デンリュウ「こんばんはクチート。エ○チしましょう」クチート「断る」 (39)

デンリュウ「いいじゃないですか。最近ご無沙汰してましたし」

クチート「だから断ると言っているだろう。ワタシは今夜中にこの文献を読破しておきたいんだ」

デンリュウ「でもさっきあくびしてましたよね? その様子だと捗ってないんじゃないですか?」

クチート「だからってなぜいきなりソッチの話になるんだ」

デンリュウ「ソッチじゃなくてエ○チですよ? クチートのアンポンタン」

クチート「うまくないぞデンリュウ。いいから質問に答えろ」

デンリュウ「眠そうなので喝を入れてあげようかと思いまして。棒と一緒に」

クチート「だからうまくないぞ。悪いが今は忙しい。また今度にしてくれ」

デンリュウ「あ、いちおうウェルカムなんですね」


ヒノアラシ(夜中に目が覚めてトイレに行く途中、クチートの部屋から話し声が聞こえてきたけど、思ったよりストレートな内容だった)


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デンリュウ「……というわけで、まずはキスから」ガバッ

クチート「お、おい! まっ……! む、んんっ……。ちゅ……ん……く……」

デンリュウ「ちうちう」


ヒノアラシ(………………)

クチート「んく……ぷはっ! はあ……はあ……!」

デンリュウ「ふう……。やはりクチートとのキスはどういうわけかほんのり甘いですね。フェアリータイプだからでしょうか?」

クチート「く……! そんなに……フェアリーがいいなら……、デデンネとか……ペロッパフとすればいいだろ……!」

デンリュウ「デデンネ君とは体格差があってやりづらいですし、ペロッパフ君とやったらワタシが食べられちゃいますよ。やれやれ」

クチート「ぷっ……! お、お前はいつも変な時にふざけて……」


ヒノアラシ(なんだか楽しそうな雰囲気になってる)

デンリュウ「……さて、そろそろワタシのかがやきの幹を口でしてもらいましょうか」ズイッ

クチート「……もう一つの方の口でしてやろうか!?」ガー!

デンリュウ「おや、もう下の口でしたいのですか? クチートはせっかちですね、やれやれ」

クチート「くっ、だから、笑わせにくるのはやめろと……!」


ヒノアラシ(あ、なんか一周まわってイライラしてきた。さっさとトイレ済ませて寝よう)




ヒノアラシ(トイレから戻ってもう一度クチートの部屋を覗いてみると、クチートは声を出さないように顔を赤くして頑張っていた)

ヒノアラシ(これは初めて知ったことだけど、ツノの方の口も、我慢してるときはぎゅって真一文字に結ぶらしい)

ヒノアラシ(どうでもいいことなのかもしれないけれど、他の誰も知らないようなすごく貴重な知識を独占できたような、そんな気がする)

ヒノアラシ(デンリュウは……表情とかはいつも通りだったけど、口調が丁寧語じゃなくなってた)

ヒノアラシ(これも一見大したことじゃなさそうだけど、初めて見た光景だしぼくは結構驚いている)

ヒノアラシ(なんとなくだけど、他の調査団のメンバーも見たことがないんじゃないだろうか……)

ヒノアラシ(………………)

ヒノアラシ「寝よう」

次の朝……▼


ヒノアラシ(もう朝か……。やっぱり寝不足気味だ……)

ヒノアラシ(……)

ヒノアラシ(あれ? いつもなら、ここでケロマツが「おはよう」って……)

ケロマツ「」

ヒノアラシ「えっ」

デデンネ「ええっ! ケロマツが風邪……!?」

ブイゼル「ヤバそうか?」

ヒノアラシ「いえ、熱に浮かされながら「おなか減った」ってしきりに」

ホルビー「……なんか大丈夫そうだね」

アーケン「でもヒノアラシもケロマツも、このところずっと頑張ってたからな。これを機に少し休んだ方がよさそうだ」

デンリュウ「アーケンの言う通りですね。2匹には小さいのに無理をさせてしまったようです」

クチート「で、どうする? 調査は休ませるとして、誰か看病でも付けた方がいいんじゃないか?」

デンリュウ「そうですねえ……今日仕事が入ってないのは……」

アーケン「それならダンチョー、今日は暇だしオレが引き受けよう」

デンリュウ「ふむ。分かりました。頼みましたよアーケン。それと……ペロッパフ君!」

ペロッパフ「はーい!」

デンリュウ「ケロマツのためになにか栄養のあるものを作ってあげてください。味見はワタシがします。お腹がすいてるみたいなので、多めにお願いしますね」

ペロッパフ「了解ですダンチョー!」

ホルビー「……お腹がすいてるみたいだね」

ブイゼル「そーだな」

ヒノアラシ「あの……ぼくは……?」

デデンネ「ヒノアラシはどうしたい?」

ヒノアラシ「え? えっと……ぼくもケロマツのこと、看病したいです」

デデンネ「そう言うと思った! じゃあ、アーケンのお手伝いをしてあげて」ニコッ

デンリュウ「ふふっ、決まりですね。それでは……」


デンリュウ「みなさん! 今日もがんばりましょう!」

調査団「おおーーーーーーー!!」

ヒノアラシ(正直なところ、デンリュウとクチートがいつも通りな様子で少し動揺した)

ヒノアラシ(大人を信じられなくなりそうになったけど、でも多分2匹はああいったことはよく行ってるんだろう)

ヒノアラシ(子どものぼくがたまたまそういう行為を目撃して、それで一方的に失望したりしてはいけないはずだよね)

ヒノアラシ(あの2匹は特に付き合いが長そうな感じがするし……)

アーケン「どうした? ヒノアラシ。ケロマツが心配か?」

ヒノアラシ「あ……はい」

ヒノアラシ(いけないいけない。2匹のことも気になるけど、今はケロマツの看病をしなきゃ)

ヒノアラシとケロマツの部屋


アーケン「濡れタオルを絞って……と。これでよし」

ヒノアラシ(ケロマツ……顔が赤いし苦しそうだな……)

アーケン「多分寝冷えでもしたんだろうな。最近涼しくなってきたし、腹出して寝ないよう言っとくべきだったなあ」

ヒノアラシ(そういえばケロマツは暑がりだったし、いつも仰向けで寝てたな……。昨夜は他のことで頭がいっぱいで、注意してあげられなかった……)シュン

アーケン「まあ自分を責めるなって。じゃ、オレはブイゼルんとこ行ってみずポケモンの看病のコツでもきいてくるよ」

ヒノアラシ(ケロマツの風邪を喜んだりはしないけど、今日は調査に行けなくてよかった気がする)

ヒノアラシ(考え事しながらダンジョンに潜っても危ないし……)

ヒノアラシ(……昨日のこと、アーケンに遠まわしにきいてみようかな……)

ケロマツ「zzz……うーん……おなか減った……」ウーンウーン

ヒノアラシ(ケロマツには……やめておこう。たぶん刺激が強すぎる)

アーケン「待たせた。氷で目いっぱい頭を冷やしてやると気持ちいいみたいでな、たくさん持ってきたぞ」ガラガラ

ヒノアラシ「ありがとうアーケン」

アーケン「濡れタオル用の水に入れて、と。残りは氷嚢にするか」ガララッ

<スミマセーン!!ダレカキテクダサーイ!

アーケン「お、ペロッパフの声だ。多分料理ができたんだろうな。ヒノアラシ、悪いがここまで運んできてくれないか?」

ヒノアラシ「分かった」コクッ

ヒノアラシ(ペロッパフの栄養たっぷりの料理かあ……。ちょっと気になるかも)ゴクッ

食堂


ペロッパフ「あ、お待たせしました! 腕によりをかけて作りましたよ! 腕ないですけど!」

デンリュウ「ヒノアラシが運んでくれるのですか。味の保証はワタシがしますので、安心して持って行ってくださいね」

ズラァッ……

ヒノアラシ(えっ! い、意外と多い!)

デンリュウ「……やっぱり持てないですよね。ペロッパフ君、そこの台車を」

ペロッパフ「はーい!」

デンリュウ「ふう。これで台車に全部乗りましたね」

ヒノアラシ(食堂がぼくたちの部屋と同じ階で良かった……。これなら運べそう)

デンリュウ「ではヒノアラシ。お願いしましたよ」

ヒノアラシ「はい」ガラガラ……


デンリュウ「…………」

ペロッパフ「ダンチョー? どうしたんですか?」

デンリュウ「あ、いえ。お料理お疲れ様でした。何か不足した食材があれば、あとで買い出しして経費として請求してくださいね」

ペロッパフ「はーい!」

ケロマツ「う……ん……?」

アーケン「お、ケロマツ。起きたか?」

ケロマツ「あ……アーケン。おはよう……?」

アーケン「気分はどうだ? オレとヒノアラシで看病してるんだが……」

ケロマツ「ん……ケホッ、ゴホッ! だい、じょうぶ……かな」

アーケン「いや、その様子だと安静にしてた方がいいな。今日は仕事のことは忘れて、いくらでも甘えるといいぞ」

ケロマツ「ホント!? じゃあおいしいもの食べたい!」

アーケン「起きて早々それかあ。待ってろ、今ヒノアラシがペロッパフの栄養満点料理を持ってくるからな」

ケロマツ「やったあ!」


ヒノアラシ(よいしょ……よいしょ……)ガラガラ

アーケン「他に何か頼みはあるか? 何でも言ってくれ」

ケロマツ「え、何でも!?」

アーケン「オレにできる範囲のことだぞ」

ケロマツ「んー、じゃあ一つききたいことがあるんだけど……」


ヒノアラシ(ふう……。まさか台車が必要なほどだとは思わなかった)ガラガラ

ケロマツ「前から気になってたんだけど、アーケンってどの辺がいわタイプなの?」

アーケン「オレか? そりゃあ、オレの種族は化石からよみがえった由緒ある系統だからな。化石ポケモンはみんないわタイプ持ちなのさ」エッヘン

ケロマツ「ええっ!? それだけでタイプが決まっちゃうの? なんか変だねー」

アーケン「む、それだけとはなんだ。オレの種族は長い歴史を経てだなあ……」

ケロマツ「でもアーケン自身からはいわタイプの要素が見当たらないよ? フサフサだし、やっぱりちょっと変だよ」

アーケン「むう……オレ自身のいわタイプ要素かあ……そうだな……」


ヒノアラシ(それにしても昨晩のできごとがまだ頭から離れないなあ……。もしかして、他にもああいうことしてる団員っているのかな)ガラガラ

アーケン「やっぱこの石頭かな! 実は攻撃にも使えるんだぞ」

ケロマツ「そうなの? 確かになんだか硬そうだね」

アーケン「どうだ? 触ってみるか?」

ケロマツ「うん!」


ヒノアラシ(ようやくケロマツのところに着いた。……ん、話し声が聞こえる? もう起きたのかな……)ピタッ

ケロマツ「ホントだ! アーケンのここ、すごく硬い!」

アーケン「おいおい、そうなでくり回すなよ。くすぐったいだろ?」


ヒノアラシ(!?)

ケロマツ「えー、だって独特な手ざわりでクセになるんだもん」

アーケン「そういえば、そこをなでられるのは久しぶりだな……。なんかオレもクセになっちゃいそうだ」


ヒノアラシ(え!? なに!? ナニなでまわしてるの!?)

ケロマツ「それにしても、アーケンってここ、すごい真っ赤だよね。なんでなの?」

アーケン「さあ……? オレも深く考えたことないから分かんないなあ」


ヒノアラシ(えっ、それ病気じゃないの? 大丈夫なの!?)

ケロマツ「そういえば、アーケンって頭けっこう大きいよね。重くないの?」

アーケン「別にそんなことはないぞ。いつも鍛えてるからな」


ヒノアラシ(頭……? 頭ってまさか……)


ヒノアラシ(○頭がそんなに大きいんだ……!)

アーケン「なあ、もういいだろ? そろそろ横にならないと」

ケロマツ「えー、甘えていいって言ったのはアーケンじゃん!」

アーケン「しょうがない奴だなあ……」


ヒノアラシ(アーケンから誘ったんだ……。正直失望した……)ドンビキ

ケロマツ「あれ、そういえばペロッパフの栄養満点料理、遅いね」

アーケン「そういえばそうだなあ……。ん、でもなんかいい匂いがするぞ」

ケロマツ「ホントだ……? もうそこに来てるのかな? ヒノアラシー?」

ヒノアラシ(わ……! ま、まずい!)ダッ

ガショエタワー前


ヒノアラシ(はあ……! はあ……!)

ヒノアラシ(なんで……ぼく……逃げてきちゃったんだろ……!)

ヒノアラシ(……なんなの!? ポケモンは密室で2匹だけになるとすぐいやらしいこと始めちゃうの!?)

ヒノアラシ(ぼくが元人間だから知らなかっただけで、子どものケロマツにとってもそれが常識だったの!?)

ヒノアラシ(しかも同性だよ!? デンリュウとクチートはともかくとして、あの2匹は大丈夫なの!?)

ヒノアラシ:こんらん(なにがなんだか分からなくなってきた……)

ヒノアラシ:こんらん(もう何も信じられない……。そうだ、ねっぷうしよ……)

???「あれー? ヒノアラシどうしたのー?」

ヒノアラシ(えっ!? あ……ジラーチ)

ジラーチ「今日は朝礼寝坊しちゃってさー。何かあったの?」

ヒノアラシ(この際だから……もう全部打ち明けちゃおうかな……)

ヒノアラシ「実は……」

ジラーチ「なるほどねえ……」

ヒノアラシ(つい勢いで喋っちゃったけど、そういえばジラーチは大人って認識でいいんだっけ……)

ジラーチ「うん! ヒノアラシ、君はきっと疲れてるんだよ!」

ヒノアラシ「えっ?」

ジラーチ「ダンチョーたちの変な会話をきいた時は夜中だったんでしょ? きっと寝ぼけてて聞き間違えたんだよ! それか夢だったとか」

ヒノアラシ(そう……なのかな?)

ジラーチ「それにアーケンたちの会話だって、何してたかまでは見てないんでしょ? きっとヒノアラシの勘違いだよ!」

ヒノアラシ(勘違いか……。確かに昨晩のことを引きずってて、頭がそっち方面に向いてしまっていたのかもしれない)

ヒノアラシ「そうだねジラーチ。現金かもしれないけど、少し考え直してみるよ」

ジラーチ「賢明な判断だね。なんたってボク天才だしね!」

ヒノアラシ(そうだ。冷静に考えてケロマツの好感度はぼく>アーケンのはずだ。ケロマツにそっちの気があるなら、まず僕に何もしてこないのはおかしい)

ジラーチ「そうと決まったら早くケロマツの所に行ってあげたら?」

ヒノアラシ「うん。ありがとうジラーチ」

ジラーチ「またねー」

???「ヒノアラシは誤魔化せましたか?」

ジラーチ「あ、ダンチョー。言ったでしょ。ボクは天才なんだから!」

デンリュウ「お見それしました。で、彼の反応はどうでしたか?」

ジラーチ「うーん……。なんかダンチョーとクチートのことよりも、ケロマツとアーケンのことを気にしてたみたいだったよ」

デンリュウ「ケロマツとアーケン? 彼らが何か?」

ジラーチ「なんかいかがわしい会話してたみたいなんだって。でも話を聞く限りヒノアラシの勘違いっぽかったんだよ」

デンリュウ「そうですか。まあ彼も多感な時期ですからね」

ジラーチ「その多感な時期のポケモンにエ○チを見られる大人ってどうなの?」ジトー

デンリュウ「だってまさかあの時間に子どもが起きてるとは思わなかったんですよ。クチートが気が付かなくて本当に良かった」

ジラーチ「そりゃあ良かったね。でもなんで僕にヒノアラシを丸め込ませようとしたの? ヒノアラシのこと後ろからこそこそ窺ったりして、ダンチョーらしくない」

デンリュウ「それは当然でしょう。なぜなら……」


デンリュウ「ワタシ本人が言いくるめようとしても、説得力がないからです!」ビシィッ!

ジラーチ「いやそもそもエ○チする時くらい余所行ってこいよこのアンポンタン」


おわり

ケロマツとアーケンの会話ネタをやりたかっただけの初SSでした
HTML化?の依頼出してきます

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