春香「竜宮小町が解散!?」 P「ああ」 (30)

-事務所-

雪歩「そんな、え...?」

真 「ど、どうしてですかプロデューサー!」

真 「こんな、突然...」

P 「...理由は簡単だ」


P 「律子が765プロを辞めるからだ」


全員「!!?」

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やよい「律子さん、やめちゃうんですか!?」

美希「.....うそ、そんなのウソなの!!」

小鳥「美希ちゃん...」

P 「残念だが...本当のことなんだ」

響 「そんな...」

貴音「それで、律子嬢はどこに...?」

千早「竜宮小町の姿も見えませんね」

P 「ああ、律子たちなら社長室で話し合い中だ」

春香「律子さん、どうして...」

P 「それは......」

美希「ハニー!何か知ってるの!?」

P 「いや、しかし俺の口からは...」

美希「お願い!教えてほしいの!」ギュ

P 「......!!!」

小鳥「...話してあげても、良いんじゃないですか?」

P 「小鳥さん...」

小鳥「今なら社長も聴いていませんし」

小鳥「それに、理由を言わないとみんな納得しないと思います」チラ

全員「...っ!」コクコク

P 「...そうですね。わかりました」

P 「いいか、あまり言いふらしたりするなよ」

P 「律子が765プロを辞めるのは、社長との確執が原因なんだ」

千早「社長と?そんな話は聞いたこと無かったけれど...」

小鳥「それは多分、みんなに余計な心配をかけたくなかったんじゃないかしら...」

真美「律っちゃん...」

P 「社長というか...正確には高木...順二朗社長だな」

春香「順二郎...もしかして」

P 「765プロはもともと今の会長、高木順一朗さんが立上げた会社なのは知ってるよな」

P 「律子はその頃アイドル活動と事務員を兼任し、会社のため一所懸命に働いていた」

美希「....」ウンウン

P 「やがて律子は夢だったプロデューサーとなり、竜宮小町を立ち上げた」

P 「竜宮小町も最初は上手くいかないことも多く、あの頃は本当に大変だったらしい」

小鳥「でも、その時の律子さんの頑張りが評価されて」

小鳥「今ではお客さんからは絶大な信頼を得ているのよ」

美希「さすがは律子...さんなの!」

響 「うんうん!律子すごいんだな!」

P 「だが、それを面白く思わなかった人がいる」

雪歩「!!!」

貴音「まさか...」

P 「そう、それが」

P 「順二郎社長だ」

小鳥「......」


P 「竜宮小町は、律子が一から立上げ、支え、国民的なアイドルに育て上げた」

P 「竜宮小町は律子を心から信頼しているし、その律子の手腕や経験は確かなものだ」

P 「順二郎社長は、それが気に入らなかったんだろう」

P 「社長が律子に...どのようなことをしていたのか、詳しくは知らないが...」

P 「それが原因で辞めることを決めたんだと、俺は思う」

千早「我慢の限界が来た...ってことなのかしら」ポツリ

小鳥「...律子さん、私に一度だけ愚痴を漏らしたことがあったの」

小鳥「”もう、事務所には残れないかも...”って、一言だけ」

春香「そんな...」

美希「そんなの...そんなのおかしいの!!」バンッ

P 「お、おい美希...!」

美希「納得できないの!ミキ、社長にコーギしてくる!!」

P 「待て美希!」ガシッ

美希「やっ...はなして...!はーなーしーてー!!」バタバタ

P 「落ち着け美希、今あっちに行ったってどうにもならないだろ...!」

美希「律子がいなくなるなんて、そんなの...」

美希「そんなのいやなのー!!」バタバタ


ガチャ


P 「!!」


亜美「ふぇ~、つかれたぁ」

あずさ「あらあら~」

伊織「......」

律子「伊織、そんなむすっとしないで...」

律子「...あれ?どうしたんですか、みんなして?」キョトン

P 「律子!」

美希「律子!!」バッ

律子「わっ、こら、さんをつけなさいってば」コツン

春香「律子さん...!」

律子「春香?なんて顔してるのよ...あ、もしかして」チラ

P 「...すまん、話した」

律子「やっぱり...」ハァ

小鳥「プロデューサーさんを責めないであげてください。私がすすめたんです」

律子「いえ、隠していてもいずれわかることですから」

真 「律子...本当に辞めちゃうの?」

律子「......ええ。いま社長と話をしてきてね」

律子「来月いっぱいで私は765プロを辞める」

律子「そう、決まったわ」

美希「......!!!」

やよい「うぅ...」

響 「りつこぉ...!」

P 「......そうか」

P 「寂しくなるな」

律子「...ちょうど良い機会だったんです」

律子「プロデューサーとしてただガムシャラに走ってきて」

律子「竜宮小町が国民的アイドルになって、IAにも優勝して」

律子「年末の歌番組にだって出られましたし」

律子「私がここで出来ることは、これで全部かなって...思ってましたし」

真美「そんなこと...!」

P 「...辞めた後は、どうするか決めてるのか?」

律子「色々考えたんです」

律子「普通のOLになるかー、とかいっそまたアイドルに...とか」

律子「でも私は、やっぱりプロデューサーって職業が好きみたいです」

P 「じゃあ、またどこかのプロダクションで?」

小鳥「あ...律子さん、実は」

律子「え?」

小鳥「実は、律子さんが辞めるって情報がどこかから漏れたみたいで」

小鳥「うちに来ないかって打診が色々な事務所から来てるんです」

P 「えっ!もうですか?早いな...」

貴音「それだけ竜宮小町と律子嬢が評価されている、ということですね」

小鳥「876プロダクションとか、シンデレラガールズで有名なプロダクション」

小鳥「他にも色々と...」

律子「そうですか...ありがたいです」

律子「でもすみません。もう私、どうするかは決めてるんです」

真美「えっ、そうなの?」

律子「ええ。実はね、私」

律子「独立しようと思うの」

P 「!!!」

律子「資格も色々と取ってきましたし」

律子「一度、プロダクションの立上げから挑戦してみようかと」

真 「ど、独立...!すごい、すごいよ律子!」

千早「律子のプロダクション...どんなのものになるのかしら」

律子「簡単なことではないと思うわ...でも、きっとこれが私にとって一番いいと思うの」

律子「ただ......」

雪歩「ただ?」

律子「竜宮小町のみんなには...本当に、申し訳ないと思っているの」

伊織・あずさ・亜美「!!!」

律子「私のわがままで......こんな」

律子「途中であなたたちのプロデュースを放り出すようなことになってしまって」

律子「本当にごめんなさい」ペコリ

亜美「律っちゃん...」

あずさ「律子さん.........」

伊織「.........」

伊織「...なに言ってるのよ」

律子「....え?」


伊織「私はアンタについてくわよ」


律子「なっ...!!」

律子「い、伊織、あんたなに言って...」

伊織「勘違いしないでよね」

伊織「私は家の力に頼らないで」

伊織「自分の力で何かを掴み取るためにアイドルを始めたの」

伊織「そりゃ、今は売れっ子アイドルだけど...」

伊織「ここもほら、元々親が知り合いだからって入れてもらった事務所だし」

伊織「それじゃ100%自分の力ってわけじゃないでしょ?」

伊織「だからほら...あんたが作るなら、そこがいいっていうか...」

伊織「そう!自分のためよ!自分の!!」

律子「伊織...」ホロリ


響 (素直じゃないなぁ...)

真美(いおりんツンデレすぎっしょ→)

律子「ありがとう伊織...うれしいわ...」

伊織「.....ふんっ」プイ

あずさ「......」

あずさ「...私も律子さんについて行きたいです」

律子 「あずささんも?」

亜美「......!!」

律子「そんな、だってどうなるかわからないんですよ!」

律子「独立するとは決めましたけど、まだこれからな部分も多いですし...!」

伊織「なによ、始める前から失敗するつもりなの?」

律子「そんなんじゃないわよ!でも...」

あずさ「いいんです。それでも」ギュ

律子「え...?」

あずさ「これまで一緒に歩いてきたんです」

あずさ「これからも一緒に歩きたいって...」

あずさ「多分きっと、それだけなんです」ニコリ

律子「あずささん...!」

律子「ありがとうございます、あずささん...」

あずさ「いえ、これも私が決めたことですから」ニコニコ


響 「伊織とあずさも律子と行くのか...すごいプロダクションになりそうだな」

千早「そうね。なんだか少しどきどきしてきたわ」


亜美「.......」

P 「...亜美?どうしたんだ?」

亜美「!!」

亜美「亜美は...亜美は....」ギュ

律子「亜美...」

亜美「あ......律っちゃん....」

亜美「亜美は...」

律子「...無理しなくていいのよ」ギュ

亜美「!」

律子「私についてくるか、悩んでくれているのね」

亜美「...うん」コク

律子「...ありがとう、亜美」

律子「でもね、あなたまで私についてくる必要はないの」

亜美「え...?」

律子「だって私についてきたら、真美と離ればなれになっちゃうじゃない」

律子「私は、亜美と真美を引き裂いてまで、ついて来てほしいなんて思わないわ」

律子「そりゃあ、もちろん寂しいけどね...」

亜美「律っちゃん...うぅううぅ...」ダキ

律子「わっ...もう...しょうがないわね」ギュ

ーーーーーーーーーー
ーーーーーー

律子「落ち着いた?」ポンポン

亜美「.....うん」

律子「よし!」

亜美「ごめんね律っちゃん...亜美もやっぱりついていきたいけど...」

律子「もう、さっき決めたでしょ。あなたは残りなさい」

律子「しばらくして私達が落ち着いて、それでもまだこっちに移りたいなら」

律子「そのときにまた考えればいいわ」

亜美「...!」

亜美「うん!」

美希「.........」

律子「それに、竜宮小町の全員で移ったとしても竜宮小町の再結成は難しいかもしれないわ」

響 「えっ...?なんで?」

律子「社長との契約でね...」

律子「新しいプロデュースの方法を考えなきゃいけないわ」

美希「.......」

美希「.......律子、さん!!」

律子「美希?」


美希「ミキもいくの!」


全員「!!!??」

律子「....え」ポカーン

P 「美希!?」

伊織「はぁっ!?なんでアンタまでついてくるのよ!?」

美希「えー、だって、亜美の抜けた穴を誰かがカバーしないといけないでしょ?」

美希「ミキに任せとけば、問題なしって思うな」アハッ

あずさ「あらあら~」


春香「千早ちゃん」ボソッ

千早「春香?」

春香「なんだか、すごいことになっちゃったね...」

千早「...ええ。でも、みんななんだか楽しそうだわ」

春香「うん。こんなときなのに、おかしいね」クス

千早「...でも、これでいいのかも」

春香「えっ?」

千早「律子が独立して、あずささんたちが一緒についていく」

千早「きっとそのうち、共演したり、フェスで対決したりすることになるわ」

千早「でもきっと、私達は違う事務所になってもずっと仲間...家族なんだって」

千早「今の皆を見ていたら、そう思えるから」ニコ

春香「うん.....うん!」

春香「そうだね、事務所なんて関係ない」

千早「わたし達みんな」

春香「仲間だもんね!」



終わり

SMAP解散がショックだったので...

美希あずささん伊織のユニットなら
多分デビューと同時に爆発的な人気になると思います

ありがとうございました。

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