ピーチ姫「あひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」 (13)

元ネタはマリオRPGで長老がヤリドヴィッヒにこちょこちょされる場面です。

長老の代わりにピーチ姫がこちょこちょされてたら?って妄想です。

9レス予定の短めかつ薄めの描写です。

もしよろしければどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1448275737

リップルタウンの倉庫に、ピーチ姫は閉じ込められていた。

マリオ達とスターピースを求めて沈没船に乗りこむ途中、敵に捕まってしまったのだ。

拘束椅子に両手を縛められながらも、ピーチ姫の心は落ち着いていた。

きっとマリオが助けてくれると、ピーチ姫は信じているからだ。

その時倉庫の扉が開き、現れた敵兵士がピーチ姫に向かって近づいてきた。

身体を固くするピーチ姫を尻目に、兵士はピーチ姫のハイヒールを脱がせ始める。

「何! 何をする気なの!」

わけもわからず叫ぶピーチ姫だったが、足の裏に指を這わされた瞬間、全てを把握した。

「やめて~!」

懇願するピーチ姫を無視し、兵士の指がピーチ姫の足の裏をこちょこちょと刺激する。

身体に力を入れ、拳をギュッと握り、じっとくすぐりに耐えるピーチ姫。

「……あ…………」

時折うめき声を漏らしながらも、ピーチ姫は必死に、懸命に、笑いを堪え続けた。

やがて三分が経過すると、兵士はピーチ姫から離れて外に出て行った。

はあはあと息を荒げ、脂汗を流しながらも、ピーチ姫は必死に心を落ち着けた。

(少し、こちょこちょとくすぐられただけ。気にすることはないわ)

次に扉が開いた時、兵士は二人に増えていた。

「まさか! 二人で!?」

驚愕するピーチ姫に、俊敏な動きであっという間に近づく兵士達。

一人は脇腹に、一人は腋の下に、それぞれ指を近づけていく。

「ちょっと! そこは勘弁して!」

自分の弱点が腋の下なのを自覚していたピーチ姫は、何とか脇を閉じようともがいた。

しかし拘束はビクともせず、脇を締めることはかなわない。

そして兵士達は、懸命に身を捩るピーチ姫の腋の下と脇腹を、容赦なくくすぐり始めた。

「……あひひひひ…………ひ…………」

およそお姫様らしくない、くぐもった、はしたない笑い声をあげるピーチ姫。

ドレスの上から、モミモミと脇腹を、そしてこちょこちょ腋の下をくすぐり回す指。

腋の下の刺激に耐えきれず、拘束椅子をギシギシ軋ませて、ピーチ姫は悶絶した。

ようやく五分が経った頃、兵士達はピーチを解放し、倉庫の外に消えていく。

目尻に涙を浮かべながらも、ピーチ姫は気丈にマリオと仲間達を想った。

(私も酷い目にあったけど、マリオ達の苦労に比べたら何のそのよ)

(でも、もう二度と味わいたくないわ。あんなくすぐりは……)

すぐに三度扉が開かれ、四人の兵士が姿を現した。

その数に、ピーチ姫は目を疑った。

「な……!」

戦慄し、恐怖するピーチ姫を、兵士達がたちまち取り囲んだ。

ピーチ姫の足の裏と、弱点の腋の下に、兵士の指が柔らかくセットされる。

さらには脇腹も、腹周りの柔らかい部分と、アバラの骨周りを触るという徹底ぶりだ。

「こんなの、初めてよ!」

悲鳴をあげ、指を身体から外そうと暴れるピーチ姫だが、拘束状態では成す術がない。

「あひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」

拷問のような40本指のくすぐり責めを全身に受け、ピーチ姫は悶絶しながら笑い転げた。

「ひひひひひひひひひひひひひひひいひひひひ!」

脂汗や涙だけでなく、飲みこめない涎や吹き出す鼻水が、ピーチ姫の綺麗な顔を濡らす。

十分が経過しようとした頃、ようやくピーチ姫をくすぐるの魔の手が止まった。

「ひひひひひひひひひひひひひひひひひ……」

くすぐりは止まっても、ピーチ姫の身体は余韻に苛まれ、笑いがなかなか止まらない。

倉庫を出る兵士達を呆然と眺めつつ、ピーチ姫は身体を椅子に擦り合わせて身を震わせた。

「恐るべし、テクニック……だわ」

執拗なくすぐりの刑に、ピーチ姫の心は完全にノックアウトされていた。

これ以上くすぐられたら、心が壊れてしまうかもしれない。

未だ腋の下に残り続けているくすぐりの感触に、身震いが止まらないピーチ姫。

その時、またも扉が開いた。

四度現れた兵士達が、ピーチ姫に近づいてくる。

「……………………」

恐怖に心を塗りつぶされたピーチ姫は、意識が闇の底に沈んでいくのを感じた……。

ピーチ姫が意識を取り戻した時、目の前にはマリオの安堵の表情があった。

身体は拘束椅子から解放され、自由を取り戻していた。

意識を失っている間にマリオに助けられていたことを知り、心からホッとするピーチ姫。

そんなピーチ姫に、マリオはしたり顔で事情を話し始めた。

沈没船で手に入れたスターピースを渡すよう、村を支配していた敵に要求されたこと。

断ると、敵が人質になっていたピーチ姫をくすぐりに行ったこと。

くすぐりぐらいなら大丈夫かなと、何度も拒み続けたこと。

結局ラチがあかなそうなので、一度渡してその後やっつけて取り戻したこと。

マリオから話を聞いたピーチ姫は、にっこりとマリオに笑いかけ、言った。

「マリオは、くすぐられるのは平気な方なのかしら?」

ニコニコと笑うピーチ姫だが、瞳の奥には青白い、怒りの炎が燃え上がっている。

ピーチ姫の怒気を感じ取り、思わず後ずさるマリオだったが、背後が壁で逃げられない。

「あ、これはお礼よ。どうぞ」

そう言うと、ピーチ姫は照準をマリオの頬に合わせ、右手を振りかぶり、そして。

「マリオの、馬鹿~っ!」

バチーン! と乾いた音が響き渡り、マリオの頬は、桃のように腫れ上がったのだった。



めでたしめでたし!

以上で終わりです。

何だこりゃ。

誰かピーチ姫がこちょこちょされてるイラストプリーズ。

読んでいただいた皆さま、どうもありがとうございました。

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