雪乃「違う! 貴様は田んぼ出身ヒキガエル以下よ!」
八幡「違います! 俺は人間です!!」
雪乃「黙りなさいっっ!! このヒキガエルがっっ!!」
バシンッ!!
八幡「ごふあっ!」ドサッ
静「」
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雪乃「比企谷八幡! 貴方の出身は!?」
八幡「自分は田んぼ出身、ヒキガエル以下ですっ!!」
雪乃「声が小さいっっ!!」
バシンッ!!
八幡「ぐふあああっ!!」ドサッ
静「お、おい、雪ノ下……」
雪乃「いい!? 貴方は何の価値もない、ただ奉仕するだけの存在よ! その事をよく覚えておきなさい!」
八幡「はいっ!!」
雪乃「返事が違うっっ!!」
バシンッ!!
八幡「ぐぼはっ!!」ドサッ
雪乃「返事は全て、『サー、イエッサー』よ! 手は敬礼!」
雪乃「さあ早く立って復唱しなさい!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「私に忠誠を捧げよ!」
八幡「雪ノ下雪乃に忠誠を捧げます!!」
雪乃「よし! そこで直立不動のまま待機!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
静「お、おい……雪ノ下」オロオロ
雪乃「では、平塚先生! このカエルは私が責任を持って立派な兵士として育てます!」
雪乃「任務、御苦労様でした! 速やかにお帰り下さい!」
静「いや、校内の暴力を見過ごす訳にはだな……」
雪乃「比企谷八幡二等兵!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「平塚先生がお帰りになる! 職員室までお送りせよ!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
静「ひ、比企谷……?」
八幡「さあ行くぞ! キリキリ歩け!」グイグイ
静「え、ちょっと待て!? 押すな、おいこら!?」ズルズル
八幡「いいから出ていけ! 雪ノ下様の命令だ! 喋るな、嫁き後れの分際で!」グイグイ
静「ひ、比企谷ぁぁ!!」
ー 廊下 ー
八幡「ふう……。手間かけさせやがって」スタスタ
八幡「おかげで時間を食っちまった。雪ノ下様がお怒りになってなければいいんだが……」スタスタ
「貴様の出身はどこだ!?」
「千葉県出身の、由比ヶ浜結衣です!」
「違う! 貴様はディスティニーランド出身、ネズミ以下だ!!」
八幡「ん? また入部希望者が来たのか……?」
コンコン
雪乃「誰だ!?」
「田んぼ出身、ヒキガエル以下の比企谷八幡です!!」
雪乃「入室を許可する!」
「ありがとうございます!」
ガラッ
八幡「比企谷八幡二等兵、只今戻りました!」ビシッ
雪乃「姿勢が悪いっっ!!」
バシンッ!!
八幡「ぐぼはあっ!!」ドサッ
雪乃「立ってもう一度よ! やり直しなさい!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「良し! 任務御苦労だった!」
八幡「ありがとうございます!!」鼻血ダラダラ
結衣「!!」
雪乃「それで、そこのアバズレ! 貴様は何の用でここに来た!」
結衣「く、クッキーを作りたくてこの部を訪ねました! 奉仕部への依頼です!」
雪乃「聞いたか、比企谷二等兵!」
八幡「はいっ!!」
雪乃「その依頼を受けるわっ! 全力を尽くして由比ヶ浜結衣二等兵にクッキーの作り方を教えるわよっ!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「さ、サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
ー 家庭科室 ー
雪乃「私と全く同じ事をしなさい! いいわね!」
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「比企谷二等兵はそれの監視を行う様に! 少しでも違う事をしたら、この鞭を使って懲罰を行いなさい!」スッ
八幡「頂戴します!」サッ
『ステップ1』
雪乃「まず、クッキーの生地を作ってこねるわよ!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
八幡「」ジーッ
『ステップ2』
雪乃「次に、型にはめて、一口大の大きさにするのよ!」ズガッ、ドシュッ、ズガッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ズガッ、ドシュッ、ズガッ!!
八幡「」ジーッ
『ステップ3』
雪乃「それをオーブンに入れて焼くわよ!」ドゴンッ!! ゴオオオオオッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ドゴンッ!! ゴゴゴゴオオオオオオ!!
八幡「火加減が違う!!」ブンッ!!
バシンッ!!
結衣「いったぁぁぁ!! お、お尻がぁぁぁ!!!」ゴロゴロ
雪乃「由比ヶ浜二等兵! やり直しよ! この役立たず!!」
結衣「す、すびばせんっっ!!」
ー もう一度始めから ー
雪乃「私と全く同じ事をしなさい! いいわね!」
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
『ステップ1』
雪乃「まず、クッキーの生地を作ってこねるわよ!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ダンッ、ドガッ、ドババッ!!
八幡「分量が違う!!」ブンッ!!
バシンッ!!
結衣「ふぎぁぁぁ!!」ゴロゴロ
雪乃「このド下手くそっ!! 貴様のせいで無駄に食材が消費されているのよ!! 穀潰し!! 死んで償いなさい!!」
結衣「す、すびばせんっっ!!」グスッ
ー テイク3 ー
雪乃「私と全く同じ事をしなさい! いいわね!」
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
『ステップ1』
雪乃「まず、クッキーの生地を作ってこねるわよ!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ドゴンッ、ズガッ、ドゴッ!!
八幡「混ぜ方が違う!!」ブンッ!!
バシンッ!!
結衣「ぴぎぃぃぃぃ!!」ゴロゴロ
雪乃「何度やり直しをさせるのよ! この駄目人間が!! どんくさいわね!!」
結衣「す、すびばせんっっ!!」ポロポロ
雪乃「比企谷二等兵! どうやら由比ヶ浜二等兵には気合いが足りないようね! 水をバケツ一杯にして持ってきなさい!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ササッ、ジャーッ
八幡「おらぁっ!! しっかりやりやがれ!!」ドバッシャァン!!
結衣「ぶわあああっ!!」ビシャンッ
ー テイク4 ー
雪乃「由比ヶ浜二等兵! 私と全く同じ事をしなさい!」
結衣「さ、サー、イエッサーッッ!!」ビショビショ
雪乃「声が小さいっっ!!」
バシンッ!!
結衣「うぐうっ!!」ドサッ
八幡「おら、さっさと立ちやがれ!」ドバッシャァン!!
結衣「ふぎいぃぃっ!!」ゲホゲホッ
『ステップ1』
雪乃「まず、クッキーの生地を作ってこねるわよ!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
結衣「さ、サー、イエッサーッッ!!」ダンッ、ドガッ、ドゴッ!!
八幡「」ジーッ
『ステップ2』
雪乃「次に、型にはめて、一口大の大きさにするのよ!」ズガッ、ドシュッ、ズガッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ズガッ、ドシュッ、ズガッ!!
八幡「」ジーッ
『ステップ3』
雪乃「それをオーブンに入れて焼くわよ!」ドゴンッ!! ゴオオオオオッ!!
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ドゴンッ!! ゴオオオオオオオオオオオ!!
八幡「焼き時間が違う!!」ブンッ!!
バシンッ!!
結衣「ふぎいいいっっっ!!!」ゴロゴロ
雪乃「比企谷二等兵! どうやらこの雌犬にはまだ緊張感が足りないようね!!」
八幡「おっしゃる通りです!」
雪乃「次からは鞭でなくこの警棒を使いなさい! 手加減は無用よ!」スッ
八幡「はいっ!」
結衣「ひいいっ!」ビクッ
ー 二時間経過、テイク17 ー
結衣「く、クッキーが出来上がりました!!」ビショビショ、ジンジン
雪乃「よろしいっ! 比企谷二等兵、味見を開始するわよっ!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
八幡「どれどれ……」パクッ、モグモグ
雪乃「どうかしらね……」パクッ、モグモグ
結衣「ど、どう? 美味しい……?」ビクビク
八幡「うん、これはかなり美味いんじゃな」
雪乃「ゴミ以下よ!」ペッ!!
結衣「」
結衣「で、でも、今ヒッキーは美味しいって言いかけて……!」ビクビク
雪乃「そんな事を言ったのかしら、比企谷二等兵っ!!」
八幡「いえ! これはゴミ以下の豚のエサです!!」ペッ!!
結衣「」
雪乃「聞いての通りよ! 由比ヶ浜二等兵!」
八幡「おらぁっ! こんなクソまずいクッキーが食えるかっ!!」ブンッ!!
結衣「ああっ! 折角作ったクッキーがぁぁぁ!!」
雪乃「もう一度初めからよ、やり直しなさい!!」
八幡「これは後で豚にでも食わしておく!!」ダンッ、フミフミ
結衣「こ、粉々にぃ……!!」
雪乃「何か文句でもあるのかしら、由比ヶ浜二等兵!!」
結衣「あ、ありませんっ!!」グシュッ
雪乃「なら、さっさと作り直しなさい!!」
バシンッ!!
結衣「ふぎゅうぅぅっ!!」ドサッ
八幡「さっさと作りやがれごらぁっ!!」バッシャァァァンッ!!
結衣「ぎゃふんっっ!!」ゲホゲホッ
ー 三時間経過、テイク24 ー
結衣「あ、味見をお願いしますっ!!」ビショビショ、ジンジン
雪乃「ええっ!」パクッ、モグモグ
八幡「どれっ!」パクッ、モグモグ
結衣「……ど、どうでしょうか……?」ビクビク
雪乃「合格よっ!! よくやったわ、由比ヶ浜二等兵!!」
八幡「激ウマだ! 文句のつけようがない!!」
結衣「!!」
結衣「あ、ありが……とう……ごじゃいます……!」エグッ、グシュッ
雪乃「これにてクッキー作戦を終了とする! ミッションコンプリィィィィト!!」
八幡「ハイル、雪ノ下ッッ!!」ビシッ
結衣「は、ハイル、ゆきのぉぉぉんッッ!!!」ビシッ
ー 翌日、部室 ー
雪乃「」ペラッ
八幡「」ペラッ
コンコン
雪乃「誰だっ!!」
「ディスティニーランド出身、ネズミ以下の由比ヶ浜結衣です!」
雪乃「宜しいっ! 入室を許可する!」
「ありがとうございます!」
八幡「…………」
雪乃「それで、今日は何の用で来たのかしら、このアバズレが!」
結衣「はい! 昨日のお礼にクッキーを雪ノ下閣下に献上しに来ました! こちらです!」スッ
雪乃「比企谷二等兵! この件をどう考える!」
八幡「はい! 料理下手な女が完璧な雪ノ下閣下の教えを受けて上達し、そのお礼に閣下に手作りクッキーを持ってきた! これはプロパガンダとして使えると考えます!」
雪乃「宜しいっ! そのクッキーを受け取りなさい!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「光栄であります、雪ノ下閣下! お受け取り下さい!」スッ
雪乃「ええっ! 私も嬉しいわ!」ムンズッ
結衣「あ、あと、ヒッキーにも、はいこれ」スッ
八幡「おい、俺にもか……? いいのか?」
結衣「う、うん……。ヒッキーにも手伝ってもらったし、それに……」モジモジ
八幡「……?」
結衣「と、とにかく受け取るし!」サッ
八幡「お、おう。サンキュな」スッ
雪乃「比企谷二等兵!」
八幡「はいっ!」
雪乃「由比ヶ浜結衣の努力と好意に敬礼!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「ハイル、ゆきのんッッ!!」ビシッ
続く?
ー 部室前、廊下 ー
八幡「ヤバイ、三十秒遅れてるぞ!」タタタッ
八幡「雪ノ下閣下は時間にうるさいお方だ! 急がないと!!」タタタッ
「貴様はどこの出身だ!」
「我は由緒正しき将軍家の生まれ変わり、剣豪将軍、材木座義輝なりぃ!!」
「違う! 貴様は豚小屋出身、家畜以下よ!!」
八幡「ん? 材木座? おい、まさか!」タタタッ
ー 部室 ー
材木座「な、何を言うか! 我は剣豪将軍だと言っておるだろう!」
雪乃「上官に口答えをするかっ! 貴様!」
バシンッ!!
材木座「ふごおおっ!!」ドサッ
八幡「やっぱりお前か……材木座」
結衣「あ、ヒッキー!」
雪乃「遅い! 比企谷二等兵!」
八幡「申し訳ありません! 指導をお願いします!」
雪乃「宜しい! 歯を食い縛りなさい!」
バシンッ!!
八幡「ごふうっ!!」ドサッ
雪乃「返事はどうした!? 比企谷二等兵!!」
八幡「御指導ありがとうございます!!」鼻血ダラダラ
材木座「は、八幡……?」
雪乃「それで、そこの豚! 貴様はここに何をしに来たの!?」
材木座「わ、我は豚ではない!!」
結衣「黙るし! 家畜以下!! ゆきのん閣下に失礼な口をきくな!!」
バシンッ!!
材木座「ごふうっっ!!」ドサッ
八幡「このデブが!! 修正してやる!!」
バシンッ!!
材木座「げふこんっ!!」ゴロゴロ
結衣「貴様はどこの出身だし!!」
材木座「わ、我は豚小屋出身の家畜以下です!!」鼻血ダラダラ
結衣「我とか意味わかんないし!」
バシンッ!!
材木座「へぶごんっ!!」ドサッ
八幡「さあ立て! 貴様はどこの出身だ!!」
材木座「じ、自分は豚小屋出身の家畜以下です!!」
八幡「服が乱れてる!! やり直しだ!!」
バシンッ!!
材木座「ふぎいいいっ!!」ドサッ
結衣「それで、その豚が何をしに来たし!!」
材木座「か、書いた小説の感想を頂きに来ました! 奉仕部への依頼です!!」ヨロヨロ
雪乃「聞いたか! 比企谷二等兵!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「これより我が奉仕部は、全力で材木座義輝二等兵の書いた小説の感想を語るわよ!!」
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「以後、本作戦を『毒舌作戦』と呼称するわ! 総員第一種戦闘配置!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「ほら、豚! 早く小説を寄越すし!!」ズイッ
八幡「さっさと出せ!! 出した小説は俺たち奉仕部が徴発する!!」ズイッ
材木座「ひ、ひいいっ!!」ビクッ
材木座「これです! 皆様、お納め下さい!」サッ
雪乃「ええ!」パシッ
結衣「へえ……どんなんだろ?」ペラッ
八幡「材木座の事だから期待はしない方が良いぞ」ペラッ
雪乃「私は小説は好きな方だから、少しは期待しているわよ」ペラッ
結衣「…………」ジーッ
八幡「…………」ジーッ
雪乃「…………」ジーッ
材木座「ど、どうでしょうか……?」ビクビク
結衣「」コクッ、コクッ
八幡「やっぱり、つまらねえよな……」ハァ
雪乃「このゴミがっ!!」バサッ!!
材木座「!!?」
雪乃「比企谷二等兵! 試みに尋ねるが、これは小説か!?」
八幡「いえ! これはただ単に、紙にインクの汚れがついているだけのゴミの束です!!」
結衣「ヒッキーの言う通りだし!!」
材木座「ふごおおっ!!」ズキッ
八幡「こんなゴミ見てたら目が腐るだろ、ごらぁぁ!!」ビリッ、ビリビリ
材木座「あああああっ!! 我の原稿がぁぁぁ!!」
結衣「このクズ! こんなん私たちに読ませるなし!!」ダンッ、フミフミ!!
材木座「ふ、踏みにじるなっ! やめろぉぉ!!」
雪乃「比企谷二等兵! 由比ヶ浜二等兵!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「ハイル、ゆきのんッッ!!」ビシッ
雪乃「貴方たちはそこの豚を今すぐ収容所へと連行しなさい!! こんなゴミを生み出すデブは処分しなければならないわ!!」
八幡・結衣「サー、イエッサーッッ!!」
材木座「ふひいっ!!?」
八幡「さあ来いっ! パクリ野郎!! 見せしめに校庭のど真中でお前の落書きを全部燃やしてやるからな!!」ガシッ
材木座「は、八幡っ!?」
結衣「その後はシャワー室にでも放り込んでおくし!!」グイッ
材木座「わ、我が何をした!! た、助けてくれっっ!!」
雪乃「さっさと連れて行きなさい! 目障りよ!!」
八幡・結衣「サー、イエッサーッッ!!」グイッ
「や、やめるのだ!! 離せ、離せぇぇ!!!」ズルズル
雪乃「…………」
雪乃「才能のない者は最後まで見苦しいわね」
雪乃「ああいう下品な輩と私達が同類に思われるというのは我慢ならない事よ」
雪乃「やはり、人は能力や才能によって区別されなければならないわ」
雪乃「優れた人間は優遇されなければならないし、救いようのない愚か者は排除しなければならないのよ」
雪乃「そう。あんな豚は世の中には必要ないわ。存在自体が穢らわしいもの」
雪乃「そうして私はこの奉仕部で優れた人材を集めていって、徐々に勢力を拡大していき……」
雪乃「いずれは……」
雪乃「この学校そのものを掌握するわ」キリッ
雪乃「私はその新世界の女神となるのよ……!」
続く?
あと、サーガちゃうで
原「He's one gigantic motherfucker.」
訳「筋肉モリモリマッチョマンの変態だ」
どうやったらこんなの思い付くのか
ー 校庭 ー
八幡「ふっ! はっ!」ポーン、ポーン!!
八幡「壁打ち! 壁打ち!」ポーン、ポーン!!
八幡「我が奉仕部に弱者は無用!! 雪ノ下閣下の為に強くあらねば!!」ポーン、ポーン!!
先生「おい、比企谷……。ペアを作ってだな……」
八幡「自分は誇り高き奉仕部の一員ですっ! 下手くそ共とおままごとをしている暇などありませんっ!!」キリッ
先生「お、おう……」
ー しばらく後 ー
戸塚「比企谷君」
八幡「何だ! どこの大天使だ、貴様は!?」
戸塚「て、天使って……。クラスメイトの戸塚彩加だよ」
八幡「違う! 貴様は天界出身、天使以上だ!!」
戸塚「もう、やめてよ// それより比企谷君、テニス上手だね。それに誰よりも真剣にやってるし」
八幡「お、おう。奉仕部の為にな、努力してるんだ」
戸塚「良かったら、テニス部に入らない? 部員少なくて困ってるんだ」
八幡「悪いが、奉仕部を疎かにする訳にはいかないからな。別の奴を当たってくれ」
戸塚「そっか……。残念だなあ。でも、仕方ないね。別の人を誘ってみる」
八幡「おう……。悪いな、戸塚」
戸塚「ううん、気にしないで」ニコッ
八幡(守りたい、この笑顔……///)
ー 部室 ー
雪乃「」ペラッ
八幡「」ペラッ
コンコン
雪乃「誰だ!?」
「ディスティニーランド出身、ネズミ以下の由比ヶ浜二等兵です!」
雪乃「入室を許可する!」
「サー、やっはろー!!」
ガラッ
結衣「いいよ、彩ちゃん、入ってきて」
戸塚「す、スゴい挨拶だね……」
八幡(戸塚……?)
雪乃「貴様はどこの出身だ!」
戸塚「ち、千葉県出身の戸塚彩加です!」
雪乃「違う! 貴様はゲイバー出身のビッチ以下だ!!」
八幡(俺の天使が!!)
戸塚「えっとあの、僕はビッチとかじゃ」
雪乃「上官の言う事は絶対よ! 黙りなさい!!」
バシンッ!!
八幡「ごふうっ!!」ドサッ
戸塚「比企谷君、僕をかばって! どうして!?」
八幡「いや……かばってなんかいない。たまたま飛び出したとこに戸塚がいただけだ」ヒリヒリ
戸塚「ひ、比企谷君……」
雪乃「比企谷二等兵! これはどういうつもりかしら!!」
八幡「申し訳ございません!!」
雪乃「私はどういうつもりかと聞いている! 答えなさい!」
八幡「言い訳はしたくありません!! 御指導をお願いします!!」
雪乃「宜しい! 言い訳したくなるまで、貴様には指導をくれてやるっ!!」
戸塚「し、指導って……!」
雪乃「由比ヶ浜二等兵!」
結衣「はっ! 何でしょうか!」ビシッ
雪乃「この鞭を使って比企谷二等兵に教育を施しなさい!」スッ
結衣「サー、イエッサー!!」ビシッ
戸塚「え、ちょっと!」オロオロ
結衣「ヒッキー! 両手を上げてそこの壁に手をつけるし!」
八幡「……おう」クルッ、ペタッ
結衣「教育的指導!!」ブンッ
バシンッ!!
八幡「ぐあああっ!!」ゴロゴロ
戸塚「八幡っ!!」
雪乃「…………」
雪乃「比企谷二等兵! 言い訳をする気になったかしら!?」
八幡「いえ! もう一度指導をお願いします!」
結衣「いい度胸だしっ!!」ブンッ
バシンッ!!
八幡「ぬおおおおっっ!!」ゴロゴロ
戸塚「や、やめて、八幡!! 由比ヶ浜さんもこんな事やめてよ!!」
雪乃「由比ヶ浜二等兵!」
結衣「はいっ!」ビシッ
雪乃「確認するが、これは比企谷二等兵が望んでいる事で間違いないな!?」
結衣「はいっ! ヒッキーが自ら志願した事です!!」
雪乃「なら、私達がやめる理由はない! 続行しなさい!!」
結衣「サー、イエッサー!!」ビシッ
結衣「ヒッキー! 覚悟するしっ!!」ブンッ
バシンッ!!
八幡「ひぎいいいいっ!!」ゴロゴロ
結衣「何で彩ちゃんをかばったし!!」ブンッ
バシンッ!!
八幡「ふぎゃああああっ!!」ゴロゴロ
戸塚「や、やめて! やめて!! 僕が悪かったから、もうやめて!!」ポロポロ
雪乃「それならもう一度確認するわよ! 戸塚彩加、貴様の出身はどこだっ!!」
戸塚「自分はゲイバー出身のビッチ以下です!!」グスッ
雪乃「私、雪ノ下雪乃に忠誠を誓うか!?」
戸塚「雪ノ下雪乃に忠誠を誓います!!」グスッ
雪乃「宜しい!! 由比ヶ浜二等兵、比企谷二等兵への指導を取り止めにしなさい!!」
結衣「サー、イエッサー!!」ビシッ
八幡「戸塚……」ジンジン
雪乃「それで、ビッチ以下が我が奉仕部に何の用だ!!」
戸塚「はい! テニス部員を勧誘する為に自分を鍛えて下さい!! 奉仕部への依頼です!!」
雪乃「良かろう! 比企谷二等兵! 由比ヶ浜二等兵!」
八幡「はっ!」ビシッ
結衣「何でしょうか!」ビシッ
雪乃「これより我が奉仕部は、戸塚彩加二等兵を全力で鍛え上げる!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「返事はどうした! 戸塚二等兵!!」
戸塚「さ、サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
ー 校庭 ー
雪乃「戸塚二等兵! これから貴様に特訓を施す! まずはこのシャベルを使ってここに特訓用の穴を掘れ!!」
戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「私がやめと言うまでよ! その間の私語は厳禁とするっ!!」
戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
戸塚「」ザクザク
戸塚「」ザッザッ
雪乃「動きが遅い! しっかりやりなさい!!」
結衣「怠けるなごらぁ!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「お、お尻がぁぁっっ!!」ゴロゴロ
八幡「私語は厳禁だと言っただろう、喋るなぁぁ!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「ふぎぃぃぃっっ!!」ゴロゴロ
ー 地下1メートル地点 ー
戸塚「」ザクザク
戸塚(う、腕が……! いつまで掘ればいいの、これ……!)ザッ、ザッ
雪乃「ペースが遅くなっているわよ、戸塚二等兵!!」
結衣「しっかりやるしっ!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「ああうっっ!!」ゴロゴロ
八幡「喋るなと言っただろう!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「ふぎゃあううっ!!」ゴロゴロ
ー 地下二メートル地点 ー
戸塚(ううっ……手がつりそう)ハァハァ
戸塚(土の感触も固くなってきて、なかなか……)ガキンッ
戸塚(それに、喉が渇いた……。み、水が欲しい……)ハァハァ
戸塚(駄目だ……もう限界が……)クラッ……
戸塚「」ドサッ
雪乃「何をしているの! 立ちなさい!!」
戸塚「」ゼェゼェ、ハァハァ
結衣「雪ノ下閣下! どうやら戸塚二等兵は気絶しているようです!!」
雪乃「ならば、比企谷二等兵!」
八幡「はっ!」ビシッ
雪乃「この根性なしにたっぷりと水を飲ませてやりなさい!!」
八幡「サー、イエッサーッッ!!」ササッ、ドポドポ
八幡「おらぁっ!! 水だ!! しっかり飲みやがれっ!!」ドバッシャァァンッッ
戸塚「がっ!!」ゲホッ、ゲホッ!!
雪乃「さあ立ちなさい!! まだ穴は掘り終わってないわよ!!」
戸塚「さ、サー、イエッサー……!!」ビショビショ、ヨロヨロ
ー 四時間経過、地下三メートル地点 ー
戸塚「あっ、ぐっ……」ザクッ、ザクッ
戸塚「うっ……」ヨロヨロ
雪乃「宜しい!! やめっ!!」
戸塚「!!」パアァァッ
雪乃「では、戸塚二等兵!!」
戸塚「は、はいっ!」
雪乃「今、掘った穴を埋めなさい!! 全て元通りにするのよ!!」
戸塚「!!?」
戸塚「な、何で……! 折角ここまで掘ったのに……!!」
雪乃「私語は厳禁と言ったはずよ!!」
戸塚「だ、だけどこんなのって……! じゃあ僕は何の為に穴を掘って……!!」
結衣「雪ノ下閣下の命令に黙って従うし!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「うあああっ!!」ゴロゴロ
八幡「上官に口答えは重罪だ!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「ぎあああっっ!!」ゴロゴロ
雪乃「何か文句でもあるのかしら!? 戸塚二等兵!!」
戸塚「あ、ありませんっっ!!」グシュッ、ヒック
雪乃「では、さっさとやりなさい!!」
戸塚「さ、サ゛ー、イ゛エ゛ッ゛サ゛ーッッ!!」ポロポロ
こうして戸塚彩加の特訓は、来る日も来る日も……
雪乃「サーブ一万回よ!! 一回でも外したらまた最初から数え直し!!」
戸塚「さ、サー、イエッサーッッ!!」グスッ
雨の日も風の日も……
ピカッ、ゴロゴロ!!
ザアアアアアッ!!
八幡「いくぞ戸塚ぁぁ!! 全部返せよ!!」バシュンッ
戸塚「お、オーライ!」ゼェゼェ、ハァハァ
戸塚「それっ!!」ポーンッ
戸塚「って、うわあっ!!」ズルッ、ドサッ
結衣「戸塚二等兵!! 何でそれぐらいで転ぶしっ!!」
雪乃「滑るのは気合いが足りないからよっ!! 由比ヶ浜二等兵、気合いを入れてやりなさい!!」
結衣「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
結衣「しっかりやるしっ!!」ブンッ
バシンッ!!
戸塚「ふぎゃあああっ!!」ゴロゴロ
連日、夜遅くまで続けられ、そして三週間後には……
戸塚「ふんっ!!」ドシュッ
八幡「っぐ!!」
ピッピー!!
結衣「ゲームセット!! ヒッキーのパーフェクト負けだし!!」
雪乃「上々の仕上がりね!! 戸塚二等兵、これまでよく耐えたわ!! 大したものよ!!」
戸塚「!!」
戸塚「あ、ありがとう……ございます……!!」グスッ
八幡「流石だな、戸塚……。完敗だ。お前は物凄く強くなったよ」
戸塚「八幡……」グシュッ
結衣「彩ちゃん、スゴいし!! これまでの頑張りの成果だよ!!」
戸塚「うっ、うあぁぁ……」エグッ、グシュッ
雪乃「戸塚二等兵! 貴方のこれまでの努力を認め、この栄誉勲章を贈るわ!」スッ
戸塚「あ、ありがとうございます、雪ノ下閣下……」ポロポロ
雪乃「ええ、これからも私の為によく尽くしなさい。いいわね」
戸塚「はい!!」ポロポロ
戸塚「ハイルッッ、雪ノ下ッッ!!!」ポロポロ
八幡「ハイル、雪ノ下ッッ!!」ビシッ
結衣「ハイル、ゆきのんッッ!!」ビシッ
つづく?
雪乃「それでは戻りましょうか。これでミッションコンプリートよ」
戸塚「はいっ!」
「あれー、結衣じゃん」
結衣「この声!?」クルッ
三浦「楽しそうじゃん。あーしらもやりたいんだけど」
八幡「三浦かっ!!」
三浦「テニスとかさあ、あーし結構得意だしさあ。ね、隼人、一緒にやろーよ」
葉山「そうだね、面白そうだし」スタスタ
戸部「なら俺も混ざっべ」スタスタ
大岡「俺らも」スタスタ
大和「やるか」スタスタ
海老名「私は見学かな」スタスタ
「フリィィィィズッッッ!!! 動くなっっ!!」
葉山「」ビクッ
三浦「」ビクッ
戸部「」ビクッ
大岡「」ビクッ
大和「」ビクッ
海老名「」ビクッ
雪乃「奉仕部部長、雪ノ下雪乃が告げる!!」
雪乃「ここは我が奉仕部の領土よっっ!!」
雪乃「警告する!! そこから一歩でも踏み込んだ場合、こちらは実力で貴様らを排除する用意がある!!」
雪乃「警告は一度きりよ!! 次はない!! ゆっくり両手を上げて後ろを向き、そのまま立ち去りなさい!!」
雪乃「もしも、それ以外の行動を取った場合は、侵略行為とみなし、こちらは実力行使に出るっ!!」
雪乃「総員、戦闘準備っっ!!」サッ
八幡・結衣・戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ザザッ
三浦「な、何なん? 一体……!」
葉山「まずいな……雪ノ下さんは本気だぞ」
戸部「え、隼人君。俺らどうするん?」
大岡「だな」
大和「どうする?」
海老名「何かまずそうだし、帰る……?」
三浦「冗談言うなし、海老名。あんな訳のわからない奴の言う事なんか聞いてらんないっての」ツカツカ
雪乃「動いたわね……。残念だわ。一人の勝手な行動が全員を巻き込む事になるのだから」
雪乃「」サッ
雪乃「射撃用意!!」
八幡・結衣・戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ガシッ
雪乃「ってー!!!」
八幡「死ねやごらぁぁ!!!」ブンッ!! ブンッ!!
結衣「前から気に食わなかったしっっ!!!」ブンッ ブンッ!!
戸塚「偉そうにしてるのが腹立ってたっっ!!!」ブンッ ブンッ!!
三浦「ちょ、痛い!! 石とか投げんなし!!」ベシッ、バシッ
葉山「っく! 予想外に兵士の練度が高いな!」バシッ
戸部「何これ、隼人君!? あてっ!」バシッ
大岡「俺たちも投げ返すか!? あたっ!」ベシッ
大和「人数はこっちのが多いんだしイケるだろ! あいてっ!」ベシッ
海老名「ちょっと、何!? 痛い痛い!」ベシッ、バシッ
雪乃「」スッ
雪乃「全軍、ラケット構え!!」
八幡・結衣・戸塚「サー、イエッサーッッ!!」サッ
雪乃「数ではこちらが不利よ! だから、死兵と化して、殺すつもりで殴りかかりなさいっ!!」
雪乃「退却は一歩たりとも許可しないわ!! いいわね!!」
八幡・結衣・戸塚「ハイル、雪ノ下(ゆきのん)ッッ!!」ビシッ
雪乃「突撃っっ!!!」サッ
八幡「うおおおおおおっ!!」ダダダダッ
結衣「タマ取ったるけん覚悟しいや!!」ブンッ、ブンッ!!
戸塚「死にさらせやドクズどもがぁぁぁ!!!」ダダダダッ
三浦「あ、危ないし!! 何なん!? 狂ってんの、こいつら!?」
葉山「退却!! 総員退却しろっ!!」
戸部「言われなくても逃げるっての!!」ダダダダッ
大岡「だな!!」ダダダダッ
大和「無理!!」ダダダダッ
海老名「ひいいいっ!!」ダダダダッ
八幡「雪ノ下閣下! 敵は隊列を乱して逃亡を開始しました!!」
雪乃「ええっ!! 我が軍の勝利ね!!」
結衣「ゆきのん閣下! 追撃はしますか!?」
雪乃「いいえ! ここは我が軍の強さを見せつけるだけに留めておくわ!! 追撃は不要!!」
戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
雪乃「全軍、勝鬨を上げなさい!」
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!」
ー 校舎の隅 ー
葉山「やれやれ……。今回はこちらの完敗だな」
三浦「つか、あいつらどうかしてるし! マジであーしら殺す気でかかって来なかった!?」
戸部「だべー! 飢えた野獣の目ぇしてたし! マジでクレイジーだわー!」
大岡「おう」
大和「ヤバイな」
海老名「あー、怖かったー……。もう結衣に普通に話しかけられないかも……」ブルッ
雪乃「今回は三人ともよく武勲を立てたわね!」
八幡・結衣・戸塚「ありがとうございますっ!!」
雪乃「特に、比企谷・由比ヶ浜の両名は前から功績を立てていたので、今回、一階級昇進して一等兵に昇格させるわよ!!」
八幡・結衣「光栄でありますっ!!」ビシッ
雪乃「今後も私に忠誠を捧げ続けよっ!!」
八幡・由比ヶ浜「ハイル、雪ノ下(ゆきのん)ッッ!!」ビシッ
雪乃「そして、この奉仕部を歴代最強の部活動に変えていくのよ!!!」
八幡・結衣・戸塚「サー、イエッサーッッ!!」ビシッ
続く?
今気付いたけど、これ、サーガの酉かよ
ググったらジャムの出てきてびっくりだわ
そりゃサーガ言われるわ、マジですまんかった。このスレ落とすわ
このSSまとめへのコメント
ハイル、雪ノ下ッ!!
これ最強にオモロイなwwwww
久々にこんな笑ったわwwwwwwww
こんなに面白いのに落とすとは残念だ
サーガマジくそだな
女性に対してはサーじゃなくてマム、な
でも陽乃には勝てないよ