ゴッ！！と学園都市の町並みを巨大な影が舞う。

ゲート・オブ・バビロン。
彼の王の周囲に滞空する武具はその一つ一つが必殺級の威力をもった伝説の宝具だ。

その伝説が、雨のように降り注いだ。

数本の剣がトラックを串刺しにしゴドアッ！！！と爆発炎上し槍や斧はアスファルトを木端微塵にしていく。

それでも当たらないのはアネリのサポートがあるからに他ならない。






セミロングの茶髪に上から下まで赤一色。おまけに片腕も無い。
その男は残った左腕で光り輝く長大な杭を構えていた。

「なん、だ？」

訳が分からないという顔のギルガメッシュ。

そもそもどうやって気取られずにこのヴィマーナの上へ乗り込んできた！？
というか一体全体こいつは誰だ・・・ッ！！？？

そんな疑問をいちいち挟んでいる暇も無かった。
真なる破滅は、この後に待っていた。

ッッッッッドンンッッッ！！！！

「なァ・・・にィッ・・・！！！？？？」

英雄王ギルガメッシュの胸元に直径５００メートルの光の杭が突き刺さる。

それは他宗教の神を貶め、神の座から引き摺り下ろす「妖精化」と呼ばれる術式だ。
ただフィアンマのそれは神を人間レベルまで引き摺り下ろすオッレルスの本来の目的を大きく逸脱している。

直撃と同時に同じ術式を２０７万程叩き込む。
そして確実に神を殺害することに特化した右方のフィアンマのオリジナル。

結果は迅速に現れた。

高速で浮翌遊するヴィマーナが内側から崩壊し、霧散していく。後に残されたのは、冗談のように宙に放り出されたぐるん！！と宙で勢いよく回転している英雄王だ。

しかも一回転だけにはとどまらない。
錐揉み回転しながらろくな受け身も取れずにアスファルトの道路に叩き付けられていくのがわかる。


ギャギャギャギャギャ！！！と猛烈なスリップ音を響かせながらドラゴンライダーはようやく停止した。

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