ファイアーエムブレムif 未来からの遺産 (6)

・初ssです。未熟ですが、よろしくお願いします。
・白夜王国編か、暗夜王国編後での透魔王国との決着を書く予定です。どちらのルート後からは最初の安価で決めます。
・話の中核に思いっきり絡むオリジナルキャラが登場します。苦手な方、嫌いな方はブラウザバックをお願いします。
・本編と空気の違うネタが飛び出ることがありますが、ご容赦ください。

それでは、改めてよろしくお願いします。

~無限峡谷付近~

白夜と暗夜の国境に位置する無限峡谷、そこに二人の男女が足を運んでいた。

カンナ「ここだよね、あの化け物が姿を見せてるのって」

シグレ「はい。しかし、ここに来るのは初めてではないですが、以前来たときよりも不気味な気配がします」

カンナ「そうなの?あたしはここに来るの初めてだし、よくわからないなぁ」

言うなり少女は谷底を覗き込む。その先には底知れぬ闇が広がっているだけで、なにも見えはしなかった。

カンナ「うう、目が回りそう。もう先いこっか」

シグレ「そうですね。俺もあまり長く直視はしたくない。……まるで、深淵からなにかが覗いているようで」

言うなり、二人は谷底から視線を戻し、先へと進み、突如としてカンナの悲鳴が響いた。

カンナ「キャア!助けてシグレ!」

シグレが振り向くと、片足を闇が形を成したような触手に絡められ、谷底に引きずり込まれそうなカンナの姿があった。

シグレ「カンナ!くっ間に合え!」

シグレはとっさに薙刀を投擲した。触手の先端は切り落とされ、谷底に引き返していく。

シグレ「大丈夫ですか、どこか怪我は」

カンナ「あ、うん。転んだ時に擦りむいちゃったけど、平気」

シグレ「良かった、しかし、これは想像以上に厄介そうです」

彼の言葉通りだった。二人の周りには新手の触手が形を成していた。

シグレ「これは、強引に突破するしかなさそうだな」

カンナの方を見やると、彼女も覚悟を決めていたのか、竜石を握りしめて頷いた。彼らがそれぞれの武器を構えたとき、

カンナ「え!?」

唐突な風切り音とともに触手が次々と何かに貫かれ、脱落していった。
シグレが、何かが飛んできたであろう方向に顔を向けたとき、フードを被った一つの人影がこちらに歩いてくるところだった。

シグレ「あなたは、いったい」

人影は、シグレの問いかけには答えず、ただ一言告げる

「気を抜かないの。まだいるぞ」

言うなり、人影はフードを脱ぎ、シグレは眩しいものでも見るかのように顔を背け、――寝床の上で、目を覚ました。

シグレ「今のは……夢?いや、それにしてはずいぶんと現実感があったぞ?」

シグレ「それに、あの人はいったい……まるで見覚えがなかった。確か、あの声は……」

>>3
1、少年の声だった(暗夜ルート後)
2、少女の声だった(白夜ルート後)

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申し訳ありません、初で力尽きたので今日はこれで勘弁願います。

~暗夜王城クラーケンシュタイン~

レオン「よし、今日の書類はここまでか」

さて、と暗夜王国国王レオンは執務室の椅子に座ったまま伸びをした。机の上に山積みになっていた書類を片付けたその表情には達成感が浮かんでいた。
もっとも、翌日になるとまた同じだけの仕事をこなさねばならないという呪縛にも囚われていたのだが。

カミラ「お疲れさま、レオン。」

レオン「カミラ姉さん」

レオンに姉、と呼ばれた女性は作ってきたのであろう軽食を机の上に置いた。

カミラ「本当なら、そこにはマークス兄様が座っている筈だったのよね……」

レオン「今、そんなことを言っても仕方ないさ。それよりも明日は白夜から使者がくるから、その準備もしないとね」

言うなり、レオンは侍従達に指示を出し始めた。その眉はかすかにひそめられ、何かを忘れようとしているようだった。

カミラ「エリーゼも、本当ならここにいてよかった筈なのにね……」

カミラは先の戦争で命を落としたきょうだいのことを思い出す。戦争からさほど時が経っていない今は、彼女らの心も癒えきってはいなかった。

~~

~白夜王国領内山中~

??「うーん、困ったなあ」

一人の少女が森の中で立ち往生していた。金髪のロングヘアに薄紫色の瞳、まだ幼さを残す顔立ちは、ほとほと困り果てているようだった。
手には滑車が備えられた奇妙な弓を持っていたがが、彼女は矢筒らしきものを持ち合わせてなどいなかった。
どことなく浮世離れした風体の少女は、周囲からの気配に辟易していた。

レギン「5人、6人、まだいるかなぁ、これは」

少女――名をレギンという――は、盗賊らしき集団に狙われていた。森の中に1人で立ち入るということは、当然ならず者に狙われるということでもある。
そのことはレギン自身も認識していたのだが、先を急ぐあまりに少々突っ走ってしまっていた。

レギン「これは、強行突破しかなさそうだね。行くよ、ヴィンダールヴ」

言うなり、レギンは弓を構え、矢をつがえるように引き絞った。そして、右手を離した瞬間、正面の木に、何かに貫かれたように大穴が開いた。

レギン「命中」

確認するなり、少女は不可視の矢を飛ばした方向にむけ、走り出した。これで、包囲網だけはなんとかできた筈だ。

案外行けた。今度こそここまでです。

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