ぴんぽーん
「はーい、あら・・・今日も来てくれたのね」
勇太「ええ、今日のプリントを・・・」
「いつも悪いわね。娘なら部屋にいるわ、あがって」
勇太「お邪魔します」
こんこん
勇太「丹生谷ー、俺だ」
森夏『・・・富樫くん?』
勇太「プリント持ってきたぞ」
森夏『そう・・・』
勇太「入っていいか?」
森夏『富樫くん以外、誰もいないわよね?』
勇太「あぁ俺だけだ」
がちゃん・・・かちゃ、ぎぃぃ
森夏「・・・いいわよ、入って」
勇太「おう」
勇太「平日の昼間からパジャマかよ。この前もパジャマだったじゃないか」
森夏「別に良いじゃない。楽なのよ」
勇太「ほら、プリント持ってきたぞ」
森夏「・・・もう学校なんて行かないから、いらないわよ」
勇太「余計なお世話だったか」
森夏「富樫くんが来ることも余計なお世話よ」
勇太「今日は説得に来たわけじゃないんだけどな」
森夏「じゃあ何よ」
勇太「最新作のゲームがあってな」
森夏「私、ゲームとか興味無いわよ」
勇太「いっぺんやってみような?それから判断しよう」
森夏「得意不得意じゃなくて興味が無いのよ、わかる?」
勇太「丹生谷はこっちのコントローラーな」
森夏「あ、もう・・・。人の家にゲーム機本体持ってくるなんて、どんな神経してるのよ・・・ったく」
―――数分後―
勇太「ほんとに苦手だったんだなー」
森夏「だから不得意とかじゃなくて興味が無いの!だからやる気が出ないだけよ!」
勇太「そうかー?楽しそうだったぞ」
森夏「んなっ!?そんなわけないじゃない!」
勇太「良かった。来た時より元気出たみたいだな」
森夏「別に無かったわけじゃないわよ。気分が優れなかっただけ」
勇太「そうか。良くなって良かった」
森夏「何よ、それ。それよりもう1回やりなさいよ!」
勇太「ははは、がんばれよ」
森夏「くぅ・・・」
勇太「なぁ丹生谷」カチャカチャ
森夏「何よ!今集中してるんだからバトル終わってからにしなさいよ!」カチャカチャ
勇太「凸守もお前に会って謝りたいって言ってたぞ」
森夏「は?説得はしないんじゃなかったの?」
勇太「報告だよ、報告」
森夏「じゃあ報告しといて。やだって」
勇太「わかったよ。・・・・・・おっ!勝った勝った」
森夏「くぅっ!なんで負けるのよ!おかしいんじゃないの!?このゲーム!」
勇太「はは、じゃあ俺はそろそろおいとましますか」
森夏「待ちなさいよ!もっかい!」
勇太「もう外が暗いんだけど」
森夏「いいからもっかい!」
勇太「やっぱり嵌ってんじゃねーか!」
森夏「嵌ってないわよ!負けっぱなしは性に合わないだけよ!」
勇太「相変わらずだな」
森夏「あぁ?何か言った?」
勇太「いいえ、なにも。・・・まぁ明後日は休みだし、また明後日に勝負しような。ゲーム機置いとくから練習でもなんでもしててくれ」
森夏「気が利くじゃない。負けても知らないわよ?」
勇太「1日2日じゃ変わらないって」
森夏「言ったわね?じゃあ富樫くんが負けたら何か罰ゲームね」
勇太「ひどくないかっ!?何かに付けて罰ゲームって虐めの第一歩だぞ!」
森夏「楽しみにしてなさいよ」
勇太「はぁ・・・わかったよ。それじゃ俺は帰るからな」
次の日
わいわいがやがや
「見て見てー!これマビノギオンに書いてあった精霊の指輪作ってみたーwww」
「ちょっwwwそれどこのモリサマーさん?w」
「Twitterにあげたら超うけたー」
わいわいがやがや
勇太(・・・・・・)
凸守「あ、せんぱい!」
勇太「え?誰?その声・・・凸守か?」
凸守「えぇ、凸守早苗です」
勇太「どうした、イメチェンか?」
凸守「・・・私だって真剣な時は真面目になります」
勇太「そうか・・・昨日凸守が頼んでたの無理だったよ。丹生谷は嫌だってさ」
凸守「そう・・・ですか」
勇太「そんな気負わなくていいぞ。お前らが悪気を持ってやったわけじゃないってのは知ってるから」
凸守「ですが、私達が丹生谷先輩の学校来なくなった原因ですし・・・」
年に数回、うちの学校には部活発表があった
スポーツ系の部活は取った賞状やトロフィーを掲示し、文化系は各々の創り出した結果を展示した
当然、うちの部も例外ではない
六芒星の魔法陣のライトアップやら中二グッズを部室に展開した
丹生谷は乗り気ではなく、終始参加をしなかった
しかしそこで問題は起きた
凸守の持ち寄ったマビノギオンがそのうちの一つに展示されていた
丹生谷の中二病だった頃の写真と共に
凸守はそれが丹生谷だと知らず、マビノギオンを掲げ、詠唱や第何章かの一節を語った
コピーされ配布し、一般生徒達は宣教師・・・丹生谷の中二病だった頃の顔を見て
「あれ?これ丹生谷さんじゃない?」
「着てる制服が丹生谷さんの中学と一緒だ」
「丹生谷さんってこんな人だったんだ」
と、後ろ指さされる学校中の笑い者になってしまった
そして、丹生谷は耐えきれず自主的に学校へ足を運ばなくなってしまった
凸守「本当にあの方が丹生谷先輩だなんて思わなくて・・・」
勇太「でも丹生谷は自分で明かしていただろ?」
凸守「信じられなかったんですよ。私の理想がこんな下落した物じゃないって」
勇太「それは言い過ぎだろ」
凸守「アイドルでも可愛い可愛い思ってても、実際性格悪くてスッピンが酷かったら、他人だと思うでしょう?」
勇太「それは・・・まぁな。でも結果の逆から辿ればそれは単なる逃げの言い訳だ」
凸守「・・・はい」
勇太「人のせいにするより、自分のした行いに後悔した方がいいと思うけどな」
凸守「後悔ならしてますよ、存分に」
勇太「そうか・・・。また明日、丹生谷の家に行くけど何か伝えて欲しいことはあるか?」
凸守「また・・・謝りたいと伝えてください。土下座でもなんでもしますので」
勇太「おう」
とりあえずここまで
また明日続き出します
次の日
森夏「さっ、早くあがって!」グイグイ
勇太「そんな引っ張るなよ」
森夏「勝ち越した時の富樫くんのドヤ顔を見させられたお陰で私は一昨日の夜からずっとコントローラーを握るはめになったのよ!」
勇太「理不尽だろ!?」
森夏「負けっぱなしなんて嫌なのよ!」
勇太「はいはい、分かりましたよ」
ぴこぴこ・・・かちゃかちゃ・・・
You Lose!
森夏「なんで勝てないのよ!」
You Lose!
森夏「あーもう!!」
You Lose!
森夏「くそう!くそう!」
――――
―――
――
―
森夏「どうなってんのよお!!」
勇太「あまりヒステリックになるなよ」
森夏「富樫くん何かズルいことしてるんじゃないの?」
勇太「勝てないのを不正として判断するなよ」
森夏「だって天才の私が一般人に負けるわけないじゃない!」
勇太「昔の丹生谷出てるぞー」
森夏「あ・・・」
勇太「にしても、丹生谷にも数学以外で出来ない事もあるんだな」
森夏「富樫くんは何日もやってたから勝てて当然じゃない!」
勇太「最新作って言っただろ?これ丹生谷とやる一日前に出たばっかりのだぞ」
森夏「だああああ!!うるさいうるさいうるさい!」
ぺしぺしぺしぺし
勇太「いたっ!あだ!」
森夏「富樫くんってさ、デートの待ち合わせで彼女が遅れてきても絶対に遅刻だって指摘するタイプでしょ!」
勇太「決めつけるなよ!というか絶対に丹生谷もそのタイプだろ!」
森夏「ほんとモテない性格してるわねぇ」
勇太「関係ないだろ!ゲームに勝てないからって八つ当たりするなよ!」
森夏「もっかいするわよ!」
勇太「疲れたから休憩しような」
森夏「嫌よ!気になって休憩出来ないわ!」
勇太「じゃ俺は近くのコンビニ行ってお菓子とかジュースでも買ってくるわ」
森夏「あっ・・・もう!勝手にしなさいよ!!」
森夏「どうしても・・・勝たなきゃ・・・・・・」
森夏「ネットで調べれば攻略法が・・・」
森夏「・・・・・・・・・・・・」
森夏「えー・・・やってみようかしら」
――――
―――
――
―
―――数分後――
森夏「ふん、どうよ?」フンス
勇太「俺がコンビニ行ってる間に、どんだけやり込んだんだよ!?」
森夏「そんなやり込んでないわよ」
勇太「それテスト前にそんな勉強してないって言うガリ勉の奴のアピールと同じだぞ」
森夏「んふふ・・・富樫くんもまぁまぁ上手かったけど、まだまだね」ニタニタ
勇太「腹立つから、その顔やめてくれ」
森夏「ささっ、罰ゲームよ!何にしようかしら」
勇太「さっきも丹生谷の分のお菓子とか買ったし、そんなにお小遣い持ってないからな」
森夏「学生同士での金銭関係は良くないわよ」
勇太「そんな大金での取引なんてする気ないぞ!?飽く迄もお菓子だとか雑貨の範疇だからな!?」
森夏「うるっさいわねぇ・・・わかってるわよ」
勇太「分かってるなら言うなよ」
森夏「あのね・・・富樫くん」
勇太「なんだ?もしかして決まってたのか?」
森夏「は、はぁ!?き、決まってたわけないじゃない!今、思いついたのよ!なうよ、なう!」
勇太「お、悪い・・・って、そんなムキにならなくてもいいだろ」
森夏「あ、明日も休みでしょ!?」
勇太「日曜だからな」
森夏「予定ないわよね・・・?」
勇太「勝手に決めつけないでくれるか?確かに無いけど」
森夏「明日もうちに来て欲しいんだけど」
勇太「そんなんでいいのか?」
森夏「良いじゃない。こんなバカ女とつるんでくれるのは富樫くんしかいないのよ」
勇太「丹生谷はバカじゃない。凄い奴だよ」
森夏「そんな事言ってくれるのも富樫くんだけよ」
勇太「なんか照れるな」
森夏「なんで照れるのよ!?ほんとたまに異次元レベルで気持ち悪くなるわね!」
勇太「ははは、ここ最近はいつにも増して元気な丹生谷が見れて嬉しいよ」
森夏「お母さんじゃないんだから、その保護者面やめてくれない?腹立つわ」
勇太「じゃあ内容も決まったし、さっきのゲームの続きでもするか?」
森夏「嫌よ」
勇太「は?」
森夏「私が勝ったのよ?ならもうする意味が無いじゃない」
勇太「なんでだよ!?」
森夏「物分かりが悪いわね。テストの為に勉強頑張るようなものじゃない。テストで良い点取って、直ぐもう1回同じテスト受ける意味なんてないでしょ?」
勇太「それらしい正論言うなよ!というか、論点が違う!これはゲームであって、テストじゃないぞ」
森夏「ははーん・・・もしかして私に勝って罰ゲームをやらせたいとか思ってるんでしょ?」ニタニタ
勇太「ねーよ!!」
森夏「スケベ」
勇太「なんでそうなるんだよ!!」
森夏「ふふ、冗談よ。そんなムキにならなくてもいいわよ?さっ、また再戦するわよ」
勇太「なんか既視感・・・。つーか、あんまり俺で遊ばないでくれよ・・・」
―――数時間後――
森夏「お腹空いたわね」
勇太「休憩の時にお菓子食べて、お昼はすっ飛ばして、もう夕方だな・・・どんだけ集中してたんだろうな」
森夏「知らないわよ・・・あー、目が疲れたわ」
勇太「俺もだ。なんか上瞼がひくついてる」
森夏「ほんと・・・時間の無駄よね。特に得する事がない、特に身に付く事もない、目と指は疲れて、背中も肩も凝る・・・何やってんだろうね」
勇太「言うなよ!虚しくなる!」
森夏「でも楽しかったわ。初めて引きこもって良いなって思えたわ」
勇太「待て待て!!良い風に語っているが丹生谷!それは完全なるクズ発言だ」
森夏「わ、分かっているわよ!?」
勇太「はぁ・・・もう疲れたし、俺帰るな。昨日も遅くなって妹にどやされたんだよ」
森夏「え・・・もう帰るの?もうちょっと遊びなさいよ」
勇太「もう夜なんて寝るしかないんだぞ」
森夏「・・・・・・」ムスッ
勇太「不機嫌そうな顔するなよ」
森夏「だってつまんないもの」
勇太「そりゃ1人じゃつまんないもんな」
森夏「・・・・・・」
勇太「・・・・・・」
森夏「・・・・・・」
勇太「それじゃ、また明日な」
がちゃ・・・ばたん
森夏「・・・・・・」
森夏「・・・・・・」
森夏「・・・・・・そんなこと・・・」
森夏「・・・・・・・・・わかっているわよ・・・」
続きは書き溜めてまた明日にでも出します
今日あんまり書けなかったので出せませんが水曜日までにはなんとか最後まで書きます
申し訳ありません
―――次の日――
ぴんぽーん
勇太「・・・・・・・・・」
勇太「・・・・・・・・・・・・あれ?いないのか?」
がちゃ
勇太「!!」
森夏「・・・・・・いるわよ」
勇太「寝癖凄いな・・・寝てたのか?」
森夏「うん・・・ごめん」
勇太「別に悪くないけど・・・前の丹生谷だったら、そんな頭俺には絶対に見せなかったのになって」
森夏「ばっ!?あ、あんまりこっち見ないでよ!変態!」
勇太「そこまで言うんだったら寝癖直そうな!?」
森夏「どうせまた寝て、寝癖が出来るんだから、どうせ同じでしょ?」
勇太「引きこもりの鑑だな」
森夏「うっさい」
勇太「・・・・・・?」
森夏「ん?・・・どうしたのよ?」
勇太「なんでそんなニヨニヨしてるんだ?何か良いことあったか?」
森夏「は、はぁ!?してないわよ!」
勇太「そうか?まぁお邪魔させてもらうぞ」
森夏「・・・・・・そんな顔してたかしら?」ボソッ
勇太「あのさ、丹生谷?」
森夏「ぴゃっ!?な、何よ!?」
勇太「ちょっと洗面所まで行かないか?」
森夏「場所分からないの?そこの右のとこよ」
勇太「来てくれ」
森夏「はぁ?」
勇太「いいから、な?」
森夏「・・・何かあるの?」
勇太「映画のチケットを貰ってさ」
森夏「・・・・・・は?」
勇太「一緒に行こうと思ってさ」
森夏「嫌よっ!!絶対に行かないから!!!」
勇太「うおっ!?そ、そんな大声出すなよ」
森夏「私に家から出ろって言うの!?」
勇太「・・・家すら出れないのか?」
森夏「・・・っ・・・・・・べ、別に・・・」
勇太「・・・そんなに嫌なのか?」
森夏「・・・・・・外出たら学校の生徒がいるでしょ・・・会ったら・・・私、また笑いものにされる・・・だから嫌なのよ・・・・・・」
勇太「いつから丹生谷はそんな弱くなっちゃったんだ?外へ出る事くらい文字を覚えたばかりの子供だって出来るぞ」
森夏「そんなの社会を分かってないだけ。何も知らずライオンの檻の中を平然と歩いてるだけ」
勇太「そんな檻の中でも丹生谷は歩けてたじゃないか。なら思った程、ライオンなんて怖くないんじゃないのか?」
森夏「揚げ足取らないでよ」
勇太「取ったつもりはないぞ。ライオンだろうとエイリアンだろうと殺戮兵器だろうと実は自分の敵じゃないかもしれないだろ」
森夏「嘘よ」
勇太「嘘なもんか。じゃあ俺はなんだ?丹生谷にとってのライオンなのか?」
森夏「富樫くんは違うわよ!富樫くんは私の大切な友達よ!」
勇太「俺だって簡単に丹生谷の敵になれるぞ?」
森夏「違う!富樫くんは私の味方よ!私の敵になんかならない!」
勇太「俺は丹生谷の味方でもなければ、丹生谷の敵でもないぞ」
森夏「違う違う違う!!」
勇太「だって俺は丹生谷が指を差され笑われてる時、何も出来なかったヘタレだ」
森夏「っ・・・」
勇太「一昨日なんか丹生谷が馬鹿にされていたところを勇気も出せず立ち尽くして何も言えなかった」
森夏「・・・・・・」
勇太「こうやって丹生谷の前でしか格好つけられなくて、助けてるつもりの自己満足しか出来ない・・・弱者だ」
森夏「なんで・・・そんな事言うのよ・・・・・・富樫くんは私なんかより遥かに強いわよ・・・」
勇太「味方だ敵だなんて全部紙一重なんだよ。いつだって簡単に反転出来る」
森夏「無理よ」
勇太「無理じゃない」
森夏「・・・簡単に言わないでよ」
勇太「逃げは負けの証明じゃない。言うだろ?戦略的撤退とかタイムアウトとか」
森夏「・・・・・・ばか・・・ゲームのやり過ぎじゃないの?」
勇太「なっ!?」
森夏「あー、くっさくっさ・・・寒すぎ」
勇太「えええっ!?」
森夏「何マジ語りしてんの?やっぱ富樫くんって真性の中二病ね」
勇太「俺は丹生谷を思ってだな!」
森夏「はいはい、ありがとうございますね」
勇太「ちょっ!丹生谷ぃ・・・」
森夏「富樫くん」
勇太「なんだよ!?これ以上俺のライフを削る気か!?」
森夏「違うわよ、バカ。洗面所に連れて行きたかったんでしょ?」
勇太「そうだけど」
森夏「なら髪の手入れ手伝ってよ。良いでしょ?」
勇太「え?」
森夏「チケットが勿体ないから、仕方なく付き合ってあげるって言ってんのよ」
――――
―――
――
―
森夏「ふーん・・・意外に上手だったわね」
勇太「妹のをたまに手伝っているからな」
森夏「そうなの?まぁ富樫くんって女々しいから指先は器用そうだしね」
勇太「そろそろ俺に対するイメージの改善が必要だな」チラッ
森夏「まぁ朝のは・・・少し評価するわよ」
勇太「なんつー上から目線だ」チラッ
森夏「月とスッポンじゃない」
勇太「俺、丹生谷に嫌われるような事したか!?」
森夏「うぅん。全然・・・っていうか、さっきから時計をなんで気にしてるわけ?」
勇太「ん?もうそろそろな気がして・・・」
森夏「はぁ?何がよ。上映の予定時間の話?走った方がいいってわけ?」
勇太「そうじゃなくて・・・」
くみん「あっ!富樫くん遅いよー」フリフリ
森夏「っ!?」
勇太「遅れてすみません、くみん先輩」
くみん「モリサマちゃんも久しぶりー」
森夏「・・・・・・久しぶりね」
くみん「あれ?気分悪いのかな・・・生理とかだった?」
勇太「ブフッ!?」
森夏「ふざけないで!違うわよ!?」
くみん「あー、やっぱりいつものモリサマちゃんだー」
森夏「ちょっと富樫くん!なんでくみんがいるのよ!というか、モリサマ言うな!」
勇太「だって部活仲間だし、丹生谷も気楽にいけるだろ?」
森夏「だからって、今の状態で富樫くん以外になんて・・・それに富樫くんと2人だと思ったのに・・・」
勇太「ん?今なんて・・・」
くみん「2人ばっかり話してずるいよー?なになにー?私も混ぜてよー」
森夏「うるっさい!」
くみん「ふぇー・・・ひどいよぉ」
勇太「丹生谷、落ち着け。な?」
森夏「なんで私が悪いみたいになってのよ!」
勇太「くみん先輩も丹生谷に会えて嬉しいんだよ。除け者にするのはいけないぞ」
くみん「わーい!富樫くん優しいー」ギュー
勇太「ちょっ!?くみん先輩!?」
森夏「この枕ビッチ!!富樫くんから離れなさいよ!」グイ
くみん「えへへー・・・いつものモリサマちゃんだー。じゃあ今度はモリサマちゃんにギュー」
森夏「ひぎゃっ!は、離しなさい!何考えているのよ!だからモリサマ言うなぁ!!」
くみん「もふもふー」
勇太「くみん先輩、そろそろ映画館行かないと遅れちゃいますよ?」
くみん「え?あ、そうだったそうだった!」パッ
森夏「・・・ほんと疲れるわ、こいつ」
勇太「大丈夫か?モリサマちゃん」
森夏「殺すわよ?」
くみん「早く行こうよー」グイグイ
森夏「わわっ、そんな引っ張らないでよ!」
くみん「映画館って暗くて凄く眠りやすいんだよー?」
森夏「なんでこいつを映画になんて誘ったのよ!?」
今回ここまでで申し訳ありません
それではまた
続きは今週までになんとかします
このSSまとめへのコメント
続き書けよ
今週中(今週中とは言っていない)