雪乃「きっと仲のいい姉妹になれるわよね」
八幡「あいつは出来た妹だよ全く」
雪乃「比企谷君も私の姉さんとなら仲のいい姉弟になれると思うわよ」
八幡「それにつきましては答えかねます」
雪乃「あら?偶然にも小町さんと仲のいい姉妹になれる魔法の紙が」ペラッ
八幡「何を言って…え?」ピシッ
雪乃「ふむふむ…比企谷君と私の捺印署名と、後見人の記入があれば小町さんが私の妹になるみたいね」サラサラ…ポン
八幡「お前これ婚姻届じゃねえか!?」
雪乃「比企谷君も書いて頂戴」グイグイ
八幡「ふざけんな書いてたまるか!」
雪乃「いいから書きなさい」グリグリ
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八幡「嫌だ!」
雪乃「書きなさい!」グリグリ
八幡「ぐぬぬ…」グググ…
雪乃「むう…」ギリギリ…
八幡「大体、俺が学校にハンコなんざ持ってきてるワケないだろうが」グググ…
雪乃「捺印は後回しでも構わないわ、重要なのはあなたが署名をするところにあるの」ギリギリ…
八幡「つうか他に手段あるんじゃねえのか」
雪乃「あるわよ、雪ノ下小町になってもらえばいいだけなのだから」
八幡「ああ、養子縁組ってやつか、小町が御令嬢になるわけだな、親父と俺は許さんが」
雪乃「もっとも、そうしてしまうとあなたが夫にならないからしないけれど」
八幡「…ん?今なんて?」
雪乃「私の夫」
八幡「誰が?」
雪乃「さっきから言っているでしょう?あなた、比企谷八幡が私の夫にならないなら小町さんが妹になるありがたみが半減してしまうわ」
八幡「…小町がお前に盗られることしか考えてなかった」
雪乃「妹思いなのね、惚れ直したわ」
八幡「おい待て、もう一回言ってくれ」
雪乃「妹思いなのね、惚れ直したわ。ハネムーンはどこがいいかしら?」
八幡「お前俺のこと好きなの?」
雪乃「好きなわけないじゃない」
八幡「だ、だよな!」
雪乃「好きを通り越して愛しているわ、今すぐ御両親に御挨拶をしたいのだけれど」
八幡「どうした雪ノ下!?」
雪乃「どうもしないわよ、八幡となら死ぬまで一緒にいたいわ」
八幡「重いわ!」
雪乃「一世一代の愛の告白が軽いわけがないでしょう!」クワッ!
八幡「え、これ俺が悪いのか?」
雪乃「婚約指輪よ、つけなさい」
八幡「おお、これが世に言う婚約指輪か…ってアホか!」
雪乃「さっきから妻に向かってアホアホ言って…夫婦漫才がしたいの?」
八幡「ちげえよ!事実としてお前がアホだからアホっつってんだよアホ!」
雪乃「…あなたは夫だから突っ込みたいのは分かるけれど、やはり夜に私の」
八幡「言わせねえよ!?」
雪乃「ちっ…」
八幡「舌打ちしやがった…」
雪乃「ふふふ…夫婦漫才も良いものね」
八幡「付き合ってられるか!」
雪乃「だから付き合うなんて程度の低い話じゃないわよ!」
八幡「そういう意味じゃねえよ!」
雪乃「あ、あなたまさか…」ガタガタブルブル
八幡「やっと分かったか」
雪乃「もう私と一緒の墓に入っているつもりね?」
八幡「確かにお前と話してると墓穴を掘る自信があるわ!」
雪乃「そうなのね…」ニヤリ
八幡「マジで墓穴もんの失言しちまった…」
雪乃「ねえ、あ・な・た?」ズイ
八幡「あなたってそっちの意味だったのかよ」
雪乃「そんな事よりも、子供は何人欲しいの?」
八幡「そうだな、二人かな…ってその手に乗るか!」
雪乃「二人…と」メモメモ
八幡「と、とにかく!お前とは結婚しねえからな!」タタタタタ!
雪乃「逃げても意味がないのに…可愛いわ、八幡…」ゾクゾク
八幡(明日もこの調子ならどうするか考えないと)タタタタタ!
八幡「ただいま」
結衣「それでさー、ヒッキーがさー」
小町「兄がそんな事を!?」
八幡「おい」
結衣「あ、ヒッキーお帰り」
小町「お帰りお兄ちゃん」
八幡「由比ヶ浜、お前なんで普通に人んちで茶菓子食らってんだ?」
結衣「え?小町ちゃんとたまたま会って、せっかくだからお菓子でも食べて行かないかって言われて…トッポおいしいよね最後までチョコたっぷりで」ポリポリ
小町「クランキー美味しいよお兄ちゃん」サクサク
八幡「それ俺のトッポ!俺のクランキー!」
小町「人のものは美味しそうに見えるよね」サクサク
結衣「ねー」ポリポリ
八幡「冷凍庫に入れて楽しみにしてたのに…」ガクッ
小町「そんなに落ち込むとは思わなかった、ごめんね?」
結衣「買って返すからごめん!」
八幡「それならいい」ケロッ
小町「立ち直り早っ」
少しして
結衣「ゆきのんが変?」ポリポリ
小町「お兄ちゃんが変じゃなくて?」サクサク
八幡「今回だけはあいつが明らかにおかしくてな、かいつまんで言うと…カクカクシカジカ」
結衣「そんなまさか、ゆきのんがヒッキーと結婚したいだなんて」
小町「本当に雪乃さんがお姉ちゃんになってくれるなら嬉しいけどね」
八幡「お前らな、もっと真面目に話を」
雪乃「ほら、小町さんはこう言ってくれているわよ?」パクパク
八幡「どわあああああ!?」ビクッ!
結衣「ゆきのん!?」
小町「いつの間に家にいたんですか!?」
雪乃「八幡がトッポとクランキーを食べられて落ち込んだあたりよ」パクパク
八幡「お前それ俺のポッキー!」
雪乃「冷凍庫に入れて冷やすのは素晴らしいわ」パクパク
八幡「虎の子のポッキーが…」ガクッ
雪乃「代わりにたけのこの里を入れておいたわ」パクパク
八幡「マジかでかした雪ノ下」
小町「たけのこの里高いもんね」
結衣「っていうか、さっきのヒッキーの話はホントなのゆきのん?」
雪乃「間違いないわ」
小町「あ、確かに雪乃さんにお姉ちゃんって言いました」
雪乃「今日からずっとお姉ちゃんって呼んでちょうだい」
八幡(何でこいつら俺んちで俺のお菓子食いながら普通に話してんの?)
結衣「…ねえ小町ちゃん」
小町「なんですか結衣さん?」
結衣「あたしもお姉ちゃんって呼びたくない?」
雪乃「!」
八幡「いきなり何言ってんだお前!?」
結衣「小町ちゃんみたいな妹ならあたしも欲しいし」
雪乃「ふふふ、姉は私一人で充分…」
小町「結衣さんもお姉ちゃんになってくれるんですかやったー!」
結衣「えへへ」
八幡「余計ややこしくなるだろやめろ!」
雪乃「そうよ、私が姉で小町さんが妹!八幡は夫で完璧なのよ?」
八幡「誰もお前と結婚するなんざ言ってねえよ!」
結衣「ならあたしにもチャンスあるじゃん」
小町「私を妹にしたいならお兄ちゃんを捕まえてもらわないとねぇ」ニヤニヤ
八幡「お前らこんなナメ腐った奴を妹にしたいのか?」
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つづきはよ