※こんなタイトルですがホラー要素はほとんどありません
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~小鳥の自宅~
小鳥「あら?何かしらこの風呂敷包み・・・」
小鳥「ああ、昔お父さんがフリーマーケットで買ってきた箱だっけ、懐かしい」
小鳥「でもお父さん、パズルみたいで開けるのが難しくてそのまま放置しちゃったのよね」
小鳥「事務所のみんなならだれか開けられるかしら、持って行ってみようかな」
小鳥「律子さんとか得意そうだし、それとも美希ちゃんあたりがあっさり開けちゃうかな」
~翌朝・事務所~
小鳥「~♪」カタカタ
P「・・・」ガチャ
小鳥「あっ、おはようございますプロデューサーさん、どうしたんですか無言で・・・」
P「・・・小鳥さん、一体何を持ってきたんですか?」
小鳥「えっ?ま、まさかあの箱」
P「それ、見せてもらっていいですか?」
小鳥「は、はい」カタッ
P「風呂敷、解いてもいいですか?」
小鳥「ど、どうぞ」
P「っ!」ザッ
小鳥「プ、プロデューサーさん?」
P「まさか・・・実物を目にする日が来るとは・・・」
小鳥「な、何なんですかその箱」
P「・・・通称『コトリバコ』と呼ばれる、呪いの箱です」
小鳥「えっ!コ、コトリバコって、まさかあの」
P「ご存知でしたか小鳥さん」
小鳥「えっ、私、その箱に触って、やだ、わたし・・・」
ガチャッ
春香「おはようございます!」
律子「あれ?どうしたんですか2人ともそんなところで?それにこの箱・・・」
P「触るな!!!」
律子「ひっ!?」
P「・・・急に怒鳴ってすまない。しかしとても危険なんだ、特に女性は。こっちに来て俺の後ろにいろ」
春香「どっ、どういうことですかプロデューサーさん」
P「その箱のルーツは諸説あるが、江戸時代後期のある集落で、自分たちを虐げていた庄屋に呪いをかけるために作られた」
律子「の、呪い!?」
小鳥「や、やっぱり・・・じゃあ私・・・」
P「その庄屋を恨んでいた人たちが、たまたま集落を訪れた人から技術を教わり、箱を作って庄屋に献上した」
P「結果として、その庄屋は滅んだそうだ」
春香「そ、そんな」
P「この箱のある家では、女性がことごとく結婚できなくなり未婚のまま生涯を終える」
小鳥「えっ?」
P「その庄屋はたまたま女性が多く、年頃の娘が結婚できず跡継ぎを産めなかったためそこで家系が途絶えたんだ」
小鳥「え、えっと」
P「箱はまず開けられないようパズルのように複雑に作られ、中に生涯結婚できなかった女性の髪の毛や爪を大量に」
小鳥「ちょ、ちょっと」
P「そこから行程がいくつかあるらしいが、その技術を伝えた人物の名前からその箱は『小鳥箱』と」
小鳥「ちょっとちょっと!」
P「ど、どうしたんですか小鳥さん」
小鳥「どうしたもこうしたも!女子供の内臓をズタズタにして呪い殺したり、子供の指や血を使って作るエグい箱じゃないんですか!?」
P「そこまで物騒なものではありませんよ。ある意味残酷ですが」
小鳥「だいたいなんですか『小鳥箱』って!ネーミングに悪意がありすぎじゃないですか!」
P「そ、そんなこと俺に言われても」
春香「ということは・・・もしかして小鳥さんが結婚できてないのって」
P「おそらくこの箱のせいだろうな、小鳥箱を見るのは初めてだが相当強力だぞこいつは」
小鳥「ど、どうにかならないんですか!?」
P「この箱は仕様上、男には非常に効きづらいので俺が解呪するしかないですね」
P「しかしこの箱は作られてから、未婚女性の妬み嫉みを吸収してどんどん強力になっていくんです」
P「なので、まずそれをどうにかしてから箱本体を叩くしかないんですが・・・」
P「周りの怨念はともかく、箱本体の解呪なんて方法知らねえぞ・・・どうするか・・・」
P「! そうだ!アレなら何とか・・・!」
律子「何か思いついたんですか?」
P「ああ。ちょっと待ってくれ・・・律子、今すぐこのメモに書いてあるものを揃えてくれ」
律子「こ、こんなものを何に・・・?というかどこに売ってるんですかこれ?」
P「何としてでも早急に揃えてくれ、その間に俺はまず周りの怨念をどうにかする」
律子「わ、わかりました」バタン
P「さて・・・じゃあ気合入れて行くか、2人は離れて待機しててください」
小鳥・春香「は、はい」
P「箱の上面に手を当てて・・・くっ!さっそく怨念が語りかけてくる・・・!」
(・・・に釣り合う人が・・・)(仕事に生きるって・・・)(年収○○○万以下とか・・・)
(・・・しようと思えばいつでも・・・)(職場に異性が・・・)
P「ボソボソ・・・ボソボソ・・・」
小鳥「・・・プロデューサーさん、何かボソボソ言ってない?」
春香「いいえ違います、よく聞いてみると怨念の言い訳に対してひたすらツッコミを入れてるみたいです!」
小鳥「ほんとに?春香ちゃん、ちょっと静かにしてみて・・・」
小鳥「 」グサッ
春香「ああっ、小鳥さんがプロデューサーさんのツッコミで地味にダメージ受けてる!小鳥さん聞いちゃダメです!」
(・・・が努力しないから・・・)
P「だからそれは・・・だろうが・・・」
(・・・とか正直めんどくさい・・・)
P「・・・とか言って結局・・・」
(ファミチキください)
P「うちはローソンです」
(ちくわ大明神)
P「誰だ今の」
~数十分後~
P「ハアッ・・・ハアッ・・・終わった、か・・・完全論破、です・・・」
春香「それ違う事務所の人のネタなんで」
小鳥「 」チーン
春香「ああっ小鳥さんしっかり!」
春香「で、でもこれで終わったんですよね?」
P「いや、箱が作られた初期の状態に戻っただけだ。ここから箱本体の処理をしなきゃならない」
ガチャ
律子「お待たせしましたプロデューサー!」
P「おお律子、準備はできたか?」
律子「雪歩に頼んだらあっさり準備してくれました・・・階段の下にまとめて置いてます。場所もOKです」
P「さすが雪歩」
P「よし、じゃあ行きますよ小鳥さん」
小鳥「あ、え、ど、どこに行くんですか?」
P「この箱を処理しに」
~数十分後・某工事現場~
小鳥「ここで処理するんですか?」
P「はい、危ないので離れててください」
P「まずは箱を一斗缶に入れて」
P「その上からアルミニウムと酸化鉄の混合粉末を山盛りに」
小鳥「えっ、ま、まさか」
P「そして導火線を充分離れたところまで伸ばして準備OK」
小鳥「これってテルミットってやつでは・・・」
P「おっ、よく知ってますね小鳥さん」
P「ある知り合いがこれで除霊に成功したって話を聞きまして、試してみようかと」
小鳥「だ、大丈夫なんでしょうか・・・」
P「まあダメだったら次の方法を考えますよ、では・・・ファイア!」
ジジジジジジジ・・・・・
小鳥「あっ、着火した」
P「いやあ凄い光ですねえ」
小鳥「一斗缶がみるみるうちに溶けてますよ」
P「骨まで焼く3000℃の炎は格が違った」
P「あ、あの箱の嫌な感じがどんどん薄れていってます」
小鳥「じゃあ成功ってことでいいんですね!?」
P「まあ燃え尽きるまで様子を見ましょうか」
小鳥「燃え尽きましたね」
P「嫌な感じも完全に消え去りました。あとは一応燃えカスを処分すれば解決でしょう・・・ん?」
小鳥「ど、どうしたんですか?まさかまだ・・・」
P「・・・小鳥さん、俺と結婚してください」
小鳥「えっ・・・えええええええええええっ!?」
~数日後・事務所~
P「ああ小鳥さん可愛いふとももスリスリしたい嫁にしたい結婚したいというか結婚した」
小鳥「えへ・・・えへへ・・・」テレテレ
春香「つ・・・つまり小鳥さんが結婚できなかったのは完全にあの箱のせいで」
律子「あの箱さえなければプロデューサーが即求婚するほどに小鳥さんがストライクゾーンど真ん中だったと」
小鳥「まあプロポーズが工事現場っていうのだけが難点ですけど、もうどうでもいいです~えへへ」
美希「ハニー・・・そんなのってないの・・・」
伊織「ああもう2人ともイチャイチャしない!いい加減仕事しなさいよ!」
短いですが以上で完結です、読んでくれた方ありがとうございました
コトリバコはもちろん、テルミット除霊にも元ネタがあります
気になる方は「シコンセン」で調べてみてください
どちらもガチでホラーなので、ホラー好きな人以外にはお勧めしません
html化依頼出してきます
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