ほたる「遅いわね、ココノツ君たち。先に始めちゃいましょうか」
サヤ「まだ明るくない? せっかくの花火が見えないよ」
ほたる「大丈夫。いわゆる『おもちゃ花火』には色々種類があるわ」 ガサゴソ
サヤ「また随分買い込んだねー」
ほたる「これなんてどうかしら? ロケット花火!!」 パンパカパーン!!
サヤ「あー、確かに音だけだった気がする。てか待ち切れないんだ……」
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サヤ「空き瓶にセットして、と」
ほたる「それじゃ……。点火するわね……」 ドキドキ
ジジジ...
ヒュルルルル......
サヤ「……」
ほたる「……」
サヤ「音は!? こうパーンって! うわ、すっごいモヤモヤする!!」
ほたる「きっと火薬が湿気ってたのね。よく見たら製造日が一昨年……」 ゴクリ
ココノツ「何かすみません……」
ほたる「あら。ココノツ君、いつの間に」
サヤ「遅いよ、バカ兄」
トウ「バケツに水を汲んできたんじゃねーか。まったく扱き使いやがって」
トウ「まあいいや。暗くならないうちにパラシュート花火やろうぜ!」
ほたる「すごいわサヤ師! この花火、落下傘が三つも仕込まれてるのよ!!」
サヤ「(同じレベルではしゃいでる……)」
ココノツ「サヤちゃん、今日は浴衣じゃないんだね」
サヤ「え?」
ココノツ「いや夏祭りの時に似合ってたから」
5円チョコとか書いてた人?
>>5
はい
9か月くらい前からコミックス派になったんですが、
原作の連載の方でも花火ネタはもうやっちゃってないか不安が……。
サヤ「え、えへ……」
ほたる「川の方に一つ向かったわよ遠藤くん!!」
トウ「任せろ!! 退いてくれココナツ!」 ドン!
ココノツ「うわっ」 バシャッ
トウ「あ、悪い……。バケツの水を溢しちまった」
サヤ「……」 ゴゴゴ...
トウ「おいサヤ! 爆竹とねずみ花火を一度に投げんな!!」 バチバチ!!
サヤ「ココナツ、平気? 寒くない?」
ココノツ「う、うん。僕は大人しく蛇花火でもしてようかな……」
サヤ「……あのさ。後で一緒に、その……」
ほたる「見てサヤ師! 手持ち花火の二刀流よ!!」 グルグル!!
しんみりとした線香花火には、もう少し時間が必要みたいだった。
おわり
書き足してみるかなぁ
ネタはあるんですけど、良い子は真似しないで系になりそうで
ほたる「遅いわね、ココノツ君たち。先に始めちゃいましょうか」
サヤ「まだ明るくない? せっかくの花火が見えないよ」
ほたる「大丈夫!! いわゆる『おもちゃ花火』には色々種類があるわ!」 ガサゴソ
サヤ「また随分買い込んだねー」
ほたる「これなんてどうかしら? ロケット花火!!」 パンパカパーン!!
サヤ「あー、確かに音だけだった気がする。てか待ち切れないんだ……」
サヤ「空き瓶にセットして、と」
ほたる「それじゃ……。点火するわね……!」 ドキドキ
ジジジ...
ヒュルルルル......
サヤ「……」
ほたる「……」
サヤ「音は!? こうパーンって! うわ、すっごいモヤモヤする!!」
ほたる「火薬が湿気ってたのね。よく見たら製造日が一昨年……!」 ゴクリ
ココノツ「何かすみません……」
ほたる「あら。ココノツ君、いつの間に」
サヤ「遅いよ、バカ兄」
トウ「バケツに水を汲んできたんだろ。扱き使いやがって」
ココノツ「ロケット花火かぁ。ちょっと懐かしいね」
トウ「昔はよくやったよな。瓶を幾つも並べて、連続で打ち上げたりしてさ」
ほたる「多段式ロケットにできたら、きっと遥かな高みまで……!」 ウットリ
ココノツ「導火線の長さで調整しても、まとめては上手く飛ばないんですよね」
サヤ「タイミングよく空に投げたら、そこから点火して高く飛んでかない?」
ほたる「えっ」
トウ「ま、まあいいや。暗くなるまで時間潰せそうなのないか?」
ココノツ「えっと、これはどうかな。蛇花火」
サヤ「火を点けると燃えかすが伸びるやつだっけ」
ほたる「まったく花火らしくないところが、駄菓子みたいで悪くないわね!!」
シュワシュワシュワ...
ココノツ「(すごく地味だ……)」
トウ「つ、次だ次!! もっとこう! 何かあるだろ!?」
ココノツ「えっと、煙花火とか」
トウ「煙が出るだけじゃねーか! 煙幕かよ!!」
サヤ「色がついててかわいくない?」
ほたる「この商品は、赤、青、黄色の三色のようね」
ココノツ「信号機かな」
プシュウー...
ほたる「楽しいわよ、これ!! まるで忍者か戦隊ヒーローになった気分だわ!」
ゲホ、ゴホッ!!
ココノツ「あああ、ほたるさん、風下に立つから……」
サヤ「この煙、身体に悪くないのかな」
トウ「今更だよなぁ」
ココノツ「そういえば僕、パラシュート花火を持ってきてたんだった」
トウ「それだ!! でかしたぞココナツ!」
ほたる「すごいわサヤ師! この花火、落下傘が三つも仕込まれてるのよ!!」
サヤ「あ、うん。これって勝負の流れだよね」
ココノツ「だね。そろそろ日が暮れそうだし、思い出せてよかったよ」
トウ「二人とも慣れてるなー」
ほたる「誰が一番、落下傘をキャッチできるか!!」
ほたる「地面に着いたらノーカン!! 最下位にはペナルティが必要ね!」
トウ「トップの命令を何でも一つ聞くってのは?」
ほたる「じゃあそれで!」
ココノツ「ちょっと豆くん!? ほたるさんも!」
サヤ「な、何でも一つ……」
ほたる「三、二、一。点火!!」
ポン、ポンッ!!
ココノツ「二つしか出ない!? やっぱり湿気って……」
サヤ「これも売れ残りなんだ……」
トウ「一つ取ればトップは確定だな!!」 ダッシュ!!
ほたる「甘いわね遠藤くん。闇雲に追うのではなく、風の流れを読めば!!」
ヒュウウ...
ほたる「……」
ココノツ「ほたるさんがマークしてた方、川に落ちちゃいましたね……」
ほたる「ハッ! もう一つは!?」
トウ「退け、サヤ!!」
サヤ「邪魔だよバカ兄貴!」
ココノツ「わわ、僕の近くに流れてきた!?」
ほたる「でも、このままではサヤ師の方が先に……!!」
トウ「くっ! 後はお前に託すぞ、ココナツ!!」
ココノツ「豆くん!? 一体何を……!」
トウ「こいつは俺が足止めする!!」
サヤ「!?」
バッ
ココノツ「(豆くんがサヤちゃんのズボンをずり下ろした!?)」 ブーッ!!
サヤ「――!!」 バキッ!!
トウ「ぐはっ!? いま火花が……!!」
サヤ「花火と一緒に燃やしたろかァァ!!!」
ほたる「落下傘はココノツ君の手に納まったわね。漁夫の利といったところかしら」
トウ「おいサヤ! 爆竹とねずみ花火を一度に投げんな!!」 パンパン!!
ココノツ「本当にすみませんでした。命令権はサヤちゃんに差し上げます」 ゲザ
サヤ「……ココナツが謝ることはないけどさ。ま、権利をくれるっていうなら」
サヤ「……後で一緒に、その……」
ほたる「見てサヤ師! 手持ち花火の二刀流よ!!」 グルグル!!
しんみりとした線香花火には、もう少し時間が必要みたいだった。
おわり
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