男「龍倒したら俺の嫁になった」 龍「ん?」(952)

龍「で、その勢いだけで此処まで辿りついたか若人よ......」

男「ああ、そうだ。でもな理由だってちゃんとあるんだぜ」

男「あんたを倒せば何でも願いが叶うらしいじゃないか!」

龍「フン、若人も人間か......何が望みなのだ」

男「それはあんたを倒してから言うよ、勝てるか分かんないし」

龍「勝算があって挑むものではないのか? 若人は馬鹿なのか?」

男「馬鹿か......でも俺は負けるとは思ってないよ」

龍王「......フン、面白い。ならその台詞もう一度吐けるか試してやろう」ギロッ

男「......!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「......ハァハァ、グッ」

龍王「............フン」

男「へへ」

龍「まさか人間に負ける日が来るとは.........な」

男「人間も中々やるだろ?」

龍「.........かもしれんな」

龍「さて我は若人に敗れた、約束だ。願いを聞こう何を望む」

男「俺の願いは.........」

龍「巨万の富か? さらなる強さか? 人間は欲が深い生き物だからな、何でも叶えてやろう」

男「何でもか.........なら」

男「お前が欲しい」

龍「...............は?」

男「俺はお前が欲しいと言った」

龍「何故だ.........若人よ」

男「一目(雄々しい姿を)見て惚れたんだ!!」

龍「な///」

男「だから俺の! 一生(相棒として)のパートナーになってほしい!」

龍「正気か? 我は龍だ......若人は......」

男「そんなの関係ねぇ!」

龍「!!」

男「龍だからとか関係ねぇ」

男「俺の隣で、俺の(背中を預けたい)ことを支えてくれないか?」

龍「............むぅ///」

男「それが俺の願いだ」

龍「分かった、若人よお前の願い叶えよう」

男「うお!? 本当か?」

龍「フン、そこまで口説かれたら我も年甲斐もなくときめいてしまったぞ」

男「 ときめく?」

龍「ふむ、この姿だと若人と釣り合わんからな、なれば.........」ピカッ

男「うお! 眩しい!?」

龍「........ふぅ」

男「ちょ、いきなり眩しくてビックリ............え」

龍「うーむ、人型になったのはいつぶりか.........少々、動き辛いな」

男「......龍?」

龍「ん、そうだが?」

男「......メスだったの?」

龍「なんだ、だから若人は我を口説いたのだろう?」

男「いや口説いてはいないんだが......」

龍「嘘を言うな先ほど我を見て惚れたと.........」

男「それは龍の姿が格好良くて...」

龍「...我に一生のパートナーにと」

男「それは.......戦いで龍王さんがいると心強いから......」

龍「.........隣で支えてほしいと」

男「背中を預ける的な意味で......へへ」

龍「............我の考え違いか......一人で舞い上がってしまったではないかぁ.........」ズーン

男「あ、でも龍さん」

龍「なんだ」キッ

男「お、俺さもう一つあったんだ願い事 」

龍「それがどうした、我は一つしか願いは叶えんぞ.........」プイ

男「まぁ聞いてくれよ。龍さん.........俺のもう一つの願い」ギュ

龍「........./// 早く言え」

男「俺......ずっと考えてたんだ」

男「もし、低身長で褐色銀髪美少女が嫁になってくれたらなって」

龍王「.........ふむ、むむ?」←低身長褐色銀髪美少女

男「すっごく龍さんどストライクなんだぁぁ!!」ギュウ

龍「はうん/// 若人苦しい///」

男「あ! ごめん......で、龍王さんが良かったらその......俺の」

龍「若人、我はもう決めている」

男「え......」

龍「我より強い若人に不満何ぞあるか、不束者じゃがよろしく頼むぞ///」

男「え? 良いのか? よっしゃー!」ギュ

龍「はふう/// だから苦しいと......」

男「へへ、よろしくな龍さん」

龍「むう、その呼び名ちと堅苦しいの」

男「え、じゃあ何て呼べば良い?」

龍「うーむ、本音を言うと我に名前はないんじゃ」

男「そうなのか?」

龍「うむ、!! そうじゃ若人お主がつけてくれ」

男「え、俺が......良いのか?」

龍「大歓迎じゃ、感無量じゃ、さあさあ」

男「そこまで言われたら......うーん」

男「.........あ」

龍「なんじゃ、決まったか?」

男「いやでもこれは......」

龍「勿体振らず言うてみよ」

男「............ロゼッタ」

龍「ロゼッタ......ロゼッタ......良い名前じゃ、これにしよう!!」

ロゼッタ「今日から我は若人の嫁のロゼッタじゃ」

男「.........」

ロゼッタ「ん? どうした若人?」

男「いや、それより俺のことも名前で呼んでくれないか?」

ロゼッタ「うんや、若人は若人じゃ中々しっくりきてるしのう///」

男「.........なら若人って呼んでくれロゼ」クス

ロゼ「.........///」キュン

男「どした?」

ロゼ「名前で呼ばれるのも嬉しいのう若人がつけてくれたから尚更じゃあ///」

男「まったく......可愛い龍だなロゼは!!」ギュ

ロゼ「ひゃう/// こら若人苦しいと言っておろう......ん///」

男「良い抱き心地なんだよ」

ロゼ「むう、してこれからどうするんじゃ?」

男「そうだね、とりあえず此処から街に下りよう」

男「で、今後の方針とか決めないとな」

ロゼ「ふふん、先ず街に行けば良いんじゃな? ならば任せろ若人、すぐに街に行ける方法がある」

男「うお! 本当か?」

ロゼ「実はの、我は街に扉を設置している」

男「扉?」

ロゼ「そうじゃ、この我等のいる場所と街を繋いでいる空間魔法、それが扉じゃ」

ロゼ「まぁ、それで姿を変えては街に赴き人間の文化に触れておったという訳じゃ」

男「なるほど、ロゼに少し人間味があったのは気のせいじゃなかったと」

ロゼ「特に人間の書く書物が最近のお気に入りじゃ......とこの話しは街に行ってからにしよう」

男「うん、街の宿でゆっくり聞かせてもらうよロゼの話し」

ロゼ「よし、では行くぞ......むん!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

街から少し離れた場所

男「.........」

ロゼ「.........ふう、着いたぞ後は此処から真っ直ぐに」

男「.........」

ロゼ「? どうした男」

男「気持ち悪い......」

ロゼ「? .........ふふ、心配するな恐らく空間移動で酔っただけ若人なら直ぐ慣れよう」

ロゼ「しかし意外じゃのこうも若人の弱点を見つけられるとは」ニヤ

男「空間魔法って酔うんだね俺はそっちに驚いてるよ.......」

ロゼ「じゃが我のは簡易で作ったからの、身体への配慮が少し足りんかった。すまぬ」

男「まぁロゼは龍だしね」

ロゼ「じゃが若人は人間じゃ、次からは若人の事も考えて調整する」

男「それは助かるな」

ロゼ「クス......さて、街に行くかの」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~街~

門番「おお!! 小僧無事だったか?」

男「よ、この通り元気だぜおっさん」

門番「そりゃ良かったお前が(龍の祭壇)に行ったと聞いたから心配でな」

男「おっさん見かけによらず心配性だからな?」

門番「悪いかよ、でどうだったんだ?」

男「うーん......」チラッ

ロゼ「.........ん?」

男「龍はいなかったけど変わりにこいつと会った」ポン

ロゼ「.........おふ」

門番「.........お前、ロリコンだったのか」

ロゼ「.........これでも成人はしとるぞおっさんとやら」

門番「なに!? それは失礼した」

ロゼ「人を見かけで判断するんじゃない」

男「でも可愛いぞ」

ロゼ「そ、その言葉はここで言うのに適してないぞ若人よ///」

門番「お、なんだぁ仲が良いな男。もしかして.........コレか?」

男「おうコレだ、ちょっかい出したら切るぞ?」

門番「お前が言うと笑えねーよ......」

ロゼ「ふふん、我は愛されてるのぅ///」

門番「お熱いなぁ、と話しは変わるが街に入るには通行証の提示が必要だ男は顔見知りだが決まりだからな」

ロゼ「.........」ギクッ

男「そう言えばロゼって通行証持ってるの?」コソコソ

ロゼ「.........持っておらん」コソコソ

男「え、よく街に来てたって」

ロゼ「.........まぁお忍びだったからの必要なかったんじゃ」プイ

男「不法侵入だよそれ」

ロゼ「若人よ、な、何とかしてくれ......!」

男「えぇ!?」

門番「ん? なんだ男、そっちの連れは通行証持ってないのか?」

男「え、ああ実はな、こいつの出身がど田舎でさ、持ってないんだ」

門番「なら仕方ないな、仮通行証を作ってやるから街に入ってからちゃんとした通行証を作れや」

男「ありがとおっさん」

門番「ちゃんと彼女の面倒見てやれよ」

男「うん恩にきるよ」

ロゼ「感謝する」

門番「だが気をつけろ、仮通行証の有効期間は一日だ今日中に作っとけよ」

ーーーーー
ーーー

~街・A区画~

ロゼ「おお~相変わらずの活気じゃ」

男「この街を基準に東西南北に王国や帝国があるからね各国の貿易拠点でもあるこの街が活気に溢れてるのは当然だよ」

ロゼ「だが此処まで栄えているのならもはや街ではなく国ではないか?」

男「この街に国王のような存在は無いからね」

男「この街を統治しているのは三人のギルドマスターだ」

ロゼ「ギルド? ああ、あの戦闘集団の集まりか。我の住処にも来たもんじゃ、全部返り討ちにしたがな」

男「因みに俺もギルドに所属してる」

ロゼ「むむ、そうなのか......?」

男「そしてロゼにも入ってもらう」

ロゼ「なぬぅ?」

ロゼ「我は別に入らなくてもいいが」

男「理由はあるよ、コレ」

ロゼ「これは......成る程ハンターカードか」

男「あ、分かった?」

ロゼ「倒したハンターが持っていたのぅ、つまりあれかこれは通行証の変わりにもなるんじゃな?」

男「そ、察しが良いね流石俺の奥さん」ナデナデ

ロゼ「お、おおお奥さん!?///」

男「ハンターは仕事柄どの国へも円滑に入れるように配慮されてるんだ、このカードでね」

ロゼ「ふーむ、確かに持って置いて損はないかの」

男「さらにコレは製作者の趣味で色や柄まで変えられる」

ロゼ「? だからどうしたんじゃ?」

男「まぁ、ロゼが良いなら俺と同じデザインでカードを作ってほしいなと......」

ロゼ「若人と同じデザインのぅ......は!」

ロゼ「(これが最近人間の書物で見たお揃いというやつか!!)」

男「どうかなロゼ?」

ロゼ「うむ、若人のお願いを断る理由も無いからの、了承じゃ」

男「ありがとう、じゃあ行こうか」

ギルド内 カウンター

受付嬢A「.........ねえねえ聞いた? 今日東王国のギルドマスターがこのギルド本部に宿泊するんですって」

受付嬢B「ええー、じゃあ受け入れ清掃とかあるんですか?」

受付嬢A「それはないらしいわ、なんでも[私の為にそこまでしなくていい]って言ったんだって」

受付嬢B「へー優しいギルドマスターですね」

受付嬢A「そろそろ来るらしいからアンタはシャキッとする」

受付嬢B「はい! でも何故他国にいるギルドマスターが来ることになったんですか?」

受付嬢A「それは、ここだけの話し[龍の祭壇]で何かあったらしいわよ」

受付嬢B「え...... [龍の祭壇]って何ですか?」

受付嬢A「そこからなの!? 仮にもギルド本部の受付嬢なのよアンタ......ってアンタ新人だったわね」

受付嬢B「す、すいません......教えてください」

受付嬢A「いいわよ、まず [龍の祭壇]っていうのはあるダンジョンの名前、別名[帰らずの地]そのダンジョンの最終エリアにいる龍を倒すと願いを叶えてくれるらしいわ、何でもね」

受付嬢B「何でもですか!? 凄いですね!!」

受付嬢A「でもさっき言ったとうりこのダンジョンは[帰らずの地]って言われる程の難関ダンジョンよ。現に挑んで戻って来た人間はいないらしいの」

受付嬢B「うう、戻って来ないということはその方達は......」

受付嬢A「まぁ、死んでるでしょうね」

受付嬢B「そんな場所で何かあったということは......もしかしてダンジョンで亡くなった方達の魂が暴れ出したりしてたり.........」

受付嬢A「大丈夫よ、そういう難関ダンジョンの異常にはギルドマスターが対応する決まりなんだから」

受付嬢B「そうなんですか?」

受付嬢A「並のハンターじゃ手に負えないのよ、それに難関ダンジョンは私達が担当しているレベルのダンジョンとは一線を引いてるし」

受付嬢A「私達が直接関与するのはほぼ無いわね」

受付嬢B「はぁ......ギルドマスターさんには頑張ってほしいです」。

受付嬢A「その為にも粗相はしないようにね」

受付嬢B「はい!」

カランカラン

受付嬢A「! 噂をすれば......!」

受付嬢B「え!? もう来たんですか! 心の準備が......」

受付嬢A「取り敢えず笑顔で迎えるのよ!」

受付嬢B「は、はいぃ......あれ?」

受付嬢A「どうしたの?」

受付嬢B「先輩......どっちがギルドマスターですか?」

受付嬢A「何言ってるの今回くるギルドマスターは女性......だけどあんなに小さくはないわ、ギルドマスターじゃなかったようね」

「何じゃお主初対面で失礼な奴じゃ!」

男「まぁ落ち着きなってロゼ」

受付嬢B「.........誰?」

男「俺は男だ、一応ハンターだ」

受付嬢A「あら、そうなの? ここら辺では見ない顔ね?」

男「こっちに来たのはつい最近だからね、ギルドには来てたけど[表]には来てないからさ」

受付嬢A「[表]ってあなたまさか......」

男「想像通りだよ、でも今日は彼女のハンター登録の付き添い」

男「クエストはまた今度受けるよ受付嬢さん」

受付嬢A「そ、そう......でもあなたが受けるようなクエストはこっちにはないと思うけどね」

男「そんな事はないと思うけど」

男「取り敢えず登録手続きよろしく」

受付嬢A「......えぇ、わかったわ」

ロゼ「で、我は何をすれば良いんじゃ?」

受付嬢B「そ、それは私がご説明します! はい!」

受付嬢B「と言いましても此方に出身生年月日、職種、得意な技等、各項目を書いていただいてひとまず登録完了です! はいどうぞ!」

ロゼ「ふむ、ではサクッと書こうかの」

受付嬢B「因みにですが書けない項目はそのまま空白で構いませんよ!」

ロゼ「(名前はロゼじゃな、いつ生まれたかのう? 百回ほどは冬を越えてるが......職種は......龍と書いたらいかんな、得意技は.........ドラゴンブレス......はいかんの......まぁ上手く誤魔化すのが一番じゃ」カキカキ

ロゼ「ほれ、書いたぞ」

受付嬢B「はいありがとうございました! って......え」

ロゼ「なんじゃどうした?」

受付嬢B「殆ど書いてませんが......」

ロゼ「なんじゃ空白でもいいのじゃろ?」

受付嬢B「確かに言いましたが名前以外殆ど書いてませんよぉ.....」

ロゼ「すまんな我は記憶喪失でな、その名前でさえ彼につけてもらったんじゃ」

受付嬢B「!! それは大変失礼しました......」

ロゼ「気にせんでええ、まぁそんな縁があったもんでの腕っ節は良いからとハンターに誘われたんじゃ」チラッ

男「という訳でね、よろしく頼むよ」

受付嬢B「わかりました! そのような理由なら仕方ありませんね」

受付嬢B「...............はいこれでロゼ様はハンター(仮)になりました!」

ロゼ「(仮)? なんじゃそれは?」

受付嬢B「ご説明しますと、書類上ではロゼ様はハンターになりましたがハンターの世界は実力が物を言う世界です、なのでロゼ様には最後にハンターたる最低限の力量を持っているか試させてもらいます」

ロゼ「ほう.........上等じゃの、して誰が我を試してくれる?」

受付嬢B「ロゼ様張り切ってますね! ではさっそく.........と言いたいところですが生憎誰もいなくて......」

ロゼ「なぬ、期待させおってからに......」

受付嬢B「ですので申し訳ありませんが明日のーーー」

「面白そうな話をしてるじゃないですか」

ロゼ「む? 誰じゃおぬし?」

受付嬢A「 貴方は!!」

男「............」

「模擬戦をする相手がいないのなら私で良ければ受けて立ちましょう」

ロゼ「.........受けて立ってくれるならば嬉しい事はないが......」

受付嬢B「え、あのぅ......どちら様で?」

受付嬢A「バカ! あの人はギルドマスターよ!」

受付嬢B「はうぁ!? 不意打ちですぅ......」

女騎士「ああ、申し遅れました、私は東王国のギルドマスター女騎士です以後お見知り置きを」

ロゼ「なんとギルドマスターか」

女騎士「まだまだ若輩者ですが......して」

女騎士「まさか......とは思いましたが貴方もいるとは男さん、いえギルドマスター」

受付嬢B「ええ!? 貴方もギルドマスターなんですか!?」

受付嬢A「やっぱり......」

ロゼ「なぬ!?」

男「懐かしい気配を感じたと思ったら君だったんだね」

女騎士「お久しぶりです」

男「久しぶり元気だった?」

女騎士「おかげさまで、それで男さん貴方に話しが.........」

男「いやーでも元気そうで良かった良かった! ロゼの相手をしてくれるなら俺は賛成するよ」

女騎士「.........そろそろ会議に参加しなければギルドマスターの称号を破棄すると女王は仰っていますよ?」

男「.........」

女騎士「姫様も心配しておられます」

男「.........はぁ、分かったよ。次の会議は参加するって姫様に伝えてくれ」

女騎士「良い返事が聞けて何よりです」

男「でもそれはロゼに勝ってからの話しだよ」

女騎士「.........ほう」チラッ

ロゼ「む?」

女騎士「.........貴方は?」

ロゼ「我はロゼ、今回ハンター登録しに来た」

ロゼ「.........」

女騎士「.........」

女騎士「随分と男さんと仲がよろしいようですね?」

ロゼ「そうじゃろ? 激アツじゃ」ニヤ

女騎士「私は仮にもギルドマスターです、力量を測るならまだしも勝敗は目に見えてると思いますが?」

男「いやそれはどうかな? ロゼはこう見えて中々に強いよ?」ポン

ロゼ「おわ、なんじゃ若人よ」

女騎士「.........男さんがそれほど言うのならば私は構いませんが」

男「決定だね、それじゃ訓練場に行こうか」スタスタ

ロゼ「............勝手に決まってしまったのう」スタスタ

受付嬢A「.........」

受付嬢B「.........行っちゃいましたね」

受付嬢A「.........ぷはぁ、なんでギルドマスターが二人もくるのよぉ」

受付嬢B「凄い雰囲気で私声も出ませんでした」

受付嬢A「一国の最高戦力に匹敵しうる人材が二人も揃えばそりゃ緊張するわよ」

受付嬢B「訓練場に行っちゃいましたけどどうします?」

受付嬢A「.........私たちは受付の任を全うするだけよ、帰ってくるハンター達の対応もあるし」

受付嬢B「そうですよね.........ロゼさんには頑張ってほしいです」

受付嬢A「(............ギルドマスターに認められる強さ......)」

ーロゼはこう見えて中々強いよ?ー

受付嬢A「(............ロゼさんも大物なのかも......)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「ルールは簡単、どちらかが降参した方が負け、武器は.........」

女騎士「私は木剣で良い」

男「ロゼは?」

ロゼ「我は.........おお! 良いのがあるのう」

女騎士「それは......」

男「へぇ、そうきたか」

ロゼ「ふふん、良い付け心地じゃ」ガキンッ

男「鉄甲で大丈夫?」

ロゼ「むしろ武器は不慣れじゃ、拳の方があっとる」

女騎士「......加減で付けてるわけではないようですね」

ロゼ「当たり前じゃギルドマスターと戦うのだからな」

女騎士「申し訳ありませんが勝負は一瞬でつけさせてもらいます、約束もあるので」

ロゼ「うーむ、そっちの込み入った用事は分かった、なれば我が勝った時のご褒美くらいねだっても良いかの?」

女騎士「? 私にですか?」

ロゼ「うんや、若人にじゃ」

男「ん? 何かほしい?」

女騎士「若人.........」

ロゼ「うむ.........そのぅ我が勝ったら......えっとの沢山愛でてはくれんかえ?///」

男「......も、もちろんだ」なでなで

ロゼ「ふふん///」

女騎士「.........随分と仲がよろしいですね?」

ロゼ「まぁ夫婦じゃしの」

女騎士「......夫婦?」

ロゼ「うむ、我と若人はあつーい愛で結ばれてるんじゃあ///」

女騎士「それは聞き捨てなりませんね.........」

女騎士「まぁ良いです、さっさとかかってきて下さい」

ロゼ「なんじゃ急に重くるしくなって」

女騎士「貴方に言ったところで理解は出来そうにないからです」

ロゼ「ほう、言ってくれるのう少し下手に出ると人間は直ぐこれじゃ」

女騎士「.........まるで自分が人間じゃないかのような口ぶりですね?」

ロゼ「.........」

女騎士「.........」

ロゼ「.........お主はなんじゃツンケンしおって」

女騎士「そういう貴方はそのだらしのない発情顏を直したらどうですか?」

ロゼ「なんじゃとぉ......」

女騎士「それと私が勝ったら男さんと別れてください、貴方のような発展途上国体形より私の女性らしい出るところは出て引っ込むところは引っ込んでる身体の方が絶対良いです相性が」

ロゼ「言わせておけば、ペラペラとよく回るの舌じゃのう、千切ってやるかえ?」

女騎士「やれるのならばご勝手に」

ロゼ「.........むかつく奴じゃ」パキパキ

女騎士「私も貴方にはかなり憤りを抱いてますがね」

男「(.........なんでこんなに空気が重くなった......)」

鉄甲はこの作品では拳につける武器です
分かりづらくてすいません!

ロゼ「.........」ギロッ

女騎士「.........」キッ

男「ええと、じゃあ二人とも怪我をしない程度に! 始め!」

男の開始の合図と共に動いたのは女騎士

女騎士「一撃で決めてあげます」

ロゼとの距離を一瞬で詰めた女騎士はロゼの脳天目掛け一気に木剣を振り下ろす

女騎士「(これで終わり......!)」

ロゼ「中々速いのう......じゃが」

ガキン!!

女騎士「な!? 受け止め......」

ロゼ「若人より遅いわ!!」

女騎士の攻撃はあっさりと防がれてしまう、自分よりもひと回り小さい少女如きに

女騎士「く......!」

ロゼ「ふふん、どうしたんじゃ? 一撃で決めるんじゃなかったのかえ?」

女騎士「ちぃ!(一旦距離をとって......)」

ロゼ「にがさん」ガッ

女騎士「(な!! なんて握力だ!)」

ロゼ「わざわざ懐に飛び込んでくれて嬉しいのう近づく手間がはぶけた」メキメキ

女騎士「ぐぅ!! 離せ!!」

ロゼ「お礼と言ってはなんじゃが力一杯殴ってやろう」

女騎士「くぅ、このぉ!!」

ロゼ「我を侮辱したことを後悔せい!!」ブンッ!

女騎士「くそ......なめるな!」ギュオ

ロゼ「!? のわ!! なんじゃ一体?」

女騎士「まさか......ルーキーに本気を出さなければならないとは......」

ロゼ「(......雰囲気が、変わったのう)」

女騎士「貴方は何者なんですか?」

ロゼ「我は我じゃが?」

女騎士「貴方のその力量は、人の域を超えています」

ロゼ「ほう、数手交わしただけで分かるとは......」

女騎士「.........」

ロゼ「.........」

女騎士「答える気はなさそうですね?」

ロゼ「お主のような小娘に答える義理はない」

女騎士「私を小娘呼ばわりですか......分かりました、なら全力で問いただすまでです」ヒュン

ロゼ「.........!! (はやい!?)」

女騎士「はぁぁ!!」

ロゼ「くぅ! (なんじゃさっきとは比べものにならん速さじゃ......じゃが)」

女騎士「でやぁぁぁ!」

ロゼ「(反応できん速さではない!」

女騎士「ハァ!」

ロゼ「甘いわー!!」ドゥン!

女騎士「ハ! かは......!!」

ロゼ「ふん、他愛ないの......むぅ!?」グラ

ロゼ「(しまった、気づかんうちに少々もらってたか......いかんせん脆い身体じゃのぅ、龍の状態ならそよ風レベルなんじゃが......)」

女騎士「ハァハァ......貴方は何なんですか!」

ロゼ「? なんじゃ何が言いたい」

女騎士「久しぶりに再会したというのに!」ガキン!

ロゼ「!? うぐ!」

女騎士「なぜ隣に貴方がいるのですか!」キン!

ロゼ「何を......言ってるんじゃ!」ブンッ

ドン!

女騎士「くぅ......ポッと出てきた貴方なんかにぃ......!!」

女騎士「男さんをとられてたまるものですか!!」

ロゼ「なんじゃ.........それが本音かの」

女騎士「......ハァ、ハァ」

ロゼ「......うら乙女恋い焦がれして想い人か、若人も罪な男じゃ」

ロゼ「じゃがそれで我が引き下がる道理はない!」

ロゼ「お主も全力なれば、我も全力で挑むまで!!」

女騎士「私は......負けられないんです!」

ロゼ「我も負けられんのじゃ!」

女騎士&ロゼ「ハァァァァ!!」

女騎士「(これでぇ......決める!)」

ロゼ「(こんなところで不本意じゃが龍化じゃ!)」


ーそれと私が勝ったら男さんと別れてくださいー

ロゼ「(もはや人里だろうと関係ない! ふざけた事を抜かすあやつが悪いんじゃ!)」

女騎士「ゼァァァァァァァ!!」

ロゼ「オオオオオオオ!!!!!」

男「はいそこまでー」ガッ

女騎士「な......男さん!」

ロゼ「なぜ止める若人よ......」

男「うるさい!」

ゴツッ ゴンッ

女騎士「へう!?」

ロゼ「んひゃ!?」

男「まったく二人が本気を出したら訓練場どころかギルド本部が吹っ飛ぶよ」

女騎士&ロゼ「じゃが[ですが]こいつ[彼女]が!!」

男「俺は最初に言ったよ怪我をしないようにって、でも今止めないとどちらかが絶対に重傷を負っていたよ! それに!」ジロッ

ロゼ「......う」

女騎士「......すみません」

ロゼ「すまん熱くなりすぎた......」

男「うん、素直なのはいい事だよ、さて女騎士、ロゼはどうだった?」

女騎士「.........文句のつけようなくハンターとしての資質は十分です」

ロゼ「ふん、お主にそう言われても何も感じぬわい」

男「ローゼー......」ムニィ

ロゼ「ひ!? イヒャイ! イヒャイぞわこうど!?」

男「ロゼ、そういう態度はダメだ。これからハンターになるなら尚更だよ?」

ロゼ「うー.........すまん」

男「俺じゃなく女騎士に謝らないと」

ロゼ「むむ.........」チラ

女騎士「いえ私こそハンターの模範となるべき立場なのにお見苦しいところを見せてしまいました」

女騎士「こちらこそすいません」

男「だそうで?」チラ

ロゼ「.........ごほん、まぁ我も少々頭に血が上ってしもうた。これを教訓にこれからはハンターとして品位をもって行動するよう気をつける」

女騎士「.........だとしても男さんは諦めませんから......」ボソッ

ロゼ「聞こえとるぞ小娘......」ギッ

女騎士「.........聞こえるように言いました」

男「たく、二人とも落ち着きなって、喧嘩腰にならないの」なでなで

女騎士「ん......すいません///」

ロゼ「むう......///」

男「とにもかくにも、ロゼがこれでハンターになれた訳でおしまい!」

男「模擬戦の相手ありがとね女騎士」にっ

女騎士「........./// いえ、ギルドマスターとして当然です......」

男「ロゼもお疲れさま」

ロゼ「...............ふん」ぷいっ

男「あらら......」

女騎士「男さん」

男「ん?」

女騎士「私はこれから会議があるので失礼します、それでその......男さんは何処に泊まる予定ですか?」

男「俺たちはギルド直轄の宿に泊まるよ」

女騎士「それでは今日の夜にお伺いします」

男「え、なんで......」

女騎士「ギルドマスターとしてお話があるからです」

男「でも、勝負は......」

女騎士「勝負は引き分けでした、ですが男さんが止めたからです、中断させたんですからその責任は取るべきです」

男「そんな無茶苦茶な......」

女騎士「............」

男「う......分かったよ、そこまで言うなら了承しよう」

女騎士「それでは後ほど、失礼します」スタスタ

ロゼ「...............行ったか、全く頭にくるやつじゃった......のう」フラッ

男「おっと......大丈夫?」

ロゼ「悔しいが、少々もらっていた......この身体はちと脆弱すぎる」

男「その身体だとやっぱり調子は出ないようだね、でもギルドマスターと渡りあったのは凄いことだよ」

ロゼ「若人がそれを言うか、試合を止めた奴がよく言う」ぷいっ

男「自分の奥さんを心配するのは駄目なこと?」ギュ

ロゼ「なう!?///」

男「ロゼと戦ったから俺は分かる、その身体じゃ本領発揮出来ないことも」

男「ごめんね無理させて......」

ロゼ「む、元はと言えば若人が我にハンターになれと言ったんじゃろが!」

男「うん」

ロゼ「あの小娘と模擬戦するよう言ったのも若人じゃ!」

男「そうだね」

ロゼ「そ、それで心配したなんて言われてものう! 若人にも腹は立っておるぞ」

男「当然だよね」

ロゼ「じゃから......その責任はとってもらわねば我が納得出来ぬ......」

男「分かってるよだからロゼの頑張りを讃えて俺からプレゼント」

ロゼ「ほう、しかし今の我は若人に腹を立てておるんじゃ、プレゼントと言うならそれ相応の......」

男「ロゼ」

男は彼女の言葉を打ち切り抱き上げる

ロゼ「こりゃ話を最後まできーー」

男「お疲れ様」

ロゼ「へ?/// む!?///」

抱えられた少女の文句を男は強引にとはいかない位の勢いで塞いだ

敢えて言おう。接吻、キスである。

ロゼ「(わ、我は今......わ、若人と......キ、キキ、キスしておるのか!?///)」

これは男の知らないことだが龍の間でも接吻という文化はある

だが、人間と龍とでは接吻への認識が大きく違う

龍の間で接吻とは生涯を共に生きるという誓いであり愛溢れる行為とされている

故に龍からしたら接吻は愛情表現の最上級に位置する

つまり、今のロゼの状況は慕っている男に

「俺はどんな時も、君の側にいよう愛してる」

と言われてるような状況であり、それに対して彼女は

ロゼ「(はうぅ/// 若人......若人///)」ギュウ

さっきの不機嫌さなんて吹っ飛ぶくらい舞い上がっていた

訳も知らない第三者から見れば
ちょろい少女である

男「気に入ってくれた?」

ロゼ「ふふん、まぁ我も鬼ではないからの許してやる、感謝せよ若人」

あえて言おう ちょろい少女である

男「それは何より、それじゃハンターの本登録を済ませないとね」

二人は訓練場を後にし、受付でハンターの本登録を済ませた

受付嬢B「はい! これでロゼ様もハンターの仲間入りです! おめでとうございます!」

受付嬢A「それではこのハンターカードをお受け取りください」

ロゼ「ほう、いざ自分の物となると嬉しいもんじゃ」

受付嬢A「ちなみにギルドマスター女騎士様からの要望もあってロゼ様は本来なら最低ランクのEランクスタートですがAランクからのスタートとなります」

ロゼ「なぬ? あやつが......?」

男「ロゼの力量は認めてたんでしょ」

ロゼ「感謝はせんぞ」ぷい

男「まぁまぁ、そう言わずにね?」

ロゼ「.........ふん」

男「あらら、ご機嫌斜めだ......」

こうしてロゼのハンター登録はなんやかんや終わった

ーーーーー
ーーー
ーー

~ギルド直轄宿 東亭~

ロゼ「.........さて若人よ」

男「.........はい」

ロゼ「我がなぜお主を床に正座させているか分かるかえ?」

男「それはもう......」

ロゼ「.........」

男「ごめん、分かんない」

ロゼ「っ! それでも我の旦那か! たわけ!」

男「いやいや、宿に着いた途端に正座しろって言われても話が見えてこないよ?」

ロゼ「それを理解するのが主じゃろがぁ......」

男「.........もしかして女騎士のこと?」

ロゼ「もしかしてではない、そのとうりじゃ」

男「女騎士がどうかしたの?」

ロゼ「どうかしたの? じゃない! あの小娘はお主のなんじゃ!」

男「何って言われても......弟子?」

ロゼ「本当か?」

男「そうだよ」

ロゼ「それ以上ではないと信じていいんじゃな?」

男「信じていいよ」

ロゼ「弟子にした理由はなんじゃ?」

男「理由? うーん、弟子にした理由か......」

ーーーーー
ーーーー
ーー

~ギルド直轄宿 南亭~

女騎士「それでは二人とも明日からは忙しいのでゆっくり休んで下さい」

女部下「はい、お気遣い感謝します! 」

男部下「女騎士さんもなゆっくりやすんでなー」

女部下「ちょっと女騎士様になんて口の聞き方してんのよ!」

男部下「だっていきなり宿飛び出して帰ってきたら身体ボロボロって心配するでしょ?」

女部下「そんなの私だって心配したわよ! 私が言いたいのは女騎士様にもっと敬意をもって発言しなさいと言ってるの!」

男部下「でも堅苦しいのは止めてって言ったの女騎士さんだぜ?」

女部下「それでもよ! あんたそれでも女騎士様の部下なの? 他のギルドマスターの部下に笑われるわよ?」

男「なんだよ! お前は真面目すぎなんだよ! このガチガチ女!」

女「うっさいこの不真面目男!」

女騎士「えーごほん、喧嘩はそこまでにしなさい二人とも」

女部下「はっ! すみません」

男「ほれ見ろ」

女部下「ああ?」ギロッ

男部下「ひぃ!」ビクッ

女騎士「まったく、私を心配してくれるのは嬉しいがそれで喧嘩されては困ってしまうぞ?」

女部下「はっ申し訳ありません!」

男部下「すいません......」

女騎士「だが、心配させてしまったのは事実だ、以後気をつける」

男部下「ちなみに何があったんですか? 女騎士さんがボロボロになってるの初めて見たんですけど......」

女騎士「ふむ、なんて言おうか......そうだな師匠の弟子と模擬戦をしたんだ、結果は引き分けだったよ」

女部下「え、師匠ってギルドマスターの男さんですよね?」

男部下「あの人に弟子なんていたんだ」

女騎士「ああ、かなり強かったよ」

男部下「女騎士さんと互角って......」

女部下「なに言ってんのよ女騎士様の本領は<天剣>を使った時よ模擬戦なんだから真剣は使えないでしょ」

男部下「それ言ったらあっちもって理屈だけど?」

女部下「屁理屈こねてるとしばくわよ?」

男部下「ひぃ!?」

女騎士「こらこら、話はおしまい、早く戻って休みなさい二人とも」

女部下「はっ!私ったらまた! 長々と失礼しました!」バタン

女騎士「ほら男部下も休みなさい」

男部下「すいません女騎士さん......あ、最後にいいですか?」

女騎士「なんだ?」

男部下「男さんの弟子になった理由って何ですか?」

女騎士「理由は......」

男部下「......」

女騎士「ふ......秘密だ」

男部下「ええー教えてくださいよ

女騎士「早く私を休ませてくれないか?」クスッ

男部下「う......失礼しました」バタン

女騎士「......ふぅ、まったく賑やかな部下だ」

女騎士「(............理由か)」

ーーーーー
ーーー
ーー

ーもう嫌なんです......だから死なせてくださいー

ー死ぬなんて軽々しく言うなぁ! この世界には沢山楽しくてワクワクすることがいっぱいあるんだ! お前の知らないことが沢山あるんだ!ー

ー私はもう......いちゃいけない人間なんです......だからー

ーつべこべ言うな! ほら行くぞー

ーえ......どこにー

ー決まってるだろ、お前に見せに行くんだよ......世界を! 楽しいこと、ワクワクすることを俺が教えてやるー

女騎士「(あれからもう十年......)」

女騎士「(師匠と出会って私はハンターに......)」

ーハンター?ー

ーそ、お前をとびっきり強くしてやるよ!ー

ーでも私......ー

ー心配すんな俺がちゃんと見てやるぞ~うりうりー

ー......///ー

女騎士「(......あの時かな、初めて頭を撫でてくれたのは......暖かい手だった)」

ー第三十四回ハンター武道大会優勝者は......女騎士ぃぃ!!ー

ーワアアアアアアアア!!!ー

ーおめでとう女騎士ー

ーいえ、師匠のおかげです。こんな私が優勝なんて......ー

ーそんな謙遜するなって、うりうりー

ー(///......やっぱり師匠の手はいつも心があったかくなる......何でだろ?)ー

ーしっかし優勝かぁ...師匠として鼻が高いよー

ーあ、ありがとうございます!ー

ーでもこれで分かったろ?ー

ーえ......何ですか?ー

ー世界には楽しいこと、ワクワクすることがあるってことがさ......だからー

ーもういちゃいけないなんて言うなよ? そんなこと言ったら俺が泣くぞ! へへ、なんてなー

ー!!......///ー

女騎士「(その時師匠の笑顔がとても格好良くて、言われた言葉が嬉しくて......)」

女騎士「(自分が師匠のこと好きだってすぐ気づいたんだ......)」

女騎士「............」

ーうむ、我と若人はあつーい愛で結ばれてるんじゃあ///ー

女騎士「(だから......)」グッ

女騎士「............師匠、私は.........」

続きは明日書きます!
亀更新ですいません!

正直あんまり他のキャラ居なくていいなぁ。

追加キタ----と思ってwktkしてスレ開いたら内容がほぼ女騎士関連とかそっ閉じ。

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「......つまりじゃ」

ロゼ「若人は死にかけだった小娘を引き取り、ハンターとして鍛えハンターの武道大会で優勝させるほどまで成長させ小娘に生きる希望を、自信をつけさせたわけか......」

男「そ、あいつは最初こそ引っ込み思案な性格だったけど今ではあんなに逞しく......」

ロゼ「......はぁ、それは惚れても不思議ではないか......」

男「確かに俺は女騎士から慕われてる、でも俺にとっては大事な弟子だし恋愛感情はないよ」

男「あいつが独り立ちするまで父親みたいな気持ちでいたからさ、好きって言われてもね?」

ロゼ「まったく、若人は罪な男じゃのう、妬いてしまうぞ?」

男「ごめんよ不安にさせて」ナデナデ

ロゼ「まったくじゃ、嫁の前で他の女子の話なんぞしおって......」

男「それはロゼが言えって言ったから......」

ロゼ「むぅ! 男ならグチグチ言うな!」

男「ええ......」

ロゼ「.........ん!///」

男「.........なに?」

ロゼ「傷心している嫁を慰めるのは旦那の務めじゃろう///」

男「.........かしこまりました」ギュウ

ロゼ「ん///」スリスリ

男「よしよし」ナデナデ

ロゼ「して、若人よお主に聞きたいことがある」

男「ん? なに?」

ロゼ「その......訓練場での、我は若人から......そのプレゼントなるものをもらったわけじゃが......」

男「ああ、キスのこと? もしかして不満だったの?」

ロゼ「そ、そんなストレートに言うんじゃない! 不満でもない......ただ」

男「?」

ロゼ「若人は龍にとっての......せ、接吻の意味を知っておるのか?」

男「意味? 好きな人にするものじゃないの?」

ロゼ「はずれじゃ、龍にとっては......人間に例えると......プロポーズみたいなものじゃ」

男「......そうだったの?」

ロゼ「人間での接吻とでは意味が大きく違うんじゃ......じゃが知らなかったのならば仕方ないのう......」

男「......分かった、なら俺は人間らしく言葉で伝えるよ」

ロゼ「ふえ?」

男「ロゼ、俺はロゼとずっと一緒にいたい」

ロゼ「ぬ!?///」

男「確かに俺は無知なせいでロゼの気持ちを遊ばせてしまった、ごめん」

ロゼ「いや怒ってるわけではないんじゃぞ若人よ、我も勝手に舞い上がってしまっていたわけじゃし......」

男「ロゼ」スウゥ

ロゼ「へぁ!? なんじゃ若人///」

男「ロゼの肌凄くスベスベして柔らかいね」スリスリ

ロゼ「ん/// 若人の手はごつごつしてるのう」

男「いやかな?」

ロゼ「うんや、我は好きじゃ......///」スリスリ

男「ありがとう.........髪触っても良い?」

ロゼ「いつも触っておろうに、ほれ」

男「ん......」チュ

ロゼ「なな!?/// なにしておるんじゃ若人よ!」

男「なにって髪にキスしただけだよ? ロゼの髪綺麗だね」ナデナデ

ロゼ「あ.........う......///」カァァ

男「ロゼ顔真っ赤だよ?」クス

ロゼ「お、お主は分かってやっておるのか? 髪への接吻は......」

男「接吻は?」

ロゼ「あ、あなたと交わりたいと言う意味じゃ......///」

男「.........俺はいつでも良いよ」

ロゼ「ま、待て若人/// 幾ら何でも早すぎるぞ! まずはお互いを知ってから......んん///」

男「ん......ちゅ、ダメかな?」

ロゼ「反則じゃ....../// 若人のバカたれめ......///」

男「俺はもっとロゼのこと知りたいよ? 」ナデナデ

ロゼ「我もお主をもっと知りたいが......な、何でも順序があるじゃろう///」

男「そうだね、でも......」グイ

ロゼ「うひゃ!?///」

男「こんなに顔真っ赤にして初々しい反応されたら、男としては我慢できないよ?」

ロゼ「そ、それはお主がそういうことを言うから......」

男「言うから?」

ロゼ「う......うう///」

男「言うからなに?」

ロゼ「っ!///......う、嬉しくて恥ずかしいんじゃ! このたわけ!そんな甘ったるい言葉を並べるのは反則じゃあ///」ポカポカ

男「おお?」

ロゼ「次から次からへと!我をいじりおってからに......もう許さんぞ」

ロゼ「お主がその気なら、我も受けて立とう、若人の精を根こそぎ吸い尽くしてやる!///」

男「いいの?」

ロゼ「その気にさせたのは若人じゃ///」ギュウ

男「ロゼ......」ギュウ

ロゼ「.........若人///」

投下終わり気付いたら日付変わってた......
>>113 すいませんキャラ結構います!
続きは明日書きます!

コンコン

男「ん? 誰だ? はーい」

ロゼ「..................」ピキッ

女騎士「こんばんは男さん、夜分遅くに失礼します」

男「女騎士? どうしたの?」

女騎士「む、夜に伺うと伝えましたが?」

男「あ、そうだったね取り敢えず上がりなよ」

女騎士「いえ......」チラッ

ロゼ「.........」ジロッ

女騎士「これ以上踏み込むと面倒になりそうなので此処で構いません」

ロゼ「なんじゃ怖気づいたか小娘?」ニヤ

女騎士「すいませんお言葉に甘えて失礼します」

男「お、おう」

ロゼ「.........」

女騎士「.........」

ロゼ「.........訓練場ぶりじゃな小娘?」

女騎士「そうですね......そういえばハンターの本登録は済まされたんですね 、おめでとうございます」

ロゼ「うむ、お主のおかげでAランクスタート出来たことだけは感謝しておるぞ」

女騎士「いえ最低でもAランクじゃないと男さんと釣り合えないと思っての処置です。せいぜいランク負けしない程度に鍛錬に励んで下さい。男さんの顔に泥を塗らないように」

ロゼ「相変わらず減らん口じゃのう?千切るぞ?」

女騎士「そう言えば訓練場でも同じことを仰ってましたね? できなかったわけですが?」

ロゼ「.........火をつけたのは小娘じゃからな?」パキパキ

女騎士「貴女は短気過ぎますね、それで男さんの嫁ですか? 笑ってしまいますが?」スッ

男「ふん!」

ロゼ「んぎゃ!?」

女騎士「あう!?」

男「何で会って早々に喧嘩しようとするんだ二人とも!」

ロゼ「.........こいつが気に入らん」

女騎士「.........右に同じです」

男「.........そういう態度の二人、俺は嫌いだが?」

ロゼ「な......!」

女騎士「そんな......!」

男「嫌なら仲良くしなさい」

ロゼ「く......若人には嫌われたくないから仕方ない」

女騎士「すいませんでした......」

男「ロゼはすぐ反応しない」ナデナデ

ロゼ「ん/// すまん若人」

男「女騎士はギルドマスターなんだから先輩ハンターとしてロゼへの態度は改める、もう子供じゃないんだよ?」ナデナデ

女騎士「///......はい」

ロゼ「.........」ムニィ

男「いで!?」

女騎士「?」

男「ろ、ロゼ?」

ロゼ「.........ふん、たわけ若人///」ぷいっ

男「はぁ、まったくもう、それで女騎士、話しって何?」

女騎士「えーごほん、それではお話します」

女騎士「私は今回ある件で東王国から参りました」

女騎士「この街から北東に位置する高難関ダンジョン[龍の祭壇]の調査です」

男「あ、そこは俺行ってきたよ?」

女騎士「何やらダンジョンに充満していた魔力が消失したということで.........は?」

男「俺そこのダンジョン行ってボス倒したよ?」

女騎士「はぁ......男さんが原因だったんですか......」

男「いやーあそこの龍は強かったよ死ぬかと思った」

女騎士「呑気に言ってますがあのダンジョンは未だかつて突破したことのないダンジョンなんですよ!?」

男「いやいや、突破できる奴は俺の他にもいるよ、そいつらがやる気出さないだけでね、<赤髪>とか<忍>もいけると思うけど? あと<魔女>とかも」

女騎士「彼らはギルドマスターとしての任があるので挑まないだけです、かくいう私も今ではギルドマスターとして任を全うしています、男さんくらいですよ放浪してるギルドマスターは?」

男「俺はそういうの苦手なんだよ、自由気ままにいたいんだ、それに.........」

女騎士「まだあの人を探してるんですか?」

男「会わないといけないんだ、まぁ情報が少なすぎて......先は長いよ」

女騎士「.........とにかく、来月の会議には出席してください」

男「やっぱり出ないとだめ?」

女騎士「だめです」

男「はぁ、皆んなに何言われるやら......分かった、出るよ会議」

女騎士「いい返事が聞けて何よりです」

ロゼ「話しは終わりか?」

女騎士「何ですか突然、Aランクごときが首を突っ込まないで下さい」

ロゼ「ごとき?すまんのうハンターのそのランクというのが我にはいまいち分からんのじゃ教えてくれんかえ小娘ギルドマスター殿?」

女騎士「っ......! 貴女って人は......!」

男「じゃあ俺が代わりに説明しよう」ナデナデ

女騎士「ん///」

ロゼ「なう......///」

男「ハンターのこのランク付けはハンターとしてどれだけ功績を積んだかで上がっていく」

男「モンスター討伐、ダンジョン制覇、重要人物の護衛、街の雑用などなど、依頼されたクエストをクリアしていくと功績度が溜まり一定量で昇格、次のランクになる」

男「各ランクごとに依頼の難易度も変わってね、高いランクの依頼ほど高難度なんだよ、その分見返りは大きい」

男「ランクがそのハンターの信用度にも繋がるんだ」

ロゼ「.........で我と女騎士でどれほどのランク差があるんじゃ?」

男「ランクは一番下でFランク、一番上でAAAランクだよ」

ロゼ「なんじゃあんまり変わらんのう?」

男「いやAAAの次がギルドマスターなんだ」

ロゼ「むむ?」

男「ギルドマスターはハンターの頂点、ランクはつかないんだ」

ロゼ「ギルドマスターというのはそんなにすごいのか?」

男「ギルドマスターの俺が言うのも変だけど、まず毎年ギルドマスターになる為の教育があってね」

ロゼ「ふむ」

男「教育に参加する為の選抜試験を行う、去年だと総受験者は百人のAAAランクハンター因みに受験資格がAAAランクからなんだ」

ロゼ「ほう」

男「で選抜試験を突破したのは十人」

ロゼ「ぬぬ?」

男「そしてギルドマスター育成教育総日数三百六十五日の全課目を無事修了したのは.........二人だけ」

ロゼ「.........」

男「まぁちょっと分かり辛かったろうけどそれだけ狭い門なんだ」

ロゼ「.........なるほどのう、それで小娘はそれを突破したと?」

男「そ、去年の卒業者だよ女騎士は」

女騎士「そうです、これで分かりましたか? 私と貴女の差が? Aランクハンターさん?」

ロゼ「むぅ.........」

男「俺も通って来た道だから分かる、ギルドマスター教育は想像を絶する教育なんだ」

女騎士「まぁ、行ったことのない貴女には理解しがたいでしょうが?」

ロゼ「む......なれば我もギルドマスターになる!」

男「ええ!?」

ロゼ「当然じゃ! じゃなければ若人に釣り合わん......我はやるぞ」

女騎士「威勢だけは良いですね?」

ロゼ「我がギルドマスターになればお主も文句はないじゃろ?」

女騎士「そうですね、そのときは認めてあげます、ただし.........」

女騎士「ギルドマスターになれなかったら.........男さんとは別れてください」

ロゼ「っ!!」

女騎士「言わせてもらいますが、軽い気持ちでギルドマスターになるなんて言わないでください、逆に......それを投げ捨てる覚悟で行かなければ到底ギルドマスターにはなれませんよ?」

ロゼ「............上等じゃ」

男「.........ロゼ」

女騎士「ふふ、せいぜい頑張ってください、それでは私はこれで......明日に一応ダンジョンの調査はしなければなりませんので」

男「そうかい、なら途中まで送っていくよ」

女騎士「いえお気持ちだけで......」

男「じゃあ師匠命令でついて行かせなさい」

女騎士「わ、分かりました......」

男「ロゼ、ちょっと行ってくるね」

ロゼ「.........うむ、気をつけてな」

投下終わり続きは明日に
ん?、今日なのかな?

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「ねぇ女騎士」

女騎士「何ですか?」

男「何でロゼを焚きつけるような事を言ったの?」

女騎士「.........」

男「全国のハンター総員五万人の内ギルドマスターは俺を含めて八人」

女騎士「.........」

男「腕っ節だけじゃなれない、過酷な道に何で女騎士はロゼを招いたの?」

女騎士「.........貴方が 、好きだからです」

男「.........いやそれは関係な」

女騎士「関係あります!!」

男「!!」

女騎士「貴方がいなかったら私は死んでました! 貴方が隣にいてくれたから生きようと思いました! 貴方が支えてくれたから私はギルドマスターになれました!」

女騎士「私にとって.........師匠はかけがえのない人なんです......」ギュウ

男「女騎士......」

女騎士「だから今凄く辛いです......どこの誰かも知らない少女に師匠が夢中なのが......」

女騎士「私を選んでくれなかったのが......」

男「俺はお前の親父代わりみたいなもんだ、女騎士にはもっと相応しい相手がいるよ」

女騎士「私は師匠しか見てません......」

女騎士「だから、あの少女がギルドマスターになれなかったら.........私と結婚して下さい......///」

男「それは横暴じゃないか?」

女騎士「私を拾って惚れさせた師匠が悪いです......」

男「俺のせいかよ......」

女騎士「.........私にもチャンスを下さい」

男「.........分かった、師匠としてそこはけじめをつけよう、でも俺はロゼをギルドマスターにするために最大限のサポートをする、それでも良ければだけど?」

女騎士「! 構いません......」

男「.........ロゼがギルドマスターになったら諦めてくれ」

女騎士「そのときは彼女を認めます」

男「.........それじゃ、俺はここで帰るよ」

女騎士「.........師匠」

男「なに? ん!?」

女騎士「ん/// ちゅ......それでは失礼します......」スタスタ

男「.........たく、そういう風に育てた覚えはないんだが」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「.........」

ーギルドマスターになれなかったら男さんと別れてくださいー

ロゼ「(心底むかつく奴じゃのう......じゃが)」

ロゼ「.........」ジッ

「」←ギルドカード

ロゼ「(若人は渡さんぞ!!)」

ロゼ「(先ずはAAAランクまで上げなければならんな......)」

ロゼ「(しっかしあの小娘!我と若人の睦み合いを邪魔しおって......それにじゃ!)」むんずっ

「」←男の服

ロゼ「(.........若人も若人じゃ! 弟子だからと言って我以外の女子の頭を撫でるなぁ!ばかたれ! あほ! たわけぇ!)」バサバサ

ロゼ「(.........若人がそういう態度じゃから!)」バサ

ロゼ「.........バカたれぇ!」ギュウ

ロゼ「.........早く、帰ってこんか......若人......///」スゥ

コンコン

ロゼ「ん!! やっと帰ってきおったか!」

コンコン

ロゼ「開いてるんじゃから、開けて入ればいいものをそんなに我に出迎えて欲しいのかえ? まったく」スタスタ

コンコン

ロゼ「若人よ、ちとおそい......ぞ?」ガチャ

「.........ん? 君は誰だ?」

「あらぁ! 可愛い少女ね!」

「わぁ! 僕より小さい女の子なんて久しぶりだよ!」

ロゼ「.........ふえ?」

続きは深夜か明日にでも
のじゃロリさいこー!

ロゼ「誰じゃお主らは?」

「それはこっちの台詞なんだが......」

「まさか男の気配を辿ったらこんな美少女がいるとはね?」

「僕よりちっちゃーい! 可愛いー!」ナデナデ

ロゼ「むぅ、若人の知り合いか? 若人ならそろそろ帰ってくるが?」

「「「若人?」」」

ロゼ「? 我が男をそう呼んでるだけじゃが?」

「......あいつを若者呼ばわりとは」

「意外に大物なのね少女ちゃんは」クスッ

「男さんはもう青年って歳じゃ、って男さんって何歳だっけ?」

「俺の五つ位は上だ」

「あらもう三十歳なのね?」

「でも男さんって顔が若く見えるから意外だなぁ」

あーだこーだ

ロゼ「(なんじゃこいつらは......若人早く帰ってこい......)」

男「何でお前らが居るんだよ......」

ロゼ「若人!」

「あ、帰ってきた」

「久しいな男」

「貴方やっぱり若く見えるわね? 本当に三十歳?」

男「ダークエルフのお前が言うなよ<魔女>」

魔女「あらぁ、嬉しいわね」

男「で、何でお前らが居るんだよ? 忍、赤髪、魔女」

忍「同志に会いに来て何が悪い? それで、何処をほっつき歩いていたんだ?」

赤髪「全然顔出さないから心配してたんだよ? 会議にもでないしさ」

魔女「まぁ貴方なら死んでるって事はないでしょうけど、少しくらいは顔を見せなさいな?」

男「まてまて、同時に喋るなって積もる話は部屋に上がってからだ」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「さてロゼ、紹介しようまずはギルドマスター忍」

忍「よろしくロゼちゃん」

男「同じくギルドマスター赤髪」

赤髪「ちっちゃいけどこれでもギルドマスターだからね! よろしくぅ」

男「最後にギルドマスター魔女」

魔女「ダークエルフ以外で銀髪褐色なんて初めて見たわ......ふふ、お揃いね? よろしく」

男「三人はこの街のギルドマスターで、ギルドの運営、街の治安維持を務めている」

ロゼ「.........まさかこの短時間で五人のギルドマスターに会うとはのう」

男「はいロゼも自己紹介してね」

ロゼ「うむ、我の名はロゼ若人の嫁じゃ! 以上じゃ!」

赤髪「ええ!? 男さんの奥さん!?」

忍「まさか男、お前ロリコンだったのか?」

ロゼ「言わせてもらうがお主より年上じゃぞ忍よ」

忍「なに......これが合法ロリか......」

赤髪「合法ロリ?」

魔女「貴女は知らなくて良いの、忍も変なこと言わないで」

忍「しかしこのなりで年上とは......信じられんな」

魔女「私みたいに容姿=年齢は成り立たない種族はいるわよ? ねぇ......ロゼちゃん?」

ロゼ「.........!」ビクッ

魔女「貴女の本性は......なぁに?」クスクス

ロゼ「(こ.........こやつ)」

男「おい魔女、あんまりロゼを虐めないでほしいな?」

魔女「あらそういうつもりじゃないのよ?」

赤髪「そうだよ魔女の笑顔はちょっと怖いよ!」

魔女「あらあら、赤髪まで......」

忍「まぁそう言ってやるな皆んな、魔女のそれだって今に始まったことじゃない」


魔女「忍......」

ロゼ「.........」ピクッ

赤髪「そうだけど......忍は何時も魔女を庇ってずるいなぁ、たまには僕も庇ってよ」プンプン

忍「魔女はギルドマスターといえど魔法使いだ、後衛を守るのは当然だ」

赤髪「今そんな話しはしてなーい」ジトッ

忍「.........さて、自己紹介が終わったところでだ」

赤髪「.........逃げた」ジトッ

忍「せっかく放浪マスターの男が帰ってきたんだ、色んな話しを聞こうじゃないか」

魔女「そうね、今後の魔法研究の参考に」

赤髪「むぅ、でも男さんの話しは聞きたいかな?」

男「おいおい、あんまり期待すんなよ? ん? なにロゼ?」

ロゼ「我も......その、お主の話しを聞きたいのう/// 若人をもっとしりたいからの///」

男「よしお前ら期待して聞け」

魔女「あら調子が出てきたわね?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

三時間後

男「だから俺はロゼを一目見て惚れたんだぁ!!」←酒入ってます

ロゼ「わ、若人よ! そんな直球で言うんじゃない///」←not お酒

男「ロゼ......」グイッ

ロゼ「んひゃ!? なんじゃ若人?」

男「俺のこと嫌いなのか?」

ロゼ「そ、そんなことは言っとらんぞ! ただ恥ずかしいだけでの///」

男「じゃあ証明してくれ」

ロゼ「証明?」

男「俺はまだお前からキスをしてもらってない......」

ロゼ「キ......!?///」ぼぼん

赤髪「あかーい! 僕の髪よりあかーい!!」←酒入ってます

忍「いいぞー!! いよロリコーン!!」チンチラチン←in 酒

魔女「こら忍! 食器を叩かないの!」←飲んでません

ロゼ「お主らもからかうんじゃないわい!」

男「ロゼ......」ズイッ

ロゼ「ひゃ......近いぞ若人や......」

男「して.........くれないのか?」シュン

ロゼ「ぐは!? (そんな落ち込んだ顔をするんじゃない! 不意打ちじゃぁ/// こんなめんこい顔もするんか若人よ///)」

男「ロゼ.........///」

ロゼ「むむむ、ええいままよ!」チュ

男「!?」

赤髪「ひゅーう!」

忍「おおー! 熱いなぁー!」

魔女「あらあら......熱烈ねぇ」

ロゼ「ん......ぷは、これで証明できたかの? 若人よ///」

男「.........」プルプル

ロゼ「? 若人?」

男「.........一片の悔いなし」パタッ

ロゼ「なにー!?」

赤髪「あれー!?」

忍「はっはっはっはっは! 男は初心だったかー!」バシバシ

魔女「酔いが回って眠っただけよ......まったく今日はもう終わりにしましょう」

赤髪「えー」

忍「俺はまだたりんぞぉ」

魔女「明日は休みだけど私達はギルドマスターなんだから、品位は保ちなさい」キュイン

赤髪「だが、ことわ......るー」zZ

忍「おま、魔法ははんそ......く」zZ

ロゼ「.........なんと」

魔女「ふう、何時もならこんなにはしゃがないのよ? 男が帰ったからかしらね?」

ロゼ「.........ふふ」

魔女「どうかした?」

ロゼ「いや、愛されとるのう若人は......///」ナデナデ

男「んん.........」

魔女「.........ロゼちゃん、何で男が他のギルドマスターと違って放浪してるか分かる?」

ロゼ「うーむ、これは我の推測じゃが若人はギルドマスターの中でも実力は飛び抜けておると思う」

魔女「それで?」

ロゼ「じゃから、一つの国で囲うのではなく、各国々でのいざこざを解決させるためにこのポジションになったのではないか?」

魔女「あら、ロゼちゃんは聡明ね? でもそれだと八十点」

ロゼ「むむ? 残りはなんじゃ?」

魔女「残りはね......命の恩人を探すため」

ロゼ「恩人?」

魔女「そう、それが男の本当の目的」

魔女「でもそんな理由じゃ足りないからって、ロゼちゃんの言った任務が追加された」

魔女「あの時は苦労したわよ、ギルマスランキング一位の男が突然世界を回る許可をくれって言ったんですもの」

ロゼ「ギルマスランキング?」

魔女「ギルドマスターの中でのランキング、男はかつてギルドマスター最強のハンターだったのよ」

ロゼ「それほど強いのか......」ゾクッ

魔女「まぁ、放浪してからは一回も更新してないから別のギルドマスターが一位の座にいるわ」

ロゼ「今の一位は誰なんじゃ?」

魔女「それは......秘密よ?」

ロゼ「むむ、ケチ」

魔女「でも貴女の秘密を教えてくれたら教えるわよ?」

ロゼ「なぬ?」

魔女「貴女......人間じゃないでしょ?」

ロゼ「.........!」

魔女「たとえ巧妙に人間に姿を変えたとしても、私位の魔法使いになるとね」

魔女「魔力の質だけでその者の種族とか分かっちゃうのよ」

ロゼ「.........これは、ダークエルフは侮れんな」

魔女「.........その純粋で巨大な魔力、ロゼちゃんは龍かしらね?」

ロゼ「!! 知ってどうするつもりじゃ」

魔女「別に大したことじゃないのだけど......取引をね?」

ロゼ「取引?」

魔女「そう、ちょっと魔力を貸して欲しいの」

ロゼ「理由を聞きたいんじゃが?」

魔女「............そこはノータッチで良いかしら?」

ロゼ「......分かった」

魔女「あら、物分かりがいいわね、じゃあさっそく......」

ロゼ「なれば我が推測してやろう」

魔女「え?」

ロゼ「直球に聞こう、魔女よ忍をどう思っておる?」

魔女「な......」

ロゼ「.........その反応だけで分かったわい」

魔女「なな、なんで!?」

ロゼ「おおかた龍の魔力を使って強力な媚薬でも精製して忍を堕とそうとでも考えたんじゃろう」

魔女「なぁ!?///」

ロゼ「龍の魔力は薬品とすこぶる相性が良いらしいからのう? で当たっておるのか?」

魔女「.........龍は侮れないわね」

ロゼ「なにダークエルフも侮れんよ、して」

ロゼ「なぜ恋路に薬なんぞ使うんじゃ?」

魔女「.........貴女には分からないでしょうけど龍ほど人間は一途ではないのよ?」

ロゼ「? 浮気防止か? なれば忍と魔女は恋仲か?」

魔女「そこまで行ってないわよ! だって忍は全然私の気持ちに気付いてくれないのよ......」

ロゼ「ならばこそ諦めずアタックするもんじゃろ!」

魔女「駄目なのよ! 私じゃ絶対振り向いてくれない理由があるから......」

ロゼ「理由? そんな物打ち破ってこそ......」

魔女「彼......ロリコンだもの」

ロゼ「.........」チラッ

魔女「.........うう」←ボン キュ ボン

ロゼ「.........魔女よ」

魔女「.........え?」

ロゼ「世界は広いんじゃきっとお主にあった.........」

魔女「見捨てないでー!」ギュウ

ロゼ「むぐ......魔女よ胸がくるし......むむぐぅ!!」

更新詐欺申し訳ありません!
こんな>>1ですいません!

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ーー

~翌日 午後 噴水広場~

ロゼ「.........むう、地図だとこの辺りなんじゃが?」

魔女「ロゼちゃーん!」

ロゼ「おお、探したぞ!」

魔女「ごめんなさい、ロゼちゃんの宿まで私が行けばよかったわね」

ロゼ「うんや、ちょうど良い散歩になったからええ」

魔女「それじゃ、あそこのベンチでガールズトークでもしましょうか」

ロゼ「ガールズトーク、若々しい響きじゃのう」

魔女「心は若くね?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~五時間前~

忍「すまんはしゃぎすぎた......」

赤髪「結局男さんの部屋で寝ちゃったよー」

ロゼ「それは二人に魔女が魔法をかけたからじゃな」

男「気にすんな俺なんて気づいたら意識が飛んでたぞ」

ロゼ「.........若人よいつから記憶が飛んでたんじゃ?」

男「え、うーんロゼになんか喋ってたところまでは覚えてる」

ロゼ「つまり......(我が若人に接吻したことを覚えてない!?)」

ロゼ「ばかもーん!? なんで覚えとらんのじゃ! 我の一世一代の勇気を返せー!」ポカポカ

男「え? ええ?」

魔女「まぁまぁロゼちゃん落ち着いて」

ロゼ「ショックじゃ.........」

男「なんかごめんロゼ......」

ロゼ「ふん.........たわけ若人!」ぷいっ

男「あらら」

魔女「まったく自分の奥さんの心情くらい察しなさいな」

男「ぬう.........」

忍「取り敢えず邪魔したな、俺は自分の家に戻るよ」

赤髪「僕も帰って二度寝だよー、ふぁ......」

男「そっか、みんなありがとな」


忍「なに、気にするな」

赤髪「また面白い話し聞かせてねー!」

スタスタ

男「.........魔女はどうするんだ?」

魔女「私も一度帰るわ.........そうだお願いがあるのだけど」

男「なに?」

魔女「午後からでも良いからロゼちゃんを貸してくれないかしら?」

ロゼ「む?」

男「え?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「ということで参った訳じゃが.........何用じゃ?」

魔女「昨日の事を謝りたかったの」

ロゼ「?」

魔女「ロゼちゃんの弱味に漬け込んで取引だなんて言ってごめんなさい」

ロゼ「!! .........意外に律儀じゃのう魔女は」

魔女「ギルドマスターとしてよ」

ロゼ「じゃったら薬なんぞ使わずに正々堂々と忍を落とせば良いじゃろー」

魔女「出来たら苦労しないわ......」

ロゼ「して、謝罪だけではあるまい? なんじゃ協力してほしい事でもあるのかえ?」

魔女「さすがロゼちゃん話しがはやいわ! じゃあ魔力を......」

ロゼ「それは却下じゃ」

魔女「そ、そんなぁ」

ロゼ「邪道な道は駄目じゃ」

魔女「じゃあどうしろって言うのよ! 私は忍好みの体型じゃないし.........」

ロゼ「大事なのは中身じゃ!」

魔女「将来嫁に貰いたいのは小さくて可愛いらしい少女らしいわ」

ロゼ「.........むむ」

魔女「あーあ、私もロゼちゃんみたいに可愛い少女になりたいわ.........」

ロゼ「.........ん? ちと待て、我のように?」

魔女「そうよ、ちょうどこの位の身長がストライクだったはずよ」

ロゼ「そうか.........その手があったか!」

魔女「?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「どうじゃ? 最初は身長差があって動きづらいと思うんじゃが?」

「そうでもないわ、むしろ.........」

少女(魔女)「変身魔法を教えてくれたロゼちゃんに感謝よー!」

ロゼ「そうじゃろう? 我とて変化してるんじゃ、だが魔女がこうもすぐに習得するとは......」

魔少女「こ、これで少しは忍を振り向かせられるかしら......///」

ロゼ「......愛じゃのう」

魔少女「ロゼちゃんありがとう、ロゼちゃんにはお礼しないとね」

ロゼ「ん? 別にいいぞ、利益目的で協力した我ではないからの」

魔少女「いいから、私が納得しないの何でも言って!」

ロゼ「うーんそれほど言うなら.........そうじゃ、魔女よ相談がある」

魔少女「はーい! どーんときなさい!」

ロゼ「実はの.........先日女騎士にあったんじゃが」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

魔少女「なるほど......ロゼちゃんは女騎士に男を取られない為にギルドマスターになりたい、だからランクを手っ取り早くAAAにしたいと?」

ロゼ「そうじゃ良い方法はないか?」

魔少女「あるわよ?」

ロゼ「おお! 流石ギルドマスターじゃのう! して?」

魔少女「この街で近々ハンターの武闘大会があるの」

ロゼ「そうなのか?」

魔少女「そうよ、そして大会の優勝者には賞金のほかに......」

魔少女「一つだけ好きな褒美を選べるの、まぁ常識の範囲内でね」

ロゼ「!! つまり優勝すれば......」

魔少女「お願いしてランクAAAまであげられるわよ!」

ロゼ「大会は何時じゃ?」

魔少女「一ヶ月後ね、受付はもうギルド本部でやってるわ」

ロゼ「じゃったら早速行動開始じゃ!! ありがとの魔女!」

魔少女「役に立てたようで私も嬉しいわ」

ロゼ「我は受付に行ってくる! じゃあの魔女よ!」ダダダダダ!

魔少女「あらーロゼちゃん早いわね」

魔少女「.........さて私も、どうしようかしら?」

魔少女「魔法研究は今そんな気分じゃないし......めぼしいギルドクエストもないし」

魔少女「忍に会いに行こうかしら......///」

魔少女「そうよ! せっかく何だからあいつの反応くらい見ないとね! そうと決まれば......」

「やめてください! 離してください!」

「良いじゃねーか釣れないこと言うなよ、ほら行こうぜ?」

魔少女「ん? あれは確か新参者のハンターじゃない路地裏でなにやってんだか......まぁ想像はつくけど」

「金なら払うからよ今日俺と良いことしようぜ?」

「いやです! 離して!」

「てめぇ、あんまりグダグダ言ってると......」

魔少女「やっぱりね、さておいたは......」ポンポン←石

魔少女「見逃せないわよ!」ヒュン

「いで!?」ガン

「え?」

魔少女「ハンターなら品位を保ちなさいな新米ハンターさん?」

「んだとこのガキ!?」

魔少女「お姉さん今の内にお逃げなさいな?」

「で、でも......」

魔少女「大丈夫よ私これでも強いのよ?」

「ガキィ......人前で恥欠かせやがってぇ......覚悟しやがれ!」ダッ

魔少女「ガキ? 心外ね私はこれでも......」

「うぉぉぉぉ!」グワッ

「!! あぶない!」

魔少女「ギルドマスターよ?」キュイン

プスン

魔少女「.........え?」

「おらぁ」ブンッ! バキッ

魔少女「!! カハ.........(なんで、魔法が)」

「おい立てよ、まさかパンチ一発で終わりだと思うか?」グイッ

魔少女「いた......ちょっと、私の髪引っ張らないで欲しいのだけど?」バッ

「!?」

プスン

魔少女「!? (やっぱりでない......! なんで!?)」

「このガキ......ふざけてんじゃねぇ!」バキッ

魔少女「グッ!? ゲホッ ゴホッ......ッ」

「ハンターに立てつくとどうなるか教えてやるよクソガキ!!」

「もうやめてよ! 私が貴方について行くから!」

「うるせぇ! ハンター舐めたらどうなるか教えてやるんだよ! このガキに!」

魔少女「ゲホッ ゲホッ(完全にしくじったわ......まさかこの身体だと魔法が使えないなんて、ロゼちゃんのバカ......そういうデメリットは教えてほしいわ......あ、解除の仕方も聞いてなかったわね......まぁ魔力が尽きれば解除されると思うけど......)」

「ほら立てよ! クソガキ!」

魔少女「ングッ......(何だか惨めだわ......浮かれた勢いで飛び出して新米ハンターにやり返されて......あら、なんで涙なんて......)」ポロポロ

魔少女「いた......ちょっと、私の髪引っ張らないで欲しいのだけど?」バッ

「!?」

プスン

魔少女「!? (やっぱりでない......! なんで!?)」

「このガキ......ふざけてんじゃねぇ!」バキッ

魔少女「グッ!? ゲホッ ゴホッ......ッ」

「ハンターに立てつくとどうなるか教えてやるよクソガキ!!」

「もうやめてよ! 私が貴方について行くから!」

「うるせぇ! ハンター舐めたらどうなるか教えてやるんだよ! このガキに!」

魔少女「ゲホッ ゲホッ(完全にしくじったわ......まさかこの身体だと魔法が使えないなんて、ロゼちゃんのバカ......そういうデメリットは教えてほしいわ......あ、解除の仕方も聞いてなかったわね......まぁ魔力が尽きれば解除されると思うけど......)」

「ほら立てよ! クソガキ!」

魔少女「ングッ......(何だか惨めだわ......浮かれた勢いで飛び出して新米ハンターにやり返されて......あら、なんで涙なんて......)」ポロポロ

「クソガキが泣くくらいなら大人の話しに首突っ込んでんじゃねぇよ、だがもうおせぇからな? ケンカ売ったのはお前だクソガキ」グッ

魔少女「う......はな......して」

「はぁ......クソガキが生意気言うじゃねーか? そんなにやられて欲しけりゃ教えてやるよ......大人の世界ってやつをなぁ?」

魔少女「っ!! やぁ! 離して! (く! この身体じゃ力が入らない......!)」

「暴れんじゃねぇ! 良いからこい!」ガッ

魔少女「っ..........やだぁ、はなしなさい!」

「へ、お前よく見たら良い顔してんじゃねぇか、ロリコンの趣味はねぇが......せいぜい楽しませろや?」

魔少女「いや! いやぁ!(こんなやつとなんかやだ! 誰か助けて! ......忍!)」ポロポロ

「このガキィ! もう一発殴ってほしいようだな!」ブン!!

魔少女「ひっ......!」ビクッ

「そこまでにしてもらおうか」ガッ

「っ!? 何だてめーは!!」

魔少女「あ.........」

忍「ハンターたるものハンターの自覚を持ち品位を保つものだ、登録する時に言われなかったか?」

魔少女「(忍......)」ポロポロ

モブハンター「うるせぇ! ケンカを売ってきたのはこのガキだ!」

忍「こんな少女のケンカをかったのか? 大の大人が? 滑稽だな?」

モブハンター「は! こいつに教育するんだよ大人ってのをよ!」

忍「ほぅ、それは少女を殴り続けたのも含まれているのか?」

モブハンター「そうさ、大人にたてついたらどうなるかっていうのを......」

忍「気に入らんな」ヒュン

モブハンター「は? ゲハ!?」

忍「大人ってのはな、子供のおいたくらい笑って許すものだ、そしてもう一つ......」

モブハンター「っの野郎!!」

忍「少女には優しくするのが男だろぉ!!!」ドガッ

モブハンター「ゲホァ?!!!!」バタッ

忍「ふん、可憐な少女を痛ぶるハンターは処罰だ......おい」

忍の部下「はは、ここに」ザザッ

忍「こいつをギルドまで連れて行け」

忍の部下「御意」スタスタ

モブハンター「..................」(白目)

忍「ふう、最近ハンターの素行の悪さが目立ってきたな、これは早急に......」

「あの......」

忍「ん? ああすまない、流石に見かねてな怪我はないか?」

「私は大丈夫です、ただこの子が」

忍「!! 大丈夫か?」

魔少女「う......んぐ......」グスン

忍「もう心配するな、悪い奴は俺が倒したからな?」ナデナデ

魔少女「う......うぇぇぇぇぇん!!」ギュウ

忍「おおっと、よしよし怖かったな? もう大丈夫だぞ?」ポンポン

忍「お嬢さん、この子は俺が預かろう、怪我の手当てもしなければならん、お嬢さんには自宅まで護衛をつけさせるから安心して帰りなさい」

「あ、あの! 助けて頂いてありがとうございました!」

忍「ハンターとして当然だ、俺のような奴もいるんだ今日の事でハンターを悪く思わないでくれ」

「はい! 本当にありがとうございます! お礼は必ずします!」

忍「そうかい? じゃあ気長に待ってるよ、では......」スタスタ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~忍の家~

忍「落ち着いたか?」

魔少女「ごめんなさい、手当てもしてもらってもう大丈夫です」

魔少女「(成り行きで忍の家に来ちゃったけど......うう、あんな情けない姿を彼に晒すなんて......)」

忍「......それで、どうしてそんな姿なんだ魔女?」

魔少女「な......!」

忍「ふふ、ばれてないとでも思ったか? 仮にもギルドマスター教育でバディだったお前を見抜けないとでも?」

魔少女「い、いつから気づいてたの?」

忍「最初からさ、容姿が容姿だったからな一瞬目を疑ったが、そういう魔法もあるのかと思ってな」

魔少女「そう、驚かせようと思ったのだけど失敗ね......」

忍「.........さてお前にはギルドマスターとして元バディとして言わなければならない事がある」

魔少女「な、何よ......」

忍「行動が軽率過ぎだ」ギンッ

魔少女「!!」

忍「新しい魔法を試すのは良い、だがそれによって起こりうる事項を把握していないから今回のような事態にもなる」

魔少女「.........」

忍「お前は昔からそうだ、目新しい物に飛びつくと途端に視野が狭くなるな」

魔少女「こ、これは......」

忍「お前の好奇心は良いと思うがもっと後先を考えろ」

魔少女「.........なにも知らないくせに」ボソッ

忍「.........なんだ? 意見があるなら聞くぞ?」

魔少女「なにも知らないくせにって言ってるの!!」

忍「.........」

魔少女「確かに私は魔法研究に没頭すると周りが見えなくなるわ、今回のも浮かれて後先考えずに飛び出したらこのザマよ!!」

魔少女「でも、仕方ないじゃない......この姿だったら私に振り向いてくれるかもって思っちゃったのよ!!」ポロポロ

忍「魔女......」

魔少女「なのに貴方は何も言ってくれないし......挙句惨めな姿を晒して、怒られて......浮かれてた私がバカじゃない......」

忍「.........」

魔少女「ギルドマスターじゃなくて、バディじゃなくて......ヒック」

魔少女「私を一人の女として見なさいよぉ......!」

忍「.........」

魔少女「バカ......バカァ......」グスン グスッ

忍「.........その姿になると精神的にも幼くなるのか」スッ

魔少女「なによ......さわらない......でよ」

忍「さっきの話しはギルドマスターとして元バディとしてだったが今からは」

忍「一人の男として言わせてもらう」

魔少女「え......」

忍「今の魔女はとても魅力的だよ」ナデナデ

魔少女「なぁ......!?///」

忍「しかも俺の為にそこまでしてくれたのだろう? 正直に嬉しく思っている」

魔少女「今さらそんな事言われても......」

忍「......話は変わるが、お前を慕ってる奴が多くてな、そいつらに俺は魔女の彼氏かとよく聞かれるんだ」

魔少女「それが何よ?」

忍「彼氏だと言っていた」

魔少女「へ///!?」

忍「俺は考えていたお前なら容姿を変える魔法を開発するだろうと」

忍「だから寄せ付けないようにしてたんだ、好きな女を取られたくないから」

魔少女「だったら私の気持ちにちょっとくらい答えてくれても......」

忍「お前に男として見られてないと思ってな、俺はその......身長が低い女性が好みだと言っていたから、そしてお前の気持ちは......単にバディだからだと」

魔少女「なんでそういう所は鈍いのよ」ジトッ

忍「それはすまないと思ってる、だが今はもう自分を抑える理由が無くなった」グイッ

魔少女「あ......忍///」

忍「魔女、こんな俺で良かったら付き合ってくれないか?」

魔少女「.........あう、ええと///」キュン

魔少女「わ、私こそ......よろしくお願いします///」

あ、二重投稿してた......

今後も亀更新ですが読んでくれると嬉しいです!

忍「!! そうかそれは良かった」

魔少女「わ、私としては断る理由が無いし///」

忍「魔女.........大好きだ」チュ

魔少女「ん!!/// び、びっくりさせないでよ///!」

忍「すまない、俺は今猛烈に感動している」

魔少女「......そう言われるとこの姿になって良かったと思うわ///」

忍「......まぁ名残惜しいが今日はもう戻れ」

魔少女「ぇ......なんで?」

忍「お前は怪我人だろ? 帰ってゆっくり休むのが懸命だ」

魔少女「.........やだ」

忍「大丈夫だ途中まで送っていこう」

魔少女「忍と......もっといたいわ///」ギュウ

忍「ま、魔女......!」

魔少女「気遣ってくれるのは嬉しいけど、大丈夫これでもギルドマスターなんだから、貴方のバディなのよ?」

忍「だが......」

魔少女「ううん、忍が正直に言ってくれたんだから私も一人の女として言うわ」

魔少女「し、忍にもっと......甘えたいです///」

忍「!! グッ!?」ポタポタ

魔少女「え!? 忍鼻血が!!」

忍「それは殺し文句だぞ魔女.........」

魔少女「! ふふ、鼻血が出るくらい嬉しいのね? なら......」

魔少女「今までの分まとめて甘えるんだから!」スリスリ

忍「ぐ......ちょっと待ってくれ鼻血が......」

魔少女「そんなの気合で止めなさい!」

忍「む、無茶言うな......」

魔少女「もう......」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

魔少女「止まった?」

忍「ああ、久しぶりに出たな教育以来じゃないか?」

魔少女「あの時は私達男にコテンパンにされたからね」クスッ

忍「全くだ今思うと良い思い出だがな」

魔少女「.........忍」ジー

忍「う......そんなに見つめるな」

魔少女「好きな人を見てるのは駄目?」ギュウ

忍「あー、駄目ではないんだがまた鼻血が......」

魔少女「出しちゃ駄目よ? 忍に甘えられないじゃない......」ムスッ

忍「......そんなに甘えたがりだったか?」

魔少女「この姿になったせいもあるかもしれないけど......」

魔少女「私はずーっと貴方のこと好きだったんだから/// 当然よ!」スリスリ

魔少女「ギルドマスター教育でバディになって......挫けそうだった私を何度も励ましてくれて助けてくれて......支えてくれて」ギュウ

忍「それは俺もだ、何度もお前に助けられた、魔女の一生懸命な姿に俺も頑張らなければと思ったんだ」

忍&魔少女「「だから俺は<私は>」」

忍「む......///」

魔少女「ぁ......ふふ、だから貴方を好きになったのよ?///」クスッ

忍「そんなに思ってくれてるとは男冥利に尽きるな」ナデナデ

魔少女「ん/// 忍に撫でられるの好きかも///」ニコニコ

忍「魔女.........」

魔少女「ふふ、なぁに?」

忍「皆んなはお前の笑顔が怖いと言ってるが......」

魔少女「?」

忍「俺はお前の笑顔は素敵だと思う///」

魔少女「///!! しのびー///!!」ギュウ

忍「おお!? どうした?」

魔少女「好きよ!! 好き好き!! 忍大好きぃ!!」スリスリ

忍「おい、らしくないぞ? まーーん!?」

魔少女「ちゅ......ん、忍/// 好きぃ///」

忍「.........ま、じょ、ちょっと待て落ち着け」

魔少女「キス、嫌いなの?」シュン

忍「ぐ......だから待てと言ってるだろぉ」ボタボタ

魔少女「あ! 忍大丈夫? また鼻血が......私が拭いてあげるわね!」

忍「い、いいからちょっと離れてくれ! 頼む!」

魔少女「ぇ.........忍」ウルウル

忍「ぬぁぁ!! そんな顔しないでくれ!!」

魔少女「だって忍が離れろって......」

忍「しっかりしてくれお前はそんな幼子じゃないだろ?」ボタボタ

魔少女「.........甘えちゃ、駄目なの?」ジー

忍「そういうわけじゃ......(く、なんて愛しいんだ! だが鼻血が止まらない)」

魔少女「ねぇ忍知ってるかしら?」

忍「な、なんだ?」

魔少女「ダークエルフはね、好きな人には......」

魔少女「とにかく甘えたいのよー!」ガバッ

忍「ま、ぬぁぁぁ!?」

こうして魔女の恋は無事成就したのであった

投下終わり
次からはロゼにもどります!

でも結局ロリの姿の魔少女が好きなんであって元のはそんなに好きじゃないんでしょ?

会社の駐車場でニヤニヤさせんなってw

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~ギルド~

ロゼ「たのもー!」バンッ

ーなんだ?ー

ー知らない顔だなー

ー新米ハンターじゃねーか?ー

ーガキじゃねーか、しかも女ー

ロゼ「(む、なんじゃこいつら聞こえとるぞ、まぁいいさっさと武闘大会とやらに登録して帰るかの)」スタスタ

受付嬢B「あ! ロゼ様! ようこそギルドへ本日は早速クエストの受注ですか?」

ロゼ「うんや別用じゃ」

受付嬢B「別用ですか?」

ロゼ「うむ、一ヶ月後に武闘大会があるのだろう?」

受付嬢B「はい! ロゼ様はもうご存知だったのですね! ちなみにこれはご存知でしたか? 今年はなんとギルドマスターのーー」

ロゼ「我も出る故、大会登録しに来た」

受付嬢「特別枠がありまして、それになんと......え、ぇえ!? 出場するのですか!?」

ロゼ「何をそれほど驚いている? ハンターなれば出場するものじゃないのか?」

受付嬢「そ、そうなんですが......ロゼ様のランクだと大変かと......」

ロゼ「まさか......ランクがAだと出れんのか!?」

受付嬢B「いえいえ! そんな事はありませんよ!」

ロゼ「むぅ! 驚かすでないわい」

受付嬢B「し、失礼致しました......」

ロゼ「で、何が大変なんじゃ?」

受付嬢B「はい、説明しますと武闘大会は各ランクごとにトーナメント方式です、例えばBランクならBランクのハンター同士で戦います」

ロゼ「つまり我はAランク枠での出場か?」

受付嬢B「そこが違うんです」

ロゼ「んん?」

受付嬢「ロゼ様が出場するとなったらAAAランク枠で出場する事になります」

ロゼ「.........なるほどのう、ランクAの我だとAAAランクに遅れをとると? 大変というのはその事か?」

受付嬢「はい......合同枠ではありますが実際出場するのはAAAの方ばかりです、ロゼ様はハンターになったばかりですし無理をしない方が......」

ロゼ「我を舐めるな受付嬢よ」キッ

受付嬢B「ひ!?」

ロゼ「遅れを取るだと? なればその固定概念を我が穿って見せようじゃないかえ」

受付嬢B「ほ、本当に出場するのですね?」

ロゼ「当たり前じゃ、だから出場登録するんじゃ! はよう! はようせい!」

受付嬢B「お、お待ちくださいね? えーと登録用紙は......」

「おいガキ」

ロゼ「ん?なんじゃお主は?」

「お前昨日ハンターになったばかりの奴だろ?」

ロゼ「そうじゃが?」

「黙って聞いてればお前武闘大会に出るんだってな?」

ロゼ「何か不都合があるんかのう?」

「お前みたいなガキがハンターになってAランクスタートってのが気に入らねぇ......何より」

「生意気にも武闘大会に出るだぁ? 寝言は寝て言いやがれ武闘大会てのはなお前みたいなガキが来るとこじゃねぇんだよ!」

ロゼ「じゃが自由参加であろう? お主に指図される義理はないが?」

「お前はランクAだろ? 俺はなランクAAAなんだ先輩の言う事は聞けやガキ」

ロゼ「ふぅ、そこまで言うなら......試してみるかえ? 我が......」

ロゼ「武闘大会に出れる力量かを!!」

受付嬢B「え......ええ!?」オロオロ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~ギルド訓練場~

「おい本当にいいのか? ぶっ飛ばしても後悔すんなよ?」

ロゼ「我からお主に挑んだんじゃ、後悔せんよ」

受付嬢B「そ、それではお二人共準備はよろしいですか?」

ロゼ「また使わせてもらうかの!」ガキン!!

「はっ! 一丁前に手甲かよ?」ブン!

ロゼ「お主は槍か......さてさて近づくまでが大変そうじゃい」

「心配すんなって」

受付嬢B「じ、準備は良さそうですね? それでは......始め!」

「俺から近づいてやるからよ!!」ブオッ!!

受付嬢の開始の合図と共にハンターはロゼへと距離を詰め......

「おらぁぁぁ!!」

ハンターが狙うはロゼの頭部
突撃した勢いそのままロゼへと槍を突き出した

ロゼ「ほう中々速いのう?」

だが......

ロゼ「ふん!!」ガシッ!!

「なに!?」

ハンターの顔が驚愕に染まる

「(おいおい! どうなってんだ!? 俺の突きを......)」

ハンターの視線の先には自身の半分程の身長しかない新米ハンターに

槍が突き当たる直前で停止させられているという事実が映っていた

ロゼ「なんじゃ何を驚いている?」

刃先を手甲で

ロゼ「止められたならば引っこ抜けばええじゃないかえ?」

しかも片手で

「(ぬ、抜けねぇ!? どんな握力だよ!?)」

ロゼ「なんじゃ抜けんのか貧弱じゃのう? ほれ」パッ

「ぬお!?」グラッ

ロゼ「挨拶がわりじゃ......ふん!!」ドゴッ!!

「カハ!?」

槍を離してからのロゼの動きは機敏だった

バランスを崩したハンターの腹部に一撃

ロゼ「とぅ! うりゃ! たァ! せい!」

「うご! ぶっ! べっ! ごは!?」

そして二撃、三、四と叩き込んだ

圧倒的である

受付嬢B「......ロゼさん凄い」

ロゼ「ふぅ、これで分かったかのう我が武闘大会に出れる力量か?」

「ぐ...............俺は悪夢でも見てんのか? こんな......ガキにぃ」

ロゼ「ガキと言っておるが、我はお主より年上じゃぞ?」

「.........は?」

受付嬢B「ええ!?」

ロゼ「.........たぶん」

「.........あー、くそ負けだ負けだ」バタッ

受付嬢B「しょ、勝者ロゼ様ー!」

ロゼ「呆気ないのう? 早々に負けを認めおってからに」

「俺の突きをあんな簡単に防いで尚且つ目に見えねぇスピードで殴られたら勝てる気しねぇよ......いってぇ」

ロゼ「なんじゃ偉く素直じゃのう?」

「へ、俺はハンターだ自分が負けたからには黙って認めるのが筋ってもんだろ?」

ロゼ「ほう、それはありがたい」

「しっかしお前強いな?」

受付嬢B「AAAの筋肉さんをこんなあっさりと......ロゼ様凄いです!」

ロゼ「筋肉?」

筋肉「俺の名前だよ、そういや名乗ってなかったなAAAの筋肉だお前は?」

ロゼ「ん、我はロゼ、昨日ハンターになったばかりの新米じゃが宜しく頼む」

筋肉「昨日? ってことは......お前だったのかギルドマスターとの模擬戦で善戦した新米ハンターは......」

ロゼ「む? そうじゃが」

筋肉「そりゃ勝てるわけねーよ......だってお前が戦ったの<天剣>だろ?」

ロゼ「<天剣>? 女騎士か?」

筋肉「そうだ、って二つ名知らなかったのかよ?」

ロゼ「あの小娘が名乗らなかったからの知らん」

筋肉「はぁ......お前すげぇな、俺なんて天剣って言ったらまず戦わねぇよ」

ロゼ「そうかの? そんなに強くは......」

筋肉「そりゃそうだろ......って新米に<本領発揮>なんてしねぇか」

ロゼ「本領発揮?」

筋肉「本領発揮ってのはギルドマスタークラスが持つ......そうだな、本気中の超本気状態だ」

ロゼ「ほう.........」

筋肉「<天剣>の本領発揮を俺は一回だけ見たことがあるんだが.........人じゃねぇな......あれは敵わねぇ絶対に無理だ強いとかそんなレベルじゃねぇ、じゃなきゃいくらお前の力量でも善戦なんて......」

ロゼ「つまりじゃ.........」グッ

筋肉「う!?」ゾクッ

ロゼ「あの小娘は......我に手を抜いていたと? そして我を裏でほくそ笑んでいたと......?」ビキビキビキッ!

筋肉「お、おいロゼ?」

受付嬢B「ロ、ロゼ様? 落ち着いて.........」

ロゼ「気に食わん......気に入らぬぞ......ふざけおってぇぇ!!!」ドゴンッ!!

筋肉「うお!?」

受付嬢B「ひゃあ!? 地面が......!」

ロゼ「我に......手加減じゃと!? ふざけるなぁ!!」ドゴン! ドゴン!

ロゼ「あの小娘がぁ! 粋がりおって!! 我程度なら! 容易いということかぁ!?」ドゴン!

筋肉「おい......! 落ち着けって!」

受付嬢B「ロゼ様! 訓練場が壊れてしまいます!」

ロゼ「はぁ......はぁ、くそ! 腹ただしいぞ小娘の......分際でぇ......!」

受付嬢B「は、はぁ......危うく訓練場が崩れることに......」

筋肉「そのちっこい身体のどこにこんなパワーがあるんだよ......たく」

ロゼ「.........決闘じゃ」

受付嬢B「.........え、ロゼさん?」

ロゼ「あの小娘と決闘する!」

受付嬢B「ええ!?」

筋肉「おま......本気か?」

ロゼ「でなければこの身に受けた屈辱は消えぬ.........受付嬢よ女騎士は何処じゃ?」

受付嬢B「お、女騎士様は今ダンジョンの調査で.........」

ロゼ「ダンジョン? それは.........いや分かったありがとの」

受付嬢B「え、あ......はい」

ロゼ「我は用事が出来た、大会登録は任せたぞ?」

受付嬢B「え? どちらに? まさか......」

ロゼ「............皆まで言うな」スタスタ

筋肉「.........おいアイツ天剣に......まじかよ」

受付嬢B「ロゼ様............」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~街の正門~

門番「おい嬢ちゃんここを通る時は通行証を......ってあんたは昨日の」

ロゼ「うむ、通行証かこれでええじゃろ」スッ

門番「.........おお、通行証作ったのか? いや、あんたハンター登録したのか!? 小僧が連れて来ただけのことはあるなぁ.........一人で出るのか? 小僧は......」

ロゼ「のう門番よ」

門番「え.........ひ!?」ゾクッ

ロゼ「早く.........通してはくれんかいのう?」ギロッ

門番「そ、それはすまなかったなほらハンターカードは無くさないように気をつけてな?」スッ

ロゼ「.........うむ」スタスタ

門番「.........ぷは!? な、なんて目をしてやがるんだあいつは? 小僧と喧嘩でもしたのか? うーん」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「ここら辺じゃな.........むん!!」

ロゼ「(.........扉が開かんの、あっちとこちらの魔力の道筋が乱れておる.........つまり)」

ロゼ「.........まぁいい、身体を温めがてら.........此方から出向いてやるかの」ドウッ!!

ロゼは全身全霊の力を持って天高く跳び上がった

ロゼ「.........変身解除」

ロゼの心は今激動していた

ロゼ「おおオオオオ!!.........グルルル!!」

自分という存在に対して、龍という強者である自身に対して

ロゼ「(.........天剣、本領発揮?)」

何より恋敵に対して手加減されていたことに

ロゼ「(我が全力で挑めば、小娘よ貴様も全力でくるじゃろう?)」

それの意味する答えは

ロゼ「(その貴様の全力を我は.........)」バサッバサッ

龍としてのプライドを傷つけられ、そして

ロゼ「ガルアアァァァァァ!!!!(粉々に打ち砕いてやろう!!!!)」

その気になれば何時でもロゼから男を引き離せるという事実だった

>>229

魔少女「確かに私もそう思っていたわ......でも! そんな事はなかったのよ!!」

魔少女「忍の言葉から考えるとと......」

ー今の魔女はとても魅力的だよー

魔少女「つまり私が好き!」バンッ

ーしかも俺の為にそこまでしてくれたのだろう? 正直に嬉しく思っているー

魔少女「という事は私の事が大好き!」ババンッ

ーだから寄せ付けないようにしてたんだ、好きな女を取られたくないからー

ー好きな女を取られたくないからー

魔少女「結果、私が大大大好きー!!///」バババン

魔少女「へへ/// しのびー///」ニマニマ

恋人という存在にもはや魔女の視野は幼女の額程になっていた?

訂正

>>229>>219

>>221

赤髪「会社ってなーに? 僕分かんないよぉ! でも笑顔は大切だよね! 自然と明るくなるもんね! にぱー!」

投下終わり
訂正で鉄甲を手甲にしました!
以前に混乱させた方改めてすいません!

魔少女「つまり私が好き!」パンッ

魔少女「という事は私の事が大好き!」パンパンッ


魔少女「結果、私が大大大好きー!!///」パンパンパンッ


に見えた

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~龍の祭壇 最深部~

女部下「うーん、どうやら異常はないですね」

男部下「そりゃそうだろ、だってここのボスは男さんにやられちまったからさ」

女騎士「たしかに以前に比べて格段に充満していた魔力が消失している」

女騎士「(でもこの微かに残る魔力......引っかかる)」

男部下「あーあ、一目で良いから見てみたかったなー」

女部下「私はお断りね、なんで好き好んで何人ものハンターを葬ってきた奴に会わなきゃいけないのよ!」

男部下「でも男としては会って見たかったよ、男のロマン的な?」

女部下「私は男じゃないからアンタだけで死になさい」

男部下「相変わらず冷たいなお前」

女部下「私と女騎士様には分からないわよ男のロマンは、ね? 女騎士様!」

女騎士「すまんな女部下、私もちょっと戦って見たかった」

女部下「ええ!?」

男部下「さすが女騎士さんわかってるぅ!」

女部下「なんか屈辱だわ......」

女騎士「だがここはもうダンジョンとしての機能を失いつつある、残念だが調査はここで......」

ゴゴゴゴゴゴゴ!!!

女部下「なに!? 」

男部下「おお!? 崩れる!?」

女騎士「っ!(崩落? いや違う! 何かくる!)」

女騎士「二人とも! 構えなさい!」

男部下「女騎士さん......しゃあ! くるのか男のロマン!!」

女部下「え、え? 何!? 助けて神様!」

ガアアアアアアァァァァ!!!!!

女騎士「!!」

男部下「............」ゴクッ

女部下「.........っ」

シーン.........

男部下「......」

女部下「.........?」

女騎士「.........くる」

ドガァァァァァァン!!!

男部下「わぁっぷ!?」

女部下「ひゃあ!? 煙で前が!」

女騎士「.........」

「やはりいたか......ここに」

女騎士「!? 貴女は!」

男部下「.........え」

女部下「女の子?」

ロゼ「ふぅ......久しぶりに飛んでみたが爽快じゃったのう」

女騎士「.........一体どういうことですか? なぜ貴女がここに?」

ロゼ「決まっておろう、戦いにきたんじゃ」

ロゼ「お前とな小娘!!」ビシッ!

女騎士「戦い......ですか?」

女部下「(なんなのあの子......あんな殺気子供が出せるものじゃない!)」

男部下「女騎士さん、あの怖い顔してる女の子と知り合いなの?」

女騎士「知り合い? 違います、あれは......私にとって敵ですから、二人とも下がっててください」スタスタ

女部下「女騎士様あの子は危険です! 一人でなんて!」

男部下「まて女部下ここは女騎士さんに任せよう」

女部下「でも!!」

男部下「部下の俺らが信じないでどうする? 下がれって言われたんだ従うのが部下だろ?」

女部下「.........女騎士様」

女騎士「.........貴女とは最近よく会いますね?」

ロゼ「.........別に会いとうて会っているわけではないわい」

女騎士「ロゼ.........と言いましたね?」

ロゼ「お主に名前を言われるとはのう、だが心底腹が立ってくるぞ?」

女騎士「腹が立っているのは私も同じです」スゥ

女騎士「貴女はその名前の意味を分かっているのですか?」

ロゼ「どういうことじゃ?」

女騎士「知らないのなら構いません」

ロゼ「ふん我も名前の意味より優先することがあるからのう、まずは小娘お前を倒す!!」

女騎士「相変わらず短気なのですね?」

ロゼ「怒らせているのは貴様じゃろう!!」ギンッ

女騎士「!」

ロゼ「訓練場で戦った時、なぜ本気で来なかった.........」

女騎士「あくまで模擬戦でしたからあの時の本気は模擬戦で出しうる範囲での本気でしたし」

ロゼ「なればここからは......全力でこい!!」

女騎士「どうしてそこまで怒っているのですか?」

ロゼ「恋敵に手加減されていい気分にはなれん、何より我が我たる存在が人間に手加減されていたことが.........」

ロゼ「屈辱じゃあ!! オオオオオオオオオ!!!!!」カッ!

女騎士「な!?」

ロゼ(龍化)「グルルルル!!」

女騎士「.........なるほど、そういうことですか」

龍「さぁ、我も本気で相手をしてやる、貴様も全力でこい! そして粉々にしてやろう!」

女騎士「貴女のその異様な強さに合点がいきました......良いでしょう、私も本気で行きます、ですが......」

女騎士「うっかり死んでも知りませんよ?」ニコッ

龍「!?」ゾクッ

女騎士「私にとって貴女は敵以外の何者でもないのですから.........」

龍「ふん! 抜かせぇ!!」ブン!

女騎士の言葉にロゼの腕が振り上がる

目の前の敵を穿つがせんと龍の拳が女騎士へと放たれるが

女騎士「これだけ的が大きいなら、切り損なう心配はありませんね」

女騎士は冷静に拳を見据えていた
徐々に迫るロゼの拳をジッと見つめ

女騎士「<天剣>」

女騎士が呟いた刹那

龍「ガァァァァァァァァ!?」

ロゼの拳を放った腕が無残にも切り飛ばされた

龍「ガァァァァァァ!?(何が起きた!? どういうことだ!?)」

女騎士「言ったでしょ? うっかり死んでも知りませんよと?」チャキン

龍「(我の龍の腕を!! だがそれよりも......全く見えなかった......!)」

女騎士「どうしました? 急に静かになりましたね? 」

龍「グルルルル......!!!」

女騎士「しかし初めて龍種を切りましたが......やはり硬いですね、<天剣>状態でなければ切れませんでした」

龍「よくも我の腕を......!! 小娘がぁ!!」グワッ!

女騎士「遅い!」ヒュン

ズバン!!

龍「ガァァァァァァァァ!?(ぐっ! 見えぬ! 速すぎる!)」

女騎士「これで両腕共に切断させてもらいましたが、何ですか龍というのはこの程度ですか」

龍「グ!! 貴様ぁ!」

女騎士「その程度で男さんの隣のいようなどと良く言えましたね?」

龍「黙れ!! (腕がなくともブレスで......!!)」

女騎士「だから遅いと言っているでしょう?」ドガン!!

龍「グラァ!?」ズシン

女騎士「はぁ拍子抜けですね、取り敢えず拘束させて頂きます、<天剣・縛>」

ザンッ! ザクッ! グシュ! グサッ!

龍「ガァァァァァァァァ!?」

女騎士「あと飛んで逃げられても困るので翼も切ってあげます、あと尻尾もですか?」

ザシュザシュ! スパッ!

龍「!!グ ーーーーーーーーア!?」

女騎士「ふふ、声も出ませんか? そうですよね? 小娘ごときに良いように切られているのですから」

龍「ぐ!! ガァ!!」カッ

女騎士「なに! 」

ロゼ「はぁ......はぁ......はぁ」

女騎士「驚きましたね、人になって拘束から抜け出すとは、ですが腕は再生しないようですね?」

ロゼ「ぐっ、抜かせ小娘が......」

女騎士「まだそんな口が聞けるのですね?」ヒュン

ロゼ「!? ガハ!?」

女騎士「力の差は分かったと思いますが?」ギリギリ

ロゼ「がっ......かは、われは......まけぬ......!」

女騎士「.........今なら一思いに貴女の首を絞めてあげられる状況で良く言えますね?」

ロゼ「こむすめに、わ、こうどは、わたさん......!!」

女騎士「.........そうですか、なら二つの選択肢を与えましょう」パッ

ロゼ「ケホッ......ケホッ......ッ!!」ブン!

女騎士「一つ目、このまま私に殺される」ドゴォ!

ロゼ「ゲハッ!?」

女騎士「二つ目」グイッ

ロゼ「ぬ......ぁ」

女騎士「生かしてあげますが二度と男さんの前に現れない」

ロゼ「く......そ」

女騎士「さぁ選んでください」

ロゼ「.........ッ」

女騎士「選べ!!」

ロゼ「.........ふん、どっちも、お断り.........じゃ」

女騎士「分かりました.........では」グサッ

ロゼ「!?」

女騎士「死んでください」

ロゼ「.........」ドサッ

女騎士「.........男さんは私のものです」

ロゼ「う......ごふっ」ボタボタ

女騎士「.........それでは」スタスタ

ロゼ「........わ........こう.................ど」

女騎士「逃げない姿勢は嫌いじゃありませんが、貴女がやるととても鬱陶しいですね」

ロゼ「うう...............がふっ、おの、れ......」

女騎士「心臓を刺したのにまだ意識があるのですか、流石龍ですね、早く死んでください」

ロゼ「......われは............死なんぞ、次こそはお前をぉ!!」

ロゼ「..............おまえ..................を..............」

ロゼ「.......................................」

女騎士「........................良き眠りを」クルっ スタスタ

ロゼ「........................」

続く

女部下「すごい......こんなあっさりと! 女騎士様凄い!」

男部下「さっすが俺たちの女騎士さん! てか女騎士さん強すぎない?」

女騎士「さて、勝負は決しました、帰りましょう」

女部下「はう/// あんな死闘を繰り広げても尚、クールな女騎士様! 憧れます!」

男部下「しゃあ! 今日は飲むぞー! 祝勝会だぁー!」

女騎士「こらこら......全くどうして私の部下は賑やか過ぎるな」クスッ

女騎士「............ん?」チラッ

女部下「女騎士様どうかしましたか? 龍の腕なんて見て」

男部下「すごかったよなー!龍の腕切り裂いた時の女騎士さん! マジで憧れる!」

女騎士「.........」ジッ

ロゼ「.........」

女部下「.........龍って凄いですよね、私達人間に変化出来ますし」

男部下「.........それにあの威圧感は半端じゃなかったな、女騎士さんギルドマスターは余裕かもしれないけど、並の......いやAAAでも勝てねーぞ?」

女騎士「.........行きましょうか」スタスタ

男部下「了解! ほら行くぞ女部下」

女部下「あ! ちょっと待ちなさいよ!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「........................(いっ......ったか)」

ロゼ「.........(時限転移魔法解除)」

ロゼ「.........(転移させていた心臓を......我......に)」

キュイン ドクン!!

ロゼ「.......................................すぅ」

ロゼ「(.........ふぅ、死ぬかと思ったわい)」

ロゼ「(生まれて初めて......死ぬかと思った.........)」

ロゼ「(.........我は、弱いのう)」ポロポロ

ロゼ「(なんじゃ、なんで我は泣いておるんじゃ?)」

ロゼ「(情けない、情まで弱くなったか.........)」

ロゼ「.........悔しいのう、本当に.........」

ロゼ「.........なんでこんなに悔しいんじゃぁぁぁ............!!!」


ロゼは地面へと頭を打ち付ける

ロゼ「くそ!! くそぉ!! 何が龍じゃ!! 若人の嫁じゃ!! ギルドマスターじゃあ!!」

何度も何度も額から血が流れ始めても止めない

恋敵への敗北、龍としてのプライドそして

男の隣にいることさえもおこがましいと諭された事実が

彼女の心を粉々に打ち砕いていた

ロゼ「たかが人間の娘に.........くそぉ!! これでは若人の側に居られぬではないかぁ!!」

ロゼ「うぅ.........グス、若人......若人.........ヒック.........ぁ

悲壮に沈む彼女の目に飛び込んだものは男と作ったギルドカードだった

女騎士の攻撃が当たってしまったのか無残にも二つに裂けていた

ロゼ「.........! 若人! .........っ」

ギルドカードを彼女は取ろうとした
だが取ることが出来なかった、否
取れない

彼女の両腕は恋敵により残酷にも切られていたからだ

すぐ目の前にあるギルドカードを取る事が叶わない

それに彼女は、男に会うことを許されない事を突きつけられているように考えてしまう

ロゼ「..................若人、我は」

彼女が重なる哀しみに打ちひしがれる中

ギルドカードから声が聞こえた

それは彼女が良く知っている愛しい声だった

男「ロゼ」

ロゼ「若人.........!」

男「ロゼ」

ロゼ「.........若人、すまぬ......我は小娘に......」

男「んーん、ん、よし録音出来てるかな?」

ロゼ「?」

男「ロゼ、一先ずハンター登録おめでとう」

ロゼ「これはあの時のか......いつの間に」

男「実はさこのギルドカードには声を録音出来る機能があってね、まぁ大した時間録音出来ないけど」

ロゼ「.........」

男「俺いつも大切な人にはこうやってカードに録音してるんだ、だからロゼに言いたい事がある」

ロゼ「言いたい事......」

男「ロゼ、愛してるよ」

ロゼ「.........!!!///」

男「ロゼ、一先ずハンター登録おめでとう」

ロゼ「これはあの時のか......いつの間に」

男「実はさこのギルドカードには声を録音出来る機能があってね、まぁ大した時間録音出来ないけど」

ロゼ「.........」

男「俺いつも大切な人にはこうやってカードに録音してるんだ、だからロゼに言いたい事がある」

ロゼ「言いたい事......」

男「ロゼ、愛してるよ」

ロゼ「.........!!!///」

男「だから俺の側にずっといてくれ、小さくて可愛い俺の.........おく......さん」ザザッ プツン

ロゼ「若人...............おおおおお!!!!!」ガンッ

ロゼ「そうじゃ若人が、我を信じてくれているんじゃ!! 落ち込んでいる場合ではない!!」ガンッ

ロゼ「(立てロゼッタ! 若人の隣に居れるくらい強くなるんじゃ!!)」

ロゼ「待っておれ小娘!! 絶対に貴様を倒す!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼは夕方になっても帰ってこなかった

男「帰ってこないなぁ、まだ魔女の所にいるのか?」

トントン

男「お? 帰ってきたか?」

トントン

男「はいはい今開けますよっと」ガチャ

女騎士「こんばんわ、師匠」

男「あれ? 今日は調査に行ってたはずじゃ」

女騎士「調査は終わりました」

男「ふーん、まぁ上がりなよお茶くらいは出すよ?」

女騎士「失礼致します」

男「はい、どうぞ」コトッ

女騎士「いただきます」ズズッ


男「そうかい? 弟子に褒められるのは嬉しいなぁ」

女騎士「.........そういえば師匠、彼女はどちらに?」

男「ああ、ロゼは魔女の所にいるんじゃないかな?」

女騎士「魔女様の?」

男「うん、なんかロゼを貸してくれって頼まれてね、そのうち戻ってくるでしょ」

女騎士「.........そうですか」

男「それより調査はどうだったの? まぁ何もないとは思うけどさ」

女騎士「.........最初の方は順調に、魔物も襲ってはきましたが予想の範囲内でした」

男「だろうね、あそこは俺が攻略したからもう.........」

女騎士「ただ、最深部まで行った時でした」

男「.........?」

女騎士「龍が現れました」

男「.........」ピクッ

女騎士「龍と戦ったのは初めてでしたよ、彼らは滅多に人前にはダンジョンを除いて現れませんから」

男「.........それで女騎士は龍を」

女騎士「倒しましたよ」

男「.........どんな龍だったの? 俺が戦ったのは」

女騎士「.........私が戦ったのは赤い龍でしたね」

男「.........そうかい、女騎士は龍も倒せるようになったんだね」

女騎士「.........あなたの背中を追いかけて此処まで来ましたよ師匠、だから.........」

男「.........その話はロゼがギルドマスターになるまで保留じゃないのかい?」

女騎士「いえもう大丈夫ですよ師匠、だって.........」

女騎士「.........私が戦った龍は彼女でしたから」

男「え、なにバレちゃった? ロゼが龍なの知っちゃったの?」

女騎士「? は、はい」

男「なんだよー、ロゼと結婚する時に盛大に驚かせようと思ったのに」

女騎士「し、師匠?」

男「ん? どうした?」

女騎士「私彼女を倒して......」

男「でもロゼはまた女騎士に挑んでくるよ?」

女騎士「いえもう彼女は.........」

男「大丈夫、女騎士じゃロゼを殺せないよだって.........」

男「俺の嫁が、そんな弱いはずないから」にぃ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~龍の祭壇~

ロゼ「まずは腕をどうにかしないとのう.........はぁぁ!!」

ロゼが雄叫びを上げるや、切られた両腕が炎の塊となりロゼの元へと向かう

ロゼ「ぐうう!!」

すいません......間に

女騎士「.........ん、やはり師匠の作るお茶は美味しいですね」

これ入れてください! すいません!

炎が両肘につき一層勢いを増したかたと思えば

ロゼ「.........ふう」

切られたはずの両腕がそこにはあった

ロゼ「ふん、切られてからそう時間は経ってないからのう、大丈夫そうじゃ」グッ

ロゼ「.........さて、どうすれば小娘に勝てるかを考えねば」

ロゼ「(あの技、天剣といったか......規格外のスピード、斬撃の切れ味)」

ロゼ「(一見どうしようもないが、活路はある! 天剣の能力は.........)」

ロゼ「.........ふむ、対抗策はこれでええ、なれば我も久方ぶりに稽古するかの」

ロゼ「.........しっかしギルドマスターと言うのは皆このような能力を持っておるのか? 若人も......」ムスッ

ロゼ「(.........今は若人に会いたくないのう、負けた見っともない姿を見られたくはない......若人とは一カ月後に会うとするか)」

ロゼ「そうじゃ今はええ.........ハァ!!」

ロゼは魔力を練り上げる、すると彼女の眼の前に扉が出現した

ロゼ「.........一カ月後の武闘会までトコトン鍛え抜いてやるかのぅ......」

ロゼは扉の中へと消えていった

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「師匠私が彼女の息の根を止めたと言ってもまだ彼女を信じるんですか?」ギリッ

男「当たり前だよ、嫁さん信じないで旦那が務まるかね?」

女騎士「師匠はどこまで彼女に夢中何ですか......」ギリッ

男「どこまで? そりゃゾッコンべた惚れだけど?」

女騎士「.........私じゃ、駄目なのですか?」

男「...............」

女騎士「...............」

男「.........はぁ、女騎士そもそもだ」

男「この話はロゼがギルドマスターになったら、ならなかったらで纏まった筈だけど?」

女騎士「.........でも私は」

男「.........というかね」

男「なんで俺の嫁さん傷つけてるの?」ギロッ

女騎士「.........ッ!!」

男「はっきり言わせてもらうけどロゼを倒したからって俺は女騎士に何の魅力も感じない」

男「むしろ弟子がそんな事をするなんて、正直失望したよ」

男「.........だから帰ってくれ今は君の顔は見たくない」

女騎士「し、師匠......」

男「消えなさい」

女騎士「ッ......失礼します」

男「.........」

バタン

男「.........はぁ、本当なんであんな風に育ったんだ.........」

男「.........ロゼ」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「(どうして......?)」

女騎士「(どうして師匠は私を見てくれないの?)」

女騎士「(今までずっと見てくれていたのに......)」

女騎士「(何で?何で何でなんで!?)」

女騎士「(どうして見てくれないの? 側に居させてくれないの......)」

女騎士「それもこれも、あの.........」

女騎士「.........許さない」

女騎士「死んでもまだ.........私の邪魔をするのか?」ギリギリッ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「.........」

扉の奥は真っ白な世界

空間魔法を使える彼女は魔力で異空間を構築

さらにこの空間は独自の時間の流れがある

ロゼ「さて、早々に始めるとするかの」

ロゼ「奴を、女騎士を倒すために......ん?」

ロゼ「なんじゃ.........外から気配が......ッ!! まさか!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「(.........確かに戦った後がある、以前来た時より祭壇がボロボロだ)」

男「(ロゼは......)」キョロキョロ

ロゼ「(うぐ!? まさか若人だとは......会いとうないと思った矢先にぃ!)」

男「(ん? なんだあの扉? あそこからロゼの魔力が......)」

ロゼ「(いかんこっちにくる!? どうすれば......)」

男「.........ロゼ」

ロゼ「.........!!」

男「中にいるのかい? いたら返事をしてくれないか?」

ロゼ「ッ......若人」

男「ロゼ!! 大丈夫? 怪我は......」

ロゼ「.........大丈夫じゃ、しかし少々やられた......」

男「そっかでも無事で良かった! 扉の中で何してるの?」

ロゼ「......」

男「そのさ、一目見ないと安心出来ないっていうかなんていうか」

ロゼ「.........すまん、帰ってはくれんか?」

男「.........え」

ロゼ「今若人と顔を合わせたら我は、きっと見っともない顔をするじゃろう、じゃから、申し訳ないが」

男「.........負けたのがそんなに悔しかったの?」

ロゼ「当たり前じゃ!!」

男「.........」

ロゼ「我は......われは......若人の隣に入れるほど強くはなかった......」

ロゼ「女騎士に全く敵わなかった......!!」ボロボロ

ロゼ「われに......おぬしにどんな顔をして会えというんじゃぁ!!」

ロゼ「うぐ......ひっく......はよ帰ってくれ......たのむ......ぐすっ」

男「.........ロゼ」スゥ キュイン

男が手に魔力を込め扉にかざすするとすると扉が独りでに開いた

ロゼ「(な!? 我の許可なしには入れんのだぞ!?)

ロゼは男と向き合う、ほんの半日彼を見なかっただけで随分と久しぶりに感じる

男「ロゼ......」

その声、優しげな顔、鍛え抜いた四肢

ロゼ「わ、わこうど......」

こんな気持ちは初めてだ、思いっきり抱きついて、思いっきり泣きたいなどと、だが龍としてのプライドがそれをさせない

しかし動いたのは彼の方だった

男「......」ギュッ

ロゼ「ッ!!」

何も言わず、ただそっと抱きしめる

ロゼ「......わこうど?」

やめてくれ、耐えられなくなる

男「悔しかったら思いっきり泣いていいんだよ?」ポンポン

どうしてそんなに優しいんだ

ロゼ「......ぅ」

男「隣にいる資格とかそんなのいいんだよ、ロゼが隣にいるだけで俺は......」

もう、抑えきれない

男「......幸せだからさ、側にいてよ俺の可愛い奥さん」ギュウ

ロゼ「......ぐ、うああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ギュウ

ロゼ「悔しいんじゃぁ!! 悔しくて仕方ないんじゃぁ......!! あああああああ.........」

男「いいんだよ、大丈夫......良く頑張ったよ偉いよロゼ」ナデナデ

ロゼ「我も若人の側にいたい!! 居させてくれーーー!!」

男「うん、居てくれ俺の側に」

誰かの胸で泣くのは初めてだった

だが、嫌ではなかった

落ち込んでいる時に支えてくれる

大切な存在がいるということを改めて知れたから

待ってくれた方! いるか分かりませんが
これからは少しずつでも投下していきます!
あとあかつけます

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「と言うことで、嫁さんの頼みだ修行手伝うよ、ロゼ」

ロゼ「うむ、よろしく頼む」

男「まずは女騎士にどうやられたか聞きたいな、それでロゼの足りない部分を補っていこう」

ロゼ「どうやられたか......うむ」

ロゼは包み隠さず男に説明した

すると男の表情はみるみる厳しい物になってゆく

ロゼ「と、簡単にじゃが説明は終わる」

男「.........」

ロゼ「.........なんじゃ若人」

男「ああ、コテンパンだね!!」

ロゼ「お主はやっぱり強い女子がええのか?」ウルウル

男「おわー!? 違うよ! ごめん言い方が悪かった! 泣かないでくれ!」

ロゼ「うぅー!若人のバカタレ!」

男「悪かったよ、さて気を取り直してと言いたいけど.........」

ロゼ「なんじゃ勝てんのか? 女騎士に?」

男「.........時間が足りないんだよなぁ、ロゼは一カ月後に武闘会出るんでしょ?」

ロゼ「そうじゃ、そして間違いなく女騎士が出てくるはずじゃ、受付嬢がそれらしいことを言っておったからな」

男「.........ロゼなら女騎士を超えられると思う、でもね、それは長い期間を費やせばって話なんだよ」

ロゼ「.........具体的にどのくらいかかるかの?」

ロゼ「.........具体的にどのくらいかかるかの?」

男「.........早くて一年、だね」

ロゼ「なれば問題ない」

男「え、どゆこと?」

ロゼ「この我が作った空間は独自の時間が流れておる外より時が進むのが早い、外での一カ月は.........ここだと一年じゃ」

男「え、なにそれ凄くない?」

ロゼ「あの小娘に負けてから決めておったんじゃ」

ロゼ「今の我では小娘には敵わん、じゃからこの空間で稽古しようとな」

男「そっかロゼにはもう女騎士をたおすビジョンが見えていたんだね?」

ロゼ「うんや、あくまで闘えるレベルになるだろうという漠然としたイメージしかないわい、だからこそ小娘を知っている若人には是非手伝ってほしい」

男「分かった、喜んで協力するよ、何が知りたい?」

ロゼ「小娘の......<天剣>と言ったか、あのとてつもない斬撃、あれはなんじゃ?」

男「天剣まで使ってたの?」

ロゼ「うむ、全く歯が立たんかったぞ」

男「はぁ......天剣はね......いや、まずギルドマスターがもつ能力を説明しよう」

ロゼ「能力?(確かハンターの筋肉が言っておったなたしか......)」

ロゼ「<本領発揮>のことか?」

男「あれ知ってた? なら話しは早いね」

男「<本領発揮>ギルドマスターになる過程でギルドマスターが必ず手に入れる力だ、精神的、身体的に極限まで追い込まれ、それでも折れない者にしか発現しない力」

男「女騎士の場合はどんな物体をも断ち切る、惨めだった自分自身の運命と決別、切り落とすという思いが込められた武器、それが<天剣>」

男「女騎士がギルドマスター教育中に手に入れた力だよ」

男「彼女の神速の斬撃は、どんな物体も切ると言われている」

ロゼ「なればあの規格外のスピードは?」

男「天剣状態になると身体能力が格段に上がるんだ、これは他のギルドマスターも同じだけどね、それがハンターとギルドマスターの絶対的な壁になっている」

ロゼ「ギルドマスターでないと手に入れられんのか?」

男「いや、誰しもが<本領発揮>出来るんだ、いや持っているんだ己の心の中にね」

ロゼ「心の中に.........」スッ

男「だからロゼにも有るはずだよ? でも、正直今のロゼにはまだ早いかもね」ポンポン

ロゼ「そうか......む、そういえば若人よ」

男「なに?」

ロゼ「お主の能力はなんじゃ? 我と戦った時は使ってなかったじゃろ」

男「うん、全く」

ロゼ「我は若人にも手加減されていたのか......」ムスッ

男「俺の能力はね、うーん極端なんだよなぁ」

ロゼ「加減されていたのはこの際いいわい、して若人の能力はなんじゃ?」

男「いや俺のは女騎士より地味だしパッとしないし」

ロゼ「嫁として一つでも若人の事を知りたいんじゃが?」ジッ

男「.........そう言われると俺弱いんだけどなぁ」

ロゼ「若人、お主程の奴じゃ女騎士より凄い能力をもっておるじゃろう!! はよ!! はよ教えんかい!!」

男「うーん、言うよりやってみた方が良いかな? 分かったよじゃあいくよ?」

ロゼ「うむうむ!」

男「ロゼ」

ロゼ「? なんじゃ?」

男「大好きだ」

ロゼ「はう/// なんじゃ、と、突然? もちろん我も若人が好きじゃが///」デレデレ

男「これが普通に言った場合ね」

ロゼ「普通?」

男「次が本領発揮した場合ね......ロゼ」

ロゼ「おう?」

男<大好きだ>

ロゼ「.........はうあ!?///」キュンキュン

男「自分自身の言葉を強化する、これが俺の能力だ他のギルドマスターに比べたら地味だし加減出来ないからあまり使わないけど.........ロゼ?」

ロゼ「.........わこうど///」ジッ

男「.........(やっぱり極端なんだよなぁ)」

ロゼ「わこうどーーー!!!」ギュウ

男「おおっとと!?」

ロゼ「なんじゃこれは/// 同じ言葉なのに何故これ程まで心が満たされるんじゃ/// わこうど/// わこうど///」スリスリ


男「そういう能力だから当然と言えば当然なんだよね、取り敢えず落ち着いーー」

ロゼ「わこうど、んー///」チュウ

男「てって......んんーー!?」

ロゼ「ん......うふ......ん」チュー

男「(ちょ、一回離れて......)」グッ

ロゼ「んー!! ん/// ん......///」ギュウ

男「(ああ......鼻血でそう)」

この小さい嫁の最上級な愛情表現に男は自身の能力をもっと調節出来るようにならなければなと思いつつ

なんだかんだ彼女の反応に愛おしさを感じていた

武闘会まであと、三十日

修行は始まってすらいない

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~ギルド訓練場~

男部下「オォォォ!!」グワッ!

女騎士「甘い、男部下ぁ!!」ガキン!!

男部下「!? へぶし!?」

女騎士「全く......そんな攻撃は隙だらけだ、反撃して下さいと言っているようなものだぞ?」

男部下「だって女騎士さんが体勢崩したからチャンスだと......」

女部下「まったく、あれはワザと隙を晒してアンタを誘い出しただけでしょ? アンタ単純だから」

男部下「え、マジで? ずるいぜ女騎士さん!」

女騎士「相手の力量を分析してどういった戦法でくるか、それにたいしての対抗策を考える。男部下への課題です」

男部下「俺は深く考えるの苦手なんですが?」

女部下「そんなこと言ってたら強くなれないわよ? アンタが女騎士様に稽古してくれって頼んだくせに」

女騎士「まさか男部下からそう言われるとは予想外だったけどね」

男部下「いやぁ、ただ女騎士さんがあんなに強かったら部下の俺も強くならないとなってさ」

女部下「珍しく殊勝な心がけね?」

男部下「.........一応ギルドマスター目指してるし」

女部下「ええ!? アンタが!?」

女騎士「お? そうだったのか意外だな?」

男部下「俺だって男ですよ、上目指したいって願望ありますから」

女部下「でもアンタがギルドマスターになる光景は浮かばないわね」クス

男部下「.........」ムスッ

女部下「なに? 文句でもあるの?」

男部下「いや......女部下に言われてるようじゃまだまだだってな」

女部下「......アンタ何か悪い物でも食べた?」

男部下「何故そうなる!?」

女部下「何時ものアンタだったら反論してくるのにどうしたの? 調子狂うからやめなさいよ? 似合わないわよそんな顔?」

男部下「おま......言わせておけば! よし! お前も女騎士さんにやられてこい!!」

女部下「イヤよ、そもそも私前に出て戦うタイプじゃないし」

男部下「逃げるのか? 女騎士さんの部下ともあろう奴が?」

女部下「そんな安い挑発にはのらないわよ?」

男部下「じゃあ、普通にやられろ俺だけなんて納得しないぞ!」

女部下「知らないわよそんなこと! アンタの稽古に私を巻き込むなー!」

ワイワイ ギャーギャー

女騎士「また始まった......」

「相変わらず賑やかねアナタの部下達は?」

女騎士「!! 魔女様!? え?」

女部下「え!? ギルドマスターの魔女さ......ま?」

魔少女「久しぶりね女騎士? 中々挨拶行けなくてごめんなさいね?」

女騎士「ま、魔女様?」

魔少女「何かしら?」

女騎士「どうしてそんな姿なのですか? その......幼いというか」

魔少女「ふふんこれはねぇ」ニヤニヤ

女騎士「?」

「おーい魔女ー」

女騎士「!! 忍さん」

男部下「!!し、忍さん!?」

魔少女「あ、忍!!」トテトテ

忍「よっ 集合場所がここなんてな?」ギュ

魔少女「ごめんなさいね、ちょっと女騎士に聞きたい事が一つ......あともう一つ報告があってね」ギュウ

忍「聞きたいことか」

女部下「あわわ......噂は本当のようだったわ!」

男部下「噂って忍さんと魔女さんが恋仲って噂?」

女部下「この光景を見て他に何があるのよ?」

女騎士「......え!? そうなのか女部下!?」

女部下「女騎士様も!?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

忍「特訓の一部始終を見ていたがセンスは良いと思うぞ男部下」

男部下「うおおお!? 忍さんに褒められたぁぁぁ!!!」

女部下「どんだけ興奮してるのよ!!」ゲシッ

男部下「ぶふぉ!?」

魔少女「ふふ、賑やかね部下ね?」

女騎士「多少うるさいですが、まぁ良い部下ですよ」

魔少女「......さてさて女騎士に聞きたいこと、あと報告よ」

女騎士「報告......」

魔少女「来月武闘大会があるでしょ?」

女騎士「はいそれに私も出ます」

魔少女「あらそうなの? ギルドマスターとして恥じない戦いは当然だからね?」

女騎士「......心得てます」キッ

魔少女「で話しは戻って、その武闘大会の前日にギルドマスターの会議があるわ」

女騎士「!!という事は姫様もくるのですか?」

魔少女「勿論、貴女に会いたがっていたわよ?」

女騎士「そうですか......ありがとうございます!」

魔少女「報告は以上よ、さて聞きたいこと......これが本題よ」

女騎士「?」

魔少女「男と......ロゼちゃんはどこ?」ジロッ

女騎士「............」ピクッ

女部下「!(嫌な予感......悪寒が!)」

男部下「ロゼってあの女騎士さんが倒した龍か? 女騎士さん言ってたし」

女部下「ば......こら男部下!!」ガスッ

男部下「へぶし!?」

魔少女「どうやら本当だったようね貴女が龍を......ロゼちゃんを倒したって言うのは......」

女騎士「......彼女は師匠に相応しくありませんでした、元より彼女から挑んできた戦いです、どうこう言われる筋合いはありません」

魔少女「そうね......確かにそうかもしれない、でもね恩人を倒されたとあっては報いを受けさせる義務が私にはあるのよ」ニコッ

女騎士「......」ゾクッ

忍「.........魔女」

魔少女「例え貴女でも容赦しないわよ? ギルドマスター教育の時のように泣かせてあげようかしら?」スッ

女騎士「......あの時のようにはいきませんよ、魔女教官」チャキ

忍「ッ......魔女、待て!」

男部下「え、ギルドマスター同士で戦うの?」

女部下「お、女騎士様! 其れは流石に......!!」

魔少女「.........」

女騎士「.........」

魔少女「............なんてね? そんな横取りみたいなことはしないわ」ニッ

女騎士「横取り......?」

魔少女「貴女はロゼちゃんが倒すって事よ」

女騎士「.........お気の毒ですが彼女はこの手で息の根を止めました」

魔少女「本当に心の底から思ってるの?」

女騎士「............当然です」

魔少女「.........そう、なら良いわ」クルッ

女騎士「魔女様.........」

魔少女「忍、用事は終わったわ帰りましょう」

忍「いいのか?」

魔少女「ええ、それに今日は忍とデートする予定だったんだから///」

忍「デートかぁ因みに何処へ?」

魔少女「まずは魔法研究で使う素材が足りないから調達しにいくわよー!!」ダダダダダ

忍「それはデートなのか......?」スタスタ

女騎士「.........」

ー本当に心の底から思ってるの?ー

女騎士「.........仮にもし生きていたとしても」

女騎士「今度こそ息の根を止めてやる.........」

外伝 魔少女&忍 贅沢な悩み

魔少女「メリークリスマース!!」パパンパン

忍「突然呼ばれてきたら.........その格好はどうしたんだ? 魔女」

魔少女「ふふん、今日は魔女じゃないわよ~今日の私は......」

聖夜魔少女「聖夜に煌めく貴方だけの聖女!! 聖夜魔少女よー!!」キュピーン

忍「.........そうか」ボタボタ

聖夜魔少女「ええ!? 忍鼻血が出てるわよ!? 大丈夫?」

忍「.........ぐ、大丈夫だ(ロリサンタは 反則だろぉ)」ボソッ

聖夜魔少女「?.........似合ってないかしら? 忍?」ジィー

忍「.........う(俺の為に来たであろうサンタ服の裾を握りながら上目遣いで俺を見ないでくれーーーー!!)」

忍「.........いや、とっても似合っている可愛いよ魔女」なでなで

聖夜魔少女「ホント!? ふふーん/// 頑張って作った甲斐があったわ///」デレデレ

忍「.........う、可愛すぎる(まずい、そろそろ出血を止めないと......しーー)」

聖夜魔少女「忍、貴方にプレゼントがあるのよ!!」

忍「プレゼント? 嬉しいんだが後に......」

忍の制止を待たず魔少女はサンタ服を脱ぎ始める

聖夜魔少女「その良かったらでいいんだけど///」スルスル

忍「ま、ま、待ってくれ! まじょーー!」

忍の言葉は届かず、彼女は生まれたままの姿に

身体にリボン巻きつけ自身が出来る飛びっきりのポーズを決めて

魔少女「プレゼントは......私よ? 貰ってくれるかしら?/// 私、忍だったら///」

忍「.........」プルプル ボタボタ

魔少女「忍?」

忍「.........一片の悔いなし」ぱたっ

魔少女「し、忍ーー!!」

忍の贅沢な悩みは続く

クリスマスネタを勢いで考えて投下したらクリスマス終わってました......今年度ももうすぐ終わりますが、この亀更新なssはまだ続くので来年度もよろしくお願いします!

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~龍の祭壇・異空間~

ロゼ「おおおおお!! いく若人!!」

男「よしこい!! ロゼ全力だからな!!」

ロゼ「あったりまえじゃー!! ちぇりゃあ!!」

ロゼと男が異空間で修行を始めて十日、しかしこの異空間では四カ月もの時が経っていた

ロゼ「おおおおお!!」ドガガガガ!!

男「いいよ! いい感じだ! ドンドンこい!」

ロゼ「ふ、伊達に毎日若人と一緒に稽古しとらんからな!」

打倒女騎士、それに向けて男が決めたロゼへの課題

魔力による身体強化を極限まで極める事だった

ロゼ「ッシ!!」グワッ!

男「!! ッ!?」バシッ!!

ロゼ「.........ふふん、流石我の伴侶じゃあ、チカラ一杯蹴ったつもりなんじゃが容易く受け止めおって」

男「くぅ~、容易くは受け止めてないからね?」ヒリヒリ

ロゼ「して、どうじゃ出来のほどは?」

男「出来のほどか.........正直こんなに早く成長するとは思わなかったよ」ニコッ

ロゼ「おお!! つまりはなんじゃ!!」

男「課題はクリアだね、一先ずお疲れ様、ロゼ」

ロゼ「.........という事は?」

男「俺は次の課題を考えるから、ロゼは休憩しててね?」

ロゼ「.........おい若人」

男「ん? なに?」

ロゼ「.........約束は忘れておらんじゃろうな?」

男「約束.....................、ああ、課題をクリアしたらご褒美あげるって約束?」

ロゼ「/// そうじゃ、まさか忘れておったとは言わせんぞ?」ムスッ

男「............」

ロゼ「............」

男「.........そんなわけないじゃないかー」

ロゼ「こりゃ! 目をそらすという事は忘れておったろー!」

男「仕方ないじゃないか! それ三カ月前の話でしょ!? 流石に忘れるよ!!」

ロゼ「仕方ないじゃと!! お主が一生懸命我の為に特訓メニューを考えておったから言わなかったんじゃ! あほ若人!! ばか若人!!」プンスカ

男「な......俺だってロゼの為にメニュー考えてたんだから忘れてたのは確かに悪いけどそれは言い過ぎだろ!!」

ロゼ「う、うるさいうるさい!! お主の地獄のようなメニューをひたむきにこなしたというのに若人は我との約束を忘れおって.........」

男「ロゼにもう悔しい思いをして欲しくないからって考えたのに......だから悪かったって」

ロゼ「そこまで我を想ってくれておるのに何で忘れるんじゃー!」

男「だから特訓メニューを考えてて頭一杯だったんだってー!!」

ロゼ「じゃあ何でお互いに想っておるのにこんな事になってるんじゃーー!!」

男「それは俺が聞きたいよー!?」

ロゼ「じゃあ若人はどうしたいんじゃー!!」

男「ど、どうって.........」

ロゼ「うぅーーー!!」

男「............」

ロゼ「............うー」

男「............ふぅ、ちょっと熱くなってたな」ギュウ

ロゼ「ん......若人すまん、ちと稽古のしすぎか心に余裕がなくなってた」

男「俺こそごめんね? 約束忘れてた俺が悪いよ」

ロゼ「うんや、若人の心労を分かってやれなかった我の方が......」

男「いや俺だって」

ロゼ「むぅ、我じゃ!」

男「だから.........って、全くこれじゃ収拾つかないよ?」クスッ

ロゼ「ぁ.........ふふ、そうじゃな、なればおあいこじゃ」

男「.........で、だ、俺がどうしたいって話しだよね?」グイッ

ロゼ「っ/// そ、そうじゃ! 己を過大評価はせん、若人が四カ月間の我を判断しての.........その、なんじゃ、あれじゃ///」モジモジ

男「......最後まで言ってくれないと分からないなぁ?」ニヤリ

ロゼ「むぅ.........お主は何でこういう時意地悪なんじゃぁ///」

男「分かってるよ? 分かってはいるんだ、でもね、そこは言わせたいんだ.........だから、ね?」ナデナデ

ロゼ「うぅーー!!」

男「さぁ、ドーンと言ってみなって」

ロゼ「うぬぬ............わ、我に/// その/// ど、努力した見返りを......くれんかえ///」ボソッ

男「え、何だって?」ニヤニヤ

ロゼ「だから褒美をくれと......///」ボソボソ

男「声ちっちゃくて聞こえないぞー」

ロゼ「ご褒美をくださいと言っておるんじゃ.........///」プルプル

男「ごめん、聞こえなかったもう一回!」

ロゼ「っ!!/// 我にご褒美くだちゃい!!!///」

男「............!!」

ロゼ「............へ?///」カァ///

男「............くだちゃい?」

ロゼ「............」

ロゼ「.....................」

ロゼ「へぁぁぁぁぁぁぁぁぁ??!!!///」ポッポー!

舌を噛むのは誰しもあるが、この時ほど彼女は自身の舌を恨んだことはなかった

投下終わり続きは明日にでも、ん? 今日かな?

~龍の祭壇・入口~

忍「なぁ魔女」

魔少女「何かしら?」

忍「何で俺たちはダンジョンの入口にいるんだ?」

魔少女「決まってるじゃない男にギルドマスター会議の事を言いによ」

忍「ここにいるのか?」

魔少女「おそらくね、男の魔力が微かに感知出来るから......ロゼちゃんも入るはず」

忍「こんな所で何を?」

魔少女「特訓でもしてるんじゃないかしら?」

忍「......何にせよ行かない事には分からんか」

魔少女「そうね、さて場所も場所だし元の姿に.........」

忍「いや、その必要はない」

魔少女「え?」

忍「お前は、俺が守る......だからそのままで居てくれないか?」

魔少女「!!/// でも忍に負担をかけたくは......」

忍「俺の我儘だから気にしなくて良い、行くぞ」ニコッ

魔少女「.........分かったわ(カッコイイーーーー///!!!)」

忍「しかし、その姿で女騎士を挑発した時は焦ったぞ? 今のあいつは何をするか分からないからな」

魔少女「そうね、男にゾッコンなのは分かってたけどまさか......ロゼちゃんに手をかけるとはねぇ......」

忍「姫様が知ったら何て言うか...」

魔少女「流石に何かしら言うと思うわね.........ん? ふふ、どうやら当たりのようね!」

忍「感知出来たのか?」

魔少女「ええ、ロゼちゃんの魔力も感じる......行くわよ忍!!」タタタタ

忍「そうか......よっと」

魔少女「えひゃ///!? 忍?」

忍「俺がお前を抱いて走った方が早いからな」ニッ

魔少女「(こ、こんな所でお姫様だっこ何て.........幸せすぎるぅ///!!)」キュンキュン

忍「おいおい、顔がだらしなくなってるぞ?」

魔少女「ハァ.........///」ポワポワ

忍「って聞こえてないな?」

あけましておめでとうございます!
このss共々今年もよろしくお願いします!
更新速度もなるべく改善出来るよう頑張ります!!

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「いやー、くだちゃいときたかぁ可愛いなぁロゼェ///!!」

ロゼ「言わんでくれ言わんでくれ若人.........恥ずかし過ぎて死んでしまうぅ......///」

男「おおっと、死んじゃだめだろ? ご褒美上げられないじゃないか」ジッ

ロゼ「み、見るでない/// ちょっと待ってくれ!!」

男「ロゼ.........///」クイッ

ロゼ「ひゃぁ///」

男「頑張り屋で可愛い俺の奥さん」ナデナデ

ロゼ「ぁぁ........./// 頭を撫でんでくれぇ///」

男<大好きだよ......>

ロゼ「///!!?」ボボン!!

男「.........だから受け取ってくれご褒美......ロゼ?」

ロゼ「...............///」タラー

男「え.........鼻血......大丈夫? ローー」スッ

ロゼ「.........」コテッ

男「あ.........気絶してる......」

ロゼ「.........うえ/// えへへへぇ~///」

男「...............今の内に新しい特訓メニュー考えておこう、うん......ん? 誰か来るな......」

男「...............この魔力って忍と魔女か?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

忍「おーい男ー、入るのは分かってるぞー」

魔少女「ロゼちゃーん!」

シーン

忍「うーん反応がないな」

魔少女「でも確実にこの扉の中にいるわよ」

忍「呼ぶより入った方が早いか......ん? 開かないぞ?」

魔少女「当然よ、これ相当高密度の魔力で作られているわ、男は空間魔法何て使えないからロゼちゃんね......凄いわ」

忍「流石、龍族ってことか(唯の美幼女ではなかったな)」

魔少女「とにかく反応が無いなら何とか開けるしか無いわね!! 私が解読して扉を.........」

男「おう、久しぶりだな二人とも」ガチャ

魔少女「きゃあーー!?」

忍「うお!? いきなり出て来るなぁ!!」

男「呼んでたのお前らだろ......忍、ま、じょ?」

魔少女「全くもう危うく扉にぶつかる所だったわ!!」

男「.........魔女だよな?」

魔少女「だよなって当たり前......ああ、男は知らなかったわね」

男「何でそんな少女姿に.........」

魔少女「忍の為に変身してるのよ......///」

男「え、ってことは」

忍「.........お前の想像通りだ」

男「おおおー!! おめでとうお二人さん!! やっとくっついたかー! いやーお前らの元教官として嬉しいよ!!」ナデナデ

魔少女「わ......ちょっと男......///」

忍「.........ッ、俺まで撫でるな///」

男「いやいや、本当におめでとうお互いに此れからも仲良くな!」

魔少女「/// ありがとう」

忍「........./// 感謝する」

男「んじゃ、俺ロゼの特訓メニュー考えてる所だったから戻るわ!! お幸せに!! じゃあな!!」

忍「おう、そっちも頑張れよ」

魔少女「ロゼちゃんには宜しく言っといてね.........ってちがーーーーう!!?」

男「え? なに?」

魔少女「私達別に交際報告に来たわけじゃ無いわよ!! アンタ達を探しに来たの!!」

忍「流されかけた......危なかった......」

男「なんだよ、それならそうと言ってくれよぉ」

魔少女「全くこの放浪ギルドマスターはぁ......」

男「そこはギルドマスター関係なくないか?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男は魔少女と忍に今までの事の成り行きを話した

忍「妥当女騎士か......」

魔少女「信じられないこの空間でもう四カ月も特訓してるなんて」

男「俺もビックリしたよこんな凄い魔法使えるなんて、ロゼがずっとこの空間で特訓したらって思うと......楽しみで仕方ないよ」

忍「で、特訓の出来はどうなんだ?」

男「俺とほぼ互角だ」

忍「なに!?」

魔少女「<本領発揮>しても!?」

男「それなないよ、しかも俺の<本領発揮>は皆んなと違う部類だからね、そこはノーカン」

忍「だが男と互角か......凄まじいな」

魔少女「女騎士よりもう強いんじゃない?」

男「女騎士が<本領発揮>しなければ、良い勝負は出来ると思う」

男「でも女騎士が本気になったら絶対負ける......」

魔少女「確かに、厳しいかもね」

忍「全く、ギルドマスターでもない奴に本気で戦うなんてな......」

魔少女「それだけ必死って事でしょ.........男、アナタはどうするの?」

男「.........」

魔少女「女騎士は確かにロゼちゃんを倒した、本来ならアナタが手を下す所でしょ? それでもロゼちゃんに戦わせるのは何故?」

忍「.........」

男「...............」

魔少女「.........」

男「俺はこの四カ月、ロゼの隣にいた、だから分かるんだロゼは俺が女騎士を倒したとしても絶対に喜ばない、戦いに関してはロゼは俺に媚もしないし妥協しない、龍としての誇りがあるからかな? だから......」

男「彼女が本気なら俺もそれに答えるまで、何より俺はそういう姿に惚れたからさ、へへ///」

忍「.........そうか」クスッ

魔少女「ま、男らしいわね、それで具体的なメニューは出来てるの?」

男「もちろん、でもこれは魔女に協力して貰うのが前提なんだけどね?」

魔少女「私?」

男「そ、ロゼが起きたら説明するよ」

魔少女「そう? あ、男に伝えないといけない事があるわ」

男「お?」

魔少女「ギルドマスター会議が武闘会前日になったの」

男「と、いう事は......え、この街でやるの?」

魔少女「そうよ、ちゃんと各国のギルドマスターそして姫様もくるわ」

男「ええ......」

忍「なぜそう落ち込むんだ?」

男「あわよくば逃げたかった......何を言われるか......」

忍「だったら今までの自分の行動を恨め」

魔少女「連絡も碌に寄越さない貴方が悪いわね」

男「お前らまで......」

忍「心配するな他のギルドマスターも姫様もお前を心底心配してるだけさ」

魔少女「そうよ、伝えたからね? ちゃんと来なさいよ? 欠席常習犯マスター?」

男「.........分かったよ、でも憂鬱だ......はぁ」

忍「で、お前の嫁さんは何時起きるんだ?」

男「ああ、そのうち起きると思う」

魔少女「随分と幸せそうに寝てるわね?」

男「.........<本領発揮>して好きって言ったら鼻血出して気絶しちゃっただけだ、もうそろそろ起きると思うんだけど......?」

忍「おま.........オーバーキルだぞ」

魔少女「それはやり過ぎでしょ......全くバカップルね」

男「好きだから仕方ない」

忍「清々しい言葉だな、だが俺たちも負けてないからな」グイッ

魔少女「忍!!///」

男「はいはい、まぁ結婚式は呼んでくれ絶対行くからよ、ロゼと一緒にな」ナデナデ

ロゼ「.........ん、ふふ///」スヤスヤ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~???~




ロゼ「ふへへ~/// 若人~///」ムニャムニャ

ーー............きろーー

ロゼ「...... は!? 若人の甘い言葉で気絶してもうたわい.........ん? ここは何処じゃ?」

ーお前の精神世界だー

ロゼ「!! 誰じゃ!!」

「まぁそう荒ぶるな、敵じゃない」

ロゼ「なら姿を現せ!」

ロゼの頭に響いてくる謎の声

謎の声は敵ではない、という

「そう急かすな、やっと君と話せると言うのに」ボウッ

言うやロゼの目の前に炎が燃え盛り、謎の声の主は現れた

「よくぞここまで辿り着いたロゼ」

ロゼ「な!? お主、その姿は......!」

ロゼは驚愕した、その声の主はロゼと姿が瓜二つだったことに、髪の色こそ赤だったが目の前に入るのは自分自身だった

ロゼ「な、何者じゃ!」

「ふふ、だから敵では無いと言っているだろう今日は挨拶しに来ただけだ」

ロゼの荒げた声も気にせず、冷静でその透き通るような声は、ロゼに不思議な安心感を感じさせた

ロゼ「ぬ......名前くらい名乗れ!」

「あるわけ無いだろ? ロゼだって愛しのダーリン君につけてもらったんだから?」

ロゼ「.........なればいい、挨拶とはどういう意味じゃ?」

「直球に言ってしまえば私はロゼ、君の中に眠る<力>だ、わけあって封じられているけどね」

ロゼ「我の力.........じゃと?」

「君は凄い存在なんだ、でも君の両親があまりにも強大だった君の力を封印した、そうしないと君の身体が保たないから」

ロゼ「.........」

「.........どうした?」

ロゼ「.........教えてくれ、どうやったらその封印が解ける」

「......解けない」

ロゼ「!! なぜ!?」

「言っただろ? 君が保たないんだ、まだその時じゃ無い」

ロゼ「ぐ.........」

「君が女騎士に負けたのは知っている、大切な人を取られたくない為に強くなろうとしているのも分かってる」

「でも悪いな、封印を解いて君に力を貸すことはできないんだ」

ロゼ「.........そう、か」

「すまない」

ロゼ「.........もし我の封印が解けて本来の力を出していれば女騎士に勝っていたか?」

「ああ、余裕でな」

ロゼ「まぁ、それでええ......もっと強くなれば良いんじゃろ?」

「そう、今回は一定の力量まで上がったお陰でこうして姿を出せるようになった、君が自分の強さを過信してなかったら私はもっと早くに会えたんだけどね?」クスッ

ロゼ「ふ、もう過信する日は無いのう周りが強すぎるんでのう、安心しろこれからは鍛錬はサボらぬ」

「そうだよ、何時までもその熱い心の炎を燃やし続けるんだそうすれば君は.........ん? 時間かぁ......私はもう消えるよ」

ロゼ「ま、まて!」

「なんだい?」

ロゼ「名前が無いのなら我がつけてやる!」

「.........ロゼ」

ロゼ「.........ふふん」

「.........遠慮しとくよ」

ロゼ「なにーー!? なぜじゃ!?」

「つけてくれるなら、ダーリン君につけて貰いたいからね?」

ロゼ「ダーリン?」

「君の.........ひいては私の旦那様だよ?」

ロゼ「.........なな!!」

「そのうちダーリン君にも会えると良いな/// それじゃ自分の為に、そして私の為に頑張って強くなってねー!」シュン

ロゼ「............ぁぁ、消えおった」

ロゼ「ま、また若人を狙う雌が......だが彼奴は我、いいのか? うーんじゃが納得が.........むぅ、意識が」

意識が微睡む中、ロゼは彼女に心の中で誓う

ロゼ「待っておれ、赤い我よ......我は絶対女騎士を倒す!!」

心に熱い炎を滾らせて......

投下終わり、今日>>1は外出中にベルトが切れてJSに「おじちゃん大丈夫?」っていわれました。皆さんもお腹周りには気をつけて下さい

ーーーーーー
ーーーー
ーー


ロゼ「.........んん、ん? 我は.........」

男「あ、起きたみたいだね? 大丈夫?」

ロゼ「.........若人、それに魔女と忍も」

忍「中々起きないから心配したぞ?」

魔少女「そう? 幸せそうな顔してたから私は特に」

ロゼ「幸せそうに.........ぁ、こりゃ若人!」ペチン

男「いた!? なんで!?」

ロゼ「ほ、本領発揮してあんな言葉を吐くんじゃないわい!! .........その我にはちと強すぎる///」

男<気持ちは嘘じゃないよ?>

ロゼ「じゃからそういうことは......///」カァ

魔少女「はいはい、イチャつくのは後にしましょ」

忍「そうだ時間は有限だ、準備出来次第始めよう」

ロゼ「.........ほえ?」

男「ロゼ、ロゼが女騎士に負けてる事は俺から説明してる、特訓してる事もね、それで二人にも手伝って貰う事になった」

ロゼ「.........そうか、かたじけない」

魔少女「気にしないで? 好きでやるんだから」

ロゼ「.........うむ、すまん我の為に、ありがとの」

男「そう言えば、ギルドマスターの仕事は大丈夫なのか?」

忍「大丈夫だ、問題ない」

魔少女「赤髪がぜーんぶ引き受けてくれたわ!!」

忍「ほぼ押し付けたような物だが......」

男「今頃赤髪泣いてるんじゃないか?」

魔少女「大丈夫よ! 赤髪は仕事ができる子だからね」

ロゼ「仕事が出来るからと言って押し付けるのはちと違うと思うが......」

魔少女「良いから、特訓しましょ?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「さて、ロゼが一回りレベルアップしたということで新しいメニューだ」

ロゼ「新しいメニュー......」

魔少女「私が強力する内容なのよね?」

男「ああ、そうだよ」

忍「具体的には何をするんだ?」

男「今までの特訓は魔力で身体能力を上げて戦う、って内容だったんだけど」

男「今度は疑似的に<本領発揮>出来るようにロゼを鍛える」

ロゼ「な!?」

魔少女「そんなこと...!」

忍「出来るのか?」

男「もちろん、今のロゼなら出来るようになる、元々ロゼの実力はAAAランクなんてとっくに越えてるしね」

ロゼ「女騎士に勝てるのか若人......」

男「少なくとも、互角にはなる...はず」

ロゼ「なれば始めよう」

男「休憩はいいの?」

ロゼ「大丈夫じゃ、それにはよう特訓したくてウズウズしとる」

男「クスッ、分かった今から説明しよう」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「という事で魔女、ロゼを頼むね?」

魔少女「了解よ!」

男「ロゼも頑張ってね」

ロゼ「任せろ! 絶対強うなって、若人をびっくりさせてやるわい!!」

男「その意気だよ」ナデナデ

ロゼ「ふふん///」

忍「男はどうするんだ?」

男「俺はちょーっと予防線張りに行ってくる」

忍「......予防線? 男それは」

男「......今邪魔される訳にはいかないからね釘を刺してくるよ」スタスタ

忍「......」

男「それに赤髪だけじゃ仕事大変でしょ? だから二人の代わりに俺が街に残ってる」

忍「......それはありがたいが」

男「......敵は一人じゃないからね」スタスタ

忍「......」

男「じゃあ行ってきまーす」スタスタ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男部下「女騎士さーん、明日の訓練で......あれ? 女騎士さんは?」

女部下「女騎士様は外出したわよ、多分行き先はあそこだけど」

男部下「確か男さんと出会った場所だっけか? でもなんで?」

女部下「さあね、でも女騎士様いってたわ、もしあの龍が生きていたら今度こそ倒すって」

男部下「うぉ、おっかないな......」

女部下「それだけ男さんに惚れてるんでしょ」

男部下「男さんも罪な人だなぁ......」

~街 夜 女騎士 思い出の場所~

女騎士「.........」

ー貴女はロゼちゃんが倒すって事よー

女騎士「(.........私を倒す、彼女が生きている?)」

女騎士「(魔女様が嘘を吐くとは思えない......)」

女騎士「(生きているなら......私から出向いて......)」

「うおー夜は冷えるなぁ......」

女騎士「!? 師匠!!」

男「よ、女騎士は相変わらず此処が好きだね?」

女騎士「貴方と出会えた場所ですから......」

男「......そっか、そう思ってくれてるのは素直に嬉しいよありがとう」ニコッ

女騎士「///!いえ......本音ですから」

男「本音か......」

女騎士「......気持ちは変わりませんから」

男「.........」

女騎士「師匠しか見えてません、師匠だけが私の全てなんです、貴方のずっと側に居たいんです」

男「それは無理だ」

女騎士「......」

男「俺は女騎士をそういう風に見ることはないよ」

女騎士「本当に彼女が好きなんですね?」ギリッ

男「ああ、もちろん」

女騎士「ッ.........なら今私に会いに来た理由は何ですか?」

男「お別れを言いに来た」

女騎士「......ぇ」

男「......ロゼがギルドマスターになったらとか、ならなかったらとか、もうどうでもいい」

男「俺の大切な人を傷つけた報いを受けてもらう」

女騎士「ど......どういうことですか? しーー」

男<しゃべるな>

女騎士「!?」ドクン!!

男<お前にもうその呼び方をされたくない>

女騎士「し、しょ.........」

男<今日限りで、お前は俺の弟子じゃないから>

女騎士「......!!」

男<さよならだ女騎士>

女騎士「ま、ししょ.........」

男<俺の前に二度と現れるな......>

女騎士「いや......いや......どうして」ポロポロ

男<嫌いだからだよ、お前が>

女騎士「......はぁ、はぁ」ガクガク

男<さよなら女騎士>スタスタ

女騎士「待って......待って......」フルフル

女騎士「......いや......イヤァァァァァァァ!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「...........................」

なぜですか師匠

女騎士「...............」

どうしてそんな事を言うんですか?

女騎士「............」

私はただ貴方の側に居たいだけなのに

女騎士「......す」

それもこれも全部......アイツノセイダ

女騎士「殺す...殺す殺す!! 殺してやる!!」

アイツを......ロゼを......

女騎士「ああああああぁぁぁぁ!!!!!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~???~


「あら、今夜は天気が荒れそうね?」

「そうですね......」

「それで例の件はどうなの?」

「半月後に結構します、準備は万端です」

「そう、でも油断しないでね? 彼方にはギルドマスターがいるわ」

「ご心配なく策は有ります」

「ふふ、ならば良し今は機を待つだけ......楽しみだわぁ、期待してるわよ?」

「はい......」

訂正

「半月後に結構します、準備は万端です」誤
「半月後に決行します、準備は万端です」正

気づけば400.........>>1もまさかこんなにかかるとは思いませんでした...

ー外伝 バレンタインー

魔少女「ハッピーバレンタインー!!」パンパカパーン!

忍「なんだろな前にも似たような事が...」

魔少女「ふっふーん、今日の魔少女ちゃんはクリスマスより更にパワーアップしたわよー!」

魔少女「愛しい貴方に届け!! この想い!! 懸想魔少女よー!!」キュピーン

忍「ふ、パワーアップか......なら俺も負けてはいない!」

忍「前回は鼻血が止まらなかったが.........」

忍「今回の俺は一味違うぞ!!」

魔少女「へぇ......そうなの? ならお手並み拝見と行こうかしら?」

忍「良いだろう観せてやろう、かかってこい」

魔少女「じゃあ、忍///」ギュウ

忍「(ぐ......可愛い、だが負けるな忍よ故郷で学んだ事を思い出せ......耐え忍ぶんだ!! 魔少女に甘い言葉を吐かれるイメージトレーニングはしたんだ!! 今ここで成果を.........」

魔少女「チョコは私よ」

忍「.........え?」

魔少女「だから私を......た べ て///」

忍「.........」

魔少女「.........忍?」

忍「.........それは、はんそ、く」ぼたぼた

魔少女「忍鼻血が!?」

忍「俺は如何やらお前には敵わないらしいな......」バタッ

魔少女「え、忍? しのびー!?」

ー外伝 完ー

ーギルド ギルドマスター室

赤髪「はぁ......今頃忍と魔女はロゼちゃんと楽しく遊んでるのかなぁ」

コンコン

赤髪「ぅ...また仕事かな? 終わったと思うんだけど、もう僕にだけ押し付けないでよ魔女ー、忍ー」グスッ

男「よ、顔が疲れてるぞ? 大丈夫か?」

赤髪「お、男!? どうしてここに?」

男「お前の不遇な状況を改善する為に......まぁ仕事手伝いに来た」

赤髪「ホント!? 嬉しいなぁ! なんとか回ってるけど男が居てくれるなら心強いよ!」

男「魔女と忍に押し付けられたんだよな? お前もたいへんだな」

赤髪「そうなんだよ! 幾ら両想いだからってプライベートと仕事は分けてもらわないと!!」プンプン

男「まぁ、そう言ってやるな仕事手伝うからさ」

赤髪「むぅ男がそう言うなら......それで早速頼みたいことが......」

男「おう、どんとこい」

赤髪「明日に各国からギルドマスターが来るんだけど、私迎えに行けないから男が対応してほしいなぁ......なんて」

男「.........誰の迎えだ」

赤髪「全員だよ! もう揃ってるって連絡来たからね」

男「......全員かよ」

赤髪「男はみんなに心配ばっかりかけてたんだから顔出しても良いんじゃない?」

男「.........赤髪の言うとうりだな、分かった出迎えは俺がやるよ」

赤髪「ありがとー! 助かるよー!」

男「全員かぁ、皆んな元気かな」

赤髪「ウルフと雪はずっと男のこと気にかけてたよ? あと姫様も」

男「そっか......」

赤髪「ところでさ」

男「ん?」

赤髪「男って女騎士と何かあったの?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

街を出て離れた場所に位置するダンジョンで女騎士は一心不乱に剣を振るっていた

女騎士「はぁぁぁぁ!!!!」

ゴブリン「グギャ!?」

女騎士「邪魔だぁぁ!!」

オーガ「グゴオオオ......」

女騎士「死ねぇぇぇぇ!!」

ケンタウロス「ガァァァァ!!」

女騎士「(殺す...殺す殺す!! ロゼを殺す!!)」

女騎士「(今度こそ確実に、息の根を止めてやる!!)」

ハンターの間で高難関と呼ばれているダンジョンを一人、たった一人で突っ走る

女騎士「(まだだ......これじゃ殺せない.....もっと、もっと!!)」

襲い来る魔物を物ともせずに遂にダンジョンの奥えと辿り着く

女騎士「.........ここが最後だな」

死霊騎士「コオオオオオ........」

ダンジョンの主と一瞬睨み逢うや先に動いたのは死霊騎士

死霊騎士「オオオオオ!!」

一瞬の内に女騎士へと距離を詰め勝負を決めようと剣を振り下ろすが

女騎士「<天剣>」

死霊騎士「!? オオオオオ!!」

女騎士「.........散れ」

死霊騎士の斬撃が届くことはなかった、女騎士の<天剣>よる斬撃に死霊騎士は悲痛とも取れる声を上げて消えていった

高難関のダンジョンを攻略

しかし女騎士にはどうでもよかった

只の八つ当たり、行き場のない感情を剣に乗せ目の前の魔物を駆逐したまで

女騎士「.........ししょ、グ!?」

こんな事になるとは思ってなかった

何時も側に居てくれた人

生きる事の意味を教えてくれた

掛け替えのない男性

好きにならずにはいられなかった

だが......

女騎士「(くそ! 思い出せない......あの人との日々を思い出せない!!)」

その彼から放たれた言葉は女騎士の心に大きな穴を開けた

もう彼を師匠として呼べず、築いた思い出すら霞がかったように思いだせなくなっていた

「いやー凄いですね! 高難度と言われているダンジョンを一人で攻略するとは!」

女騎士「.........誰だお前は」

「申し遅れました! 私は黒騎士、クロとでも呼んで下さい」

女騎士「.........」

クロ「しっかし、流石ギルドマスターと言ったところですね! さっきの技は噂に聞くギルドマスター秘伝の技ですか?」

女騎士「......私に何の要件があって来たんだ」

クロ「おおっと冷たいですね?」

女騎士「今の私は穏やかじゃ無いんだ、切るぞ?」

クロ「それは勘弁願いたいですね~」

女騎士「.........<天剣>」

ヒュゴォ!

クロ「ぇ.........」

女騎士が呟くや黒騎士の兜が飛ぶ、常人なら首を切断されれば事切れる

女騎士「.........!!」

クロ「はやーい! 流石ですね! 全く見えませんでしたよ、まぁ私目は有りませんけど」

だが、黒騎士は生きていた
女騎士は確かに首を狙い、確かに黒騎士の首を跳ねた

しかし、黒騎士には首そのものが無かった


女騎士「っ.........お前は何者だ!?」

クロ「まぁまぁ、落ち着いて下さい貴女に危害は加えません、むしろ貴女の協力をお借りに参りました」

女騎士「なんだと.........」

クロ「そうです、さて時間も惜しいので簡潔に申し上げます」

クロ「女騎士さん、我々の組織に入って頂けませんか? [ヘヴンズゲート]に」

女騎士「ヘヴンズゲート?」

黒騎士「そうです! 我々の組織へ入って頂きたいのです!」

女騎士「断る」

黒騎士「ええ!? どうしてですか?」

女騎士「そんな聞いた事も無い怪しい組織に入る訳無いだろう」

黒騎士「いやー、でも女騎士さんが入って頂ければ優遇しますよ? 衣食住に不自由させません!」

女騎士「......他を当たれ」スタスタ

黒騎士「あと邪魔な人物を消すご支援もしましょう」

女騎士「......」ピクッ

黒騎士「実は私、最近悲しい事がありまして......」

女騎士「......?」

黒騎士「このダンジョンから少し離れた場所に街があるじゃ無いですか? 私その街の森林公園が好きでしてね」

女騎士「......!」

黒騎士「まぁ私こんな真っ黒ですから外出も夜にしてまして、ある日思い立って森林公園に行ったんですよ、いやーあの日は寒かったなー」

女騎士「......ッ、貴様」

黒騎士「でも寒さなんて吹き飛んでしまう程の悲しい顔をした女性を目撃したんです」

黒騎士「愛する者に拒絶され、愛する者は他の女性に夢中になっている」

女騎士「......やめろ」

黒騎士「その事実を突きつけられていた女性......貴女は、とても悲しいお顔でしたよ......」

女騎士「............」ギリッ

黒騎士「ですので私は考えました貴女の力になれないかと」

女騎士「......」

黒騎士「急げとは言いません、貴女を困らせる事自体ナンセンスですから.........信頼の証という事でこれを受け取って下さい」スッ

女騎士「......これはなんだ?」

黒騎士「その宝玉は、貴女の願いを叶えてくれる物です」

女騎士「......」

黒騎士「それでは私は失礼しますよ、良いお返事期待してますねー」シュン

女騎士「.........」

女騎士「............願いを、か」グッ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

男「......という事だ」

赤髪「うーん......そうなんだ......私には何も言えないね」

男「ごめんな気を悪くしたなら謝るよ」

赤髪「ううん、でもギルドマスターはハンターの模範、輪を乱したら大変な事になるかもしれないし......もっと別な断り方は無かったの?」

男「赤髪」

赤髪「ん?」

男「好きな人が傷つけられたら......誰だって正気ではいられないよ......」

赤髪「......ご、ごめん」

男「まぁお前には恋人何ていないから分からんか......」

赤髪「むむぅ...そのうち私だって......」

男「まぁ期待してるよ」クスッ

赤髪「笑うなー!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「むむぅ......」

魔少女「ロゼちゃん魔力が乱れてるわよ集中して」

ロゼ「う、うむ......(なんじゃろう若人が他の女子と楽しんでる気がしてならん......」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「フン!! オラァ!!」

「ウルフさーん、稽古もそれくらいにして夕御飯食べましょう」

ウルフ「ん? もうそんな時間か、雪?」

雪「ふふ、ウルフさんは稽古になるとそれしか考えて無いんだから」

ウルフ「種族柄こと戦いにはな、最近歯応えのない奴らばかりと戦っていたからこうして鍛錬せねば」

雪「もう、まぁそういう一本気な所が素敵なんですが......」ボソッ

ウルフ「何かいったか?」

雪「いえいえー、でもギルドマスターなのですから身体は大切にして下さい」

ウルフ「うむ、雪がそう言うなら今日はここまでにしよう」

雪「はいどうぞ、お冷です」

ウルフ「何時も悪いな」ゴクッ

雪「ふふ、ギルドマスター同期なのですから気遣いは当然です」

ウルフ「だが雪のその細やかな優しさはとても素敵だと思う、ありがとな」ポンポン

雪「はぅ!?(不意打ち頭ナデナデ来たーーー!!///)」

ウルフ「さて宿に戻るか」

雪「はぁ~い/// ふふ///」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「ウルフさん、雪さん、明日街から遣いの者が来るので合流次第街へ向かいます」

ウルフ「お、そうか分かった」

雪「街ですか、久しぶりです......」

ウルフ「あそこはギルドマスターからしたら懐かしくもありトラウマでもあるからなぁ......」

「ギルドマスター教育は今思い出すだけでも引いちゃいますから」クスッ

雪「私も姫様の意見に同感です」ニコッ

ウルフ「だが何で街で会議するんだ? 何時もなら王国でするのに」

姫様「それは女騎士が武闘会に出場する経緯もあっての配慮ですよ」

ウルフ「なに? アイツ武闘会出るのか俺も出たいぞ」

雪「ギルドマスターが二人も出場したら他のハンター達に睨まれますよ?」

姫「それに女騎士が出ると言っても武闘会で優勝した者と戦うだけなので実際出場とは違いますね」

ウルフ「うーん、あんなヒヨッコがもうそんな身分かぁ......感慨深い」

雪「男さんの弟子ですからね」

姫「......今回は来てくれますかね?」

ウルフ「そもそも生きているのかアイツは?」

雪「男さんに限って死んでいるのは想像できませんが......私含めギルドマスター全員が心配しているのは事実ですのでそろそろ顔くらいは見せて欲しいです」

姫「そうですね女騎士も心配してるでしょうし......取り敢えず今日はゆっくりして明日、街へ向かいましょう」

ウルフ「そうだな、んじゃ俺は部屋に戻るよ」

雪「私も戻ります......あ、ウルフさん」

ウルフ「ん?」

雪「後でお部屋にお邪魔しても宜しいですか?」モジモジ

ウルフ「いいぞ、雪なら大歓迎だ」

雪「!!/// それではお言葉に甘えますね/// それでは姫様失礼します」ニッコリ

姫「 はい、それでは明日」

ウルフ「だが俺の部屋に来ても何もないぞ雪?」スタスタ

雪「良いんですウルフさんが居れば良いんです」スタスタ

ウルフ「そうなのか? うーん」

姫「......ふふ、女騎士は元気かな......」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

つづくぅ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~翌日~

ウルフ「うーん......朝か(確か使いが来るのは昼と言っていたな、それまで稽古でも......)」

ムニュ

ウルフ「ん?」

雪「ぁ......ウルフさん、もっとぉ......///」

ウルフ「ゆゆゆ雪!? なぜここに!?」バッ

雪「おはようございますウルフさん、実はウルフさんを起こしに来たのですが」

雪「ウルフさんの寝顔を見ていたらつい私も寝てしまいました......!」

ウルフ「そ、そうか......だがお前ももう年頃の女性だ、男のいるベットに入るもんじゃない」

雪「良いじゃないですかぁ、前は裸で抱きしめてくれましたし?」

ウルフ「あのなぁあの時は仕方なくだな......なぁ!?」

ウルフが言葉を全て発する前に雪はピトっと目の前にいる獣人に寄り添う

雪「ウルフさん....../// 私にとってアナタは掛け替えのない男性ですよ?」

ウルフ「むむ......」

雪「ですので待ってます、何時までも」ニコッ

ウルフ「.........むむむぅ」

姫「ウルフさんおはようございます。今日は稽古しますか良ければ私も......」ガチャ

ウルフ「!? 姫様!?」

雪「あ、姫様おはようございます」

姫「........./// すいません失礼しました」バタン

ウルフ「ご、誤解だー!!」

雪「何がですか?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~昼~

姫「さて皆さんそろそろ行きますか」

雪「使いの方はまだ来てませんよ?」

姫「道中で会えると思います」

ウルフ「よっぽど女騎士に会いたいのか?」ニヤ

姫「ある同期のお二方が仲睦まじくしていたので羨ましいなと」

ウルフ「むむ......」

雪「いえそれほどでも~///」

姫「ウルフさんと雪さんならとても良い夫婦になれると思いますが?」チラッ

雪「ウルフさん......///」チラッ

ウルフ「うぅ......いいから行くぞ! 俺は行くからな!!」ドスドス

「おいーっす、ギルドマスターはいるかー?」バン

ゴッ!!

ウルフ「ぬふぁ!?」バタン

雪「ウルフさん大丈夫ですか!?」

「あ、すまん扉の前に入るなんてタイミング良いな」

ウルフ「こ、この誰だ......お、男ぉ!?」

雪「男さん!!」

姫「男......!!」

男「よ、皆んな久しぶり! 元気だったか?」

~ 一方 ~

ロゼ「うーん......若人ぉ......むにゃ」

彼女は打倒女騎士に向け日々、特訓をしていた

彼女の成長速度は凄まじかった

しかし、疲労もピークに達しているのも事実

だが彼女は止まらない、愛する者を取られないためにも彼女は己を磨く

そんな彼女に彼はあるプレゼントを残していた

「ロゼ......ロゼ......」

ロゼ「むにゃ......わこうど? じゃがわこうどは......? ここは」

男「ロゼの夢の中だよ」

ロゼ「夢......」

最初こそぼやけていたが徐々にハッキリとしていき、彼女の目の前には

ロゼ「わ、若人!!」

大好きな人がいた

男「おはよ俺の可愛い奥さん」

言うや優しく頭を撫でてくれる

それだけで胸の中が満たされた

男「実は街に行く前にロゼの精神に俺が出てこれるようにしておいたんだ、魔女にも協力してもらってね」

ロゼ「そうじゃったのか、して理由は?」

男「俺の嫁が頑張ってるんだから労わないとってね」

ロゼ「若人......」

男「お疲れ様、でも無理はしないでね?」ギュ

ロゼ「無理も何もお主を取られたくないからのぅ、やれることはやっとくんじゃ」

男「.........へへ」

ロゼ「? どうした?」

男「いや、そういうところ......大好きだよ」

ロゼ「へぁ!?///」

男「今日はこの辺で消えるよ」

ロゼ「な、まだちょっとしか......」

男「大丈夫、またお邪魔するからさじゃあね」ナデナデ

ロゼ「ん/// 若人も気をつけるんじゃぞ」

男「もちろん」

そう笑顔で答えると彼は消え、彼女も目を覚ました

ロゼ「.........やるかのぅ」ポキポキ

体調良好、元気は旦那から多分にもらい

残り半年、彼女は頂きへと駆け上がる

つづくぅ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「......それでは、私はしばらく武闘会準備があるので二人には休暇を上げよう」

男部下「え! マジっすか女騎士さん!?」

女部下「そんな女騎士様が働いているのに休暇なんて......!」

女騎士「気にするな、二人には助けられているからな、お礼だ受けとらないと泣いてしまうぞ?」

女部下「そういう事でしたら......」

男部下「よっしゃ休みだーー! イヤッホー!」

女部下「あんたははしゃぎ過ぎよ!」

ワーワー!!

女騎士「.........」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「.........」

彼女は宿に戻り静かにあの黒い騎士からもらった宝玉を見つめていた

女騎士「.........願いを」

女騎士「私の願いは......あの女を」

冷静に考えればギルドマスターとして、あんな怪しさ溢れる輩の言葉は信じることはしない、しかし

女騎士「奪われたのなら......奪い返すまで......」

彼女は追い詰められていたギルドマスターの肩書きなんて霞む程に

心に穴が空いてしまった

彼に拒絶されてから少しづつ壊れてゆく心

常に支えてくれた存在を失いながらも、持ち堪えられている要因は

ロゼを倒すというその一点の目的がある故だった

女騎士はもう止まらない、止まる気もない

女騎士「.........男さんは私の物だ誰にも渡さない」

女騎士「だから私にあの女を!! 確実に息の根を止める術を......私に寄越せ!!」キッ

女騎士が叫ぶのに合わせ宝玉から邪悪な魔力が溢れ女騎士に纏わり付いてゆく

女騎士「.........はは、ははははは! ハハハハハハハ!!」

女騎士「男さん! 好き! 大好き!愛してる! この世に存在する何もかもより愛してる!! だから......!!」

女騎士「待ってて下さいね、あの女を消して二人で幸せになりましょう?」

女騎士「男さん......男さん......」

彼女は一人、部屋で言葉を紡ぐ

想う相手への愛情を......

憎き女への憎悪を......

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~武闘会前日~


姫「それでは皆さんお集まりのようなので、ギルドマスター会議を始めさせて頂きます」

姫「なお今回は、全員が! 出席している事もあり皆さんと有意義なお時間を過ごせればと思います」

男「.........」

ウルフ「そうだな全員出席はいつぶりだ?」

魔女「四年ぶりじゃないかしら?」

忍「四年も連絡が途絶えているとはな」

赤髪「心配してたんだからね!」

雪「ですがお元気そうでなによりです、連絡を寄越さないのはギルドマスターとしてどうなのかと、とそれだけ言っておきます」

女騎士「......」

男「お前らな......はぁ、悪かったよ」

姫「それではまず各ギルドマスターの活動報告をお願いします」

武闘会前日、各ギルドマスターがここ武闘会会場である街のギルド本部に集結した

ハンター最高峰の実力を持つ彼らが集う会議、それは....

ウルフ「俺はハンター育成に力を入れているが最近は弱いハンターばかりで退屈だな、もっと骨のある奴はいないか?」

魔女「私は魔法の探求のためにもっと研究材料が欲しいわね、だから仕事を減らしてほしいわ」

忍「ハンターたるもの常に品位を保たねばならない、最近のハンターは素行が悪い、だからこそより誠実なハンター育成のため精神教育を実施するのはどうだろう?」

赤髪「僕はギルドマスター間の仕事の分割化をしてほしいな、最近押し付けられているようで大変だよ!!」

雪「私はもっと各国で交流を設けた方が宜しいと考えます、そうすれば先の皆さんの意見も反映されるのではと!」

男「.........あー、取り敢えず俺が探している人の情報を持ってる奴は是非俺の所まで!」

姫「皆さん好き勝手に喋り過ぎです!!」バンッ

ギルドマスター会議、それは各人が好き勝手に喋る会議だった

姫「まったく一人ずつ仰って下さい私もまとめ役で大変なのですから」

忍「うむ、確かに悪かった」

姫「取り敢えず皆さんの意見を聞き、私なりの意見を述べますが」

魔女「でもされ気なく私達の意見を纏めてる姫ちゃん優秀よ~!」

雪「流石です!!」

ウルフ「王族の血統に恥じない理解力だ脱帽だな」

赤髪「姫ちゃんカッコいいーー!!」

姫「姫ちゃんって......(誰も仕切る方が居ないから私がこうなってるんじゃないですか!? 皆さんもっと協調してください!!)」

男「んで、姫様の意見は?」

姫「あ......では、皆さんの意見は雪さんの各国でより交流を進めること、が宜しいかと」

姫「物の需要供給もさることながらハンター間での交流も盛んになる事でハンター同士刺激になりますし」

姫「ですがギルドマスターなのですから仕事の量は度外視します、ギルドマスターとして当然の義務ですから」

魔女「え~、なら男は?」

姫「皆さんの耳に届いているかは存じませんが男さんは各国のダンジョン攻略及びダンジョン地図の作成さらに魔法学校の臨時講師等務めていたと報告が届いていたのでサボってませんよ......私もつい最近知りましたし......」

男「皆んなに連絡してないだけで一応仕事? はしてるぞ!!」

ウルフ「おま、そういうのは言えよ!」

男「いや報告しようしようと先延ばししてたらすっかり」

魔女「まぁ、男らしいわね......魔法学校にはギルドマスターはいないし」

男「ともあれ、俺は姫様の意見に賛成だ、皆んなも良いだろう?」

男の声に一人を除き全員が頷く

姫「.........女騎士、貴女からは意見は?」

女騎士「.........言おうと思っていた事は皆さんが言ってくれました私からは何もありません」

男「.........」

姫「そうですか、では皆さんの意見を反映した案を此方で書類で纏めておくので完成次第皆さんに送ります」

赤髪「いよ姫ちゃん仕事がはやーい!!」

姫「はぁ......ありがとうございます」

ウルフ「さて、姫様が纏めてくれると言うしここは皆んなの思い出話しでも聞こうじゃ」

姫「ウルフさんまだ終わってませんよ?」

ウルフ「他に話す事あったか?」

姫「.........実は、その前にこの件はまだ公になっていませんので秘密にして下さい」

姫「<女神>が復活するかもしれません」

ウルフ「.........女神だと」

姫「はい、王家お抱えの占い師が予言しました」

男「ああ、マリアが言うなら本当かもな......」

ウルフ「マジか......」

忍「ウルフさん女神とは......あの」

ウルフ「そうだ、かつて世界を崩壊させようとした奴だ......だが当時のギルドマスター達が封印したんだが......」

ウルフ「ギルドマスター側の被害も深刻でな......当時九人いたギルドマスター内七人が女神に殺された」

赤髪「......女神って名前なのに物騒なことするね」

ウルフ「そうだな、だが復活するとなると大変な事になるぞ......」

姫「まだ詳しくは分かりませんが、今後良くない事が起きるのは事実です、万が一女神が復活したならば」

姫「私含めギルドマスター全員で対処します」

魔女「......ふふ、そうね」

雪「当然です! ね! ウルフさん」

ウルフ「フ、当たり前だ!!」

忍「守りたい者もいるしな」ニコッ

魔女「///!! 忍......」

雪「そういえば忍さんと魔女さん恋人同士なんですよね! おめでとうございます!」

ウルフ「......妙に仲良くなったと思えばそういう事か」

赤髪「でも仕事は仕事だからね? プライベートは別だからね......」

忍「うぐ......すまん」

男「まぁ赤髪は相手がいないからなぁ......」

赤髪「それは言うなー!!」

魔女「ちなみに雪ちゃんはウルフとは上手くいってるの?」コソッ

雪「はい! ウルフさんとは上手くいってます! でもウルフさんガードが固いのでご助力願えますか?」コソッ

魔女「分かったわ、後で雪ちゃんの所にお邪魔するわね」

忍「俺も協力しよう男心とやらを教えてやるぞ?」

雪「ふふ、頼りにしてます!」

ウルフ「.........」

男「雪に愛されてるな、ウルフ」

ウルフ「ああいう話は俺のいない所で言ってはくれないのか......」

男「お前耳良いからなぁ」

ウルフ「.........うーむ」

男「今日は久しぶりに飲み行かないか?」

ウルフ「......ふ、本当に久しぶりだな? 良いぞ俺も誘おうとしてた所だ。積もる話も......あるだろ?」

男「.........ああ」チラッ

女騎士「.........」

男「......」

ウルフ「.........弟子と何かあったのか?」

男「.........それ含めての話を、な?」

ウルフ「.........そうか」

姫「えー、ゴホン、それではお話しは以上です! 解散願います!! ですが女騎士は残って下さい!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

姫「.........」

女騎士「.........久しぶりだね姫」

姫「はい、女騎士は如何ですか? 聞けば部下も出来たと」

女騎士「ああ、賑やか過ぎて大変だ」

姫「そうですか......一つ聞いても良いですか?」

女騎士「ん? なんだい?」

姫「その、男さんと何かあったのですか? 何時もの貴女なら男さんの方に駆け寄って行くのに......」

女騎士「......実は振られてしまってな、し......男さんは奥さんに夢中なんだ」

姫「たしかロゼさん......ですよね?」

女騎士「.........ああ」

女騎士「.........ああ」

姫「.........でも少し距離を置きすぎなのではないでしょうか? 師弟ならそこまで......」

女騎士「いや、良いんだ今は」

姫「.........今はですか?」

女騎士「ああ、元はと言えば男さんが私以外の女に目移りするはずが無い、きっと私を試しているんだ」

姫「.........ぇ」

女騎士「だから証明する、明日の武闘会で私の大切な男さんを唆したアイツを倒すんだ」

女騎士「そうすれば、男さんも認めてくれる、私の手を取ってまた前の様に頑張ったねって頭を撫でてくれる」

姫「女騎士? 貴女いったい......」

女騎士「............今日はもう帰るよ明日は万全な状態で行きたいからね」

姫「そ、そうですか?」

女騎士「じゃあね姫、武闘会が終わったら思い出話しでもしよう」

姫「......はい、ではまた明日」

スタスタ

姫「(......女騎士、貴女に何があったの?)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~龍の祭壇~

彼女の修行は最終段階に入っていた

ロゼ「はぁ...!! はぁ...!!」

荒く息を吐きながらも、集中力を研ぎ澄まし息を整える

ロゼ「はぁ.........スゥ(今度こそ上手く行くはずじゃ...!)」

ロゼ「おおおおおおお!!!!」

声を張り上げ魔力を練り上げる、そして

ロゼ「ッ!!」

パキャン!!

割れるような音が聞こえたと思えば

ロゼの作り上げた異空間がガラスの破片の様にガラガラと崩れてゆく

ロゼ「.........何とかできたのぉ、ウグッ!?」

ロゼ「.........ッ~! (じゃがこれは今の我でもキツイのう......連発できん)」

ロゼ「(だが、これこそが我本来の......)」

ロゼ「.........」グッ

ロゼ「.........うむ!! 修行は終わりじゃ!! 後はゆっくり休むとしよう!」

ロゼ「明日は武闘会じゃ!! 見ておれ女騎士!! 絶対倒してやる......ぞ」フラッ バタッ

ロゼ「......ははは、ちと張り切り過ぎたか、取り敢えず寝るかのう......」

ロゼ「.........若人」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「おや? 今回は起きていたのか? まぁ起きていると言ってもここはロゼの精神世界、身体は寝ているからね」

ロゼ「お主が会いたがっている様な気がしてのう、してどうじゃ? 少しは強うなったじゃろ?」

「ああ、君の生き生きとした魔力が感じられるよ? それに微かに私の魔力も......」

ロゼ「.........修行していくにつれ感じていたんじゃ、我とは異なる強大な力を」

ロゼ「.........じゃが」

「そうだ、感じるようになったと言っても扱える訳ではないさ、特にこの力は、でも封印が少しづつ解けて入るのは事実だ」

ロゼ「それは承知の上じゃ、今の我でも女騎士と良い勝負は出来ると思う、何より///」

「.........」

ロゼ「若人が......若人が毎晩毎晩と我の夢に来てくれて「頑張ったねってお疲れ様可愛い俺のお嫁さん」と頭を撫でてくれるんじゃ~/// 」

「そうかい、羨ましいね?」

ロゼ「しかもじゃ! そのままギュッと抱きしめてくれるんじゃ!! もう我はそれだけで特訓の疲れなんぞ飛んでしまうぞ!」

「ねぇ、ロゼ」

ロゼ「ん、なんじゃ?」

「ダーリン君との惚気話何て良い度胸だね?」ギリギリ

ロゼ「 へ?」

「私はダーリン君と全く話せないのに......ロゼは意地悪だね? それに二人が仲良くしてるのは良く知ってるよ......」

ロゼ「わ、悪気は無いぞ! ただ......」

「ただ......」

ロゼ「お主は我じゃろ? じゃから聞いて欲しかったというか何と言うか......」

「......プッ、ふふふ」

ロゼ「な、何で笑うんじゃ!」

「ごめんごめん......嬉しいんだ」

「元々私は君本来の力、力が故に君が私を受け入れてくれるか不安だった......でも杞憂だったね、こんなに親しげに話してくれるんだもの」

ロゼ「お主......」

「でもダーリン君と話せ無いのは残念かな?」

ロゼ「我の夢にはこれんのか?」

「行くことは出来ない、そもそも今の段階だと私は君の前にしか姿を表せない」

ロゼ「むむ、そうか」

「だからロゼ! もっと強くなるんだ! 私の為に!」

ロゼ「......クスッ、ああ待っとれよ、そして女騎士も必ず倒す!! 我はお主に誓うぞ!」

「誓いか......ありがとう、もし封印が解けたら......その時は思いっきり力を貸すよ」

ロゼ「ああ、ありがとうのう......」

「ふふ、おっとそろそろ時間切れだ今回はこれで終わりにするよ」

ロゼ「うむ、またの」

「次会う時はロゼがまた成長した時だ」

ロゼ「尚更サボれんのう、サボる気も無いがの」

「ふふ、言うと思ったよ。それじゃ」シュン

ロゼ「.........行ったか」

ロゼ「.........」

ーああ待っとれよ、そして女騎士も必ず倒す!! 我はお主に誓うぞ!ー

ー誓いか......ありがとう、もし封印が解けたら......その時は思いっきり力を貸すよー

ロゼ「(.........誓い、アイツに因んで<赤い誓い>とでも付けておこう)」

ロゼ「.........ふふ、明日が楽しみじゃ!!」

ー外伝ー

魔少女「皆んな~エイプリルフールよ~」パチパチパチ

忍「確かこの日は嘘を吐いても良い日だったか?」

魔少女「そうね、でもそれは人間の風習、エルフは違うわ!」

忍「そうなのか? 初耳だなどんな日なんだ?」

魔少女「あら気になるのかしら、なら教えてあげるわ。エルフでの四月一日は......」

魔少女「女性が男性に何でもお願い出来る日なのよ~!!」

雪・ロゼ「おおぉぉーーー!!!」

忍「ほぅ......てお前らいつの間に?」

雪「ロゼさん!」

ロゼ「うむ! 魔少女よ我らはこれで失礼する!! 行くぞ雪!」ダダダダダ!!

雪「はい!!」ダダダダダ

忍「......何だったんだ?」

魔少女「二人共さっきの話しを聞いていても立ってもいられなくなったんじゃない?」

忍「確かに女性には魅力的な日だな」

魔少女「そう魅力的な日よ......」スゥ

ギュウー

忍「魔女?」

魔少女「だから私のお願い聞いてくれるかしら?///」

忍「ああ、喜んで」

魔少女「じゃあ......一杯甘えさせてー!!」スリスリ

忍「やっぱりそうきたか」クスッ

魔少女「んふふ~/// 忍~忍~///」

忍「よしよし、魔女」

魔少女「え? ん!?」

忍「ん......チュ、これは欲しかったか?」

魔少女「......///」コクッ

忍「そうか嬉しいよ、ん」

魔少女「ん~///」

魔少女「もっと.....///」

忍「クスッ、欲しがりさんだな?」

魔少女「ダメ......かしら?」

忍「いや、むしろ良い」

魔少女「!! えへへ~///」

魔少女「(んふふ~/// 本当は嘘だけど忍が知らないなら好都合よ~!!)」

しかし

男「え、そんなのないぞ?」

ロゼ「なぬーー!?」

ウルフ「雪、魔女に一杯食わされたな?」

雪「ま、魔女さんの嘘つきー!!」

赤髪「だからさぁ......公私混同して貰われてもこまるんだよぉ!! 仕事してよー!!」

こうしてエイプリルフールは一部を除き釈然としないまま終わった

後に雪とロゼが魔女を問い詰めて
魔女が対応に追われている矢先に赤髪にから溜まった仕事を渡され魔女が悲鳴を上げる事となったのはまた別の話し

姫「嘘はいけませんね、うんうん」

男「因みに姫様には好きな人はいないのか?」

姫「......切りますよ?」

男「え......ええぇ......」

外伝 終わり!

続くぅ

武闘会、それはハンター達が自身の持ち得る実力を発揮し民衆に力を証明する場であり、名声を勝ち得る場でもある

赤髪「さぁさぁ皆さんお待ちかね! 今年で何回目か忘れちゃったけどハンター達が凌ぎを削り合い頂へと目指す武闘会! 始まるよー!」

ワアアアアアアアア!!!!!!

武闘会会場が空気が割れんばかりの歓声で溢れた

各国から我こそはと実力に自身のあるハンターがここに集結している

その数、五百名

俺の勝利は揺らがないという気迫で声を轟かす

赤髪「戦いの解説、司会を務めるのはギルドマスターの赤髪! よろしくねー!!」

ー赤髪チャーン!!ー

ー可愛いぞー!!ー

ーお前が出場しろー!!ー

男「アイツ司会者だったのか?」

ウルフ「ああ、らしいな」

魔少女「赤髪は民衆に一番愛されてるから適任ね~」

雪「たしかに様になってます、流石赤髪さん!」

姫「しかし赤髪さん随分と根を詰めていた様ですが大丈夫なんでしょうか? 仕事で......」チラッ

忍「ぅ......なにアイツは大丈夫だ身体は頑丈だからな」

魔少女「伊達にギルドマスターじゃないし大丈夫よ!!」

姫「.........まったくもう」

赤髪「それでは皆んなに武闘会ルールの説明をします!」

赤髪「予選はバトルロワイヤル方式! 出場者五百人が六ブロック、五十人にわかれて戦ってもらいまーす!!」

赤髪「各ブロックで最後まで残った二名が決勝戦に出場する事が出来ます!」

赤髪「勝つためなら不意打ちだろうが協力しようがなんでもあり、勝てば良いんですよ勝てば!! 最後に立っている奴が勝者だ!! 分かったかー!!」

オオオオオオオオオオ!!!!!

男「.........なぁ魔女」

魔女「なにかしら?」

男「ロゼは?」

魔女「え、来てないの?」

男「見かけてないしロゼだったら一目散に俺の所に来るもんだと......」

忍「大丈夫だアイツは来る、要らん心配だぞ?」

ウルフ「ほう、ギルドマスターが注目しているとはな男の嫁さんは相当強いと見える」

雪「(ロゼさんどんな方なのでしょうか......)」

姫「しかし、このまま来なかったら」

ーオーイ早く始めろよー!!ー

ー何時まで待たせるんだ!!ー

ー赤髪ちゃーん大好きだー!!ー

姫「女騎士!」

女騎士「アイツは絶対来る」

姫「ですが......」

ヒュゴァ!!

姫「!? 何?」

ーおい!! 見ろあれ!!ー

ーな!? アレは!?ー

ー.........ド、ドラゴンだぁーーー!!!ー

武闘会場に突如と現れた龍に会場は混乱に包まれた

ウルフ「おい龍が来るなんて聞いてねぇぞ!!」

雪「龍なんて......これは武闘会どころでは有りません!! 民を避難させなくては......!!」

男「それは心配ねぇよ」ジッ

魔女「あらら、これはまた」クスッ

忍「随分と派手に出てきたもんだ」

龍「オオオオオオオオオオ!!!」

赤髪「ま、まさか......」

ヒュン!!

龍は空中で一回転し会場へと急降下

風を切る轟音が会場へと近づいてゆきそして

龍「ガァァァァ!!」

爆ぜた

雪「クッ!! 氷結陣!!」

雪は龍が会場に降り立った衝撃から民衆を守るため咄嗟に結界を展開する、しかし民衆には被害が無かったがハンター達がその衝撃波により殆ど戦闘不能になっていた

会場がその光景に唖然とする傍ら、少女の声が会場に響き渡る

「なんじゃなんじゃ呆気ないのう!! これしきでやられては我には到底敵わんぞ!!」

男「ハハハハハ!! 何て登場の仕方だよ!!」

雪「はぁ......流石にキツイです」

ウルフ「雪無理すんな、それにあそこにいるハンターは皆んな高ランクだ死にゃぁしないだろ」

姫「な、なんという......」

女騎士「姫」

姫「なんです? ......!! まさかあれが」

女騎士「ええ、言ったでしょ来るって?」ニヤッ

ーおい、なんだあの子供はー

ーたかあそこさっき龍が突っ込んだ場所だぞ?ー

ーあんな子供最初からいたっけか?ー

ロゼ「......煩いのう、フン!!」

ドゴンッ!!

ーわぁぁ!? 地面が揺れたぞ!?ー

ー助けてくれー!!ー

ー赤髪ちゃーん!!ー

赤髪「ロゼちゃんやりすぎだよ!!」

ロゼ「ん? ああすまん加減をちと間違えた」

赤髪「.........まったくもう、ふふ」

ロゼ「.........ん? どうした?」

赤髪「男から聞いてはいたけど......生きてて良かったよおかえり」

ロゼ「.........うむ、只今戻った。して」

ロゼ「わ、我はまだ大会に出場出来るかの?」

赤髪「心配しないで、ちゃんと待ってたんだから!!」

ロゼ「!! 感謝する!! さて......」ギロッ

女騎士「.........」

ロゼ「.........久方ぶりじゃのう」

女騎士「はい、それで今日は如何しましたか?」

ロゼ「如何しましたか? 決まっておろう.........」




ロゼ「お主をぶっ飛ばしに来たんじゃ、覚悟せぇよ、あの時の我ではない事を......証明する、若人は絶対にわたさん!!」




女騎士「やれるのであれば......ご自由に」ニコッ

龍の突然の来訪に会場は混乱したが赤髪の手腕で事なきを得て

今、武闘会開始の鐘がなった

うわぁ抜けてた......
>>497>>498の間に

赤髪「わわわ! 皆んな落ち着いてー! 間も無くだよー! あと僕のこと好きって言ってくれた人は誰ーー!!(ロゼちゃん早く来てよー! じゃないと失格になっちゃうよ!?)」

姫「.........やむを得ません、赤髪さん試合を......!!」

女騎士「姫、大丈夫だ」

これ入れて下さい!

参加者五百人のハンターはロゼの引き起こした衝撃波で殆どが立つ事儘ならない状態になっていた

しかし、猛者と言うのは要るものだ

拳士「龍族か......これはやり甲斐がある」ポキポキ

筋肉「オイオイ、勘弁してくれよ......」

狼剣士「私は......誰だろうと戦うまで」チャキッ

ロゼ「(......ほう何処の誰かわからんが我の攻撃を防いだという事は相応の力量というわけじゃ......)」

筋肉「おいこら!! 急にいなくなったと思ったらお前龍族だったのか!?」

ロゼ「む? そうじゃが?」

筋肉「マジかよ......はぁ、どうりで強いワケだ......で、どこ行ってたんだ?」

ロゼ「ちと修行していた」

筋肉「たしかにボロボロだなお前」

ロゼ「なに遠慮は無用、宜しく頼むぞ......」

筋肉「......ち、出来ればお前とは当たりたくねぇがな?」

拳士「おい、そこの少女」

ロゼ「? 我か?」

拳士「俺はお前が龍だろうと何であろうとどうでも良い、全力で行くからな? だからお前も全力でこい」

ロゼ「......ほほ、血気盛んじゃのう?」

狼剣士「私も、お願いする」

ロゼ「......ん、お主もか?」

狼剣士「生きて来た中で一番熱くなれる気がするから......」

ロゼ「ほう、まぁ当たればそん時は全力で相手してやるぞ?」

赤髪「はい皆さんお静かに!! 現在武闘会は空前絶後の出来事に直面していましたが、こんな事で武闘会は止まらない!!」

赤髪「あの凄まじい衝撃波は言わばハンターへの洗礼!! これをいなせないハンターはこのステージへ上がる資格なぁし!!」

赤髪「ですが彼らは難なく耐えました!! そうこの四名で今年の武闘会白黒つけようじゃ有りませんかーー!!」

ワァァァァァァァ!!!!!

赤髪「それでは公平にクジで決めます! さぁハンターさんがたお引きくださーい!!」

そうしてクジ引きで対戦表が出来上がった

ロゼVS狼剣士

拳士VS筋肉

ロゼ「宜しく頼むぞ」

狼剣士「......宜しく」

筋肉「......俺の顔に何かついてるか?」

拳士「別に......がっかりさせんなよ?」

筋肉「へ!!......挑発か? 気にすんな闘えば分かる......」

赤髪「それでは武闘会早くもクライマックス!! 第一回戦ロゼVS狼剣士!! 女同士の戦いだぁー!! しかも美少女だぁーー!」

ーオオオオオオオオオオ!!!ー

ーおいお前どっちが勝つと思う?ー

ーそりゃあの白髪の方だろ? 何たって龍族だぞ?ー

ーだよなぁ......でも好みで言えば狼剣士ちゃんなんだよ俺は!! 狼剣士ちゃん頑張れー!!ー

男「へぇ、ロゼの衝撃波で三人も残ったのか?」

忍「筋肉はこの街を代表するAAAランクハンターだ、残って貰わんと困る」

魔女「でもあの二人は見ない顔ねぇ......」

雪「あの男性は拳士さんです」

魔女「知ってるの?」

雪「はい、私の担当している国のハンターさんです。とっても強いんですよ! 若干十七歳でAAAランクに昇格、ギルドマスター候補としても注目されてます!」

魔女「十七歳でAAAランク......そんなの男以来じゃない?」

姫「素晴らしい逸材ですね、私もウカウカと出来ません」

忍「あっちの獣人は分かるか?」

雪「あの娘は見ない顔ですね? ウルフさんと同じ種族ですが......ウルフさんご存知ですか?」

ウルフ「いや俺も......分からんな」

魔女「ウルフが分からないなら誰も知らないわね」

ウルフ「.........(まさかな)」

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赤髪「それでは尋常に試合開始ぃ!!」

狼剣士「.........」スチャ

ロゼ「.........ふふん、先程は全力で来いといったな?」

狼剣士「.........ええ、はやく龍になったら?」

ロゼ「龍化するよりこのままの方が闘いやすいんでの龍化はせん」

狼剣士「.........なら、私から行く!!」ダッ!!

ロゼ「.........上段からの振り下ろし」

狼剣士「.........!?」ピタッ

ロゼ「お、当たってたか?」ニヤッ

狼剣士「く......!!」ブオォ!!

ロゼ「おお! 中々速いのぅ、じゃがまだまだじゃ」サッ

狼剣士「ハァァァァ!!」

赤髪「狼剣士果敢に攻め立てる!! しかし当たらない!!」

狼剣士「(く......速い!!)」

ロゼ「ほれほれ、もっと頑張らんと本気でやらんぞー?」

魔女「ロゼちゃん流石ね、でもあの狼剣士の攻撃は確かに速いわ」

忍「ああ、あの少女......AAAランクと言っても過言じゃない、だがロゼがそれ以上ということだな」

男「確かに前に比べたら一段と動きに磨きが掛かってる、うんうん」

女騎士「(.........ふん、避けれたところで)」

狼剣士「ハァ、ハァ......」

ロゼ「終わりかの?」

狼剣士「ハァ......スゥ、避けてるだけ?」

ロゼ「ん?」

狼剣士「避けてるだけじゃ私に勝てないよ?」

ロゼ「ほほ言うのう......うーむ、確かにそうじゃ、なれば次は此方が仕掛けるとするか」

ロゼ「行くぞ、今からお主の顔を殴るガードするんじゃぞ?」

狼剣士「? 何のつもり? わざわざ教えーー」

ロゼ「ふん!!」ヒュン

狼剣士「!? ぐ!!」

ガキン!!

ロゼ「ほう、少しは吹き飛ぶと思ったが良くぞ防いだ!」ギリギリッ

狼剣士「(な、何て速さなの!?)」

女騎士「(......前より格段に速くなってる)」

男「おお!! 凄いな」

雪「一瞬消えたように見えました......凄い!」

ウルフ「男、お前一体どんな修行させたんだ?」

男「いやぁ俺は途中から抜けてたからさ」

魔女「ふふ、魔力での身体強化......文句なしね」

忍「良い動きだ......」

赤髪「ななな、なんと素早いロゼの一撃!! しかしそれをガードした狼剣士も只者じゃなーい!!」

ーうぉー!! スゲぇー!?ー

ー初戦で見せてくれるなぁ!ー

ー女の子ってあんなに強いのか?ー

ロゼ「ふふ、狼剣士と言うたか? 中々やるのう?」

狼剣士「......く、ハァァァァ!!」グォン!

ロゼ「おっと、さてお主と我の差は分かったじゃろ? それでもやるかえ?」

狼剣士「......確かに今のままじゃ貴女には勝てない、でも」

狼剣士「言ったことは変わらない!! 里を出た甲斐があった!! こんなに強い人と戦えるなんて!」

ロゼ「おお?」

狼剣士「だから全力で私は貴女に挑む、悔いが残らないように......それに負ける気何てさらさら無い!!」ブンッ!

狼剣士は自身の剣を宙へと放り、次の瞬間誰しもが目を疑う


狼剣士<ビースト・オン>

男「......!! オイあれって」

ウルフ「な!? まさか!!」

忍「本領発揮......出来るのか!?」

ロゼ「(このカンジ......ほうこれは、我も熱くなって来おったぞ!)」

狼剣士「あああああああああああ!!!!」

狼剣士の雄叫びに呼応するかの如く魔力が迸り、彼女の姿を変貌させてゆく、その姿は......

ロゼ「(おお......デカイのう)」

そこには容姿の整った獣人の剣士ではなく

狼剣士「グルルルルゥ!!」

体長二十メートル程の猛々しい狼がいた、狼は先程放った剣を口で掴む、すると狼の体躯に合わせるように剣も狼に勝るとも劣らないサイズの大太刀へと変化した

狼はロゼを見下ろす

ロゼ「なんと......凄いのうお主本領発揮出来るのか?」

狼剣士「......本領発揮?」

ロゼ「知らんのか、だがお主のこのカンジ......将来有望じゃぞ狼剣士よ」

狼剣士「その言葉は素直に受け取っておく、これでも龍化しないの?」

ロゼ「うむ、しなくてもええの」

狼剣士「......! 言ってくれる」

ーおいおい、どうなってんだこりゃ!?ー

ーええと狼剣士ちゃんが剣を投げたと思ったら狼に変身してて剣も馬鹿でかくなってー

赤髪「なんとなんとなんと!! 狼剣士が姿を変えた!! 何て威圧感を放つ狼さんだぁ! しかーしロゼの表情は変わらず狼剣士を睨みつけるー!!」

狼剣士「全力で行く......」

ロゼ「うむ、かかってこい」

狼剣士「......」

ロゼ「......」

狼剣士「オオオオオオ!!」ヒュン

ロゼ「!? いかん!」

ドゴァ!!!

ロゼ「(......速いのう、流石本領発揮と言ったところ......)」

狼剣士「逃がさない!!」ヒュン

ロゼ「!! うぐぅ!?」

ガッ!! ズガンッ!!

狼剣士「オオオオオオ!!!」

赤髪「狼剣士怒涛の連撃ー!! 巨体から繰り出される攻撃にロゼはなす術があるのかー!?」

ウルフ「おいおい、結構ヤバイんじゃねーかお前の嫁さん?」

男「確かに本領発揮出来るとは予想外だな......でも完成してるんでしょ魔女、忍?」

忍「勿論だ」

魔女「当たり前でしょう? 今に見てなさいな?」

男「それなら安心だ」ニッ

雪「男さん一体何の話を......」

男「別にただ......本領発揮出来るのはあの子だけじゃ無いってことさ」

姫「そ、それはつまり......!!」

女騎士「まさか......!?」

狼剣士「オオオオオオ!!」

ロゼ「クゥー!! 効くのう、先程の言葉は撤回してやろう! ちぇりゃぁ!!」

狼剣士「ぐ.........やっと本気をだしてくれるのか?」

ロゼ「うむ、本当はちっと取っておきたかったが、狼剣士よお前の強さに敬意を払ってこの試合......決着をつけようじゃないか」

狼剣士「.........随分な自信だね」

ロゼ「まさか、初戦でお主程の強者に当たるとは夢にも思わなかったぞ! では......行くぞ」

ロゼ「龍拳......」スゥ

狼剣士「.........何も起きて無いようだけど」

ロゼ「そうかの? むむ失敗か?」ニヤッ

狼剣士「.........!! 舐めるのもいい加減にぃ!! しろぉ!!」ブオン!!

狼剣士の一太刀がロゼへと迫る

しかし、その一太刀はロゼへと届く事はなかった、すんでの所で阻まれている

狼剣士「!? どういう事?」

ロゼ「どうした届いておらんぞ?」

一体何が、これが彼女の本気なのかと見え無い脅威に狼剣士は怯む

ロゼ「.........この技は龍拳と言ってのお主には見えて無いじゃろうが」

ロゼ「我には見えておる、自身が見惚れるほどの龍の腕がお主の一太刀を防いでおるぞ?」

狼剣士「......くぅ!」ギリギリッ

ロゼ「さて、本気を出せと言ったのはお主じゃからな? 一撃で伸びてくれるなよぉ!!」グワッ

狼剣士「グ......逃げ......!!」

ロゼ<ドラゴン・インパクトォォォ!!(龍の一撃)>

続く 以下おまけ

魔少女「ねぇ、忍これは何?」

忍「な!? (それは部下が持っていた秘蔵コレクション雑誌! >>516 >>517!!)」

魔少女「ねぇ、なんで!? なんで忍がこんなの持ってるのよ!!」

忍「違うんだこれは俺のじゃ......」

魔少女「私のこと嫌いになったの? 私より人妻の方が良いの?」ポロポロ

忍「嫌いな訳ないだろ!!」

魔少女「.........!!」

忍「誤解させてすまない、これは俺のじゃないよそれに」ギュウ

魔少女「はうん/// 忍///」

忍「俺はお前をとことん愛してるからな、だから泣かないでくれ俺の魔少女」

魔少女「ごめんなさい、私が馬鹿だった......忍、ごめんなさい」ポロポロ

忍「いいんだ、俺はお前しか見えてないよ」

魔少女「忍/// 好きよ///」

忍「ああ、俺も大好きだ///」

赤髪「............」

ーねぇ、今度の休日何処にいく?ー

ー近くの町で良い魔宝具店がオープンしたらしい、一緒に行かないか?ー

ーいいわね! 行きましょう!ー

赤髪「おどれら仕事しろーーーー!!!!!!」ンガァァッァァ

この後、赤髪に溜まった仕事を渡された忍と魔少女の休日は当然の如く返上確定であった

赤髪「うわーん、私だって良い旦那さん欲しいよ~! 出会いがないんだよー!」

男「よしよし、まぁいい事あるって赤髪」

ロゼ「こ、こりゃ赤髪! 若人にくっ付き過ぎじゃ!!」

男「まぁまぁ落ち着いてロゼ」

雪「赤髪さんご傷心の様ですので今は大目に見ましょう」

ウルフ「ゆ、雪」

雪「何ですウルフさん?」

ウルフ「近いんだが......」

雪「嫌......ですか?」シュン

ウルフ「う......勝手にしてくれ......」

雪「///! は~い」スリスリ

ロゼ「わ、我も若人に甘えたいんじゃー!! 赤髪どけんかぁー!」

赤髪「うわーん! 男助けてー!」

男「ちょ、落ち着けって......ぬうはぁ!?」

姫「.........ふぅ、今日も平和ですね」

男「見てないで助けてくれよ......」

おまけ終わり

狼剣士「 ーーーー!!」

ロゼの叫びと共に狼剣士は今迄味わった事のない衝撃に意識を刈られそうになる

それと同時に目の前にいる幼い形をしている彼女の力に歓喜していた

狼剣士「......っ(凄い......やっぱり外に出て良かった、こんなに強い人と戦えるなんてやっぱり私はまだまだ......でも......まだ立てる......!」

赤髪「ロゼの見えない攻撃が狼剣士をぶっ飛ばしたー!! 狼剣士選手大丈夫かぁ!!」

ロゼ「......ふむ、生きてはおるな?」

狼剣士「ぐ......まだ立てる......よ?」ヨロッ

ロゼ「......さすがじゃなお主」

赤髪「たちました!! なんと狼剣士が立ちました!! あれ程の衝撃を受けてなお立ち上がる狼剣士!! 僕は今猛烈に感動しているー!!」

狼剣士「はぁ...はぁ」

ロゼ「降参するか? 結果は見えてると思うが?」

狼剣士「......はぁ、まだ私は立てるよ......!」

ロゼ「......ふふ」

狼剣士「何が可笑しいの?」

ロゼ「うんや、それほどのメンタル......お主をそれ程突き動かすモノに興味が出ただけじゃ」

狼剣士「............」

ロゼ「さてと、ではお主のその気持ちに免じて、本気で殴ってやる...」

狼剣士「......!!」スッ

ロゼ「我ものう、負けるわけにはいかんのじゃ......行くぞ!! デリャアアア!!」

狼剣士「グラァァ!!(正直勝てない、でも一太刀入れて見せる!!」

互いに最高の一撃を食らわせるべく放った技は

ロゼ「っ!!」

狼剣士「!!」

一瞬の交錯......そして

狼剣士「......やっぱり、勝てないかぁ」フラッ

ロゼ「............うんやお主も見事じゃ敵ながら天晴れじゃぞ」ガシッ

狼剣士「......ふふ、ねぇ」

ロゼ「なんじゃ?」

狼剣士「良かったらお友達になってほしいな私外での友達まだいなくて」

ロゼ「ふふ、良いぞ今日から友達じゃ狼剣士と我はの」

狼剣士「良かった......じゃあ一緒に稽古して......ね?」ガクッ

ロゼ「......ふぅ、将来大物になりそうな奴じゃなまったく」

ロゼの一撃が狼剣士に勝る結果となった

初戦突破である

赤髪「試合終了ーー!! ロゼの一撃が狼剣士を射抜いたーー!! 勝者ロゼーー!!」

ーロゼーーー!! 良くやったーー!!ー

ー 初戦から飛ばすなー!ー

ー あんなちっこ可愛いのに強いなんて反則だ!!ー

ロゼ「(ふぅ、まさか初戦で龍拳を使う羽目になるとは予想外じゃったが......まだ手札はある、女騎士には見せとうないからの次は温存出来ればええが)」チラッ

女騎士「.........」

ロゼ「(......見てろ、すぐお主の所に行くからの)」ギロッ

雪「す、凄い......」

忍「ふ、当たり前だ俺と魔女と男が鍛えたんだ」

魔女「でも私達が特訓してた時より強くなってるわね、流石だわロゼちゃん......ねぇ男」

男「ああ、やっぱり凄いよロゼは」

姫「ですがあの剣士も中々の逸材ですね、本領発揮をするなんて......」

ウルフ「だがあれはまだ未完成だな、無駄があり過ぎる...ま、十分凄いけどな......」

女騎士「ロゼ......」ギリッ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~控え室~

ロゼ「ふぅ、取り敢えず初戦は上出来じゃったなぁ」

筋肉「.........」

拳士「.........」

ロゼ「ん、なんじゃ我をジロジロ見おって?」

筋肉「俺はお前に勝てる気がしない」

ロゼ「諦めたら終わりじゃぞ?」

筋肉「あのなぁ......そもそもお前の攻撃が視えないんだよ!! 対処しようがねぇよ!!」

ロゼ「そうかのう? じゃが筋肉よ我よりそっちの青年の事を考えるんじゃな」

筋肉「ああ? 俺がこんなガキに負けるとでも......」

ロゼ「お主、見た目で判断してやられたのをもう忘れたか?」

筋肉「うぐっ......確かに」

拳士「ふん、弱い奴ほど良く吠える」

筋肉「ああ!?」

ロゼ「落ち着け落ち着け、勝負は武舞台で決めんか」

筋肉「テメェは俺がぶっ倒してやる!!」

拳士「やれるもんなら......やってみな」

赤髪「さーてさて!! 初戦から盛り上がっております武闘会!! 続いて第二試合!! 我らがギルドのAAAランク筋肉さんと、拳士さんだぁ!!!」

ーワアアアアアアアア!!!!ー

ロゼ「ほれ呼ばれてるぞ」

筋肉「手加減しねぇからな!」

拳士「手加減してるとやられるぞ?」

筋肉「て、てんめぇ......!」

ロゼ「(ふぅ、なぜじゃろな筋肉が負けそうな気がしてならんわい......)」

短いけど投下、仕事を理由にするのは逃げと考えてはいるんですが結構疲れてまして......ボチボチ投下していきます!

赤髪「では両者準備はよろしいですか!!」

筋肉「へ! とっくだ!!」

拳士「俺もだ」

男「次は拳士と筋肉かぁ、なぁどっちが勝つかな?」

雪「私は拳士さんを応援します! 勿論勝つと踏んでです!」

忍「俺は筋肉に勝ってほしいな」

魔女「私もよ、この街のハンターとして頑張ってほしいわね」

姫「何にせよ二人ともAAAランクですし、良い試合になると思いますよ」

女騎士「.........」

赤髪「それでは、試合開始ー!!」

筋肉「.........最初から全開で行くぜ!!」スッ

拳士「.........全開か、ぜひそうしてほしいな」ニヤッ

筋肉「クッ、その生意気な面ムカつくぜ」

赤髪「両者睨み合いが続いてるー! さぁ先に仕掛けるのはどちらだぁ!! 互いにAAAランク、筋肉は槍を構えているが、拳士は己の身体一つのみ! 相性としては筋肉が有利だけど拳士これをどう切り抜けるー!」

ロゼ「お主さっきも思ったがノリノリじゃのう?」

赤髪「うひゃあ!? ロゼちゃん選手は控え室に居なきゃダメだよぉ!」

ロゼ「ええじゃろ試合観戦じゃ」

赤髪「でも......はぁ分かったよ、元よりロゼちゃんが来てから武闘会もハチャメチャになっちゃったし」

ロゼ「おう、わかっちょるのう! して赤髪はこの試合どう観る? 我はあの青年を知らんからのう」

赤髪「拳士は雪の担当する国のハンターだよ」

ロゼ「ほほう」

赤髪「そして若干17歳にしてAAAランクになった天才って呼ばれてる」

赤髪「ちなみに男も17歳でAAAランクになったから、男の再来って言われてるよ」

ロゼ「ほう、それ程強いのか」

赤髪「実力も高いけど、拳士は依頼を選り好みしないで困ってる人の依頼を最優先にやってるらしいんだ」

赤髪「その甲斐あってか、国では人気者だよ拳士はね」

ロゼ「(ふーん、益々筋肉が負けそうじゃわい)」

筋肉「............」

拳士「............どうした来ないのか?」

筋肉「うるせー! (くそ、生意気だがあいつ全く隙がねぇ...!)」

拳士「なら俺から近づいてやる!!」ヒュン

筋肉「!? うぉぉぉ!!」ガキンッ!

拳士「なんだよ、槍持ってんだから迂闊に近づけないと思ったんだけどな? 案外お前は弱そうだ」

筋肉「ぐぅ!! 言わせておけば!!」ブンッ!

拳士「おっと、そういえばさっきの試合、少女の姿が見えないと言っていたな?」

筋肉「だ、だったらなんだよ!」

拳士「つまりお前にはあれくらいのスピードで挑めば倒せるって事だ」

筋肉「なん......だと......!!」

拳士「悪いが俺も負けられない理由がある」チラッ

赤髪「ふぇ?」

拳士「筋肉、倒させてもらうぞ」キッ

筋肉「く!! こんのぉ舐めるなよー!!」

拳士「おせぇよ!!」フッ

筋肉「!? 消え...」

拳士「じゃあな、オラァ!!」ドゴォ!

筋肉「ゲァ!? く...くそったれぇ」バタッ

赤髪「あ」

ロゼ「ほう、速いのう」

拳士「......呆気ないな、まぁいいあと一回勝てば......」キッ

赤髪「試合終了ー!! 勝者拳士ー!」

ーワアアアアアアアア!!!ー

ースゲぇ一瞬で倒したよー

ー筋肉だって弱くない奴なのになー

ーあの少女とどっちが強いんだ!?ー

忍「......負けてしまったか」

雪「さすが拳士さんです!」

魔女「あの拳士君、さっきのロゼちゃんと同じ位のスピードだったわね」

ウルフ「中々強いじゃないか、俺も戦いたくなったぞ」

男「しっかし拳士といい狼剣士といい有望な奴が多いな」

姫「そうですね、(これならば女神が来ても......)」

女騎士「......」ピクッ

姫「女騎士?」

女騎士「少し席を外す」ガタッ

姫「わかりました」

男「............」

ウルフ「心配するな男、女騎士は俺の部下が監視している、それに流石に女騎士も下手に動かんだろ?」コソッ

男「......だといいんだけど」

赤髪「さぁこれで残すは決勝のみ!! 三十分の休憩を挟んだのち開始します!!」

ロゼ「別に休憩はいらんが?」

拳士「それは俺が取るに足らないって事か?」

ロゼ「あれがお主の全力ならば...な?」

拳士「安心してくれあんなのが本気なわけないだろ?」

ロゼ「ふふ、若き勇猛な青年か......」

拳士「? 何がおかしい?」

ロゼ「いや、気を悪くさせたのならば謝ろう、拳士と言ったか、お主口は悪いが暖かな魔力を持っているからのちと驚いた」

拳士「!! そんな事まで分かるのか」

ロゼ「これも修行の賜物じゃ」

拳士「............この喋り方は、他のハンターに舐められないように作っただけだ」

ロゼ「そうか」

拳士「改めて自己紹介しよう俺は拳士だ」

ロゼ「我はロゼ、龍族じゃよろしくの」

拳士「ロゼは何故武闘会に?」

ロゼ「ん? なにギルドマスターになるために優勝してAランクからAAAランクまで上げてもらうためじゃ、拳士は?」

拳士「俺は、どうしても会いたい人が話したい人がいる...」

ロゼ「......それはもしや赤髪か?」

拳士「!? 何でもお見通しって事か......」

ロゼ「ふふん、伊達に龍ではないからの、赤髪に恩義があるんじゃな?」

拳士「ああ、だから負けられない」

ロゼ「それは我も一緒じゃ」

拳士「全力で行くからな」

ロゼ「望むところじゃ」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「.........」

「来てくれると思っておりました」

「.........感じた事のある気配があったからな、要件は何だ?」

「いえ、先日お渡しした宝玉がお気に召して頂けたかと」

「.........悪くはない」

「おお! それは良かった! それで我々の組織に入って頂けますかね?」

「勘違いするな、私はお前らと仲良くする気はない」

「あら残念ですね......それではもう少し頑張ってみましょう」

「?」

「貴女を邪魔するあの少女、排除するのに手を貸しましょう」

「......」ピクッ

「私これでも結構強いんですよ、どうです?」

「必要ない、アイツは私の獲物だ」

「左様ですか、ではまたお伺いしましょうかね、ご健闘を祈っております」

「......ロゼ、ロゼッタ......私はお前を倒す......」

ウルフ部下「(......何だったんだあの黒い騎士は? 組織? 何にせよただ事じゃないな早急にウルフさんに報告を...」

女騎士「だが先ずは、後ろでコソコソしているお前を倒そう......」

ウルフ部下「な!? バレて......!!」

女騎士「死ね」ズバッ!!

ウルフ部下「がっ!!」ドサッ

女騎士「(......ロゼ、次はお前がこうなる番だ)」

続く

~おまけ、同棲~

魔少女「ふんふんふふーん♪」

忍「偉く機嫌がいいな?」

魔少女「当たり前よ! 今迄妄想でしか忍とこうして一緒にデートしたりとかなかったんだから」

忍「そうか......」

魔少女「? 忍は元気ないわね?」

忍「いや何でもないんだ」

魔少女「何か悩みでもあるの?」

忍「悩みでは無いんだが......」

魔少女「なら言ってよ! 私は忍の恋人なんだから遠慮しないで!!」

忍「魔女......分かったお前がそこまで言うなら」

魔少女「もう、忍にはそんな姿似合わないわ私に悩殺されて鼻血出てるくらいが可愛いわよ!」

忍「魔女......」ガシッ

魔少女「し、忍? そんな真剣な顔してどうしたの? (そ、そんなに悩んでたの? もしかして別れ話しなんて......)」

魔少女「(最近ため息とか多かったし、何か言いそうにしてたし......でも忍は私の事心から好きだって言ってくれたし......もう、何なのよぉ......)」

忍「確かに俺はウジウジしていた、だが俺はギルドマスターであり東方の故郷で育った大和男児だ」

忍「だからもう止めだ、魔女」ギュウ

魔少女「あひゅ/// しのび?」

忍「魔女、俺と一緒に暮らさないか?」ジッ

魔少女「ふぅえ///!? 忍と!?」

忍「お前ともっと一緒にいたいんだ......仕事が終わって別れるお前の後ろ姿を見たくない、これからは出迎えてあげたいし、出迎えたいんだ」ギュー

魔少女「え/// まって忍......ぁ」

忍「だがお前が嫌なら潔く諦める」

魔少女「い、嫌なわけないでしょ!! わ、私も忍ともっともっと一緒にいたいわ///」

忍「!! 本当か!?」

魔少女「.........///」コクッ

忍「そうか! じゃあ早速引越しの準備だな!」ナデナデ

魔少女「し、忍///」

彼は知らない

エルフの間では異性が住まいを一緒にするという事はプロポーズにも匹敵する言葉だという事を

彼は知らない

魔少女「(.........か、考えてくれているのかな///?)」

一年間も投稿して1スレすらいけない亀な>>1ですが皆さんの暇つぶしに読んでもらえるならと幸いと思っております!

そして別板にも勢いで書いてしまった...
暇なら読んで頂きたいです

男「猫娘との生活」 酉は同じです

ーーーーー
ーーー
ーー

赤髪「三十分......休憩は終わり!! さぁロゼちゃん拳士君出番だよ!!」

ロゼ「意外と短いのう三十分というのは」

拳士「ああ、俺も気が合う人に、龍に会えて良かったよ」

ロゼ「じゃがここからは」

拳士「敵だ......」

男「いよいよ決勝か~」

忍「歴代最速決勝戦だな」

魔女「ロゼちゃん頑張ってー!」

雪「け、拳士さん全力でやっつけちゃってくださーい!!」

ウルフ「正直拳士には荷が重いが......アイツは力を温存してる、何処まで男の嫁に食らいつけるか見ものだな」ニッ

姫「......女騎士」キョロキョロ

男「姫ちゃん女騎士はその内帰ってくるよ、多分アイツは次の闘いの為に瞑想してる」

姫「男さん......」

男「さぁもう少しだ、スゥ、ロゼーーー!!!」

ロゼ「!! 若人!」

拳士「!? 男さんなのか!?」

ロゼ「ふふん、そうじゃ知っておるのか」

拳士「ああ、過去の事とはいえギルマスランキング一位だからな、ハンターだったら誰でもしってる人だ」

ロゼ「若人は有名人じゃのう、嫁としてわちと嬉しくなってきたぞ」

拳士「!! 夫婦なのか?」

ロゼ「そうじゃ、まぁ今はお主との闘いに集中して.........」

男「頑張れー!! 俺の嫁ーー!!! 大好きだぁぁぁぁ!!!」

ロゼ「ななな!?///」

赤髪「あーらら、お熱いですなー」

ロゼ「は、白昼堂々と甘ったるい事を言うんじゃないわい!!/// 若人のバカタレー!///」

ーへぇ、見ないと思ったら結婚してたのか男はー

ーあ、あんな可愛い子が嫁だとぉぉ!!ー

ーでも龍だぞ?ー

ー可愛いければ問題無いだろ!! ちくしょー!! 羨ましいぃ!!ー

ウルフ「お、男お前って奴は......」

男「いやぁ照れてる顔も可愛いなぁ」

雪「(旦那さんに応援される奥さん...うぅ...私だっていつかウルフさんと///)」

拳士「ハッハッハ! 顔がにやけてるぞ?」

ロゼ「う、うるさい! 笑うんじゃないわい!! ふぅ......ムンッ!」キッ!!

拳士「ッ......なんてプレッシャーだ!?」

ロゼ「出来ればお主を倒しとうないが......」

拳士「......ふ、それは俺もだ!」

赤髪「それでは! もう前置きは不要!! 最後に立っていたものが勝者だぁ!! 決勝、ロゼVS拳士!!」

ロゼ「......」スゥ

拳士「......」グッ

赤髪「試合開始ーー!!」

ロゼ「おおおおお!! 龍拳!!」

拳士「最初から全開だぁぁぁぁ!!!!」ゴォォォォ!!

ロゼ「このカンジ...やはりお主も......!!」

赤髪「本領発揮!!」

ウルフ「やっぱりか...!」

雪「ふっふーん、拳士さんの本領発揮は凄いんですから!!」

姫「それはどのような?」

雪「それは見てのお楽しみです!!」

魔女「凄い魔力量ね......!」

忍「ああ、だが強大な力が溢れているが......なんだろな心地いい」

男「これは、アイツ唯もんじゃないな......」

拳士「おおおおお!!!! はぁぁ!!」

ロゼ「ぐぐぬ......(こりゃ驚いた...予想以上じゃ......)」

拳士「<ライジング・サン>これが俺の全力全開だぁ!! 行くぞぉ!!」ギュオッ!!

ロゼ「なんと輝き光る魔力じゃ、ふん面白くなってきおった」スゥ

拳士「おおおぉらぁぁぁぁ!!!」ドゴォ!!

超スピードで繰り出された拳士の拳はロゼの龍拳に防がれた、だが......

ロゼ「ぐぅ!?(重いのう......なんて力じゃ......しかしわざわざ懐に来てくれるとはのぅ...今度は此方が)」

拳士「まだだぁぁ!! <First・limit>アンロック!!」ドギャァ!!

ロゼ「なに!?」

拳士「ぶっ飛べぇぇ!!!」

拳士の拳は防がれた所では止まらず魔力を爆発的に増幅させてロゼをぶっ飛ばした

ロゼ「のわわぁぁ!?」

衝撃により煙が立ち込める、拳士はこれで倒せるとは考えていない、ジッと彼女をぶっ飛ばした先を睨みつける

男「おお!! アイツスゲぇな!!」

ウルフ「あんな奴がいたとはな、戦いたくなったぞ拳士ぃ!」

忍「<ライジング・サン>か凄まじいな」

雪「そうそれが拳士さんの本領発揮、繊細な魔力コントロールをして自身の攻撃、防御、スピードを飛躍的に増幅させるんです!!」

魔力「あんなに大きかった魔力がまた増えたのは......なるほど任意で倍加出来るのね、シンプルで強力だわ......!」

姫「人の域であそこまで......ギルドマスターでもないのに」

雪「ふふん、拳士さんだからですよぉ!」

ウルフ「偉くアイツを持ち上げるな雪?」

雪「実力も評価していますが、何より私が彼を押しているのは彼の強くなりたい理由もあります」

ウルフ「それはどういった理由だ?」

雪「それはですねぇ!!」

ーーーーー
ーーー


拳士「......」

衝撃によって作られた煙幕はまだ立ち込めたままだった

拳士「......俺は今のでアンタを倒せるとは思ってない、早く出てきたらどうだ?」

ロゼ「ふふ、すまんのう......予想以上に強くての驚愕しておったわ」

拳士「ふん、の割には全然効いてないじゃねぇか」

ロゼ「いやはや、我の龍拳がこうも容易く砕かれるとはな!」

拳士「なるほど、俺の攻撃はその龍の腕に阻まれたって事か」

ロゼ「!? 視えるのか?」

拳士「今の状態ならアンタから流れる魔力が視える、凄いな空間魔法か」

ロゼ「視えているのなら仕方ない、我の龍拳は別空間におる我自身じゃ......龍化させて<ゲート>を使い顕現させておる......とは言っても魔力で具現化させておるから二対一ではないぞ?」

拳士「説明してくれるのは有難いが良いのか? 種明かしして」

ロゼ「お主とはフェアに戦いたいだけじゃ、拳士という人間への敬意じゃな」

拳士「............俺のライジング・サンは、魔力のコントロールで力を何倍にも引き上げる技だ」

ロゼ「......お主」

拳士「だが倍増させるにも限度がある、今は<third・limit>までが限界だ、長時間保てる技でもないしな」

ロゼ「まだ上がるのか、ますます凄いのぅ拳士は」

拳士「だから......ここからは、待った無しだ......」ギンッ

ロゼ「ふふん、ええじゃろう乗った!!」

拳士「<second・limit>アンロック!! 未来を照らせ!! 切り開けぇ!! 拳に乗せてぇ!!! オラァァ!!」

ロゼ「!!(拳士......!!) 」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~三十分前~

ロゼ「拳士は赤髪にどんな恩義があるんじゃ?」

拳士「......俺は元々孤児だった」

拳士「孤児院でも邪魔者扱いされて、思い切って家出したんだ」

拳士「でも、そん時俺は八歳で世間の大変さなんて全く分かってなくてさ、あっという間に死にかけた」

拳士「で、死にかけの俺に魔物が群れてきてさもう駄目だと思った」

拳士「元々親もいない、誰も...俺なんか死んでも気にしないだろって考えてたし、くたばっても良いやって目を閉じた時だ」

拳士「あの人が助けてくれた......」

拳士「それから二年くらいあの人にハンターのノウハウを教わって別れたって感じだ、今の俺はあの人との日々があったからこそ居るんだ」

拳士「俺を救ってくれた赤髪さんにお礼を言いたくて......何よりギルドマスターになって赤髪さんの隣で仕事をしたくて今回武闘会に出場したんだ」

ロゼ「(......そうか、その想い一つで拳士は此処まで来たんじゃな)」

ロゼ「(......なんて一途なんじゃ)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

拳士「おおおおおお!!!!」

ロゼ「(拳士よ、お主の想いは良く分かった)」

ロゼ「じゃからちと本気でやってやろう......」

拳士「!! そこだぁ!!」ブオン!!

ロゼ「甘い!!」ガシッ

拳士「ッ!? なに!?」

ロゼ「second・limitでその程度のスピードならお主など容易い」

拳士「ぐ、うぉぉぉぉ!!!」

ロゼ「無駄じゃ」パッ

拳士「うぉ!」ヨロッ

ロゼ「さっさと本気でいかんと危ないぞ? 」スゥ

ロゼ「ドラゴン・インパクト!!!」ドギャァ!!

拳士「ぅ...!! ゲホァ!!」

赤髪「なんとー!! 両者開始早々に全開だぁー!! しかし、拳士にロゼの重い一撃が炸裂ー!!」

拳士「つっー! 痛ぇー!」

ロゼ「ふっふ、その程度で済むのか!」

拳士「言ったろ、防御も上がるんだ」

ロゼ「若くしてその力量......世界は広いのぅ」

赤髪「おおっと拳士! あれだけの攻撃を受けてピンピンしてるー!!」

拳士「......当然だ俺は赤髪さんの弟子だからな!」

ロゼ「......まぁ赤髪はお主の事気づいてないがのぅ」

拳士「仕方ないさ、当時の俺なんて泣き虫坊主だったし......ましてや十歳だったんだ」

ロゼ「それだけ見違えたとも取れるがな?」

拳士「それだと嬉しいけどな......だからもっと見せるんだ成長したって事を......!!」グッ!

拳士「<third・limit>アンロック」

拳士「これが本当のぉ......全力だぁぁぁぁぁ!!!!」ドギュンッ!!!

ロゼ「......ふふふ、ふはははは!!」

ロゼ「なんじゃろなぁ、本来なら愚策なんじゃが......」

ロゼ「お主とは力一杯拳で闘いたくなったぞ!!」

拳士「行くぞロゼ......」

ロゼ「ふふん、かかってこい!!」

続くー おまけは忍と魔女ばかりですが他のキャラのも書いていきます

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ウルフ「なるほどなぁ、赤髪に弟子がいたとは」

雪「はい! 私は拳士さんのその一途な気持ちに感動して彼をサポートしているんです!」

忍「熱い良い漢じゃないか」

魔女「赤髪もきっと鼻が高いわね~、気づいていればの話だけど」

男「見た限り気づいてないだろなぁ、分かってたら驚いてると思うし」クスッ

姫「ふふ、全くです」

本領発揮した闘いは

ロゼ「おおおおおお!!!!!」ドドドドド!!

拳士「らぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ガガガガガ!!

会場にいる民衆を釘付けにし

ギルドマスター一同「............」

男「これは、予想外だな」ニコッ

ギルドマスターでさえも魅了した

狼剣士「ん.....んん、は!! 試合はーー」

ーワアアアアアアアア!!!ー

狼剣士「!! ロゼ......」ダッ

ロゼ「ちぇりゃぁ!!」ズンッ!

拳士「グゥ!? まだまだぁ!!」ドゴォ!

ロゼ「うぐっ!? なんのこれしき!!」

互いに一歩も譲らずにその場で只々、拳をぶつけ合う

拳士「(世界が広い? こっちの台詞だ! こんな奴が......ギルドマスターでもないのに......強い奴が居たなんて!!)」

ロゼ「(third・limit、なんて強さじゃ......ふふ、それだけ赤髪と過ごした日々が拳士にとってかけがえのない物ということか......!!)」

拳士「ロゼエェェェェ!!!」

ロゼ「拳士ィィィ!!!」

しかし、何時までも続くかに思われたこの激闘は徐々に終わりへと進む

ロゼ「テヤァ!!」

拳士「グ!! クソ......!」

ロゼ「言っておくがこの拳は止めぬ!! それがお主への礼儀じゃぁ!!」

拳士「(まだだ、待ってくれ......俺は......まだ闘える!!)」

拳士「赤髪さんにもっと成長した姿を見せるんだ......!!」

赤髪は二人の闘いを見つめている内に不思議な違和感を覚えていた

赤髪「(拳士君の闘い方......私にそっくり......構えや攻撃動作が私と重なる)」

一体誰に教わったんだろうと思考が巡る、記憶を辿れど過去に自分に師事したハンターはいない、だが

あの泣き虫だった子供をただ一人除いては......

拳士「ガァァ!?」

ロゼ「どうやら限界がきてるようじゃのう......残念じゃ」

拳士「はぁ......はぁ、まだ...だぁ」グラリッ

男「時間切れか......」

ウルフ「ああ、あいつの本領発揮もまだ未完成だったようだしな......」

雪「け、拳士さん......!!」

ロゼ「お主のその気力は認めよう......じゃが......」フッ

拳士「!?」

ロゼ「我の方が強かった......」ドズンッ!!

拳士「う!? ぁ......」

ロゼ「それだけじゃ、じゃが強かったぞ......あっぱれじゃ後はゆっくり休め拳士よ」

拳士「(.........クソ、もう終わりかよぉ......<third>でも届かないなんて......)」

拳士「(せっかく優勝して赤髪さんに......赤髪さんに......)」

ロゼの一撃、そして本領発揮の反動が拳士を襲う、勝てなかったと......恩人へ情けない姿を晒してしまったという気持ちから......拳士の頬には一筋の涙が光っていた

そして、搾り出すように

拳士「赤髪さん......ごめんなさい......」フラッ

赤髪へと言葉を紡ぎ、踏み止めていた意識を手離しかける......が

赤髪「!!! 拳ちゃん!!」

拳士「!!!」

手離す訳にはいかなくなった

拳士「赤髪......さん?」

赤髪「拳ちゃん!! 拳ちゃんだよね? 何も言わなくて良い!! 悔いを残したら許さないぞー!!!」

拳士「!!」

ー良い拳ちゃん? 男の子なんだからどんなに辛い事があっても、選択肢を間違ったとしても諦めちゃ駄目!ー

ー悔いを残したら、私が許さないぞ~! ふふん!ー

拳士「おおおおおおぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!」ビキビキビキィィィ!!!

ロゼ「!!............本当に一途で真っ直ぐな漢じゃ......」

拳士「(赤髪さんが見てくれている!! 諦めるなと言っている!! だったら......弟子の俺が......俺が......!!)」

拳士「諦める訳には......いかないんだぁぁぁ!!! <ライジング・サン>!!」

拳士「おらぁぁぁぁ!!!!」

拳士は再び、己の気持ちを奮い立たせた

身体中が悲鳴を上げ意識を保つのも儘ならぬ状態で

立っていられるのは、赤髪への一途な想いからだった

ロゼ「............見事じゃ拳士、その気持ちがあれば我に追いつくじゃろ......」

ロゼはその姿を見て、思わず尊敬の念を抱く

しかし、拳士同様ロゼもまた負けられない

ここは目的への通過地点でありゴールではない

故に彼女は、只の一瞬、本気になった

ロゼ「だが、今はゆっくり眠れ......」

ロゼ「赤い誓い<レッド・フレイム>」スッ

拳士「!! がっ.........」

赤髪「拳ちゃん!!」

拳士「............」バタンッ

ロゼ「............楽しかったぞ拳士」

彼女は正直、この力は使わないと決めていた

だが拳士はその彼女を一瞬でも本気にさせる程に

強く、一途な漢だった

しかし......だからこそ

拳士「............」ユラリッ

彼はまだ、立ち上がる

ロゼ「............な!!?」

拳士「遠くに見える......」ユラリッ

ロゼ「な......お主まだ立てるのか......!?」

拳士「大きな......ゴフッ、背中にぃ!」フラフラ

ロゼ「(なんという執念じゃ......)」

拳士「いつかは......はぁ、はぁ、追いついて......」グッ

ロゼ「(拳士、お主という奴は......)」

拳士「肩を並べて......歩いていきたいんだぁぁぁぁぁ!!!!!」ドォウ!!

ロゼ「......見事じゃ」フッ ドゴン!!

拳士「!? きえ......うごぉ!!?」

ロゼ「............お主は本当に良い漢じゃあ......」

拳士「うぁ......が」

ロゼ「次闘う時を楽しみにしとるぞ?」ニッ

拳士「............へ、次は......負けねぇ、から......な」フラッ

ロゼ「おっと、まったく......終始驚かされたぞ拳士よ、まぁゆっくり休め」ガシッ

赤髪「し、試合終了ーー!!! 拳士を下し今大会優勝者はロゼだぁぁぁぁ!!!」

ーワアアアアアアアア!!!ー

ロゼ「......ふ、すんなり勝てると思ったが」

拳士「......」スゥスゥ

ロゼ「見所がある奴が出てきおってからに」ニコッ

ーロゼーーーー!!!ー

ー強くて可愛いなんて、反則だぁぁぁぁ!!ー

ローゼ! ローゼ! ローゼ! ローゼ!

ウルフ「うぉぉ!! 最後の何だったんだ!? 男説明しろ!!」

男「いや俺も龍拳までしか......ロゼってばちょっと見ない間に見違えたなぁ、惚れ直した~」

忍「いつの間にあんな隠し技を...」

魔女「一瞬だったけど、普段のロゼちゃんからは別の......異質な魔力を感じたわ、一体何なのかしら?」

雪「け、拳士さん......負けてしまいましたか......」

姫「ですが拳士の目的は達成出来たようですよ?」

雪「......あ!!」

姫の視線の先を雪は追いかける、すると拳士に駆け寄る赤髪の姿が映った

赤髪「拳ちゃーん!!」タッタッタ!

ロゼ「ふふ、赤髪め......ほれ拳士起きんか」ペチペチ

拳士「......んん、ロゼ......そうか負けたか......」

ロゼ「惜しかったぞ?」

拳士「負けた相手に言われてもなぁ......」

ロゼ「そう言うな、ほれ」フイッ

拳士「? .........!! 赤髪さん!」

赤髪「拳ちゃーん!! すっごく良い試合だったよー!!」ギュウ

拳士「イデデデデ!? まって赤髪さ......痛いー!?」

赤髪「ああ!? ごめーん!!」

拳士「ってて、相変わらずお元気そうで」

赤髪「拳ちゃんもまさかそんなに立派になってるなんて思わなかったよ......」ウルウル

拳士「赤髪さん......」

赤髪「拳ちゃん......」

ロゼ「オッホン!! 積もる話はあるじゃろうが......赤髪!」

赤髪「あ! 拳ちゃん話は後でゆっくりしようね!」

拳士「はい......!!」

赤髪「さぁ皆さん! 少々脱線しましたが、今大会優勝者を改めて発表だーーー!!!」

ーワアアアアアアアア!!ー

ロゼ「ふふん、改めて言われるのも悪くないのう」

赤髪「今大会優勝者は、颯爽と現れて出場者に洗礼を下し!! そして一気に頂きに駆け上がったこのロリっ子!!」

赤髪「のじゃロリとは我のことじゃーー!!! ロゼーーー!!!」

ーワアアアアアアアア!!ー

ロゼ「............ってなんじゃその説明はぁぁ!!?」

ーロゼーーー!!ー

ーのじゃロリサイコーーー!!!ー

ーちっちゃカワイーーー!!ー

ロゼ「............お、お主ら......ふ、まぁええか......」

ロゼ「(そうじゃ、ここはゴールではない!! 本当のゴールは......!!)」キッ

姫「優勝者はロゼさん......男さんの奥さんですか」

忍「(女騎士は何処に行ったんだ?)」ボソ

魔女「(ごめんなさい、途中で女騎士の魔力を見失ったの......)」ボソ

男「............」

ウルフ「いよいよか......」

男「ああ......」

雪「............」

「やはり来ましたか......」

姫「女騎士.........!!」

ウルフ「!?(部下の気配がない!? まさか.........)」グルルッ

男「ウルフ」ガシッ

ウルフ「男.........!」

男「すまない、気持ちは分かる...だが俺の嫁さんに任せてくれないか?」

男「こっちだっって気持ちは一緒だからな.........」

ウルフ「............分かった」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「............」

ロゼ「............」

女騎士「............あれから少しは強くなったようで?」

ロゼ「............さぁの、お主は特に変わらんのう?」

女騎士「口だけは達者ですね?」

ロゼ「良いから降りてこんかい......小娘、我はもうーー」スゥ

ロゼ「前の様に容易くは倒せんぞ?」グッ!!

女騎士「............良いでしょう今度こそ」

女騎士「永遠に眠らせてあげます」ニコッ

続く 赤髪はボクっ娘なんですが間違えて私と言っている箇所がありますが気にせず読んで下さい!

赤髪「武闘会優勝者は決まったが、今回はそれだけでは終わらなーい!! 何とギルドマスターが優勝者と戦うぞー!!」

ーワアアアアアアアア!!!ー

赤髪「だけどその前に優勝者は激戦を潜り抜け疲れているから三時間の休憩を挟みます!! それでは三時間後に合間見えましょー!!」

ーワアアアアアアアア!!ー

ーいや~今回は一段とレベルが高かったなー

ー優勝したロゼちゃんも強かったが、他の選手も優勝狙える力量だったからなぁー

ーそれを倒すロゼちゃんはもっと凄いけどなー

ロゼ「.........ふう、休憩か今の内にしっかり休むとしよう」

赤髪「ロゼちゃん取り敢えずお疲れ様」

ロゼ「うむ、当然じゃがな!」

狼剣士「ロゼ!」

ロゼ「ん? おお、気がついたか?」

狼剣士「優勝したんだね? 凄いや」

ロゼ「ふふん、もっと褒めてもええぞ?」

赤髪「狼剣士ちゃんもナイスファイトだったよ?」

狼剣士「ありがとう、でももっと強くならないとなぁ、次は負けないよロゼ!」

ロゼ「勇ましいのう、望むところじゃ」

拳士「俺も忘れてもらっちゃ困るな」

狼剣士「拳士.........」

拳士「俺お前とも戦ってみたいんだ」

狼剣士「.........先ずは元気になってからだね?」

拳士「まぁな、いでで......」

赤髪「ロゼちゃんより拳ちゃんの方が重症だね? ほら治療室行くよ」

拳士「はい.........ロゼ」

ロゼ「ん?」

拳士「相手はギルドマスターだけど、お前なら良い勝負出来ると思う、頑張れよそれじゃ」スタスタ

ロゼ「ふ、当たり前じゃ」ニッ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「.........三時間ですか、なら瞑想でもしてます。それでは」スタスタ

姫「わ、分かりました」

男「.........」

ウルフ「たく、見ない間に変な雰囲気出すようになりやがって」

姫「男さん女騎士に一体何があったのですか?」

男「.........まぁ色々だよ」

姫「色々って.........!! もっとハッキリ説明してください!!」

忍「姫ちゃん、あいつが男を好いていたのは知ってるな?」

姫「はい......ですが振られたといっても流石に」

魔女「でも女騎士の中では重大な事だったのよ? まぁ男がもっとしっかりしてればこんな事にはならなかったと思うけど」

姫「.........男さん」

男「.........ハッキリ断ったんだけどな、諦めてないようだ......それに今の女騎士からは危うい雰囲気も感じる」

ウルフ「確かにな俺が部下に監視させていたんだがそいつと連絡が取れなくなった......」

姫「女騎士.........」

男「てなわけで女騎士に関してはロゼに任せる事にした」

雪「さ、三角関係ですか.........これはなんと.........」

魔女「とは言うけど女騎士の片想いよ」

ウルフ「勝算はあるのか?」

男「勝算は、半分かな?」

ウルフ「おいおい.........」

忍「だがギルドマスターに拮抗しているのは凄まじい事だ」

魔女「そうよ! それにロゼちゃんはまだ隠し玉を持っているわ!」

雪「なんにせよ何事もなく終わって欲しいですね......」

姫「.........」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「.........」ソワソワ

ロゼ「.........」ソワソワソワ

狼剣士「どうしたの?」

ロゼ「へ? い、いや何でもないぞ!」

狼剣士「そういえば会いに行かないの? ギルドマスターの男さんってロゼの旦那さんなんでしょ?」

ロゼ「そうじゃが......」

狼剣士「というより、会いたいって顔してるよ?」

ロゼ「そ、そうかの?」

狼剣士「うん、だから行こうか?」グイッ

ロゼ「え......ふえ!?」ズルズル

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ウルフ「ところで嫁の所には行かないのか?」

魔女「ロゼちゃんきっと喜ぶわよ?」

男「行きたいけど、仮にもギルドマスターだし勝手に行動するのは...」

雪「大丈夫ですよぉ! 今更じゃないですか!」ニコッ

忍「気にするな今に始まった事じゃないだろ?」ニッ

男「お、おいお前ら......」

「失礼致します」ヒュン

男「うお! 忍の部下か?」

忍部下「男殿に会いたい方が来ております」

男「俺に?」

狼剣士「たのもー」バンッ

ロゼ「こりゃ! 許可があるまで待っとれと言われたじゃろ!?」

狼剣士「大丈夫大丈夫」

男「あ」

ロゼ「まったく......ぁ」

男「ロゼ......」

ロゼ「若人......」

狼剣士「ふふんやっぱり大丈夫」

ウルフ「なわけあるか」コツン

狼剣士「わふ? ウルフ?」

ウルフ「やっぱりお前だったか......」

忍部下「......では私はこれで」

忍「ご苦労だったな」

忍部下「恐縮です、では」ヒュン

男「こうやって会うのは久しぶりだね?」

ロゼ「そうじゃのう、あの応援はこっ恥ずかしかったが......?」

男「だって応援したくなってさ」ナデナデ

ロゼ「ん/// それは嬉しいが///」

男「へへ、雪、ウルフそれに姫さん、紹介するよ俺の嫁のロゼだ」

ロゼ「ロゼじゃ、よろしくの」

雪「雪です! よろしくお願いします!」

ウルフ「ウルフだ、男とは長い付き合いになる、よろしくな」

姫「姫です、先ほど迄の闘いとても素晴らしい物でしたよ?」

男「だろぉ? 流石俺の嫁」

忍「確かに予想以上だったな」

魔女「ロゼちゃんすごかったわ!」

ロゼ「ふふん、当然じゃぁ......あやつはおらんのか?」

男「うん、アイツは試合前とかになると一人で精神統一とかするからさ」

ロゼ「.........まぁええか居ても気まづいわい」

忍「それでこっちの.........たしか狼剣士だったか? ウルフの知り合いか?」

ウルフ「知り合いというか.........」

雪「.........」ジッ

狼剣士「初めまして、狼剣士です、兄がお世話になってます」

魔女「ええ!! ウルフ妹がいたの?」

姫「初耳です」

雪「妹さんですか」ホッ

男「へぇ、お前に似合わず可愛い子だな?」

ウルフ「うるせい、狼剣士なんで里から出てきてるんだ? お前はまだ修行中だろ?」

狼剣士「ん......番(ツガイ)探し」

雪「え!?」

魔女「あら」

姫「つが...い?」

ロゼ「そうじゃったのか」

ウルフ「? 言ってる意味がよく分からないんだが?」

狼剣士「簡単、私は自分より弱い男を伴侶にしたくない......でも里には私より強い男がいないから里を出たの......親も煩かったから丁度いいやって」

ウルフ「おま...そんなに強く」

男「お前の妹だしな」

狼剣士「でも里を出て直ぐに私より強い人が現れてびっくり」チラッ

ロゼ「うんや、お主も強かったぞ」

狼剣士「うーん、男じゃないのが残念」

ウルフ「おいおい......相変わらずだなお前は」

忍「ははは、ウルフの妹はマイペースな女性だな」

狼剣士「.........貴方名前は? たしか」

忍「ああ、俺は忍、ギルドマスターだ狼剣士のお兄さんには世話になっている」

狼剣士「貴方があの忍さんなんだ、里でも有名だよ?」

忍「恐縮だ、さっきの試合素晴らしかったよ、独力で本領発揮を会得した人がいるとは思わなかった」

狼剣士「.........ありがとう、でも負けちゃったけどね」

忍「狼剣士の本領発揮はまだまだ強くなる大丈夫だよ」

狼剣士「!! 本当に?」ズイッ

忍「ああ! なんならアドバイスしても.........」

魔女「.........しーのーびー」ジー

忍「ま、魔女!? どうしたんだ?」

魔女「.........ちょっと来なさい」ムンずっ

忍「な、なにぃ!?」

狼剣士「.........?」

ウルフ「気にすんなヤキモチだろ」

雪「ふふ、ジェラシーな魔女さんは新鮮ですね」

姫「忍も迂闊でしたね」クスッ

ロゼ「ふふ、魔女も乙女じゃなぁ」

男「そうだね、それじゃ俺たちも」ギュ

ロゼ「若人?」

男「ちょっと席外すなー いこロゼ」スタスタ

ロゼ「う、うむ」

ウルフ「なんだ皆んな居なくなりやがって」

狼剣士「ところで番は見つかったの? にいさん?」

ウルフ「おまそれは......!」

雪「.........///」ジー

ウルフ「.........(無言で見詰めるな雪ー!?)」

姫「.........女騎士」

続く

おまけ

魔女「ふぅ今日も一日終わったわ~」

魔女「さっさと帰ってシャワーでも......あ、もうこっちじゃないわね」

魔女「(ふふーん、忍と一緒に暮らせるなんて......はぁ、幸せぇ!!///)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

魔女「た、ただいまー」

忍「おかえり魔女」

魔女「..................」

忍「ん? どうしたんだ玄関で惚けて?」ナデナデ

魔女「(忍がおかえりって......出迎えてくれてる出迎えてくれてる出迎えてくれてるぅ!!///)」

忍「夕飯出来てるぞ? それとも先にシャワー浴びるか?」

魔少女「じゃ、じゃあ先に忍びに甘えるー!!!」ポンッ

忍「おっと、今日もお疲れ様」ギュウ

魔少女「忍ー! 忍ー! 私今日も頑張ったわよ!」スリスリ

忍「俺は休みだったからな、だが部屋の掃除や洗濯はやっといたぞ」

魔少女「忍って意外と家庭的よね?」

忍「故郷では皆んなで分担してやってたからな? それに比べて魔少女は意外に適当だな?」クスッ

魔少女「だ、だって......人には得手不得手が......あるでしょ?」

忍「なに、今すぐやれとはいわないさ......俺は魔少女の知らない一面が見れて嬉しいよ」

魔少女「そ、そうかしら? 逆にガッカリしてない?」

忍「むしろ俺色に染めてやるさ、手取り足取りな?」

魔少女「俺色!!(忍に私染められちゃうの!? そ、染められたいー!!///)」ギュウ

忍「ほら、何時までもくっ付いてたら夕飯が冷めてしまうぞ?」

魔少女「そ、そうね最初に夕飯いただくわ」

忍「分かった」

魔少女「(はぁ......同棲ってきいて不安もあったけど......いいわぁ///)」

忍「あ、そうだ魔少女」

魔少女「なに?」

忍「ん」チュ

魔少女「!!?///」

忍「今日頑張ったんだろ? ご褒美だ」ニコッ

魔少女「............(同棲サイコォォォォ!!!///)」

おまけ 終わり

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「若人何処へ行くんじゃ?」

男「んー、二人きりになれる場所」

ロゼ「ふ、ふたりきり...///」

男「うん、着いたよ。ここは赤髪から借りてる私室なんだ......だから」

男「ロゼと......もう二時間ちょっとしか無いけど、二人きりになりたくて」

ロゼ「若人.....///」

男「凄く強くなったねロゼ、俺嬉しいよ」ナデナデ

ロゼ「それは若人や忍と魔女のお陰じゃ、我一人ではこうはいかんかった」

男「でも頑張ったのはロゼだよ、おいで」

男は近くにあるベットに腰掛けロゼに手招きする

彼女は言われるがままに男へと近づくとそのまま膝の上にちょっこりと座らせられた

男「ロゼ......」ギュウ

ロゼ「.........ん、若人///」ギュウ

男「思えばロゼと出会ってからこういう時間中々なかったよね?」

ロゼ「そうじゃのう......」スリスリ

男「本当はもっとロゼとゆっくりしたいんだけど......」

ロゼ「うんや、修行中も我の事を応援してくれたり、こうして愛情を若人から貰っておるから満足じゃぁ...///」

男「俺はもっとあげたいよ?」ナデナデ

ロゼ「若人......ぁ、ん///」

男<好きだよ>

ロゼ「ぁぁ...!/// そ、それはダメじゃ///」

男<愛してる、俺の可愛い奥さん......ずっと、ずっと俺と一緒にいてくれ>

ロゼ「はぅぅ.../// ほ、本当に勘弁してくれぇ///」キュンキュン

男「ごめん久しぶりだからさ、もっと見せてよその照れてる顔を......可愛いくて仕方ないんだ、ほらこっち見て」

ロゼ「うぅ......///」ジッ

男「ん......」チュ

ロゼ「ん!?///」

男「ちゅ...ロゼ......ん」ギュウ

ロゼ「わ、わこうどまーーはむぅ///」

男「へへ、大好きだよ」ナデナデ

ロゼ「若人/// 我も好きじゃ...大好きじゃ///」ニコッ

男「!! ロゼ......///」チュ

彼女の笑顔に感極まった男は彼女の髪へキスを落とす

ロゼ「ぁ....../// 待ってくれ若人まだ奴との試合が、じゃが若人がどうしてもというなら我は......///」

ロゼ「わ、我は余り経験は無い......じゃから若人がリードしてもらえると良いんじゃが....../// 若人///」ギュウ

男「え?」

ロゼ「......ふぇ?」

男「.........あ、そうだったね髪へのキスは......忘れてた、あはは」

ロゼ「.........!?/// 馬鹿たれ若人ー!!///」ポカポカ

男「ごめんごめん! でも大事な試合前に流石にね? 代わりにーー」ギュウ

ロゼ「はぅ?///」

男<いっぱい褒めちぎってあげるよ>

ロゼ「.........!?///」

ーだめじゃ若人そんな....../// やめっ......ぁぁぁ///ー

ー耳元でぇ/// 甘い言葉を......はぅっ/// ん......ふぁ......///ー

ーもう無理じゃ......若人我は....../// ぁ、ん、んー/// やぁ、はうん......///ー

ー好きじゃ/// 我も若人のこと愛しておるぞ....../// ん、ちゅ、はむぅ、ちゅる/// 若人、若人......///ー

男の褒めちぎりは一時間程続くのであった

ーーーーーー
ーーーー
ーー

忍「どうしたんだ突然、らしく無いぞ?」

魔女「.........」スタスタ

忍「(.........まぁ大方俺が狼剣士と話していたのが気に食わなかったのだろう)」

忍「(嫉妬してくれるのは嬉しいがさて、どう静めようか)」

魔女「.........」ガチャ ブンッ

忍「うわ!?」

魔女「.........」バタンッ

忍「魔女、思い当たる所はあるが入ってくれ無いとわから無いぞ?(ここは仮眠室か? なんでまたこんな所に?)」

魔女「.........てないで」

忍「.........?」

魔少女「私のこと捨てないでーー!!」ウルウル

忍「な......に!?」

魔少女「あんな嬉しそうに他の女と話ししちゃだめよ! 忍は私のなんだからー!!」ギュウ

忍「お、落ち着けあれは社交辞令という奴でな......」

魔少女「駄目よ...! 忍は私だけ見てれば良いの! 他の女は見なくて良いの!! ねぇ? そうでしょ?」

忍「それは仕事柄無理だぞ?」

魔少女「どうして? 私は出来るわよ? というよりもう私には忍しか映ってないわ」

忍「.........魔女? どうしたんだ?」

魔少女「私には忍しかいないの、だってハンターになって貴方と出会ってからずっと、ずっと好きだったのよ? それくらい好きなんだから、他の男なんて映る訳ないじゃない、でも忍は私の事どれくらい好きなの? やっぱり魔法で変身してるだけの私は貴方にとって魅力が無いの? でも私頑張って忍好みの女になるから...染めてくれるんでしょ? 良いわよ私忍のお願いならどんな事でも出来るわ、だから私だけ見て......忍、もう離したくないの側に居たいの......好きなの/// 大好きよ/// 忍ぃ......」ポロポロ

忍「.........ふぅまったく心配性だな」ナデナデ

魔少女「だってぇ......!」

忍「大丈夫だ、俺は魔少女が世界で一番好きだよ、お前が居れば後は何もいらない......不安にさせてごめんな?」ナデナデ

魔少女「.........ふ、ふん! 今更誤魔化さないでよ...! 仲良く話してたじゃない」

忍「まいったな、仕方ないもっと時期をみて言うつもりだったが、魔女」ジッ

魔少女「.........なによ」

忍「自分でエルフについて調べていたんだが、エルフの間では異性が住まいを一緒にするという事は結婚をしたも同義、だろ?」

魔少女「.........そ、それがどうしたのよ! 言った時は知らなかったんでしょ......今更ーー」

忍「俺は......! お前との今後を前向きに考えている」

魔少女「」

忍「だが、もう少し待っててくれ時期が来たらちゃんと、お前に伝えるよ......だから待っててくれ俺の......ふ、まだ早いか」ナデナデ

魔少女「」

忍「.........魔女?」

魔少女「(前向きって事はつまりそういう事よね? け、けけけ、けっこんって事よね? 忍と? 本当に? 私の旦那さん? ダーリン? 夫? 夢じゃないわよね? 嘘じゃないわよね?)」

忍「魔女? 大丈夫か?」

魔少女「ふ、ふぇ///」パタッ

忍「.........やはりまだ早かったか......」

続く 気づいたらみんな恋愛フラグ立ってました...... それでも見て頂ければ嬉しいです!

誤 忍「魔女、思い当たる所はあるが入ってくれ無いとわから無いぞ?(ここは仮眠室か? なんでまたこんな所に?)」

正 忍「魔女、思い当たる所はあるが言ってくれないとわからないぞ?(ここは仮眠室か? なんでまたこんな所に?)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~三時間後~

男「ふぅ~」

ウルフ「随分清々しい顔してるじゃないか?」

男「久しぶりに嫁さんと会えたからさ」

ウルフ「.........そうか」

雪「......良いなぁ男さん」チラッ

ウルフ「.........」プイッ

雪「んもぅ......あっちもあっちですし」

忍「魔女......そろそろ離れてくれないか?」

魔女「んふふ~ だーめぇ~///」

雪「(.........く、悔しい)」

姫「魔女さん忍さんが困ってますよ? それに公共の場です、程々にお願いします」

魔女「は......! ごめんなさい取り乱してたわ......」

忍「ふう」

ウルフ「お前魔女と何してたんだ?」

忍「いえ、ちょっと今後の話しを......」

ウルフ「そういう事か、全くギルドマスターが揃いもそろって......」

雪「これは波に乗るしかありませんねウルフさん!!」

ウルフ「のらん!」

雪「そ、そんなぁ......」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

赤髪「(いよいよだね......)」

ロゼ「.........うむ」

拳士「俺は観客席で応援してるからな」

狼剣士「頑張ってねロゼ......!」

筋肉「まぁ、死ぬなよ?」

拳士「いつの間に居たんだお前?」

筋肉「うるせー、知らない仲じゃねぇんだ激励くらい送っても良いだろ」

拳士「それもそうだな」

筋肉「なんかお前生意気じゃなくなったか?」

拳士「あれは作ってたんだ、すまん」

筋肉「まぁ、なんだって良いけどな今となっては......それより今回一番の試合になりそうだぜ、こいつと女騎士の試合は......!」

拳士「ああ」

狼剣士「.........」コクッ

赤髪「用意は良い? ロゼちゃん!」

ロゼ「ふ、とっくじゃ」

赤髪「ふふ......じゃあ一発あの女騎士にギャフーンと言わせてこーい!」

赤髪「さぁ休憩は終わりだーー!! これから始まるのは今までの戦いとはレベルが違うよー!! 皆んなー! しっかり見逃さないようにねー!!」

ーワアアアアアアアア!!!!ー

赤髪「それでは改めて紹介しましょう!!」

ロゼ「(遂にこの瞬間が......)」

赤髪「先ずは、ギルドマスター! <天剣の二つ名を持つ彼女!!」

ロゼ「(長かったのう......)」

赤髪「ギルマスランキング三位!! 女騎士ーー!!」

ーワアアアアアアアア!!!ー

女騎士「.........」スタスタスタ

ロゼ「(思えばこやつに負けたからこそ我は修行して強くなった)」

ロゼ「(ギルマス三位だと? 流石若人の弟子というわけか......じゃが負けんぞ!! )」

赤髪「対するは今武闘会優勝者!! その幼い容姿の何処にそんな力がぁぁ!! 実は龍族だったぁ.........ロゼーーー!!!」

ーワアアアアアアアア!!!!ー

ロゼ「.........」スタスタスタ

赤髪「さぁこの決定的瞬間を見逃すなぁ!! 両者準備は良いかー!!」

女騎士「何時でもどうぞ......<天剣>」ドォウ!!

赤髪「な!?」

ウルフ「天剣だと!? あいつは何してんだ!?」

忍「本気か......」

魔女「ええ、完全にロゼちゃんを殺しにきてるわね......」

姫「そんな......! 女騎士なぜ......」

雪「これはやめさせた方が......」

男「俺は見届けるよ、ロゼを......信じる」

赤髪「(これはちょっと予想外だよ!? 女騎士を止めないと!!)」

ロゼ「ふふ、ふふふ」

赤髪「(ロゼちゃん!? なんで笑って......)」

女騎士「何が可笑しいのですか?」

ロゼ「最初から本気で来てくれるとは、願ったりかなったりじゃー!! はぁっ!!!」ドォウ!!

赤髪「うひゃ!?」

ロゼ「これが全力の<龍拳>じゃ......!!」

拳士「(まじかよ......俺がthirdの時でもこんなプレッシャーは無かったぞ?)」

狼剣士「ロゼ凄い!」

筋肉「もう言葉が出ねぇよ俺は......」

男「ほらね? 見劣りはしてないでしょ?」

忍「ふ、此処まで極めたか!」

魔女「修行の賜物よ~」

雪「す、凄い......!」

ウルフ「これはたまげたな......」

姫「(.........お互いにそれほど譲れないということですか、何にせよ最悪な結果にだけはさせません!!)」キッ

ロゼ「どうじゃ? だいぶ修行したんじゃが?」

女騎士「そうですね、前回とは桁違いです......が、結果は変わりませんが」チャキッ

ロゼ「だったらそれを......覆す迄じゃ」チラッ

赤髪「(良いんだね? ロゼちゃん?)」

ロゼ「.........」コクッ

赤髪「それではロゼVS女騎士!!」

ロゼ「.........」キッ!

女騎士「.........」グッ!

赤髪「試合、開始ーー!!!」

ロゼ「ぜりゃあああああ!!!」

女騎士「はぁああああああ!!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

黒騎士「おお!! 遂に始まりましたか~」

黒騎士「さて、愛する者を奪い取られた凛々しき彼女はどうなることやら......ん?」

黒騎士「.........これはこれは念話何て中々しない貴方が珍しい」

黒騎士「.........ええ、計画は予定通りに......彼女も宝玉を気に入ってましたよ? ふふ、あれがどんな物かも知らずにね?」

黒騎士「さぁ我らが主人率いる<ヘヴンズゲート>の初陣、華々しくいきましょうか!!」ニヤッ

おまけ ウルフの悩み

~居酒屋~

男「ところでお前は何で雪と付き合わないんだ?」

ウルフ「う......お前までそれを言うか」

男「いや雪が可哀想だろ? お前も満更じゃなさそうだし?」

ウルフ「前にも言ったが俺は獣人族を束ねる族長の息子だ......」

ウルフ「いずれ俺はギルドマスターを引退して獣人族の里に帰る、族長を継がなければならない、だから無理なんだ......」

男「なんで?」

ウルフ「獣人族の掟でな......族長は個人で結婚する相手を選ぶことは出来ない」

ウルフ「健康で子宝に恵まれる身体を持った女性をあてがわれるんだ......」

男「いやだから雪でも......」

ウルフ「忘れたか? 雪は妖界の出身だ......雪とは子供が出来ない」

男「......そうなのか?」

ウルフ「ただでさえ異種族との子は妊娠率が低いと言われてるんだ、獣人族と妖界の子供なんて前例もないしな......それで俺が雪と結婚してみろ、子を成せなくて辛い思いをするのは雪だ......俺は雪に不幸になって欲しくない」

男「......それを雪は知っているのか?」

ウルフ「いや、知らないだろうな......」

男「まずは打ち明けることからだな......」

ウルフ「そうだな......正直な、雪と過ごしているのは心地良いんだ、俺もあいつのことを好いているからな」

男「だったら素直になれよ」

ウルフ「出来たら苦労はしない......はぁ......」

男「お前も難儀だなぁ」

ウルフ「族長の息子じゃなければな、初めて生まれを恨んだよ......」

男「とにかく雪に言ってみようぜ? でも雪は折れないと思うけど?」

ウルフ「ふ、容易に想像できるな......」ニッ

男「だな」ニッ

ウルフ「よし! 今日は飲むぞぉ! 男勝負だ!」

男「お? 乗った!!」

ー負けた方が今日の飲み代全額負担だ!ー

ー良いのかそんなこと言ってさ?ー

ーへ!! 男に二言はねぇ!!ー

その後二人は凌ぎを削り結果ウルフが勝ったのだが、男が財布を持っていなかったので結局ウルフが払う羽目になったのは別の話し

おまけ 終わり

続く すいません>>649>>650のあいだに

姫「はいはい皆さんそろそろ始まりますよ」パンパン

男「そうだぞー皆んなー」

忍「遂にか......」

魔女「.........長かったわね」

ウルフ「さてどうなるかな」

雪「前回だとギルドマスターが圧勝でしたからね」

姫「(女騎士......無茶はしないでくださいね)」

これ入れてください! 読みづらくして申し訳ない!!

ロゼと女騎士、二人の譲れない戦いが始まった

動いたのは同時

女騎士「<天剣>!!」

女騎士が先に攻撃へと移る

ロゼ「(来た......!!)」

女騎士から放たれる不可視の斬撃、以前のロゼにとっては脅威でしか無かった攻撃だが

ロゼ「<龍拳>!!」

その斬撃はロゼの龍の拳により相殺された、弾けるような音が会場に響き渡る

女騎士「(......相殺しましたか)」

ロゼ「(思ったとうりじゃ......奴の天剣の正体はやはり魔力!! ただ切断する事一点に魔力を刃状にして放つ技!!)」

ロゼ「(なればその魔力に負けぬ程の魔力をぶつければいい!! 魔力量なら負けとらんぞ!!)」

男「へへ、バッチリ対策出来てるねロゼ」

雪「お、女騎士さんの......」

姫「あの攻撃を相殺......!?」

ウルフ「何て奴だ......そもそも視えているのか!?」

忍「ああ、視えるように修行したからな」

魔女「ふふ、ロゼちゃんに魔力を感知する修行と視覚で捉える修行をしたのは私なんだから当然よ!!」


女騎士「......なるほど、強くなったと認めざるを得ないですね、私の天剣を相殺した方は片手で数える程度ですから」

ロゼ「ふん、もうお主の攻撃は効かんぞ? 我には視えているからのう......!」フッ

女騎士「!!」

ロゼ「(そして視えないのは我の龍拳もじゃ!! このまま小娘を全力で殴ってやる!!)」

ロゼ「おおおおおお!!!!」

女騎士「.........」ニヤッ

ロゼの龍の拳が女騎士へと迫る

不可視の打撃、それも無事ではすまない一撃が振り下ろされる、だが女騎士の口角は釣りあがっていた

ロゼ「ぜりゃあああああ!!!」ブン!!

ドギャァ!!

ロゼ「なん......じゃとぉ!?」グググッ

女騎士「言っておきますが」ギリギリッ

ロゼ「ふ、防がれーー」

女騎士「視えているのは私も同じです......それに......」

女騎士「私は男さんの弟子、ですよ?」キンッ!!

男「.........!」ピクッ

ロゼ「ぬう!?」ヨロッ

女騎士「はぁあ!!」ドゴォ!!

ロゼ「う!? げほ!!(......ぐ、重い)」ギロッ

女騎士「天剣だけと思ったら大間違いです、浅はかですね?」ダッ!!

ロゼ「ぐ!! ぜぁ!!」

女騎士「遅い!!」ドドガ!!

ロゼ「うぐ......こんのぉ!! 」ブンッ!!

女騎士「大体、貴女のその技は単調過ぎます」ヒュン

ロゼ「!! 避けられて......」

女騎士「斬撃が効かないなら別の方法をとる迄です、そうすれば......」ドガ、バキッ!!

ロゼ「おの......れ!!」グラァ

女騎士「ほら貴女を真っ二つに出来る隙も作れましたよ?」スッ

ロゼ「!! しまっ」

女騎士「今度こそ死んでください<天剣>!!」

筋肉「おいアイツやばくないか!?」

狼剣士「うん、危ないかも」

筋肉「うんって呑気に言ってる場合か!?」

狼剣士「でもそんなアッサリロゼが負けるなんて思わない」

拳士「だな、それに俺たちに出来るのは見守ることだけだ」

筋肉「ぬ、ロゼー!! 負けんじゃねーぞー!!」

ーーーーーー

忍「あいつも視えていたか......!」

魔女「しかも徒手空拳って......まさか女騎士が此処まで極めてるなんて......」

雪「ロゼさん防戦一方ですよ......!!」

ウルフ「ちょっとやばいんじゃないか?」

姫「.........いつの間にこんなに強く!? 男さんロゼさんを......!!」

男「大丈夫だって」

姫「ですが!!」

男「いいからいいから、ただ仕返ししたいだけなんだよロゼは」

姫「仕返し?」

男「そ、前戦った時は女騎士に手加減されてたからねロゼは」ニッ

女騎士「大人しく......死んでください!」ヒュゴァ!!

ロゼ「.........」ニヤッ

ガキィィン!!!

女騎士「!?」

ロゼ「ふふ、お主のその驚いた顔を見たかったんじゃ......」グッ!!

女騎士「す、素手でだと!?」

ロゼ「捕まえたぞ女騎士ぃ!!」ミシミシッ

女騎士「く! 抜けなーー」

ロゼ「あの時手加減された借りを......今返してやる!! おおおおお!!!」

女騎士「(.........っまさか、私を油断させて......逃げ)」

ロゼ「ドラゴン・インパクトォォォ!!!」ドゴァ!!!

女騎士「う!?」

遂にロゼの拳が女騎士の頬を捉える

放たれた拳の威力に女騎士は吹き飛ばされた

赤髪「なんとなんとなんとー!! 速すぎて実況が追いつかない!! だが女騎士にロゼの攻撃がヒットしたのは事実だー!! 女騎士後方へと吹き飛んだー!!」

ーワアアアアアアアアー

ーいいぞー!! ロゼー!!ー

ーギルドマスターといい勝負してるじゃないかぁ!!ー

ーローゼ!! ローゼ!! ローゼ!!ー

ウルフ「......なぁ男」ヒクッ

男「どうした顔がヒクついてるぞウルフ?」ニヤニヤ

ウルフ「お前以外に天剣を素手で受け止めるやつ初めて見たぞ......」

男「俺の嫁だから当然よ!!」

ウルフ「いやお前なぁ......」

雪「どうやって受け止めたんですか!?」

忍「ああ、ただ天剣に匹敵する魔力を手に集中させただけだろう理論的には可能だ」

姫「ですが受け止めるとなると女騎士の天剣の魔力と全く同じ魔力を練らなければ......たちまち均衡が崩れて切られていたでしょうね......」

魔女「それを躊躇なくやるなんて、ロゼちゃん度胸がありすぎだわ......」

男「(本当に凄いよ......ロゼ、俺だってそこまで行くのに軽く一年以上掛かってるのに! 龍だからなのか、ロゼだからなのか......でも油断しちゃ駄目だよロゼ)」

男「(今の女騎士は俺の本領発揮した命令の効力を跳ね除けている......普通なら出来ない筈なんだ......)」

男「(何かが、起きようとしてる......別の脅威が、女騎士の背後に潜んでいるよ......俺も何時でも動けるようにしないとな......)」

ロゼ「は!! なっさけないのう? これしきで吹き飛ぶとは!!」

見事に女騎士に一泡吹かせたロゼだったが......

女騎士「.........す」ユラリッ

ロゼ「?」

それと同時に開けてしまったのだ






女騎士「(殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺してやる殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す)」ブツブツブツブツ




開けてはならない箱を......

続く ちなみにロゼが勝つとは言ってません

ーーーーーー
ーーーー
ーー
何が起こった......



女騎士「.........」



視界が蒼い......なんでだ



女騎士「.........」

私はなんで倒れているんだ



女騎士「.........」ユラリッ

そうかアイツか......私を倒したのは



女騎士「.........」



許せない



女騎士「.........」



手加減していただと......図にのるな



女騎士「.........す」ゴゴゴゴゴッ

私から男さんを奪いとったお前が



女騎士「殺す......」



これ以上、図にのるなぁ!!!



女騎士「殺してやる!!!」

女騎士「あああああああああああ!!!!!」ズズズッ

赤髪「なな!?」

ロゼ「!? なんじゃ?」

女騎士の怒号と共に彼女から異質な、そして凶悪な魔力が溢れ出す

男「.........な!?」

ウルフ「.........あれは」ゾクッ

忍「なんだあれは......」

魔女「何て凶悪な魔力なの......!」

雪「女騎士さん!?」

姫「女騎士!!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー


黒騎士「おっと!! 早くも宝玉の力を使うとは......ちょっと早いですが良いでしょう」

黒騎士「あーあー、聴こえますかー?」

ー聴こえてるー

黒騎士「彼女が宝玉の力を使用したので此方に向かって来て良いですよー」

ー......分かった、そちらに向かうー

黒騎士「はい、では後ほど」プツン

黒騎士「ふふふ、私はしばらく見守っていますか」

黒騎士「(さぁ女騎士、期待してますよ)」ニヤァ

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「......殺す、殺す......殺す」ザッザッザッ

ロゼ「(......なんじゃあの身の毛もよだつ魔力は、じゃがやる事は変わらん......!!)」

女騎士「......何処からかやって来て」

女騎士「勝手に奪って......」

女騎士「私にまざまざと見せつけて」

ロゼ「......言っておくが、若人から我に夫婦になってくれと言われたんじゃ」

ロゼ「それに若人にキッパリ振られたじゃろ小娘は、逆恨みもいいところじゃ」

女騎士「黙れぇ!!!」ヒュン!!

ロゼ「ッ!?」

ガキィィン!!!

女騎士「貴女に、何が分かる!!!」ギリギリッ

ロゼ「分からんのう? 知った事かぁ!!」ブン!!

女騎士「あああああああっ!!」ドゴォ!!!

ロゼ「!?」ドガァン!!

先程女騎士を殴り飛ばしたロゼだったが、お返しと言わんばかりに今度はロゼが殴り飛ばされた

ロゼ「うぐ......」ガラッ

女騎士「さっきのお返しです」

ロゼ「.........ッ、おのれ(なんじゃ、小娘に殴られた瞬間違和感が......しかも......)」

女騎士「簡単には殺しませんよ......」

ロゼ「(小娘の力がいきなり跳ね上がりおった......あの魔力のせいじゃろうが......何とか突破口を......)」

女騎士「はぁぁぁぁ!!! < 天ーー>!!」

ロゼ「ふん!! それはもう攻略しとるぞぉ!! 龍けーー」

ロゼは龍拳を発動させようと魔力を練ろうとする......しかし

ロゼ「ぬ!?(龍拳が......出てこんじゃと!?)」

女騎士「剣!!」シュバァ!!!

ロゼ「く!!」


ロゼは龍拳が発動しない事に驚愕しながらも、迫り来る斬撃をかわそうとする......だが

ロゼ「は.......いかん!! 」

躱すわけにはいかなかった、かわせば観客席にあの斬撃が行ってしまう

そうなってしまえば民間人など、ひとたまりもない

ロゼ「ッ!!」

ズバァ!!

赤髪「あ......!!」

拳士「!!」

狼剣士「ロゼちゃん!!」

筋肉「ロゼェ!?」

ロゼ「.........うぐっ」ボタボタッ

女騎士「.........形勢逆転ですね」ニヤッ

男「ロゼ!? 何で......!」ガタッ

ウルフ「落ち着け男!! お前の嫁さんはワザと当たったんだ!」

男「だからどうして......龍拳で」

ウルフ「男、この禍々しい魔力......感じた事はないか......?」

男「え.........は! まさか<女神>の!?」

ウルフ「ああ、先代のギルドマスターが昔見せてくれた女神の身体の一部......それから感じる魔力と同じだよな? ロゼが龍拳を使えなかったカラクリがそれにあるのかもしれん」

男「でも、かわせば......」

ウルフ「言ったろ? ワザとだって」

男「.........!! 観客か......!」ギリッ

魔女「そうよ、でなければ観客席に女騎士の斬撃が......観客を殺していたかもしれないわ......でも」

忍「ああ、お陰で被害はないがロゼが......いかんな天剣の斬撃をモロに食らった......」

雪「ロゼさん......!!」

姫「(女騎士、まさか貴女はこれを狙って......そうまでして勝ちたいのですか......!?)」

ゴゴゴゴゴ!!!

姫「!! 男さん!?」

男「......姑息な手を使いやがって!!」ゴゴゴゴゴ!!

忍「男!」ガシッ

男「離してくれ......忍」

男「俺が間違ってた......あいつは俺が始末する.........!!」ギロッ!

忍「ッ!?」

雪「ひ......!?」

姫「う......!?」

魔女「フン!!」ポカッ

男「いて!?」

魔女「はぁ、落ち着きなさいって男」

男「.........魔女」

魔女「信じるって言ったのは貴女よ?」

男「!!」

ウルフ「 そうだぞ、だから旦那として見届けろ」

男「ウルフ......」

魔女「それに......ロゼちゃんの目は死んでないわよ? 隠し玉もあるようだしね?」ニッ

ウルフ「だいたいギルドマスターがあれくらいの怪我で慌てるな」

男「......すまん」

魔女「まぁ、奥さんが怪我したらそうなるのも当然だけどね」

男「いや、俺が焦ってた......ロゼを信じなきゃな」

男「(ロゼ......!!)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ロゼ「............」

女騎士「どうしたんですか? 躱そうと思えばかわせたように見えましたが?」ニコニコッ

ロゼ「.........」

女騎士「.........ふふふ、言葉も出ませんか? いい気味です! 良い様です!! そのままゆっくり嬲り殺してーー」









ロゼ「.........黙れ」

女騎士「.........」

ロゼ「.........」

女騎士「はぁ、よくそんな事が言えますね? どう見ても重症ですが?」

ロゼ「.........」

女騎士「まぁ良いですよ、前回は心臓を刺しても生きていたので、今度はバラバラに切り刻んであげまーー」

ロゼ「我はのう、人間の書いた本を見るのが好きなんじゃ」

女騎士「......は?」

ロゼ「とくに、正々堂々と闘う騎士の生き様を綴った物語が大好きでのう」スタスタッ

女騎士「......」

ロゼ「我も正面から正直に闘うのが好きなんじゃ......じゃがな

ロゼ「小娘のように汚い手で勝とうとするのは......心の底から大っ嫌いなんじゃぁぁぁ!!!!!」

ロゼ「おおおおおあああああああ!!!!」ゴゴゴゴゴ!!

女騎士「ふ、ふふふふふ...何を言いだすのかと思えば、だったら......」

女騎士「貴女がさっさと死ねば良いんですよ!!」

女騎士「はぁぁ!! <天剣>!!」

女騎士「くらえぇぇ!!!」ブンッ!!

ロゼ「おおおおお!!!」

女騎士の剣がロゼへと振るわれた

斬撃はロゼへと迫る

その瞬間、会場の......それこそギルドマスターでさえも息が止まった

しかし、彼女の瞳は熱く燃え滾っていた

ロゼ「(正直<龍拳>を使えない我ではあの小娘はかなわん......じゃから)」




ロゼ「(頼む!! 赤い我よ......力を貸してくれ......!!!)」




ロゼ「はぁぁぁぁ!!! 赤い誓い<レッド・フレイム>!!」ゴォォォォ!!!













ーーーーーー選手交代だねーーーーーー

パリィィィィィィィン!!!

ギルドマスター一同「!?」

拳士&筋肉&狼剣士「!?」

観客「!?」

女騎士「な......何だと!?」

「...............」

女騎士「(私の斬撃が......消えた? アイツの目の前で? それに何だ髪が紅く......何が起きたんだ......)」

「......ふぅ、取り敢えずは成功か」

女騎士「お、お前は......」

「ん? どうした?」

女騎士「お前は......何者だぁ!!」

「私か? 私は......」





「お前を倒す者だ......!」

続く、寝落ちした......と言うわけで選手交代

狼剣士「.........ロゼなの?」

拳士「ああ、でも雰囲気といい別人のようだぞ?」

筋肉「髪も紅くなったしな、魔法か!?」

赤髪「ど、どういうこと......?」

男「.........だれ!?」

雪「ロゼさん......ですよね?」

忍「髪の色以外は、だが......」

魔女「ロゼちゃんの魔力が全くの別物になったわね......あれがロゼちゃんの奥の手......!!」

ウルフ「たしかに、女騎士の斬撃を打ち消したしな」

姫「一体どうやって......」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「いち、に、いち、に」グッ グッ

女騎士「.........何をしている?」

「準備体操だよ、いち、に」

女騎士「......呑気なものですね? 怪我をしているというのに」

「え? ああ、斬られてたねロゼは......むん!!」ゴァァ!!

彼女から炎が迸る、炎は徐々に斬られた傷に集まってゆく

そして一瞬、炎の勢いが増し、霧散したと思えば彼女の傷は跡形もなく無くなっていた

女騎士「!?」

「何を驚いている? 私は龍だぞ? これくらいは当然だ」

「さてと、時間も限られているからさっさと倒させてもらうぞ」

女騎士「ッ!! 一回防いだからといって調子に乗るなぁ!!」ブンッ!!

「.........そんな斬撃効かないよ?」スッ

パリィィィン!!

女騎士「!!」ダッ!!

「ん? 成る程、知ってる上で囮に使ったのか」

女騎士「ああああ!!!」ブン!!

「甘いよ......」パシッ

女騎士「!! 止められて......!?」

「取り敢えず、はぁっ!!」ドンッ!!

女騎士「ぐ!! (速い......!! でも反応出来る!!)」

「へぇ、流石だね? ロゼが手こずる訳だ」

女騎士「(......雰囲気が変わって慎重に行こうと思いましたが、大した事は無さそうですね......ならここから一気に!!)」

「大したこと無いって顔、してるね?」

女騎士「!! 」

「安心してよ、ここからはずっと......」

「私のターンだから」ニコッ

女騎士「!! 戯言をぉ!!」

「(ロゼ、今から見せてあげるよ......空間魔法の使い方を!)」

「ゲートオープン」

女騎士「はぁぁ!!」

女騎士は彼女へと切り掛かるが、それは空を切っただけだった

彼女は突然と姿を消し、女騎士の魔力感知にも引っかからない

完全に姿をくらました

女騎士「何処に......!!」

「こっちだよ」ドゴォ!!

女騎士「!? ガッ!?」キッ!!

女騎士「い、いない!? 何処だぁ!!」

「だからこっちだって」バキッ!!

女騎士「ぐ!? (姿が見えない!? 何故だ? 何処にいる!!)」

「フッ!!」

女騎士「ッ!?」

「言っておくが、容赦はしない。ロゼを傷つけた報いをうけろ」

女騎士「く!! 」

魔女「凄い.........ここまで空間魔法を使いこなすなんて......!!」

ウルフ「空間魔法と言えば消費する魔力もバカに高い筈なんだが......」

雪「ロゼさんの魔力は底無しですね?」ヒクッ

忍「ああ、しかもあれ<本領発揮>じゃないだろ?」

男「こんな奥の手を隠してたのか......!!」

姫「.........本当に凄いですね」

それからは一方的に

「どうした? 反撃しないのか?」

彼女の攻撃が女騎士を追い詰めてゆく

女騎士「はぁ、はぁ、はぁ......くそ!」

追い詰めていた相手に逆に追い詰められている、その事実に女騎士は焦っていた

「.........ちょっと拍子抜けだな」

そして畳み掛けるように彼女は呟く

女騎士「黙れ!! 天剣!!」ヒュン!!

激昂した勢いで攻撃をする女騎士だが

「.........」スッ

パリィィィィィィィン!!

その斬撃はいとも容易く防がれる

女騎士「!! 何でだ! 何故消える! 私の天剣が......!!」

「......たしかにお前のその技は強いよ、でもね」スタスタッ

「それじゃ私は倒せない」スタスタッ

女騎士「.........ッ」

「どう? 一度負かせた相手に追い詰められるのは?」ニヤァ

女騎士「!!」ギリッ!

「このまま続けてもお前が私に勝てるとは思えないな、降参したら?」

女騎士「ッ!! きさまぁぁぁ!!!」ダッ!!

「だからそれじゃ勝てないよ?」フッ

女騎士「!? ちかーー」

「じゃあね」スッ

「.........紅い一撃」ドガァ!!

女騎士「が.........!?」バタッ

「.........おやすみ」

赤髪「ぁ.........」

ーおい、マジかよ......!?ー

ーギルドマスターが負けたぞ!?ー

ーロゼちゃんつえーーー!?ー

ーワアアアァァァァァ!!!ー

ギルドマスター一同「!!」

拳士「アイツギルドマスター倒したぞ?」

狼剣士「わふ!! これは予想外!」

筋肉「まじかよ......」

「......赤髪だっけ?」チラッ

赤髪「は、はいぃ!!」

「私の勝ち、だよね?」

赤髪「う、うん!」

赤髪「しょ、しょうしゃは......」

女騎士「」ピクッ

赤髪「ロゼーー」






女騎士「まだだぁあああああ!!!」ヒュゴア!!

「え? うぐ!?」

赤髪「ロゼちゃん!?」

一瞬の出来事だった



彼女の女騎士への一撃は、たしかに女騎士の意識を刈り取る威力だった



しかし、女騎士は倒れない



それは..........彼女が心から



男の事を好いていたからだった

ーーーーーー
ーーーー
ーー

女騎士「(くそ! 私が......ギルドマスターの私が、こんな女に......)」

女騎士「(......負けたくない、負けるものか......負けたら、男さんとの日々が)」

ーお前に見せてやるよ! 世界は楽しくてワクワクすることが沢山あるって事を!!ー

女騎士「(思い出が......)」

ーそ、ハンターにしてお前を飛びっきり強くしてやるよ!!ー

女騎士「(......この想いが)」

ーもういちゃいけないなんて言うなよ?ー

ー師匠......ー

ーお前はもう俺の大切な......ー

女騎士「(否定されてしまう......嫌だそんなこと、あってたまるか......! 男さんと作った思い出を否定されて......!)」

ー弟子なんだからさ? な? 女騎士ー

女騎士「まだだぁあああああ!!! (否定されてたまるかぁぁぁ!!!)」

刹那、彼女を襲う衝撃一撃

「うぐ!? (まさか......あそこから立ってくるなんて!? 油断した......)」

女騎士「はぁ......はぁ......はぁ」

ウルフ「嘘だろ......あの一撃から立ち上がりやがった......!」

忍「どう見ても気絶してたんだがな......」

魔女「女騎士......」

雪「.........女騎士さん」

姫「.........(女騎士、私には分かるよ? 貴女が倒れない理由が)」チラッ

男「.........」

姫「(誰にも渡したくないんだよね? 男さんを......)」

女騎士「はぁ、はぁ!!」

「.........今ので倒せないなんて、やっぱり改めようお前の評価を」

「大した奴だよ、君は......そして君の想いの強さも」

「.........はぁ、ッ......渡さない! 男さんは渡さない!!」

「.........でも選ばれたのはロゼだ」

「ッ!! うるさい!! うるさいうるさいうるさい!! 貴女が居なければ!! 男さんと出会わなければ!! こんな事にはならなかったんだ!!」

「.........」

女騎士「だから、私は......貴女を斬る!!」

「.........そうかい、なら私も.........ん?」

「.........え、もう? ちょっと待ってよ、せっかく出て来れたのに......それに今の状態じゃ」

女騎士「?」

「.........そうかい、分かったよ」

「ふふ、残念だけど交代だね」

女騎士「.........?」

「君を倒したいけど、時間切れかぁ」

女騎士「何を......」

「私はこれで失礼するよ、君と決着をつけるのはロゼだからね」

女騎士「!!」

「それじゃ............」フッ

ロゼ「.....................ふぅ」

女騎士「............ロゼ!」キッ

ロゼ「.........」

女騎士「今度こそ貴女を!!」

ロゼ「.........のう小娘よ」

女騎士「.........!!」ギリッ

ロゼ「お主はどれ位若人の事が好きなんじゃ?」

女騎士「.........全部です」

ロゼ「.........そうか我もじゃ」

女騎士「.........」

ロゼ「.........」

女騎士「.........何故、あの紅い状態を解いたのですか?」

ロゼ「.........なに、小娘とはやはり我が決着をつけるとアヤツに言っただけじゃ」

女騎士「.........」

ロゼ「あれはまだ我には完全に使いこなせない、アヤツに頼るのはハッキリ言って逃げじゃ」

ロゼ「まぁ、お主も姑息な手を使ったからおあいこじゃろ?」

女騎士「それで、その正直な精神で私を倒すチャンスを手放したのは大分滑稽ですが?」

ロゼ「そうかの? 小娘にはもうそれほど魔力は残って無いように見えるが?」

女騎士「.........」

ロゼ「.........我も後、次の攻撃一回こっきりじゃ......じゃから」

ロゼ「どうじゃ? 最後に一撃恨みっこなしの勝負、やるかえ?」グッ

女騎士「.........」

ロゼ「お互い好いてる男が同じ同士、これでハッキリさせんか?」

女騎士「.........いいでしょう」チャキッ

ロゼ「はぁぁっ.......!!」ギュオア!!

女騎士「.........スゥ、フゥー.........」

ロゼ「これで最後じゃ小娘ぇぇ!!!」

女騎士「最後になるのは......貴女です!!」

ロゼ「おおおおあああああ!!!」ダッ!!

女騎士「はああああぁぁぁぁ!!!」ダッ!!

互いに魔力を高める

その目的は唯一つ、目の前の敵を倒すため

魔女「!! この高まる魔女......次で決めるみたいね......」

ウルフ「だが、あの状態でロゼは女騎士の天剣を止められるのか?」

雪「それに何で紅い状態を解いたんでしょう? あのままだったら」

忍「ロゼなりの考えがあるんだろう......何れにせよこれで決着はつく!」

姫「(女騎士......)」

男「...............」

ロゼ「小娘ぇぇ!! 」

女騎士「ロゼェェェ!!!」

ロゼ「レッドーー」

女騎士「天剣!!」

ロゼ「フレイムァァァー!!!」

女騎士「切れぇぇぇー!!!」

続く レスが多くてびっくり汗
見てくれて感謝です!
亀更新ですが

誤 魔女「!! この高まる魔女......次で決めるみたいね......」

正 魔女「!! この高まる魔力......次で決めるみたいね......」

誤字多くてすいません!!

ロゼの一撃

女騎士の一撃

それぞれの思いを乗せて放った技は

衝突

ロゼ「あああああ!!!」

女騎士「はぁぁぁぁ!!!」

拮抗

ロゼ「ふんぬぁー!」

ー良いかロゼ、確かにまだ私の力を使いこなせないとは言ったがー

ー私から漏れ出た魔力を集めて、そして増幅圧縮させれば一撃だけ撃てるー

ーそれが君の......ー

ロゼ「(これが我の最高の一撃じゃ!)」

女騎士「はぁぁぁぁ!!!」

ー女騎士、本領発揮というのは思いだー

ー思いは力......その剣は君の強くなりたいという思いが形になったものー

ー君が折れない限り、その剣は何時までも輝きを失うことはない......ー

女騎士「(男さん、男さん! 私はロゼを倒して貴方と......!)」

女騎士「(一緒に生きたいんです!!)」

譲れない思いは互角、だがその均衡は徐々に破れつつあった

ロゼ「ぅ......!!」

女騎士「(いけ! いけぇぇぇ!!)」

拳士「やばいな押されてるぞ......」

狼剣士「がんばってロゼ......!」

筋肉「ロゼー!! ここまで来て負けたら許さねーぞ!!」

雪「ロゼさん......!!」

忍「.........踏ん張れロゼ!」

魔女「あとちょっと何だから根性見せなさい!!」

ウルフ「.........厳しいか」

姫「(女騎士......)」

男「.........(ロゼ、俺は信じてるよだから)」

男「頑張れーー! ロゼー!!」

女騎士「どうやら私の方が余力は残ってた様ですね......!」

ロゼ「くぬぁぁぁ!!!!」

女騎士「これで......終わりです!!」グッ!!

ロゼ「(まだじゃ......まだ我は......)」

ー俺はロゼのこと、大好きだよー

ロゼ「.........」ギリッ!!

ーずっと側に居てくれ、俺の可愛い奥さんー

ロゼ「負けて.........たまるかぁぁぁ!!!」

瞬間、ロゼに呼応するかの如く

彼女の纏う魔力が紅く変化した

ロゼ「ああああああ!!!」

パキィィィン!!!

女騎士「な!?」

ロゼの拳が天剣を砕く

女騎士「そんな......私の、天剣が......」

ありえない事態に狼狽える女騎士

だが、それは格好な隙を孕んでしまった

ロゼ「フンッ!!」ドゴンッ!

女騎士「!? ガフッ!!」

懐に潜り込んだロゼの一撃が女騎士の腹に炸裂

ロゼ「これが我らの......」グッ!

女騎士「嘘だ......嘘......男さん......」

ロゼ「赤い誓い<レッド・フレイム>じゃぁぁぁ!!!」

悲壮に沈む女騎士へロゼは渾身の力で殴りつけた

それは女騎士の顎を射抜き、その衝撃は女騎士を宙へと浮かす程

女騎士はそのまま受け身を取ることもなく地面へと落下した

辺りに砕けた天剣の破片が舞い散る

女騎士「私の......剣が......」

女騎士「私の......私の......」

薄れゆく意識の中、女騎士は必死に手を伸ばす

彼女自身の思いから生まれた相棒を必死に掴もうとする

だがそれは無慈悲にも、跡形も無く砕け散っており掴むことはもう出来ない

女騎士「ぁぁ......ぁぁぁぁぁ......」

その現実に押し潰されるかのように

彼女の瞼は閉じ意識を手放した

ロゼ「.........はぁ、はぁ」

打倒女騎士

ロゼ「我の......我の......」

譲れない想いは

ロゼ「勝ちじゃぁぁぁ!!!」グッ!

ロゼの高らかに空へ突き上げた拳に軍配が上がった

ーワァァァァァァァ!!!ー

ロゼが勝利した瞬間、会場は歓声であふれ返った

ギルドマスターを一介のハンターが倒す

それはハンターの歴史を紐解いても前例がない事であり

ロゼは恋敵を倒すのと同時にハンターの歴史に新しい一ページを作ったのだった

赤髪「ロゼちゃん......!!」

拳士「よっしゃー!!」

狼剣士「わふ! やったよロゼ!」

筋肉「おおぉぉぉ......!! 何だ感動して涙が止まらねぇぞぉ......!」

忍「よし!」

魔女「ロゼちゃーーん!! 流石よー!」

ウルフ「最後に踏ん張ったな!! 」

雪「凄い戦いでした......」

姫「(女騎士......これで良かったんですよね、きっと......)」

男「ロゼ......ロゼェェェ......」ボロボロ

ウルフ「うぉ!? 泣きすぎだぞ!!」

男「いや本当勝ってよがっだよぉ」

魔女「まぁそうなるのも理解出来るけど......ふふ、おかしい顔」

男「う、うるせぇ」ズズズッ

ギルドマスター一同「ハハハハハ!!」

ロゼ「.........ふぅ」

女騎士「.........」

ロゼはジッと女騎士を見つめる

気絶している彼女からはもうさっきまでの凶悪な魔力は感じなかった

ロゼ「(一体なんじゃったろうな......イマイチ釈然とせんのう、あの急激なパワーアップも、龍拳も使えないままじゃし......)」

ーローゼ!! ローゼ!! ローゼ!!ー

ロゼ「まぁええか、今はこの喜びにちょっとだけ浸ってもええじゃろーー」

「浸っている暇なんて、貴女にはありませんよ」スッ

ロゼ「? なんじゃおまーー」

ロゼの背後から突如と聞こえた知らない声

その声に振り向く間も無くロゼは会場の壁に勢いよく叩きつけられた

会場は一気に静まり返る

戦いはまだ、終わらない......

続く、 考察指摘アドバイスありがとうございます、>>1も少なからずショートでやっても良かったと考えていますた、反面おまけが好評なのは素直に嬉しいです。(実際それで補強しようかなと考えて書き始めたので)

こんなブレブレなssですが引き続き読んで頂けたら嬉しいです! 指摘アドバイスお待ちしてます! あとおまけのネタも!

男と女騎士の過去をもう少し掘り下げておけば感情移入なり出来るんだが

やる事言う事突発的過ぎてついていけないと思うのが一つ

女騎士をここまで落とさなくても良かったんじゃないのかと思うのが一つ

女騎士と姫はギルドマスター同期なのに
他のギルドマスター同時のような絡みも無いのでイマイチしっくりしていないのが一つ

最後にロゼを贔屓し過ぎて他のキャラがおざなりになってる、多分そのせいで男や女騎士の人物像を肉付け出来てない

読んでて非常にもったい無いとおもいました

因みに他に書いたスレとかあるの? 猫以外で

書きながら思っていたことをズバリ当てられて頭も上がらない>>1です。今まで書いていたssは登場キャラが少なかったのでサクっとかけましたがキャラ増えると各々の個性を書き切れなくなってました汗

出来るだけ参考にして続き書いてこうとおもいます

>>774 今まで書いたのは

幼馴染「う、嬉しくなんてないんだからぁ!」

妹「兄貴好き! 大好きぃ!!」

「好きなんて言わなくたって」

その他諸々です!

ロゼ「がっ.........!?」

赤髪「ロゼちゃん!! 貴方は誰!」

「いや~初めまして、私の名前は黒騎士」

黒騎士「訳あって、その龍を殺しにきました」

赤髪「な!?」

ウルフ「おい! ロゼが!!」

男「ロゼ!!」バッ!

忍「男!! よし俺たちも......」

忍部下「忍様!!」ヒュン

忍「どうした?」

忍部下「この街に向かって来る魔物ありです! それも相当な数」

忍「何だと!」

魔女「どうやら只事では済まないようね......」

姫「そうですね......」

雪「ウルフさん.........」

ウルフ「分かってる! 忍と魔女は現地に行き状況を把握してこい!」

魔女「分かったわ」

忍「任された!」

ウルフ「雪と姫は人々を避難させてくれ」

姫「ウルフさんは?」

ウルフ「俺は男とあの黒い奴をどうにかする」

姫「分かりました。雪さん観客を避難させますよ!」ダッ

雪「はい!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

赤髪「ロゼちゃんを殺す?」

黒騎士「ええ、彼女の闘いを観て判断しました」

黒騎士「後々、彼女は私達の脅威となると......貴女達ギルドマスターよりもね?」

赤髪「へぇ、舐められたものだね?」ドギュン!!

黒騎士「おおー、中々の魔力」

赤髪「私達とか言ってる辺り組織か何かなんだろうけど......」

赤髪「ギルドマスターとして貴方を捕らえます!」スッ

黒騎士「.........ハハハハハ! 私を捕らえる? 無理ですよ、だってここはもう」

黒騎士「私のテリトリーですから?」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

門番「.........」

俺は夢でも見てるのか?

ーガァ! ガァ! ー

ーギャオオオオ!ー

ーコォー! コォー!ー

俺の眼前には大量の魔物共が映っている

門番「.........」

もはや声も出ないくらいだ
夢なら覚めてくれ......覚めてくれ!!

忍「中々の量だな?」ザッ

魔女「そう? 大した事ないと思うけど?」

門番「あ、あんた達は!!」

忍「ここは任せてくれ、あんたは早く逃げるんだ」

門番「だが......」

魔女「はいはい、門番さんが居ても太刀打ち出来る量じゃないんだから大人しく街で避難の支援手伝いなさいな」

門番「す、すまん!」ダッ

魔女「さてと......ざっと五百ってところかしら?」

忍「そうだな、俺が四百五十で魔女が五十でどうだ?」

魔女「む、何よそれ? ちょっと傷つくんだけど?」

忍「ふ、お前には元気で居て貰わないといけないからな?」サスリッ

言うや忍は魔女の腹を優しく撫でる

魔女「し、忍......?/// それって......」

忍「それも近い内に話すよ」ナデナデ

魔女「............う、はい///」カァ

忍「よし、じゃあやるか!」

魔女「ふふ、ふふふふふ(明るい未来! 私達の明るい未来が待ってるわ!! 待ってるわーー!!)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ーワアアアアアアアア!?ー

ーキャアアア!!ー

姫「皆さん落ち着いて下さい!」

雪「現在この街に魔物の大群が迫っています!! ですがギルドマスター全員で対処していますので安心して下さい!!」

姫「私と雪で皆さんを安全な場所までお守りします! こちらです!!」

拳士「魔物の大群だと?」

筋肉「ハンターとしてジッとしてられねぇけど......」

狼剣士「わふっ、私達満身創痍......足手まとい......」

拳士「いや俺はげんきーー」

狼剣士「わっふ」ペチッ

拳士「ーーーーー!?!?」ジタバタッ

筋肉「やせ我慢すんなって......それにギルドマスター全員がここに居るんだ、大丈夫だろうよ」

拳士「だが......」

筋肉「とにかく今は誘導に従って避難するぞ、俺たちにできる事はここにはねぇ」

狼剣士「ほらいこ?」グイッ

拳士「......ああ」グッ

拳士「(赤髪さん......)」

拳士の視線の先には得体の知れない騎士と己の師匠が戦っている姿だった

拳士「(こんな時に何も出来ないなんてな......)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

赤髪「はぁぁ!!」ブンッ!

黒騎士「おっと、お早い拳で」ヒョイ

赤髪「......ッ! ちょこまかと!」

黒騎士「ふふふ、どうしたんです? 私程度の動き......貴女が本領発揮とやらをすれば捉えるのは容易いかと?」

赤髪「黙れ!!(言われなくてもやってるよ!! でも......)」

黒騎士「ふふふ、中々に鋭い拳ですね~」

赤髪「グッ! (やっぱり本領発揮出来ない!? どうして?)」

黒騎士「ほらほら! 赤髪さん! 早く本気を出したらどうですか?」

赤髪「(こいつ知っててワザと言っている......とにかく原因を突き止めないと......!)」

黒騎士「ふふふ、ははははは!! 」

赤髪「?」

黒騎士「どうやら本当に使えなくなるとは......成る程あの方が故の力納得ですねぇ」

赤髪「......何を、何を言っているの!!」

黒騎士「いえいえ、実は私、女騎士様と知り合いでして......」

赤髪「女騎士と?」

黒騎士「ええ、ですが私が尋ねた時......彼女は酷く傷付いていたんですよ」

赤髪「......」

黒騎士「そこで寝ている龍に愛する者を盗られた所為で、ですから私は彼女に強力致しました、悲しむ女性を見るのは気分が悪いですからね?」

赤髪「......まさか、女騎士が可笑しくなったのも、あの邪悪な魔力も......!」

黒騎士「ええ、あの力を与えたのは私ですから、そして見事に実証してくれました......この力は」

黒騎士「本領発揮の力を封じることができるとね!!」

赤髪「な!?」

黒騎士「それにもう一つ良いことも発見しましたよ~それはですね~」

「そうか、貴様は私を実験材料にしたんだな?」

黒騎士「......おっと、流石ギルドマスター回復が速い」

赤髪「女騎士!」

女騎士「私の弱みに付け込んで......」ギリッ

女騎士「私の想いを利用して......!! 許さん...! 許さんぞ貴様ぁ!!」

黒騎士「いやはや、それは本当に申し訳ない事を致しました、ですが......」

黒騎士「女騎士様、貴女はもう用済みですので、勧誘の話しも白紙に致します......敗北した貴女に価値はありません」

女騎士「ッ!! 元から貴様の組織に入るつもりはない!! はぁぁ!!」

赤髪「! 女騎士待ってーー」

黒騎士「困りましたねぇ、逆ギレなんて......大体その身体で私に敵うはずないじゃないですか? それに貴女はもう......」フッ ドガァ!!

女騎士「ッ!? がはっ!!」

黒騎士「二度と本領発揮出来ないのですから」

女騎士「!?」

赤髪「!?」

黒騎士「あの力が無償で手に入るわけないでしょう?」グイッ

女騎士「グッ!」

黒騎士「貴女があの宝玉を取り込んだ瞬間、勝負はもう決まっていた」

女騎士「な......に」

赤髪「女騎士!」

黒騎士「ちょっと静かにして下さいね?」ギュルン

赤髪「な!? (拘束魔法! くっ、動けない!?)」グググッ

黒騎士「ふふふ、本領発揮出来ないギルドマスター等他愛のない......さて」

女騎士「はな......せ!」

黒騎士「無駄ですよ? この会場には強力な結界も張ってありますし、本領発揮封じの魔力も張り巡らしてますから」

黒騎士「いかにギルドマスターといえども此処までは来れないでしょう」

黒騎士「ま、今の貴女を助けようとする方が居るとは思いませんが?」

女騎士「きさ、まぁぁ!!」

黒騎士「ふふ、本当に馬鹿な女だ......あの宝玉は確かに取り込んだ者の魔力を増幅させ身体能力も格段に飛躍させる......代償を払うことによってね」

女騎士「代償だと......?」

黒騎士「ええそうです、使えば使うほどに強大な力を発揮する、代わりに......」

黒騎士「使用者はその後、魔力もなくなり、身体は衰え、只の凡人へと成り下がる」

女騎士「!?」

黒騎士「貴女の天剣が砕けたのは龍の女に負けたからではありません」

黒騎士「ツケがきたからですよ、代償の、ね?」

黒騎士「貴女は自分から壊したんですよ、ご利用は計画的にしませんと」ニコッ


女騎士「自分で......こわした?」

黒騎士「そうです、貴女は己自身で壊したんです」

女騎士「うそだ......」

黒騎士「いいえ!! ちがくありませんよ!!」

黒騎士「自身の想いを、人生を、肩書きを、信頼を! 絆を!! 愛する人を!!」

女騎士「やめろ! やめろやめろやめろーー!!」

黒騎士「あーあ、壊しちゃったぁ」

女騎士「や......やめ......ろ......」

黒騎士「バーカ、バーカ、本当に滑稽で、どうしようもない女騎士......愛する者を奪われて奪いたくても叶わずに、手にした物は何もない、只々築いた全てが崩れゆく......ふふふふふ、良い歌が出来そうですよ大分滑稽なねぇ!?」パッ

女騎士「............」ポロポロッ

赤髪「ぐっ! 女騎士! そんな奴の言葉を間に受けるなぁ! ギルドマスターでしょうがぁ!!」

女騎士「いや......いや.......」

女騎士「私が......ぜんぶ......じぶんで......」

女騎士「わたしの......せいで.....ぜんぶ」

女騎士「いままでの......ことも......ぜんぶ」

黒騎士「そう、壊したのはお前だよ女騎士」

女騎士「......!!」








ーパキンッー





黒騎士の非情な言葉に女騎士の何かが壊れた

女騎士「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!?!?!?!!?!?!!」ガクガクガクガクッ

赤髪「女騎士ぃ! くそぉ! 外れろぉ!!」

黒騎士「ふふふふふ、はーはっはっはっは!!」

黒騎士「いい! 壊れゆく可憐な乙女! 自責の念に駆られ今にも崩れゆく姿!! はっはっはっはっは」

黒騎士「でもうるさいですね? 取り敢えず貴女は生かしておくわけにはいきませんので死んでいただきますす」スタスタッ

女騎士「あああ......はぁはぁはぁはぁ」ガクガクッ

黒騎士「はぁ、これがギルドマスターですか? ハンターの頂点がこの様とは大笑いですよ!」スッ

女騎士「はぁ......はぁ......はぁ」フルフルッ

黒騎士「ふふふ、逃げるなんて見っともないですよ? 悪いのは貴女なんですからね? だから死んでも仕方ないんですよ、だから.........」スッ

赤髪「女騎士ーー!! くっそーー!! 取れろぉー!!」グググッ

黒騎士「ご心配なく女騎士を始末したら貴女ですよ?」

赤髪「ふんぬぅ!! 男ー!! 速く来てーー!!!」

黒騎士「無理だと言っているのに全く、ん?」

女騎士「ぐっ......ヒック......はぁ......はぁ」ズルズルッ

黒騎士「往生際が悪い女だ......さっさと、死ねぇ!!」ヒュン

女騎士「!!」

赤髪「女騎士ーー!!」

女騎士「............男......さ、ん」

「諦めるのは早いんじゃないか?」

パリィィィィィィン!!!

黒騎士「......なに」

赤髪「......!! (この気配は!!)」

女騎士「............?」

「私の知ってる君はもっと諦めない強い心を持ってたよ」

女騎士「......貴女は、紅い......」フッ

「おっと」ガシッ

黒騎士「......さっきの龍、ではないですね何者ですか貴女は?」

「私か? 私は......」











「お前を.........殺す者だ」ギロッ

黒騎士「私を殺す者ですか......」

「そうだ」

赤髪「ロゼちゃん! 気をつけてそいつは只者じゃないよ!!」ググッ

「そうだな、本領発揮を封じる力......か」

黒騎士「ふっふっふ、気絶させたと思ったのですが貴女のような化物を飼っているとは、やはり貴女の主は殺さなければなりませんねぇ?」

「その自信が何処からくるかまったく理解出来ないけど、私が出てきた以上女騎士を殺させないぞ......それに私はペットじゃない」ギロッ

黒騎士「ッ......まぁ私達の目標はもう達成したも同然ですし正直女騎士が死のうが死なないが私達に不利益な要素はありませんから」

黒騎士「私は此処までにしておきましょう、ギルドマスターは兎も角貴女のような化物と戦う気なんて微塵もありませんからね」

「逃がすと思ってるのか私が?」

黒騎士「ふふふ、恐ろしいですね本当に......では抵抗位はしておきましょうか?」

「.........」スッ

黒騎士と紅い彼女が睨み合い、沈黙が流れる

しかし突然武闘会場に地鳴りが響き渡った

黒騎士「!! なんだ? まさか結界が!?」

そして一瞬、大きく揺れ、地鳴りが治まる

黒騎士が驚愕している中、紅い彼女の目の前に一人の男が現れた

「.........ふふ、大分遅かったね?」

「ごめん結界を壊すのに時間かかっちまった」

「ううん、助かったよ......ダーリン君」

男「え、ダーリン君? ......成る程そういうことか」

黒騎士「!! お前は!!」

男「.........後は俺に任せてくれ」

赤髪「お、男ー!!」

男「赤髪、大丈夫か?」

赤髪「僕は大丈夫だよ! でも女騎士が......」

男「.........そうか」

黒騎士「ふふふ、まさか結界を破って入って来るとは驚きましたよ! ですが残念でしたね? 此処ではギルドマスター何て只のハンターに過ぎない!」

「ダーリン君気をつけて、此奴の能力は......」

男「大丈夫だ......」なでなで

「ダ、ダーリン君!? 何を///」

男「ロゼを守ってくれてありがとな」ニコッ

「///!! う........うん///」カァ///

黒騎士「余所見は頂けませんねぇ!!」グワッ

「!? あ!!」

男「.........」チラッ

黒騎士「あのギルドマスターの様に拘束してあげましょう!! はぁ!」

「ダーリン君!!」

男<俺にそんな物は、効かない>

男の言葉を発した瞬間、黒騎士の放った拘束魔法が霧散する

黒騎士「な、何だと!?」

「!?」

赤髪「わお.........流石男」

黒騎士「馬鹿な......本領発揮出来ない筈だ!」

男<いーや、俺には効かないなぁ......そんな魔法具の力何て>

黒騎士「(クッ! これがギルドマスター最強と言われた男! 完全に予想外でした......早急に対策を練らなければ!! 兎に角撤退して......)」

男「お前さ」ヒュン

黒騎士「ッ!! (一瞬で目の前に!? 速い!!)」

男「一体何の目的があってこんな事をするんだ?」

黒騎士「それは貴方程の方ならご存知では?」

男「......女神か」

黒騎士「ふふふ、どうでしょうか?」

男「......まぁいい、お前を捕まえて問いただすまでさ」

黒騎士「(く......どうやら逃げられそうにありませんね、ならば!!)」

黒騎士「捕まる気はありません......女騎士とギルドマスター一人位は始末したいので......」

男「させねぇよ」

「私も手伝うよ」

黒騎士「ふっふっふ、貴方には敵いません、そこの彼女にもね......ですが」ドグンッ!!

「ダーリン君!! (あいつの体内魔力が一箇所に集まってゆく......マズイ!! 自爆する気だ!)」

黒騎士「私は此処で華々しく散る事にしますよ!! さぁ、この武闘会場なんて木っ端微塵の威力! 如何しますかギルドマスター!?」

赤髪「ぐぬぬ......そんな事!」

黒騎士「ああ残念です、出来れば直接殺して差し上げたかった」

黒騎士「ですが女騎士のあの悲壮な表情が見れただけでも良しとしましょう......ああ本当に滑稽でしたよ! 貴方の弟子は!!」

男「.........」

黒騎士「ふふふ、声も出ませんか? 貴方も残念でしたねぇ? あんな弟子を持って!! さぁ散りなさーー」

男「予定変更だ」スタスタ

黒騎士「!!」

男「お前はここで倒す」スッ

黒騎士「何をーー」

男<お前は、塵となれ>

黒騎士「!! な!?」

サラサラッ

黒騎士「私の身体が!? 何をしたぁ!!」

赤髪「!?」

「な!?」

男「言ったとうりだ、塵になったんだよ」

黒騎士「ぐ!! このぉぉ!! ならばお前だけでも!!」バッ!!

男<俺に触れるな>

黒騎士「ぐ!? くそぉ!!」ビタッ

男<さっさと散れ>

黒騎士「(ま、まさかこれほどとは!? ですが次は簡単にはいきません......主様いる限り私は!!)」

黒騎士「ふっふっふ、はーはっはっは!!」サラサラッ

男「.........」

黒騎士「またお会いしましょう男さん」サラサラッ

男「やなこった」ドンッ

黒騎士「」バスンッ ザサッ

赤髪「.........男、あ!!(拘束が解けた!!)」

男「終わったよ」

赤髪「うん、ありがとう男が来てくれなかったらヤバかったよ......」

男「.........何にせよ間に合って良かった」チラッ

女騎士「.........」

赤髪「.........私は女騎士に聞きたい事が山ほどあるよ」

男「赤髪、それは後回しだ。街に魔物が向かってきている」

赤髪「ええ!?」

男「今忍と魔女が応戦してるけど、ここみたいに本領発揮封じされていたら危ない、助けに行くよ俺は......赤髪は女騎士とロゼを守っててくれ」

赤髪「わ、わかったよ!」

「ダーリン君、それは傷つくな」

男「......」

「私は戦えるよ? 足でまといにならないと思うけど?」

男「無理はしないでくれ、それに君は長くは出られないだろう? ロゼの身体も限界だ」

「む......」

男「任せてくれ、直ぐに片付ける」

「.........わかったよ」

男「良い子だ」ギュウ

「な///」

男「赤髪頼んだよ!!」タッタッタ

「............まったくずるいよダーリン君は///」

赤髪「ぷはぁ! 私は疲れたよ......あんなに歯が立たないなんて」

「本領発揮封じか......恐ろしいな」

赤髪「あ、あのさ」

「ん?」

赤髪「凄い気になってたんだけど貴女は一体......」

「私はロゼの友達みたいな者だよ......ま、話はまたの機会にしてくれそろそろ限界だ」

赤髪「え」

「じゃ、ロゼをよろしくね」フッ

ロゼ「.........」フラッ バタンッ

赤髪「!! ロゼちゃん!! 気絶してる......やっぱり限界だったんだね」

赤髪「.........はぁ、こんな事になるとは思わなかったな......」

ウルフ「おーい!! 赤髪ぃ!!」

赤髪「あ、ウルフさん」

ウルフ「くそぉ! 男の奴一人で結界に入って行きやがって、大丈夫か!?」

赤髪「うん、男が倒してくれたよ」

ウルフ「そいつはどこだ?」

赤髪「塵になっちゃった」

ウルフ「は? 塵って......ああ、男の本領発揮か相変わらず反則だな......結界もそれで通りやがったし」

赤髪「本当にね、外の魔物も男がいれば大丈夫だよね?」

ウルフ「ああ、俺たちはこっちで良いだろう雪と姫様に合流するぞ」

赤髪「りょうかーい」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~街・門~

忍「ぐわ!?」

魔女「忍!! 大丈夫!?」

忍「く......大丈夫だ、だが」

魔女「ッ......流石に本領発揮出来ないとこいつらは辛いわね......」

ミノタウルス「ブモォ.........ギルドマスター死すべし」

ーギャオーーー!!!ー

ーガルゥゥゥゥゥ!!!ー

魔女「くぅー! 本領発揮出来れば一瞬なのに!!」

忍「無い物ねだりしても仕方がない、魔力はまだあるよな?」」

魔女「あるわよ! 忍時間を稼いであいつらにデカイの食らわせてやるわ!!」

忍「任せろぉ!!」

男「俺参上ー!!」ヒュン

魔女「きゃあ!?」

忍「ぬはぁ!? 男!!」

男「助けに来たぜ」

ミノタウルス「ブモォ、新手......あいつはどうしたんだ?」

男「ん? 言葉を話せるって事は高位の魔物か、今のお前らでも手こずる訳だ」スタスタ」

忍「男、気をつけろ!」

魔女「ここでは本領発揮が......!」

ミノタウルス「一人増えても一緒......お前から倒す!!」ドスドスッ!!

男「魔女、拡声魔法頼む」

魔女「え? でも本領発揮は......」

男<大丈夫だ>

魔女「!! わかったわ!!」キュイン

ミノタウルス「ブモォ!!」ブワッ!!

男「...............」




















男<死ね>

ミノタウルス「!? ブモォ.........」ドズゥン

ーカ......カ......ー

ーグルゥ!?ー

バタバタッ

ドスンッ

男が発したたった一言に魔物達は苦渋の声を上げながら一匹、また一匹と事切れていく、そして遂には男の前に生きている者はいなかった

忍「...............!!」

魔女「...............相変わらずね」

男「...............」



武闘会を襲った黒騎士



魔物達の侵攻



それらはたった一人のギルドマスターによって打ち砕かれたのだった

続く

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ー???ー


「...............彼も殺られましたか」

「その様子だと結果に不満でもあったのかしら?」

「!! 主様......申し訳ありません、今回の侵攻失敗に終わりました......」

主「でも宝玉の力は試せたのでしょう?」

「しかし、私の<仮初>の分身そしてミノタウルスが殺られてしまいました......」

主「気にしなくていいわ、元よりギルドマスターの彼がいた時点で負けたも同然よ」

「......主様、彼は......男とは一体何者なのですか? 明らかに他のギルドマスターとは格が違います......本領発揮封じも彼の前では無力でした」

主「......ふふ」

「主様?」

主「何でもないわ、強く育ってるようね彼は......」

「......?」

主「大丈夫よ、駒はまだ沢山あるわ。それにギルドマスターを無力化出来る事が証明されたのよ? 上々な結果ね」

「!! そのようなお言葉、感激でございます!」

主「ご苦労様、今はゆっくり休みなさい次も忙しくなるわよ?」

「は!! この命、主様の為に!!」

主「頼りにしてるわね、黒騎士」

黒騎士「ふふふ、お任せを!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

武闘会襲撃、魔物侵攻から一週間がたった

奇跡的に被害は最小限で済んだ

これは迅速に敵を殲滅したギルドマスター男の活躍が大きい

突発的な事件ではあったが被害も最小限で済んだお陰もあり、街は普段の活気を取り戻していた

そして日を改めて武闘会の閉会式が行われた

優勝者には賞金と

優勝者の願い、AAAランクのギルドカードが授与された

今回の優勝者は初の、ギルドマスターを一介のハンターが倒すという偉業を成し遂げた事で名を世界に広める事となる

こうして街が活気に包まれる中

その様子を虚ろな瞳で見つめる者がいた

女騎士「............」

コンコンッ

女騎士「............」

姫「............女騎士」ガチャ

女騎士「............姫」

姫「............貴女一週間寝たきりだったのですよ? 目が覚めたって聞いて飛んで来ました」

女騎士「私が寝ている間何があったのですか?」

姫「............それを今から説明します、貴女の処置を含めて」

それから姫は女騎士にこの一週間で起こった出来事を話し始めた

黒騎士と魔物達の侵攻

ロゼのAAAランクの昇格

武闘会場の復旧等

一つ一つ丁寧に伝える姫

姫「と、簡単に纏めればこの一週間は非常に忙しかったです」

女騎士「............そうか」

姫「さて、此処からが本題です」

女騎士「.........」

姫「女騎士、貴女のギルドマスターの称号を剥奪します」

女騎士「............」

姫「理由は貴女が今回の黒騎士事件に関与していた事、そして武闘会優勝者のロゼさんに確かな敵意を持って闘った事です、ギルドマスターとしてこれは明らかに度が過ぎています」

姫「......よってギルドマスター総員半分が貴女をギルドマスターとして適切な人物ではないと決定しました、ご理解して頂けますか?」

女騎士「............」

姫「ですが女騎士......私は貴女を信じています! 今からでも......! 貴女なりの理由があったのでしょ? 私も協力します、ですから!!」

女騎士「............良いんだ姫、元より私にはもう何もない......」

姫「そんなこと仰らないで下さい!!」

女騎士「目が覚めた時気づいたんだ」

姫「?」

女騎士「天剣の声が聞こえなくなった......もう私には本領発揮出来る力がない」

姫「!!」

女騎士「それに黒騎士に一枚噛んでいたのは紛れも無い事実だ、奴に渡された魔法具の力で彼女を殺そうとしたのもそう」

女騎士「だが、その魔法具の副作用で力を失いつつある」

女騎士「私はもうギルドマスター......いやハンターにすら戻れないだろう」

姫「ですが! ですが.........!!」

女騎士「良いんだ姫、これは私の自業自得......分相応に弟子でいれば良かっただけなんだ......愛しては駄目だったんだ」

姫「そんな事はありません! 貴女は心から男さんを!! 教育中何度も話していたじゃないですか......男さんに追いつきたいと! そんな貴女を見て私も此処まで来れたのですよ?」

女騎士「だが結局私は彼女に負けた、卑怯な手を使って尚、敵わなかったそれが結果なんだ......」

姫「女騎士......」

女騎士「話しはわかったよ姫、すまない帰ってくれないか? 今は一人でいたいんだ」

姫「ッ...............また来ますからね?」

女騎士「...............姫」

姫「?」

女騎士「...............ありがとう」

姫「ッ! 失礼します......」バタンッ

女騎士「...............」

ー壊したのは貴女自身ですよ?ー

女騎士「......もう戻れない、か」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~ギルドマスター本部~

時は同じく、ギルドマスター本部では今日祝宴が開かれていた


筋肉「それじゃあロゼの優勝及びAAAランクを記念及びギルドマスター男さんとの婚約及び男さんの今回の活躍を祝って者共カンパーイ!!!!」


ーカンパーイ!!!ー

ーおめでとーー!!ー

ーロゼちゃーん!!ー

ー男さん流石っす!!!ー

ロゼ「むむ、こんなに祝って貰えるとはのう?」

魔女「当たり前よ、今回の武闘会優勝はそれだけの価値があるの」

忍「正直勝てるか微妙なところだったからな、ロゼがあそこまで強くなってるとは驚いたぞ?」

雪「それに男さんと婚約するとあれば祝って当然です!!」

ウルフ「お前が結婚かぁ、気づけばデカくなりやがって、なぁ男?」

男「ウルフ、それにみんなありがとな、祝ってくれるって聞いて嬉しかったよ」

ロゼ「ところで赤髪は何処に行ったんじゃ?」

忍「赤髪は今回の事件での報告書類を書いている」

ロゼ「お主らまぁた赤髪に押し付けおって......」

魔女「心外よロゼちゃん! 赤髪が今日中に王国に提出したいからって言うから!」

雪「ぶっちゃけた話し十年ぶりにお弟子さんとゆっくりしたいそうです!」

魔女「ええ!? そうなの!?」

雪「さらにぶっちゃけると今回の祝宴費用は全部赤髪さんが出してくれました!! これはもう飲み放題ですよぉー!!」

ーワアアアアアアアア!!!ー

ー赤髪ちゃーん! 太っ腹ー!!ー

ー大好きだぜぇ!!ー

ウルフ「って事だ、赤髪もお前らの事を祝ってくれてるんだ、気を悪くしないでくれ、こら雪飲みすぎだ!」

雪「ウルフさぁん/// だっこぉ///」

ウルフ「おおぃ!? 酔うのが早すぎるぞ!?」

ーすいません、雪さんにご当地の雪見酒をあげたら......ー

ウルフ「馬鹿野郎!! 雪見酒は妖怪族には酔いやすさ百パーセントなんだぞ!?」クワッ

ーす、すいませんん!!ー

雪「えっへっへ、ウルフさぁんこわいこわーい/// もっとにっこりしましょうねぇ?///」

ウルフ「ぬ、ぬぅ......」

忍「はっはっは、あの鬼教官のウルフさんも雪さんには弱いらしいな」

魔女「雪があんなに酔うって凄い強いお酒なのね?」

ロゼ「しっかしあやつらも仲がええのう? やはりギルドマスター同期は皆そうなのかえ?」

忍「まぁな、教育中は一人では何も出来ないって事を嫌でも思い知る」

魔女「だから仲間でフォローしあうのよ、それでも厳しいから結局残るのは一組のバディ位だけど、ロゼちゃんもギルドマスター教育に参加するのよね?」

ロゼ「うむ、しかしそうなると誰がバディになるかが心配じゃのう......」

魔女「ふふ、大丈夫よそこらへんも教育が始まったら分かるわ」クスッ

ロゼ「むむ、教えてはくれんのか?」

魔女「それは入ってからのお楽しみよ!」

ロゼ「ケチじゃのう......」

魔女「まぁまぁ、今は楽しみましょう? はいカンパーイ」チンッ

ロゼ「ふふ、そうじゃの!!」

男「...............」クスッ

ーワイワイ、ガヤガヤー

祝宴は大いに盛り上がり、朝日が顔を出し始める頃まで続いた

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ー女騎士、思い出の場所ー

女騎士「...............」スタスタ

女騎士「...............」

女騎士「ここに来ることはもう二度とないでしょう......」

女騎士「(...............私のケジメは自分の手でつけなくては......)」

女騎士「...............」

「うぅ~、さぶい......みんな飲みすぎだって......」

女騎士「!! だれですか?」バッ!

「......よ、女騎士」

女騎士「!? 男......さん」ビクッ

男「......」

女騎士「...............」

男「こんな朝早くに何処に行くんだい?」

女騎士「.........遠い所へ」

男「部下はどうするんだい?」

女騎士「彼等の事はもう姫と赤髪に頼んでおきました......」

男「......」

女騎士「......笑いに来たのですか?」

男「......どうしてそう思うの?」

女騎士「貴女に拒絶されて、それでも諦めきれずに足掻いた私を笑いに来たのでしょう? 馬鹿な弟子だと......いいえもう弟子ですら、ありませんでしたね」

男「確かにお前は俺の大切な人を傷つけた、拒絶したのも確かだ」

男「だが......この一週間考えた......お前と過ごした日々を......思い出を」

男「お前が必死になるくらい俺の事を好いてくれた事も......だから」

男「女騎士、俺は心から謝る」

男<すまなかった>

女騎士「ッ!!」

男<お前の事を嫌いだと言った、弟子でも無いと言った、取り消すよ>

男<お前のことを黒騎士が馬鹿にしている時、心底腹が立った>

男<その時気づいたんだ、お前がどうなろうとも俺の心の根っこがお前は弟子なんだって言っている事に>

男<こんな未熟な師匠ですまない、だから>

男<出て行かないでくれるか? 女騎士>

女騎士「...............そんな、いまさら」ポロポロッ

男<女騎士......>スッ

女騎士「!!」バチッ!!

男「ッ!?」

女騎士「......私の気持ちは変わりません!!」

女騎士「それに貴方の隣にはロゼがいるじゃないですか......!!」ポロポロッ

男「女騎士......待ってくれ!!」

女騎士「私は貴女に一番愛されていたかった......でも、もう駄目なんです......私は貴方には相応しくない......だから」ギュ

男「!!」

女騎士はゆっくりと男の唇を奪った

女騎士の止めどなく流れる涙のしょっぱさが男の唇にも伝う

女騎士「これで最後です師匠......私はもう金輪際貴方の前には現れません......ロゼとお幸せに.........さよなら師匠.........」タッタッタ

男「!! 待ってくれ女騎士!! 女騎士ー!!」

男「.........女騎士」

男<俺は一体......どうすれば良かったんだろうな......>

女騎士「はぁ......はぁ......」タッタッタ

そうこれで良いんです

私には師匠の隣にいる資格が無いのだから

自分で壊してしまったのだから

分かっているんです

女騎士「はぁ......はぁ......」タッタッタ

理屈では分かっているんです

私の居場所はもう此処には無い事くらい

女騎士「はぁ......はぁ......」タッタッタ.........タッ



気づくのが遅かったんです



失ってから気づいては遅すぎたんです



分かっているんです。だから



女騎士「うぅ.........あああああ!!」



涙よ止まってはくれませんか?



前が見えないじゃないですか



此処からはやく消えないといけないのに



止まって、私の涙、止まってくれないと

女騎士「グスッ.........ししょぉ.........ししょぉ.........」ボロボロ





前が見えないじゃないですか......




こうして様々な想いが繰り広げた




この物語は、新たな局面を迎える.......




想いを紡ぐ物語は




終わらない



男「龍倒したら俺の嫁になった」 龍「ん?」 一部 完

というわけで一年ちょっと長かったですが
此処まで続いたのも皆さんのレスのお陰です!! ありがとうございます!!

残りの100レス位はおまけで埋めて
本編は2スレ目から書いていきますので
今後とも暇つぶし感覚で読んで頂ければ嬉しいです!!

レスの中で女騎士を推してくれている方がちらほらいましたが、今の段階で言える事は正直ありません、ですが適当に終わらせる事はないので承知のほどお願いします

おまけ 赤髪&拳士

ー赤髪の私室ー

赤髪「.........」カリカリッ

赤髪「.........ふぅ、終わった~」

拳士「お疲れ様です赤髪さん、お茶でもどうですか?」コトッ

赤髪「お! 久しぶりだな拳ちゃんの淹れたお茶、ん~美味しい」

拳士「赤髪さんと別れた後も精進していたので!」

赤髪「そっか~、師匠として嬉しいよ弟子が僕の好きなお茶を淹れてくれるってさ」

拳士「俺も同じです。師匠に美味しいって言ってくれたからこうして日々腕を磨いてますし!」

赤髪「あれからもう8年か......拳ちゃんがこんなに立派になってるなんて思ってなかったよ」

拳士「師匠のお陰です、あの時師匠に会ってなかったら俺は......うぅ.........感謝しても仕切れません......!!」ウルウルッ

赤髪「こらこら拳ちゃん泣かないの、もう身体は大人でも泣き虫なのは変わらないんだから」クスッ

拳士「うぅ.........すいません嬉しすぎて......」

赤髪「本当にもう、でも嬉しいよありがとう」

拳士「はい!」ニッ

赤髪「(本当に大きくなったなぁ、最初はあんなに小さな子供だったのに......AAAランクのハンターだけでも凄いのに本領発揮を出来るまでに成長してるなんて......)」

赤髪「(身体も逞しくなって......顔つきも私好みに.../// は!? 僕は何を考えてるんだ! 弟子にこんな気持ち......もう、忍と魔女の所為だよこれは!!)」

拳士「あ、あの赤髪さん......」

赤髪「な、何かな!?」ビクッ

拳士「俺、師匠に会ったら伝えたい事があったんです」

赤髪「伝えたい事?」

拳士「その......先に言って置きますね、弟子風情がすいません」

赤髪「何だい? 僕は別に拳ちゃんが何を言っても.........」

拳士「俺は、貴女が好きです」

赤髪「え? て、照れるなぁ~ 僕も拳ちゃんの事は好きだよー」

拳士「師匠、いや.........赤髪さん!!」ガシッ

赤髪「ふえぇ!? 拳ちゃん?」




拳士「俺と結婚を前提に付き合ってください!!」



赤髪「.........」



赤髪「ええええええ!?///」


ギルドマスター赤髪



二十八年の人生を過ごして



遂に春が来たかも知れない

おまけ 彼女の名は


黒騎士一連の事件から三日後の事である

激闘を重ね疲労していたロゼも、すっかり調子が戻った時の事だ

ロゼ「ふ~、ええ朝じゃ~ 朝日が身体に染みるのう」

(ふふ、おばあさんみたいな台詞だねロゼ)

ロゼ「(何を言う、元より百年も越える程生きているんじゃ自然とこうもなるわい)」

「(そういうものかな? 私は変わらないけど?)」

ロゼ「(お主は我が最近になって外に出せるようになったからのう......外の世界に触れれば何かと変化があるかも知れんぞ?)」

「(そうだな、あの一件以降ロゼの力も上がって私もある程度表に出られるようになったし嬉しい限りだよ)」

ロゼ「(ふふん、そうじゃろー? 我が本気になれば雑作もない)」

「(それならもっと早く本気になってほしかったなー?)」

ロゼ「(ぬぐ......それは言わんでくれ)」

「(ふふふ、ごめんごめん......あ、そうだ)」

ロゼ「(なんじゃ?)」

「(私のお願い聞いてもらっても良いかい?)」

ロゼ「(んー?)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「うーん!! 表に出るとやっぱり爽快だなー!!」

ロゼ「(我は逆に落ち着かんぞ......)」

「身体を貸してくれてありがとうロゼ、そのうち落ち着くから大丈夫大丈夫)」

ロゼ「(うーん、それで借りた理由はなんじゃ? 何か欲しい物でもあるのかえ?)」

「ふっふっふ、決まってるだろ......!!」

「ダーリン君に私は名前をつけて貰うんだ!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~街の中央、噴水前~

「.........」

ロゼ「(名前か、そういえばお主言っておったのう、若人に名前をつけてもらいたいと......それより何でこんなところで待ち合わせにしたんじゃ? 置き手紙まで書いて、直接朝言えばよかったろう?)」

「(.........私は長くは出られないから、デ、デートくらいしても良いだろ?///)」

ロゼ「(お主意外と乙女じゃな?)」

「(毎日ダーリン君と睦まじくしているロゼに言われたくないなー)」

ロゼ「(.........すまんさっきの言葉取り消そう!)」

「(羨ましいって思ってたんだよ、だから今日は大目に見てね?)」

ロゼ「(まぁええじゃろう、好きに動いてええ)」

「(本当? 恩に切るよ)」

「おーいロゼー!」タッタッタ

ロゼ「(噂をすれば来たぞ)」

「あ、ダーリンく.........ん!?」

ロゼ「(ど、どうした?)」

男「朝から居なくなっててびっくりしたよ? ロ.........ゼじゃないね? 君は武闘会の......」

「.........///」ポー

男「あれ? おーい?」

ロゼ「(こりゃ! 若人が話しかけとるぞ? 惚けてる場合か!)」

「(.........うぅ、私もこれは予想外だよ/// こんなに胸が高鳴るなんて......ダーリン君カッコいいよぉ...///)」

ロゼ「(なん......じゃと!?)」

「(武闘会の時は状況が切羽詰まってダーリン君の顔は気にしてなかったけど......こんなに男前だなんて!!)」

男「......あの、大丈夫?」

「ひゃ、ひゃい!!///」

男「ひゃいって......ふふ」

「ぁ.........すまない/// 何分慣れてなくてな///」カァァ

男「ロゼに聞いたよ、 君がロゼの中にいる娘なんだね?」

「そ、そうだよ」

男「.........ふーん」ジー

「な.........あまり人をジロジロ見るのは良くないぞ.........///」

男「ん? いや遂さ、ロゼと同じで可愛いなって」

「か、かぁぁ!?///」ボボン

ロゼ「(これ!! 何時もの威厳あるお主は何処言った!? シャキッとせんか!!)」

「(分かってるけど心と身体が勝手に反応してしまうんだ!! ロゼ何とかしてくれ! この燃えるような情愛で焼け死んでしまう///)」

ロゼ「(.........お主がこんな初心な乙女だとは.........)」

「(う、うるさい!)」

男「ねぇ」

「なんだい!?」

男「おう......手紙読んだんだけど今日は君とデートって事で良いんだよね?」

「さ、流石ダーリン君! その通りさ」

男「よし! 今日はよろしくね」ギュ

「(て、手ー!?/// 私ダーリン君に手握られてるよぉ///!!)」

ロゼ「(.........むぅ)」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

その後、男と彼女は雑貨屋へ行ったり服屋へ行ったり、ギルドに顔を出したりと充実した時間を過ごす。

特に彼女は終始、笑顔を絶やす事なく男とのデートを満喫していた

しかし、彼女が表に出られる時間はもう残り少ない

そこで彼女は男に本来の目的を打ち明ける

男「そっか、君が出ていられるのって制限が有るんだね?」

「そうなんだ、だから時間が来る前にダーリン君にお願いがある」

男「何かな?」

「私には名前がないんだ、だから.........ダーリン君に私の名前を付けて欲しい!!///」

男「名前......俺で良ければ考えるよ」

「ホント!? ふふ、良い名前を付けてくれ!!」

男「名前......うーん.........」

「.........」ソワソワッ

男「..................あ」

「!!」

男「元を辿れば、君がロゼ本来の力そのもの、なんだよね?」

「うん、それがどうかした?」

男「君こそが、始まり......ロゼの龍たる根源.........決まったよ名前」

「.........!!」



男「今日から君の名前は.........<ゼロ>」



ゼロ「.........ゼロ!」



男「そう始まりのゼロ、どうかな?」

ゼロ「........./// ゼロ......私の名前!!/// ダーリン君!!」ギュウ

男「気に入ってくれたかな?」

ゼロ「うん!! 嬉しいよ.........私の名前.........ダーリン君に付けて貰った名前.........うー!! こんなに心が満たされるなんて.........///」

男「そこまで喜んでくれるなんてちょっとビックリだよ」クスッ

ゼロ「.........ねぇ、ダーリン君」

男「ん?」

ゼロ「今日はありがとう、この名前大切にするね///」

男「.........ああ」ナデナデ

ゼロ「ふふ.........じゃあ最後に消える前に.........」スッ

男「ゼロ?」

ゼロ「ん......///」チュー

男「!?」

ロゼ「(!!?)」

ゼロ「...............ん、又今度ダーリン君に会いに来るね?」

男「お、おう」

ゼロ「それじゃ、バイバイ.........」フッ

ロゼ「..................」

男「あ、ロゼ? だよーー」

ロゼ「ぬぅぁぁぁぁ!!!」ギュウ

男「うぐぅ!? ロゼ?」

ロゼ「若人! あやつと仲良くし過ぎじゃああああああ!!!」ギュウ

男「えーと、それってヤキモチかな?」

ロゼ「我も若人と接吻するんじゃー!!」ズイッ

男「お、落ち着いてロゼ、それにゼロはロゼなんだよ? 気にし過ぎじゃないかな」

ロゼ「うぅ、じゃが妬いてしまうぞぉ......」

男「よしよし、じゃあロゼには帰ったら一杯甘えようかな?」

ロゼ「!! 」

男「さぁ、帰ろ? 宿に」

ロゼ「うむ!!」

こうして彼女の名前は決まった

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ゼロ「(今日はありがとうね?)」

ロゼ「(まぁ、今回は大目に見てやるがゼロよ若人にあまりひっつくのは控えるんじゃぞ!!)」

ゼロ「(あれ、 妬いてるのかなぁ?)」

ロゼ「(うぅ.........そうじゃ悪いかぁ!!)」

ゼロ「(ふふ、やーだよー)」

ロゼ「(こ、こりゃぁーー!!)」

ロゼとゼロ、二人の男取り合い論争は暫く続いたのだった

続く、 というわけで名前決まりました
安直だなんて言わないで!!

おまけ 魔女&忍

魔女「.........」スピー

忍「魔女起きろ朝だぞ、仕事に遅れるぞ?」

魔女「うーん、もうちょっと寝させてよー」

忍「ほら、起きろ」グイ

魔女「うーん......」

忍「朝食は出来ている、着替えも置いといたからな?」

魔女「ムニャ、今日の朝食何ー?」

忍「魔女が好きな目玉焼きにハムも入れて置いたぞ」

魔女「わーい流石忍ー♪」

忍「まてまて、先ずは顔を洗ってこい」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

忍「おい魔女」

魔女「なにー?」

忍「そのボサボサな髪はなんだ?」

魔女「うーん、大丈夫よー今日は人前に出ないし」

忍「ダメだ」ピシャリ

魔女「えー?」

忍「ほら梳かしてやるから来い」

魔女「忍がやってくれるの! それなら喜んで~」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

魔女「し、しのびー!?」

忍「どうした?」

魔女「今日使う書類忘れて来ちゃったわー!?」

忍「ああそれなら、部下にお前に届ける様に伝えたぞ? そのうち来るだろう、執務室で待ってろ」

魔女「本当!? 忍ありがとー!!」ギュウ

忍「次は気をつけろよ?」

魔女「はーい!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~昼~

赤髪「.........」

魔女「それでね忍って本当にしっかりしてるのよ? ふふん羨ましいでしょ赤髪?」

赤髪「......ねぇ魔女、それってさ」

魔女「?」

赤髪「聞いてる限りだと忍の負担が凄いと思うんだけど?」

魔女「......え?」

赤髪「魔女より早く起きて二人分の朝食も作ってさらに、魔女の周りのお世話もして、さらにさらに魔女の失敗もフォローしてさ.....忍大変じゃない?」

魔女「うぐ....確かに言われてみれば」

赤髪「今の魔女は彼氏におんぶに抱っこ状態だねー」ジトッ

魔女「でも忍は何も....」

赤髪「気づいて欲しいんじゃないかな? 自分からね」

魔女「言ってくれれば....」

赤髪「それに魔女のこと本当に好きだからこそ、そういう風に出来るんじゃない?」

魔女「......」

赤髪「魔女も忍の事が好きなら、自ずと答えは出るんじゃないかな?」

魔女「......そうね」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

忍「ただいま......ん?」

魔少女「おかえり忍!」ギュウ

忍「何だか美味しそうな匂いがするな?」

魔少女「ふっふーん!! 今日は私が晩御飯作ったのよー!

忍「......そうか」ナデナデ

魔少女「......何も言わないの? そのやっと作ったかーとか、珍しいなとか?」

忍「?」

魔少女「私って忍に甘えてばかりだったし今朝だって......」

忍「俺が一言でもやってくれなんて言ったか?」

魔少女「」フルフル

忍「だろ? 魔少女には自分からして欲しかったんだ、自発的にやらないと無理やりさせたくはないしな」

魔少女「忍....../// (やっぱり私のこと考えてくれてるんだ......)」

忍「だからこうやってちょっとずつ、出来る様になってくれれば俺は良い」ギュウ

魔少女「はぅ///」

忍「ということで魔少女の晩飯でもいただくかな?」

魔少女「! ふふん、自信作だからね!」

おまけ 終わり

おまけ 雪&ウルフ

ウルフ「zz......」

雪「ウルフさーん! お昼ご一緒しませ、ん、か......あら」

雪「ウルフさんが寝てるなんて珍しいですね? ......は!?」

雪「(今ならやりたい放題じゃないですか!!)」

雪「うふふ/// ウルフさん......何時も私の事を適当にあしらってますが......」

雪「今回は私のターンですよー!!」スッ

雪「んふふ~ではでは失礼しまーす///」ギュウ

雪「(先ずは尻尾から......!)」

モフモフ

雪「(あーー!!/// これですよこれ! この癖になる感触ー! ふぁー///)」

モフモフ

雪「(でもやっぱり私は......)」

ギュウ

雪「ふぅ......(やっぱりウルフさんの腕に抱きつくと落ち着きます......///)」スリスリ

雪「ウルフさん///」ジッ

ウルフ「.........zzZZ」

雪「......」

雪「......(どうして私のことちゃんと見てくれないのですか? 魅力がないんですか? 何時も軽くあしらってばかりで......ウルフさん......私もっとウルフさんの事知りたいんですよ?)」

雪「......本当に......大好きなんですよ?///」ボソッ

ウルフ「......」クカァー

雪「......私、めげませんからねぇ」チュ

ウルフ「zzZZ」

雪「......ん、ふふ/// いただきです///」

雪「ではウルフさんが昼寝している事ですし私もご一緒しまーす///」いそいそ

ギュウ

雪「んー///」スリスリ

ウルフ「......」カァー

その後、ウルフが添い寝している雪に驚いたのは別の話

果たして雪の想いは届くのか

おまけ

ハロウィン

魔少女「ハッピーハロウィンーン!!」パンパカパーン

忍「どうしたんだ魔少女? ハロウィンならとっくに......」

魔少女「終わってるのは分かってるわよ!! 仕事でそれどころじゃ無かったから今からやるのー!」

忍「確かに街のハロウィン祭ではギルドマスターは仕事で祭どころじゃなかったからな」

魔少女「そうよだから今やるのー!」

忍「ふっ、じゃあ俺の彼女はどう俺を驚かしてくれるのかな?」なでなで

魔少女「えっと......それは、今考えるわ!!」

忍「まぁ何時もの~~魔少女の下りがないからな、そうと思ってたよ」

魔少女「ムゥ、ならたまには忍も驚かせてくれてもいいんじゃないの?」

忍「俺がか?」

魔少女「そうよ! 今日は忍が私を驚かす日ね! ふっふーん私は手強いわよ~!!///」

忍「驚かす...か、ならこのまま勢いで言ってみるか......」ブツブツッ

魔少女「ふふ、どうするのかしらぁ?」

忍「.........よしちょっと待っててくれ準備して来る」

魔少女「準備? いいけど...」

忍「五分くらいで戻る」ガチャ バタン

魔少女「(何をしてくるのかしら? 準備といえば仮装だけど忍が仮装衣装持ってるわけないし......)」

ーーーーー
ーーーー
ーー

ー五分後ー

忍「待たせたな魔少女」

魔少女「あら? 何時もどうりの服ね?」

忍「?」

魔少女「準備っていうからてっきり仮装でもするのかと......」

忍「俺が仮装衣装持ってるわけないだろ」

魔少女「じゃあ何を準備したの?」

忍「.........気持ちの準備だ」

魔少女「気持ちって......ふふ、まぁ良いわ」

魔少女「私は何が来ても驚かないわよー!」

そうフンスと胸を張って強気な魔少女の前で忍は膝を折り、魔少女の前でこうべを垂れる

魔少女「へ? 忍何して......」

忍「これはある種族での特別な儀式だ」

魔少女「......!?」

忍「俺が今から言う言葉を聞いてくれ」

魔少女「ま、待っ......!」

忍「いつ如何なる時も、俺は魔少女を守る」

魔少女「!!」

忍「魔少女の隣に何時までも居させてくれ」

魔少女「......まっ......って」

忍「魔少女の幸せは......俺の幸せだ、だから」スッ

魔少女「それは......」

忍はおもむろに胸元から小さな箱を彼女の前に出す

開けてみると中には二つの指輪が入っていた

忍「俺と結婚してくれ魔少女......絶対にお前を幸せにする」

魔少女「」

魔少女「ぁぁぁぁぁ.........///」

忍「魔少女? 返事を聞かせてくれないか?」

魔少女「ど、どど...どうじょ、貰ってくだひゃ......い///」パタッ

忍「あ......気絶したか......」

忍「......魔少女、絶対幸せにするからな」ナデナデ

こうしてめでたく忍と魔女は結ばれましたとさ

魔女にとっては忘れられないハロウィンとなった

おまけ終わり

おまけ 押しかけなんとやら

武闘会から数週間後のことである

街はすっかり復旧も終わり

何時もと変わらない雰囲気へと戻っていた

そんな中、ハンター達も何時ものようにクエストをこなしている

だが、ハンター達の中で話題になっているパーティがいた

筋肉「.........」

ーおい、筋肉さん何時までハンター本部の扉の前で突っ立ってるんだ?ー

ー俺に聞くなよ...待ち合わせか何かだろう?ー

ーだがかれこれ三十分くらい仁王立ちなんだが...あそこでー

ー確かになAAAランクの筋肉さんを待たせる奴って一体どんな......ー

筋肉ー!」

「わふー」

ー!? あいつらは......!!ー

ーうぉ!? 武闘会のぉ!?ー

筋肉「やっと来たか......拳士、狼剣士」

拳士「ハァ...ハァ...すまんこいつを迎えに行ったら......厄介ごとに...」

狼剣士「わっふ、悪い事してるハンターをやっつけて来た」

拳士「いやちょっかい出したのお前だろ!」

狼剣士「私を口説こうとするなんて良い度胸」ふんス

拳士「だからっていきなり闘うのは......」

狼剣士「わふ、そもそもセクハラ」

拳士「まぁそうだが...」

筋肉「はぁ......遅れた理由は分かった、文句は言わねぇ。むしろ頼んでるのはこっちだしな」

拳士「ああ! 遅れた手前筋肉を鍛えてやるぞ!」

狼剣士「わっふ、今日はどれくらい保つかな?」

筋肉「.........手柔に頼むぞ、取り敢えず訓練場に行くか」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

武闘会以降、筋肉は拳士と狼剣士に稽古を頼んでいた

歳は二人よりも一回り上の筋肉だが

ハンターとして高みを目指したいという思いが、彼の......歳下に頭を下げる結論へとたどり着く

拳士「最初は驚いたよ、筋肉が俺たちに頭下げるなんてな」

筋肉「俺だって男だ、強くなりてぇ。お前らやロゼを見てうかうか出来るか」

拳士「だったら喜んで協力してやるぜ!」グッ

狼剣士「わふっ、筋肉覚悟ぉ」チャキ

筋肉「お、おいなんで二人で構える!?」

拳士「二人がかりと闘えば!!」

狼剣士「成長も二倍!!」

筋肉「どんな理屈だ!? アホかぁー!!」


ーギャアアアアアアアアアアア!!!???ーー

ーーーーー
ーーー
ーー

筋肉「」チーンッ

拳士「......」

狼剣士「.........わふ、やり過ぎた」

拳士「......すまない筋肉、俺たちが強すぎたばっかりに、だがな......」

拳士「お前の熱い気持ちは俺たちが受け継ぐぜ!!」

狼剣士「うんうん」

筋肉「いや勝手に殺すなぁ!!?」ガバッ

拳士「おお! 流石筋肉! 結構本気でやったのにピンピンしてるぜ!」

狼剣士「これも私達の稽古のおかげだね? という事でーー」

拳士「よし続き続き!!」

筋肉「ぅ......起きなきゃ良かった...」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

拳士と狼剣士の特訓は筋肉が今まで経験したどの特訓よりも格が違った

しかし筋肉もAAAランク、他のハンターと一線を期す者、成長速度は並みじゃない

筋肉「グヌゥ!! オラァ!!」

拳士「うお!? まさか反撃してくるなんてな!!」

筋肉「毎回転ばされてりゃやり返したくなるんでな!! そして!!」

狼剣士「隙ありー」

筋肉「!!」

ガキャァァ!!

拳士「マジか!?」

狼剣士「これは予想外......!」ギリギリ

筋肉「へっ! まだまだぁ!!」ギギギッ ギャン!!

狼剣士「ッ!?」

拳士「おお!?」

筋肉「!! ッ!?」

筋肉「ん!! 隙ありー!!」

筋肉「しまっ......だぶぃ!?」

しかし筋肉の反撃は届かず、本日の特訓は終了

筋肉「くっそ......」

狼剣士「......わふ、甘いなり」

筋肉「...ちっ、まだまだか」

拳士「うし、今日はこれくらいでいいだろう」

狼剣士「いつもより厳しくやったからね? でも前よりずっと強くなってるよ」

筋肉「......そうだと、いいんだがなぁ、よいしょっと」

拳士「? 筋肉どこ行くんだ?」

狼剣士「わふ?」

筋肉「今日は終わりなんだろ? ありがとよまた頼むわ」スタスタ

拳士「おーい! せっかくだからみんなで飯行こうぜ!」

筋肉「何言ってんだお前は赤髪さんと飯食えよ、やっと付き合えたんだろ?」

拳士「ど、何処でそれをぉ!?///」

狼剣士「割とみんな知ってるよ?」

拳士「マジか!?」

狼剣士「と言うより赤髪さんが言いふらしてる。例えばーーー」

ーえっへへ~、遂に僕にも春が来た~///ー

ーねぇねぇ聞いてよ~僕彼氏が出来たんだよ~ー

ーすんごく健気な男の子でさぁぁぁ!! んもぉ最高に嬉しいよ~ 拳ちゃーーん///!!ー

狼剣士「ーーって具合に、ね?」

拳士「あの人何やってんだ......///」

狼剣士「......照れてる?」

拳士「......そりゃまぁ......うん」

筋肉「そんなに惚れてんなら一緒に居るべき相手は決まってるだろ? 気持ちだけ受け取ってやるから行ってこいよ」

拳士「......ああ、サンキューな筋肉」タッタッタ

筋肉「へっじゃあなー」

狼剣士「わふー」

筋肉「さって俺も帰るぜ、じゃあな狼剣士次は当ててやるぜ」スタスタ

狼剣士「うん、お疲れ様」

狼剣士「.........」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

ー筋肉宅ー

筋肉「ふぅ、痛ぇ......またマメ潰れたか......」

筋肉「へっ情けねぇ、マメが潰れた痛みで反撃の隙を逃すなんてなぁ」

筋肉「......だが止まってる暇はねぇ、止まるんじゃねぇぞ漢筋肉、早くあいつらに追いつくんだ......!」

狼剣士「わふ、無理はいけないよ?」ヒョコッ

筋肉「おおお!? 狼剣士なんでここに!?」

狼剣士「何でってついてきたから」

筋肉「......全然分からんかったぞ?」

狼剣士「気配を消してついてきたから当然」

筋肉「何で気配なんか消してんだよ、普通に来いよ......」

狼剣士「気になることがあったから」

筋肉「は?」

狼剣士「筋肉はまだ弱いよ」

筋肉「!! 言ってくれるじゃねぇか......」

狼剣士「私の消してる気配位察知出来ないようじゃね?」

筋肉「んだよ、馬鹿にしに来たのか?」

狼剣士「だから私が筋肉を強くしてあげる」

筋肉「それならお前らに特訓して......」

狼剣士「違う、付きっきりで鍛える」

筋肉「なに!! ......お前まさか......」

狼剣士「不束者だけどよろしく」ペコッ

筋肉「......は」

筋肉「はぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!??」

こうして家に転がり込んできた狼剣士と筋肉の生活やいかに

続く

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年05月19日 (木) 18:11:59   ID: YsGev-I4

好きよこれ

2 :  SS好きの774さん   2016年09月23日 (金) 20:52:06   ID: 307kGN7E

え?終わり

3 :  SS好きの774さん   2016年12月18日 (日) 20:49:42   ID: AVtrl9At

待ってるから。
続き待ってるから!
こう言うのほんとすき!

4 :  SS好きの774さん   2017年02月08日 (水) 01:29:07   ID: uh7259Zr

面白い!
更新楽しみにしてます

5 :  SS好きの774さん   2017年04月25日 (火) 10:17:08   ID: bP-zuQQe

一年たつのがはえー

6 :  SS好きの774さん   2017年06月25日 (日) 02:28:46   ID: -2-869Nl

あくしろー

7 :  SS好きの774さん   2017年07月25日 (火) 22:31:49   ID: MIh7SErP

これ2スレ目行くよね?
面白いから頑張って書いてくれー!!

8 :  SS好きの774さん   2017年08月21日 (月) 12:54:19   ID: Bu6mqhFk

早く続きщ(゚д゚щ)カモーン

9 :  SS好きの774さん   2017年09月06日 (水) 09:54:49   ID: 13nYa4ay

2スレ目どこやん

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