2次創作注意よろです
電波を受信してやった。後悔はしていない
あと、SAOのナーブギアが出ますがSAO要素はそれだけです
ご容赦頂きたい
今月中に劇場版4DX見に行きたいです
それとパンツァーフロントの新作まだですかね?
ちなみに作者は小学生の頃に
ただパッケージがかっこいいからという理由で誕生日プレゼントに
パンフロB型を選んで泣いた覚えがあります
けど高校生の頃に発掘してプレイしたら面白くて全部クリアしました
ただ、最後のイタリア野砲とマチルダの倒し方、
それとニコニコのL3(CV33)でトレーニングやってみた的なのは参考にしました
フォート・ピラストリノ伊軍攻略はあの動画のおかげです!
留学から帰ってきたらPS3 60GBが壊れていて修理もサービス終了していて泣きそうです
誰か助けてください
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457716851
蝶野「よく来たわね、アンツィオの諸君!」
アンチョビ「割のいいバイトがあるって言われれば、行かざるを得ないからな!」
カルパッチョ「自衛隊の技術研究本部なんて初めて来ましたね」
ペパロニ「どうでもいいけど東京なんて久しぶりだな~」
蝶野「今日は貴方たちに自衛隊で開発している仮想訓練装置、ナーヴギアのテスターになって欲しいのよ」
アンチョビ「ナーヴギア?」
ペパロニ「なんだそりゃ?」
蝶野「まあ、平たく言うとゲームの中に自分が入れる装置って感じね!」
カルパッチョ「ゲームの中に入れるんですか?」
蝶野「本当は本格的な訓練シミュレーターなんだけど、貴方たちは自衛隊員じゃないからね」
蝶野「そこで、戦車道をやっているあなたたちにぴったりのゲームがあったからそれをプレイしてもらうわ!」
アンチョビ「なんで私たちが自衛隊の仮想訓練装置とやらのテスターにならなくちゃいけないんだ?」
蝶野「今はただの訓練装置だけど、いずれは医療とかの他の分野、それこそ本当にゲーム機として発売するかもしれないからね」
蝶野「老若男女様々な人にテストしてもらう予定なの。貴方たちもそのうちの一人ってわけ」
ペパロニ「なるほどね~」
カルパッチョ「それで、そのゲームって何なんですか?」
蝶野「これよ!」
アンチョビ「PANZER FRONT ausfB?知らないな」
蝶野「知る人ぞ知る名作よ!第二次世界大戦の主に北アフリカ戦線を戦車に乗って戦うゲームなの!」
蝶野「本来は一人プレイだけど、特別仕様に改修したから実際みたいに一人一人がそれぞれの役割を果たすようになっているわ。人数が足りなかったらNPCが担当するから大丈夫よ」
ペパロニ「何かよくわからけどすごいな!」
蝶野「まあ、戦車道じゃないから航空支援やら支援砲撃やらがあったりするけど基本は戦車戦だから安心して」
カルパッチョ「ちょっと怖いわね…」
蝶野「心配しないで、ただのゲームよ。安全は保障するわ。それにこのゲームは戦車に乗るうえで本当に参考になるからやってみて損はないわよ!」
アンチョビ「よくわからないが、とりあえずこのゲームをするだけで結構な稼ぎになるのは分かった!やってやろうじゃないか!」
蝶野「よろしい!じゃあこれを被って」
アンチョビ「被ったぞ」
カルパッチョ「私もです」
ぺパロニ「あたしも被りましたよ」
蝶野「では、私の後に繰り返して言って。リンクスタート」
三人「「「リンクスタート」」」
アンチョビ「なんだ!?目の前が真っ白に!!」
アンチョビ「…はっ!?ここは何処だ?」
カルカッチョ「うーん…ここは?あれ、ドゥーチェ?」
ペパロニ「あれ?姐さんにカルパッチョじゃないッスか。ってかここどこなんスか?」
蝶野「聞こえる三人とも?」
アンチョビ「おお、聞こえるぞ。けど蝶野さんはどこにいるんだ?」
蝶野「私は外にいるわ。まあ説明すると難しいからあまり気にしないで」
アンチョビ「わかった。それで、あたし達は何をすればいい?」
蝶野「ちょっと待って。今起動するわ」
アンチョビ「!なんだこれ!?いつのまにかブリーフィングルームみたいなところににいるぞ!」
蝶野「まずはトレーニングで慣れてもらうわ」
アンチョビ「トレーニング?」
MISSION BRIEFING North Africa 1941
『警報!敵戦車!!
英軍戦車2個小隊6輌が
「地点206」を突破
国境に接近中!
5.Kompanie/Panzer-Regiment5:
中隊本部より第2小隊へ
敵は重戦車マークIIを含む
3個小隊と確認。
現在位置より南へ機動し、
国境線到達前に撃破せよ。』
アンチョビ「おおう。いきなりなんだ?」
カルパッチョ「警報、敵戦車。つまりそれを撃破すればいいんですか?」
蝶野「そういうこと。まあ、実際にやって慣れる方が簡単よ!」
アンチョビ「ってまたいきなり移動したな。ってか暑い!!どこだここ!?」
ペパロニ「ここは…砂漠っすよ!!」
カルパッチョ「なるほど。つまり北アフリカってわけね」
アンチョビ「あっ三号G型じゃないか!4輌もいる!それに二号C型もいるぞ!嫌いじゃないが、やっぱりイタリア戦車がいいな」
NPC1&2「「…」」ペコリ
アンチョビ「だ、誰?」
蝶野「それがNPCよ。三号G型じゃあ二人乗員が足りないから、彼女たちが足りない分を補うわ」
ペパロニ「へぇ~。まあとりあえずよろしく」
NPC1&2「「よろしく」」
カルパッチョ「すごい!本当に現実の世界みたい!」
アンチョビ「とりあえずこれで敵戦車を撃破すればいいんだな?」
蝶野「そうよ」
アンチョビ「よし、全員乗車!!あたしが車長やるからカルパッチョが装填手、ペパロニが砲手だ!!お前たちは無線手と操縦手を頼む」
カルパッチョ「分かりました!」
ペパロニ「任せてください姐さん!」
NPC「「了解」」
第5戦車連隊「敵戦車が『地点206』を突破、国境に接近中!」
小隊長「来たぞ、フォーメーション『カイル』で前進!」
アンチョビ「…小隊長って誰だ?」
ペパロニ「姐さんじゃないですか?」
アンチョビ「つまりこれはゲームのメッセージってことだな。理解した」
アンチョビ「よし、Avanti(前進)!」
ペパロニ「Va bene(了解)!」
カルパッチョ「なんかドキドキしてきました!」
アンチョビ「そうだな!北アフリカと言えばイタリアにとって因縁の地だ!」
アンチョビ「イギリス人どもをこの北アフリカから駆逐してやろう!」
ペパロニ「おお!なんかいいッスね!すごいことしている気がしてきました!」
アンチョビ「あっはっはっはっは!このドゥーチェが来たからにはもう安心だ!見事敵戦車を撃退してやろう!」
ペパロニ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」
カルパッチョ「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」
NPC「「…」」
アンチョビ「やっぱドイツ人は堅物だな」
ペパロニ「そうッスね」
カルパッチョ「いや、NPCだからじゃないですか?」
アンチョビ「おっ!車輌発見、戦車だ!あれが敵か?」
ペパロニ「こっちでも目視したっス!」
アンチョビ「2.5キロって感じだな。おっトラックもいるぞ!」
カルパッチョ「トラック?何のためにですか?」
アンチョビ「さあ?まあ、戦車道じゃないらしいからな。おそらく兵士が乗ってるか、補給物資でも搭載しているんだろ」
ペパロニ「あれも撃っていいんですかい?」
アンチョビ「うーんどうなんだろう?」
カルパッチョ「あまり気乗りしませんね…戦車で戦車以外を撃つのはちょっと…」
アンチョビ「だよな?」
ペパロニ「そうッスね~」
蝶野「うん、素晴らしい戦車道精神ね!けど今回は戦車道じゃないんだから撃破しちゃって構わないわよ!」
アンチョビ「でも気分が悪いっていうか、気が乗らないっていうか…別にあのトラック1輌ぐらいいいんじゃないか?」
蝶野「あまーい!!戦場ではその油断が命取りよ!!けど、そういうことならそうね、このゲームの成績で今回の報酬へボーナスが加わるってのはどうかしら?もちろん撃破数は成績に大きく影響するわよ!」
アンチョビ「なんだって!?それなら仕方がないな!!それにこれはただのゲームだ!!気にしないで、敵は全部撃破する勢いで行こう!!」
カルパッチョ「うーん、まあしかたないですよね」
ペパロニ「了解ッス!!」
アンチョビ「それにしても、あの戦車は一体何なんだ?クルセイダーに似てるけどちょっと違うんだよな」
ペパロニ「ええ!?違うんスか!?」
アンチョビ「見れば分かるだろ!とりあえず砲が6ポンド砲じゃないぞ。あれは2ポンド砲だ」
ペパロニ「確かに。言われてみればそうッスね!!」
アンチョビ「それに心なしか砲塔もサイズがでっかい気がする」
カルパッチョ「クルセイダーに似てて2ポンド砲を搭載…そしてここは1941年の北アフリカ…」
カルパッチョ「!だったらもしかして巡航戦車Mk.IVじゃないですか?」
アンチョビ「!そうだ、それだ!」
ペパロニ「?何すかソレ?」
アンチョビ「知らないのか!Mk.IVといったらイギリス軍が大戦初期に使っていた主力戦車の一つだ!」
カルパッチョ「けどあまり強くなくて、1940年のフランスでの戦いや北アフリカの戦いの初期頃しか戦わなかったのよ」
ペパロニ「へぇ~さすが姐さんとカルパッチョッスね!!」
アンチョビ「お前はもう少し座学を頑張れ!」
ペパロニ「頑張ってるんですよ?けど、気が付いたら眠ってたりするんスよね~不思議だなぁ~」
アンチョビ「はぁ…まあ、今はいい。あいつらの装甲は1キロ以内なら50mmで簡単に抜ける!」
ペパロニ「了解っス!」
アンチョビ「あと1.5キロ…おっ!トラックが止まったぞ!停車!カルパッチョ、榴弾に換装!ペパロニ、奴を仕留めろ!」
2人「「Si!!」」
カルパッチョ「よいしょっ…よいしょっ…換装完了!」
ペパロニ「距離1500…いや、1600だな?よし…Fuoco(発射)!!」ドゴン! バスッ!
アンチョビ「ヒューッ!!初弾命中か!!やるな!!」
カルパッチョ「すごいよペパロニ!」
ペパロニ「えへへ~!まあ、停車してればこんなもんッスよ!!」
アンチョビ「トラックから黒煙、撃破だな!!おっ乗員が逃げ出したぞ!!」
アンチョビ「ってそうしてる間にクルーザー6輌があと1キロだ!カルパッチョ、徹甲榴弾装填!ペパロニ、奴らを一掃しろ!相手は移動中だけど外すなよ!」
2人「「D'accordo(了解)!!」」
アンチョビ「…Fuoco(撃て)!!」ドゴン! ドス!
ペパロニ「…よし、命中!次!」
カルパッチョ「Si!」
アンチョビ「よし黒煙!…白旗が出ないけど、まあ撃破だろあれは!次の目ひょ」
522号車「…」ドゴン!
523号車「…」ドゴン!ドス!
524号車「…」ドゴン!
523号車「敵中戦車撃破!」
アンチョビ「うお!味方も勝手に発砲するのか…」
蝶野「あ~。まあ、部隊の車両への命令の出し方とかは後で教えるから、今は自分の思うように戦ってみなさい」
アンチョビ「Si!とりあえず奴らを全滅させるぞ!ペパロニ、自由に撃て!」
ペパロニ「了解ッスよ!」
ペパロニ「さて、お次の子羊ちゃんは~お前だ!」ドゴン! ドス! ボガン! Mk.IVクビチョンパ
アンチョビ「!!??」メミヒラキ
ペパロニ「…!!!!」ウシロニヨリカカリ
カルパッチョ「うーん!…次、装填完了!ってどうしたんですか二人とも?」
ペパロニ「…!あ…あ、あ、姐さん…あたし、人を…殺しちゃったんじゃ…」マッサオ
アンチョビ「お、落ち着けペパロニ…これは、お前のせいじゃない。きっと何かの間違いだ」
ペパロニ「でも、あんなに爆発して、砲塔までぶっ飛んで!中の人間が生きてる訳ありませんよ…!」ジワッ
アンチョビ「それでも、お前のせいじゃない!大丈夫だ!安心しろ!あたしが付いてるだろ!!」
ペパロニ「あ、アンチョビ姐さぁん…!あたし…あたし!」ダキツキ ウルウル
アンチョビ「大丈夫だ、あたしが付いてるからな…」ギュッ ナデナデ
蝶野「えーと…二人とも?これはゲームだから大丈夫よ。貴方たちは人を殺してなんかいないわ」
アンチョビ「あっ」
ペパロニ「?」グスッ
説明中
ペパロニ「…つまり、あたしは人殺しじゃないってことッスか?」
アンチョビ「そうだ!この前一緒にタイム・○ライシスやったろ?あれであたしたちは人を撃ったけど、人殺しか?」
ペパロニ「違うッスよ。ゲームですよあれは」
アンチョビ「そうだ!そういうことだ!これはまるで現実みたいだけど、自衛隊のシミュレーターだ!だからこれもそうなんだ!」
ペパロニ「…姐さん」
アンチョビ「どうした?」
ペパロニ「うえーん!!よかったよおおおお!!」
アンチョビ「よしよし、よかった。本当に良かった!」
カルパッチョ「にしてもこれ、ゲームとして売り出すのはちょっと無理なんじゃないですか?」
蝶野「まあ、その場合はちゃんと対策するから大丈夫よ。その為のテスターなんだから」
カルパッチョ「そうですか…」
アンチョビ「さて、気を取り直して再開するか!」
蝶野「さっきの場面でポーズしてあるから合図してくれれば再開できるわ」
アンチョビ「了解!ペパロニ、カルパッチョ、いけるか?」
ペパロニ「問題ないッス!!任せてください!!」
カルパッチョ「こちらも大丈夫です」
アンチョビ「よし、再開してくれ!」
蝶野「オッケー!」
アンチョビ「残りは3輌だ!ちゃっちゃと片付けるぞ!」
2人「「Senz'altro(了解)!!」」
ドゴン! ドス!
アンチョビ「よっしゃ!今ので最後だ!」
ペパロニ「なんか射的みたいでしたね。張り合いがないというか…ゲームだから仕方ないんスかね?」
カルパッチョ「まあ、トレーニングだから敵もそんな強くないんだよ」
中隊指揮官「よし、巡航戦車全撃破!」
中隊指揮官「次は重戦車マークIIだ。『徹甲榴弾40』装填!」
中隊指揮官「マークIIの弱点は車体前面中央または車体側面上部だ。距離200m以内で使用せよ!」
アンチョビ「うむむ…的確なアドバイスだ。中隊指揮官殿もなかなかやるようだな!けど徹甲榴弾40って…」
ペパロニ「どうかしたんスか?」
カルパッチョ「徹甲榴弾40って…APCRじゃないんですか?」
アンチョビ「APHEじゃ抜けないはずなんだが…とりあえずAPCRの方を装填しろ!」
カルパッチョ「Si!」
戦車長「40型徹甲弾装填」
アンチョビ「???……徹甲榴弾40ってのは誤植かな?」
カルパッチョ「まあ深く考えずにいきましょう!」
アンチョビ「そうだな!…!巡航戦車の残骸の奥にマチルダ発見!3輌」
ペパロニ「どうします?」
アンチョビ「とりあえずここは砂漠だからな…近づこうにも向こうから丸見えだ」
アンチョビ「2ポンド砲じゃ三号G型の正面装甲は抜けないはずだけど、側面は簡単に貫通できるからな…」
、
アンチョビ「本当ならここで味方に援護させながら側面へ移動したいところなんだが、命令の出し方が分からないな…」
蝶野「なら、本当はあとでと思ったけど今司令の出し方とか教えましょうか」
アンチョビ「おお!頼む!」
アンチョビ「なるほど、右手を縦に振るとポーズがかかってメニュー画面」
アンチョビ「そこでマップの確認や小隊への指示、航空支援や支援砲火の要請ができるのか」
ペパロニ「航空支援や支援砲火の要請!?すごいじゃないッスか!!」
カルパッチョ「この前は大学選抜チームにカールがいてうらやましかったですけど、今度はこちらが支援砲火を要請できるんですね!」
アンチョビ「よし、やってみるか!まずは航空支援、と」
アンチョビ「うん?歩兵も一緒にいるみたいだな…まあこれはゲームだから、特に気にせずにいこう!」
無線手「大隊本部へ航空支援要請されたし」
大隊本部「急降下爆撃航空団に出動を要請、地点XX XXに投弾願う」
急降下爆撃航空団「了解、ただちに送る」
アンチョビ「よし!ジェリコのラッパの異名は伊達じゃないことを見せてやれ!スツーカ!」シーン
カルパッチョ「……来ませんね?」
ペパロニ「間違ってキャンセルとかしたんじゃないですか?」
アンチョビ「そんな訳あるか!けど確かにおかしいな。いつ来るんだ?」
カルパッチョ「まあ、確かに戦争で航空支援した瞬間に支援が始まるとかはないですよね」
アンチョビ「そうだな。けどこのゲーム結構リアルだとは思っていたけど、まさかそこまでリアルなのか?」
ペパロニ「それじゃあ航空支援はいつ来るんスか!?」
カルパッチョ「さすがに一時間とかそんなに長いわけじゃないと思うけど…」
アンチョビ「そんなんじゃゲームにならない!けどちょっとリアルっぽく五分後とかにしている可能性もあるな」
カルパッチョ「ただちにじゃなくて、何分後到着予定とか明確な時間を言ってくれればいいのに…」
アンチョビ「むむむむむ……仕方がない!待てないから火力支援の要請だ!」
無線手「大隊本部へ、砲兵支援を要請」
大隊本部「砲兵連隊へ連絡。地点XX XXに火力支援を要請」
野戦砲兵「了解、ただちに砲撃を開始する。目標 地点XX XX 効力射開始、撃てッ」
ドンドンドンドン
アンチョビ「お!火力支援はすぐに始まったぞ!」
ペパロニ「カールの時みたいにすごい訳じゃないみたいッスね」
カルパッチョ「カールは600mmもあるのよ!このころのイタリア軍の野砲って言ったら75mmとか、大きくても105mmくらいよ」
ペパロニ「カールでか!」
アンチョビ「しかも榴弾だろうしな。ハッチ開けていたところにピンポイントで着弾すれば倒せるだろうけど、まず間違いなく倒せないだろう」
アンチョビ「特にあれはマチルダだし。あ、マチルダの車長が引っ込んだ」
ペパロニ「ええ!?じゃあなんで要請したんスか!」
アンチョビ「周りの歩兵を片付けようと思ってさ。手榴弾や対戦車ライフルで攻撃してくるかもしれないからな」
ペパロニ「へえ、さすが姐さんッスね!」
アンチョビ「ふふん!そうだろうそうだろう!うお!さすがにバラバラになったりはしないけど吹っ飛ぶんだな…」
カルパッチョ「…それで、この後はどうするんですか?ドゥーチェ」
アンチョビ「ひとまず右前方300mの盆地に移動する。この砂漠で貴重な隠れる場所だ。念のためハルダウンで相手を観察する!」
2人「「Ho capito(了解)!!」
野戦砲兵「任務完了」
アンチョビ「む!火力支援が終わったみたいだな。大体三十秒ぐらいか?」
ペパロニ「攻撃しますか?」
アンチョビ「いや、航空支援がまだ来てない。下手に前進して巻き込まれたら笑えないぞ」
アンチョビ「そうだな…まだ歩兵が残ってるみたいだし、もう一度火力支援を要請する!」
無線手「大隊本部へ)ry」
野戦砲兵「任務完了」
カルパッチョ「終わりましたか。それにしても本当に航空支援の到着が遅いですね…もう一分ぐらいたったんじゃないですか?」
アンチョビ「うーん…鈍いとはいえマチルダも前進して来てるからな…距離はあと1キロってところだ」
アンチョビ「とりあえず味方に支援させつつ攻撃をしかけてみるか」
アンチョビ「ここから全速力で、マチルダから500m以上の距離を取りながら10時の方向に見るまで前進する!」
アンチョビ「そこで左に曲がって正面を見せながら接近だ!危険なのは側面を見せつつ移動しているときだが、フェイントと味方車輌からの援護で何とかするぞ!」
アンチョビ「522、523、524号車はハルダウンしつつ援護射撃!二号は私たちと一緒に来させる!」
2人「「Ho capito(了解)!!」」
アンチョビ「よし、Avanti(前進)!」
アンチョビ「いいぞ!あいつらこっちを向かない!車内に閉じこもってるからこっちに気付いていないのか?」
アンチョビ「戦車道じゃ火力支援は頼めないけど、誰かに攻撃させてその隙に横に回り込むってのも案外有効かもな!」
アンチョビ「まあ、西住姉妹とかダージリンとかはそれでも気づくんだろうけど…」
アンチョビ「よし、今だ!左折!」
操縦手「了解!」
アンチョビ「いいぞ!ペパロニ、用意しろ!外すなよ?APCRは四発しかないんだから!」
ペパロニ「Si!」
アンチョビ「砲塔旋回中、やっとこっちに気付いたか!けどもう遅い!2ポンドじゃ三号G型の正面は抜けないぞ!」ドン! カーン!
ブーン
アンチョビ「!この音は飛行機、スツーカか!一応爆撃範囲からは離れているから大丈夫なはずだ…」
ペパロニ「はずだってなんスか!?本当に大丈夫なんスか!?」
カルパッチョ「…」
ウーーン ヒューン ドガァン ドガァン
アンチョビ「う!結構揺れるな!」
ペパロニ「よかった…ってか、カールの時よりはマシッスね」
カルパッチョ「要請から到着まで2分ですか…まあ、分かっていて相手が移動しなければ使えるレベルですね」
アンチョビ「よし、200mを切った!停車!ペパロニ!やれ!」
ペパロニ「…Fuoco(発射)!!」ドゴン! ドス!
アンチョビ「よっしゃ黒煙!あいつはもう終わりだ!左前方、10時の方向へ前進!合図で停車!」
ドン!カン!ドン!
アンチョビ「あっはっは!これぞ戦車って感じだ!攻撃をはじいてるぞ!」
ペパロニ「うちの戦車はP40ぐらいしか装甲ないッスからね!それもあまり厚くはありませんし」
ズガガガガ!
アンチョビ「二号も頑張っているぞ!効果はないだろうが…」
カルパッチョ「でもいてくれるだけでも心強いですよ!」
アンチョビ「Fermata(止まれ)!!Fuoco(撃て)!!」
ペパロニ「ッス!」ドゴン! ドス! ドゴーン!
アンチョビ「爆散!次だ!」
カルパッチョ「あと2発!」
ペパロニ「Si!2発も使わないから安心しろ!」
アンチョビ「止まれ!!ペパロニ!!」
ペパロニ「くらえマチルダ!!」ドゴン! ドス!
アンチョビ「Colpo efficace(命中弾)!!」
ペパロニ「やったあ!勝ったぜ!」
カルパッチョ「すごい!私たちあの砂漠の女王を3輌も撃破しましたよ!」
アンチョビ「Viva(万歳)!!Molto bene(素晴らしい)!!これで聖グロリアーナも怖くないな!!アハハハハ!!」
ペパロニ「さすが姐さんッスよ!!」
カルパッチョ「ドウーチェが居れば怖いものなしです!!」
アンチョビ「いや、お前たちがいてくれたからこその勝利だ!!」
2人「「ドゥーチェ!!ドウーチェ!!」」
蝶野「はい、おめでとう!見事な戦闘だったわ!さすが戦車道の現役選手ね!」
アンチョビ「ふふん!まあ当然だな!」
蝶野「とりあえず今回のバイトはここまでよ!成績もよかったし、報酬は期待してね!」
アンチョビ「もう終わりか?思ったより簡単だったな」
蝶野「あら、余裕があるのかしら?ならもう少し協力してくれる?」
アンチョビ「もう少し協力?」
蝶野「そのゲームの、おそらく一二を争う難易度のTacticsをプレイしてもらうわ」
アンチョビ「一二を争う?」
蝶野「そう。正直クリアするのは至難の業よ。おそらくとてもストレスを感じるでしょうけど、だからこそテストしたいの」
蝶野「もし協力してくれたらさらに報酬を上乗せするけど、どう?」
アンチョビ「だってさ。どうする二人とも?」
ペパロニ「あたしは別にいいッスよ?」
カルパッチョ「うーん…少し怖くないですか?」
アンチョビ「うーん…まあ、確かにそうだな」
ペパロニ「もしカルパッチョが嫌ならやらないほうがいいッスよね」
蝶野「ちなみに、もしクリア出来たらさらにボーナス上乗せよ!」
アンチョビ「ボーナス上乗せ!!」
蝶野「それと時間がかかるでしょうから、夜はうちで食べていきなさい!自衛隊特製パスタを御馳走するわ!」
ペパロニ「自衛隊特製パスタ!!」
蝶野「さらに、その任務はイタリア軍を操作するわ!イタリア戦車に乗れるわよ!」
カルパッチョ「イタリア戦車!!」
三人「「「やります!!是非やらせてください!!」」」
蝶野「うん、よろしい!じゃあさっそくプレイしてもらうわ!制限時間は今から1900まで。あと5時間ね」
蝶野「Tacticsは 21 JUN 1941 フォート・ピラストリノのイタリア軍よ!」
アンチョビ「21 JUN 1941 フォート・ピラストリノ?」
カルパッチョ「1941年の6月と言ったらイギリスがバトルアクス作戦を開始したころですね」
アンチョビ「ってことはトブルク解囲を目指すイギリスと、それを阻止するイタリアとドイツ・アフリカ軍の戦いってことか」
アンチョビ「そういえば確かにfort pilastrinoってのがあったな。1941年の1月にはオーストラリア軍に攻略されたけどその後また取り返したんだったっけ」
ペパロニ「ちょっまっなんで分かるんスか!?」
アンチョビ「…ペパロニ、帰ったら座学教えてやるからな」
ペパロニ「マジッスか!?あざっす!!」
カルパッチョ「けど、その後また陥落していたような気が…それが確か…」
蝶野「まあ、お喋りはそこらへんにしてそろそろ行くわよ!」
蝶野「あと、縛りがあるからそれを守ってね!」
アンチョビ「縛り?」
蝶野「そう!実はこのミッションは逃げつつ戦っていると、本当はそこまで難しくはないの」
蝶野「ただし、本当の戦いでは勝手に後退するなんてありえないわ!」
蝶野「それに真っ先に死ぬような場所に配備されたとしても、それが戦争というものよ」
蝶野「だから今回は補給か修理が必要になるか、ちゃんと戦っていた上で敵に突破された時だけ後退可能ってルールにするからよろしく!」
蝶野「それと、始まってすぐに左の要塞陣地へ逃げるのも禁止ね!ゲームだから無視されて側面撃ち放題だけど、実戦なら無視されないで必ず追ってくるわ!」
アンチョビ「うーん。ちょっと心配だけどまあ何とかなるだろ!」
蝶野「よし、じゃあさっそく始めるわよ!」
三人「「「Si(了解)!!」」」
MISSION BRIEFING Fort Pilastrino 21 JNN 1941
『敵、トブルク南方10kmに迫る!
R56付近において外周陣地を突破した敵は、現在、
我が陣地の南東に集結中である。
戦車隊及び砲兵連隊に命ず。
「ピラストリノ」への突破が予想される敵機械化部隊を、
要塞陣地内にて迎え討ち、
北斜面到達前に撃破せよ!』
アンチョビ「…はっ!移動した!ってこれは……!」
カルパッチョ「…M11/39ですよこれ!」
ペパロニ「うおお!イタリア戦車だ!Viva italiano!!」
アンチョビ「プラモデルやゲームでもほぼ露出なし!質的にも量的にも残念ながらイギリス戦車に劣っていたが、それでも頑張って戦ったM11/39じゃないか!」
カルパッチョ「当時としては先進的なディーゼルエンジンを採用したんですよね!貼視孔が丸いところがすごくかわいいです!」
ペパロニ「車体にM30 40口径37mm砲と砲塔にM38 8mm機関銃二挺ってレイアウトはちょっとアレだけど、そのかわいさはすべてを許せるほどッスよ!」
アンチョビ「おお!見てみろ!左前方にCV33もいるぞ!」
ペパロニ「キター!これで勝てますよ!」
カルパッチョ「ってこの戦車三人乗りじゃないですか!どうするんですか?」
アンチョビ「そうだったな…よし、カルパッチョが操縦手、ペパロニがM30の砲手、そしてあたしが車長兼、無線手兼、装填手兼の、ブレダの銃手兼装填手だ!」
2人「「Si!」」
第69歩兵連隊「敵は外周陣地を突破、『ピラストリノ』方面に移動中」
歩兵部隊「敵接近!!戦車を多数確認」
第61シルテ師団「『トブルク』の門前である『ピラストリノ』において豪州軍を撃退せよ」
アンチョビ「せっ戦車多数ってどのくらいなんだ?ってか相手は豪州軍ってまさか…」
カルパッチョ「イタリアから鹵獲したイタリア戦車ですよね、たぶん…」
ペパロニ「マジ!?オーストラリア軍め!許さねぇ!」
アンチョビ「最悪のパターンはマチルダが出てくることだな…37mmじゃあ上から撃ちおろさなくちゃ貫通できないぞ…」
ドンドンドンドン
アンチョビ「うん?何か揺れてる…って前方の味方歩兵たちが砲撃されてるぞ!」
カルパッチョ「塹壕があるから何とかなると思いますが…」
ヒューン
アンチョビ「うん?」
ドガーン
三人「「「ぎゃあああああああ(きゃあああああああ)!!」」」ビリビリビリ
アンチョビ「あぁ…うぅ…」
カルパッチョ「な、なんですか~今の…」
ペパロニ「なんかすっごいビリビリしたっス…」
蝶野「あらまあ!野砲がピンポイントでハッチから中に入って撃破されたみたいね…」
蝶野「野砲に撃たれてるのにハッチを閉じないからそうなるのよ。それにしても滅多にないわよ?こんなこと」
アンチョビ「オッケー、撃破されたのは分かった…けどいまのビリビリはなんだ!」
蝶野「ダメージをくらうとああなるのよ。まあ、そこまで強くないから大丈夫でしょう?」
カルパッチョ「そんなになるなら先に言っておいてくれよ…」
カルパッチョ「少し休ませてくださーい…」
ペパロニ「あたしもッス…」
休憩中 テキチュウセンシャハッケン コレヨリセントウニハイル タイハダツシュツスル ジョウクウニハリケーン
テキセンシャヤホウジンチニセッキン!!センシャ!センシャノシエンヲ!! ワメクナ!コレヨリシエンニハイル
アンチョビ「なんかイタリア劣勢みたいだな…」
カルパッチョ「それにしても一つ一つの戦いが結構長いみたいですね」
ペパロニ「これをテレビゲームでやるってなると結構暇なんじゃないですか?」
アンチョビ「だよなぁ…まあ気にならない人もいるんだろ。よし、そろそろ休憩は終わりにして再開するか!」
2人「「Va bene(了解)!!」」
アンチョビ「よし、リトライ!」
アンチョビ「…お、始まったな!早速戦車内に退避っと」
ペパロニ「何輌ぐらいいるんスかね?」
アンチョビ「さあ…あ、そうだ!マップで確認してみるか!」
ペパロニ「おお!さすが姐さんッス!」
アンチョビ「さて、と…うわ、なんだこれ!ってか起伏少なすぎ!」
カルパッチョ「…M13/40が11輌、M11/39が1輌、ユニバーサル・キャリアが3輌にトラック3輌、歩兵多数ですか…」
ペパロニ「これは無理ッスよ!!圧倒的じゃないッスか!ここにいるのはCV1輌にあたしらだけッスよ!?」
アンチョビ「…まあ、こっちのM13/40も前進して来ているし、あいつらが来るまで持たせられれば…」
カルパッチョ「そうですね。それに見たところ、敵の全車輌がこっちに来ているわけじゃないみたいです」
アンチョビ「そうだな、今のところ前進して来ているのは正面と右前方からM13/403輌ずつの計6輌か」
カルパッチョ「もう3輌が左に位置する対戦車砲陣地に向かっていますね。あれは今のところ無視して大丈夫ですよね?」
アンチョビ「そうだな。上手く対戦車砲がやってくれればいいんだが…他の車両は待機中か」
アンチョビ「…航空支援はなしだが火力支援があるぞ!それに煙幕も張ってくれるみたいだ!」
ペパロニ「それで、どうするんスか姐さん?」
アンチョビ「とりあえず火力支援を要請してあの歩兵隊を何とかしよう。えーと?『大隊本部へ、砲兵支援を要請』」
アンチョビ「…よし、そして敵戦車が来るまで待つ!あの稜線を超えて来たら各個撃破だ!M13/40でこの距離なら弱点を狙い打てば37mmでもなんとかなる!」
ぺパロニ「よっしゃ、腕の見せ所ッス!!」
ドンドンドンドン
アンチョビ「う~…結構撃たれてるな」
ペパロニ「洒落にならないくらい揺れてますよ…これじゃあ精密に狙うのはちょっと…」
アンチョビ「頑張れ!お前ならできる!あたしは信じてるぞ!」
ペパロニ「姐さん!やってやるッス!」
アンチョビ「見えた!越えてきたぞ!ってM13/40にでかでかとカンガルーが描かれてる!なんて酷いことを…!」
ペパロニ「こっちからはまだ見えないッスよ!」
アンチョビ「もうすぐ見える!カルパッチョ!車体を2時の方向へ向けろ!」
カルパッチョ「Si!!」
アンチョビ「味方の塹壕の少し左だ!アンテナが見えないか?」
カルパッチョ「見えたッス!出て来たらそこがあいつの墓場ッスよ!」
アンチョビ「じゃあ、あたしは右の奴を偵察する」
アンチョビ「どれどれ…結構速いな!先にあっちを仕留めるべきか?」
アンチョビ「いや、左側面はハッチだ。そこをさらすのは無理だな」
ペパロニ「…よし、車体が見えた!やっていいッスか!?」
アンチョビ「Si!いつでもいいぞ!」
ペパロニ「Senz'altro(了解)!!…そこ!」ドン ドス
ペパロニ「よっしゃ!貫通したッス!撃破ッスよ!」
アンチョビ「よくやった!装填するぞ!」
CV33「31号車、大破脱出する!」ボガン
ペパロニ「ああ!CVがやられた!」
アンチョビ「落ち着けペパロニ!仇を討つんだ!」
ペパロニ「Si!次はお前だ、カンガルーめ!」
アンチョビ「装填完了!」
ペパロニ「…Fuoco(発射)!」ドン カン
ペパロニ「くっはじかれた!こっちを狙ってるッス!」
アンチョビ「装填!ってうお!撃たれてるんじゃないか!?」ブウン
ペパロニ「そうッスよ!ヤバイ!当たれ!」ドン!
ペパロニ「はっ外れた!Stronzo(畜生)!」
アンチョビ「ペパロニ!おちつっ、ぎゃああああ!」ドス ビリビリビリ
ペパロニ「ね、姐さん!?姐さぁぁぁぁん!!」
カルパッチョ「ドゥーチェ!?」
ペパロニ「なんてこった!貫通弾に姐さんがやられちまった!」
アンチョビ「…」
カルパッチョ「ペパロニ!落ち着いて、あなたが装填して撃って!装填中に少し移動してみるから!」キュラキュラキュラ
ペパロニ「S, Si. 姐さん…」ガチャン
カルパッチョ(左前方に移動して、向きは戻す!)ブオン
カルパッチョ「ペパロニ!」
ペパロニ「やってやる、姐さんの仇だ!Mannaggia(地獄に落ちろ)!」ドン ドス
ペパロニ「Viva!次だ…うわ!」カン バン
カルパッチョ「~!」
ペパロニ「っ!まだ!まだいける!カルパッチョ!?」
カルパッチョ「まだいけるみたい…あっ出力が!」
ペパロニ「装填!正面最後!…今!」ドン カン
ペパロニ「ああもう!誰かこの砲撃を何とかしてくれ!」
ブオン ドス ボン!
ペパロニ「うわああああ!!」ビリビリビリ
カルパッチョ「いやああああ!!」ビリビリビリ
アンチョビ「…ひどい目にあった。あたしら平和な時代に生まれてよかったな」
ペパロニ「姐さん!!良かったッスよ事で!」
カルパッチョ「どうしようもありませんね、あの状況は…戦死した後はどうなるんですか?」
アンチョビ「動けなくて喋れなくなるだけみたいだな」
アンチョビ「ボーナスがかかってるんだ!さて、リトライするか!」
戦闘中 リトライ3回目
アンチョビ「正面最後! Fuoco(撃て)!!」
ペパロニ「ッス!!」ドン ドス
アンチョビ「前方撃破!次はみ」ドス ボガン
アンチョビ「ぬわーーーーっっ!!」
リトライ8回目
ペパロニ「よし、撃破っておわ!」バァン
ペパロニ「ふぅ…何とか無事みたいッスね…カルパッチョ!右に方向転か…ん…」
カルパッチョ「」チーン
ペパロニ「か、カルパッチョが!姐さん!カルパッチョがやられてます!」
アンチョビ「何だって!?くっあたしが動かす!カルパッチョの体をどかせ!」
ペパロニ「どかせばいいんスね!Si!」
ペパロニ「うんしょっと」ドス ボガン
ペパロニ「ヤッダーバァアァァァァアアアアア!!」
リトライ10回目
アンチョビ「カルパッチョ!方向転換だ!二時の方向!」
カルパッチョ「Si!」
カルパッチョ「停車!」
ペパロニ「もらったぁぁ~!っ!?」ドス
カルパッチョ「きゃぁ!…うぅ」
アンチョビ「駄目だ!降りろ!」
ペパロニ「Si!」
カルパッチョ(火が…!弾薬庫から、光が逆流する!)ボガン
リトライ15回目
アンチョビ「うわぁ!やられた!火災発生!全員降りろ!」バン
2人「「Si!!」」
アンチョビ「よいしょ!なんで車長のハッチだけ高いところにあるんだ!装填してたら降りるまでに時間がかかるだろ!」
ペパロニ「よいしょっと!姐さん!早く!」
カルパッチョ「うんしょ!ドゥーチェ!もう火が!弾薬庫に!」
アンチョビ「何だって!?二人とも離れろ!!」ダン
カルパッチョ「飛び降りてください!」
ペパロニ「火の勢いが!姐さん!」
アンチョビ「駄目だ!間に合わない!グアアアー!!」ボガン
2人「「ドゥーチェ!!」」
リトライ??回目
アンチョビ「5輌目撃破!最後だ!いいぞ!今回はいける!」
ペパロニ「Viva!」
ペパロニ「よっしゃ!お前で最後…だ…」メトメガアウ~シュンカ~ンダメ~ダトキヅ~イタ~
M13/40「…」ドゴン
アンチョビ「当たった!火が!逃げろ!」バス
カルパッチョ「駄目です!間に合いません!」
ペパロニ「~~~っ!!アンツィオと!パスタばんざぁああいっ!!」ドガン
リトライ??回目
カルパッチョ(私はあと何回死ぬんだろう?次は、いつ来るんだろう?私は…)
アンチョビ「まずい!照準されてるぞ!」
ペパロニ「姐さん!!」
カルパッチョ「こっちを向かないで!私たちに近寄るなああーーッ!!」ドス ボガン
リトライ
アンチョビ「うわああああ!!」ドガン
リトライ
ペパロニ「ぐはああああ!!」ドガン
リトライ
カルパッチョ「いやああああ!!」ドガン
リトライ ドガン
リトライ ドガン
リトライ ドガン
三人「「「……」」」
リトライ??回目
アンチョビ「よっしゃ~カンガルーどもがやって来たぞ~あはははは」
カルパッチョ「だいじょ~ぶですよドゥーチェ~このティーグレがあればあんな奴ら、ひとひねりですよ~うふふふふ」
ペパロニ「そうッスよ~88の威力は伊達じゃないことを見せてやりましょうよ~いひひひひ」
アンチョビ「そろそろ稜線を超えてくるぞ~ペパロニ~!」
ペパロニ「任せてくださいよ~奴らがひょっこり出て来たら~それで終わりッス~」
ペパロニ「…そこぉお!!」ズガァン ボガン
アンチョビ「あはははは!!奴ら爆散したぞ!!」
カルパッチョ「この子は最高の戦車よ!!うふふふふ!!」
ペパロニ「Viva!!ヒューッ!!やってやったぜ!!Ex-c*nどもめ!!ザマアミロ!!」
アンチョビ「あはははは!!効かぬわ!!そんな豆鉄砲!!」カン クァーン
カルパッチョ「ティーグレの装甲が抜きたいなら!!ISでも連れてきなさい!!」
ペパロニ「この88すごいッスよ~!!さすが当時最強の重戦車!!」
アンチョビ「ペパロニ!!ピッツァの1片ほども残すなよ!!Dies irae作戦だ!!」
ペパロニ「了解ッス!!奴らにとっては今日が世界終焉の日ッスよ!!」
カルパッチョ「これは今まで蹂躙され続けてきた私たちの怒りよ!!」
アンチョビ「あっはっはっはっは!!」ズガァン ボガン
ペパロニ「あひゃひゃひゃひゃ!!」ズガァン ボガン
カルパッチョ「うふふふふ!!」ズガァン ボガン
ズガァン ボガン ズガァン ボガン
アンチョビ「ふぅ…あの6輌は撃破したな…」
カルパッチョ「そうですね…文字通り死屍累々です…」
ペパロニ「姐さん!!あの稜線を超えた先にはまだ敵がいるッスよ!!突撃しましょう!!」
アンチョビ「ふふ、元気だな~ペパロニは」
カルパッチョ「何だったんでしょうね、さっきまでのテンションは…」
ペパロニ「どうしたんですか姐さん!?元気ないっすよ!!」
アンチョビ「あぁ~オッケーオッケー。とつげーき」
カルパッチョ「Si…」
ペパロニ「…おっそーい!!CVぐらいスピードが出れば文句ないのに!!」
アンチョビ「そうだな~たしか大洗のポルシェティーグレが結構速かったぞ」
カルパッチョ「確かモーターだかの規定はないから改造してるって話でしたよ」
アンチョビ「そうなのか。じゃあ今度うちのCVも改造してもらうか。翼とかつければ空飛べるかもしれないぞ」
ペパロニ「マジッスか!!じゃああたし、ルーデルも真っ青の魔王になるッスよ!!そうすれば来年こそはアンツィオが優勝っすよ!!」
アンチョビ「そうだな~あははは」
カルパッチョ「そうね~うふふふ」
アンチョビ「お?そろそろ稜線を超えるぞ。ちょっと怖いけど顔出してみるか」
カルパッチョ「気を付けてくださいね~」
アンチョビ「分かってるよ~えーっと?どれどれ…」
タイガーI「…」ハーイ
アンチョビ「あ、あ、あ、アイエーーー!?ナンデ!ティーグレナンデ!?」
カルパッチョ「ちょっドゥーチェどうしたんですか!?って今なんて言いました?」
アンチョビ「みっ右だ!!」
カルパッチョ「右!?」ガッ グイン
タイガーI「…」ドガァン ブォン
アンチョビ「ひーっ!?死ぬかと思った!!敵にもティーグレがいる!!」
2人「「!?」」
アンチョビ「この距離じゃ正面でも抜かれるぞ!!ペパロニ!!砲塔はそのまま正面!!」
ペパロニ「了解ッス!!」
アンチョビ「カルパッチョ!!左旋回40度!!あたしの合図で左にフェイントいれて右40戻せ!!」
カルパッチョ「Si!!」
アンチョビ(一発目だった…つまり、次は普通より早く撃ってくる!!だから…今だ!!)
アンチョビ「カルパッチョ!!」
カルパッチョ「っ!!」グイッ グイッ
タイガーI「…」ドガァンブオン
アンチョビ「よしよけた!!カルパッチョ!!今度は私の合図で減速のフェイント!!ペパロニ!!砲塔は左!!奴をとらえ続けろ!!」
2人「「Si!!」」
アンチョビ(二発目は砲弾をラックから取り出さなくてはいけない…だからいつも通りの時間がかかる。ってことは…)
アンチョビ「今だ!!」
カルパッチョ「ブレーキ!!」
タイガーI「…」ドガァン ブオン
アンチョビ「Viva!!そのまま前進!!合図で停車!!ペパロニ!!停車したらあいつを撃破しろ!!」
ペパロニ「Si!!」
アンチョビ(勝った!!再装填が終わるより早く真横につける!!)
M13/40「…」ドゴン ガン
アンチョビ「うわ!!」グリン
カルパッチョ「右履帯損傷!!」
アンチョビ「履帯がやられた!?だが真横だ!!ペパロニ!!砲塔左!!時間がないが外すなよ!!」
ペパロニ「任せてください!!」ウィーン
アンチョビ「…」
アンチョビ(間に合え!!)
ペパロニ「…Fuoco(発射)!」ドガァン バスン ドガァン
アンチョビ「いよっしゃあ!!ティーグレ撃破!!Viva!!」
カルパッチョ「まさかティーグレを撃破できるなんて!!」
ペパロニ「黒森峰だってもう怖くないッスね!!」
アンチョビ「だな!!よし、残りを片付けるぞ!!」
2人「「Si!!」」
蝶野「はぁ…」ポチ
三人「「「ぎゃあああああああ(きゃあああああああ)!!」」」ドガァン
蝶野「…それで、誰が勝手に戦車をタイガーにしていいなんて言ったのかしら?」
三人「「「すいません…」」」
蝶野「まったく!今みたいな弱い者いじめが貴方たちの戦車道なのかしら?」
三人「「「違います!!」」」
蝶野「なら、どうしてこんなことを?」
アンチョビ「うう…もう何十回もやられて…ついむかむかっときて…」
蝶野「この程度、難しいとはいえできる人ならやって見せるわよ?」
カルパッチョ「後退したりしているんじゃないんですか?」
蝶野「死守できる人もいるわよ?戦車道をしていない男性でも、人によってはCV33の20mmでマチルダを無力化したり、機銃だけの装甲車で戦車を無力化できるんだから」
ペパロニ「CVでマチルダを!?どうやってるんスか!!」
蝶野「撃破した戦車の陰に隠れてマチルダの砲身を狙撃したのよ。攻撃ができなくなったマチルダに、あとは乗員が車輌を捨てるまで滅多撃ちよ」
ぺパロニ「すげええええ!!」
カルパッチョ「そんな方法があるんですね!!まあ、戦車っていうより歩兵の戦い方な気もしますけど」
アンチョビ「機銃だけの装甲車はどうやったんだ?」
蝶野「まあ、やったことはあまり変わらないわね。戦車の砲身やらを滅多撃ちして戦闘不能にしたの。いわゆるモジュール破壊ってやつね」
アンチョビ「撃破した戦車の陰に隠れる…砲身を狙撃…モジュール破壊…はっ!?分かったぞ!!」
ペパロニ「うわ!どうしたんですか姐さん?」
アンチョビ「この作戦の攻略法が分かったんだよ!!」
ペパロニ「マジッスか!!」
カルパッチョ「すごいですドゥーチェ!それで、どんな作戦なんですか?」
アンチョビ「基本はいつもと変わらない!今までで足りなかったのは時間だ。なら、今までより早く奴らを撃破する!」
ペパロニ「どうやってやるんスか?さすがにこれ以上早くは無理ッスよ…」
アンチョビ「違う違う!ペパロニは正面の3輌担当だ!右の奴はあたしに任せろ!」
カルパッチョ「まさか機銃で戦うんですか!?」
アンチョビ「ふふん!そのまさかだ!機銃であいつらの砲身を狙撃して、発砲できなくしてやる!」
カルパッチョ「結構距離がありますけど、可能なんですか?」
アンチョビ「さすがに実戦だと機銃じゃ無理だろうけど、これはゲームだからな!とりあえずやってみるしかないだろう!」
ペパロニ「37mm装填は誰がやるんスか?まさかあたしですか!?」
アンチョビ「そんな訳あるか!ただでさえ時間が足りないんだから撃つ時間が伸びるようなことはしない!カルパッチョがやる!」
カルパッチョ「もともと私は装填手ですからね!任せてください!」
アンチョビ「よし、Andiamo(行くぞ)!!」
2人「「Senz'altro(了解)!!」」
アンチョビ「…よし、始まったな!!カルパッチョ、車体を二時の方向へ向けろ!!そしたら装填準備してくれ!!」
カルパッチョ「Si!」
アンチョビ「砲撃支援を要請して、と……よし、行くぞ!」
アンチョビ「むむむ!狙うとなると結構揺れるな…これは馬鹿にならない…」
ペパロニ「そうなんスよ!」
アンチョビ「これだけの揺れで正確にM13/40の機銃を狙撃できるんだ。お前は最高の砲手だよ、ペパロニ」
ペパロニ「姐さん!!えへへ!!」
アンチョビ「…右はもう見えた!そっちはどうだ?」
ペパロニ「まだッス!」
アンチョビ「撃ったら位置がばれる!そっちに合わせて撃つから合図してくれ!」
ペパロニ「了解ッス!……今!」ドン ドス
アンチョビ「当たれええええ!!」ズガガガガガ
アンチョビ「…!やった!何故か知らないが砲身を損傷させたのが分かった!」ピロリロリーン
アンチョビ「次だ!!」ズガガガガガ
カルパッチョ「ペパロニ!」
ペパロニ「Si!……もらったぁ!!」ドン ドス
ペパロニ「正面2輌目撃破ッス!!」
アンチョビ「こっちも…2輌目が終わった!最後だ!」
アンチョビ「!まずい!こっちを向いた!砲身が見えない!」
カルパッチョ「…装填完了!ドゥーチェ、後頼みます!私は操縦席へ!」
アンチョビ「よし、ペパロニ!落ち着け!仕留めろ!」
ペパロニ「…っ!」ドン ドス
ぺパロニ「やった!!」
アンチョビ「カルパッチョ!!右45度!」
カルパッチョ「Si!」グルン
アンチョビ「一番左の奴だ、あいつを仕留めろ!」
ペパロニ「Senz'altro(了解)!!」
M13/40「…」ドゴン バス
アンチョビ「うげ!」ビリビリ
ペパロニ「姐さん!?」
カルパッチョ「ドゥーチェ!」
アンチョビ「負傷しただけだ!まだ生きてる!ペパロニ!」
ペパロニ「ッス!姐さんの仇!…そこだぁ!!」ドン ドス
ペパロニ「やった!!撃破ッスよ!」
アンチョビ「Viva!!」
カルパッチョ「やったねペパロニ!!すごいよ!!」
アンチョビ「よいしょっと。うぅ…少しビリビリする…」
アンチョビ「さて、敵は撃破、無力化っと…右の無力化した2輌も撃破しておこう!」
ペパロニ「Si!」
アンチョビ「…よし、敵6輌全滅と!あとは…」
アンチョビ「!M13/402輌とM11/39が接近中!カルパッチョ!あの撃破したM13/40まで前進!一番右のがいい!あいつを盾にするぞ!」
カルパッチョ「Si!」
アンチョビ「…よし、車体右だけ出して攻撃!m13/40を優先!」
ペパロニ「Si!あいつらの左が狙えるッス!ハッチが丸見えだ!」ドン バス
CV33「31号車、敵中戦車発見!三時の方向!」
アンチョビ「三時!?あたしたちの真後ろじゃないか!!」
アンチョビ「よいしょっと!いた、要塞の側面からも来るのか!M13/403輌!1キロ!」
アンチョビ「こっち向いていない!ペパロニ!正面のM13/40を撃破!」
ペパロニ「したっス!」ドガン
アンチョビ「カルパッチョ!移動!この盾の後ろにぐるっと回りこめ!向きはあのM11/39に向けろ!」
カルパッチョ「Si!」
アンチョビ「M11/39を仕留めたら後ろの3輌を同じ要領で撃破!行くぞ!」
2人「「Senz'altro(了解)!!」
アンチョビ「…よし!全部撃破した!」
ペパロニ「よっしゃあ!!」
カルパッチョ「けど、まだ終わらないみたいですね…」
アンチョビ「まだ来るのか…タイガー使ったときあとどのぐらい残ってたっけ?」
カルパッチョ「覚えていないです…」
ペパロニ「姐さん!弾が全然残ってないっすよ!」
アンチョビ「そうか、じゃあ補給地点まで後退だ!」
移動中
ブーン
アンチョビ「航空機?敵かな?」
カルパッチョ「対空砲とかないんですか?」
アンチョビ「見当たらないな…って、野砲陣地がやられてるぞ!あと一門しか残っていない!」
ペパロニ「ええ!?なんでですか!?」
アンチョビ「分からない…あっ!!」
ハリケーン「…」ブーン ズガガガガ
75mm野砲「」ボン
アンチョビ「ハリケーンにやられていたのか…ちょっと怖いけど補給しなくちゃ戦えないからな…」
CV33「31号車、大破脱出する」
アンチョビ「なんだって!?」
ペパロニ「そんな…CVが…」
アンチョビ「マップマップ、と」
アンチョビ「M13/40がもう3輌来てる。あとは…冗談だろ!?マチルダ3輌!」
ペパロニ「マジッスか!?」
カルパッチョ「37mmじゃあどうあがいても撃破できませんよ!」
アンチョビ「やっぱりあいつの砲身を何とかするしかないな…」
アンチョビ「っておい!味方のM13/405輌が後退していくぞ!?」
カルパッチョ「そんな…」
ペパロニ「腰抜けめ!逃げるな!」
アンチョビ「くっ…仕方がない。私たちだけでやるぞ」
アンチョビ「補給が終わり次第前線へ戻る!」
2人「「Si!!」」
アンチョビ「やっぱ突破されているな……だが、相手もM13/402輌を失っている残りは1輌とマチルダ3輌だ!」
アンチョビ「要塞右端を回り込む!ハッチが狙えるところで攻撃だ!」
2人「「Senz'altro(了解)!!」」
ペパロニ「…よしM13/40撃破!残りはマチルダっすよ!」
アンチョビ「さて、どうしよう…まあ、2ポンド砲なら距離をとって戦えば何とかなるか」
ペパロニ「…全然貫通しないッスよー!」
アンチョビ「仕方がないだろ…37mmなんだから!でもこのままだと突破されて負けちゃう…」
マチルダ「…」ズガガガガガ
アンチョビ「こっちを見もしないな…そうか!あいつら今は正面の歩兵とか対戦車砲とか他の戦車にかかりっきりだ!横から接近して仕留めよう!Avanti(前進)!!」
カルパッチョ「了解です!」
アンチョビ「……300m!いいぞ、停車!砲身折ってやる!」ズガガガガガ
ペパロニ「折れるんすか?」
アンチョビ「言葉の綾だよ!…よし!次だ!Avanti!!」
カルパッチョ「Si!!」
戦闘中
アンチョビ「……よし!全車無力化したぞ!」
ペパロニ「履帯も切ってやりましたからね!これで安心ッスよ!」
アンチョビ「お、奴ら車両を破棄したぞ!」
カルパッチョ「あ、ミッションコンプリートですよ!」
第69歩兵師団「『ピラストリノ』前面の敵は後退しつつあり。撃退に成功!」
第61シルテ師団「各隊は敵の二次攻撃に備え防御陣地を強化せよ」
ペパロニ「いよっしゃああ!!勝ったぜ!!」
カルパッチョ「やりましたよドゥーチェ!」
アンチョビ「あっはっはっはっは!まあ、あたしにかかればこのくらい朝飯前さ!」
2人「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」
蝶野「おめでとう、アンツィオの諸君!!時間ぎりぎりだけど、無事にミッションコンプリートしたわね!!ボーナスも期待しておいて」
アンチョビ「やった!!」
蝶野「すぐに夕食だから、待っていて」
三人「「「はーい!!」」」
ペパロニ「いやー自衛隊特製パスタ、なかなか美味かったッスね!」
カルパッチョ「こうしてヘリで送ってくれましたし、至れり尽くせりでしたね!」
アンチョビ「ああ、そうだな。バイト代ももらったし、言うことなしだ!」
アンチョビ(今回のゲーム、パンツァーフロントB型だったっけ?結構参考になるゲームだった)
アンチョビ(特にM11/39でのマチルダの狩り方だな。我が校はCVが数の上では主力で、正直戦車道の試合では不利だった…)
アンチョビ(けど、それでも全国大会で優勝したかったんだ。あたしは…)
アンチョビ「なあ、二人とも。あたしは今日の戦いで、戦車の性能の違いが戦力の決定的差じゃないことを改めて実感したよ」
アンチョビ「うちは貧乏だし、保有戦車もプラウダとか黒森峰とかに比べるべくもない」
アンチョビ「大洗が優勝してから、大洗にできたんだからウチだってって思った」
アンチョビ「けどさ、あたしは西住みたいにすごくないから…」
カルパッチョ「そんなことありませんよ!!ドゥーチェはとってもすごい人です!!」
ペパロニ「そうッスよ!!大洗との試合で負けたのはあたしのせいッスから…」
アンチョビ「まあ、それもあるけどさ。けど大洗だって何度かピンチになってる」
アンチョビ「例えば、プラウダとの戦いのときだな。らしくなく無茶な戦いを挑んで、一時は包囲されてた」
アンチョビ「この前の大学選抜との戦いの時もそうだ。それでもあいつらは勝った。あたしにはできなかった…」
アンチョビ「けどさ、今日掴めた気がするんだ。どうすればいいのか、どう戦えばいいのか。ちょっと遅すぎたけどな…」
カルパッチョ「ドゥーチェ…」
アンチョビ「まあ、お前らには来年がある!それにあたしもまだ卒業しない!卒業まで、できるだけのことをするからな!アンツィオ悲願のベスト4じゃなかった優勝の夢を頼んだぞ!」
ペパロニ「…試合、しましょうよ!」
アンチョビ「えっ?」
ペパロニ「試合しましょうよ!練習試合でも、何でも!あたしにはよく分からないけど、姐さんが何か掴んだのなら、試してみましょうよ!」
ペパロニ「あたしは馬鹿だから、よくわからないんスけど。それでもいつかきっと姐さんみたいになるんッス!!だから、見せてください!!姐さんが何を掴んだのか!!そしてアンツィオはどうすればいいのか!!」
カルパッチョ「そうですよ!!次こそは我がアンツィオが優勝です!!だから、是非!!」
アンチョビ「ペパロニ…カルパッチョ…でも、今は大学選抜との戦いの直後でどこも慌ただしいし…」
ペパロニ「聞いてみないと分からないッスよ!!」
アンチョビ「…そうか、そうだな!」
カルパッチョ「では、各校に練習試合の申し込みをしておきますね!」
アンチョビ「分かった、頼んだぞ!…二人とも、Grazie mille(ありがとう)///」テレッテレッ
大洗
河嶋「会長、アンツィオから練習試合の誘いです」
角谷「練習試合~?うーん…面白そうだけど、さすがに今はちょっとね~。残念だけどお断りかな~」
河嶋「では、断りの連絡を入れておきます」
角谷「頼んだよ~かぁ~しま~」
河嶋「はい」
黒森峰
エリカ「練習試合の申し込み?アンツィオからですか?」
まほ「ああ、そうだ」
エリカ「それで、受けられるんですか?」
まほ「もちろん、と言いたいところだが、この前の大学選抜戦で無茶しすぎたからな」
まほ「それのアレコレで今は無理そうだ」
エリカ「そうですか。では、断りの連絡を入れておきましょう」
まほ「頼んだ」
エリカ「Einverstanden(了解です).」
プラウダ
ノンナ「アンツィオから練習試合の申し込みです、同志カチューシャ」
カチューシャ「アンツィオから?面白いじゃない!受けて立つわ!」
ノンナ「ですが、もう断ってしまいました」
カチューシャ「なんでよ!!」
ノンナ「この前の件で次の委員会までに報告書をまとめなくてはなりません。残念ながら今は無理です」
カチューシャ「うぅ~!!」
ノンナ「また今度、時間がある時にこちらから申し込みましょう」
カチューシャ「…はぁ。仕方ないわね。じゃあ報告書の作成をするわよ!」
ノンナ「Всё понятно(分かりました)、同志カチューシャ」
サンダース
アリサ「隊長、アンツィオから練習試合の申し込みです」
ケイ「Wow!アンツィオから?それは面白そうね!」
アリサ「受けるんですか?」
ケイ「No way!この前のことで叱られちゃったからね~できれば受けたいんだけどunable…」
アリサ「ですよね。じゃあ断りの連絡を入れておきます」
ケイ「Please!」
アリサ「Yes, ma`am!」
知波単
西「練習試合の申し込み?」
福田「はい!そうであります!」
玉田「隊長!受けて立つべきです!」
細見「そうです受けて立ちましょう!」
西「うーむ…しかしこの前、勝手に戦車を持ち出してからいろいろと言われたからな」
玉田「それが何でありますか!敵に背を見せるなぞ知波単の恥です!」
細田「かくなるうえは突撃して華々しく散りましょうぞ!」
西「だけど、これ以上勝手なことをしたらしばらく活動禁止にすると言われている…」
玉田・細見「「うっ…」」
西「残念だが、ここは恥を忍んで断ろう」
聖グロリアーナ
ダージリン「練習試合の申し込み?アンツィオから?」
オレンジペコ「はい、是非とのことです」
ダージリン「ふぅん。大学選抜との戦いで、我が校以外はどこもかしこもてんやわんやしているのに」
ダージリン「あのアンツィオがそうでないのは意外ね」
オレンジペコ「まあ、CV1輌だけでしたからね。他に比べてそこまでの混乱は起きなかったのでしょう」
ダージリン「それに、あそこまで活躍したものね。正直、予想していなかったわ」
オレンジペコ「そうですね。それで、どうしますか?」
ダージリン「素敵な出会いというのは往々にして突然やってくるものよ」
ダージリン「勿論受けて立つわ。受けた勝負は逃げないの」
オレンジペコ「分かりました。ではそのようにします」
アンチョビ「よし、諸君!!今日は聖グロリアーナ女学院との試合だ!!」
アンチョビ「相手は、あの大洗に唯一負けなしのダージリンだ!!心してかかるように!!」
アンツィオ生「「「「Si!!」」」」
オレンジペコ「アンツィオの皆さん、ずいぶんと気合が入っていますね」
ダージリン「何でも、厳しい訓練と新しい戦術で今までとは一味違うのですって」
オレンジペコ「そうなのですか。けれど、さすがにこの短期間でそこまで大きく変わるとは思いません」
ダージリン「ねえ、ペコ。こんな格言を知っているかしら?どんな敵でも軽んじるな」
オレンジペコ「…ベンジャミン・フランクリンですか?」
ダージリン「あら、よく知っているわね。相手が自信に満ちているときは、それの裏付けがあると警戒するものよ?」
ダージリン「それに、もし虚勢やくだらないものだったのなら、軽く踏みつぶせてしまうもの」
アンチョビ「やあやあダージリン!よく受けてくれたな!」
ダージリン「受けた勝負からは逃げませんのよ?本日はよろしく、アンチョビ」
アンチョビ「こちらこそよろしく!わざわざ来てもらった上に申し訳ないが、今日は勝たせてもらうぞ!」
ダージリン「望むところよ。一味違うアンツィオの戦い、楽しみにしているわ。がっかりさせないでね?」
アンチョビ「安心しろよ、退屈な戦いはしないさ!じゃあまたあとで!」
ダージリン「ええ、では後ほど」
オレンジペコ「…行ってしまいましたね」
ダージリン「そうね。少なくとも虚勢の類ではなさそう。本当に楽しみだわ」
オレンジペコ「そうですね。戦車は変わっていないようですけど」
ダージリン「よく御覧なさい、ペコ。アンツィオのCV33の半数が20mm搭載のL3cc仕様になっているわ」
オレンジペコ「!確かにそうですね」
ダージリン「あれでも歩兵戦車の装甲は貫通不可能だけれど、クルセイダーなら至近距離から弱点を狙えば撃破可能よ」
オレンジペコ「あの機動力とサイズは脅威になりえますね」
ダージリン「ローズヒップ、十分に気をつけなさい」
ローズヒップ「分かりましたわ!お姉さま!」
ダージリン「さて、今回はアンツィオの地元で試合よ」
オレンジペコ「ローマのような市街地の一部ですね」
アッサム「市街地は入り組んだ場所が多く、背の高い建物も多いです」
ダージリン「そうよ、交戦距離が短くなりがちだから気をつけて。P40はもちろんセモヴェンテまでチャーチルを撃破可能になるわ」
ダージリン「巡航戦車は先行して偵察。部隊を各2輌のグループに分けて全域を確認なさい。もし接敵しても交戦は避けて歩兵戦車の到着を待ちなさい」
クルセイダー乗員「「「「分かりました!」」」」
ダージリン「歩兵戦車はチャーチルと護衛のマチルダ1輌を中心として前後左右に1輌ずつ配置、それぞれ着かず離れずに行動なさい」
ダージリン「入り組んだ市街だから互いの姿は確認しづらいけれど、何かあったら落ち着いて対処すること」
マチルダ乗員「「「「「はい!」」」」」
ダージリン「それと、各員曲がり角に気をつけなさい」
ダージリン「若干の高低差や、建物によっては上のバルコニーまで登れるものもあるから建物内や高所にも十分警戒して」
ダージリン「それと、アンツィオは大洗の時に使ったような欺瞞戦法を使用してくるから注意するように」
ダージリン「大学選抜戦の時、大洗の三突が使っていた欺瞞戦法も元はアンツィオから教わったらしいわ。油断しないでね」
ダージリン「これで注意事項は終わりよ。基本は装甲に優れる歩兵戦車で相手を粉砕していくわ」
ダージリン「偵察の巡航戦車が敵を発見したら、直近の歩兵戦車が撃破に向かいなさい」
ダージリン「ただし、セモヴェンテとP40に対処するために巡航戦車は撃破されないように気をつけること」
ダージリン「発見したら回り込んで撃破するように」
ダージリン「何か質問はあるかしら?」
オレンジペコ「ありません。堅実な作戦だと思います」
アッサム「我が校の勝率は8割を超えます。完璧な作戦です」
ローズヒップ「ありませんわ!さすがお姉さまです」
ダージリン「よろしい、ではそのように」
ダージリン「さて、アンチョビ。自信があるようでしたけれど」
ダージリン「はたしてどのようにして楽しませてくれるのかしら?」
秋山「やってきましたよ、西住殿!ここがアンツィオの地元です!」
みほ「うわぁ!本当にローマみたい!」
秋山「ですよね!それにしても生徒会に感謝です!まさか観戦の許可を取ってくださるとは!」
みほ「聖グロリアーナ対アンツィオか~。やっぱり戦車的にはグロリアーナが有利だね」
秋山「ですがアンツィオには多少は土地勘があります!」
秋山「それに先ほど確認したところ、アンツィオのCV336輌中3輌がゾロターンS-18/100020mm対戦車ライフルを搭載したL3cc仕様に変わっていました!」
みほ「アンツィオはCV336輌にセモヴェンテ3輌、そしてP40」
秋山「対して聖グロリアーナはチャーチル1輌にマチルダ5輌。そしてクルセイダー4輌ですね」
みほ「ルールはフラッグ戦か。どんな戦いになるのか楽しみだよ!」
秋山「ですね!注目はやはり、アンツィオがどう戦うかですよ!」
秋山「各車が積んでいる物は擬装や囮用の板でしょうか?」
秋山「それに、あのL3ccをどう運用するかとても楽しみです!」
みほ「それと、グロリアーナがどうやってアンツィオのセモヴェンテを撃破するかだね」
みほ「歩兵戦車が残っているときに撃破できれば勝負はついたようなものだから」
審判「試合開始!」
アンチョビ「Avanti(前進)!!」
ダージリン「全車前進」
ペパロニ「よし、行くぞお前ら!アンツィオの底力、見せてやれ!」
CV乗員「「「「「Si!!」」」」」
アンチョビ「全車聞こえているな?作戦通りにいくぞ!」
アンチョビ「まずは『グリエルモ・テル作戦』だ!CVは全速前進!」
アンチョビ「ポイント『スイス』で待ち伏せ!『兵士』をやり過ごして『代官』を射貫くんだ!」
CV隊「「「「「「了解!!」」」」」」
アンチョビ「セモベンテ隊はポイント『トブルク』で待ち伏せだ!」
アンチョビ「背景に溶け込むものを選ぶように注意しろよ!」
セモベンテ隊「「「「分かりました」」」」
アンチョビ「戦車の性能の違いがすべてじゃない!必ず勝てる!行くぞみんな!」
全員「「「「「Va bene(了解)!!」」」」」
ペパロニ「こちら『グリエルモ・テル』、『スイス』についた!『兵士』をやり過ごしている」
アンチョビ「了解!」
ローズヒップ「全車、角には十分お気をつけなさい」
ローズヒップ「弱点を抜かれたら笑いものですわよ」
クルセイダー「「「了解!」」」
ローズヒップ「…ふむ、なかなか情緒のあるいい街じゃないですの」
ローズヒップ「今度は普通に観光に来たいですわ」
ペパロニ「…よっしゃ、やり過ごした!」
ペパロニ「こちらペパロニ、『兵士』は『スイス』を通過。『代官』を待つ!」
アンチョビ「了解、お前たちならできる!」
ペパロニ「任せてください!」
暫くして
キュラキュラキュラ
ペパロニ「来たぞ!『代官』だ!全員、しくじるなよ!タンケッテを舐めたらどうなるか教えてやれ!」
CV乗員「「「「「Si!!」」」」」
ペパロニ「……よし、今だ!やれ!」
CV33 四号車「Spara(発射)!!」ズガガガガガ
マチルダ♥「!?こちらハート!攻撃を受けました!機銃です!」
マチルダ♦「ダイヤ、同じくです!敵タンケッテに遭遇!」
マチルダ♣「クローバーも会敵!」
ダージリン「なんですって?落ち着いて対処なさい」
ダージリン「相手はマチルダの敵ではないわ。撃破して」
マチルダ「「「了解!」」」
ダージリン「ここで仕掛けてくるとは、何を考えているのかしら?」
オレンジペコ「撹乱が狙いですかね?」
ダージリン「この程度で聖グロリアーナが乱れるとでも思われているのなら、心外ね」ズズッ
ダージリン「ローズヒップ、こちらは機銃搭載型のCVと会敵」
ダージリン「けれどセモベンテはいないわ。おそらく相手はそちらが狙いよ」
ローズヒップ「そんな!?見落としてしまい申し訳ありません…」
ダージリン「タンケッテは隠蔽に優れるわ。仕方ないでしょう」
ダージリン「セモベンテと20mmに気をつけなさい」
ローズヒップ「はい!セモベンテとP40は必ず発見して見せます!」
ダージリン「頼んだわよ」
ハート「停車!砲塔回して!目にもの見せてやるわ!」
CV四号車「こっち向いたぞ!引っ込む準備をしておけ!」ズガガガガ
ペパロニ「いいぞ!奴ら止まって真横を向いた!砲身が丸見えだぜ!」
ペパロニ「Fuoco!!」ガンガンガン
ペパロニ「Colpo efficace(命中弾)!!」カンカンカン
マチルダ♥「この音、20mm!?けど無駄よ!」
マチルダ♥「そんなんじゃマチルダの装甲は抜けないわ!狙って!」
CV四号車「こちらを指向!後退!」
マチルダ♥「撃て!…くっ後退された!再装填!」ドン
CV四号車「よし避けた!前進、Spara!!」
マチルダ♥「また出てきたぞ!狙って!」
ペパロニ「うおおおお!曲がれええええ!」
CV四号車「また来るぞ!下がれ!」
マチルダ♥「遅い!shoot!!っ!?」ボキン カシュッ
審判「聖グロリアーナマチルダII行動不能!」
ペパロニ「Viva!!実戦でマチルダ撃破!!」
CV四号車「やった!!タンケッテ世界一!!」
ペパロニ「さて、作戦成功だ!『トブルク』まで後退するぞ!」
CV四号車「Si!!」
ダージリン「!?」ガチャン
オレンジペコ「そんな!?」
アッサム「ありえません!!」
ローズヒップ「マジですの!?どうして!!」
ダージリン「…何があったのかしら?」
マチルダ♥「申し訳ありません!砲撃したら砲身が折れました!砲身破裂です!」
オレンジペコ「そんな…整備不良か、あるいは運搬中にぶつけたのでしょうか?」
アッサム「ありえません!そんなに曲がっていたら気がつきますわ!」
ダージリン「…!!全車、会敵中なら20mmを優先して撃破!機銃は捨て置きなさい!」
マチルダ♦&♣「「了解!!」」
オレンジペコ「ダージリン様?」
ダージリン「やられたわ。まさかそんな手が…」
オレンジペコ「どういう事ですか?」
ダージリン「あの20mm、砲身を狙撃したのよ」
オレンジペコ「まさか!」
ダージリン「おそらく十字に射線が通っていて、機銃で誘って20mmで仕留めにきたのね」
ダージリン「私たちは所詮タンケッテ、20mmも脅威でないと油断していたわ」
ダージリン「目の前にCVがいて、真横にもいたらまず正面から優先して撃破しようとするもの」
ダージリン「相手から見たら、さぞかし狙いやすかったでしょうね」
ダージリン「静止中に真横を向いた砲身は」
ダージリン「そんな!でも、もう見破ったのなら安心ですよね?」
ダージリン「いいえ、相手の目的は恐らく達成されているわ。なぜなら」
マチルダ♦「こちらダイヤ!ほ、砲弾が真っすぐ飛びません!相手を狙えません」
マチルダ♣「クローバーもです!狙撃不能!」
ダージリン「精密には狙えなくても大まかには狙えるはずよ。落ち着いてCVを追い払いなさい」
マチルダ♦&♣「「了解!」」
ダージリン「…ほらね?砲身破裂で戦闘不能にならずとも、曲がって狙えなくするだけでこの通り」
オレンジペコ「そうですね…」
ダージリン「さて、やってくれたわねアンチョビ」
ダージリン「とても素晴らしいおもてなしには、それ相応のお返しをしなくてはね」
みほ「すごい!まさか20mmでマチルダを撃破するなんて!」
秋山「それに加えて2輌もまともに戦えませんよ!
秋山「これは聖グロリアーナにとっては悪夢です!」
みほ「うん。でも、早速立て直しているみたい。クルセイダーが戻ってきてる」
みほ「2輌を1グループにして、それぞれが戦闘の難しいマチルダを盾にして行動するみたいだね」
秋山「一方、アンツィオのCVはセモベンテが待ち伏せしている所まで後退しましたよ!」
みほ「セモベンテが先頭のマチルダを撃破しても、後続のクルセイダーに撃破されちゃう」
秋山「どうやって分散させるかがカギですね!」
セモベンテN「来た!マチルダだ!こちらナポリ、マチルダ襲来!攻撃する!」
アンチョビ「了解、一撃離脱だからな!気をつけろ!」
セモベンテN「Si!…側面が丸見えだ!Fuoco!」ドガン ドス
マチルダ♣「!?」カシュッ
セモベンテN「やった!敵マチルダ撃破!…ってクルセイダー!?角から出てきた!!」
クルセイダーV「やってくれましたね!撃破するわよ!」
セモベンテN「こちらナポリ!クルセイダー2輌が接近中!後ろに続いていた模様!」
セモベンテN「装填急げ!早く!」
クルセイダーV「相手は擬装しているようですけどそこにいるのは分かっていますの!攻撃!」ドン ドス
セモベンテN「うわあ!ローマ撃破されました!」カシュッ
アンチョビ「こちらイタリア、了解。CV隊はあいつらを強襲して分断するか撃破してしまえ!」
ペパロニ「了解ッス姐さん!行くぞお前ら!」
CV「「「「「Si!!」」」」」
クルセイダーV「こちらバニラ!セモベンテを撃破!」
ローズヒップ「よくやりましたわ!!」
ペパロニ「おらあ!食らいやがれ!」ガンガンガン
クルセイダーC「後方からCVが!きゃあ!」カシュッ
ペパロニ「よし、反転!離脱!」
ローズヒップ「クランベリーが!くっ逃がしませんわ!」
CV三号車「横をすり抜けてあいつの後ろに回り込め!」
ローズヒップ「前方からも!?させませんわよ!左前方、急発進!」
CV三号車「うわ!?ブレーキ!!」
ローズヒップ「止まりましたわね?そこ!」ドン バン
CV三号車「ぎゃあ!」カシュッ
ペパロニ「やられたか!?さすがにやるな…」
ローズヒップ「各車周囲に警戒!CVが来ていますわ!」
クルセイダー「「了解!」」
ダージリン「クランベリーがCVに?そう、分かったわ」
オレンジペコ「相手はセモベンテの待ち伏せとCVによる強襲のコンビネーションを発揮して来ています」
ダージリン「こちら側は翻弄されているわね。いいわ、そう来るのであれば」
ダージリン「クルセイダー各車へ。機動戦を許可します」
ダージリン「スピードが売りなのはアンツィオだけでないことを教えて差し上げなさい」
ダージリン「セモベンテとP40には気をつけること。発見した場合は優先して撃破」
クルセイダー「「「分かりました!」」」
ダージリン「ダイヤはそのまま前進。セモベンテ及びP40の発見に努めなさい」
マチルダ♦「了解!」
ダージリン「スペードとジョーカーはチャーチルと共に前進、敵を粉砕します」
マチルダ♠&J「「仰せの通りに!」」
ダージリン「よろしい。では、行きますわよ。各車前進」
ダージリン「聖グロリアーナの実力、見せてあげましょう」
秋山「クルセイダーが機動戦を開始しましたよ!」
みほ「混戦になるね。彼我の位置の認識、相手の行動の予測、とても高度な戦いになるよ」
秋山「しかし、セモベンテはまだ2輌は残っています。それにP40だって」
秋山「各個撃破される危険も大きいと思いますが」
みほ「確かにそうだよ。だけど、この戦法が一番クルセイダーを活かして戦える」
みほ「それに他の僚車とよく連携していれば、やられっぱなしになることはないはず」
秋山「さすが西住殿!冷静な分析です!」
ペパロニ「奴ら機動戦を開始したッスよ!」
アンチョビ「了解!やられないように逃げつつ戦うんだ!」
アンチョビ「セモベンテの前に誘い出すか、ドッグファイトみたいに互いをフォローし合え!」
アンツィオ生「「「「「了解!!」」」」」
カルパッチョ「よし、クルセイダーが離れた!仕留めよう!」ドゴン ドス
マチルダ♦「やられた!!セモベンテだ!!」カシュッ
カルパッチョ「撃破!移動して!別の位置につくわ!」
ローズヒップ「そうはさせませんわよ!!よくもダイヤを!!」
カルパッチョ「!?クルセイダー!!早い…!!ナポリターンして!」グリン
ローズヒップ「!?やはり本家、できますのね!!蛇行!!」
カルパッチョ「装填完了!!下がりながら撃って!!」ドガン
ローズヒップ「外しましたわね!!終わりですわ!!」
カルパッチョ「っ!!やられる!?」
ペパロニ「やらせるか!!」ガンガンガン
ローズヒップ「チィッ!!左旋回!!お邪魔ですわ!!」
ペパロニ「追い立てろ!!後ろをとった!!」
カルパッチョ「ペパロニ!!」
ペパロニ「こいつは任せて移動して!!」
カルパッチョ「Si!!」
ローズヒップ「振り切りますわよ!!」
ペパロニ「逃がすな!!追え!!」
秋山「ペパロニさんのナイスフォローでしたね!」
みほ「あのセモベンテもあんな機動で再装填が出来るなんてすごいよ!」
秋山「あ!ローズヒップさんがペパロニさんを振り切りましたよ!」!
みほ「最高速はクルセイダーが上だからね。小回りでは勝負にならないだろうけど」
秋山「クルセイダーの速さは洒落にならないですからね!」
みほ「!別の場所でもすごい追い合いになってるよ!」
秋山「クルセイダーが追っていて、追われているのは機銃搭載型のCV2輌ですね」
みほ「バックであんなスピードで操縦するなんて!」
秋山「さすがはアンツィオですね!あれ、でもこの方向は」
みほ「チャーチルとマチルダのところへ追い込まれているみたいだね。このままじゃまずいよ!」
クルセイダーH「こちらハイビスカス!そちらへ追い込んでいますわ!準備はできていまして?」
ルクリリ「こちらジョーカー、準備はできているわ!」
クルセイダーH「よし…今ですわ!」
ルクリリ「前進!!」
CV四号車「!?マチルダが出てきた!!ぶつかるぞ!!」
CV五号車「まずい!!ブレーキ!!」
CV四号車「ぐわあ!!事故った!!」ガァン
CV五号車「ふぅ、間に合った…って発進!!逃げろ!!」
クルセイダーH「させませんわ!」ドガン ドス
CV五号車「ぎゃああ!!」カシュッ
CV四号車「五号車!?こっちも逃げるぞ!!」
ルクリリ「残念、ここで終わりよ!!」ドン ドス
CV四号車「うわああ!!」カシュッ
ルクリリ「うまくいった!」
クルセイダーH「ですわね!ハイビスカスは遊撃へ戻ります。ごきげんよう!」
アンチョビ「CVが2輌やられたか…」
アンチョビ「だが、残りのマチルダがどこにいるか分かったぞ!」
アンチョビ「そのあたりを偵察すればおそらくチャーチルもいるはずだ!」
アンチョビ「CV六号車!さっき四号車、五号車がやられたあたりを偵察しろ!」
アンチョビ「決して撃破されるなよ!」
CV六号車「Si!!」
ローズヒップ「何とか振り切りましたわね…さて、先ほどの場所周辺にセモベンテがいるのは確かですわ」
ローズヒップ「戻って撃破しないと…」
クルセイダーH「うきゃあ!ハイビスカス撃破されましたわ!セモベンテです!!」
ローズヒップ「クソッたれ、ですわ!向かいますわよ!…あら?」
セモベンテV「よし、移動だ!急げ!…え?」
ローズヒップ「……Shoot!!」ドン
セモベンテV「ぐはああああ!?」カシュッ
ローズヒップ「ふう、運が良かったですわね!…ってあれは擬装用の板じゃありませんの?」
ローズヒップ「ちょうどいいですわ!少々拝借いたしますわよ!ごめんあそばせ!」
アンツィオ生「いつつつつ…ってああ!!せっかく作ったのに!!」
ローズヒップ「ふむふむ、結構種類があるんですわね?」
ローズヒップ「この際だから全部頂きですわ!!」
アンツィオ生「ドロボー!!ってかサイズ合わないだろ!!」
ローズヒップ「問題ありませんわ!多少砲塔が飛び出るくらいなんですの!」
ペパロニ「ベネツィアがやられたのはこのあたりだ!」
ペパロニ「おそらくさっき見失ったクルセイダーのはず!今度こそ仕留めるぞ!」
CV二号車「Si!」
ローズヒップ「…Shoot!!」ドゴン バスン
CV二号車「!?」カシュッ
ペパロニ「何!?」
ローズヒップ「おほほほほ!!引っかかりましたわね!?」バラバラ
ペパロニ「あいつら!!ウチの十八番をパクったな!!」
ローズヒップ「さあ、ここで終わりですわCV!踏みつぶして差し上げましてよ!!」
ペパロニ「負けるか!!タンケッテが最強な事を見せてやる!!」
アンチョビ「くっ!またCVがやられた!」
アンチョビ「残ってるのはあたしたちとペパロニ、そして六号車だけか…」
アンチョビ「さすがは聖グロリアーナ!うまく立て直してくるじゃないか!」
アンチョビ「だけど偵察の結果、チャーチルの居場所は掴めた!護衛がマチルダ2輌ってこともな!」
アンチョビ「やってやる!行くぞカルパッチョ!」
カルパッチョ「はい!」
ダージリン「我が校の残りはチャーチルにマチルダ2輌、そしてクルセイダー2輌」
アッサム「そして相手はP40にセモベンテ、CV2輌ですわ」
オレンジペコ「最初は驚きましたが、うまく立て直せましたね」
ダージリン「クルセイダー達のおかげですわ。けれども、相手のP40が未だに発見できていない」
アッサム「一方、我々は先程CVに居場所が発見されています」
ダージリン「クルセイダーを撃破しようとするのか、それともこちらへ来るのか」
ダージリン「さて、どちらかしらね」
アンチョビ「よし、六号車!あたしたちは位置についた!相手はどうだ?」
CV六号車「問題ありません!依然、直進を続けています!」
アンチョビ「いいぞ!ローマ、一撃離脱だ!まず護衛を排除する!」
カルパッチョ「了解ですドゥーチェ!」
ペパロニ「こちらCV一号車!クルセイダーは1輌こちらと交戦中!」
ペパロニ「もう1輌は分からないッス!!」
アンチョビ「了解!ちょっと気がかりだけど、今は気にしないことにする!」
CV六号車「待ち伏せ地点までもう少し!」
アンチョビ「分かった!…ん?げっ!!」
クルセイダーV「いたぞ!敵フラッグだ!」
アンチョビ「最悪だ!見つかった!逃げろ!!」
カルパッチョ「ドゥーチェ!?どうしますか!?」
アンチョビ「ローマはそのまま待ち伏せ!チャーチルは無理だから作戦通りマチルダを撃破しろ!」
カルパッチョ「Si!!」
アンチョビ「イタリアはこのまま逃走する!大丈夫だ!」
アンチョビ「何とかそっちに向かうからあとで合流しよう!あのクルセイダーを撃破する!」
カルパッチョ「分かりました!In bocca al lupo(ご武運を)!」
アンチョビ「Crepi(任せろ)!!」
クルセイダーV「こちらバニラ!P40を発見!ポイント『ベイタウン』でP40を発見!」
ダージリン「よくやったわバニラ。そのままコンタクトを取り続けなさい。無理はしないで」
オレンジペコ「ベイタウン?ここから近いですね」
ダージリン「私たちを待ち伏せしていたのよ」
ダージリン「まあ、それだけでやられることはなかったでしょうけど」
ダージリン「けれどマチルダは撃破されていたわ」
ダージリン「そうなればちょっと厄介だったわ」
オレンジペコ「じゃあもしかしてセモベンテも?」
ダージリン「いるでしょうね。マチルダ各車警戒なさい」
マチルダ「「了解!!」」
カルパッチョ(来る…来る…来た!)
カルパッチョ「Fuoco(発射)!!」ドゴン ドスッ
マチルダ♠「うわ!やられた!」カシュッ
カルパッチョ「よし、離脱!」
ダージリン「!いた、二時の方向。停車。アッサム、砲塔を一時の方向にある家の間、塀を狙いなさい」
ダージリン「セモベンテの車高を考えてね?合図で撃って」
アッサム「了解です」
ダージリン「………今」
アッサム「shoot!」ドゴン ドスン
カルパッチョ「きゃあ!?そんな!!」カシュッ
カルパッチョ「こっちは見えていなかったはず!!まさか予測して撃ったの!?」
オレンジペコ「すごいです!見えていたのですか?」
ダージリン「違うわ、最後に見えた場所から時間と速さを考えて予測したのよ」
アッサム「さすがダージリン様です!」
ダージリン「ふふっ。狐を相手にするときは、狐の発想で立ち向かうのよ」
一方その頃
ペパロニ「あいつ!なかなかうまいぞ!あたしらの運転についてこれるなんて!」
ローズヒップ「なかなかおやりになるじゃないの!けれど時速2キロの差は致命的ですわよ!」
ペパロニ「こうなったらあいつを仕留めるしかない!」
ペパロニ「ちょうど近くに公園がある!そこへ誘い出すぞ!」
アンツィオ生「Si!」
ローズヒップ「なかなか当たりませんわね…どうにかしてあいつの足が止められれば…!」
ペパロニ「よし、着いた!ドッグファイトだ!右に急旋回!」
ローズヒップ「ここは…公園!まずいですわ!小回りが利くCVに有利ですわよ!」
ペパロニ「すごいGだ!けどいけるぞ!」
ローズヒップ「右へ旋回!?回り込まれますわ!!右ブレーキ!!」ギャリギャリギャリ
ペパロニ「なんて強引な!!履帯切れるだろ!!」
ローズヒップ「おほほほほ!!そんな簡単にプチプチ切れてたまるものですか!!」
ローズヒップ「特別製ですのよ!!この履帯は!!」
ペパロニ「駄目だ!!弱点が狙えない!!」
ローズヒップ「とは言ったものの、このままではジリ貧ですわ!!ならば…」
ペパロニ「直進!?ここで!?まあいい!もらった!!」
ローズヒップ「食いつきましたわね?あっはっはっは!」
ローズヒップ「アンツィオのナポリターンとやら」
ローズヒップ「一度見れば聖グロ一の俊足にだってできることを見せておやりなさい!!」グイン
ペパロニ「!?馬鹿な!!ナポリターン!?避けろ!!」
ローズヒップ「そこ!…外した!けれど避けたところで後ろを取りましたわ!」ドガン
ペパロニ「まずいぞ!一対一じゃ分が悪い!」
ペパロニ「けど姐さんたちは敵フラッグのところへ行ってる…足を引っ張るわけには…」
ペパロニ「どうすればいいんだ…!考えろ…考えろ…」
ペパロニ(…ハッ!大学の連中のドリフトとナポリターン…)
ペパロニ(この二つを組み合わせれば…!)
ペパロニ「直進だ!あいつが食らいついてきたところで新技を試す!」
アンツィオ生「新技って何ですか!?」
ペパロニ「サッカーのルーレットって技があるだろ!あれみたいにゆっくりナポリターンする!」
ペパロニ「あいつらに抜かせて後ろを取るんだ!そこで決めてやる!」
アンツィオ生「ああもう!失敗しても怒らないでくださいよ!?」
ペパロニ「お前ならできる!聖グロにドライブテクでも負けない所を見せてやれ!」
アンツィオ生「Si!!」
ローズヒップ「直進!?何のつもりか知りませんけれど、悪手でしてよ!!」
ローズヒップ「ひきつけて撃ちなさい!外さないように!」
ローズヒップ「もっとも、近くに着弾すればこのスピードならば事故で脱落ですけれどね!」
ペパロニ「今だ!!やってやれ!!」グイン
ローズヒップ「ちょっ!?」
ローズヒップ(なんですのこれ!?後ろを取られてしまいますわ!!)
ローズヒップ(ナポリターン!!いや、それでも側面を抜かれる!!こうなれば!!)
ローズヒップ「右ナポリターン!!砲塔右!!当たらなくてもいいから吹っ飛ばしなさい!!」
ペパロニ「側面取った!!」
ローズヒップ「っ!!」
ペパロニ&ローズヒップ「「当たれええええ!!」」ガンガンガン ドン
ペパロニ「うわああ!!」ガタンガダン カシュッ
ローズヒップ「くっ!?やられ…ましたのね…!」 カシュッ
ペパロニ「姐さん…すいません…やられちゃいました」
アンチョビ「よくやってくれたペパロニ!!あとは任せろ!!」
アンチョビ「必ず…必ず勝って見せるからな!!」
アンチョビ「作戦変更!強引に『モナ・リザ作戦』を発動させる!六号車!偵察を続けろ!」
ローズヒップ「申し訳ありません、お姉さま。負けましたわ…」
ダージリン「負けたなんて言わないで。刺し違えたのよ」
ダージリン「よくやってくれたわ、ローズヒップ。残りはP40とCV331輌だけよ」
ローズヒップ「それにしても、あのCV…あんな変態機動、一つ間違えれば自滅でしたわ」
ローズヒップ「それをこともなげに絶妙なタイミングで実行するなんて…」
ローズヒップ「そしてあの機動の中で側面を正確に撃ち抜く射撃の腕…」
ローズヒップ「ぜひともまたお手合わせ願いたいものですわね!」
ペパロニ「いつつつつ…あのクルセイダーなんて強引な!」
ペパロニ「あんな反撃方法思いつくなんてどうかしてるぜ!」
ペパロニ「それにあのナポリターン…まさか見ただけでマスターしたのか?」
ペパロニ「全く、恐ろしいね!けど、次は引き分けじゃなくて勝って見せる!」
ダージリン「…さて、狩の時間ね。最後まで油断しないように。確実に、ね」
ダージリン「バニラはそのまま追い立てなさい。ハンターは『狩場』で待機しているわ」
ダージリン「うまく獲物を誘導しなさい。そこが決着の場所ですわ」
秋山「さすがは聖グロリアーナです!うまく立て直しましたよ!」
みほ「そうだね、クルセイダーの機動力を生かした機動戦がうまくいったみたい!」
秋山「アンツィオも頑張っていましたが、この入り組んだ市街地はクルセイダーの機動力を活かすのに絶好の場所でしたからね!」
みほ「この状況でアンチョビさんはどう戦うのかな?」
秋山「そうですね。聖グロリアーナの戦車は3輌とも容易くP40を撃破できます」
みほ「対してアンツィオはCV33じゃフラッグ車を倒せない」
みほ「しかもP40でも撃破のためにはチャーチルのすぐ近くまで近づいたうえに側面か背面を狙わなくちゃ難しい…」
秋山「どうやってP40でチャーチルを撃破するようにもっていくかが重要ですね!」
みほ「うん。けど、P40はクルセイダーに追尾されている」
秋山「クルセイダーをどう振り切るかですね…」
みほ「それにこの方向は…P40がチャーチルとマチルダの方へ追い込まれている!」
秋山「CVは付近の偵察中みたいです!ずいぶん慎重ですが」
秋山「積んでいるあの板も今となってはどう使うのか分かりません…」
みほ「でも、捨てずにいるあたり、何か作戦があるのかも」
みほ「慎重に行動しているってことはつまり撃破されちゃいけないってことだしね」
秋山「実行することができるのでしょうか?P40が捕捉された以上、今すぐにも助けに向かうべきかと思います」
秋山「チャーチルとマチルダに待ち伏せされたら終わりですよ!」
みほ「うん。でも、ただクルセイダーから逃げているだけなのも仕組まれたなにかを感じるよ」
みほ「何もないなら何とかしてクルセイダーを倒そうとするはずだから」
みほ「たぶんアンツィオは、まだ何か起死回生の策があるんだと思う」
秋山「それがあの積んでいる板でしょうか?」
みほ「たぶんね。ただの囮とかじゃないと思うよ」
秋山「そうですね!…ああ!でもそうこうしているうちに待ち伏せポイントまで追い込まれそうですよ!」
秋山「CVがチャーチルとマチルダに気が付きました!でも、ここまで追い込まれていたら遅すぎです…」
みほ「P40もクルセイダーを牽制しつつ蛇行しているから、簡単にやられることはないとは思うけど…」
秋山「これは!マチルダが道をふさいでチャーチルが狙撃するみたいですね」
みほ「逃げ場はもうその少し手前の路地だけ…でもそこへ入ったら…」
秋山「戦車が通れる出口は二つだけです!」
秋山「しかも立地的にそこをチャーチルとマチルダに、もう一方をクルセイダーに塞がれてしまいますよ!」
みほ「そうなれば、装甲に勝る聖グロリアーナに押しつぶされちゃう」
秋山「ああ!駄目です!もう到着してしまいました!」
みほ「初撃を避けた!すごい!でも…」
秋山「路地へ追い込まれてしまいましたよ!これは…」
みほ「そうだね…ちょっと厳しいかもね…」
アッサム「すいません、ダージリン様…」
ダージリン「問題ないわ、アッサム。今のは難しかったもの」
ダージリン「それにあの路地へ追い込んだわ。これでチェック。いや、チェックメイトかしら」
クルセイダーV「こちらバニラ、路地のもう一方の出口を塞ぎました!」
ダージリン「よくやったわ、バニラ」
オレンジペコ「CV1輌がさきほど見つけたとき…いや、見つけられたときというべきでしょうか?」
オレンジペコ「とりあえず先ほどから行方不明です。どうしますか?」
アッサム「この路地にはCVでなら通れる細道がいくつか存在します。合流されるかもしれません」
ダージリン「そうね、でもこの局面ではもう障害たりえないわ。無視しましょう」
オレンジペコ「では、このままジョーカーと私たちで前進しますか?」
ダージリン「いいえ、狩人は獲物をじっくり待つものよ。追い立てるのは猟犬の役目」
オレンジペコ「…?」
ダージリン「…というのはまあ冗談として、チャーチルが撃破される可能性を低くしたいわ」
ダージリン「チャーチルの正面装甲でも、P40なら近距離から弱点を撃てば撃破可能ですもの」
オレンジペコ「先ほども『ただ逃げてばかりなのはおかしいわ、まだ何か策があるみたいね』と言っていましたからね」
ダージリン「そうね。まあ、ここまできてしまえば策も何もないと思うけれど」
オレンジペコ「せいぜいあの板での擬装ぐらいでしょうね」
アッサム「我々の勝率は限りなく100%に近いです」
ダージリン「そう。けどね、こんな諺を知ってるかしら?『話す前に2回聞け』」
ダージリン「用心に用心を重ねて損することはないわ。狩で一番危険なのは獲物を仕留めるときなのよ」
ダージリン「よって、追い立てるのはジョーカーとバニラに任せましょう」
ダージリン「ジョーカーはこのままバニラのところまで移動、合流なさい」
ダージリン「合流したら、ジョーカーを前にして路地へ突入」
ダージリン「獲物をあぶりだすか、仕留めてしまうこと」
ダージリン「路地を横切る時は用心なさい、援護するわ」
ダージリン「まあ、もしもP40いたら撃破するけれどね」
アンチョビ「ふぅ~なんとかなったな!当たらなくてよかった!」
アンチョビ「よし、『モナ・リザ作戦』準備だ!組み立てるぞ!」
アンチョビ「あたしは六号車と連絡したらすぐ手伝うから先に始めてくれ!」
アンツィオ生「「「Si!!」」」
アンチョビ「さて六号車、状況報告だ!」
CV六号車「こちらCV六号車!現在敵フラッグ車を偵察中!」
CV六号車「マチルダが移動開始!どうやらチャーチルはここで待機するみたいです!」
アンチョビ「となると、おそらくクルセイダーとマチルダが合流して突入して来るってことか」
アンチョビ「よし、時間が伸びたぞ!余裕を持って準備ができる!」
アンチョビ「よくやった!合流してくれ!」
CV六号車「Si!3分で着きます!」
秋山「アンツィオは何を組み立てているのでしょうか?」
みほ「うーん…ただの囮ではないみたいだけど…」
秋山「あれが何かはよくわかりませんけど、ペラペラじゃなくて3Dですね」
みほ「あれをどう使うのかな?」
秋山「分かりませんね…あ、CVが合流するみたいですよ!」
みほ「CVの乗員も降りて手伝い始めたね」
秋山「パーツも運んできたみたいですし、何を作っているんでしょうか……あ!」
みほ「!これってもしかして…!」
ルクリリ「こちらジョーカー、バニラと合流!突入開始します!」
ダージリン「了解、十分警戒してね」
ダージリン「…ペコ、お代わりを頂戴」
オレンジペコ「はい、どうぞ」
ダージリン「ありがとう。……」ズズッ
オレンジペコ「こちらへ来るんでしょうか?」
ダージリン「それは、神のみぞ知るわね」
………キュラキュラキュラ
ダージリン「!」
オレンジペコ「履帯の音!こちらに来ていますよ!」
ダージリン「まあそうなるわね。大方、こちらのミスを狙って賭けに出たというところでしょう」
ダージリン「残念だけど、この局面で逆転負けするほど我が聖グロリアーナは甘くありませんわ」
ダージリン「アッサム、落ち着いて狙いなさい。どうなっても向こうが照準するよりも先にこちらが撃てるわ」
アッサム「はい、必ず仕留めて御覧に入れますわ」
キュラキュラキュラキュラキュラキュラ
P40「…」
アッサム(出てきた!フェイントでもない!そのまま出てきている!)
アッサム「……Shoot!!」ドガン バキッ
アッサム「ハリボテ!?」
ダージリン「!?」
アンチョビ「撃った!いっけええええ!突撃だああああ!!」
アンチョビ「奴の左側面へ回り込め!履帯が切れてもいい!側面を撃てる位置まで行くんだ!」
ダージリン「左旋回!側面をさらさないで!」
オレンジペコ「再装填します!」
アッサム「速さが違います!間に合いません!」
ダージリン「っ!!」
アンチョビ「もらったああああ!!Fuocoooo(撃てええええ)!!」ドガン
カシュッ………
審判「…アンツィオ高校の勝利!!」
ローズヒップ「そんな…お姉さま…」
ルクリリ「何があったの!?」
ペパロニ「う、うおおおおお!やったッスよ姐さん!!」
カルパッチョ「ドゥーチェ…!!さすがです!!」
アンツィオ生徒「Viva!!やった!!」
アンツィオ生徒「あの聖グロリアーナを倒したぞ!!」
アンツィオ生徒「「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」」」
アンチョビ「…やった、あははは…あははははは!!やったああああ!!」
ダージリン「…」
オレンジペコ「ダージリン様…」
アッサム「すいません…」
ダージリン「フフッ負けちゃったわね」
オレンジペコ「?」
ダージリン「失敗は成功のもと、今日の敗北は本当に貴重な経験だったわ」
ダージリン「まさか、ハリボテを使ってCVをP40に擬装するなんて思わなかった」
ダージリン「だれも思いつかなかったのですもの。気にすることはありませんわ、アッサム」
ダージリン「とても面白い作戦だったわ、アンチョビ。完敗よ」
ダージリン「負けたことは悔しいけれど、それだけの価値があったわ。ねえ?」ニコッ
オレンジペコ「そうですね」
アッサム「良い勉強になりましたわ」
少し前
CV六号車「ドゥーチェ!来ました!」
アンチョビ「よし!ハリボテは持ってきているんだろうな!?」
CV六号車「もちろんですよ!」
アンチョビ「いいぞいいぞ!こっちはもうすぐ完成だ!損傷パーツはない!そっちは!?」
CV六号車「ないです!」
アンチョビ「よし!みんな組み立てろ!急げ!」
アンツィオ生「「「「Si!!」」」」
秋山「P40のハリボテだ!!」
みほ「すごい!これなら相手の攻撃を誘って、再装填までの間に本物が攻撃できるよ!」
秋山「大戦でも両陣営がただのトラックや自動車をハリボテで戦車のように見せかけたりしていました!」
秋山「それから発想を得たのでしょうか?ともかく起死回生のチャンスが出来ますよ!」
みほ「さすがアンチョビさんだ!私には思いつかないよ!」
秋山「西住殿も様々な作戦を立案、実行して勝利してきました!すごいですよ!」
みほ「優花里さん…!ありがとう!」
アンチョビ「…よし、準備完了だ!パッと見ればP40に見えるだろ!」
アンチョビ「ハリボテの偽物が先行する。まさか偽物とは知らないチャーチルはよく確認する前に撃つだろう!」
アンチョビ「そこで、すかさず本物が突撃してチャーチルを撃破する!速度に気をつけろ六号車!」
六号車「了解です!」
アンチョビ「よし、モナ・リザ作戦開始!勝つぞ!」
アンツィオ生「了解!…そういえばなんでモナ・リザなんですか?」
アンチョビ「モナ・リザは偽物がたくさんあるだろ!だからだ!」
アンツィオ生「なるほど!」
アンチョビ「おそらく反対側からはマチルダとクルセイダーが来てるぞ!」
アンチョビ「追い立てられてどうしようもなくなる前に勝負をつける!」
アンツィオ生「「「「Si!!」」」」
アンチョビ「Avanti!!」
試合後
アンチョビ「やあ、ダージリン!今日は本当にありがとう!」
ダージリン「ええ、どういたしまして。こちらこそありがとう」
ダージリン「いい勉強になりましたわ」
アンチョビ「どういたしまして!こちらこそだ!」
アンチョビ「懇親会は六時からだ!とびっきりのイタリア料理をごちそうするぞ!」
アンチョビ「それまでこのローマよりローマなアンツィオを楽しんでくれ!」
ダージリン「ええ、堪能させてもらいますわ」
アンチョビ「それと、どうやら大洗の西住と秋山も観戦に来ていたみたいだから声をかけてみるよ」
ダージリン「まあ、あのお二人が?それは楽しみね。是非今日の試合について意見を聞いてみたいわ」
アンチョビ「そうだな!うん、そうだ」
アンチョビ「…本当に、聖グロリアーナみたいな強豪と練習試合ができて、そして勝てて良かった」
ダージリン「…アンチョビ?」
アンチョビ「あたしはアンツィオをどうにか優勝させようと努力してきたけど、遂に達成することはできなかった」
アンチョビ「けれども今日ここで勝てたことで、アンツィオだって優勝できるポテンシャルがあると後輩に示せたはずだ!」
アンチョビ「なんせ、あの大洗が唯一勝ったことのない聖グロリアーナに勝ったんだからな!」
アンチョビ「あとはあいつらが、私の夢をついで何とかしてくれるだろう」
アンチョビ「…できれば、もう一度一緒に大会に出たかったけどな」ウルッ
ダージリン「そう…まあ、あと三年たてば可能でしょう」
アンチョビ「?」
ダージリン「大学に行っても戦車道を続けるのでしょう?」
アンチョビ「当たり前だ!」
ダージリン「なら、三年後にはみんな大学生ですわ」
ダージリン「それに、大学だってきっと楽しいはずよ」
ダージリン「それこそ、あの大学選抜に出てきたような先輩方と肩を並べて戦うのですもの」
ダージリン「楽しみじゃないかしら?」
アンチョビ「ダージリン…そうだな!うん、すっごく楽しみだ!」
ダージリン「ふふっ。ではアンチョビ、また後でね」
ダージリン「…次は負けないから」
アンチョビ「ああ!卒業はまだ先だ!いつでも受けて立つ!」
ダージリン「ええ、勿論。それと、大学へ行ってからもよろしくお願いしますわ」
アンチョビ「それはこっちのセリフだな!まあ、せいぜいもっと腕を磨いておくよ」
アンチョビ(そうだ、あたしの戦車道はまだ終わらないんだ。卒業しても!)
アンチョビ(これからも続いていくんだ!)
これで終了です。
正直1コメはすいませんでした。調子乗ってました。
やっぱアルコールは危険ですね。
部屋の片づけをしていたらパンフロB型を見つけて
これをSSにしたら面白いんじゃないかなと思ってやっちゃいました
結果はあまりパンフロ要素がありませんでしたが…
もし読んでくれた方がいたら感想とか頂けると嬉しいです
マジノでメルドープとか聖グロでアゲダビアとかも思いついたんですが
もしかしたら書くかもしれません
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