クレイネス騎士団 (6)

14世紀 半世紀に入る頃

メインセント国

バロン(男爵)であるオキストラネスの息子クレイネスは騎士の称号をもらう、刀礼を受ける時だった

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荘厳な儀式が行われ、クレイネスの主君である
アレサンドロスから盾と槍を授かった

クレイネスの他にトゥクデメス、ヘリストクレスも共に刀礼を受けていた

儀式も終わりに近づき、祝宴が行われた


トゥクデメス「おい、クレイネス、祝宴というのに大人しいな」

クレイネス「私達は今日から騎士なんだぞ、騎士の称号を貰った時から、騎士道を心得ておかなければならない、お前こそ暴れすぎだ」

トゥクデメス「ハハッ、今は騎士になった祝宴だ、今日だけだろ」


祝宴が終わった後、クレイネスは夜通し祭殿に祈りをささげた

クレイネスは騎士道を守り、心得て、主君に仕えようとしている、だが今となっては騎士道を心得る者も少なくなってきた、中には盗賊騎士という者も出始め、騎士道は没落しかけている


別練には、クレイネスが狩猟の準備をしていた

騎士にとって狩猟はスポーツであり、娯楽でもあった

また、狩猟の時は弓も投げ槍も使っていい

クレイネスは軽装に着替え、城に用意された馬で狩りに出掛けた

城から2kmほど離れた森林の中に入った

クレイネスは辺りを見渡し、動物がいないか、探した

すると、100mほど離れたあたりに、シカの群れが見えた

クレイネスは馬を慎重に歩かせ、ゆっくりとシカの群れに近づく

シカの群れから50mほどで止まり、矢筒から矢を出し、弓の弦を引き、矢と共に手からはなした

放たれた矢は回転しながらシカの群れに飛んでいく

矢が、シカの群れの一頭に刺さった

驚いた群れは、一斉に逃げ出した

クレイネスは馬を走らせ、逃げるシカの群れを追う

走っているうちにどんどん距離が縮まっていく

最後尾のシカと数mまで近づいた時にクレイネスは持っていた槍をシカに突き刺した

槍が突き刺さったシカは倒れ、声をあげながら暴れまわった

クレイネスは槍をさらに深く突き刺し、シカの息の根を止めた

数分後、何頭かのシカを狩ったクレイネスはコンパスを見て、城に帰る途中だった

ある一頭のマスタングが、クレイネスの目に留まった

鹿毛色の美しい毛並みのマスタングだ、そのマスタングは他のマスタングと比べ、明らかに走るスピードが速く、クレイネスはこの馬を捕まえたいと思った

だが今捕まえられる道具は揃っていないため、クレイネスは城に帰っていった

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