面接官「あなたはロシアという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｂ「ロシアは世界一の広大な面積を持った国であり、また国連の常任理事国でもあり、
　　　　　自他ともに認める大国であります。
　　　　　一方で、クリミアへの軍事行動で大きな騒ぎとなったウクライナ問題など、火種も抱えています。
　　　　　我が国との北方領土問題についても、今後どう交渉が進むか気になるところです」

面接官「不採用！」

面接官「あなたは中国という国についてどう思っていますか？」

就活生Ｃ「爆買いが流行語になるなど、我が国と密接な関わりを持っている国というのは間違いありません。
　　　　　しかしながら、尖閣諸島や東シナ海をめぐる問題やサンゴ密漁など、
　　　　　距離が近いがゆえの軋轢も数多く存在しています。
　　　　　これからもデリケートに外交をしていかねばならない国だと感じています」

面接官「不採用！」

面接官「あなたは日本という国についてどう思っていますか？」

就活生Ｄ「自分が生まれ育った国ですので、もちろん愛着はあります。
　　　　　2020年に控えた東京オリンピックに向けて国民一丸となって盛り上がっていきたいです。
　　　　　同時に、不況や原発問題、高齢化問題、災害対策と、解決しなければならない課題も多く、
　　　　　私自身、これからは社会人としてこれらの問題解決に寄与できるよう努力して参ります」

面接官「不採用！」

面接官「あなたはインドという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｅ「インドは人口が世界第二位の国であり、将来的には第一位になるともいわれています。
　　　　　今後の成長が期待される国ですが、隣接するパキスタンとは仲が悪く、
　　　　　しかも両国ともに核を保持しているので、状況は予断を許さないと感じています」

面接官「不採用！」

面接官「あなたはブラジルという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｆ「私は大学でスポーツをしておりましたので、
　　　　　やはりリオデジャネイロで開かれるオリンピックについて注目しております。
　　　　　ですが楽しみであると同時に、政治の混乱から生じる治安の悪さやジカ熱など、不安もあります」

面接官「不採用！」

面接官「あなたはスペインという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｇ「スペインというと、私はすぐピカソの出身地であると連想します。
　　　　　彼がドイツ軍の空爆に怒りを覚えて描いた絵画『ゲルニカ』は、
　　　　　まさに戦争の悲惨さを如実に物語るものであり、初めて見た時、私は戦慄を覚えました」

面接官「不採用！」

面接官「あなたはタイという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｈ「現在はタイに生産拠点や営業拠点を置く日本企業も多く、
　　　　　今後ますます日本との繋がりが深くなる国であると思っています。
　　　　　しかし、2014年にクーデターが起こるなど政情不安も続いており、その点は懸念されます」

面接官「不採用！」

面接官「あなたはアメリカという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「アメリカ空軍の基地があり、ラスベガスが有名で……あと、キレイな港があります」

面接官「ほう……」ﾋﾟｸｯ

面接官「あなたはロシアという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「かつてはソ連と呼ばれており、プロレスやコサックダンスが有名です」

面接官「ふむふむ……」



面接官「あなたは中国という国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「自転車に乗っている人が多く、チャイナドレスはとてもセクシーだと思います」

面接官「うんうん」



面接官「あなたは日本という国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「風林火山と土俵が名物です」

面接官「おおお……！」

面接官「あなたはインドという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「インド人はみんなヨガを体得しており、火を吹いたりテレポートができます」



面接官「あなたはブラジルという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「ブラジルで修行をすると、体から発電することができるようになります」



面接官「あなたはスペインという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「美しい女性がフラメンコを踊っており、いたるところに金網があります」



面接官「あなたはタイという国についてどう思っていますか？」

就活生Ｉ「ムエタイの帝王や悪の組織の首領などが暮らしています」

面接官「――採用ッ！」