大鉄「提督ぅ~?」 (31)

仁ママ「艦娘?」のスレ主です。
仁ママ「艦娘?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465377104/)

前回と同じくショートの一話完結です。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465625153

捕捉:

※この話は浦安鉄筋家族に出てくる大沢木大鉄と艦これのクロスオーバー作品です。

大淀「提督……提督……起きて下さい」

大鉄「はっ!」ムクリ

大淀「おはようございます」

大鉄「なんだぁ~?どこだよここ」

大淀「ここは鎮守府の執務室です」

大鉄「はぁ~?鎮守府ぅ~?」

大淀「もう一つ付け加えると、貴方は昨日付でこちらの鎮守府の提督に就任されました」

大鉄「提督ぅ~?さっきから意味がわかんねえよお前~!」イライライラ

大淀「わかりました。それではまずは事の経緯を説明させていただきます」

大鉄「おぅ。頼むぜ」カチッ スパー

大淀「貴方は昨日、我が鎮守府の母港で息子さんと一緒に発見されました」

大鉄「ああ~。そういや小鉄とドライブしてたら車が海に突っ込んだんだったな」スパー

大淀「一緒に倒れていた息子さんが先に意識を取り戻したため、身元などの確認を取った所……」

大鉄「おう」スパー

大淀「貴方がこちらに就任される予定の提督だと証言してくれました」ニッコリ

大鉄「うわぁぁあああ!あの野郎~!」

バターン!

小鉄「だぁー!」

大淀「あら小鉄ちゃん。おはよう」ナデコ ナデコ

小鉄「よー、とーちゃん!目ぇ覚めたんだ」

大鉄「てめぇー!何勝手に俺を提督とかっつーのにしてんだぁー!」ヒコヒコヒコヒコ

小鉄「だって面白そうじゃん」コリコリ

大淀「……ということです」

大鉄「ふざけんなー!俺は家に帰るぞ!」

小鉄「あ、無理無理。だってここ海に囲まれてるもん」ムリムリ

大鉄「はぁ~!?」

小鉄「電話も家につながらないって」ヒラヒラ

大鉄「マジか……」アングリ

大淀「とにかく、大沢木大鉄さん。あなたは今日からここの提督です。これは決定事項です」

大鉄「ちっ!めんどくせ~」スパー

小鉄「いいじゃん、どうせしばらくは家に帰れないんだし。俺色々聞いたけど提督って結構面白そうだぜ」

大鉄「それじゃあオメェーが提督やれよぉ~」

小鉄「気が向いたら俺がやってやるよ!じゃ~ね~!」シタタタタタ

大鉄「うわぁぁあああ~!待てぇ~!」

ガ シ ッ

大淀「では提督、色々と説明しますのでこちらへ」

大鉄「わぁ~!離せメガネ女!」シュッシュッ

大淀「ふんっ!」ボスッ

大鉄「ちゅっ!」バタリ

―3時間後―

大淀「……というわけで、説明は以上です。では後は秘書艦である鳳翔さんにお任せします」

鳳翔「はい」

大鉄「くだらね~」スパー

鳳翔「改めて自己紹介させていただきますね。私は提督の秘書艦を勤めさせていただきます航空母艦の鳳翔です。よろしくお願いします」

大鉄「ちっ!」スパー

鳳翔「では提督、まずは荷物の整理などを兼て倉庫に向かいましょう」

大鉄「くだらね~」ゴロリ

鳳翔「提督、倉庫に……」グイグイ

大鉄「めんどくせ~」スパー

鳳翔「倉庫に……」グイッ

大鉄「だりぃ~」ゴロゴロ

鳳翔「ふんっ!」ギュッ チョークスリーパー

大鉄「ちぃぃぃ~!」

鳳翔「そ う こ へ」ギュー

大鉄「ギ、ギブアップ……!」ペチペチ ピクピク

鳳翔「では、倉庫へ向かいましょう」ニコ

―第二倉庫―

鳳翔「この倉庫は色々な物が保管されています」スタスタ

大鉄「ほ~……」キョロキョロ

鳳翔「あ、それとここは弾薬も置いてあるので、火気のあるものは絶対に使わないでくださいね」クルッ

大鉄「う、うめぇ……」ダバコスパー

鳳翔「きゃめる!」カクッ

大鉄「さ、さいこぉー!」スパー モクモク

鳳翔「言ってるそばから煙草を吸うんじゃありませーん!」パチーン

大鉄「オイルー!」

鳳翔「煙草とライターは没収します!」

大鉄「ちっ!」

鳳翔「さ、早く一緒に荷物を運びましょう?」ニコ

大鉄「くだらね~」カチッ シュボッ スパー

鳳翔「めびっ」スカッ

大鉄「ほふー」タバコスパー

鳳翔「吸うなって言ってるでしょー!」パチーン

大鉄「ぼーき!」メシャ

鳳翔「一体どこに隠していたんですか!」プンスコ

大鉄「うるせえなぁ~!火事になんなきゃいいんだろぉ~」タバコポイー

鳳翔「言ってるそばから火のついた煙草を捨てるなぁー!」ボゴォ!

大鉄「でどゅ!」バターン

鳳翔「あら、気絶しちゃった……」

大鉄「もがみぃ~」カタカタカタカタ

鳳翔「あ、今のうちにライターと煙草を全て回収しないと……」ガサゴソ

大鉄「俺の煙草返せよぉー!」イライライライラ

鳳翔「部屋に戻ったらちゃんと返してあげますから、提督もちゃんと荷物を運んでくださいね」

大鉄「ちっ!めんどくせ~」ドッコイショ

鳳翔「あ、その箱は家財道具が入ってるのでちょっと重いですよ」

大鉄「うぉおおおおー!全然持ちあがらねぇぇぇええー!」プルプルプルプル

鳳翔「あらっ」スカッ

大鉄「ぜぇ……ぜぇ……だめだ~」ペタン

鳳翔「私より体力がないんですね……」

大鉄「くだらね~」ゴロリ

鳳翔「こんな所で寝転がらないで下さい!」グイグイ

大鉄「なんだよ~」

鳳翔「これは私と一緒に運びましょう」

大鉄「しょうがねえな~」ドッコシヨ

―廊下―

鳳翔「提督、大丈夫ですか?」

大鉄「うおおおおぉー!重てぇー!」プルプルプル

鳳翔「もう少しだから頑張りましょう」

大鉄「おっ この匂いは……」クンクン

鳳翔「どうされました?」

大鉄「煙草の匂いだぁぁぁあー!」スタタタタタター

鳳翔「なぁー!」スカー ガッシャン

大鉄「うおおおー!こっちから煙草のにおいがするぜー!」ズタタタタタター

龍驤「わぁ!コラァー!廊下を走るなぁー!」

スタタタタタタタ……

鳳翔「このばかちーん!」ドゲシッ

大鉄「タール!」ベシャー

鳳翔「全くもう……!」ズルズル

龍驤「あ、あの鳳翔さんがとび蹴りをかました……」ブルブル

―執務室―

鳳翔「全く!ちゃんと仕事してください!」

大鉄「うるせ~なぁ~!俺だってやりたくてやってんじゃねえんだよぉ~」

鳳翔「仕事をちゃんとすると約束すれば、煙草を返してあげますから、ね?」

大鉄「約束するから早く煙草返してくれよぉ~!」

鳳翔「わかりました。なるべく部屋を汚さないように吸ってくださいね?」スッ

大鉄「よっしゃー!」ガシッ

鳳翔「今、灰皿をお持ちしますね」スタスタ

大鉄「これで堂々と煙草が吸えるぜー!」カチッ スパー

鳳翔(本当はここも禁煙にしたいんだけど、それはさすがに可哀相ですね)

大鉄「ほふぅ~!」スパーッ スパパー

鳳翔「はい提督、灰皿を……」クルッ

机一面 煙草の山

鳳翔「ほぁぁあああああー――!?」チクチクチクチクマー

大鉄「かぁ~!うめぇ~!!」スパーッ ポイッ

鳳翔「言ってるそばから汚すなぁー!」パチーン

大鉄「おおいー!」ボコー

鳳翔「どうやったら一瞬の間にこんなに吸えるんですか!」

大鉄「いてててて……。ちくしょー!かーちゃんと同じようなこといいやがって」

鳳翔「奥さんはさぞかし苦労なされているんでしょうね……」ホロリ

大鉄「全く、容赦のねえ女だぜ」カチッ シュボー

鳳翔「新しい煙草を吸う前に机の上の吸殻を捨ててください!」

大鉄「ちっ!めんどくせ~なぁ~」ガサゴソ 窓カラポイー

鳳翔「えこっ」スカッ

大鉄「これでいいだろぉ~?」スパー

鳳翔「窓の外に捨てるなぁー!」ガーン

大鉄「めぎょっ」バターン

鳳翔「吸殻はキチンと火を消してゴミ箱に捨てて下さい!」

大鉄「ねのひ~」ピクピクピク

鳳翔「あら……また気絶してる……。ちょっと乱暴だったかしら」

―工廠―

鳳翔「こちらが工廠です。ここで艦の建造や装備の開発ができますよ」

大鉄「ほー」スパー

鳳翔「提督、煙草を吸うのは構いませんが、絶対に投げ捨てたりしないでくださいね」

大鉄「うるせーなー。わかってるよ~」ポイッ

鳳翔「ふんっ!」ボコォ

大鉄「ぶふきっ!」

鳳翔「3秒前の発言も守れないんですか!」

大鉄「しょうがねえだろ~癖なんだからよぉ~」

鳳翔「次投げ捨てたら工廠でも禁煙にします!」プンスコ

大鉄「ちっ!」

鳳翔「では提督、さっそく新しい艦を建造してみましょう」

大鉄「お~、これはなんか面白そうだな」スパー

鳳翔「最初は駆逐艦の建造をしましょう。駆逐艦は一番少ないこちらのレシピで出来ますよ」

大鉄「るるるるるる~♪」建造素材ザラザラザラ~

鳳翔「れしっ!」ズルッ

大鉄「あ、入れすぎちった。ま、いいか!建造ゴォー!」ポチッ

鳳翔「次からは私が材料を入れますね……」ハァ

大鉄「建造時間5時間って書いてあんぞ~」スパー

鳳翔「これは……戦艦ですね」

大鉄「完成まで待てねーよ!何か早く作る方法ねえのかぁ~?」キョロキョロ

鳳翔「……ありません」

大鉄「ちっ!」

鳳翔(本当はあるけど、この提督には絶対に教えちゃだめね……)

山城「あら、鳳翔さん」

鳳翔「あ、山城さん。おはようございます」

大鉄「誰だお前」スパー

鳳翔「こちらは航空戦艦の山城さんです」

山城「ああ、新しい提督ですか」

大鉄「おー。なりたくてなったわけじゃねーけどな」スパー

山城「鳳翔さん、艦の建造を行っているんですか?」

鳳翔「はい、ちょとした手違いが起きてしまいましたが、提督にやり方を説明していたところです」

山城「随分と長いみたいですね。これなら高速建造材を使った方が……」

大鉄「高速建造材~?」スパー

鳳翔「ほちゃー!」ドキーン

山城「あれ、提督ご存じないんです?高速建造材を使えばどんな長い時間でもすぐに……」

鳳翔「山城さん!待って!それ以上言っちゃだめ!」

山城「えっ」

大鉄「なーんだ!そんな便利なモンがあるんじゃねーか!どこにあるんだ?」キョロキョロ

鳳翔「あぁ……」頭カカエ

山城「高速建造材ならそこの」

鳳翔「言わないでー!」バチーン

山城「ふこーっ!」バターン

鳳翔「ああっ……!す、すみません!山城さん、大丈夫ですか?」

山城「よくわからないけど、教えちゃだめなんですね……」

鳳翔「火が出るものには絶対に近づけさせないでください。爆発させるかもしれませんので……」

山城「すごい提督ね……」

大鉄「お~い、高速建造材ってとこにあるんだ?」

扶桑「高速建造材ですか?それならそこに保管して……」

鳳翔「にゃぱっ」カクンッ

大鉄「お、あそこにあるのか。よ~し」スパー スタタタタ

鳳翔「うわぁぁああ~!煙草を吸ったままそこに行かないでぇー!」シタタタタ

扶桑「あら……?私、余計なことを言ってしまったかしら……」

ガチャリ バタバタ

大鉄「お~!火炎放射器みて~だな~」スパー

鳳翔「提督!今すぐ煙草を消して下さい!」

大鉄「はぁ~?何でだよぉ~?」ポイッ

鳳翔「だめぇぇええ~!」パシーッ

大鉄「うあちゃ!」ビクッ

鳳翔「はぁ……。なんとか掴むことが……」

大鉄「何なんだよおめぇ~」カチッ

しゅぼぼぼぼぼぼぼ~

大鉄「やべ!スイッチ押しちまった!」

鳳翔「」

カ ッ  ち ゅ ど ~

「あかしー!」

山 城 大 破

鳳 翔 大 破

扶 桑 大 破

工 廠 大 破

山城「不幸だわ……」ゲホッ

扶桑「一体……何が起こったの……」ゲホッ

鳳翔「……」プスプス

大鉄「あーあ、爆発しちまった……」プスプス

鳳翔「このばかちーん」ガンッ

大鉄「しょうほー!」

鳳翔「どうやったらそんな器用に……」ガシッ グアッ

大鉄「うおおおおお!待てー!」

鳳翔「引火させることができるんですかっ!」グシャー!

大鉄「りゅうほー!」グシャ

山城「うわぁ……パワーボム……」ガタガタガタ

扶桑「鳳翔さんが提督にプロレス技をかけるなんて……」ガタガタガタ


鳳翔「どうするんですか!これではしばらく建造や開発が出来ません!」

大鉄「別に今居る奴らだけでいいじゃねーかよぉ」

鳳翔「主力の戦艦である山城さんと扶桑さんは、今の爆発でドック入りです!」

大鉄「かーっかっかっかっか!だっせー!」ヒコヒコヒコヒコ

鳳翔「笑うなぁー!」パチーン

大鉄「ちゅどっ」

鳳翔「さっきの爆発で建造中だった戦艦も、おそらくは……」ハァ チラッ

建 造 完 了

鳳翔「って、完成してる!?よ、良かった……」ホッ

大鉄「お~、早速見にいこーぜ」スパー

鳳翔「もう煙草に関しては突っ込む気力も沸きません……」スタスタ

大鉄「一体何ができたんだぁ~?」スパー

鳳翔「先ほどの時間から考えるとおそらく長門型戦艦かと思われ……」

ボボコング「ぼっ?」

鳳翔「」

大鉄「」

ボボコング「なんだここ」キョロキョロ

大鉄「ぐわ~っしゃっしゃっしゃ!ボボヨじゃねーか」ヒコヒコヒコヒコ

ボボコング「オラァー!」ガーン

大鉄「ながとっ」グシャ

ボボコング「誰がボボヨだオラァー!」ガンガンガンガン

鳳翔「コラァー!やめなさーい!」

―1時間後―

鳳翔「……というわけで、あなたはこちらの鎮守府で戦艦として着任されたのです」

ボボコング「ふーん。どうせ暇だし付き合ってあげてもいいけど」

鳳翔「ありがとうございます。これからよろしくお願いしますね」ペコリ

ボボコング「あらぁ~礼儀正しい人ね。私貴方みたいな人は大好きよ~」ニコニコ

大鉄「さっさと解体しよ~ぜぇ~。こんなブタ女よぉ~」スパー

ボボコング「しぬぇー!」ガンッ

大鉄「むつー!」グシャ

鳳翔「コラァー!」

ボボコング「あ、てんめぇ~!よく見たらあの時のクソタクシードライバーじゃねえかぁ!」

大鉄「げっ!」ドキッ

ボボコング「うおおぉぉぉぉー!ぶっ殺してやるー!」オタタタタタ

大鉄「うあああぁぁぁあ!やっぱりボボヨこぇえええええー!」シタタタタタタ

鳳翔「待ちなさーい!」スタタタタタタタ

ボボコング「オラァ!掴んだぞ!このまま全身の皮をはいでやる!」

大鉄「わあー!キングコングかぁー!?」

ボボコング「誰がキングコングだてんめぇ~!」ガンガンガンガンッ

大鉄「ごりらー!」ドサッ

鳳翔「ふんっ!」ガシッ キュッ

ボボコング「ぼえっ!」ドサッ

鳳翔「ふうっ、何とか気絶させることができましたね……」

ボボコング「」ピクピクピク

鳳翔「自然と手が出てしまうなんて……私ってこんなに乱暴ものだったのかしら」ガクッ

―執務室―

鳳翔「……というわけで、今回から新しい提督となった大鉄さんです」

大鉄「おふぅ~」スパー

霞「こいつが新しい提督なのはわかったけど……どうして工廠が壊れてるんですか?」

北上「さっき物凄い爆発音がしたよね~」

鳳翔「えっと、それは……」

大鉄「俺が高速建造材で火をつけて爆発させちまったんだよ!がーっしゃっしゃっしゃー!」

大井「テメーの仕業かぁー!笑ってんじゃねぇー!」ガンッ

大鉄「きそー!」

曙「ちょっと!ふざけんじゃないわよクソ提督!」

霞「煙草吸って工廠に入るなんて何考えてんのよ!」

大鉄「うるせえなぁ。別に減るもんじゃねーしいいだろぉー」スパー

霞「色々な物が消滅したわよー!」ガーン

大鉄「あられっ」

鳳翔「ごめんなさい。提督には私から良く言っておきますから……」

古鷹「鳳翔さんがそう言うなら……」

北上「それで、今日は予定通りこのメンバーで出撃するんです?」

鳳翔「そうですね……。提督、先ほど説明したとおり出撃命令を出しますか?」

大鉄「おー、出す出す」スパー

鳳翔「では出撃する海域を決めて下さい」

大鉄「おっけー」

サイコロ コロコロー

大鉄「6かー。じゃあまずお前とお前がカムラン半島行き決定ー」スパー

古鷹「あにゃ」カクッ

曙「ダイス」ズルッ

鳳翔「サイコロで決めるなぁぁー!」ガーン

大鉄「ぴんぞろ!」ビターン

鳳翔「ちゃんとここにいるメンバーに見合った海域を選んでください!」

大鉄「ちっ、くだらねー」スパー

北上「この提督本当に適当だねー……」

大鉄「まーなー!人生テキトーよ!がーっしゃっしゃっしゃっしゃ!」

大井「いいからさっさと海域決めろハゲェ!」ドゴォ

大鉄「おりょくるっ!」ドサッ

大井「あら、私としたことがつい提督を気絶させてしまったわ」

大鉄「もーれいー」ピクピクピク

鳳翔「……では、緊急として提督の変わりに秘書艦である私が決めますね」

大井「はーい」

北上「大井っち、本当にいい性格してるよねー」

古鷹「やっぱりわざと強く蹴ったんですね……」

大鉄が提督に就任してから1週間経った。
大鉄の指揮や命令は適当そのもので、艦娘達は南西諸島海域を越えるのにも四苦八苦した。
そのため基本的に鳳翔が指揮を執ることになっていたが、今日は鳳翔が多忙だったため大鉄が指揮を執っていた。


霞「今帰還したわ……」ボロボロ

大鉄「おー、ご苦労」スパー

古鷹「全員大破してしまいました。高速修復材使用の許可をお願いします……」ボロボロ

大鉄「がーしゃっしゃっしゃ!お前ら全員大破したのかよ~!だっせぇ~!」ヒコヒコヒコヒコ

霞「オラァー!」ガーン

大鉄「すみーっ!」

曙「クソ提督によるクソな指揮でクソみたいにこうなったのよ、このクソ提督っ!」ドガッ

大鉄「ぼのー!」

大井「北上さんが轟沈するところだったわよ!死んで詫びろハゲェ!」ドゴォ

大鉄「ガミー!」ベシャー

大井「クズが」

霞「全く、本ッ当に迷惑だわ!」

北上「もう勝手に高速修復材をつかっちゃいましょー」

ズカズカズカ……

大鉄「俺ってここでも皆に嫌われてるんだな……」ションボリ

ガチャ

鳳翔「ただいま戻りました。提督、帰還した部隊の点呼やミーティングは終わりましたか?」

大鉄「はぁ~?なんだよそれぇ~」スパー

鳳翔「もう!今日は忙しいから提督にお願いしたじゃないですか!やっぱり私じゃないとだめね……」ハァ

大鉄「くだらね~」スパー

鳳翔「これなら小鉄ちゃんにお願いした方が良いかしら……」

大鉄「よしっ!じゃあ今から小鉄に提督をやらせよーぜ」スパー

鳳翔「自分の息子に仕事を押し付けるなーっ!」パチーン

大鉄「あおばっ!」

鳳翔「私は次の出撃部隊編成のために20分程ここを離れます。く れ ぐ れ も余計なことをしないでくださいね?」

大鉄「うるせえなぁ~。何もしねーよー」スパー

鳳翔「では失礼します」パタン

大鉄「俺がこうなったのも小鉄のせいなのによぉ~!あの女わかってねーよ!」タバコポイー

チクタクチクタク

大鉄「あ~つまんねぇ~。やることねーし、たまには掃除でもしてやるかー」箒ガシー

ザッザッザッザッ……ガンッ! がちゃーん!

大鉄「あっ 机のコップが……」ヒョイッ 箒ガンッ

ガターン!

大鉄「わちゃー!柱時計ー!」ビクッ 箪笥ドカー

バターン!ガタガタガター!パリーン!グシャー!

大鉄「あーあ……部屋がぐちゃぐちゃになっちまった。もういいや」箒ポィー

―10分後―

龍驤「あいつ一人部屋に残したんやろー?ホンマに大丈夫ー?」

鳳翔「20分ぐらいしか経ってませんから、さすがに大丈夫ですよ」

赤城「そうですね。それくらいなら……」

ワイワイ ガチャリ

大鉄「よう、おかえりー」スパーッ

ぐちゃぐちゃー

鳳翔「にゃぁぁぁああああああーっ!」ペタン

龍驤「な、なんやこれー!?」ヒコヒコヒコヒコ

赤城「ど、どうして部屋がこんなにグチャグチャになってるの……」アゼン

大鉄「それがよぉー!掃除したら逆に汚れちまったー!かーっかっかっかっか!」ヘラヘラヘラヘラ

鳳翔「このボケェー!」ガーンッ

大鉄「れっぷぅー!」グシャー

鳳翔「いい加減に……」ガシッ

龍驤「わっ!持ち上げた!」ビクッ

鳳翔「しろぉおおおおおー!」クルクル……グシャー!

大鉄「わかばぁぁあああー!」メコー

龍驤「うわぁ……スクリューパイルドライバーや……」ブルブルブルブル

赤城「あんなに怒った鳳翔さん初めて見たわ……」ビクビクビクビク


翌日、大鉄ついに提督解任。
次の日から小鉄の立候補により小鉄が提督を務めることになった。

―完―

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom