息切らしてるし。

「がんばっておじいちゃん!村まであとちょっとだよ!」

村どころかその爺さんゴール近づいてない?
ほらここに天さんが波をしようとしてるよあの腕を三角形にするやつ。

「むむむ!これはいかん!あのままでは魔物に襲われてしまうだろう。」

見てみるとキュウリが槍持ってた。
隣じゃ天さんがわれらの使命がどうこうっていってやがる。
そして意気揚々と飛んでってしまった。

とりあえず後ろから近づいて有無も言わさず蹴っ飛ばす。
今の俺は昼時が過ぎて一時間くらいしたサラリーマンの心境だ。
天さんがなんかこうキュウリを漬物にしてるが知ったことじゃない
俺はスライムを天さんの頭にのっけてツインテールみたいにして通行人をみた。

「ほら、ウォルロ村が見えてきたよおじいちゃん。」
「おお。もう無理かとあきらめかけたが何とか帰ってこられたのう。」

くやしいのうwwwwくやしいのうwwww
違うか、娘と思わしき少女が明るい声でじいさんと話している。
やっぱり人が無事なのを見るのは気分がいいな。
そう思い見ていると少女から青っぽいオーラが出てきた。

「それは星のオーラ。」

天さんがそう言う。
てかスライム外さないんすか、気に入った?あぁそう。
これは人間の官舎が形になったもので俺達守護天使はこれを集めている。
何故かって?

てなわけで天界に来ております。
しかもこの世界樹の前に。
俺達守護天使はこの星のオーラを世界樹にささげるのが使命らしい。
天さんはなんか用があるって先にいった。
凄いあのハゲスライムつけてる。

で、オムイとかいう長老に報告を適当に終えてきた。
膝をついて鼻ほじりながら報告してたせいでなんか殺気がすごかったけど
俺は悪くない、悪いのはあのスライムつけた天さんの教育だバカヤロー。
隣では天さんとラフェットがエルギオスの悲劇がどうとか。
なに?毛根の話?確かに天さんの毛根は悲劇的ビフォーアフター遂げたけど
触れちゃいけないことって天使でもあるんだよ?ラファエルさん。

世界樹に星のオーラをささげるとすごい光った。
なんだこれは、新手のクリスマスツリーか。
後ろで天さんから激励のメッセージをもらうけど鼻くそほじりながら聞き流す。
するといきなり天さんが変なこと言い始めた。

「やはり いちいち ウォルロ村の守護天使 と 呼ぶのは すこし面倒だった…。」

ここで俺のあだ名がウォルロ村の守「護」天使「はん」、つまり悟飯になった。
おい、世界線が違うだろ竜玉でも掘ってろバカヤロー。

長老に報告に行ったらそろそろ世界樹に実が付くかもだそうだ。
実が付くとなんか色々あって神のいる世界にいけるらしい。
そんなこんなで今度は一人で地上に行かされます。
いやだー俺ちゃんお家帰るーとか言ってたら近くにいた女天使に蹴落とされた。
あぁぁああああああああああ!

降り立つ()や否や餓鬼どもが俺の話をしていた。
守護天使の増派どうとか俺の名前がどうとか、俺の石像まんま孫悟空なんだけど
あれだよ?俺はその息子に似てるからね?空じゃなくて飯だからね?
少年はニートとか言うらしい、働けばーか。
とりあえず罰として鼻くそをつけておいた。

目についた馬小屋に入る。
なんだ主人が寝てるぞ、これはどうにかしなければ。
馬の糞を集めて寝ている横にそっと奉納してやろうかと思ったら
全部回収し終えたところで起きてきた。
とりあえず星のオーラゲットできたので良しとしよう。

他になんかないか彷徨っていたら急に犬にほえられた。
で、犬がここ掘れワンワンと言わんばかりに吠える。
今日からお前の名前はムーンブルクの王女な?
そんなこんなで指輪を見つける、どうしようかな。
こういう時は教会で神頼み、って俺神の使いだわ。
そんなで好奇心で協会に来てみると婆さんが神に祈っていた。
指輪を無くしたらしいのでとりあえずさっき拾った指輪を無駄に無駄のない無駄な動きで
ポケットに滑り込ませる。婆さんのMPを吸い取るような不思議な動きだったがいいや。

星のオーラの二つ目をゲットし外に出るとすっかり夜になっていた。
天さんが遠めに見えるので近づいてみる。
頭のスライムもすっかり紅葉して...これべスになってやがる。
どうにも世界を回るので最初に立ち寄ったらしい。

「ところで はんよ。 じつは まだ お前に 教えることが 残っていたのだ。」

生きてる人間以外にも死んで彷徨ってる幽霊を成仏させるのも俺達天使の使命らしい。
いや、めっちゃこっち見てるけどその幽霊。
後ろに半径10mくらいのところに立ってるけど。

「しくしく…… なんで みんな オレのことを 無視するんだ?」

わぁお昼時に一人で弁当食べてる高校生じゃないか。
とりあえず歩み寄ってっ見るとびっくりされた。
あれか鼻くそほじりながらがいけないのか、あ、鼻血。
とりあえず俺の姿を見て自分は死んだ、ということを確認したらしい。
残念だけど今の俺はこの魂をあの世に送ることしかできない。
誰かにこいつの遺言を残してやったりとかはできないのだ、だからせめて自分の意思で
成仏してくれ。

三つめの星のオーラをゲットし、ハゲツインテと帰ろうとしたら
空に金色に輝く棒っぽいのが、玉はどこだ?

「天の箱舟か……。 近ごろ やけに あわただしいな。」

天津飯 が 仲間になった!
正直いらないです、戦闘とかないだろうし。

結局天さんはどっか行った。もう俺は知らん。
で、オムイさんに報告に行ったらなんか世界樹のとこにいるらしい。
とりあえず階段駆けあがってみると二人がいた。

「おぉ、ちょうどいいところに来たな ウォルロ村の守護天使はんよ。」

なんか聞くところによると世界樹が今にもあふれ出しそうらしい(要約)
で実がなると俺達天使は永遠の救いを得るとかどうとか。
俺の星のオーラでいよいよ実を結ぶだろうから早くささげろとほだされる。
そして言う通り俺はオーラを捧げ――――

結果だけいう、失敗した。
いや、オーラを捧げてそしたら天の箱舟が来て、で紫色のビームが天使界ごと天の箱舟を
はたき落としていきやがった。でなんかその拍子に俺も人間界に落っこちて、
翼と天使の輪っかを失った。
俺、守護天使なんだけどもうダメかもしれない。

俺はウォルロ村に落ちてきたらしく、この村の宿屋の娘、リッカの世話になっている。
なんか偶にニートってやつが....ニード?いいんだよニートで、だってなんかニートしてんじゃん顔が。
今日も人違いな守護天使像見てたらいびられたし、とりあえず鼻くそつけといた。

「ちょっと 二人とも! うちの はんに 何の用なの?」
「よ……よう リッカ。 なーに ちょっと こいつに 村のルールを 教えてやってただけさ。」

ルール(笑)だけどねぇニートくん。
鼻くそほじりながらそう言ってみるとこっちを睨んできたんでいやな笑いを返しておく。
うん、嫌われてんなー俺。

「どうして ニードって あんなに いばってばかりいるのかな? 昔は もっと 素直だったのに……。」

大方好きな子の前で格好つけたいんだろうな~、と指先の鼻くそとばして適当に考える。
俺は落ちてきたときに色々けがをして意識不明だったらしいけどまぁ天使の持ち前の回復力で
なんとか生きていたらしい。もう出歩けるまでに回復している、が。
体の方はどうにもなまって仕方がない。
村の外で体を鍛えようかなーと思ったらなんか止められた、解せぬ。
なんか地震で外に魔物が増えているらしい。

暇つぶしに村を回ってみた。
なんかリッカって結構苦労してんだな、ってことと
後はニードも今にありがちな若者なんだなとか村の人たち少し参ってきてないかとか
そういうのが感じ取れた、うーむ守護天使としてなんとかしてやりたい。
いや、空の上から愛の種をまき散らしてこの星から悲しみ消したかったとかじゃなくて純粋に。
で、リッカ達と夕飯食べて、寝て起きたらニードがなんか用があるらしい。
うるせー散々いびってくるくせにあんちくしょー、しょうがない、話だけ聞いてやろう。
最初の三文字だけ聞いて寝るわ。

ニードは俺と話すなり俺を外に連れ出した。
リッカに聞かれたくないことなのかな、とぼさっと構えてたらニードから
意外な言葉が飛び出た。

「土砂崩れで とうげの道が ふさがってるのは 知ってるだろ?
 あの道は このウォルロ村と 他の土地を むすぶ たいせつな かけ橋なんだよ。
 おかげで リッカ……いや 村のみんなが メーワクしてんだ。」

リッカという言葉を飲み込むニードに少しほほえましさを感じる。
天使に青春なんてありません、あるのはハゲとの修行の日々です。

「そこで このニードさまは考えた。 オレが 土砂崩れの現場まで行って なんとかしてやろうってな。
 そうすりゃ 親父も オレのことを 見直すだろうし リッカだって 大喜びってわけだ。」

話を要約すると俺にそこまで護衛しろって話らしい。
とりあえず貴様は俺のレベルアップの礎となるのじゃ。


で二日経ちました。
ずっとニードの「早く進もうぜ」って視線が背に突き刺さっていたが
まぁキュウリを漬物にしていた俺には痛くない、痛くないったら痛くないもーん。

で、がけ崩れの起きてるとこの近くまできたわけだけど。
目の前に天の箱舟の先っちょがちょうどいいくぼみに刺さっております。
ニードくんには見えないご様子、だからお前はニートなんだよこのやろー。
そのまま俺のことをまるで変人を見るような目で見ながら土砂崩れのほうに行った。
ノリで逆側逝ってもなんか純金の腕輪しかなかったのでニードの後ろをつけ狙う。
するとニードが唖然としていた。そりゃそうだ、俺とニードじゃどうにもならん量だよこれ。
ニードが悔しそうに土砂を殴るとその音で向こうの人間が気づいたようだ。

もう面倒になってきたので色々端折ると土砂の向こうにいたのはセントシュタインの兵士で
そのうち土砂はどけられるらしい。それともう一つ、ルイーダという女性がこっちに来てるはずなのに
連絡がないから探してみてくれとのことで、キサゴナ遺跡とかいう場所を通ったことしかわからないそうだ。
そして帰ってきたニードは親父にどやされたりなんやあって俺は家に帰った。

時刻は夜、リッカが座ったまま寝ているのを見計らって俺は遺跡にやってきました。
なんだっけヘキサゴン遺跡だっけ?の前で俺はわけもなく杖でモーモンを突っついてた。
おかげでさっき意味もなくリッカにホイミかけ続けて切れたMPも満タンだ。
なに?旅芸人の俺には杖は装備できない?知るか持つだけならただだろ。
結局モーモンは遺跡の方に逃げてしまったのでさっそく乗り込め―^^

乗り込んだはいいけど、道がないです。
というか石板の向こうに道がありそうなんだけどその石板が邪魔で通れない。
仕方ないかめはめ波で……と思って後ろ向いたら爺さんの幽霊がめっちゃ見てる。
試しに杖で突っついてみる。
ゆうれい に 1 のダメージ!
MP を 1 吸い取った!
うわぁめっちゃ嫌がってる、そのまま歩いて脇道に行ってしまった。
ついて行ってみると「この…石像の…背中に…」とか言って消えてしまった。
背中フェチなのだろう、仕方がない調べてやろう。
あれ、スイッチがある。まさか爺さんはこれを俺に見せるためにここに連れてきたのか。
ごめんな杖で突っついて、なんか途中から牙突撃とうとして。

ボタンをポチっと押す。
どこかで なにかが 動く音が した!
石碑が動いて道ができている。
そこからはもう単純作業だった。
メタッピーやドラキーを剣でひっぱたいて落とすだけ。
最深部につく頃にはレベルが8になっていた。
階段を上がってみるとなんか女性が瓦礫に挟まれてる。
「ねぇ あなた。 ちょっと そこのガレキを どけてくださらない?」
ケガは大したことないようだ、がなんかあいつがくるまえにうんぬんかんぬんって言ってる。
やめろバカそんなこといったら……
ガレキが降ってくる、足音が近づいてくる。
ほら来たじゃないのー

「頭上にも気を付けて!」
うるせぇなんで戦う前提なんだよ!
とりあえず斬ってみる、ガレキが頭に直撃するが全然痛くない、てかゆうれいの鎌のほうが痛い。
戦いは実につまらない内容だった、攻撃を気にせず兵士の剣でぶったぎるだけ。
さっき拾った革の盾の存在意義が薄くなり始めているがまぁいいだろう。
いい加減ガレキがうっとおしくなってきたので突進してきた敵の頭に突きを叩き込む。
あれだブルドーザーを牙突で止める感じ。
するとそのまま力を失ってその勢いのまま俺に滑り込んでくる。
見た感じはまんま骨の魚を受け止めるパチスロのエヴァみたいな構図だ。
そうして俺は経験値と魔獣の皮を手に入れたのだ。ちなみにレベルアップできませんでした。

多分ルイーダさんだろう、はドサクサに紛れてガレキから足が抜けたらしい。
また魔物に襲われるのもつまらないそうなので外に出てきました。
多分あなた一週間ぐらい閉じ込められてるよね?あ、ウォルロ村のこと思い出したらささっと行ってしまった。
寂しいのでモーモンについてきてもらった。なんかモンスターに興味を持たれて一種の百鬼夜行みたいになった
のは村の人が不安がるから内緒だ。百鬼夜行に別れを告げて自宅に帰る。
あれ、リッカがいない。これじゃシステム上寝れないじょのいこ、てなわけで宿屋に転がり込んでみる。
ルイーダさん(仮称)がリッカとなにやら話していた。セントシュタインで宿を開かないかとか言ってるけど
なんかもう眠いので立ったまま寝ることにした。おやすみなさい。
……いや、ルイーダさん結構声がデカいや、寝れねぇよ。
そう思ったらリッカがそのまま走って行ってしまった。

なんか家に行けば眠れそうなので家に帰ってみると家の前におっさんがいた。
あれ、なんか目じりのあたりがリッカにそっくりじゃない?
話しかけてみる。
「うひゃう! びっくりした 脅かさないで下さいよ もう」
俺としちゃおっさんが家の前にいることに驚いたんだけど。
なんか見たことあると思ったら遺跡で石像の背中を舐めるように見てた人だ。
聞くところによるとリッカの父、ロベルトさんだそうでオレが守護天使だってわかったらしい。
「ちょっと待ったーーーー!」
するとなんか飛んでくる。うざったいので兵士の剣の腹で叩き落す。
で、話の続きを...
「いったぁーい……ちょっと!いきなりなによ!」
ごめん魔物と間違えた。
「……ま それは いいや。そこのおっさん! あんたの発言 聞き捨てならないんですけど!」
うるせぇ話が進まないんだよとキャラメルクラッチで黙らせる。ふはははどうだ天使界のキャラメルクラッチは
痛かろう苦しかろう。
「いだだだだだだ!て、天使だっつーんならそこのおっさん成仏させてみなさいよぉおおおおおお!?」
それ以上、いけない。

サンディとかいう妖精(笑)をたたんでポーチに叩き込んでから、おっさんに話を聞く。
宿屋の高台に埋めたあれかな、とか言ってたのでムーンブルクの王女(仮称)に探してもらう。
するとなんかちょうどいいところでめっちゃ吠え始めた。
それどころか勝手に掘り出して持ってきた、お前ほんとにムーンブルクの王女じゃなかろうな。
とりあえず持ってきてくれたことに礼を言いつつ頭をなでながら渡されたトロフィーを見る。
なんかセントシュタイン城の王って書いてあって結構ビビった。犬もビビった。お前まじで人間じゃなかろうな。
思わずポーチにトロフィーを落としてしまった。ポーチではふぎゅって声が聞こえたが気にしない。
トロフィーをおっさんに見せてみると「うーむ懐かしい」とか言いながら昔話を始めた。
昔リッカは病弱だったので自分の宿王の夢をあきらめてまでこのウォルロ村に来たらしい。
ごめんロベルトさん、おっさんとか言って。あんた立派な父親じゃねぇか。

リッカにトロフィーを見せてみる。
驚いて父の考えがわからない、というリッカに階下から上がってきたじいちゃんが
リッカにロベルトさんがなぜこの村に来たのかを語り始めた。
この村の滝の水は体を丈夫にし病気を遠ざける効果があるらしい。
ロベルトさんが自分の夢より娘を助けることを選んだ、そう聞いてリッカは決心したように口を開いた。

「ねぇ悟飯くん、私セントシュタインに行くわ。」

なんでお前までそのあだ名知ってるんだよ。

リッカが部屋を出たので俺も後を追うとロベルトさんがいた。
「あれ、おっさん来てたんだ。」
お前は他人に敬意を払うことを知らねーのかボケが。
自分の夢を他ならぬ娘がついでくれた、娘はもうちゃんと歩んで行ける。
悔いはありません、と呟いたロベルトさんが昇天する。

「ありがとう、守護天使さま……」

親子そろってやっぱりいい人だった。
サンディも俺を天使と認めてくれるそうだ、いやお前に認められても嬉しくないけど。
「ところであんた星のオーラ回収しなくていいの?そこに転がってるけど」
残念ですが見えませんとか言ってみたら前言撤回されかけた。解せぬ。

数日後、土砂は取り除かれてリッカがセントシュタインに旅立つ日がやってきたのだ。
ニードはそわそわしてる、リッカはじいちゃんと別れの挨拶を交わしている。
ルイーダさんはこれからの期待に胸を躍らせて、俺はそれをよそに天さん今頃何してるかなーって
考える。俺が落ちるとき唯一手を差し伸べた人だからね、流石師匠、ハゲだけど。
この村の宿屋はニードが受け継ぐそうだ。ニードはニートから少しは進化した顔つきだ。
うん、俺?天使界に戻る方法を探す旅……っつても一つ心当たりがあるからそれを当たるために
村をでる、もしかしたらまともに会えるのはこれが最後かもしれない。

村を出て道を進む。
この前のモーモンが今度は自分から寄ってきて頭の上に乗っかってきた。
数秒で百鬼夜行の完成だ、魔物を引き連れる天使っていいのか?いっか。
で、天の箱舟の先っちょ♂についた。中に入ってみるが、うん。暗い。
お前はここをガンバスターのコックピットみたいにしてからイケてると言え。
さっさと出発しろと言うとサンディは少し怒りながらスイッチを押す。
揺れただけでなんも起きません、動きません、こいつもニードですえぇ。
どうもサンディエゴちゃん(誤字にあらず)も焦ってるご様子。
俺が星のオーラが見えてないのが原因らしいので、神様にこちらを見つけて助けてもらおうという作戦になった。
人助けをして星のオーラを大量に出してそれを目印に助けてもらう魂胆だ。正直怪しさが純度120%だけど
それ以外策はないので実行しましょう。まずはせっかく道が通じたのでセントシュタインですね、もしかして結構速く
リッカと再会できるんじゃないかな?

セントシュタインについた。
リッカが大きな建物にルイーダさんと一緒に入っていく。
あれが宿屋か、するとサンディエゴは見ていこうといって勝手に入ってしまうので俺は
近くの道具屋に入って薬草を注文する。サンディ?誰それ、俺の連れの妖精はサンディエゴって名前なんです。
流石にそろそろ迎えに行ってやるかと宿屋に入ってみると
トロフィーを持ったリッカの前でルイーダさんを除いた全員がひれ伏していた。
サンディエゴ?ジャーマンスープレックスで折りたたんでポーチだよ。ジャーマンスープレックスしてたんで
詳しく聞いていなかったがいつのまにか呼び込み要因にされていたようだ。この恨みは三倍で返す、サンディエゴに。

すぐに泊まれるように準備するから外で時間をつぶしてきてとのことなので
街を散策、どうも黒騎士という騎士に国は困らされているらしく、城では討伐者を募っているらしい。
そうだ、俺これに立候補してこよう。
城門の兵に立候補の旨を伝え王のいる場所まで行くと言い争う声。
どうも姫様が自分が黒騎士の所にいけば民が安心して暮らせるからいくとかなんとか。
とりあえず歩いて王の方にいくと喧嘩はおさまった。
黒騎士の対峙を引き受けよう、というと王は詳細にことを話してきた。
シュタイン湖という場所に姫を置いておけというがそこに兵を出してこちらに兵力がなくなったら攻め込むつもり
だとかどうとか、ならもっと迎撃態勢整えとけよとか言いたいがまぁいいや。

そこで姫、フィオーネ姫が口をはさんできた。
「そんな お父様……! 見ず知らずの旅の方を 巻き込んでは なりませぬ!」
しかし王様はそれに聞く耳を持とうとしない。フィオーネ姫はそのまま走って行ってしまった。
「……コホン。 すまんな。 フィオーネは 正義感の強いむすめ……。
 この件に 責任を感じておるのだろう。」
シュタイン湖には城から北のほうへ行けばつくそうだ。
話が終わり、城から出る。そういえばそろそろ宿屋の準備終わってるかな。
「ちょっと宿屋みてこうよー」
サンディエゴもそういってるので宿屋に顔を出してみる。

うん、準備も終わって少なからず客がいる。
リッカに挨拶をして次はルイーダさんと話す。
「そういえばあんた、そろそろ仲間ほしくならないかい?」
仲間、そういえば考えてすらいなかったな、とぼやくとルイーダさんは
名簿みたいなのを持ってきた。
「ここに色々雇える人が載ってるんだけど、気になった人を指名してみなよ!」
適当に聞き流しながら名簿を探している、戦士とか僧侶とか魔法使いとかいないな...
どうにも人気のある職業は護衛やら旅の仲間やらで引っ張りだこらしくなかなか仲間にできないそうな。
そう思っていると女性の僧侶の名前が目に留まった。
オリヴィア、新人の僧侶であまり注目されてない子らしい、とりあえず指名しておく。
すぐに仲間、というのもいささか不安なのでルイーダさんに頼んで全員で酒でも飲みながら話してみようと思う。
残り二人、だな。

俺は旅芸人という攻守ともにバランスの取れた安定した職業なので
どうしようか悩んでいたら盗賊の少女と目が合った。
直感でビビッときたのであの子も指名しておこう。
あとは魔法使いがいればいいんだけど...そう思っていると名簿に
武闘家が目に留まった。
……やだこの子、備考の欄に全てをぶっ壊しますって書いてる、反抗期かしら。
面白そうなので指名。うんいいパーティができそうだ。
「あ、そうだ。遺跡でのお礼がまだね。とっておきの特技教えてあげるわ。」
応援を教えてもらいました。運動会みたいにフレーフレーあーかーぐーみーって
やんのかな?

使命した三人のいるテーブルに向かう。
うっわ険悪な雰囲気、主に武闘家と僧侶がにらみ合ってる。
その間で盗賊ちゃんがめっちゃ縮こまってる、一番まともな子じゃねこの子。
「…なによ、文句のあるなら言ってみなさいよ。」
「……っけ、キーキーうるせぇ女だぜ、やっぱりあれか、この星の女は大抵そうかよ。」
おい、尻尾をゆらゆらさせてんじゃあないお前は元の世界に帰れサイヤ人。
とりあえず椅子にどっかり座って酒をちょびっと飲む。
「……あんたか、うちのパーティのリーダーは」
武闘家が机に脚を乗っけながら俺を睨む。
「あんたの命令を聞くつもりはないからな。」
戦闘に参加してくれるなら文句ないので了承しておく、てか面倒なんでみんな適当にやっといて。

そういいながら酒を飲む。
そういやオリヴィア以外は名前知らねぇな。
「あ、あの!マルヴィナって言います。盗賊やってます!よろしくお願いします!」
「……武闘家、エシャロだ。」
「……はぁ、改めて僧侶のオリヴィアよ。」
皆が自己紹介する。
名前がわかったら早速やることを発表する。
そのために皆を連れて街の外に出てきた。

現在俺達はおもいっきり草原を駆けまわっている。
やることというのはレベル上げだ。
皆レベルが1なので黒騎士と戦う前にレベルを10くらいにはしておこうと思ってきたのだが
複数の敵以外で出番がない武闘家が早くも不満げな顔をしている。
しょうがない、エンカウントする前にこっちから見つけて牙突してるだけだもの。
そのせいで動くだけで経験値が入ってくる。もっともこの世から出ていく命の方が多いんだけど。

魔物をひき殺していたらみんなのレベルが5くらいまで育ってきた。
ので湖の近くにレベル上げを始めた。
試しに近くのウパソルジャーと戦ったが僧侶の攻撃を受け流し、
その攻撃が俺に直撃し、更にMPまで吸い取っていきました。あのしたり顔に鼻くそつけてやる。
ねこまどうしとの戦いでは盗賊が後ろから迫って首を掻っ切ってすぐに終わらせてしまった。
あの目は養豚場の豚を見る目だったよ、ボソッってハイライトの無い目で「いただきます」って言ってたよ。
このくらいの戦いでエシャロは石の爪がもどかしそうだったので没収しておいた。
それからは意気揚々と石を剛速球でブン投げる日常を謳歌しております。

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