ほむら「これより帰還(リターン)する」(154)

2079年

人類は侵略者インキュベータにより絶滅の未来を辿ろとしていた。

人類は見滝原を最後の地にインキュベータへ最終決戦を望む

見滝原

美しかったあの景観はインキュベータとの争いにより荒野と化してる。

修行僧が基地の前で戦闘機を誘導している。

戦闘機は瞬く間にインキュベータの乗る宇宙船へと変わった。

「擬態宇宙船!?」

修行僧は気付いてすぐにインキュベータに殺される。

インキュベータたちは基地へと進行した。

「擬態宇宙船か!」

基地の内部にいた人たちはそれに気づくや否やすぐに戦闘態勢へと変わり、迎え撃つように基地の影へと隠れた。

宇宙船から矢継ぎ早に降りてくるインキュベータたち。

qb「きゅっぷい、きゅっぷい、きゅきゅっぷい」

誰かが合図したと同時に一斉に銃弾の嵐を降らせる人々。

不意をつかれたインキュベータの数匹は撃たれて死んだ。

が、残るあまたのインキュベータたちはすぐにバリアを展開し、ビームと耳についているリングがた爆弾で応戦した。

「くそっ! もう強化弾丸のバリアをつくったのか!?」

「おい、ほむら!」

ほむら「はい!」

「ここはもうもたねぇ! 奥のみんなに伝えてくれ。時間は稼ぐ!」

ほむら「わかりました」

ダッ!

基地深部へと進むほむら。

仲間たちの悲鳴を背中でききながら、必死に走り続ける。

ほむら「博士!」

博士「おお、ほむらか!」
ほむら「ここはもう危険です! 強化弾丸のバリアがすでにつくられました」

博士「くっ、あと数分でこの時間戦略兵器が完成するというのに」

ドーン!

二人「!」

博士「ええい、やつらもうきおったか! 皆、ここが潰されたら人類は敗北だ! これが完成する間、ここを守りきってくれ!」

みんな「おおー!」

配置につく人々。ほむらも配置につく。

「きたぞ!」

qb「やぁ、ぼくと(ry」

再び戦場とかす。

次々にやられていく仲間たち

そして

博士「よし完成した! 誰か志願するものはいないか!」

「わたしがいってきます」
屈強な男が志願する

博士「これをもってけ!」

男に盾状のものを渡す博士。

博士「ソニックムーバーだ! 使用者は数秒間だけ周囲の体感速度より速く動くことができる!」

「わかりましt」

ヒュードーン!

リング型爆弾に跡形もなく吹き飛ばされる男。

博士も致命傷を負い、ほむらも吹き飛ばされる。

吹き飛ばされたほむらのもとへソニックムーバーが転がる。

それに気づくほむら。

進行してくるqb

ほむらは決意し、ソニックムーバーを装着し、戦力兵器へと走り出した。

博士「ゆ…け、ほむ、…過去へ…戻って、さいしょ…の、インキュベータを」

博士「人類に、…未来を!」

ソニックムーバーを使うほむら。

十倍のスピードで走り抜けるほむら。

背後からインキュベータのビームが迫ってくる。

ほむらは戦略兵器の時間の渦へと飛び込んだ。

ビームは戦略兵器を破壊し、基地は爆発の炎に包まれた。

ほむら「きゃあああ!」

時間の渦にもみくちゃにされながら、ほむらは過去へと飛んでいった。

人類をインキュベータの魔の手から救うために。

序章-完

横浜船着き場、大型貨物船--

貨物船の側面をスパイが使う吸盤上のものでよじのぼる少女がいた。

風でツインに結った桃色の髪が靡く。

船のデッキにたどり着き、目標のところまで足を運ぶ。

なんでも、今夜この船で子供を奴隷として密売しようとしている組織がいるらしい。

その取引を阻止してくれと依頼を受けたのだ。

漆黒のコートは闇を吸い込み、夜に深く溶け込んでいる。

サングラスをかけているため少女の顔は伺えない。

少女の名はまどか、という。

彼女は"奪還屋(リターナー)"

闇取引を妨害してブラックマネーを奪還する敏腕仕事人である。

「おい」

甲板を歩いていると、誰かが背後から少女を呼び止める。

この闇取引を警備する歩硝である。

「こっちを向け」

言われた通りに声の方を向く少女。

「手をあげろ」

銃を突きつけられ、言われた通りに手をあげる少女。
「誰から依頼された」

まどか「…」

質問に答えず、沈黙をきまる少女。

返答の代わりに袖から滑らせるように携帯を取り出す。

「へっ、一体誰にかけるんだ」

男は少女を嘲笑する

まどか「フッ」ニヤッ

少女は口角を上げて鼻で笑うと、携帯のボタンを押した。

ドーン!

少女がボタンを押した途端、遠くでなにかが爆発する轟音が空気を伝って響いた。

あらかじめ別の場所に設置していた爆弾が爆発したのだ。

一瞬、男は何事かと爆発に反応した。

その一瞬が命取りだった。

少女は男が気を話しているうちに懐から銃を取り出し、男の頭を撃った。

男は糸が切れた人形のように倒れる。

少女は男が地面に倒れる前に駆け出した。

先の爆発を聞き付けた男の仲間が駆けつける。

男の仲間たちは船内に入っていくコートの端を見ると、その影を追った。

男の仲間たちは少女の影を追うために船内に入る。

ピアノ線のようなものを足に引っ掛かる。

すると、どこからかボウガンの矢が仲間の数人の頭を射ぬいた。

脳が頭からこぼれ落ちる。
当然即死である。

生き残った仲間は更に少女の影を追う。

おってきた男たちを待ち伏せて銃で迎え撃つ。

対応できずに男たちは次々やられ、ついに追っ手をふりきった。

闇取引が行われている甲板へとたどり着く。

多くの人が取引を囲むように警護している。

少女はばれないように物陰に隠れ、聞き耳を立てた。

?「おい、ちゃんと例のものは用意できたか?」

リーダー的存在の男は威圧感を丸出しに取引相手に話しかける

取引相手「ハイ、コチラニナリマス」

取引相手は中国人らしく、独特のした使いで日本語を話していた。

?「確かめろ」

男は顎で取引相手の後ろにあったコンテナを指し、隣にいた仲間に開けさせるよう命じた。

命じられた通りに男の仲間がコンテナを開ける。

中には多くの子供が束縛されていた。

どの顔も恐怖に歪んでいる。

強面の男たちが現れて、子供の一人が泣き出した。

すると、恐怖は瞬く間に伝染し、他の子供も一斉に泣き出した。

?「うるせぇな」

と男は呟くと、懐から銀色のものを取り出した

豪華に装飾された特注の大口径の拳銃である。

拳銃を取り出すと、泣きわめく子供の一人に狙いを定め、ゆっくりと引き金を引いた。

兄 ザッザッ

妹「ふうふう」セッセッ

妹「おにい」

兄「ん?」

妹「おにいのが楽そう」

兄「ママダンプ?」

妹「うん」

パンっと、簡素な音が鳴り、子供の一人は体を崩した。

辺りには硝煙と血の匂いが立ち込める。

騒ぐと殺されることを理解した他の子供たちはそれきり押し黙った

>>32だがすまん 書く場所を間違えた 妹スレでもないしここでは1でもない ここの作者さんと読んでいる人達すみません

取引相手「ミゾグチさーん、コマリマスヨォ」

大切な商売道具を殺されたことに憤りを感じた奴隷商人であったが、相手が大事なお得意さんであるのと、彼には強力なバックがあることからその感情を圧し殺した。

>>34
今度から気を付けてね


もしもしだから遅くてすみません

?「あ? なんだよ?

弱気な態度でも口答えされたことな苛立ったのか、威圧のある目で奴隷商をみすらえる。

男は不機嫌になりながら、煙草を胸ポケットから取り出すと、部下に火をつけさせ、煙をふかせた。

?「お前とはこれきりだな」

取引相手「ソンナァー、マッテクダサイヨ、ミゾグチさーん」

困惑の表情を浮かべる奴隷商。

その瞬間、少女は奴隷の頭を銃で撃ち抜いた。

訂正

×奴隷
奴隷商

銃声とともに倒れる商人。

突然のできごとに驚くも、直ぐに応戦態勢にうつる男とその部下たち。

だが応戦態勢にうつる前に少女は部下たちを全員撃ち抜いた。

男が再び銃を懐から取り出す…が、間髪いれずに少女は男に接近する。

男の脳が少女の行動に対処にうつるには0.5秒

しかし、それを上回る速さで少女は接近し、飛びげりを男の手にかました。

モーメントにより回転する男。

握られていた銃は手からこぼれ落ちた。

男は崩れた態勢を立て直す。

が、既に決着は着いていた。

男は少女の方を向くと、少女は銃を突きつけていた。

?「スゲェなぁ。ほんとに女かよ」

男は危機的状況にも関わらず、その余裕ありげな態度を変えない。

まどか「ッおまえは!」

男の顔を確認すると、少女はその顔色を変えた。

?「なんだ、おめぇみてぇな乳くせぇガキは知り合いにいねぇが?」

男は首を傾げる。

まどか「溝口…」ギリッ

男に対し過去に因縁があるのか、少女は顔を憎悪に歪ませた。

ガタッ

まどか「ッ!?」

突如、背後から物音がしたので少女は後ろを振り向く。

振り向いた先には人影。

少女は咄嗟の反応で人影を撃ち抜いた。

ダンッ!

鈍い音が鳴り、人影が崩れ落ちる。人影の正体は黒髪の同い年くらうの少女だった。

まどか「こ、子供?」

先ほどの人身売買のために捕らえられた子供だろうか。

瞬間、少女は目をはなしたことを後悔した。

目をはなした隙に、捕らえていた男は逃げていた。

バラララララ

遠くから風を切る音が聞こえる

溝口「ハーハッハッ!」

いつの間にか男はヘリで逃げていたらしい。

男はヘリに同乗していた部下にライフルをもらうと、遮二無二うちならした。

まどか「くっ!」

少女は銃弾の嵐から逃げるために物陰に隠れる

少女が逃げたのを確認すると、男は銃撃をやめ、その場を去ろうとする。

銃撃が止んだのを確認した少女は物陰から姿をだし、拳銃でヘリを撃墜しようとするが、当然不可能。激情に駆られ、我を見失っていたようだ。弾が切れる頃には落ち着きを取り戻す。

まどか「くそっ」

少女は思わず悪態をついてしまう。

少女は呆然と立ち尽くしていた。

しばらくして、闇取引を襲撃した際に彼らが落とした取引金の入ったアタッシュケースを回収する。

少女は回収したアタッシュケースの側にあるコンテナに一瞥くれる。

まどか「……」

少女は無言でコンテナの鍵を銃で壊した。

コンテナの鍵を壊した後、先ほど撃った少女の方へ向かった。

謎の少女の服装は見たことがないものだった。

汚いボレロのようなものに、動き安そうな黒の全身スーツ。

転んだのかわからないが、顔が泥で汚れている。

見たところ、血は出ていなかったため脈を図ってみると、案の定彼女は生きていた。

罪悪感からか、はたまた人身売買の危機にあった彼女への同情なのか、理由は不明だが少女は彼女のことが他人ごとに思えなかった。

まどか「ん?」

少女はなにかに気づく。

その正体は船の甲板の隅で怯えている生き残った男の部下の一人だった。

どうやら腰がぬけて動けないらしい。

少女は彼に近づく。

「た、助けて、見逃してください」

震える声で言葉を紡ぐ男。
まどか「あのね、こんなところでこんなことやってると迷惑におもう人がいるの。だからやめてくれたら嬉しいなって」

少女は笑顔を作ると、銃で男の足を撃った。

「ぎゃあああ!」

足を撃った弾は殺傷能力のない弾。即ち人体にとどまる。それは弾丸の運動エネルギーを全て受け止めたに等しい。しばらくはのたうち回っているだろう。

ちなみに弾丸の熱で彼の足は二度と動かせない。

まどか「あなたたちのボスに伝えて、もう二度とこないでって」

少女はその場を後にした。

少女は先ほどの少女を担ぐと、ここにくるまでに自分がのって来たスポーツカーの後部座席に乗せ、横浜を後にする。

まどか「もしもし、マミさん? あーもう、わかってますよ! 依頼はちゃんと達成しました! それよりさっき、依頼で溝口を見つけました。明日そっちいくんで、溝口の情報調べといてください! 金? 金ならいくらでもあります」

少女は夜の首都高に車を走らせながら、携帯電話で誰かと話していた。少女はなにやら落ち着きがない口調だった。

まどか「いや、溝口は逃しましたけど…。あーもう! とにかく情報頼みましたよ!」ピッ!

少女は乱雑に電話を切ると、運転の方に意識を集中させた。

まどか「溝口…、今度あったらただじゃおかない!」

今夜、少女と少女の出会いが地球の命運を握ることになるなどまだ誰も知る余地もなかった。


一章完

少し休みます

七年前
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一人の青髪の少女が男によってとらえられようとしていた。

男の正体は、あの溝口だった。

少女は男の手を振りほどき叫んだ。

?「にげろぉぉ!! まどかぁぁぁ! ぐっ…!」

溝口が少女の水月を殴ると、少女はそれきり黙ってしまった。

溝口は周囲を見渡したが、他に子供は見当たらない。
溝口「チッ」

溝口は舌打ちを打つと、渋々青髪少女を引っ張っていった。

青髪少女は恐怖により泣いていたが、それより同じマンホールチルドレンの仲間のことを心配していた。

?(見つからないでね…まどか!)

少し離れたところ。

建物の影からピンク髪の女の子は青髪少女を連れ去っていくのを見ていた。

ピンク髪の少女は泣いていた。

恐怖からではない。唯一無二の親友が連れ去られていくのを指をくわえて見ていることしかできない自分の無力さを嘆いていた。

後にピンク髪の少女はとある情報屋に拾われ、まどかと名付けられるが、それはまた別の話し。

2012年現代
まどかの隠れ家
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朝。

窓からさす爽やかな朝日の光が洪水となって部屋の隅までを照らす。

ほむら「ん…」

朝日の光が顔を照らし、ほむらは静かに目を覚ました。

ほむら「ここは…」

ほむら「うーん」

寝ぼけ眼を擦りながらほむらは周囲を見渡すが、全く見に覚えのない場所で混乱していた。

まだ半分頭が眠りかけのせいというのもあるだろうが。

よく見るとふかふかのベッドで寝ていたらしい。

ほむら「ん、ふかふかのベッドなんて久しぶりね」

思わず、もう一度惰眠という倦怠の海に身を沈めてしまいくらいだ。

が、そこで気づく。

ほむら「あっ、そういえば今日は何日!?」

使命のことを思いだし、ほむらは跳び跳ねるように起きた。

どうやら完全に目が覚めたようだ。

ほむらは自分の懐から謎の機械を取り出すと、近くにあった机の上に広げ、それを開いた。

開かれた機械のモニターはノイズが走り、壊れていた。

ほむら「ちっ、これじゃあ今日が何日かわからないじゃない!」

どうやら機械はカレンダー機能を搭載しているものだったらしい。

だが壊れてしまっては仕方ない。

日付変わる前に酉

ほむら「弾の数はどれくらいかしら」

ほむらは懐から銃器を取り出すと、銃底にあるボタンを押した。

銃「ザンダンスウハ、ノコリ1」

女性の声がすると、銃にとりつけられているダイオードが点滅した。

ついでにソニックムーバの残り使用回数を確認すると、ムーバのモニタには5が表示された。

ほむら「はぁっ」

ほむらは嘆息をつきながら、ベッドへ雪崩れ込む。

ほむら「とりあえず、ここがどこなのか、探索してみましょう」

じっとしてもはじまらないと思ったほむらは部屋の探索を始めた。

ほむら「この箪笥が怪しいわね」

ほむらはおもむろに部屋の隅にある箪笥に近づき、そっと箪笥の中身を見た。

ほむら「これは…、この時代のヘルメットかしら?」

ほむらは箪笥の中からくまさんがプリントされているトライアングルの布を手に取ると、頭に深く被った。

ほむら「これは…、もの凄いフィット感だわ! きっと素材も丈夫なものでできているのね! だってこんなに伸ばしてもちぎれないんですもの!」

偶然発見したオーパーツに興奮するほむら。

ほむら「ああ、これはとんでもないものを発見したわ! 未来に帰ったら量産すべきよ!」

それが、ほむらとヘルメット…もといまどパンとのファーストコンタクトであった

まどか「その…なに、してるのかな?」

ほむら「ッ!?」

ほむらが声の方を振り向くと、そこには朝風呂を浴びて戻ってきたまどかがいた。

怪訝な視線をくれるまどか。

ベッドで寝ていたはずの少女が自分の下着を被っていたのだから当たり前である。

ほむら「あなた、今の日時と時刻を教えなさい」

そんなまどかを構うことなく質問をするほむら。

まどか「ま、まず頭に被っているものをとってくれないかな?」

ほむら「なにをいってるの? こんなに上質のヘルメットがあるのになぜ脱いでしまうの。わけがわからないわ」

まどか(わけがわからないのはこっちだよ…)

まどか「それ、ヘルメットじゃなくて、パンツなんだけど」

ほむら「え、これがパンツ? 嘘おっしゃい、私の知ってるパンツは前にもう1つ布が垂れ下がっているものよ」

まどか「それクラシックパンツだよ…」

ほむら「えっ、じゃあ私は下着を被っていたの?」

まどか「うん」

ほむら「///」

カアッと顔を夕陽のように染めるほむら。

まどか(恥ずかしいのはこっちだよ…)

まどか「あー、もう返してよ!」

まどかはほむらから強引にパンツをとった。

まどか(伸びてるし…)

まどか「うぅ、お気に入りだったのにぃ」

ほむら「そ、それよりさっきの質問に答えなさい!」

まどか「え、あ、うん。今日は2012年4月3日10時だけど?」

ほむら「あと2日しかないじゃない!」

まどか「ビクッ」

突然ほむらが大声を出すので、まどかは驚いた。

ほむら「お願い、あなたの腕は昨日見たわ。私に協力してちょうだい。武器も必要だわ」

まどか「あのさぁー」ポリポリ

まどか「とりあえず昨日、撃たれたところ大丈夫?」
まどかはほむらの胸部を顎で指した。

そこは昨日まどかがほむらを銃で撃った箇所で約1cm大の大きさの穴が空いていた。

そこはちょうどポケットに当たる場所でほむらはポケットに手を突っ込むと、それをゆっくりとりだした。

それは鋼の板だった。柔らかい素材だったため、銃弾は板へ食い込み、留まっていた。

まどか「ふーん、運がよかったんだね」

まどかは興味なさげに言った。

まどか「ま、無事だったのならそれでいいや」

というと、ほむらの首根っこを猫のようにつまみ上げ、家の外に放った。

ほむら「にゃっ!」

まどか「じゃ、もう会えるかわからないけど」

まどかはぴしゃりと扉を閉め、ほむらを閉め出した。

ほむら「こんなことしてる場合じゃないの! 明後日の明朝までに最初のインキュベータを殺さないと、やつらは戦争をしかける!」
ドンッ!とほむらは強く扉を叩いた。

すると、扉は開かれ、まどかが笑顔で顔を出す。

ほむらは協力してくれるのだと思い、思わず笑顔になった。

まどか「あのねわたし忙しいの。どっかいってくれる?」

まどかはそう言うと、再び扉を閉めた。

まどか「もう二度と来ないで!」

まどかはそう強くいい放った。

ほむらは呆然と立ち尽くした。

それからしばらくして、まどかはほむらがいなくなったのを確認すると、買い出しに行くために外へ出かけることに。

ミリタリージャンパーを羽織、いつものサングラスをつけ身支度を済ます。

玄関の扉の鍵を閉め、チェスのポーン兵の駒を扉の前に置くと、まどかは市場へと足を運んだ。

中華街
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まどか「♪」

さすがは中華街、食料は珍味まで揃えてあり、その数は豊富である。雰囲気も中華街独特の店が立ち並び、客層もそれに寄っている。

いつもの食料店に着くと、鼻唄混じりで商品を手に取り、かごにいれる。

まどか「これください♪」
店員「お、まどかちゃん。またパスタかい?」

まどかはこの市場の常連であり、ほとんどの店には顔がきく。

まどか「ティヒヒ♪ パスタは簡単だから」

まどかは愛想よく笑った。

精算を終わらせ、店の外へ出て帰路へつく。

「まどかちゃん、今朝いい魚がはいったんだ。一匹やるよ」

まどか「ありがとう! おじさん」

「まどかちゃん、こっちも! いい長葱だろう。ほらやるよ」

まどか「わぁありがとう」

家につくまでの間、さまざまな人に声をかけられては物を貰うので、パスタと香料、その他だけの買い物袋はいつのまにか貰いものでパンパンになっていた

玄関の扉の前でまどかは気づいた。

扉の前で置いていたポーン駒が倒れていたのだ。

まどか「ッ!」

まどかは自分の隠れ家が嗅ぎ付けられたのだと思い、懐から銃を取り出す。

なにぶん怨み辛みを買う仕事だ。おかしくないことだろう。

焦って、はやる動悸を落ち着かせ、まどかは扉の前で深呼吸する。

突入を決意し、玄関の扉にてをかけた。

突入する前に陽動のため、買い物袋を家の中に投げ込む。

一拍おいて、突入。

銃を構えると、まどかは部屋の隅々まで視線をはい巡らせる。

すると、後ろから首筋に何かが触れる感覚が走ったので、後ろを振り向く。

誰もいない。

が、研ぎ澄まされた感覚がまどかに人気を察知させる。

その方向を振り向き、銃を構える。

そこには追い出したはずのほむらがいた。

ほむら「撃たないで! 撃たないで…」

ほむらは手でまどかを制動する。

まどか「なんだ、びっくりさせないでよ。もぉ~」

学校いってきますね

ほむら「首を触りなさい」

まどか「首ぃー?」

言われた通りに首をさわると、首に何かが張られていた。

まどかはなんだろうと思い、それを剥がそうとする。

ほむら「剥がさないで!」

まどか「?」

ほむら「それは小型だけど、超高性能の爆弾よ。剥がした瞬間爆発するわ」

まどか「へぇー」

まどかはほむらのいうことを全く信じていなく、聞く耳もたずといったかんじで首についてあるそれを剥がそうとするのを続けた。

ほむら「まって、いま証拠をみせるわ」

そういうとほむらは別の爆弾を見せつけるように取り出した。

爆弾はエレキバンのようなもので、それを机の上にあったジュースの瓶に貼り付けた。

ほむら「これが。爆弾の起動装置よ」

ライター状のスイッチを見せつける。

ほむら「このスイッチを押せば爆弾は爆発するわ」

まどか「はいはい」

興味なさげに瓶を見るまどか

ほむら「いくわよっ! 瓶をよく見て」

ほむらは勢いよくスイッチを押した。

すると、

バンっと音を立てて瓶は割れた。

まどか「ッ!」

さっきまではったりだと思っていたが、目の前のそれを見せられ、まどかはしばらく空いた口がふさがらなかった。

ほむら「これでいまの立場がわかったかしら」

まどかはほむらがもっているそれを奪い取ろうとする。

ほむら「だめ! このスイッチにはわたしの生命バイタルとリンクしているの。わたしの手から離れれば、バンっ!」

まどか「くっ」

まどかは銃を向ける

ほむら「わたしを殺してもだめ! わたしの生命バイタルとリンクしているからわたしの生命反応がなくなればバンっ! 爆弾は起動するわ。もちろんスイッチを壊してもだめ。破壊自体がスイッチのロジックの一つとなってるわ」

まどか「なんなの! こんなの絶対おかしいよ!」

まどかは自暴自棄になりそばにあった椅子を投げて壊した。

まどか「はぁはぁ、それで? 目的はなに」

まどかは息をあらげながら質問した。

ほむら「まず、わたしの話すことは全部本当よ」

ほむらは思い出すように天井をみつめ、語りだした。

ほむら「いまから72年後の未来からわたしはやって来たわ」

すんません。1レス目のやつ2084年で脳内保管してください。

わたしのいる未来では、宇宙からやってきた侵略者インキュベータと戦争が繰り広げられているの。

はじめは彼らは少女に歩み寄り、闘争を代償にどんな願いでも叶える生命体で私達人類は共生関係を結んでいた。

だけど奴らの目的は第二次性徴期の少女の感情の落差から得られるエネルギーをとることだった。

その事に気づいたときにはもう遅かった。契約を結んだ少女たちは家畜として捕らえられ、永遠にエネルギーを搾取される存在になってしまったわ。

感情なんて電気信号でいくらでも産み出せるものね。

私達は必死に応戦したわ。

けれど、彼等のテクノロジーには全く歯が立たなかった。

けれど、人類は全く何もしなかったわけじゃない。

私達は秘密裏に戦略時間兵器を作った。

その兵器はいわばタイムマシン。過去に戻り、戦争のきっかけを作った最初のインキュベータを殺す。そうすれば、戦争は起こらない。

そして、この美滝原を最後の地に奴らと最終決戦を望んだ。

私は戦略時間兵器に乗り、この時代にたどり着いた。

基地のみんなは死んだけれど、私がいる限り人類の敗北はまだ決定していないわ!

わたしはあいつらを許さない!

あいつは私の友人の杏子を魔法少女にして家畜にされたわ。

絶対に許さない。

ほむら「今のが、わたしの話よ」

ほむらは話を終えると、瞳に涙をためた。

ほむら「キョウコォ…」

いまおもったけど

ミヤモト役をあんこにすればよかった

12時まで休みます

ほむら「明後日指宿山に最初のインキュベータがやってくる。だから協力してほしいの」

ほむらは涙をぬぐうと、まどかに協力を仰いだ。

まどか「大変だったんだね」

ほむら「ッ! しんじてくれるの!?」

まどか「この仕事をやってるとね、目を見ればその人が嘘ついてるかなんてわかるの」

ほむら「ありがとう! わたしの名前はほむらよ」

ほむらが手を指しだすと、まどかはそれに応じ、握手をかわした。

まどか「わたしはまどか、よろしくね! 一緒にそのインキュベータってやつをやっつけよう!」

ほむら「ええ!」

まどか「それで、悪いんだけど、友好の証にこの爆弾とってくれない? いつ爆発するか気が気じゃなくて…」

ほむら「ええ、わかったわ」

ほむらはまどかの首から爆弾をはがす。

まどか「ティヒ、ティヒwwwティヒヒヒヒwwwww」

まどか「インキュベータだっけ? それみんなほむらちゃんが考えたのwww?」

ほむら「騙したのね? いつから?」ギリッ

まどか「最初からだよwwwもう途中で笑いそうになってたいへんだったんだから」

まどか「だいたい、証拠とかあるの?」

ほむら「証拠を…、見せればいいのね」

まどか「証拠があればねー」

ほむら「…見てなさい」

ほむらはそういうと、グラスコップに水を注ぎ、まどかによく見えるように自分の胸前にグラスを寄せる。

そして、ほむらはソニックムーバを起動させ、グラスを空中に投げた。

ソニックムーバの使用により、周囲よりも早い速度で動くほむら。

ほむらはまどかのそばへ駆け寄る。

まどかはほむらの行動に対処しようと銃を抜こうとするが、ほむらの体感時間ではまどかの動作はかなり緩慢なものであくびひとつつける余裕があるくらいだ。

ほむらはまどかが銃を抜く間に再び首に爆弾をしかける。

そしてさっきまで自分がいた場所に戻り、中空で自由落下してくるグラスを掴む。

ほむらはグラスを手にとると、次々に落ちてくる水の粒をグラスで受け止める。

そしてソニックムーバは切れ、最後にいきよいよく水がグラスに入り、弾けた雫が床を濡らした。

ほむらは通常の体感時間へと変わる。

ほむら「これが証拠よ!」

まどかは恐る恐る首に触れると、さっき剥がしてもらったはずの爆弾が再び貼り付いているのを確認し驚愕した。

まどか「え? な、なに」

ほむら「信じる気にはなったかしら?」

カチャリ、とほむらは見せつけるようにライター型スイッチのふたを開けた。

第二章 完

ぐぅー

と、どこからかかわいい音がなる。

ほむら「あっ///」

赤面しているほむらを見るに、音の正体はほむらの腹の虫だったようだ。

まどか「はぁー、ちょっと待ってて」

まどかはそういうと、厨房の奥へ向かう。

なにやらまどかは調理をはじめた。

その背中を不思議そうに見つめるほむら。

ほむらの未来では調理という光景すら滅多に見れないのだろう。

しばらくすると、まどかが奥から戻ってきた。

まどか「はい、ほむらちゃん」

と言ってまどかは料理をほむらに渡した。

料理は一般的なカルボナーラだった。

ほむらはカルボナーラを受けとると、不思議そうに皿の上持ってあるそれをまじまじと見つめ、やがてフォークで子供みたいにがっついた。

まどか「あーほらこぼしてるよ。もう」

ほむら「うっ、うぐっ…ひっく」

食べていたはずのほむらだがなぜか静かになき始めた

まどか「え? な、何で泣いてるの?」アセアセ

突然ほむらがなきはじめたのでまどかは思わず戸惑ってしまう。

ほむら「おいしい…ひっく」

まどか「え?」

ほむら「うまいって…ひっく…いってるの! こんな豪華な料理食べたことないから…ひっく」

まどか「…」

うまい、うまいと泣きながら頬張るほむらの姿を見てまどかは昔のことを思い出していた。

七年前
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薄暗いマンホールの中、二人の幼い子供は身を寄せあってお菓子を食べていた。

決して贅沢な品では無かったが、二人にとっては"ゴチソウ"には変わらなかった。

自然と顔が綻ぶ二人。

?「これおいしいね!」

まどか「うん!」

決して恵まれた生活とは云えなかったが、それでも二人はこの光景を大切にしていた。

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まどか「それ、うまいでしょ? そのゆで加減アルデンテっていってね? 結構難しいんだよ」

ほむら「アルデンテ…」

まどか「ほむらちゃんみてると、昔の親友を思い出すなぁ」

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まどか「それ、うまいでしょ? そのゆで加減アルデンテっていってね? 結構難しいんだよ」

ほむら「アルデンテ…」

まどか「ほむらちゃんみてると、昔の親友を思い出すなぁ」

まどか「昔、わたしは大陸の方にすんでてね? 身寄りのない私達子供はマンホールで暮らしていたの」

思い出すように天井を見つめるまどか。

その様子をほむらは黙って聞いていた。

まどか「決していい生活とは言えなかったけど、毎日が生き生きしてた! その親友がいてくれたからね」
まどか「さやかちゃんっていってね、親友だったんだ」

ほむら「そのさやかって人はどうしたの?」

まどか「ある男に連れ去られた」

ほむら「え?」

まどか「その男は私達のマンホールにやってきてさやかちゃんを連れ去っていったの。多分、もういきてないだろうね。内蔵とか全部売られたんだと思う」

まどか「あとから私はその男の正体を突き詰めようと必死に努力した。けど、男の名前しかわからなかった…」

まどか「男の名前は溝口。私の目標はそいつを殺すこと」

ほむら「そう…あなた…もたいへんだったのね」

腹が満たされて眠気が襲ったのか、再びほむらはその場で寝てしまった。

まどか「ふふ…おやすみ、ほむらちゃん」

夜、マミの店
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横浜の中華街の裏街道を通り抜けたさらに裏の道にその店は存在している。

店内の内装は中国独特の骨董品類で埋め尽くされており、独特の雰囲気がかもし出されていた。

この店では表向きには中華街によくある薬膳・茶類・その他雑貨を取り扱っている店で、まどかが店の中に入ると、そのきつく苦い香りがまどかの鼻腔を強くくすぐった。

表向きには、その店の性質と立地上あまり人が寄り付かないかまえになっているが、むしろ好都合である。

なぜならば、裏向きの役割である「情報」を売りものにしている以上はあまり目立たないほうがいいからである。

まどか「なにかわかりましたか!? マミさん!」

まどかは店内に入るや否や、なにやら落ち着きのない状態で店の奥の少女に話しかけた。

それもそのはずである。なにしろ、なにも情報がわからないはずだった親友の敵である人物を昨日見つけたからだ。

とり逃したことにかなりの焦燥を覚えているに違いない

マミ「まぁ、落ち着きなさい。まどか」
(この世界では、まどかはコードネームのようなものなので呼び捨て&鹿目っていう苗字ではない)

マミと呼ばれた女性は紅茶と茶請けのケーキでティータイムをしていた。

落ち着きのある雰囲気が漂っており、「みんなのお姉さん」といったイメージがぴったり合う感じであった。

まどか「落ち着いていられませんよ! あいつがいたんですよ」

マミ「まぁまぁ、それより依頼のお金は?」

まどか「あ、あぁ…これです」

と、昨日の闇取引で奪取した大量の札束が入ったアタッシュケースをマミに預けた。

マミ「はい、これ今回の取り分ね?」

マミはアタッシュケースからいくらか札束を取り出すと、まどかにそれを渡そうとする。

まどか「今回はお金はいいです! それよりも情報を!」

マミ「でてるわよ」

マミは机の上にあったノートpcのタッチパッドをタッチし、情報をモニタに写した。

モニタにはあの溝口の顔写真から今に至るまでの生い立ちを記した彼の情報が記されていた。

まどか「こいつだ…。私はこいつを殺るために日本にやってきた!」

まどかは怒りによって興奮して、鼻息が荒くなっていた。

マミ「まどか。この人はあの、…劉グループのなの」

劉グループ…。

裏の世界に生きるものにとって、その名を知らないものはいない。

麻薬の取り扱い、人身売買、殺し、さまざまな面でその名をとどろかせるチャイニーズマフィアである。

まどか「そんなの関係ありません。いいからやつの居場所を教えてください! 殺してしまえば関係ありません」

マミ「まどか…」

劉グループに弓引くこと、それは自殺行為である。まどかにだって、それはわかっている。

マミはあきれた表情でその名をつぶやいた。

まどか「いいから!」

マミ「…わかったわかった。調べといてあげる。その代わり!」

マミは興奮して落ち着かないまどかをあやすように言いくるめる。

マミ「勝手に動いたら承知しないわよ」

マミはまどかにそう言い放った

マミ「あなたも下手に動いて返り討ちにあいたくないでしょう?」

まどか「わかってますよ!」

マミ「すこし頭を冷やしなさい」

どうしよう、映画と順番違いすぎた

-夜-
情報屋マミの店から帰ると、まどかは泥のように眠った。今日一日でさまざまなことがあったのだ。腕の立つ奪還屋とはいえ、まだ幼さの残る体にはすこしきつかった。

夜半、まどかは目が覚める。朝までまだ時間があるので、もう一眠りつこうとまぶたを閉じるが、なかなかに寝付けない。まぶたを閉じれば溝口の顔がフラッシュバックするのだ。

自分の親友を殺した仇が眼前にまで迫っているのだ。興奮はやむことはなく、まどかは昨日今日のことを心の中で反芻してた。

程なくして、まどかは足音が近づいてくることにきづいた。

まどかは寝返りの振りして、枕の下に隠した拳銃にしのばせる。

拳銃を手に持つと、間髪いれずに足音の正体に銃口を向けた。

まどか「なんだ、ほむらちゃんか」

自分の命を狙う敵ではないことを確認すると、安心して再びベッドに体を預けた。

ほむら「お、驚いたわ」


まどか「それで、私のコートに何してるの?」

ほむら「いや、落ちてたからかけようと思って」

まどか「落ちてた?」

ほむら「本当よ」

ほむら「……」

まどか「なにみてるの?」

ほむら「…なんでもないわ」

まどか「あーもう、なんなの」

一応、ほむらはまどかの生殺与奪の権を握っているため、まどかは気が立って仕方なかった。

そのうちバカらしくなって、いつの間にかまどかはねむりについていた



街の喧騒でほむらは目が覚めると、ほむらは自分の使命を思い出し、飛びはねるようにソファから飛び起きた。

ほむら「なんで起こしてくれなかったの!?」

ほむらはあまり時間が許されていないため、悠長に寝ているまどかをたたき起こした。

まどか「え? ほむらちゃん一回おきてきたよね? コートがどうのこうのって」

ほむら「そんなこと言った覚えないわ!」

ぴしゃりと言い放つと、ほむらは奥へ引っ込んだ。

まどか「ああ、もう」

まどかはベッドから起き上がると、かけられていたコートを手にし、ほむらを追いかけようとする。

まどか「ん? なにこれ」

乱暴にコートを取ったせいか、コートのポケットに入っていたものが落ちたらしい。まどかは床に落ちたそれを拾い上げる。

まどか「写真? と新聞の記事?」

『路上に女性の射殺死体』

写真と一緒にピンナップでとめられていた新聞の記事にはそうかいてあった。

写真を良く見ると、そこには死んでいるように倒れている女性のすがた。

まどか「!? これって」

写真に写っていた女性を見て、まどかは顔面蒼白になる

その女性は、なんと自分であった。怪訝に思い、写真を注視するが、どうみても自分である。

手の込んだコラだとおもうが、気味が悪く思い、マミに相談することにした。

-情報屋マミの店『帝露・布衣奈麗』-

マミ「あら、今日はよんだ覚えないけど」

まどか「溝口のことはなんかわかりましたか?」

マミ「はやすぎるわよ」

まどか「あの…ちょっと準備してほしいものがあるんですけど。車と銃をいくつかと」

マミ「なにかする気?」

まどか「あの子と仕事」

まどかは後ろで不思議そうに店内を見ているほむらを指差した。

マミ「組むの? あんな子と?」

ほむら「いまバカにしたかしら?」ファサ

ほむら「それにあなただってまだこども…」

ほむら「……」ジー

マミ「? なにかしら?」タワワ

ほむら「…いえ、なんでもないわ」

まどか「えーと、クライアントだよクライアント。あーもう奥いこ奥」

マミ「えーと、これかしら」

マミは新聞に包まれた物体をテーブルの上においた。

ほむらがその新聞紙をはがすと中から黒光りする銃が出てきた。手に持って、その銃がどれほどのものか銃を中空に向けてから撃ちする。

ほむら「まぁ古臭いけど、仕方ないわね」

マミ「最新式のマスケット銃よ」

まどか「いや、マスケット銃はいらないや…」

※あとで普通の銃にとりかえてもらいました

まどか「あと、なに山だっけ?」

ほむら「指宿山よ」

まどか「そうそうそれそれ、マミさん指宿山ってどこか知ってます?」

-指宿山-

マミから指宿山の場所を聞くと、その場所まで車を走らせる。

山道へいく道までいくと、その道が自衛隊によってふさがれていることに気づく。

自衛隊「ここは立ち入り禁止になってますので、もどってください」

まどか「なにかあったんですか?」

自衛隊「工事中に不発弾がみつかったんですよ」

まどか「不発弾?」

まどかたちはきびすを返すと、自衛隊がふさいでいない獣道から山の内部へ行くことにした。

まどか「不発弾ってなに? ほむらちゃんいったい何にかかわってるの?」

ほむらはなにも答えず、歩を進める。

まどか「なにか答えてよ…」

山の森林が開け、野原に出ると、まどかは驚愕した。

野原一帯が焦土と化していたのだ。

まどか「なに…、これ」

ほむら「遅かったか…。戻るわよ」

まどか「え? あ、ちょっとどういうこと?」

-劉グループアジト-

劉グループの幹部たちが円卓を囲み、食事を行っている。

その一人の溝口は自分の前におかれた豪華な食事を不機嫌そうににらんでいた。

入り口からもっとも遠い席、上座と呼ばれるもっとも序列の高いものが座る席にその男はいた。

チャイニーズマフィア劉グループのボス、劉老板。今年ですでに齢70を超えているが、老いてもその威光は衰えていない。溝口も彼には頭が上がらない。

劉「溝口よ」

溝口「はい」

劉は日本語が嫌いなため、溝口には常日頃北京語で答えさせるようにしつけある。

劉「俺が何のために、お前をこの日本をおいているかわかるか? それで、夕べの野郎は?」

溝口「おい、唐沢」

自分の近くにいた側近を日本語で呼ぶ。

唐沢「今探しております」

溝口「『今探してます』だ? 何ノンキなこといってんだ!」

劉「溝口、それはお前も同じだ。ネズミ一匹にシッポ巻いて逃げてきたのか? 俺が拾ってやったころから何も成長してねぇな。あぁ、溝口?」

溝口は普段は自分が上に立つ存在として、責められることに慣れていないせいか、劉に対して内心いらだっていた。
態度・言動に出さないようにその苛立ちを、自分の食事を口にすることでごまかした。それでも、苛立ちを隠しきれていないのか、殻のついた食物を乱暴に咀嚼する。

溝口と劉の間に剣呑な雰囲気が流れ出す。

劉「まあいい。俺が日本に来たのは、お前の様子をみにきたんじゃねぇ。ひとつ面白い情報があってな」

劉「昨日の汚名返上をしたかったらこれから言うところへ行って来い」

溝口「わかりました」

まどか「ねぇ、ほむらちゃん。あの焼け野原っていったいなんなの? 一体何を追いかけてるの?」

ほむら「インキュベータよ。殺気の場所に墜落を装って、最初の一匹がきたの。その一匹が私たちの時代に戦争を招いた。」

まどか「また、そのはなし…ついていけないよもう」

ほむら「あなたに拒否権はないわ。その首についた爆弾がある限りね」

まどか「厄介なものにまきこまれちゃったなぁ」

ほむら「あの情報屋に宇宙産業系の企業で大きい動きがあったところを聞いてみましょう。墜落した宇宙船はきっと回収されたに違いないわ」


まどか「わかったよ。はぁ・・・あ、もしもしマミさん? あの溝口のこと、なにかわかりました? あっそうですか・・・。ああいやべつにいいんです。あと、宇宙産業系の会社や団体になにかおおきな動きがあったか調べてといてくれませんか?はい。よろしくお願いします」

まどか「話しつけたよ」

ほむら「そう、でも情報がなければ動けないわね。とりあえずあなたの家に戻りましょう」

まどか「うん」

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