友「本当に分からないのか？」

男「ああ。イケメンにも美少女にも見える」

友「声は？」

男「男にも女にも聞こえる」

友「胸は？」

男「大きな山は見えない」

友「よし、見に行こう！」

男「今日はいるか分からないぞ」

友「ストーカー怖い…」

男「ストーカーじゃねぇよ！」

男「女の子だったらいいなぁ…」

友「男でも面白いし良いだろ」

男「良くねぇよ！」

友「あっ、あの人じゃね？」

店員「…」

男「ああ！どうだ？可愛いだろ？」

友「女の子ならそうだな」

男「聞いてきてくれよ」

友「嫌だよ！何て言えばいいんだよ！」

男「ナンパ…そうだ！ナンパしてこい！」

友「ん」

男「飯なら奢る」

友「よし行ってくる」

友(男の言った通りだな…分からん)

店員「次の方どうぞ」

友(喉仏は…あるような無いような…)

店員「あの…ご注文ですか？」

友「あ、ああ、からあげ2つ」

店員「2つで250円になります」

友「じゃあ500円で」

店員「250円のお返しです」

友(手も……分からん！)

店員「からあげになります」

友「可愛いね。彼氏とかいるの？」

店員「次の方どうぞ」

友「…」

男「どうだった？」

友「見た目では分からなかった」

男「ナンパは！？」

友「無視された」

男「女の子だな」

友「そうかもな」

男「マジか！」

友「いや男かも」

男「マジか…」

友「からあげ食べて考えよう」

男「そうだな」

友「よし。次は彼女いるか聞いてこよう」

男「もし返事をしたら…」

友「男だな」

男「そうか…そうだよな…」

友「よし行ってくる」

男「頼むぞ」

友「ああ」

男「マジで頼むぞ」

友「はいはい」

男「はぁ…男だったときの覚悟を決めておこう」

友「ほんと可愛いね。彼女とかいるの？」

店員「…っ」

友「…？ 彼女いるの？」

店員「いません」

友「そっかぁ」

店員「次の方どうぞ」

友「…」

男「どうだった？」

友「いませんだって」

男「」

友「もうズバリ聞いちゃえよ」

男「いやぁ…それは失礼だろ」

友「てか男だったら俺がホモみたいじゃんかよ」

男「違うの？」

友「違うよ！」

男「とりあえずそのアイス食べるか」

友「お金」

男「はい」

幼馴染「なにしてんのー？」

男「幼馴染！ちょうどいいところに来た！」

友「あの店員の性別分かるか？」

幼馴染「えー、男じゃないの？」

男「」

友「女の子の幼馴染ちゃんが言うならそうなんだろう」

幼馴染「え、なに？一目惚れでもしたの？」

男「ああ」

幼馴染「うける。あー、でも女の子かもねえ」

男「そうだろ！？」

幼馴染「聞いてきてあげよっか？」

男「いいのか？」

幼馴染「うん。私も気になるし」

男「まだ心の準備が…」

男「話しかけたぞ！」

友「会話してるな…」

男「なんか楽しそうじゃないか？」

友「…」

男「やっぱり男の子だったのか…」

友「出てきたぞ！」

幼馴染「やっほー」

男「どうだったんだ！？」

幼馴染「うーんとね。女の子だった」

男「きたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

友「…」

幼馴染「それで、今度ご飯行くことになったんだ」

男「え？コミュ力すげえな…」

幼馴染「それにしても可愛い子だねー」

男「だろ？よし。これで俺にもチャンスが……」

幼馴染「あ、でも女の子が好きなんだって」

男「…………えっ？」

幼馴染「だから、女の子が好きなんだって」

男「」

友「やっぱりな」

幼馴染「別に男になりたいとか、そういうわけじゃないみたいなんだけどー」

男「」

幼馴染「男ー？生きてる？」

男「ああ」

幼馴染「男の子じゃなくて良かったね？」

友「だな」

男「」