茄子「茄子をご覧あれー♪」



Ｐ「…………」



茄子「ほら、よろこんぶ♪」



Ｐ「…………」



茄子「るるる～ん♪ぽぽぽぽーん！！」



Ｐ「…………」

Ｐ「…アイドルになった子達は、最初に自分の印象から３つの属性を自己申告してもらう」


Ｐ「Cute、Cool、Passion…かわいい、クール、元気、大まかにそんな感じだ」


Ｐ「鷹富士茄子との初対面、その雰囲気はまさしく大和撫子といえた。艶やかな黒髪、淑やかな所作、柔和な微笑み、たわわな……」



Ｐ「…ふぅ」


Ｐ「そう、つまり茄子はクールなアイドルとして売り出せると思っていたんだ」


Ｐ「しかしアイドルとして活動を続け事務所のみんなとも打ち解けていくほど、茄子はクールから掛け離れていく…」

茄子「そうなんです？」


Ｐ「そうなんです」


茄子「プロデューサー、お茶淹れましたからどうぞー♪」


Ｐ「どうも…」ズズッ…

Ｐ「さて。ここに、茄子と他の子達との普段の様子を記録した映像がある」


茄子「まぁ」


Ｐ「ああ。協力はちひろさんだ。というわけで、茄子の赤裸々なアイドル生活を振り返ってみよう」


茄子「わー♪」ぱちぱち


Ｐ「…………」


茄子(にこにこ)ぱちぱち


Ｐ「…はい」

――――――――――

―――――――

――――


－某日・撮影スタジオ－



茄子「ご覧あれー♪」


「うーんいいよいいよー！もっと袖を舞わせてみようか！」


茄子「ひらひらー♪」



Ｐ「相変わらず楽しんでるなー」



『この日茄子は、新しい宣材写真の撮影に来ていた。もう１人、白菊ほたると合わせて』


ほたる「ぷ、プロデューサーさん…」


Ｐ「お、着替えてきたか。名前のイメージで仕立ててもらったけどどうだ？」


ほたる「素敵だと思います、この髪飾りもきれいで…」


Ｐ「うんうん、似合ってるぞ。さぁ頑張ってこい！」

「はーいほたるちゃんねー。カメラここね、視線合わせてねー」


ほたる「は、はいっ…」


「はは、緊張しなくていいよー。それじゃあ…」


－パシャッ

ほたる「っ！」びくっ


「あれ、フラッシュ慣れてない？」


ほたる「す、すみません…」


『いろいろと初々しいほたる。表情やら仕草やらぎこちなく、撮影は難航しそうだった…そんな時、』

「はーい、それじゃあ…何か軽くポーズ取れるかな？」


ほたる「えぇと…」


ほたる「……？」


『カメラマンの背後で、ペンで何やら絵を書き込む茄子…そうしてほたるに向けてカンペを出した』



茄子「[おめでタイ]」


ほたる「」


茄子「[よろこんぶ]」

『ほたるの緊張をほぐすためだろう、わざわざ小道具を使って駄洒落を披露した茄子』


茄子「[素敵なステッキ]」


『それはほたるにもしっかり伝わっていたようで、その表情はみるみるうちに、』


ほたる(すみません全然おもしろくないです…)


『絶妙な苦笑いに』



――――

―――――――

――――――――――

Ｐ「まずはこれ」


茄子「この時ちひろさん居たんですねー」


Ｐ「俺も気づかなかったが…さて」

Ｐ「茄子がたまに言うダジャレ…ウチにはそういうの何人かいるが、ぶっちゃけ寒…」


茄子「露骨な肋骨！」ぺらっ


Ｐ「！？」


楓「にっくき肉片！」


Ｐ「！！？」

茄子「ふふ、このあいだ奈緒ちゃんに教えてもらったアニメで使われてたんですっ♪」


Ｐ「あれ、今楓さん……それから茄子、服を捲るのは止めなさい」


茄子「露骨な肋こ…！」ｸﾞｲｸﾞｲ


Ｐ「そんな脇腹見せなくていいから！あと肉付きが良くて肋骨は判らない」


茄子「ひゃ…。プロデューサーったらえっちー…♪」


Ｐ「くっそーかわいいな」

Ｐ「ちなみに事務所で酔っ払いながら延々ダジャレを言い合う茄子と楓さんの映像もあったが、胃がもたれそうなのでお蔵入りした」


茄子「あらー」


Ｐ「まぁ……俺としてはもう少し…茄子には知的な感じにだな」


茄子「coolですよ！」


Ｐ「ん？」


茄子「くーる！」


Ｐ「ん？」


茄子(ふんすっ)


Ｐ「…次にいこう」

Ｐ「あるアイドルのラジオにお呼ばれした時の記録だ」

――――――――――

―――――――

――――




きらり「にょわーっ☆きらりんだよーっ！『諸星きらりのハピ☆ラキれいでぃお』！今日は後悔録音ということでー…すっぺしゃるげすとに来てもらっちゃってまーすっ☆」


＼ヴォオオオオオオオ／


『ネットラジオを持っている諸星きらり。好評を博して公開録音にまで漕ぎ着けた』

『その機会にゲストで招かれたのが…』

茄子「にょわー♪茄子りんだよー☆」


＼ヴォオオオオオオオ／


きらり「うっきゃー！かわゆぃ♪とゆーわけでー、今日は鷹富士茄子ちゃんが遊びにきてくれたよー☆」


茄子「おっすおっす！」


きらり「んっふふ、茄子ちゃんどしたのー？」


茄子「きらりちゃんの真似ですよー♪似てゆー？」


＼カワイイ！！／

『清楚な見た目から繰り出すロリボイス。沸き立つ観衆、崩れるクール(笑)なイメージ』


きらり「にょわにょわ☆」


茄子「にょわにょわ♪」


きらり「はぴはぴ☆」


茄子「はぴはぴ♪」


きらり「はぐはぐ☆」むぎゅう


茄子「は…はぐはぐ…」ぎゅぅぅ…


『終始きらり口調な茄子。これまで極力紙面での露出で神秘的なイメージを先行させていたが、それを見事にひっくり返す形となった』



きらり「来月にぐらびあ写真集出すんだって！ダイターンな茄子ちゃんがたーっぷりだにぃ」


茄子「うきゃー照れゆー♪茄子のヒミツがいーっぱいです☆みんなー、ぜひご覧になってはぴはぴしてくださいねー♪」


＼ヴォオオオオオオオ／

――――

―――――――

――――――――――



茄子「にょにょにょ…にょわー♪」


Ｐ「クールとは一体…」


茄子「きらりちゃんのはぴはぴな空気に感化されちゃいましたー♪」


Ｐ「そして茄子ちゃん呼ばわりにまるで違和感も無い…茄子いくつよ？」


茄子「鷹富士茄子２０さいっ」


Ｐ「これじゃパッションだよ！」


茄子「ぷぁーっしょん！」綺羅星☆


Ｐ「くっそーかわいいな」


茄子「うふっふー」


Ｐ「はいそれじゃあ…次で最後です」

――――――――――

―――――――

――――




『それは事務所での出来事だった…』




凛「………………」


凛「…………」ｶﾘｶﾘｶﾘ


凛「…………」ﾍﾟﾗｯ


凛「………………」


凛「…………」ｶﾘｶﾘｶﾘ



凛「…………」


凛「…………、……」ﾁﾗｯ

茄子「………………」ｼﾞｰ…



凛「………………」


凛「…………」ｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘ


茄子「………………」ｿﾜｿﾜ


凛「……………」ﾍﾟﾗｯ


茄子「凛ちゃん凛ちゃん」


凛「…はい」

茄子「今日も学校お休みなんです？」


凛「…もう夏休みなので」


茄子「あ、そうですかー。そうですねー」


凛「はい」ｶﾘｶﾘｶﾘ


茄子「それじゃあ、夏休みの宿題ですか？」


凛「はい」ﾍﾟﾗｯ


茄子「へー…」


凛「…………」ﾍﾟﾗｯ

茄子「…………」


凛「…………」ｶﾘｶﾘ


茄子「…………」ｿﾜｿﾜ


凛「…………」ﾑｰﾝ



茄子「凛ちゃん、凛ちゃん」


凛「…はい」


茄子「実はですね…私大学生だったんですよっ」

凛「……はぁ」


茄子「はいっ」


凛「…………」ﾍﾟﾗｯ


茄子「………………」ｿﾜｿﾜ


凛「………………」


凛「……それじゃあの…ここちょっと聞いていいですか」


茄子「あらあらあらー♪お姉さんを頼ってくれるんですねー♪」ﾆﾊﾟｰ


凛(…卯月より数段アレっぽい)

茄子「可愛い妹分の頼みとあらばー♪」ﾆﾊﾟｰ


凛(いつから妹分に…)


茄子「聞かないわけにはー…♪」ﾆﾊﾟｰ




茄子「………………」


凛「あ、ちなみに数Ａですよ。まぁⅠとＡなら大抵の人は習ってますよね」



茄子「………………」


凛「……茄子さん？」



茄子「………………」


茄子「……まず六角えんぴつを用意します」ｶﾞｻｺﾞｿ


凛「茄子さん？」

茄子「持つ方の先っぽに１～６をそれぞれの面に割り振ります。それで、」


凛「選択問題でも選択肢二桁ありますよ」


茄子「………………」



茄子「………………」


茄子「まず六角えんぴつをたくさん用意して…」ｶﾞｻｺﾞｿ


凛「茄子さんちょっと休憩にしましょう」



――――

―――――――

――――――――――

Ｐ「…茄子さん……」


茄子「……てへぺろ」


Ｐ「普段はちょっとアレだけどいざとなれば賢い子……そう思っていました…」


茄子「ま、まーくしーと…マークシートなら」


Ｐ「アカン…」

Ｐ「……俺はクールなアイドルを担当するCoPという立場にある」


Ｐ「ただ、アイドルの主張は出来る限り尊重したいから…」


茄子「く、くーる…」


Ｐ「……出来る限り尊重したいと思う」


茄子「あ、プロデューサーちょっと顔色悪いですっ。具体的に言うと頭痛そう」


Ｐ「…うん、ちょっと頭痛い」

茄子「えーっと…」ｶﾞｻｺﾞｿ

茄子「じゃーん！神社でお巫女さんが振るやつー♪」


Ｐ「…大麻な」


茄子「そーれぱたぱたー♪」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ


Ｐ「……あの」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ


茄子「プロデューサーに幸あれー」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ


Ｐ「…………」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ


茄子「ぱたぱたー♪」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ



Ｐ「……まぁ、いいかな…」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ



Ｐ「茄子が可愛ければそれで…」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ





お わ り

短いですが以上です