ジャン「は？訓練所の大清掃だと？聖誕祭だって言うのに？」



エレン「何今さら驚いてんだよ？前にも話あっただろうが」



ジャン「いや、確かにあったかも知れねぇが何で今日なんだよ？」



エレン「今日じゃ何か駄目なのか？」



ジャン「だってお前そりゃ今日は12月25日の聖誕祭だろ!?」



ジャン「街が浮かれとんちきになってるっていうのに何で俺たちは地味に掃除をしなきゃいけねぇんだよ？」



エレン「何言ってんだ？兵士に聖誕祭なんか関係無いだろ」



ジャン「チッ!!クソ真面目かよ!!」



アルミン「まぁまぁ、明日からは年末の休暇なんだから今日１日頑張ろうよ」



ジャン「へいへい…やる事はやるよチキショウ…歯ぁ磨いてくる…」ｽﾀｽﾀ…



エレン「ったく!!あいつは本当にだらけてんな!!」



アルミン「まぁ、ウダウダ言いながらも結局真面目にやるんだけどね、ジャンは」



エレン「あいつは自分の得になることにしかやる気出さないだろ」



アルミン「ハハ…まぁ、否定しづらい部分もあるね…」

～女子寮～



サシャ「今日の大清掃面倒ですねー」ｸﾞﾃﾞｰ…



クリスタ「でも明日から休暇だよ！前向きに頑張ろうよ！」



ユミル「ほれ、天使のありがたいお言葉だ。ちっとはやる気出しやがれ、芋」



サシャ「芋じゃありません…サシャです…」ﾌﾞｰ…



サシャ「それに私は掃除とか地味な作業は嫌いなんです!!」



サシャ「なんか…こう…やるんだったらパーッ!!っと解放的な事やりたいんです!!パーッ!!っと!!」



クリスタ「まぁ確かに…聖誕祭だしね…ちょっとしたパーティーとかもしたいよね…」



サシャ「あー…そういえば私の村では鳥焼いて食べてましたよ…飼ってるやつ！カリカリになるまで焼き上げるのが美味しいんですよ～！ウヘヘ…」ｼﾞｭﾙﾙ…

クリスタ「あ、涎たらしちゃダメだよサシャ…」



サシャ「ハッ…!!すみません!!今すぐ拭きます…」ﾌｷﾌｷ…



ユミル「…て、おい！私のシーツで拭ってんじゃねぇよ!!」ﾊﾞｯ!!



サシャ「あうぅ!!すみません…！」



ミカサ「私もシガンシナにいた頃の聖誕祭は、ちょっとしたご馳走を食べさせてもらってた」ﾋｮｺｯ



ユミル「ミカサか、唐突だな」



ユミル「やっぱこの時期の街は華やかだよな」



ユミル「あー…いっその事かったるい掃除なんて抜け出してクリスタと街まで愛の逃避行してー」

クリスタ「ダ、ダメだよ！そんなの！バカな事言わないでよ！」



ユミル「冗談に決まってんだろ！本当にバカ真面目でクリスタは可愛いなー」ﾜｼｬﾜｼｬ



クリスタ「ちょっとユミル!!髪の毛ぐしゃぐしゃにしないでよー!!」



ユミル「ほれほれ!!もっとだー!!」ﾜｼｬﾜｼｬ



クリスタ「あー！もう！止めてってばー!!」



ｷｬｰｯ!!ﾀﾞﾊﾊ!!…



サシャ「ハハ…相変わらず２人は朝から見せつけてくれますね」



ミカサ「まるで恋人同士…」



サシャ「言えてます」

ミカサ「見てると和む」ﾎｯｺﾘ…



サシャ「本当ですね」ﾎｯｺﾘ…



サシャ「でも、そんな事言ったらエレンとミカサも同じような物でしょう？」



ミカサ「？」



ミカサ「…私とエレンは、そういう関係では…」



サシャ「えー？似てますよ～？過保護でクリスタを可愛がってるユミル、それを嫌がりつつも満更でも無い様子のクリスタ」



ミカサ「…私はエレンに対して過保護でも無いしエレンは、そもそも私を嫌がってない、のであの２人とは違うと思う」



サシャ「え…？…自覚無かったんですか？」



ミカサ「？とにかく私とエレンは恋人同士という関係ではない。家族だから」



サシャ「家族ですか、恋人より踏み込んだ関係ですよね」



ミカサ「当然」

ミカサ「仮にエレンに恋人ができたとしても私達は、それ以上の関係でむすばれている」




サシャ「す、凄い自信ですね…」



サシャ「でもミカサはエレンの事好きだと思った事は無いんですか？」



ミカサ「好き…だけど、家族を恋愛対象として好きになるのは変だと思う」



サシャ「んー…そんなもんですかねぇ？」



ミカサ「じゃあ例えばサシャのお父さんを恋愛対象として見る事が出来る？」



サシャ「…」



サシャ父『コラー!!サシャーッ!!また、冬の備蓄食い漁ってからに!!』



サシャ「100%無理です…!!」



ミカサ「でしょ？それと同じ」



サシャ（いや…全く同じじゃないと思うけど…まぁ、いいか…）

ミカサ「それよりサシャこそいないの？」



サシャ「へ？何がです？」



ミカサ「好きな人」



サシャ「」ﾌﾞｰｯ!!



ミカサ「サシャ…汚い…」ﾌｷﾌｷ



サシャ「ミ、ミカサがいきなり変な事言うからビックリしたんです!!」



ミカサ「それで、どうなの？」



サシャ「え、えぇと…」ｱﾀﾌﾀ

ミカサ「…」ｼﾞｰｯ…



サシャ「うっ…そんな真っ直ぐ見つめないで下さいよ…」



ミカサ「いるの？いないの？いても相手は聞かないから」



サシャ「ほ、本当ですか…？」



ミカサ「！」



ミカサ「ということはいるのね？」



サシャ「…///」ｺｸ…




ミカサ「相手は誰？」ｽﾞｲｯ!!



サシャ「言ったそばから約束破棄しないで下さいよ～！」



ミカサ「一生のお願い」