飛鳥「ボクと彼女らと20時過ぎ」 (23)
この前書いた『飛鳥「23時過ぎのログ」』の前日譚です。読んでも読まなくても大丈夫かと思います。
飛鳥が恋愛相談する話です。
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飛鳥「……20時、か」
飛鳥「そろそろかな」
コンコン
??「抵抗せし者よ!今こそ結界の封印を解き放たん!(飛鳥ちゃん、入るよー!)」
飛鳥「ああ、蘭子か。どうぞ」
ガチャッ
蘭子「心地の良い夜ね……む、同胞の集結は未だ果たされぬか(こんばんはー。……あれ、他の皆はまだ?)」
飛鳥「そろそろ来る頃だと思うけどね。まあ、気長に待つといいさ」
蘭子「……飛鳥ちゃんがお風呂入ったあとにエクステつけてるの、珍しいね」
飛鳥「今日は、そういう気分なものでね」
蘭子「そうなんだ」
蘭子(ピンク色のエクステ……乙女モードってことかな)
コンコンッ
??「飛鳥さーん、カワイイボクが来ましたよー」
飛鳥「幸子か。開いてるから上がってくれ」
幸子「あ、はい。お邪魔しまーす」ガチャ
蘭子「心地の良い夜ね(こんばんはー)」
飛鳥「あとの二人は?」
幸子「もうすぐ来ると思いますよ。………ひょえッ!?」
ヒタ…
飛鳥「……?」
幸子「あ、あああああし、あしあしあしになにか……」
ヒタヒタッ…
小梅「のろってやるー……」ズズーン
幸子「フギャ────っっ!!??」
飛鳥「………小梅、あまり幸子を脅かさないであげよう」
小梅「て、てへ……」
幸子「こここ、こっ、小梅さんでしたか……勘弁してくださいよ……」
小梅「ご、ごめんね…つい……あ、輝子ちゃんも、一緒だよ…」
輝子「す、すまん……私も、ち、ちょっと反応が見たかった」
蘭子「死霊術師に、影の育成者……クク、刻は満ちた!(小梅ちゃんに輝子ちゃん!これで全員だね!)」
飛鳥「やれやれ、急に騒がしくなったね……それじゃあ、始めるとしよう」
蘭子「飛鳥ちゃんの恋愛相談会!」
飛鳥「……………は、恥ずかしいから、そういう名前は避けてくれないか…」
輝子「で、でも…実際、そ、そういう会だしな……フヒ…」
幸子「それに、恥ずかしがってたら進展するものもしませんよ!」
飛鳥「うぐ………」
小梅(正直、珍しく照れたりする飛鳥ちゃんが見たいのもあったり……)
幸子「こほんっ。……では早速ですが、飛鳥さん」
飛鳥「……何かな」
幸子「プロデューサーさんと、どこまで進みました?」
小梅「う……うんうんっ、ま、まずはそこから…だよねっ」
飛鳥「ど、どこまでって……それは、まあ、その……」
4人「」ワクワク
飛鳥「……この前、一緒に事務所の雑貨品を買いに……」
幸子「……えっ、それだけですか」
蘭子「飛鳥ちゃん……」
輝子「い、意外と、奥手だな……」
飛鳥「うっ、うるさいっ!仕方ないだろう、その、あ、アプローチ?とか、よくわからないし……」
小梅「て、手は…まだ、繋いでないの?」
飛鳥「急いでて、手を引かれた事なら…」
幸子「また微妙なシチュエーションですね……」
蘭子「買い物では何かなかったの?」
飛鳥「大した量も無かったし、すぐに終わってしまった……」
輝子「フヒ……こ、これは、ひどい…」
飛鳥「じゃ、じゃあ、どうしろって言うのさ。第一、この中に恋愛経験がある人なんて……」
幸子「……」チラッ
小梅「……」チラッ
輝子「……」チラッ
蘭子「ま、魔眼かっ?(な、なんでこっち見るの…?)」
小梅「さ、最近、CPのプロデューサーさんとイイ感じだ、って聞いて…(あの子から)」
飛鳥「……ほう。ぜひ話をお聞かせ願いたいね」
蘭子「い、否っ!我と我が友の間に、その様な契りは存在せぬ!(ち、違うもん!私とプロデューサーは、そういうのじゃなくて…!)」
輝子「まあ、まあ…ち、ちょっと話、聞かせてくれ…」
蘭子「えー……え、ええっと………その、最近……」
蘭子「私の言葉、ちゃんとわかってくれてるみたいで……うれしいな、って」
蘭子「そ、それだけっ!それだけだからっ!」
幸子「……お、おお……特殊例で一瞬判断に困りましたけど…」
飛鳥「まあ、仲が深まってるという事ではある……のかな」
輝子「こ、これは…飛鳥も負けてられないな…フヒッ」
小梅「…あ、そ、そうだ……」
小梅「飛鳥ちゃん、め、メール……メールって、してないの?」
飛鳥「え……まあ、仕事についてやり取りする位なら」
小梅「も、もっと、プライベートのこと……とか、話してみたら、い、いいのかも」
飛鳥「メール、メールか……確かに、いいかもしれない」
輝子「こ、小梅、グッジョブだ……」
蘭子「運命の歯車が動き出す…!(これで何か進展があるかも!)」
幸子「それで、何て切り出すんですか?」
飛鳥「…そう、それなんだよ幸子」
幸子「はい?」
飛鳥「今まで事務的にしか使ってなかったメールで、いきなり世間話を振る……唐突すぎて、なんだか変に思われないかな」
幸子「……飛鳥さんって結構ヘタレですよね……」
飛鳥「んなっ!?」
小梅「て、ていうか、普段はキリッとしてるけど、やっぱり女の子っていうか……そ、そういうとこ、ある」
飛鳥「ち、違う!これは、その……不慣れだから、というか……」
コンコンッ
輝子「ん?」
蘭子「未知なる来訪者……(誰でしょう?)」
??「開けるよー」ガチャ
幸子「あ、みくさん。こんばんは」
みく「またいつものメンバーかにゃ……もう遅いし、そろそろ寝た方がいいにゃー」
小梅「あ、は、はい。もう、こんな時間……」
みく「んにゃ?なんだか珍しい雰囲気だにゃ。どうしたのにゃ?」
飛鳥「うぐぅ………」
蘭子「実は…………かくかくしかじか」
… … … … … … …
みく「へー、ほー、ほほー。飛鳥チャンがにゃあ。ふんふん、なるほど、わかったにゃ」
飛鳥「で、できれば……みくさんにも、何かアドバイスを頼めないかな」
みく「よーし、ここは年上のみくが……って言っても、そんなに離れてないけど……アドバイスをしちゃうにゃ」
みく「んーと、みくはね、恋ってやっぱり、恥ずかしさがあってナンボだと思うんにゃ」
みく「それが誰かを好きになるってことだにゃ」
みく「だからその気持ちって大事だし、でもその気持ちがあるから、中々素直になれない……なーんていうのもわかるにゃ」
みく「でもそれでいいのにゃ。甘酸っぱいって、きっとそういうことにゃ」
みく「だから、自分なりにその恥ずかしさと付き合っていくことが大事だと、みくは思ってるにゃ」
5人「…………」
みく「あ、あれ?みく、なにか変なこと言ったかにゃ?」
輝子「か、感動した……」
みく「へ?」
小梅「す、すごい…です……し、心臓、貫かれたみたい……」
幸子「か、カッコイイ……」
飛鳥「……なるほど……」
蘭子「愛猫神の託宣……!(流石みくさん!)」
みく「こ、こほんっ。とにかく、無理に自分を曲げる必要もないってことにゃ。あ、でもね、飛鳥チャン。たまには甘さも見せてあげないと、酸っぱさだけの女になっちゃうにゃーよ」
飛鳥「!……」
みく「じゃあ、みくは帰るにゃ。みんなもほどほどにしておくにゃー」バタン
飛鳥「…………」
小梅「い、いい話……聞けたね……」
飛鳥「……甘さ、か」
幸子「飛鳥さん?」
飛鳥「そうだね、たまには見せてもいいかもしれない。ボクの、精一杯の甘さを」スッ タンタン
輝子「あ、メ、メール……フ、フヒッ、今、するのか……?」
蘭子「文面は………23時?…………あっ、消灯……そっか、なるほど……わぁ、いいなー、こういうの……!」
飛鳥「そしてこれが、ボクなりの、恥じらいとの付き合い方だ」ピッ
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
<ユーガッタメール!
P「うお、メール」
ちひろ「おや、こんな時間に。どなたからですか?」
P「ん……?飛鳥からですよ、これ。珍しいな………って、何じゃこりゃ?」
ちひろ「飛鳥ちゃんですか?どれどれ………あら。ふふっ、なるほどなるほど……♪」
<From>飛鳥
<Sub>やぁ。
2016/--/03 20:45
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
今夜23時頃、暇があったらメールをくれないか。
待ってるよ。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
おしまい。
飛鳥「23時過ぎのログ」へ続く。
サンキューミック、HTML依頼出してきます
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