健夜「去り行く者達の権利」 (128)

咲のSS 100レスくらいの予定
作成しながらだからゆっくりしていってね
クリスマスらしい素敵なSSにしたいね

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450940401

咲ちゃん出ないSS
メインはプロの皆さんだよ


A「…………」

B「……あンた、正気ですかい?」

C「無謀だな、こんな計画……」

D「大沼プロ……」


大沼「…………」


A「PLAN『K』、婚活計画ね……」パサッ

B「これを相談するために、知り合いの私たちを読んだのです?」

C「テレビ局も協力するとはいえ、よくこんな計画を考えたものだ」

大沼「…………」

D「……私は、この決断に賛成だ」


A「…………」

D「日本が現在抱えている、少子高翌齢化問題
  それを解決する為に『K計画』は有効と考える
  それに、一般人から注目されている『彼女たち』が幸せになったら
  結婚というもの自体が注目され、日本を救うかもしれん       」

B「手に入れられたら……ですよね?」

C「リスクが高過ぎると思うが……」


大沼「私は彼女たちを信じている」


B「ま、難しい話はお偉いさん同士にしてください」

C「俺ら雀ゴロに意見を聞くこと自体が間違っている」

大沼「…………」

C「これで帰らせてもらう」ガチャ

B「私も、失礼」スッ

D「…………」

大沼「…………」


A「それじゃあ、俺も帰ろうかね……」スクッ

D「……待て」

A「ん?」

D「君は、この計画をどう思う?」

A「さぁね、やってみないと分からないんじゃない?」

大沼「…………」

A「……俺から言えるのはただ一言」ガチャ


A「狂気の沙汰ほど面白いっ……!」

あい、いったん休憩
17:00から再開します
ポップコーンやジュースでも用意して待っててね


場面変わって――


健夜「結婚することになりました!」

恒子「大丈夫?熱はなさそうだけど――」ピトッ

健夜「私はいたって真面目だよ!!」

恒子「…………ファッ!?」

健夜「驚くの遅いよ!」

恒子「ファッ!ファッ!?」

健夜「驚き過ぎだよ!失礼だよ!」


恒子「いや、マジでおったまげましたわ」

恒子「月までブッ飛ぶこの衝撃」

健夜「ホントに失礼だね!」

恒子「まさか、いつのまにすこやんに恋人が……」

健夜「へ?恋人はいないよ」

恒子「……うん?」


恒子「え?あれ?結婚……するんだよね?」

健夜「そうだよ?」

恒子(恋人は……いないんだよね?)

恒子「あ、もしかして彼氏って言われた方が良いってこと?」

健夜「ううん、恋人はこれからできるんだよ」

恒子(……ああ、そっか、現実からトリップしてるだけか……)


恒子「今日も試合があったし、疲れてるみたいだね」ニコッ

健夜「別に、私疲れてないよ?」

恒子「無理しなくていいって、今日はゆっくり休んでよ」ニコニコ

健夜「え?一緒に居酒屋行かないの?」

恒子「また今度ね!じゃね!」スタスタ


健夜「……変なこーこちゃん」キョトン


恒子「ふぅ、危なかった……」

恒子「あの状態のすこやんとなら確実に朝までハシゴだもんね」

恒子「しばらく近寄らんとこ」

はやりん「あれー、福与アナじゃないですかー☆」

恒子「あ、どうも瑞原プロ」ペコリ


はやりん「これから帰るの?いつも一緒の小鍛治プロは?」

恒子「いっ、いつもだなんて……///」

恒子「すこやん、ちょっと忙しそうだったので先に帰ろうかなって」

はやりん「うんうん、そりゃ忙しくなるよねー」

恒子「…………?」

はやりん「それじゃ、今日は私に付き合わない?」


恒子「あー、折角ですけどすみません」

恒子「新しい企画やるみたいで、早朝から打ち合わせなんですよ」

はやりん「むぅ、それは残念だね、結婚してからじゃ忙しくなるし~」

はやりん「結婚式挙げるまでには絶対一緒に飲みにいこーね!」

恒子「ええ、……んん?式?」


恒子「あの、結婚式って誰のですか?」

はやりん「私のだけど?」

恒子「え!瑞原プロ恋人いたんですか!?」

はやりん「今はいないよ?これからできるんだ★」キラキラ

恒子(ああ……コイツもか……)


咏「あっれー、珍しい組み合わせだねぃ」


恒子「三尋木プロ、どうも」ペコッ

咏「あい、どうも~」ヒラヒラ

はやりん「咏ちゃん、二人で飲みに行かない?」

咏「いいですね、私たちの婚前祝いに一杯いきますかぁ~」

恒子(ファッ!?アラサーコンビだけでなく三尋木プロまで!?)

恒子「三尋木プロは……恋人いるんですか?」

咏「んや~、これからできるらしい~」

恒子(三尋木プロは割とまともな方だと思っていたのに……)


咏「よくわっかんねーけど、テレビ局に感謝だなー♪」

恒子(……テレビ?)

はやりん「小鍛治プロも誘いたかったけど忙しいみたい」

咏「そりゃいきなり言われるとねぇ」

はやりん「収録の最長は2ヶ月間の企画らしいもんね☆」

恒子(……企画!?)

咏「私だってちょっと前に準備終わったばかりですし」


恒子「あの、その話詳しく聞かせてもらえませんか?」


数日後 某会場


健夜「こんにちわ」

咏「こんちわー、小鍛治プロ」ヒラヒラ

良子「どうも」ペコ

晴絵「声をかけてくれてありがとうございます」

はやりん「みんな頑張ろうね~☆」


久保「私や赤土さん、プロじゃないんですけど……」

靖子「人数足りなかったからいいんじゃない?」

久保「呼んでくれたことには感謝するが……」

理沙「おなかへった!」プンスコ

靖子「そうですねぇ、あーカツ丼あるかなー」

久保(この二人は主旨を理解してるんだろうか?)


大沼「それでは、只今よりテレビ局との協力による企画」

大沼「婚活活動 『K計画』 を開始する」


大沼「現在、日本は大変深刻な問題を抱えている」

大沼「それが少子高翌齢化問題だ」

大沼「まぁ、概要についてはうぃきぺであでも参照してほしい」

大沼「K計画の成功は、その問題を解決する第一歩となるかもしれない」

大沼「是非とも頑張ってほしい!」

大沼「そして、若人たちに勇気を与えてほしいのだ!!」

全員「おー!」


大沼「現在、日本は大変深刻な問題を抱えている」

大沼「それが少子高翌齢化問題だ」

大沼「まぁ、概要についてはうぃきぺであでも参照してほしい」

大沼「K計画の成功は、その問題を解決する第一歩となるかもしれない」

大沼「是非とも頑張ってほしい!」

大沼「そして、若人たちに勇気を与えてほしいのだ!!」

全員「おー!」


作戦参加者 8名

小鍛治健夜 つくばプリージングチキンズ所属

瑞原はやり ハートビーツ大宮所属

赤土晴絵  阿知賀女子学院麻雀部顧問

野依理沙  エミネンシア神戸所属

三尋木咏  横浜ロードスターズ所属

戒能良子  松山フロティーラ所属

藤田靖子  佐久フェレッターズ所属

久保貴子  風越女子高校麻雀部顧問


大沼「期間は試合日等を除いた2ヶ月」

大沼「司会はこの大沼秋一郎、そして――」

健夜「あっ!」

恒子「…………」

大沼「福与恒子アナウンサーの二人で行わせてもうらう」

恒子「宜しく御願いします」ペコリ


咏「あれぃ?福与アナじゃん」

はやりん「小鍛治プロ、知ってたのー?」

健夜「いいえ」

恒子「…………」

健夜「こーこちゃーん!」ヒラヒラ

恒子「……あ、ん……」ニコッ

健夜「?」


大沼「本格的な婚活の前に練習をさせてもらうことになってるが」

大沼「志願者はいるだろうか?」

健夜「わわわ!私やってみたいです!!」

大沼「他には――」

全員「」ドキドキ

大沼(そうか、経験が浅い娘たちばかり……か)

大沼「では、今回はお見合い形式でやってみようか」


ファーストコンタクト


○○「あ、どうも初めまして○○と申します」

健夜「はっ、初めまして!」

○○「試合、どきどき見ています」

○○「ご活躍されていますね」ニコッ

健夜「あっ、ありがとうございます!」

健夜(見た目はフツー、だけど童顔で爽やか系!)


初めて体験した婚活は、想像していたより遥かに神々しかった


○○「健夜さん、ご趣味は――」

健夜(――――ハッ!)

健夜(しっ、しまった!いつのまにかペースを握られている!!)

健夜(こんなのじゃ駄目よ!しっかりしろぉ!小鍛治健夜っ!!)

健夜「あっ、あの!ちなみに年収はいくらですか!!」

○○「…………え?」

健夜(流れを引き戻す!!)


健夜「年収を聞いています」ゴッ

○○「あ、はい、320万くらい……です、ね」

健夜「大卒営業職、ですよね」

○○「はっ、はい……」

健夜「6年目の28歳にしてはえらく少ないと思いますが?」ニヤリ

○○「うっ……」グサリ


大沼「いっ、いや、それは彼の勤務先は地方の会社なのだがな」

大沼「性格は穏やかだし、中小企業でも有名メーカーの子会――」

健夜「これが私の年収と今の貯蓄です」バン

○○「え、こここここんなに、ぐはぁあああああっ!」

健夜「私たちに釣り合う白馬の王子様」

健夜「貴方にはその資格はありません」ドーン

○○「うっ、うわーーーーーーん!」ダッ


大沼「あ……ちょ……」

健夜(ふっ、フッた!初めてのお見合いで私からフッたわ!!)

健夜(これぞ意識高い系と言われるナウくてデキる女の余裕!)

健夜(これからの婚活ではきっと凄いイケメンが出てくるはず!)

健夜(顔も給料も平凡な一般人なんて相手にしない)

健夜(そんなオーラを出していかないとね!!)ドヤッ

恒子(すこやん……)


はやりん「すこやん!カッコイイー!!」キラキラ

晴絵「流石の精神力、見習わないと……」グッ

野依「ごはんまだ!ごはん!」プンスコ

咏「ま、負けてらんねー!」

靖子「わーわー」←深く考えてないタイプ

久保「え……わっ、わー!」←周りに合わせるタイプ


『うおおおおおおおおおお!!』


大沼(……これ……ちょっとマズくね?)アゼン

良子「あ、すみません急に具合悪くなったのでこの企画降ります」

良子(同類に見られる前に退散しないと……)スススッ

良子「それと先程の方の連絡先教えてもらえませんか?」


戒能良子 収録前に体調を崩したらしく リタイア


恒子「…………」

みな、浮かれていた……

彼女たちの間違った『女子力』で

不安や焦りを最初からかき消してしまっていた

もう、後戻りはできなかった……

現場にいるスタッフさんたちの

「……彼女たちの結婚運を祈ろう」

そう、震えながら紡ぎ出された声を私は黙って聞いていた

15分休憩します^^


婚活は2日に一度行われることになるが――


恒子「え!所持金0円!?」

大沼「ぬ、ぬぅ……」

野依「おなかいっぱい!まんぞく!」ホッコリ

スタッフ「あの、どうしましょう?」


大沼「参加費は各個人の自腹でしたね?」

スタッフ「え、ええ……」

スタッフ「こちらはあくまで場所や勉強会の提供ですので」

スタッフ「まさか、一週間も経たずになんて……」

恒子「参加費ってそこまで高くないですよね?」

大沼「うむ、良心的な金額のはずなのだが……」


恒子「野依プロ、いくら準備してきてたんですか?」

野依「にまんえん!ゆきちさんふたり!」ブイッ

スタッフ(たった2万て!?)

大沼「……野依プロ、参加は延長するかね?」

野依「料理飽きた!帰る!」プンスコ

スタッフ「そ、そうですか……」

恒子(何しに来たんだろうこの人……)


野依理沙 所持金が0となり続行意志なく リタイア


6度目の婚活でそれは起こった


△△「すみません、お断りさせていただきます」

久保「(^p^)」

靖子「おっ、おい!久保……」ユサユサ

恒子(目が虚ろだ……)

スタッフ(カウンセラー必要かも……)

大沼「…………」


健夜「だ、大丈夫ですかね?」オロオロ

はやりん「ど、どうだろうね……」」アセアセ

晴絵「今回のは特に力入れてたみたいですよ……」

咏(なんか雲行きが怪しくなってきたねぃ……)

靖子「久保ぉ……」


断られ続けることによって自信を失っていき
精神的にも参り不安に襲われる 婚活イップス


8度目の婚活でまた1人


靖子「私のために毎朝カツ丼作ってくれ!」

××「嫌です」

靖子「(^p^)」

恒子「藤田プロ!?」

靖子「婚活……舐めてた……」バタン

大沼「スタッフ!担架を!」


かき消したはずの感情

焦りと恐怖が溢れ出してきていた

動揺していた……

彼女たち、女の価値を否定されるようで

恐れていた……

自分たちが幸せになる為にあるはずの、婚活を


恒子(…………)


回想 企画開始から数日前


恒子「どういうことですか!」バン

大沼「…………」

恒子「読ませてもらいましたよ、この企画書……」

恒子「そして立案したのが大沼プロ、貴方ですか!」

大沼「…………」

恒子「何を思ってこんな無謀な計画を……」


恒子「それも……私が進行役だなんて……」

恒子「彼女たちの顔を見ましたか?話を聞きましたか?」

恒子「とても輝いていたんですよ……」

恒子「自分が結婚できることを疑っていなかった」

大沼「…………」

恒子「彼女たちを笑い者にしたいんですか!」


恒子「貴方は今回の企画で、何人結婚できると思っているんです?」

大沼「友人たちが出した結婚確率は、極めて低かった……」

恒子「それでもこの企画を立案した」バン

大沼「私は……彼女たち全員の結婚を信じている!」


恒子「…………」

(過酷な状況であっても結婚したいと願う者たちの意思……)

(私は、最後まで見届けられるのだろうか……)





       婚活は さらに激しさを増していった







 勝利!!


              夫婦になる☆

















               まだぁ~?

 勝利!!
          家    早く!早く!早く!!
お願い早く!  に
          帰    夫婦になる☆
          り
          た        結
お父さん     い          婚
 お母さん


初日の練習で行ったお見合い

その映像は、男性参加者全てに見られていた

年収500万円に届かない者の半数は自信を失い

半数はジョークかと思い、会ってみたがその通りであり

残ったイケメン系の富裕層たちだが……

その痴態見て結婚したいと当然思うわけがなかった

そして、ついに女性参加者の中にも

婚活失敗が原因でいなくなる者が出始めた


咏「」ダラダラ

はやりん「咏ちゃん!」

咏「高望みし過ぎたせいだ!うわーん!帰る!!」シュタタタ

健夜「三尋木プロどこに行くの!?」

晴絵「」ガクガクブルブル


1人ずつ……目の前の参加者が、いなくなった……


靖子「しばらく旅に出ようと思います……」ボー

久保「自分を見つめ直したいと思います……」トオイメ

大沼「…………」

恒子(…………)


三尋木咏 婚活イップス末期症状になり リタイア
藤田靖子 婚活イップスから回復せず リタイア
久保貴子 婚活イップスから回復せず リタイア


               まだぁ~?

 勝利!!
          家    早く!早く!早く!!
お願い早く!  に
          帰    夫婦になる☆
          り
          た        結
お父さん     い          婚
 お母さん


               まだぁ~?

 勝   い         ど
     き    み    う    く!早く!!
     お    ん    せ
      く     な        なる☆
     れ
      る             結
お父さ       い          婚
 お母さん


健夜「馬鹿野郎!」グッ

晴絵「うぐっ……!」

スタッフ「小鍛治プロ!?」ザワッ

はやりん「すこやん!駄目だよ!」ガシッ

健夜「なんであんなこと書いた!言え!なんでだ!!」

恒子「やめてぇ!!!!」


大沼(福与くん……)

はやりん「……うぅ……」ツウゥ

晴絵「うっ……くっ、ひっく……」グスッグスッ

恒子「もう……やめてよ……」ポロポロ

健夜「……くぅっ……ううっ……」ブワッ


誰もが、怖さと怒りと悲しみで一杯だった……













健夜「」

はやりん「」ポロポロ

大沼「」

恒子(…………)

残り2週間を切ったその日
また、参加者が1人いなくなった

赤土晴絵 婚活がトラウマとなり阿知賀で療養 リタイア
 詳細:番組外で結婚詐欺に遭ってしまう
      被害は金銭だけであったが、男性不信となる




                   タタカイ
       そして 彼女たちの婚活は終わった






スタッフ「お疲れ……様でした……」フカクオジギ

大沼「すまなかったな……」

はやりん「いえ、大沼プロのせいではありませんよ」

はやりん「正直言って認識が甘かったと思います」

大沼「……」

はやりん「ですが、結婚を諦めたわけではありません」

大沼「――!」


はやりん「女性は婚活を知った時、男性の価値観を知る」

はやりん「……女の限界を知る」

はやりん「夢など、いつか覚めてしまう事を知る」

はやりん「簡単に乗り越えられると思っていたのが浅はかでした」

はやりん「それでも……夢は見続けていたいですから☆」ニコッ

大沼(すまんっ……!)ツウゥ


はやりん「では、ありがとうございました」ペコリ

スタッフ「はやりーん!頑張ってー!」フリフリ

スタッフ「応援してますからー!」

スタッフ「…………大沼プロ」トントン

大沼「なんでしょう?」クルッ


健夜「…………」


大沼(小鍛治プロ……)

健夜「…………」

大沼(なんて言葉を掛けてやれば……)

恒子「……すこやん」

大沼(福与アナウンサー?)

恒子「私は、貴女が好き」

スタッフ一同「!!?」


健夜「…………」

恒子「……いや、好きだった、だね」

恒子「たぶん……ずっと、前から……」

健夜「…………」

大沼「」

スタッフ「」


健夜「……私はね」

健夜「こーこちゃんが好きかどうか分からない」

恒子「…………」

健夜「そういうの、いつの間にか通り越してた」ニコッ

恒子「そっか」ニコリ

大沼「」


健夜「こーこちゃん……」

健夜「今、傍に居てくれるのが貴女で良かった」

健夜「凄く……そう思う……」

恒子「……」

健夜「これって、好きって事なのかな?」

大沼「」


健夜「……でも、何か……」

健夜「もっとそれ以上のものを感じる」

健夜「貴女が傍に居てくれたから……私……」

恒子「すこやん」ギュッ

恒子「なぁ……結婚できる国にEXODUSしようや……」

健夜「……うん」ポロポロ


スタッフ(レズに逃げやがった!?)


恒子「すみません、マイクいいですか?」

スタッフ「……え、どうぞ?」

恒子「―――以上が、彼女たちの戦いです」

恒子「これを見てくれる人がいる事を、祈ってます」

健夜「……行こう、こーこちゃん」ギュ

恒子「そうだね、すこやん……」ニコッ


大沼「……」

D「行ってしまった、か……」

スタッフ(え?元首相!?)ザワッ

D「その映像、どうするつもりだ?」

大沼「世に出すつもりはありません」

大沼「それが、私のせめてもの償いです……」

D「そうだな、その方がいいだろうな……」


?「……ふーん」


その深夜

ジリリリリンッ ジリリリリンッ

大沼「むぅ、なんだこの時間に」ガチャ

B「夜分遅くに御無礼」

大沼「珍しいな君から電話なんて」

B「……『アレ』、大沼さんの指示ですか?」


大沼「『アレ』とは?」

B「やはり知りませんでしたか……」

B「今メール送りました、そのアドレス開いてみてください」

大沼「うん?ああ、分かったよ」ブゥン

B「では、これで失礼」ピッ

大沼「いったい、何が――――!?」カタカタカタカチッ





http://www.dailymotion.com/video/x676aq_angela-peace-of-mind_music






恒子『―――以上が、彼女たちの戦いです』

恒子『これを見てくれる人がいる事を、祈ってます』

大沼「こっ、これは……」

大沼「なぜ、この映像がインターネットに!」

大沼(それも無駄なシーンは編集されている!!)

大沼(編集せずに破棄したと聞いていたが……)

大沼「……いったい、誰の仕業なのだ」





その夜 多くの女性視聴者が涙を流した





早朝 某ネットカフェ


D「……」ツカツカツカ

店員「ちょ、困ります!お客さ――元総理!?」ザワッ

D「……」ガラッ

A「ククク、そろそろ来ると思ってましたよ……」

D「出ろ、話がある」

A「とりあえず、おはようございます」スクッ


D「単刀直入に聞く、なぜネットに流した?」

A「…………」

D「事と次第によってはタダでは済まさんぞ」

A「ふふっ……」

D「彼女たちを名誉を踏みにじる気か!」

D「どれほど『無念』だったであろうか……」

A「……そう、その『無念』ってヤツ」


A「アンタの考え方を否定するつもりはないさ」

A「戦って逝った者たちを嗤うつもりもない、が」

A「この『無念』を見せることが大切なんじゃない?」

D「……それが、君の意図したことか」

A「あの人たちは戦った、幸せを追い求めてね」

A「その軌跡を消したくなかったんだろうな」

A「ROLを見た>>1だって悲しみ以外に温かさを感じた」


A「仕方ないのさ、今回の結果も」

A「確かに『無念』だったろうさ、だが――」

A「『無念』であることが『生の証』だ……!」

A「思うようにいかねぇことばかりじゃねえか……」

A「婚活するってことは……!」

A「不本意の連続、時には全く理不尽な酷いお断りだってある」

A「けどよ、たぶん……それでいいんだな……」


A「そう、『無念』が『願い』を光らせる……!」

D「…………」

A「いいじゃないですか、婚活失敗しても……!」

A「いいじゃないですか痛い女でも……!」

A「痛くても熱いなら上等……」

A「いや、やっぱり痛いのは嫌いだな」フフッ

D「コラ」ポカ













数時間後 長野県清澄高校近辺


京太郎「ん~、昨日のバルサ強かったなぁ~」

美穂子「すみませ~ん」ムギュ

京太郎「ほぁ!?」

美穂子「清澄高校の須賀君ですね、大ファンなんです」

京太郎「ななな、なんで風越の福路さんが――」

和「ちょっと!何やってるんですか!!」


京太郎「おお、のど――」

和「私の須賀君に手を出さないでください!」

京太郎「」

美穂子「はぁ?私の須賀君ですよ?」ギュ

和「私のです!」ムギュ

京太郎(何が起こってるんだ?幻術なのか……!?)


和「だいたい、いくら咲SSだからって」

和「何の脈絡もなく風越のレズが須賀君狙うんですか!?」

美穂子「うるさいわね!エロ同人で1回出てるからいいのよ!」

和「咲さんにフラれたときを考えてストックするつもりなのに!」

美穂子「私だって久が駄目だった時の優良物件確保するの!」

和・美穂子「ぬぐぐぐぐぐぐぐ……」

京太郎「ひいぃ!何か怖いから逃げるー!!」スタコラサッサ


オンナたちは婚活の『無念』からキープの概念を理解した


長野県 龍門渕家


ハギヨシ「さて、休憩にしましょうか――ん?」

透華「…………」

ハギヨシ「透華お嬢様?」

ハギヨシ(はて、まだ授業中のはずですが?)

透華「ハギヨシ、貴方はこの龍門渕家の執事ですわよね」

ハギヨシ「……?はい、従順な執事でございますよ」ニコリ

透華「なら私を抱きなさい、命令です///」

ハギヨシ「はい、かしこまりま――――ファッ!?」


透華「////」ヌギヌギ

ハギヨシ「お嬢様、いきなり何を――」

一「あー!やっぱりいた!!」

衣「ずるいぞ!トーカ!!」

純「抜け駆けはよくねーよなぁ?」

歩「私だって萩原さんに孕ませられらいのに!」

智紀「歩、恐ろしい子っ……!」


ハギヨシ「」


透華「ひっ、控えなさい!主は私なのですよ!」

衣「片腹痛し!」

一「卒業までは休戦と決めたのは透華だよね」

歩「私なんていつも襲うの我慢してるんですよ!」

智紀「純、この子は危険」

純「亀甲縛りでふんじばっておくか」

ハギヨシ「身の危険を感じました!失礼します!」スタコラサッサ


オンナたちは婚活の『無念』からデキ婚勝ちの概念を理解した


○○「戒能さん、本当に良かったの?」

良子「ノープロブレム、ノープロブレム」

○○「俺田舎住みだし、給料だってそんな多くないし」

良子「私も田舎出身だし気にしませんよ」

良子「いざとなったら私も稼ぐし♪」チュ

良子(大沼プロのお墨付きなら信頼できます)

良子(こんな性格良い男、絶対に逃がさないですYO)


オンナたちは婚活の『無念』から普通の大切さの概念を理解した


C「全国各地で女子のアタックが発生しているらしい」

B「私も見かけましたね、例の映像流出から急に」

A「クックック……」

D「あれを戒めにして希望を探すようになった、か」

大沼「……」

D「大沼プロ、彼女たちの戦いは決して無駄ではなかったな」

大沼「……いや、それが――」


京太郎「ひええええ!」

和・美穂子「待てやゴラー!」

ハギヨシ「あわわわわわ!」

龍門渕一同「逃がさーーーーん!!」

京太郎「はっ、ハギヨシさん!?」

ハギヨシ「須賀君!貴方もですか!」


京太郎「俺のおっぱい好きはもういなくなったのに……」

ハギヨシ「私も貴方と繋がってからずっとそうです」ニコッ

京太郎「ハギヨシさん////」

ハギヨシ「京ちゃん////」

京太郎「辿り着けるでしょうか、楽園に」

ハギヨシ「イケますよ、二人なら」コイビトツナギ


         ハギ京『 二人なら 』


A「」

B「」

C「」

D「」

大沼「確かに女性の必死さでカップル成立が増えた」

大沼「だが、必死になった女に付きまとわれ……」

大沼「安息を求めゲイカップルになる者も増えてるらしい」


A「ふふふ、参ったな(笑)」

D「いや、この責任はとってもらうぞ」

大沼「入って、どうぞ」

はやりん「貴方が私のダーリンですね!」

B(うわっ……)ザワッ

C(このプロきつい……)ザワッ

A「ククク……狂気の沙汰ほど面白いっ……!」アセッ


                      完

終わり!みんなも良いクリスマスにしよね!

Cは哲也さんってことにしておきますね
うーん、他3人に比べると存在感が・・・

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