八幡「暇だな」結衣「小ネタ集やろうよ!」雪乃「はぁ…」 (36)

■結衣「名探偵っスか!?雪乃ちゃん!」

結衣「ゆきのんは近所でも評判の美人高校生だよ」

結衣「この世のすべての犯罪者は、たとえ同じ学校の生徒だろうが」

結衣「決して容赦することなく警察に通報するくらいの心構えだよ」


「タスケテー」


結衣「って、さっそく事件みたい!」

戸塚「助けてー!悪質なストーカーが追いかけてきて!」

結衣「悪質なストーカー!?」

八幡「ウエヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ//」

八幡「戸塚ーーーーーお医者さんごっこしようぜーーーー」

八幡「大丈夫だーーーーー。男同士でやることだからーーーー何も問題ねーよーー」

八幡「うへへへへへへへへへへへへ//」


ピーポーピーポー


警察「おとなしくしなさい!」

八幡「ち、違う!俺は変態じゃない!変態という名の紳士…」

警察「そういうのはいいから!」

結衣(死んだ目で半笑いのヒッキーがマジ怖かったから、ゆきのんじゃなくて警察呼んじゃった…)



「さすが雪乃ちゃん!登場せずに事件解決!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449197605

いい切れ味だ

■雪乃「比企谷くんを無視してみるわ」

ガラララッ

八幡「うす」

雪乃「こんにちは」

雪乃(挨拶ぐらいはいいわよね)



  *  *  *



八幡「じゃ、帰るわ」

雪乃「さようなら」


雪乃「…」

雪乃(ふぅ…今日の部活も終了…)

雪乃「…」

雪乃「………」

雪乃(部活中…会話が皆無だったわね)シュン

■いろは「先輩ー先輩ー先輩ー♪」八幡「…」

いろは「という感じで、葉山先輩と遊べなかったというかー」

八幡「…」

いろは「先輩、聞いてます?」

八幡「あー、聞いてるぞ」

いろは「むー」ブスー


八幡(前々から疑問だったんだが、なんで俺の事『先輩』なんだろう…)

八幡(葉山や雪ノ下の事は『葉山先輩』『雪ノ下先輩』なのに…)

八幡(…)

八幡「なぁ…」

いろは「なんですか?」

八幡「俺の名前知ってる?」

いろは「は?なに言ってるんですか?」

八幡(いろはす、素の声マジ怖い。マジいろはす)

八幡「い、いや、俺の事『先輩』って呼ぶからさ。ほかのやつは『○○先輩』なのに…」

いろは「あー、もしかして、『俺も一色に名前で呼んでほしいな』アピールですかー?本当にキモいんでやめてください」

八幡「いや、そういうわけじゃないんだが…まぁ、この件は忘れてくれ」

いろは「…」



いろは(最初は眼中にもなかったから、覚えるつもりもなかったんだけど…)

いろは「…」

いろは「今さら名前で呼ぶのも…なんか意識しちゃったみたいで恥ずかしいというか…」ボソッ

八幡「ん?何か言ったか?」

いろは「いーえ、それよりですね。葉山先輩がー」

八幡「あー。はいはい」

■八幡「最近、ラッキースケベが多すぎて困る」雪乃「…」

雪乃「相談があるというから、何かと思えば…」

結衣「ヒッキー…キモイ」

八幡「いや、俺の話を聞いてくれ!」

結衣「えー」


八幡「今日、偶然、戸塚が転ぼうとして、俺が受け止めたんだ」

八幡「すごくいい匂いで、俺の意識が飛びそうになってな」

雪乃「…そう」


八幡「昨日は、俺が体操服に着替えるところを偶然戸塚に見られて」

八幡「戸塚の目を…純粋な目を…俺の半裸なんかで汚してしまって……」

結衣「…同じ男子だから、何も変じゃないし」


八幡「一昨日なんか-----」

  *  *  *



八幡「という感じだ」

雪乃「…そう、よかったわね」

結衣「…うん、よかったね。ヒッキー」

八幡「お願いだ!助けてくれ!このままだと興奮して夜も眠れなく…いや、戸塚に悪くて申し訳ない」


雪乃(はぁ…)

結衣(というか、あたしでラッキースケベあればいいのに…)


雪乃・結衣「はぁ…」

八幡「どうにかしてくれよ!ラブコメの神様!」

■八幡「…」雪乃「比企谷くんが不機嫌のようね」

八幡「…」ムスー

雪乃(比企谷くんが不機嫌だわ…なぜかしら?)

八幡「…」

雪乃「ふむ。暇だし少し考えてみましょうか…」

八幡「…」

雪乃「まず、比企谷くんは私が好き。これは決定的ね」

八幡「…」

雪乃「ああ、そういえば、昨日、知らない男の人に道を尋ねられたわね」

雪乃「その時にたまたま比企谷くんもいたわ」

雪乃「なるほど。それで嫉妬しているわけね」

雪乃「ふぅ…まったく男って面倒ね」クスッ




八幡「いや、歯が痛いだけなんだが」

雪乃「え?」

八幡「あと、全部聞こえてたからな。さっきの」

雪乃「………………………………………………え?」




  *  *  *



ガラララッ

結衣「やっはろー………って、あれ?いろはちゃん?」

いろは「こんにちはです。結衣先輩」

結衣「あれ?ゆきのんとヒッキーは?」

いろは「雪ノ下先輩が『お寺に修行に行く』って、言い出したらしくて、それを先輩が止めに行ってくるらしいです」

結衣「お寺…巫女さんにでもなるのかな?」

いろは「いや、それは神社だと思いますよ。結衣先輩」

期待

一個目がギャグ日で草

■結衣「ヒッキーに恋人ができたの!?」八幡「ああ」

雪乃「…」

結衣「…」

いろは「なるほど、それでお二人は失神しているわけですね…」

平塚「ああ、そういうわけだ」

雪乃「い、いえ。よく考えたら、あの男の勘違いの可能性もありえるのですが」

平塚「復活したのか、雪ノ下」

雪乃「告白もしていないのに近くにいるだけで、付き合っていると勘違いしている可能性が」

結衣「えへへ~」

雪乃「いえ、あなたの事ではないわ」

結衣「え?」


いろは「なるほど、だから最近わたしに優しく…」

雪乃「なっ!?」

結衣「え!?なに!?どんな感じで優しくしてくれたの!?」

いろは「例えばですね。今日、図書館で高い所にある本を先輩がとってくれました♪」

雪乃「…」

結衣「…」

いろは「ふふん♪」

雪乃(ま、まさか…本当に一色さんの事を…)

結衣(う、羨ましくなんかないもん!)


平塚「そんな事なら私もあるぞ」

雪乃「!!」

平塚「プリントを運んで貰ったしな。やはり私の前で力強い男をアピールしたかったのだろう」

結衣「…」

平塚「それに昨日なんて、呼び出しをしたら、すぐに私の所に来てくれた。私の事が恋しかったのだろう」

雪乃「平塚先生。それはあなたが教師だからだと思うのですが」

平塚「…え?」

雪乃「先生に言われたら、どの生徒だってそうすると思います」

平塚「…そんなバカな…」

いろは「じゃあ、決まりましたね」

雪乃「な、なななな、何がかしら?」

いろは「先輩の彼女ですよ。いやーまさか先輩がわたしと付き合ってるって勘違いしてるなんてー」

結衣「ま、まだ決まってないし!」

いろは「いやー先輩の彼女なんて困っちゃうなー」テレテレ

雪乃「くっ」


ガララッ


戸塚「こんにちはー」

結衣「さいちゃんだ!やっはろー」

戸塚「うん。やっはろー」

結衣「どうかしたの?」

戸塚「うん。八幡は?」

結衣「今日は用事があるって、もう帰ったよ?」

戸塚「もうっ。今日はここで待ち合わせって約束してたのに」

雪乃「え?

結衣「え?」

いろは「…」

雪乃「え?」


戸塚「八幡とデートの約束なんだけど、八幡ってば、たまに場所を間違えるんだ。おっちょこちょいさんだよね♪」

結衣「え?」

戸塚「ごめんね。部活中お邪魔して…それじゃお邪魔しましたー」


ガララララッ(閉めた音)


雪乃「∵」

結衣「∵」

平塚「∵」

いろは「やっぱりこんなオチですか。そうですか」

■結衣「最近、ゆきのんとヒッキーが面倒くさい」

ガララッ

結衣「やっはろー」


雪乃「あなたってそんな人だったのね!?失望したわ!」

八幡「俺だって失望したぞ。雪ノ下雪乃がそんな人間だったなんてな…」

雪乃「理想を押し付けないで!」

八幡「雪ノ下だって押し付けてきただろう!」

結衣「ちょっとまって!どうしたの!?二人がケンカなんて!」


八幡「聞いてくれ!由比ヶ浜!」

雪乃「由比ヶ浜さん、私の話を聞いて!」


八幡「雪ノ下が『比企谷くんの声って魅力的ね。もっと聞かせて』って言ってくるんだ!」

雪乃「比企谷くんが『雪ノ下の話って面白いな。もっと聞かせてくれ』って言ってくるのよ!」


八幡「だから、雪ノ下の話が好きなんだよ!もっと俺に雪ノ下の全てを教えてくれ!」

雪乃「ひどいでしょう!?私は比企谷くんの声が好きなの!録音して編集して今晩の…ごほんごほん。もっとずっと聞いていたいだけなのに!」


八幡「由比ヶ浜もそう思うだろ!?」

雪乃「由比ヶ浜さんは私の味方よね!?」

結衣「うわぁ…」

  *  *  *


雪乃「今日はクッキーを作ってきたわ」

結衣「やったーゆきのんのクッキーだー♪」

八幡「…」

結衣「ヒッキーの分は?」

雪乃「はぁ…一応作ってきたわ。はい。これが比企谷くんの分」

八幡「お、おう。…ありがとう」

結衣「って、あれ?全部ハート……う、ううん。なんでもないよ?」

八幡「っ//」

雪乃「え?あっ、こ、これは、た、たまたまというか」

八幡「そ、そうか。たまたまなら仕方ないよな」

雪乃「そ、そうよ。仕方のないことよ」


結衣(二人とも初恋の中学生みたいに顔真っ赤に…)

結衣(はぁ…いっその事、付き合ってくれればいいのに…)

  *  *  *


雪乃「比企谷くん。少し付き合ってくれないかしら?」

八幡「なんで?」

雪乃「平塚先生から買い物を頼まれているの。少し男手が必要で…」

八幡「わかった。今から行くか?」

雪乃「いえ。もう少ししてから」

八幡「おう」

雪乃「…」

八幡「…」

結衣(二人でお出かけできるせいか)

結衣(二人とも嬉しそうにニヤニヤしてる…)

結衣(…)


結衣「二人とも嬉しそうだね?」

雪乃「!?」

八幡「っ!」

雪乃「べ、別に嬉しそうになんかしていないわよ?由比ヶ浜さん!」

雪乃「そもそも、この男と二人っきりなんて身の危険を感じていて…」

雪乃「もし、そんな関係になったらなーとか思ってないわけでもないないわけで」

雪乃「じゃなくて!」

雪乃「そう!私は憂鬱だったの!買い物が嫌で嫌で!」

八幡「そうだぞ。由比ヶ浜。俺もすごく嫌でな」

結衣「え?別に『お出かけが嬉しいの?』なんて言ってないよ?」

結衣「ただ『嬉しそうだね?』って言っただけで、なんで『お出かけが嬉しいの?』になるの?」

雪乃「い、いえ…それは…その…」

結衣「もしかして、ゆきのん。ヒッキーとお出かけが楽しみにしてるとか?」

雪乃「そ、それは…ち、ちが…」

八幡「もうそこまでにしておいてやれ」

結衣「ヒッキーも嬉しいくせに」


八幡「まぁな。頼りにされるのも悪くないかもな」

結衣「ふーん。そんな言い訳するんだ…」

八幡「言い訳じゃねーよ」



結衣「じゃあ、あたしも行こうかなー。暇だし」

雪乃「!?」

八幡「っ!?」

結衣(二人とも絶望したような表情に……)

結衣「って、そうだった。今日はいろはちゃんと用事が…」

雪乃「そう。それなら仕方ないわね。残念だけど、由比ヶ浜さんは今度また機会があったときに」

八幡「そうだな」



結衣「もうっ!二人ともそんな嬉しそうにしないでよ!」

雪乃「う、嬉しそうになんかしてないわよ?」

八幡「だな」


結衣(もう付き合っちゃえばいいの!)

結衣「もうこの二人!面倒くさすぎる!」

■八幡「はいはい。あざといあざとい」いろは「むー」

いろは「あざとい。あざとい!って、わたしのどの部分があざといって言うんですか?」

八幡「そうだな」


八幡「例えば一人称かな?」

いろは「…え?」

八幡「雪ノ下は『私』だろ。だいたい『私』が多い。まぁ、由比ヶ浜とか『あたし』で例外だが…」

いろは「わたしも『わたし』ですよ?」

八幡「いや、お前…ひらがなだろ…」

いろは「え?」

八幡「『私』で自分を呼ぶやつは全員『私』なんだよ。でもお前だけ『わたし』。な?あざといだろ?」

いろは「…」

八幡(いろはすさん。顔真っ赤にして…………怒ってらっしゃる)

八幡(まさか…素だったのか?)

いろは「…」

いろは(ま、まさか。先輩がそこまでわたしの事を…細かい所まで見ていてくれてるなんて…)

いろは(………)

いろは(くっ//)


八幡「あー、その悪かったな。ほら何か奢るから許してくれ…な?」

いろは「じゃあ、甘々なやつがいいです!」

八幡「じゃあ、マッカンだな!」

いろは「…それでいいです」

八幡「…なんで残念そうなんだよ」

いろは「いいえ。先輩がくれるものなら何でも嬉しいですよ♪」ニコッ

八幡「あー。はいはい。あざといあざとい」

■いろは「ここからずっとわたしのターン!」雪乃「!?」結衣「!」

ガララッ

八幡「おう。お帰り」

いろは「あーもうっ。疲れたー」

八幡「いつもいつも仕事お疲れな」

いろは「…」

八幡「ん?」

いろは「むーっ。忘れてる!」

八幡「あー…その玄関で恥ずかしくてな」

いろは「愛する奥さんが働いてきたんだから!」

八幡「わかった。わかったって…ほら」

いろは「んっ…」

ナデナデ

八幡「今日も一日お疲れさま」

いろは「えへへへ//」

八幡「お風呂にするか?それとも飯にするか?」

いろは「八幡とお風呂にする♪」

八幡「あー…もう…本当に困った…可愛い奥さんだな」ナデナデ

いろは「えへへー」


  *  *  *


ガバッ

いろは「ハッ!夢!?」

いろは「……」

いろは「っ~~~//」カァー

いろは「ないないないないない!」

いろは「先輩となんて絶対にないんだから!」

いろは「本当に!」

■八幡「戸塚のリコーダー!ぺろぺろぺろぺろー」雪乃「…ひぃっ」


この世の中。わからない事だらけだ。

まず、高校なのに、なぜか戸塚の机の上にリコーダーが置いてあって

それを洗浄していたら、なぜか雪ノ下雪乃に見られていて

そして、俺はなぜか雪ノ下雪乃に脅されることになった。

世の中わからない事だらけだ。


八幡「そ、そんな事できない!」

雪乃「あら?この写真を戸塚くんに見せてもいいのかしら?」

八幡「ぐっ!」

雪乃「さあ、由比ヶ浜さんが来る前に!」

八幡「わかった…」

 

ギュッ


雪乃「っ//」

八幡「……」

雪乃「はぁ…あなたには次は『ナデナデする』ように命令しておいたはずだけれど」

雪乃「そんな簡単なこと一つできないのね」

雪乃「あなたの程度の低さは計算に入れていたつもりだけど、正直ここまでとは思ってなかったわ」

雪乃「小学生以下の…」

八幡「……」

ナデナデ

雪乃「脳みゅっ//」

八幡「ん?脳がどうかしたのか?」

雪乃「急に触らないでくれるかしら?」

八幡「じゃあ、やめるか…」

スッ

雪乃「あっ…」

八幡「ん?触らない方がよかったんだろ?」

雪乃「そ、その…急だったから…ちょっとびっくりしただけで…」

雪乃「別に嫌だったわけでは…」

八幡「冗談だ。わるかったな」

ナデナデ

雪乃「んっ…//」

八幡(猫みたいにすごく満足している顔をしている…)

八幡(あぁ…どうしようもなく雪ノ下は魅力的だ…)


この世の中わからない事だらけだ。

戸塚以外ありえないと思っていた俺が

いつの間にか雪ノ下の虜になっているなんて…


本当に世の中わからない事だらけだ。


八幡「雪ノ下。そのなんだ…実は俺…お前の事が…」

■雪乃「机の上にリコーダーを置いていたら、比企谷くんがペロペロしていた」

この世の中。ほとんどが計算で出来ている。

そして、感情だけは計算できないと言われている。

でも、私は----。


欲しいものを手に入れるためには、計算が必要だ。



八幡「戸塚のリコーダー!ぺろぺろぺろぺろー」

雪乃(計算通りね!)

雪乃(私が使っていたリコーダー!)

雪乃(それを戸塚くんの机の上においておけば、あの男は舐める!)

雪乃(全ては計算通り!あの男の感情程度、計算できる!)

雪乃(あとは、カメラで…)

ピロロン♪

八幡「え?」

雪乃「ひぃっ」


雪乃「ひ、比企谷くん?な、なにをやっているの?」

八幡「ち、違うんだ。なぜかリコーダーがここにあって」

八幡「そして、汚れていたらダメだから、俺の口で洗浄していただけで…」

雪乃「な、なにが違うの?」

八幡「この世の中。わからない事だらけで」

雪乃「……なるほど」

八幡「わかってくれたのか!?雪ノ下!」

雪乃「比企谷くん?」ニコッ



雪乃「この写真を戸塚くんに見せて欲しくないなら、何でも言うことを聞きなさい」

  *  *  *


雪乃「はぁはぁはぁはぁ」

ナデナデ

カマクラ(猫)「にゃー」

八幡「お、おい。もうちょっと優しくな?」

雪乃「そ、そうね。ついやりすぎてしまったわ…」


  *  *  *


カマクラ「ぐー」

雪乃「くー」

八幡「二人ともこたつで寝てるな…なんなんだこの展開…」

  *  *  *


カマクラ「にゃー」タタタタッ

八幡「に、逃げた…」

雪乃「撫で方が駄目なのよ」

雪乃「撫でる時はこういうふうに…」

八幡「…こうか?」

雪乃「はぁ…違うわ。こうよ」

ナデナデ

八幡「お、おう…」

雪乃「今度は私の頭を撫でてみなさい」

八幡「おう…」

ナデナデ

雪乃「んっ…」

八幡「あっ、痛かったか?」

雪乃「い、いいえ。もう少し続けてちょうだい。よくわからなかったわ」

八幡「あ、ああ。わかった」

  *  *  *


八幡「今日はカマクラはいいのか?」

雪乃「今日も練習よ。ほらナデナデして」

八幡「はぁ…」

ナデナデ

雪乃「んっ……」


  *  *  *

八幡「部室でやるのか!?」

雪乃「そうよ」

雪乃「いろいろ調べたのだけれど、猫は抱いてから撫でた方がいいみたい」

雪乃「だから、今日はギュッとしてからナデナデを……」

八幡「そ、そんな事できない!」

雪乃「あら?この写真を戸塚くんに見せてもいいのかしら?」

八幡「ぐっ!」

雪乃「さあ、由比ヶ浜さんが来る前に!」

八幡「わかった…」


ギュッ


雪乃「っ//」

八幡「……」

雪乃「はぁ…あなたには次は『ナデナデする』ように命令しておいたはずだけれど」

雪乃「そんな簡単なこと一つできないのね」

雪乃「あなたの程度の低さは計算に入れていたつもりだけど、正直ここまでとは思ってなかったわ」

雪乃「小学生以下の…」

八幡「……」

 
ナデナデ

雪乃「脳みゅっ//」

八幡「ん?脳がどうかしたのか?」

雪乃「急に触らないでくれるかしら?」

八幡「じゃあ、やめるか…」

スッ

雪乃「あっ…」

八幡「ん?触らない方がよかったんだろ?」

雪乃「そ、その…急だったから…ちょっとびっくりしただけで…」

雪乃「別に嫌だったわけでは…」

八幡「冗談だ。わるかったな」

ナデナデ

雪乃「んっ…//」

雪乃(この男…反則だわ)

雪乃(私は猫を触りたかったから)

雪乃(今回の作戦を行っていたのに…)


雪乃(やっぱり、感情なんて計算できないものね…)

雪乃(この男と一緒にいる間に…)

雪乃(一緒にいる間に私は…いつの間にか…)



雪乃(ああ…あなたが恋しい…誰よりも-----)


八幡「雪ノ下。そのなんだ…実は俺…お前の事が…」



八幡「----」


雪乃「え?」







雪乃「ええ。私もあなたの事が-----」




 

■いろは「あ、雨降ってる」八幡「本当だな」

ザーーー

ザーーーー

八幡「雨降ってるな」

いろは「ですね」

八幡「じゃあ、気を付けて帰れよ」

いろは「ちょっと待ってください!ここは『一色。俺の傘に入って帰るか?』って展開では!?」

八幡「いや、俺自転車だし。雨合羽だしな」

いろは「!?」

八幡「それにお前、俺と相合傘しても嬉しくないだろ?」

いろは「え?何言ってるんですか?先輩の傘に二人入ったら、わたし濡れちゃうじゃないですかー」

八幡「お前、一人で入るつもりか?ひでーやつ」

いろは「大丈夫です。骨は拾ってあげます♪」

八幡「なんで雨で死ぬんだよ…というか葉山はどうした?」


いろは「部活は休みで、わたしは生徒会で遅くて…」

八幡「そうか」

ザーーー

ザーーーー

八幡「じゃあ、俺は帰るわ」

いろは「えー。女子を置いていくなんて先輩ひーどーいー」

ボスッ

いろは「え?」

八幡「俺の雨合羽。やるよ。俺は予備があるから。じゃーな」

チャリンチャリーン

いろは「行っちゃった…」

いろは「先輩のばか…」


いろは「本当は予備の雨合羽なんてないくせに…本当にばか」

  *  *  *


八幡「おい。なんで俺の部屋にいる」

いろは「えー。先輩。わたしのせいで風邪ひいたんですよねー?」

八幡「いや、あれはお前のせいじゃなくて…」

いろは「責任感じて来ちゃいました♪」

八幡「いや、いいから帰ってくれ」

いろは「大丈夫です。わたしが看病しちゃいますから♪」


ガララッ


こんにちはー


八幡「ん?誰か来たな…」

いろは「あっ、わたしが出るんで、先輩は寝ててください」

八幡「え?ああ、ありがとう」


  *  *  *


雪乃「…で、なんで一色さんがいるのかしら?」ゴゴゴゴゴ

いろは「あはははは」

結衣「ヒッキー?」ゴゴゴゴゴ

八幡「せ、説明すればわかる」

いろは「そうです!先輩はわたしのために風邪をひいて!」

雪乃「一色さんのため?」ピクッ

結衣「ヒッキー?どういうことかなー?」

八幡(な、なんでこうなったんだ!?)




八幡「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている!!!」






       終わり

これにて終わりになります。
読んでくれてありがとうでした!
また機会があればよろしくお願いします!


しかしなんで人のリコーダー舐める奴を好きになるんですかね

乙乙~

乙、こういう小ネタ好きだよ

おつー
よかった

乙乙
好きよこういうの

>>28
戸塚のリコーダーがあったら舐めるだろ?
誰だってそーする
俺もそーする

おつ!
面白かったわ

>>33
でも実際は雪ノ下のリコーダーだったわけか・・・
残酷な話だな

>でも実際は雪ノ下のリコーダーだったわけか・・・
残酷な話だな

「あら、それはどういう意味かしら?」ニッコリ

乙です!

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