戦車喫茶にて
エリカ「じゃあね、元副隊長(笑)」
みほ「…………」シューン
※キャラ崩壊あり
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まほ「なあ、さっき知ったんだが」
エリカ「ああ、副隊長が未練たらしく戦車道を続けていたことですか(笑)。弱小校で隊長ごっこなんてなっさけない(笑)」
まほ「お前って副隊長だったんだな」
エリカ「へ?」
まほ「お前は作戦立案もしないし、忘れていたよ」
エリカ「え?え?」
まほ「採用されることこそ少なかったが、みほは作戦や訓練方法をよく進言してきたからな。まあ、優秀な副隊長だったよ」
まほ「その点、お前は人の作戦に文句つけるだけで立案は全くしないな?だいたい、作戦名がダサいってなんだ。作戦内容に欠点が見つからないなら黙ってろ」
エリカ「…………」
まほ「そういえばお前、みほより優れてる所ないな?」
エリカ「そんなことは……!」
まほ「じゃあ、言ってみろ」
エリカ「人望です!」
まほ「みほは友人4人と楽しくお茶。お前は隊長に説教。流石だな?」
エリカ「うっ!い、今はそうですが黒森峰では!」
まほ「そういえば、抽選会場で聞いたんだがみほはダージリンとも仲が良いらしいぞ?」
まほ「それなのにお前は、黒森峰では~~って、恥ずかしくないのか?」
エリカ「わ、わたしだって……余所の学園艦に……」
まほ「そうなのか?誰だ?言ってみろ」
エリカ「エッ、イヤ、ソノ……」
まほ「…………」ヤレヤレ
まほ「まあいい。それで?」
エリカ「それで、とは?」
まほ「みほより優れている所はどこだ、と聞いている。まったく、察しが悪いな?」ハァ
エリカ「うっ……。その……容姿……とか」
まほ「確かにお前は顔立ちも整っているし、スタイルも悪くない。それにみほよりも背が高いような気もする」
エリカ「ですよねっ!」パア
まほ「ここで戦車道連盟の公式サイトにある選手の紹介を見てみよう」
http://imgur.com/E50Q2oZ
http://imgur.com/N5L1R6L
(ガルパン公式サイトより)
まほ「お前、愛想無いな?」
まほ「それに最後の顔(笑)」
エリカ「…………」
まほ「紹介文も酷いな」
エリカ「ナンカ……ヒイキサレテルシ……ズルイ……」
まほ「人望、カリスマ、美貌、そういったものがあるから贔屓されるんじゃないか?どれもお前には無いが」
まほ「プロフィールといえば、お前の趣味って何だった?」
エリカ「ボクササイズとネットサーフィンです」
まほ「良い趣味じゃないか」ニコッ
エリカ「ありがとうございます!」パア
まほ「正直言って、私もみほも、お母様もネットはあまりしないんだ」
まほ「なんだ、みほには無い一面もあるじゃないか」
エリカ「はいっ」
まほ「そういえば先日、ネットで『カーボンコーティングは本当に安全か?』という記事を見たな。各種戦車の装甲や、弾の口径についても物理的考察が乗っていて実に興味深い記事だった。新聞やテレビではなかなか見ない意見だったよ。ああいう自由な発想を一瞬で全世界に発信できるというのはネットの強みだな」
まほ「お前は、あの記事についてどう思った?私は粘性抵抗による運動エネルギーの損失計算を間違えているように思ったんだが」
まほ「お前、確か得意教科は物理だったろ?その辺の説明もふくめて談義したいんだが」
エリカ「えっ、いや、その記事は見てなくて……すみません」
まほ「そうなのか?お前がいつも見てると言ってた、ヤホートップニュースとかいうやつだったんだが」
エリカ「…………」
まほ「いったい、お前はネットサーフィンでどんなサイト見てるんだ?流石にネットに疎いお母様も知ってる記事だったぞ。みほも多分知ってる」
エリカ「ソノ……サイキンイソガシクテ……」
まほ「携帯ぐらい持ってるんだろ?ちょっと検索して読んでみろ」
エリカ「はい……」ポチポチ
エリカ「(高校2年レベルの物理じゃ全然分からない……)」ポチポチ
まほ「どうだった?」
エリカ「確かに隊長の言うとおり、あまり見ない意見でした」
まほ「そうだろう?それで粘性抵抗の計算なんだが……」
エリカ「ワカリマセン……」
まほ「……そうか。分かった。この話は終わりにしよう」
エリカ「スミマセン……」
まほ「得意教科ねえ……。みほは大学生レベルの国語力だったんだがな。まあ、得意っていうレベルも人それぞれか」フゥ
エリカ「…………」
ちょっと休憩
エリカ・まほ好きの人、ごめんなさい
おまけ
エリカ「はいはい!ヘリ!ヘリ飛ばせます!」
まほ「なんだ、いきなり……。でもまあ、凄いな?」
エリカ「そうでしょう!」ドヤッ
まほ「今のところ敵地偵察もしてないし、何に使うのか知らないが。タクシーか?」
エリカ「そうですっ!隊長をどこにだって送ります!」ヒラキナオリッ
まほ「そうか。大洗あたりの選手の祖母が危篤状態になって、戦車道精神に則ってその選手を病院までヘリで送ることになり、隊長である私をほっぽっていく、なんてことが無ければ良いんだがな?」
エリカ「なんですか?そのやけに具体的な……」
まほ「いやなに、そんな予感がしただけだ」
エリカ「私が隊長を放って行くなんてありえません!」
まほ「そうか。では、ヘリに関しては心から賞賛しよう」
後にエリカはこの件で無能の烙印を押され泣くまで小言を言われたという。
本編とはちょっと違う流れ(予定)なのでおまけとして
今日はたぶんここまでです
まほ「どうした?みほを散々バカにしていたじゃないか」
エリカ「すみませんでした……」グスッ
まほ「……家族をバカにされて怒らない奴はいない」
エリカ「…………」ポロポロ
まほ「エリカ、嫌味を言われるのってツラいだろ?」
エリカ「はいっ……」グスッ
まほ「もうやめるんだ。私もエリカにあんなこと言いたくなかった、すまない」
エリカ「はいっ……はいっ!」ウルウル
まほ「じゃあ、みほの所に謝りに行こうか」
エリカ「はい!」
エリカ「その……」オズオズ
沙織「あーっ!さっきの!」プンスカ
麻子「これ以上は流石の私も怒るぞ」ジロリ
エリカ「さっきはごめんなさいっ」
華「まあ……!」
優花里「謝りに……?」
エリカ「私……みほさんに嫉妬していたのかも……」
エリカ「みほさんは私なんかと違って立派な人だわ。本当にごめんなさい」グスッ
みほ「いえ!そんな……私にも悪いところはあったから」
エリカ「許して……くれるの?」
みほ「もちろんです!エリカさんっ!」ニコッ
エリカ「みほさん……!」ジワッ
こうして、みほはトラウマも克服し、大洗の隊長として仲間のため全力で戦った。
エリカは大洗に敗れたものの清清しい気持ちであったという。
その後、エリカも大洗存続のために尽力し、大学選抜チームの分隊長撃破などの華々しい戦果を挙げることになる。
そういえば、あの時の隊長は「あんなこと言いたくなかった、すまない」と謝ってくれたものの、「嘘だよ」とか「でまかせだよ」といった、発言自体を否定する言葉は無かったなとエリカが気づくのはまた別のお話。
完
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