初投稿です。お願いします
―事務所―
友紀「ちぇー。今日の試合は雨天中止かぁ」
ちひろ「残念でしたね。友紀ちゃん」カタカタ…
友紀「でも~最近のキャッツは調子いいから!全然気にしな~い!」カシュッ!
ちひろ「あっ!友紀ちゃんまた事務所でビールを!駄目じゃないですかぁ!」
友紀「そんな固いこと言わないでよ~試合もなくて気分が乗らないんだから。」グビグビ
ちひろ「調子が良いから気にしないんじゃないんですか!プロデューサーさんに怒られちゃいますよ。」ハァ…
友紀「大丈夫大丈夫~、この後オフだし。オフの前なら事務所で飲んでもいいって約束したから」
ちひろ(本当かどうかも怪しい…)
ちひろ「まぁプロデューサーがそう言ったなら何も言いませんけど…ほどほどにして下さいね。」
友紀「そうこなくっちゃ!雨の鬱憤もビールでスカッと!かっ飛ばしちゃおう♪」
―数時間後―
友紀「…昨日の8回裏でさぁ~。普通代打を使うかなぁ?!ねぇ!どうおもう~??ちひろさ~ん」ベロンベロン
ちひろ「ほらぁ~…」ゲッソリ
ガチャ
P「ただいま帰りました…なんだこれ?!酒くさっ!」
友紀「あ~プロデューサ~おっすおっすバッチリ~☆」ゲラゲラ
P「なにいってんだこいつ」
ちひろ「ぷろでゅーさーさぁん…」フラフラ
P「数時間見ないうちに随分やつれましたね、ちひろさん」
ちひろ「友紀ちゃんが…ほどほどに、と言ったんですけど…」
P「事務所に入った時点で大体察してます。お疲れ様でした」
ちひろ「友紀ちゃんをお願いします…」バタッ!
P「ちひろさん…無茶しやがって…」トオイメ
友紀「オ~レ~ン~ジサァ~ファイアパッション!!」ゲラゲラ
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P「さて、友紀よ」
友紀「はい」正座
P「俺が帰って来る前、お前は何をしていた?」
友紀「プロデューサーが良いって…」ボソボソ
P「聞こえんなぁ?」
友紀「ビールを飲んでましたぁ!」土下座
P「そうだ。確かに俺は事務所で飲んでも良いと言った」
友紀「だよね!さっすが『敏腕プロデューサー』ってやつだね!」
P「友紀」
友紀「『ただし節度を守って』です!!」
P「よく言えたな。お前はウチの筆頭グループのしかもリーダーだ。他のメンバーに示しがつかないような事をするんじゃない」
友紀「は~い…」
P「本当に分かってるのか?」
友紀「肝に銘じました!」
P「今度こそ守れよ。あとちひろさんが起きたら謝っとけ」
友紀「うん…ゴメンなさい、プロデューサー」ペコッ
P「おう。で、次の仕事を持ってきたんだがちひろさんがアレだからな…直接説明するぞ」
友紀「あれ、LIVEじゃないんだね?珍しいなぁ。」
P「前回のLIVEイベントがTV局のお偉方に好評でな。ぜひ友紀をって」
友紀「グループを…えっ、あ、あたし?」
P「おう」
友紀「一人?」
P「うん」
友紀「なんの番組?」
P「…」メソラシ
友紀「ね、ねぇ!」
P「りょ、料理番組…」
友紀「」
―翌日―
P『友紀の料理がゴニョゴニョ…なのは俺も分かってるから!収録までまだあるし練習しよう!』
友紀「っていうから事務所のキッチン借りてみたけど…」
友紀「あたし前も料理企画で失敗してるんだよねぇ~」ポリポリ
友紀「プロデューサーも『助っ人呼んである』って言ったまま外回りに行っちゃったし…」
ガチャ
響子「こんにちは~!友紀さん、います?」
菜々「姫川さ~ん、応援に来ましたよ~!」
友紀「響子ちゃん!と菜々さ…ウサミン!」
菜々「言い直しましたね?!あと今『さん』付けで呼ぼうとした!」
友紀「そ、そんなわけないじゃん!ウサミンはウサギ星?から?来たんでしょ?」
菜々「間違ってる上に疑問形でしゃべらないでください!!ぷんすこ!」
友紀・響子(ぷんすこって自分で言った…)
友紀「な~んだ、助っ人って同じ事務所の人かぁ。でも響子ちゃんとウサミンなら安心だね!」
響子「はい!バッチリおいしい料理を作れるようになりましょうね!友紀さん!」
菜々「こういうのもなんですけど…なんで菜々呼ばれたんですかね?」
友紀「なんか家庭的なイメージ」
響子「味噌汁とか作るのうまそう」
菜々「菜々に!そんな古風な!イメージを!付けないでください!」
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響子「気を取り直して練習しましょう!」
友紀「大丈夫かなぁ…」
響子「最初からうまくできる人なんてそうそういませんよ。練習すればきっとうまくなります!」
友紀「そうだよね…そっか!野球だってそうだもんね!」
菜々「その意気ですよ姫川さん!菜々も精一杯サポートしますから!」
友紀「料理も野球も練習あるのみ!だね!」
響子「では早速作ってみましょう!友紀さん番組の指定料理とか聞いてます?」
友紀「得意料理をレギュラーメンバーに食べてもらう、って企画書に書いてあったよ」
菜々「ちなみに姫川さんの得意料理ってなんですか?」
友紀「…」
響子・菜々「…」
友紀「レモンのはちみつ漬け…」
一同「…」
響子(これは…)
菜々(なかなか骨が折れそうですよ…)
響子「カレーやパスタは比較的作りやすいんですけど…番組となるとレトルトやルゥを使うのは基本的にNGですよね…」
菜々「無難にお味噌汁とかどうですか?」
響子「企画の内容を察するにサイドメュー単品で挑むのも無謀だと言えます。スープ系統はメインのお料理に比べて見栄えが地味ですから」
友紀「でも難しすぎる料理なんてあたしの付け焼き刃じゃできないよ~」
響子「適度に手が込んでいるメイン料理…うん!オムライス!作ってみましょうか!」
友紀「えっ、すごく難しそうだけど…」
響子「コツを掴めば簡単ですよ!まずは私と菜々さんが作ってみますから!」
菜々「はい!…ってだから菜々さんじゃ…あれ?響子ちゃんは15歳だからいいんだっけ…?」
友紀「ウサミンも把握が大変だね(棒)」
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響子「出来ましたよ!」
友紀「あっという間に出来たね!響子ちゃんは想像通り手際が良かったけどウサミンもすごいなぁ」
菜々「一人暮らしがなが…くはないですけど!17歳ですけど!料理には自信があったんです!」
友紀「分かってる、分かってるから…」
菜々「哀れみの目を菜々に向けないで下さ~い!!」
友紀「見た目もすごくきれいだし…このケチャップのく、熊?も可愛いね!」
菜々「あっ…」
友紀「え?あれ?どうしたの?」
響子「それ…友紀さん好きだから…ねこっぴーです…」
友紀「」
響子「いいんです…私は『画伯』って呼ばれても…家事が出来れば…」ズーン
菜々「ひ、姫川さん!試食してみてください!試食!」アセアセ
友紀「あ、うん!すっごくねこっぴーに見えてきた~!食べるのもったいないなぁ~!!」モグモグ
友紀「…!おいしい!タマゴがふわふわだね!すご~い!」モグモグモグ
菜々「菜々も一口…う~ん、おいしい!流石ですね響子ちゃん!」モグモグ
響子「本当ですか?良かった~。慣れていても人に食べてもらうときは緊張しますから!」
友紀・菜々(ほっ…)
菜々「それじゃあ姫川さんも今見たとおりにやってみましょう!」
響子「分からないところは教えますので!どんどん聞いてくださいね!」
友紀「よ、よろしくお願いしま~す」
―それから―
響子「友紀さん!タマゴをアンダースローしないでください!」
菜々「ネギは今回使わないですよね?!素振りもしないで!!」
響子「あわわわ!火が強すぎますよ友紀さん!」
菜々「『キャッチャーミットとミトンって似てるね』って過去と同じ過ちを繰り返している!!」
―更に数時間後―
ガチャ
P「おーい調子はどうだ?」
響子「」
菜々「」
友紀「あ、おかえりプロデューサー…オムライス出来たよ…」ゼェゼェ
P「なんだこの地獄絵図」
-数日後-
タレント『いやー、姫川さんお料理上手ですねぇ。このオムライスすごく美味しいですよ!』
友紀『えへへ!たくさん練習…じゃなかった昔からたくさん作ってますから!』
タレント『野球アイドルだけでなく家庭的な一面もあるんですねぇすごいなぁ』
友紀『そういってもらえると嬉しいなぁ』
タレント『今回のゲストは生粋の野球アイドル、姫川友紀さんでした~!また来週!』
友紀『ユッキーでした~!!バイバ~イ!』ピース
P「ほら、お前たちに向けてだぞ。このピース」
響子「大成功ですね!番組!」
菜々「特訓の成果も十分に出てましたね!」
P「そうだな~。響子と菜々さ・・・菜々のおかげだよ」
菜々「プロデューサーまで…」
P「それにほら」
友紀「お昼ごはん出来たよ~!」カチャカチャ
P「番組終わってからも腕を上げたな、友紀」
友紀「へへ~ん。あれから料理にもハマっちゃってさ~!響子ちゃんとウサミンにまた教わってるんだ!」
P「へぇ。前の呑兵衛に戻らないだけ進歩じゃないか」
友紀「だから肝に銘じたって~。はい、オムライス!」
P「お、ちょうど番組見て食いたいと思ってたんだよ」ハート型
友紀「はい響子ちゃん」
響子「ありがとうございます!おいしそうだなぁ」クマ型
友紀「これはウサミンと、ちひろさんね」
菜々「わ~!おいしそうですね!」ウサギ型
ちひろ「ほんといいにおい!」星型
友紀「で、これはあたしの」ボール型
P「じゃあ」
一同「いただきま~す!」
菜々「おいしい!今日はバターライスですね!」モグモグ
響子「タマゴもフワトロに仕上がってます!」モグモグ
ちひろ「これなら本当にお料理アイドルとしてもいけそうですね」モグモグ
P「ケチャップの絵もそれぞれ趣向があって…なんで俺のだけハートなんだ?」モグモグ
友紀「い、いいから早く食べなって~!」
響子(…)
菜々(…)
ちひろ(…)
響子・菜々・ちひろ(これはもう少し時間がかかりそうですねぇ)
おわり
終わりです。 どうもありがとうございました。
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