名探偵コナン「美容院殺人事件」(10)

園子「蘭、聞いて聞いて。ビッグニュースよ」

蘭「どうしたの、そんなに大声出して」

園子「今さっき商店街の福引券をしたら、なんとなんと三等賞が大当り~」

蘭「え~、三等賞が当たったの? 凄いじゃない」

園子「なんとなんと、今話題のカリスマ美容院の無料券が当たったのよ」

蘭「へぇ~」

園子「しかも二枚」

蘭「二枚も」

園子「だから、一緒に行こうよ。蘭」

蘭「誘ってくれるの?」

園子「だってこんなの二枚もあったって仕方ないじゃない。それだったら、蘭もね。今から行きましょう」

蘭「嬉しいんだけど、今から?」

園子「予定でもあるの?」

蘭「今から私、コナン君と映画見に行くんだ」

園子「映画なんていつでも見れるじゃん。それに映画館なんかに行っちゃったら殺人事件が起きるかも知れないわよ? やめときなって」

蘭「何行ってるの、園子。殺人事件なんてそうそう起こるわけないでしょ」

園子「だって、昨日だって公演で三人死んでたじゃん」

蘭「アレはアレ。コレはコレ」

コナン「いいよ。蘭姉ちゃん、折角誘われてるんだし、行ってきなよ」

園子「おっ、コナン君は話がわかるじゃない」

蘭「……でも」

コナン「映画まではまだ一時間ぐらいあるでしょ? 折角誘われてるんだし行っておいでよ。僕はその間本でも読んで待ってるからさ」

園子「ほらほら、コナン君だってこう言ってる事だし。こんなチケット余らせたって仕方ないでしょ」

蘭「う、うん」

園子「カリスマ美容師なんだよ。どうしよう、スーパーモデルみたいになっちゃったら!?」

コナン(ハハハ。髪は変わっても、顔と体型は変わらねーよ、バーロー)

園子「イケメンがうじゃうじゃ寄ってくるかもしれないわね。あっ、蘭はそういうのは関係ないか?」

蘭「う、うるさい!」

美容院


美容師「ドモ、イラッシャイマセ」

カリスマ美容師 カリス・マ・チョキ・チョキ(28)

蘭「外人さん?」

チョキ「ハイ、ワタシ、ガイコクジンデース」(以下、普通に書きます)

蘭「わぁ、凄い。外人さんなんだ」

チョキ「チョキと呼んで下さい。本日はカットですか、パーマですか、カラーですか」

園子「あの~、私達商店街の福引きでコレ当てたんですけど……」

チョキ「あっ、これは無料券ですね。レジ子さん」

レジ子「はい」


レジ子「無料券、二枚。確かに頂きました」

レジ打ち 金札レジ子(22)

園子「この券使えば、カリスマ美容師さんに切って貰えるんですよね?」

レジ子「はい、その通りです」

園子「カリスマ美容師さんって言うのはチョキさんの事ですよね?」

チョキ「私はカリスマ美容師です。しかしうちの店にはもう一人のカリスマ美容師がいます」

園子「……もう一人?」

チョキ「へい、キチョキ。キチョキ。カモン」


キチョキ「何、客なの? チョー眠いんだけど」

カリスマ美容師 カリス・マ・チョ・キチョキ(27)

蘭「わあ、そっくり」

園子「外人さんがもう一人出てきた」

チョキ「彼は私の弟で、キチョキと言います。私達は兄弟でこの美容院をしております」

園子「凄ーい、イケメンの外人さん二人が見れるだなんて、感激ー」

チョキ「ははは、照れますね」

キチョキ「うるせえよ、騒ぐんじゃねぇよ、貧乏人」

園子「……えっ?」

キチョキ「てめーら、無料券で来てるんだろ? 金になんねーんだよ。なーんで俺がそんな奴らの相手をしなくちゃいけないんだよ」

チョキ「おい、キチョキ!」

キチョキ「勝手に商店街のくじ引きの景品に使ってんじゃねーよ。誰が考えたんだ、こんなくだらねー企画!」

チョキ「お、おう。申し訳ありません。申し訳ありません。彼は今寝起きで、頭がぼーっとしているのです」

園子「……へぇ」

キチョキ「レジ子ォ! てめぇか!?」

レジ子「……ヒッ」

キチョキ「おめー、余計事すんなって毎日言ってんだろが。ぶっ殺すぞ」

レジ子「……ヒッ」

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