千歳「惚れ薬?」西垣「惚れさせ薬」 (45)


〜放課後の生徒会室〜



ガラッ

千歳「大室さん、こんにちは」

櫻子「池田先輩!こんちはー!」

千歳「古谷さんは一緒じゃないん?」

櫻子「あいつは図書室に本を返しに行くって言ってましたよー」

千歳「そうなんや。――ところで大室さん、手に持ってるその黄色い飴みたいなものは何なん?」

櫻子「それが私にもよく分かんないです」

千歳「大室さんが持ってきたんちゃうん??」

櫻子「はい、私が持ってきました。理科準備室から」

千歳「ってことは、もしかしてそれって…」

櫻子「美味しそうな飴だなーと思って」

千歳「えっ」

櫻子「えっ」



千歳「いやいや大室さん、西垣先生の怪しい発明品だとは思わなかったん!?」



(ゆるゆりSS、若干R-18要素あり)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454746668


櫻子「見てくださいよ先輩、全部黄色い飴かと思ったら1個だけ赤い飴がありました!」

千歳「あの、うちの話ももう少し聞いてくれへんかな…――んぐっ!?」

櫻子「先輩、1個どうぞ!」グッ

千歳「んぐぐ…」ゴクッ

櫻子「いつもお世話になってるんで、赤い飴は先輩が食べてください!」

千歳「えっと、それはありがとう…。――ってそうやなくて、ちゃんと先生のところに返してこないかんと思うなあ…」

櫻子「そうですね、分かりました」

千歳「まだみんな揃ってへんし、今のうちに――」

櫻子「先にあかりちゃんたちにも上げてきます!」

千歳「」



ガラガラッ


〜生徒会室入口付近〜



櫻子「おっ、向日葵!」

向日葵「あら櫻子。どこ行くんですの?」

櫻子「ほい、向日葵にもあげる」グッ

向日葵「んぐっ…。な、何ですのこの飴…?」ゴクン

櫻子「理科準備室にあったやつ」

向日葵「ちょっと櫻子!?それって西垣先生のものではありませんの!?そんな怪しいものを無理やり――」

櫻子「まあいいだろ!あかりちゃんたちにもおすそ分けしてくるねー!」

千歳(大室さん、大丈夫やろか…。やっぱり止めに行こかな)

向日葵「……」

ガラッ

千歳「大室さん、ちょっと待ってや…!」


向日葵「池田先輩…//」ポーッ

千歳(古谷さん!?な、何や、目と顔色がおかし――)

向日葵「改めて見ると、やっぱり素敵ですわ…!!//」ポーッ

ガバッ

千歳「う、うわあっ!?//」

向日葵「先輩が、欲しいんですの…//」ポーッ

千歳(ぬ、脱がされてまう…!!???)

向日葵「ああ、なんて可愛いのかしら…//」スーッ

千歳「んあぁっ❤ちょっ、古谷さんやめてや…!?//」

向日葵「あああっ…、たまりませんわ//」ツゥッ

千歳(手つきがあかんっ…!首筋が…、胸がっ…!?)

向日葵「先輩…❤//」

千歳「うぅっんん…❤//」







ガラッ



西垣「あっ」

千歳「あっ//」

向日葵「先輩〜❤//」


西垣「これは失礼――」ガラガラ

千歳「ちょっと先生!?それはないんちゃいます!?」

西垣「ええと…」ガラッ

千歳「とりあえず古谷さんを…」

向日葵「せんぱあい…//」

西垣「そ、そうだな。古谷、とりあえず離れて落ち着いてくれ」グイッ

向日葵「あらっ、何するんですの?」バシイィン

西垣「痛っ!?!!?なんて強い平手打ち…」

向日葵「池田先輩は私のものですわ//」

西垣「うーん、こうなったら」



モミッ

向日葵「ひゃああん…❤おっぱいはダメですわあ❤」クテッ

千歳「」

西垣「よし、これで古谷はしばらく動けまい」

千歳「いやあの先生、それは流石に!!??!//」




千歳「やっぱりあれは西垣先生の発明やったんですね…」

西垣「まあな、しかし迂闊だった…」

千歳「それで先生、あの飴みたいなんはいったい何なんです?」

西垣「あれは薬だよ。黄色を食べたやつは、赤を食べたやつに惹かれるんだ。いわゆる惚れ薬の類いだな」

千歳「そういう物を際限なく作るんはやめてください!!」

西垣「とは言っても、ああも理性を失うように作った覚えはないんだがなあ…」

千歳「全く、程度ってものがあるんですから…」

西垣「まあまあ、薬に副作用は付き物だよ。あれはどうやら、赤いものを飲んだ人間の理性が利かなくなって、秘めたる性嗜好が湧き出る代物のようだ」

千歳「」


西垣「ところで池田、あの薬は今どこにあるんだ?」

千歳「――あっ!!そうやった、大室さんが赤座さんたちにあげてくるって言うとってました…」

西垣「げっ、本当か」

千歳「早く追いに行かへんと――」



ガラッ



京子「なんかさくっちゃんが持ってきた飴舐めてから、みんなが暴走してんだけど!誰か助けて!!!」

西垣「」

千歳「」

>>6 ミス
赤いものを飲んだ人間 → 黄色いものを飲んだ人間


京子「西垣ちゃん!千歳も!!」

西垣「あのな歳納」

京子「何!?」

千歳「それ、西垣先生の惚れ薬やねん」

京子「」





〜時間は少し遡ってごらく部〜



櫻子「こんちはー!」

あかり「あっ、櫻子ちゃん!」

京子「よっ、さくっちゃん。今日は何しに来たの?」

櫻子「実はですね、みんなに飴を持ってきたんでーす!」

ちなつ「飴…?」

あかり「わぁい、櫻子ちゃんありがとう!」

櫻子「どういたしまして!私はもう1個食べちゃったし、さあ食べて食べてー!」

あかり「いただきまーす」パクッ


結衣「ねえ大室さん。それ、どこからもらってきたの?」

櫻子「……」

ちなつ「櫻子ちゃん…?」

京子「なああかり!その飴、旨いか?」

あかり「……」

京子「おい、あかり?」

あかり「うん…とっても…美味しいよぉ…」ポーッ

櫻子「ほら、みんなで食べませんか…?」ポーッ

ガバッ



ちなつ「うわっ!ちょ、あかりちゃんやめて…!?」

櫻子「美味しいんだよ…、とっても…」ガシッ

ちなつ「櫻子ちゃんまで――むぐっ!」ゴクン

結衣「!!???!?」

京子「なんか2人の様子が変だぞ!?」

ちなつ「……」

結衣「ちなつちゃん、大丈夫!?」

ちなつ「えへへ…本当だあ…。美味しい…」ポーッ

京子「ちなつちゃんまで変になっちゃった!?!」


あかり「京子ちゃんも…、食べようよぉ…」ガバッ

ちなつ「結衣先輩…、とっても美味しいですよ…」ガバッ

京子「うわっ!?」

結衣「おいみんな、しっかりしてくれ!!」

櫻子「ふふふ…」

京子「ダメだ…結衣、私が食い止めるからお前だけでも逃げろ!」

結衣「何言ってるんだ京子、お前が逃げるんだよ!」

京子「いや、結衣が…!」

結衣「京子が行くんだよ…!」

京子「――って、こんなことしてる場合じゃなかった!!!」


ちなつ「せんぱあい…」ポーッ

結衣「うわぁっ!――もう、京子早く行け!」ドンッ

京子「わ、わかった!」

あかり「結衣ちゃん、さあ…」ポーッ

京子「結衣、ごめんよ…!」



〜〜



京子「それで、ここまで逃げてきたんだよ」

西垣「」

千歳「あかん、もう結構な人数が薬飲んでるやん」


西垣「とりあえず情報を整理しよう。まず薬の本来の効果は、黄色の薬を飲んだやつが赤い薬を飲んだやつに惚れることだ」

千歳「この場合、赤い薬を飲まされたうちが惚れられる人…」

京子「で、その薬には副作用があって、理性が利かなくなるのが1つ」

西垣「古谷と赤座たちの様子を比べると多少の差はあるが、その点は共通しているな」

千歳「あと、薬の効果が出るまでの時間に個人差があること」

京子「さくっちゃんがどの辺で薬を飲んだかは分からないけど、まあこれも間違いないよね」

千歳「で、最後の1つが、誰かに惚れる効果が現れた人は薬がその近くにあった時、それをまだ飲んでいない人に飲ませたがること」

西垣「ああ、それは副作用じゃなくて正規の作用だよ。要するにあれは惚れ薬であると同時に惚れさせ薬でもあるワケだ、はっはっは」

京子「ちょっと西垣ちゃん」

千歳「反省してへんな」


西垣「と、とりあえず私はどうにかして回復用の薬を調合するから」

京子「いや最初から作っとけよ」



千歳「っていうか、なんかその話聞いとるとまだ他にも副作用がある気がしてならんのやけど」

西垣「おい池田、そういうフラグは立てるんじゃない」

京子「分かったから西垣ちゃんは早く回復薬作ってってば」

西垣「えーと、それなんだが」

千歳「…?」

西垣「実は回復薬を作るのに元の黄色い薬がないと、相当の時間が必要でな」

京子「」

西垣「なので、あの黄色い薬を取り戻してきてほしい。私は理科準備室で薬を調合する準備をしているぞ」

千歳「」

京子「」






千歳「流石のうちも西垣先生許すまじ、やで…」ボソッ

京子「ち、千歳、何か言った?」

千歳「あっ、いや何でもあらへんよ」

京子「それにしても部室に行くったって、あそこにまだ薬があんのかな…」

千歳「せやけど、探すならあそこが一番あり得るやろし…」

京子「まあそれもそうか…」

スッ

京子「あ、綾乃」

千歳「綾乃ちゃん、まだ薬飲んでへんのかな…。――綾乃ちゃーん?」

綾乃「千歳、やっと見つけた…」

千歳「綾乃ちゃーん!」

綾乃「歳納京子も、一緒なのね…!」ポーッ

京子「!!おい千歳、綾乃も顔色がおかしいぞ――」


綾乃「千歳、私の気持ちを受け取って…!//」ガバッ

千歳「っっー!?!」バタッ

京子「千歳!!!」

綾乃「あむ…//」チュッ

千歳「んぅー…!!」チュゥウ

綾乃「ぷはっ…。千歳、私はあなたを大切に思っているの…//」

千歳(なっ!?うちの手握って、何!!?//)



綾乃「あなたにとっての私もそうなのなら、私をあなたの手で鳴かせて…!//」

千歳「えっ!?えーっと…わ、わかったで…//」

京子「いやおい!千歳しっかりしろよ!!!」


千歳「はっ!?そやった!」

綾乃「千歳…?//」

京子「綾乃、ごめんな」ドンッ

千歳「今そんな場合やなかってん!」ドンッ

綾乃「きゃっ…//」ドスッ

京子「千歳、大丈夫か?」

千歳「大丈夫や、行こか歳納さん」

京子「あ、おう!」



綾乃「……」






京子「しかし、千歳もいざ押されるとあんな風になるのか…」

千歳「ちょっ、やめてや歳納さん…!//」

京子「だってあんなに簡単に――あっ」

千歳「ど、どうしたん?」

京子「向こうにちなつちゃんが…!」ボソッ

千歳「えっ、吉川さん!?」ボソッ

京子「ちなつちゃんは間違いなく薬の効果がキてるハズだし、回り道したほうがいいかも…」

千歳「せ、せやな――」




ヒュッ

ガバッ



京子「――ん!?」


ちなつ「ふふふ、見つけました…」ポーッ

千歳「吉川さ――ひぃっ!カッター持っとる!?!!」

京子(ってかそれ以上に何だ、今の足の速さは!!!?)

ちなつ「――全く…冗談じゃありません!!!!!」

京子「ちょっ、ちなつちゃん落ち着いて!?」

ちなつ「大好きな人の初めてを奪ったのが…こんなに素敵な人だなんて、私にしちゃあんまりなんですっ…!!」ポーッ

千歳「な、何を言って――」

ちなつ「私は結衣先輩がやられた以上のことをやらなくちゃいけないっ…じゃないと、この人の足元にも及ばない…!」



京子「あっ…、これ千歳が暴走した時の話か」

千歳「うちが暴走…?な、何のことや…?」


ちなつ「――池田先輩、知らばっくれるんですか…?」ゴゴゴッ

京子(ちなつちゃんからドス黒いオーラが!!」

ちなつ「無言で私のなすがままにされるなら傷つける気はありませんでしたが、仕方ないですね…」

千歳「吉川さん!?あの、カッターは――」

京子「ちなつちゃん!お願いだからやめてっ!!」

ちなつ「…覚悟っ!!!!!」



ブンッ





ガキンッ



ちなつ「…!!?」

千歳(歳納さん、携帯でカッターを…)

京子「ちなつちゃん、私はちなつちゃんが好きなんだ!」

ちなつ「京子、先輩…!?」

京子「でも、こんなことするちなつちゃんは嫌だよ!」

ちなつ「……」







京子「だから、ごめん」ゴツッ、バシン

ちなつ「あうっ」

京子「行こう、千歳」



千歳(ありがたいんやけど、流石に携帯で頭2回も殴らんでも…)







京子「ちなつちゃんがあんな風になるなんて、西垣ちゃんもエラいものを作ってくれたもんだ」

千歳「あんなん持っとるなんて、予想外やったわ」

京子「確か今日美術があるって言ってたっけかなあ。たぶんだからだよ」

千歳「とは言え流石に怖いわ…。――あっ、今度は赤座さん…?」

京子「ホントだ、あそこに」

千歳「あ、あかん」

京子「えっ、何が?あかりは特にカッターとか持ってないっぽいよ」

千歳「詳しくは言えへんけど――」

あかり「京子ちゃんに、池田先輩じゃないですか…」

京子(こっちに気づいたけど…ちなつちゃんに比べたらなんかマシに見えるなあ)


あかり「池田先輩、前みたいに、あかりに教えてください…」

京子「へ」

千歳「い、いやあの」

あかり「『大人』って、何なんですか…??」グッ

千歳「ちょっ赤座さん」

あかり「お願いします…」ガバッ

千歳(ち、力強――しもた、押し倒された!)

あかり「今度は先輩が考えてること…、あかりの身体で試してもらえますか…?//」クルッ

千歳(あ、あかん!ひっくり返って赤座さんの上に来てしもた!?しかも服掴まれてどけへん!!!)

京子「」

千歳「歳納さん!お願い、助けてや!」



京子「あの、『前みたいに』って何?」

千歳「違うんや!誤解やから!!!//」


京子(えーっと…、とりあえず千歳を助けよう)

あかり「池田先輩…//」

京子「どうするかな、お団子を取ってみるか」

千歳「!??!?」

あかり「ちょっと京子ちゃ、んっ…❤」

千歳(なんでお団子で感じてるんや…)



京子「よし、このお団子はあっちに投げとこ」



ポイッ

ビュウゥウン



あかり「ああっ、あかりのお団子ぉ…❤//」


千歳「何やようわからへんけど、助かった…」

京子「よし今のうちに逃げるか」

千歳「そ、そうやな」







京子「ところで千歳、『前みたいに』って何?」

千歳「そのことは堪忍して!!!」






千歳「も、もうすぐやな」

京子「ここまで長かったな…」

千歳「ホントやで、うちもう疲れてしもたわ…」



櫻子「せんぱーい!」ギュッ

京子「うおぉっさくっちゃん、どこから出てきた!?」ビクッ

千歳「お、大室さん!!」ビクウッ

櫻子「先輩あったかい…、このままずっとぎゅーってしてたいなあ…」

千歳「ちょっと待っててな、今大事な用事が――」

櫻子「えーっ?いいじゃないですかあ…」グイッ

千歳「うぐうっ!?」ステン

京子「千歳!!」

櫻子「えへへ…」

千歳(痛っ…!?起き上がれん…!!)

櫻子「んーっ、やっぱり先輩あったかい…」スリスリ

千歳「大室さん、離してくれへんかなあ…?」


京子「さくっちゃん、ほらあとでね――って何だこれ、めっちゃ力強くて引き剥がせないんだけど!?」

千歳(そういえば歳納さん、あんまり力が強ないんやったっけ…)

京子「…千歳、なんか言いたげな顔してない?」

千歳「へ!?いや気のせいやて――」

櫻子「んー…♪」スリスリ

千歳「――んんっ…!?❤//」

京子「ど、どうした千歳!」

千歳「大室さんの手が、ちょうどくすぐったいところに――あっあかん、っうん❤//」

京子(こ、これはまさか天性の素質か…さくっちゃんおそるべし)

結衣「お、京子じゃないか」

京子「結衣!?お前薬は??」

結衣「飲まされたけど、今のところ特に…」

千歳「お、大室さ、んっぁあ❤あかん、あっ❤かんってえ//」

京子「そうなのか?とりあえず千歳からさくっちゃんを引き剥がすの、手伝って!」

結衣「お、おう…」


櫻子「〜♪」

千歳「あぁっ、あっあっ❤//」

京子「あーもう、全然離せないよ…!」グイッ

結衣「……」グイッ



京子「おい結衣、私じゃなくてさくっちゃんを引っ張ってよー!」

結衣「……」グイッ

京子「結衣ってばー!!」クルッ

結衣「…へへ」ポーッ



京子「」


結衣「京子、お前もこれを飲めよ…」

京子(薬キまってる!?!?何でだ!!???)

結衣「これを飲んだらお前も、千歳の可愛さに気づけるぞ…?」

京子(あっ、まさか)



――『薬の効果が出るまでの時間に個人差がある』――



京子「アレかぁぁぁ!!!個人差ありすぎだろ!?!?!!?」



櫻子「ー♪」スリスリ

千歳「あっあっ❤あっ、あかんんっ❤//」


結衣「さあ京子、口を開けて…」

京子(こ、これ以上はいやだっ!)

結衣「あれ…?開かない…」

京子(私は、千歳を助けなくちゃ――)

結衣「ふふっ、それなら」



モミッ



京子「んぅあぁん!?❤」


結衣「よーし京子、いい子だ…」

京子(み、右手に黄色い薬…。万事休すか…)



西垣「おーい!歳納、池田!」

京子「に、西垣ちゃん!」

櫻子「先輩、ほんとに気持ちいいです…」スリスリ

千歳「せんせっ、はあぁあん…❤」

西垣「調合の準備ができたぞ!元の薬は!?」

京子「それがあと一歩のところでまだ取れてなくて――」



結衣「さあ…」

京子「――いや、ここにある!!!」バッ

結衣「うおっ…」

西垣「本当か!!!」

京子(結衣が私に飲ませようとしてたこの1粒を――!)

結衣「京子…!?」




京子「西垣ちゃん、投げるぞ!!」

西垣「ああ、来い!!」

京子「いっけえええええ!!!!!!!」

ブンッ





ポンッ



西垣「確かに受け取った!」

京子「よっしゃあ!」

西垣「ありがとう歳納!今すぐ作ってくるから2人とも待っててくれ!!!」



京子(とりあえず良かった、これでどうにかなるかな…私も薬を飲まずに済んで――)







結衣「あーあしかたない…、もう1個あるしこれを京子にっと」グイッ

京子「」ゴクン



千歳「んぁあ、歳納さ――はぁあ❤//」

櫻子「んー♪」スリスリ


京子「……」

櫻子「はあぁ…♪」スリスリ

千歳「とっ――ん❤、歳納さん…」

京子「千歳え…」ポーッ



あかり「……//」スッ

向日葵「……//」スッ

綾乃「……//」スッ

ちなつ「……」ゴゴゴゴゴ



結衣「おっ、京子や大室さんだけじゃなくてみんなも…」

京子「みんな来たんだ…」

千歳(う、うち、もう終わりや…)


千鶴「…姉さん?」

千歳(千鶴!?)

千鶴「おい、みんなで寄ってたかって姉さんに何してるんだっ!」

千歳(あの子が来てくれれば、まだ望みは)



千鶴「…私も、混ぜてくれないか」ポーッ

千歳「」



結衣「さあ、一緒に千歳を愛でようか…」

京子「うん、そうだね…」



千歳(あかん、ほんまにもうダメかもしれへん…)





西垣「池田!助けに来たぞ!」

千歳「お、思いの外早いですね!?でも助かりました!」

西垣「みんな、すまないがどいてくれ!!」ドスン、ドスッ



千歳「えっ!?!!?」

西垣「さあ、これを飲むんだ!」

千歳「ちょっなんでうち――んぐぅ!?」ゴクン





あかり「あれ…?」

櫻子「私…」

向日葵「いったい…」

ちなつ「何を…」

千鶴「ん…?」

綾乃「どうして、こんなところに…?」

結衣「京子に会ったあと、私どうしたんだっけ…」



京子「はっ、そうだ千歳は?」

西垣「安心してくれ歳納、ちゃんと元に戻す薬を飲ませたぞ」

京子「いや待って、なんで千歳が薬飲んでんの」


西垣「理性が飛んでるやつを何人も相手にするよりは、池田1人に狙いを絞って赤い薬の効果を消したほうがラクだろう?」

京子「まあ一理あるけどさ…」

結衣「どういうこと?」

櫻子「薬…?」

京子「ま、まあその話はあとで――」







千歳「ふえぇ〜〜❤」ガシッ

あかり「えっちょっ、池田先ぱ」

千歳「赤座さ〜ん…❤」ガバッ

ゴンッ

あかり「」



京子「」


千鶴「姉さん!?」

結衣「あかり!!」

京子「おい西垣ちゃん、千歳が変なんなったぞ!!回復薬に何入れたんだ!?」

西垣「何って、変なものは入れてないぞ。元の薬以外に入れたのは、カカオとアルコールと――」



京子「」

綾乃「千歳がそんなものを飲んだってことは…」

結衣「おいみんな!千歳もそうだけど、あかりが思いっきり頭打っちゃったぞ!」

京子「げっ」





千歳「さあ、次の人も頼むでえ〜❤」

あかり「みんな、あかりともキスしましょ…❤」



「「「「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁあああああ!?!!?!??!!??!」」」」」」」」


終わり

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