【ミリオンライブ!×SideM】田中琴葉「御礼を言いたくて」 (68)

アイドルマスターミリオンライブ!とアイドルマスターSideMのクロスオーバーSSです。

カップリング要素を含みます。

呼称・設定などに捏造を含みます。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462967983



765プロ

所恵美「おっはよー!!……ってあれ、誰もいないの?珍しいなあ。」

松田亜利沙「あ、恵美ちゃん!!ちょうどいいところに来てくれました!!」

恵美「あ、亜利沙おはよー。ちょうどいいところに来たって、何かあったの?」

亜利沙「えっと……何かあったといいますかそのー……」

恵美「??」

亜利沙「と、とりあえずちょっと来てください!!」



所恵美 http://i.imgur.com/yy5LDOb.jpg

松田亜利沙 http://i.imgur.com/XTch4Dw.jpg




会議室



田中琴葉「はあ……」



恵美「琴葉もいたんだ。」

亜利沙「その琴葉ちゃんのことなんですよぉ。今日の琴葉さん、朝からずっとあんな感じで……」

琴葉「はぁ……」

恵美「ため息ばっかり吐いてるね。」

亜利沙「ありさが事務所にやってきた時からもうすでにいたんですけど、あんな感じで落ち着かない感じでそわそわしてて。」

恵美「ふんふん。」

亜利沙「ありさが声かけても気づかない感じで会議室に入ってもずーっとあの様子……何かあったんでしょうか?」

恵美「確かに変だね。」

琴葉「はぁ……」

亜利沙「あ、あれで今日24回目のため息です。」

恵美「カウントしてたんだ。」



田中琴葉 http://i.imgur.com/1YUmF9U.jpg





恵美「て言うか、何があったか聞いてみればいいじゃん。」

亜利沙「で、でもああなった琴葉ちゃんにどう接したらいいのか……」

恵美「おーい、琴葉ー!!」

琴葉「きゃっ!?」

恵美「おはよ、朝っぱらから考え事?」

琴葉「あ、恵美……おはよう……はぁ……」

恵美「どしたのさ琴葉?今日の琴葉なんかちょっとおかしいよ?」

琴葉「え!?そ、そんなことないよ!?私は今日も普段通りだって!!」

恵美「亜利沙がいるのに気付かないのに?」

琴葉「えっ」

亜利沙「朝からいましたよぉ?」

琴葉「ご、ごめん!!ちょっと考え事してて……はぁ……」

亜利沙「……26回目、です。」

琴葉「え?」

恵美「……やっぱりなんかあったんだね、琴葉。」

琴葉「……そう見える?」

恵美「見えないほうがおかしい。」

琴葉「……うう、かなわないなあ。」




亜利沙「本当に何があったんですか?今日の琴葉ちゃん、おかしいですよ。」

恵美「琴葉は昨日オフだったんだよね?何かあったんじゃない?」

琴葉「え、いや、その……」

恵美「あったんだね。」

琴葉「……うん。」

亜利沙「何があったんですか?もしかしてスキャンダル的な……」

恵美「あはは、まさか。」

琴葉「……もしかしたら、そうかも。」

亜利沙「……えっ?」

恵美「……ちょっと、マジで何があったのか詳しく話してくれない?」

琴葉「で、でも……」

恵美「そういう話題の場合、プロデューサーに相談が必要なことかもしれないし、そうじゃないかもしれない。だから話してくれない?」

亜利沙「大丈夫、ありさはこう見えても口は固いんです!!」

琴葉「……う、うん。実は昨日ね……」









琴葉「たまにはあまり行かないところを歩くのもいいなあ。見かけない入浴剤も見つけたし、おしゃれなお店もあったし……」

琴葉「でも、こうして外を一人で歩くのもなんだか新鮮だなあ。いつもは恵美とかエレナとかと一緒にいることが多いし……」

琴葉「今度は二人と……ううん、二人だけじゃないシアターのみんなとも一緒にこれたら……」



ドシンッ



琴葉「きゃっ!?」

チンピラA「アーン?誰だ今俺にぶつかりやがったのは?」

チンピラB「あー!?よく見たらマブい女の子じゃーん!?」

チンピラC「よ、よく見なくても、か、可愛いんだな、グフフ。」

琴葉「え、えっ……」

チンピラB「よーねーちゃん、今暇?一人?てかLINEやってる?」

チンピラC「お、おれたちと一緒にあ、遊ばない?グフフ。」

琴葉「え、いや、その…」

チンピラA「それよりも俺にぶつかっておいて何もなしってわけじゃないよなあ?」

琴葉「あっ……」

チンピラA「ちょっとこっちまで来てもらおうかよ?」

琴葉「い、いやっ、離して……!!」



琴葉(抵抗も空しく、私はそのまま路地裏へと引っ張りこまれてしまった……)



一旦中断します。

今回ちょっと長めになるかもしれません。

遅くなりましたが、続き投下します。




路地裏



チンピラC「グフフ、こ、ここまでくればもう逃げられないんだな。」

チンピラB「君ほんとかわうぃーね?俺と付き合っちゃう?」

琴葉「や、やめてください……」

チンピラA「へっ、俺にぶつかっておいてそれはないだろう?それともそれが侘びのつもりなのかい?」

琴葉「そんな……」

チンピラC「お、おっと、逃げようったってそうはいかないもんね、グフフ。」

琴葉「きゃっ!!」

琴葉(壁に追い詰められて……!!逃げられない……)

チンピラB「へへっ、これから超きもちぃーことしてみようよ、ね?」

チンピラA「おいおい、俺にぶつかってきたんだからそこはちゃんとしろよ?」

チンピラC「わ、わかってるよぉ、グフフ。」

琴葉(助けて、プロデューサー……!!)





??「でりゃあああああああぁぁぁっ!!!!」








琴葉(私がぶつかってしまった男の人……仮にチンピラAとしましょうか。)

琴葉(そのチンピラAは、屈強な体つきをしています。)

琴葉(そしてチャラい言葉遣いの男の人……この人をチンピラBとします。)

琴葉(その人はこの三人の中で一番体の線が細いです。)

琴葉(そして最後、グフフという下品な笑いがいやらしい男の人……この人をチンピラCとします。)

琴葉(このチンピラCはずんぐり太っています。むしろ肥えているという表現の方が正しいでしょうか?)

琴葉(A、B、C。この三人の中で一番体重が重いのはおそらくCでしょう。)

琴葉(その、チンピラCが……)




琴葉(まるでゴムのボールみたいに、勢いよく吹き飛んで壁にたたきつけられたんです。)








チンピラC「ぐ……グフ……」ズルズル

チンピラA「な、なんだ!?」

琴葉(え、プロデューサ……)

??「……ったく、にゃこが妙に騒ぐと思ったらこんなところで何をしてやがるんだテメエら?」

チンピラB「な、なんだよお前!?いきなり何するんだよ!?」

??「何するんだ、だとぉ!?テメエらこそこんな路地裏でこそこそとカツアゲか!?」

チンピラA「何をう!?なんなんだお前は!?」

??「……テメエらに名乗る名前なんか持ってねえよ。」

チンピラB「ハァ!?」

??「テメエらみたいな悪党に名乗る名前なんかないっつってんだよ!!」

猫「にゃー!!」




琴葉(そこに現れたのは、怖い顔をしているけどとってもまっすぐな『熱さ』を持った、猫を連れた男の人でした。)







チンピラA「この野郎!!ぶっ殺してやる!!」

チンピラB「やっちまえー!!」

琴葉「あ、危ない!!」

??「下がってろ!!」

猫「ふしゃー!!」




琴葉(仲間をやられた怒りからでしょうか、チンピラAが猛然と男の人に突っ込んで行きました。)

琴葉(一方の男の人は一歩も動きません。その姿は自分が負けるはずがない、という絶対的な自信の現れのようでした。)

琴葉(そんな男の人に対して、チンピラAが拳を振りおろし――――)




ズンッ!!




チンピラA「っ!?がっ……!!」

??「隙だらけなんだよ。」



琴葉(振り下ろされたそのこぶしが当たる寸前に、男の人の肘がチンピラAの鳩尾をとらえていました。)







チンピラA「ぐぅっ……!かっ……!!」

??「うおらぁ!!」



ドガッ!!



琴葉(肘をたたき込んだその体勢から――ハイキック!?なんて身のこなし……)

チンピラA「うえ……うう……」

??「そろそろフィニッシュだぜ!!」ガッ

琴葉(あ、あの体勢……確かあれはのり子の持ってたプロレス雑誌に載ってた……!!)






チンピラA(――――あれ?)



チンピラA(なんで、視界に、空――――)





ドゴォン!!






??「――親父直伝バックドロップ。っと……」

猫「にゃー!!」

??「どうした、あとはテメエだけだぞ。」

チンピラB「ひ、ひっ……ちくしょう!!」

琴葉「きゃっ!?」






琴葉(……私もアイドルをやっている以上、今までいろいろな事を経験してきました。)

琴葉(巫女になったこともありました。廃病院でナースの霊になったこともありました。宇宙戦争の戦士として戦ったことも……)

琴葉(だけど……それらは所詮全て『演技』という前提がそこにあって初めて成り立っているものでした。)

琴葉(だからでしょうか、私はその時何が起こったかを認識できていなかったんです。)

琴葉(その男の人がチンピラBに歩み寄った瞬間、チンピラBは破れかぶれになったのか……)






琴葉(懐からナイフを取り出すと、私を拘束し人質にしたんです。)



少し短いですがここで中断します。

リリイベ行きたかった……

続きを投下します。




??「くっ……卑怯な真似しやがって……!!」

チンピラB「わ、悪いのはお前の方だぞ!!お前が来なければ俺たちは……!!」

??「許さねえ……許さねえぞ、テメエ……!!」






琴葉(先ほど二人をKOした彼は、震えていました。)

琴葉(恐怖とか絶望とか、そういう震えではないのは私でもわかります。)

琴葉(なぜなら、彼の眼が激しい怒りに満ちていたからです。)

琴葉(だけど、彼にも私にもこの状況はどうしようもありませんでした。)

琴葉(もし下手な動きをしたら……そう思うと動けるわけもありません。)

琴葉(そう……私と彼、は。)




?「にゃあー!!」







チンピラB「なっ……!?」

琴葉(そう、飛び込んできたのは男の人が連れていた猫でした。)

猫「にゃう!!」ガブ

チンピラB「ぎゃあ!!は、鼻が!!」

猫「フシャー!!」バリバリ

チンピラB「ギャッ!!目が、目がぁ!!」

琴葉(拘束が緩んだ……これなら抜けられる!!)ダッ

猫「にゃー!!」バリバリ

チンピラB「ぎええ!!や、やめてくれ!!」

琴葉(あ、あれ?あの男の人がいない――?)



??「おい、にゃこ!!離れろ!!」



琴葉(その声がすると同時に、私の頭上を一つの影が過ぎて行きました。)







??「天空朱雀落とし!!」




――――ドガァンッ!!





チンピラB「ぶべ、ら……」

??「っと、一丁上がり。」

琴葉(――踵落とし。)

琴葉(それも、ただの踵落としではありませんでした。空高く跳びあがってからの、全身でもっての踵落とし……)

琴葉(まるで彼の体全身が巨大な鉄槌になったかのような衝撃でした。)

琴葉(私は本来は暴力沙汰は苦手な方なのに……)

琴葉(見とれてしまっていたんです。彼の姿に。)









猫「にゃあー!!」

??「よくやったぜにゃこ!!今日の晩飯はゴージャスな奴にしてやるからな!!」

猫「にゃうにゃー!!」

??「しかしコイツらどうしたもんかな?フン縛って英雄さんに引き渡すか……?あ、でも英雄さんもう警察じゃねーしな……」

琴葉「あっ、あのっ!!」

??「ん?」

琴葉「あの……ありがとうございます!!助けていただいて……」

??「あ?あんなの大したこと、じゃ……!?」

琴葉「?」

猫「にゃ?」

??(ヤッベエエエエ!!さっきまでは頭に血が上っててよくわからなかったけど……)





??(超美少女じゃねえかっ……!!)






琴葉「あの……どうされたんですか?」

??「べっ、べつに、どうってこと、ねえよ?!」

琴葉「あ、もしかしてさっきのでどこか怪我したんですか!?もしよかったら見せていただいても……」

??「だ、大丈夫だ!!きき、気にすることなんか、ねえぞ!?」

琴葉「あ、そうですか……」

??(畜生、なんでこんな日に限って俺はカンペを持ってきてねえんだ!?)

琴葉「あ、それならせめてお名前だけでも……」

??「なっ、名前だとぉ!?」

琴葉「はい、もしよろしかったらで良いんですけど……」

??「…………な」

琴葉「な?」

??「な…………」

琴葉「?」




??「名乗るほどのもんじゃねえよ!!じゃあな!!」ダダダダ




琴葉「ああ、ま、待って!!」





「おい、今の音はなんだ!?」

「こっちの方から聞こえてきたぞ!?」



琴葉「い、いけない!!私も逃げなきゃ!!」








――――765プロ事務所




琴葉「……ということがあったんだけど……」

恵美「うーん……」

亜利沙「うーん……」

琴葉「って、どうしたの二人とも!?そんな微妙な顔して……」

恵美「いやー……なんて言うか、ねえ?」

亜利沙「突拍子もないといいますか、現実味がないといいますか……」

恵美「百合子の妄想を聞いてるような気分だったというか……」

琴葉「も、妄想じゃない!!本当にあったことだってば!!」

恵美「わ、わかったわかったよ琴葉。ごめんて!!」

亜利沙「要はチンピラに囲まれたところを通りがかりの男の人に助けてもらったけど、彼は何も言わずに去ってしまったと……うーん……」

恵美「……やっぱり、なんと言ったらいいのか……」

琴葉「本当なんだって……」




亜利沙「あ、あの琴葉ちゃん!!その男の人ってどんな感じの人だったんですか?」

恵美「あ、それは確かに気になるね。それっぽい人を見かけるかもしれないし。」

琴葉「どんな感じって言われても……」

亜利沙「何かしら特徴はあるんでしょう?」

琴葉「え、えっとね……まず身長は高くもなく低くもなくって感じで……」

恵美「ふんふん。」

琴葉「あ、そうだ。髪の毛が炎のように赤くて、それをニワトリのとさかみたいに逆立てて……」

亜利沙「ほうほう…?」

琴葉「それで、長ラン?っていうのかな、普通の学ランより丈が長い学ラン着ていて、その中に赤いシャツと腹巻をしていたな……」

恵美「……うーん?」

亜利沙「それで、猫を連れていたんですよね?」

琴葉「うん、彼は『にゃこ』って呼んでいたけど……」

恵美「……なんて言うか、特徴が多すぎて逆にピンと来ないよ。」

琴葉「そうは言っても、そういう人だったんだって……」





亜利沙「あーっ!!いけない、もうこんな時間?!」

恵美「うわ、どうしたの亜利沙?」

亜利沙「ほら、もうすぐアイドルランキングTVが始まる時間なんですよ!!」

琴葉「ああ、あの毎週やってるあの番組?」

亜利沙「それのチェックは怠れないんです!!ちょっとテレビつけますね!!」

恵美「ん、いーよー。」

亜利沙「それじゃあ、スイッチオン!!」





TV『さあ今週もはじまりました、アイドルランキングTV!!今週もファンタスティックなアイドルが目白押し!!』

亜利沙「これこれ、これのためにありさは生きているんです!!」

恵美「亜利沙はぶれないね……」

TV『今日のファーストナンバーは、サイコーなこのユニットだ!!』






http://i.imgur.com/5Md4KvY.jpg






亜利沙「おお、今日のオープニングは315プロですか!!なかなかいいチョイスです!!」

恵美「へえ、こんなアイドルもいるんだ。」

亜利沙「男の子ならではのダイナミックでアグレッシブな動きでファンの数が急上昇中なんですよ!!これは今後とも注目です!!」

恵美「こういうの好きって男の子も結構いるらしいね。琴葉はどう?」

琴葉「……」

恵美「ん?どうしたの琴葉?そんなじーっと見つめちゃって。」

琴葉「……この人だ。」

亜利沙「え?」



琴葉「この人!!この人だよ!!昨日私を助けてくれた男の人!!」

亜利沙「えっ!?」

恵美「嘘、マジで!?」

琴葉「うん!!この向かって左側の!!」

亜利沙「えええええ!?」

琴葉「そんな……この人もアイドルだったなんて……!!」

恵美「……どうしよう、アタシついていけない。」






琴葉「……ちょっと、私行ってくる。」

恵美「え、琴葉?」

亜利沙「行ってくるって、どこにですか?」

琴葉「315プロ。」

恵美「……は?」

琴葉「315プロに行って、この人……朱雀さんに御礼を言いに行ってくる!!」

亜利沙「ええええ!?ちょ、ちょっと琴葉ちゃんいったい何を言って……」

琴葉「とめないで二人とも!!それじゃ!!」

恵美「ああ、琴葉!!」

亜利沙「……行っちゃいました、ね。」

恵美「琴葉はあれでなかなか頑固なところあるからなー。」

亜利沙「これはなかなか予想外なことになりましたねえ?」

恵美「……どうすりゃいいんだろう、これ。」

亜利沙「……どうするもこうするも、やることは一つなんじゃないですか?」

恵美「え?」

亜利沙「ありさたちも行けばいいんですよ!!315プロに!!」

恵美「……はい?」

亜利沙「だって、315プロは男の子アイドルの事務所ですよ?そんなところに琴葉ちゃん一人でいったらどうなるか……」

恵美「そりゃまあ、確かに危ないかもしれないけど……」

亜利沙「それに、こんなチャンスめったにないですよ!!男の子アイドルの事務所なんてめったに入れる所じゃないですし!!」

恵美「……ぶれないね、亜利沙は。」

亜利沙「それじゃあ、ありさたちも琴葉ちゃんを追いましょ~!!」

恵美「はあ、やれやれ……」







いったん中断します。

遅くなりましたが、続きを投下します。




――――315プロ事務所前



琴葉(……着いた。)

琴葉(来る道中で菓子折を買っておいたけど、大丈夫かな……?)

琴葉(ううん、不安になっちゃダメ。朱雀さんにちゃんと御礼を言わないと……!!)

琴葉(それじゃあ……行こう!!)




ガチャ




琴葉「こんにちは、お邪魔します!!」



????「やふー!!おきゃくさま!?」



琴葉「えっ……か、カエル!?」

????「わぁ、女の子!!それも、とってもかわいい!!」

琴葉「あっ、ど、どうも……」

???「ん?どうしたんだい?」

????「あっみのり!!おきゃくさま、きてる!!」

???「お客様?おかしいな、今日はそんな予定は入ってないはずなんだけど……」

????「すっごくかわいい女の子!!」

琴葉「え、えっと……」

???「女の子……?ああ、もしかしてファンのこかな?困るなあ、ここは関係者以外立ち入り禁、止……」

琴葉「あの……?」

???「……ウソでしょ。」

琴葉「え?」


???「も、ももも、もしかして765ミリオンシアターの田中琴葉ちゃん!?すごい、すごいよ、本物だ!!」

琴葉「えっ、えっ?!」

???「あっあのっ!!いつも曲聞いてます!!この間でた『Understand? Understand!』、最高でした!!海美ちゃんとのデュエット部分が特に……」

琴葉「あ、え、ええ……?」

????「みのり、この人知ってるの?」

???「知ってるも何も、大ファンだよ!!この人はね……」

亜利沙「お邪魔しまーす。ここが男の子アイドルの事務所かあ……」

琴葉「亜利沙!?」

???「ま、ま、ま、松田亜利沙ちゃんまで!?いったい何なの今日!?今日俺死ぬの!?」

亜利沙「わっ、びっくりした!?……この方は?」

??「一体何の騒ぎっすかこれは。」

???「恭二!!恭二!!やばいよ恭二!!俺今日幸せが飽和して破裂するかも!!」

????「え、みのりハレツするの!?たいへん!!」

??「ちょ、ちょっとみのりさん、苦しい……てか誰っすかそこの人たちは。」





ワイワイギャーギャー




恵美「……やっと追い付いたと思ったら、何このカオス。」






――――数分後



???「いや、ごめんね。まさか本物の765のアイドルがやってくるなんて思いもしなかったから、つい舞い上がっちゃって……」

琴葉「いえ、こちらこそアポもなくやってきて申し訳ありませんでした。えっと……」

???「ああ、俺は渡辺みのり。ここ315プロでアイドルをやっているんだ。」



渡辺みのり http://i.imgur.com/ozwmyeN.jpg



????「ボク、ピエール!!よろしくね、琴葉、亜利沙、恵美!!」



ピエール http://i.imgur.com/xtZLZcP.jpg




??「……鷹城恭二。俺もみのりさん、ピエールとアイドルやってるんだ、よろしく。」



鷹城恭二 http://i.imgur.com/FGXIcqS.jpg




恵美「よ、よろしくお願いします。」

みのり「それで、御三方はどうして315プロに?」

琴葉「ああ、それは……」





琴葉「――ということがあったんです。それで朱雀さんに御礼を言いたくて……」

恭二「そんなことが……」

ピエール「朱雀、かっこいい!!えらい!!」

恵美「でも事務所にいないようだけど、今日はいないの?」

みのり「ああ、今日は神速一献なら○×テレビで朝からDON!のゲスト出演してるんだ。」

亜利沙「ああ、あの朝の情報番組の。」

恭二「確か……早朝地引網体験だっけか。」

恵美「そ、それはまた……豪快な……」

ピエール「朱雀、いっぱい魚とるってはりきってた!!」

琴葉「えっと、○×テレビにいるんですよね?」

みのり「うん、そうだよ。」

琴葉「○×テレビなら、ここから近い……今から行けば、会えるよね。うん、わかりました!!」

恵美「え、琴葉行くの?」

琴葉「うん、○×テレビに行けば朱雀さんに会えるなら、行かなきゃ……」

みのり「ちょっと待った!!」

琴葉「え?」




みのり「いいかい琴葉ちゃん。今君がその状態で○×テレビに行くのは大変危険だ。」

亜利沙「え?」

琴葉「ど、どうしてですか?!」

みのり「琴葉ちゃん、君は曲がりなりにも『アイドル』で、それはうちの朱雀くんもそうだ。」

みのり「そして、○×テレビは多くの人がやってくるところ……そしてその中には当然良い人ばかりが来るわけではない。」

みのり「その中には……あることないこといい加減なことをゴシップ記事としてすっぱ抜こうとする者もいるだろうね。」

みのり「そんな人がいるかもしれないところにのこのこと男の人に会いに来ましたって言ってきたら……どうなると思う?」

琴葉「あっ……!!」

亜利沙「え、えらいことに……!!」

みのり「まあ、それは極端な例だけどね。ここでじっと待つ方が確実に会えると思うよ。」

恵美「でも、今11時をちょっと回ったところだよね?朝からDON!って9時に終わる番組なのに遅くない?」

みのり「多分スタッフの手伝いをしてるんじゃないかな。あの二人はよく働くって評判だし。」

ピエール「朱雀、玄武、えらい!!かえってきたら、いっぱいほめる!!」

恭二「でもわざわざ来てもらってるお客さんがいるし、どうしましょう?」

みのり「ほんじゃ携帯取り出しポパピプペっと……」ピピピ



『おかけになった電話は、電波の届かない場所にいるか、電源が入っていないため、かかりません……』



みのり「あれ、つながらないや。どうしたのかな。」

恭二「仕事中だからって切ってるのかもしれないっすね。」

恵美「真面目だなあ。」

みのり「うーん、困ったなあ。直で連れ戻しに行くにもあいにく今バイクメンテ出してたし……」

琴葉「そんな……」




ピエール「ねえみのり、ボクが行くんじゃ、ダメ?」

恵美「え?」

みのり「ピエール?」

ピエール「琴葉、朱雀待ってる。早く、会いたいよね?」

琴葉「え、えっと……確かに、そうだけど……」

ピエール「それなら、ボクが呼びに行ってくる!!○×テレビ、近いからボクでも行ける!!」

恭二「大丈夫なのかピエール?」

ピエール「うん、大丈夫!!」

みのり「だって。琴葉ちゃん、良いかな?」

琴葉「え……そ、それじゃあ、お願いしてもいいですか?ピエール君……」

ピエール「任せて!!」

恭二「ああ、行く前に着ぐるみは脱いで行けよ、ピエール。」





みのり「いいかいピエール、車には気をつけるんだよ。」

ピエール「うん!!」

恭二「気をつけてなー。」

ピエール「うん!!気をつける!!それじゃ、行ってきます!!」

亜利沙「行ってらっしゃーい!!」

琴葉「大丈夫なのかしら……?」

みのり「心配いらないさ。ピエールは強いから。」

恵美「強いっていうか……着ぐるみの下があんな美少年だったことが驚きだったんだけど……」



参考画像キャストオフピエール http://i.imgur.com/VjEDDm8.jpg



亜利沙「いいじゃないですか、あれもピエール君の魅力の一つ!!」

みのり「おっ、わかってますね。さすがアイドル大好きにかけては765イチ。」

亜利沙「いや~それほどでも……」

恭二「ピエールの脚ならそれほど時間もかからないと思いますけど、俺らはどうしてましょうか。」

みのり「何言ってるの恭二、俺たちがやることは決まっているだろ?」

恭二「え?」

みのり「今ここに765ミリオンシアターのアイドルがいるという千載一遇の機会を無駄に過ごすのは愚の骨頂!!」

恵美「はい?」

みのり「ここで765プロについて……765プロのアイドルについて色々聞けるチャンスじゃないか!!」

琴葉「え、ええ!?」

亜利沙「あ、あの!!それならありさからも提案があります!!」

みのり「なんだい?」

亜利沙「ありさにも、315プロについていろいろ教えてください!!」

みのり「もちろんさ!!それじゃあまずは恭二について教えてあげよう。」

恭二「え、ちょ、ちょっとみのりさん!?」

亜利沙「ムフフ……それじゃあありさもとっておきの話があるんですよ?」




ワイワイキャッキャ




恵美「……なんかすごい盛り上がっちゃってるね。」

琴葉(朱雀さん……)



いったん中断します。

おかしい、朱雀今回出せるはずだったのに。

大変遅くなりましたが、続きを投下します




――――○×テレビ、控室



スタッフ「本当にありがとうございました、それでは失礼します。」ガチャ

朱雀「ふー、やっと終わったな、玄武。」



紅井朱雀 http://i.imgur.com/pdxZ6l9.jpg



玄武「ああ、番長さんには悪いことしちまったな。」



黒野玄武 http://i.imgur.com/YUpJ70L.jpg



朱雀「現場の人も大変だな。あれだけの大道具を運ばなきゃならないなんてよ。」

玄武「そういう人たちがいて初めて成り立つ世界なんだ。感謝しねえとな。」

朱雀「にしても時間食っちまったな。プロデューサーさんは別の仕事のほうに行っちまったから……」

玄武「事務所によって報告書の提出だな。午後からは確かオフだった。」

朱雀「あ、それならよ、昼飯いいところ見つけたんだよ!!」

玄武「ほう、それは……」



バタバタバタバタ...



朱雀「ん?なんだこの足音……?」




伊瀬谷四季「朱雀っちいるっすかー!?」バターン



伊瀬谷四季 http://i.imgur.com/jImIil4.jpg

玄武「四季じゃないか。どうしたんだそんなに息切らせて。」

四季「あ、朱雀っちここにいたんすね!!大変なんすよ!!」

朱雀「オイオイ落ちつけよ、どうしたってんだ?」

玄武「周章狼狽していても伝わるものも伝わらないぞ。深呼吸の一つでもして落ち着いたらどうだ。」

四季「え、あっ、それもそうっすね……すぅぅー……はぁー……」

朱雀「で、どうしたんだよ?」

四季「あ、そ、そうだ!!マジで大変なんす!!事務所に……事務所に!!」

玄武「事務所がどうかしたのか?」

四季「事務所にオレーマイリが来たんす!!」



朱雀・玄武「何ィ!?」

朱雀「御礼参りだとぉ!?」

四季「そ、そうらしいんす!!なんでも朱雀っちに用があるとか……」

玄武「朱雀に?」

朱雀「もしかして昨日のあいつらか??あの野郎、いい度胸してやがる……!!」

玄武「おい朱雀、何か心当たりがあるのか?聞かせろ。」

朱雀「お、おう、実はな……」




カクカクシカジカシンソクイッコン



玄武「……そんな事があったとはな。」

四季「朱雀っち、マジパねえっす!!男の中の男っす!!」

朱雀「よ、よせよ四季。照れちまうだろうが……」

玄武「そうだぞ四季、こいつが男の中の男なわけないだろうが。」

朱雀「なんだと!?」

玄武「……助けた女の子に名乗ることもできずに逃げ出した奴が男の中の男と呼べるのか?」

朱雀「ぐっ……!!しょ、しょうがねえだろ!?滅茶苦茶かわいい子だったんだから!!」

玄武「相変わらずその弱点をどうにかしろと番長さんからも言われているのになあ。」

四季「あーストップストップ!!それも大事っすけど事務所の方はどうするんすかー!?」

玄武「おっと、すまねえ。どうするもこうするも答えはとうに出ているぜ?」

朱雀「ああ、もちろんだぜ!!」

四季「え、ど、どうするんすか?」

朱雀「そんなの……」

玄武「勿論……」



朱雀・玄武「返り討ちだ。」



四季(ま、マジパねえ熱気っす!!)

短いですがここでいったん中断します。

一気に情報が流れてきてつらい

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