Afezeria UMISTASYA.【ラブライブ!×ヒュムノス歌詞】 (58)

投稿5回目です! 書き貯めてます
ラブライブ!はアニメ全話 を1回しか見たことがないためキャラの口調が違ったりするかもしれませんがご理解ください 登場キャラは「ほのうみ」です!
内容はアルトネリコの「Afezeria HARVESTASYA. 」の歌詞をほぼそのまま使い、登場人物をほのうみにして台詞などを加えました! あくまで「歌詞」に加えただけなんでAfezeriaHARVESTASYA.やアルトネリコを知らない人でも一応は見られる内容となっているとは思います!
が前作EXEC_UMISTASYA/. の続きになりますので呼んでくださる方がいらっしゃいましたらそちらを先によんでいただけるとわかりやすいと思われます
前回ゴミだの書かれ自粛しようと思いましたがやっぱラブライブ!とヒュムノスが純粋に好きなんで続けることにしました!
前回の追っかけてくださってる方の応援コメント本当に嬉しかったです! 他の4作もラブライブ!×ヒュムノス歌詞です
それでは拙い書き方かもしれませんがお願いします


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445747823


 


 ウミ『貴方とこれからずっと一緒にいられることをとても嬉しく思っています…』




詩が力になる世界の物語を一つ、語りましょう…

離れた山里の 小さな村での結婚式のこと…

ウミ「ホノカ、手に汗が滲んでますよ?」

ホノカ「う、ウミちゃんだって手が震えてるよ!」

ウミ「し、仕方ないじゃないですか!人前に出て結婚式のスピーチをしないといけないんですからっ!」

ホノカ「そ、そうだよね…結婚するんだよねホノカ達…」

ウミ「……」


ウミ「不安…ですか?」

ホノカ「正直いうとちょっとね…」ヘヘッ

ホノカ「ウミちゃんのことは愛してるよ…でもこれから先どうなるかわからないから…」

ウミ「それは私も一緒です…ですが私達2人ならどんな困難でも立ち向かっていけると信じています…」ニコッ



ウミ「ですから、今日は盛大に祝って貰いましょう!不安なんて忘れるほどに!ほらっ、ホノカ行きましょう!」
タッタッタッ

ホノカ「う、ウミちゃん!?引っ張らないでよー!」
タッタッタッ

~~~~~~~~~~

そこに住まう 巫女ウーミスターシャと村長の娘 ホノカの壮大で可憐な愛の物語…

ホノカ「って…どこで結婚式するんだっけ?」

ウミ「そんな大事なこと忘れてしまったんですか!?」



ホノカ「…」ギクッ

ウミ「ホノカッ!貴方はいつも遅刻したり忘れ物したりしますが今日みたいな大切な…」クドクド

ホノカ「すっ…ストォォップ!!!」

ホノカ「今日みたいな大事な日に説教は……今日は楽しい1日にしたいじゃん!!ねぇ、ウミちゃん!?」アセアセ

ウミ「……」ハァ…



ウミ「まったくホノカは…周りに人もいますし、今はやめておきましょうか…」ヤレヤレ

ホノカ「う、うん!そうだよ!それで場所と時間は!?」

ウミ「時刻は黄昏時、場所は神殿の前の広場ですよ…」

ホノカ「黄昏時って…もうすぐじゃん!」

ウミ「えぇ…そうですよ?どこかの誰かさんが時間が無いと言うのにクレープが食べたいとかなんとか…」

ホノカ「うぅ…ウミちゃんのいじわるっ…!」




さぁ偉大なる物語の幕開けです!




~~~~~~~~

ワーワー!オメデトー!オシアワセニッ!ホノカ、ウミチャンコマラセチャダメダヨ-!

ホノカ「わぁ…!人がこんなにたくさん…」

ウミ「こ、ここまでとは…少々恥ずかしいですねっ///」

ホノカ「照れてる場合じゃないよ!これからスピーチするんだからっ!」

ウミ「普通は友人とかがするものじゃないんですか…」

ホノカ「この村は昔からそういう仕来たりでしょ!ウミちゃんのお母さんも言ってたでしょ?」

ウミ「うっ…そうでしたね…」

ホノカ「ウミちゃん、ファイトだよ!」

ウミ「はい…頑張ります!」

~~~~~~~~

ウミ「そ、そのだうみ役のウーミスターシャですぅっ…///!」
ナニアレ… ソノダウミヤクッテ… テンパッテルナー…

ホノカ「あちゃ~…」(やっぱりこうなっちゃったかぁ…)

ウミ「そっ…そそそれでは!す、スピーチをは、始めたいと思いまぁすっ!?」

ホノカ(なんでウミちゃんが驚いてるの…)

~~~~~~~~~
ガヤガヤ…
ガヤガヤ…
ウミ「な…なんとか終わりましたね…」ゲッソリ…

ホノカ「お、お疲れ様っ!」

ウミ「もうスピーチはしたくありません…」

ホノカ「まぁまぁ…」



ホノカ「でも嬉しかったな…ホノカのことあんな風に想っててくれたんだね!」ニッコリ

ウミ「なっ…!忘れてくださいっ!は、恥ずかしいですっ!」

ホノカ「ふっふーん…嫌だよーだ!」

ウミ「ホノカァ…」





ホノカ「フフッ…」クスクス

ウミ「ウフフッ…」クスクス

ホノカ「ウミちゃん…」

ウミ「なんでしょう…ホノカ…」



ホノカ「ねぇ!私とこれからずっと一緒にいてくれる人は誰かなっ!?」ニカッ

ウミ「!」

ウミ「ええ…!それはわた「私だよっ!ホノカちゃんとずっと一緒にいれることを私はとっても嬉しく思ってますっ!!」
ウミ「!?」(上から声っ!?)
バッ

ウミ「何を言っているのですかっ!!ホノカは私の…」キッ



ウミ「あ…貴女はっ…」ギリッ






ホノカ「コトリ…ちゃん…」

コトリ「こんにちは、私の愛しい愛しいホノカちゃん」ニッコリ




コトリ「それと…泥棒猫のウミちゃん」ギロッ

ウミ(凄い眼ですね…獲物を狙う猛禽類の眼みたいです…)

ホノカ「こっコトリちゃん、なんでが翼生えてるのっ!?」アセアセ

ウミ「ホノカ…今はそんなことどうでもいいです…それよりも…」




ウミ「ホノカとこれから一緒にいるのが私ではなく、貴女という言葉…撤回してもらいましょうか…」ギロッ


コトリ(うーん…その眼ゾクゾクしちゃうな…でも…)ゾクゾクッ

コトリ「嫌、取り消さない、だってホノカちゃんはコトリのものだもん」

ウミ「ッ…!!」

ウミ「このっ…!!」
ダッ!



コトリ「ウミちゃん、ホノカちゃんの側にいなくていいのかな?」クスッ

ウミ「なっ…!?」
ピタッ

コトリ「じゃあホノカちゃんから離れちゃったウミちゃんの代わりにコトリがホノカちゃんの側に行っちゃおうかなぁ!」
ビュゥンッ!!

ウミ「くっ!!やめてくださいっ!!!ホノカに近づかないでくださいっ!!!」
ダッ!

コトリ「それは聞けない相談チュン♪」
ビュゥン!!



ガシッ!
ホノカ「!」

ホノカ「や、やめてっ!放してっ!」

コトリ「駄目だよホノカちゃん、許嫁だったコトリを捨ててウミちゃんのところに行くなんて…」

ホノカ「な…なんで…」



コトリ「コトリは…実はコトパトゥールという愛の神なの…」

ホノカ「!」

コトリ「だからコトリは貰うだけ…ずっと欲しかったホノカちゃんを…」

タッ…タッ…
ホノカァァァ!!!

コトリ「っと…ウミちゃんが来ちゃうね、じゃあ行くよ」

ホノカ「やっ…やめ「じゃあねウミちゃん!ホノカちゃんは貰っていきますっ!」
ヒュウウゥゥ…バサッバサッバサッ…



ウミ「!!?」

ウミ「やっ…やめてくださいっ!!」

黄昏時の広場 黒き羽根舞い染めゆく 
愛で 多喜の面影は…

ホノカ「ウミちゃ「じゃあね、バイバイ」ニコッ
ヒュウウゥゥ…

ウミ「くっ…!」(ホノカとコトリが黒い羽根を纏ってっ…!)

ウミ「ほ…」

パシュン…




ウミ「ッ…!!!ホノカァァァァァッッ!!!!!」




シーン…

ウミ「あぁ…ホノカ…どうしてまたっ…」グスッ




闇へと ただ沈む…

~~~~~~~~~

眩しき天子の銘は世継ぎの子
愛しきホノカ…

ウミ「ホノカ…」グスッ
テクテク…



チラッ
ウミ(ははっ…途方に暮れてたら陽も暮れてしまいましたね…)ズビッ

ウミ「ッ…星でも見て心を落ち着けましょうか…」グスッ
テクテク…

契りの儀奏でし日 魔に呑まれ消えた…

ピタッ
ウミ「!」



ウミ(あの丘は…以前、ホノカと共に謳った場所…)グスッ

ウミ(あそこならきっと星もよく見えることでしょう…)ズビッ

~~~~~~~~~

ドサッ…




ウミ「あぁ…綺麗ですね…」

ウミ「星がひとつ、ふたつ…みっつ…」

ウミ「あんなに遠くにあるのに…輝きが私を捉えている、私が輝きを捉えている……不思議なものです…」





ウミ「あっ!あの朱い星は以前見たっ…!」



ウミ《あの空に見える星も…ホノカの御星のように朱く輝いてます…まるで…》ゼェ…フゥ…

ウミ『まるでホノカが世界を照らしてるようですね…』フフッ


ウミ「ッ…」

ウミ「ホノカッ…」ポロ…



ホノカ『私ね…ウミちゃんが好き…ずっとずっと側にいてください…』



ウミ「うっ…うぅっ…」ポロポロ…

ウミ(あぁ…星の灯を数えても…ホノカの顔がっ…)ポロポロ…

ウミ(私達はこんなに愛し合っているのにっ…どうしてコトリは私の邪魔ばかりっ…)ポロポロ…

ウミ「どうしてこんなことにっ…」ポロポロ…





ガサッ…ガサッ…

ウミ「!」

クルッ
ウミ「だっ…誰ですっ!?」ポロポロ…


???「やはり…ここで星を見て泣いてらしたんですね」

ウミ「あっ…あなたは…」





ウミ「お母様…」



ウミママ「結婚式の後に家にも帰らず…心配したのですよ?」

ウミ「す、すみません…」



ウミママ「……」

ウミ「……」



ウミママ「お隣よろしいですか?」

ウミ「は、はい…」

ウミママ「では失礼して…」
スッ…



ウミ「……」

ウミママ「……」



ウミママ「星が…綺麗ですね…」

ウミ「えぇ…そうですね…」

ウミ「ッ…」ポロ…



ウミママ「ウミさん…私の胸で泣きなさい」
ギュッ…

ウミ「お母様っ…何をっ!?」ポロポロ…

ウミママ「人の胸を借りて泣けば声も周りに響きません…泣くときは思いっきり…ですよ?」

ウミ「おがあ…ざま…」ポロポロ…
ギュッ



ウミ「ボノ゙ガァァッ!!!!!どうじでっ…どゔじでっ…あなだばっがりっっ!!!!!」ビエーン

ウミママ「……」ナデナデ

涙切れぬ 花嫁を 母は掬い説いた

~~~~~~~~~~

ウミママ「落ち着きましたか?」

ウミ「は、はい…お恥ずかしいところをお見せしました…」

ウミママ「別に恥ずかしいことなどありませんよ、泣くことは決して悪いことではありません…」

ウミ「は、はい…」



ウミママ「……」

ウミ「……」



ウミママ「ウミさん…以前西の伝承のお話をしましたよね…」

ウミ「え、えぇ…お母様から教えて頂いた伝承でホノカを救えましたから…」

ウミママ「ウミさん…」





ウミママ「もし今回も、伝承の関係する場所にホノカさんが連れ去られた可能性があるとしたらどうしますか?」



ウミ「!!!??」

ウミ「どっ、どういうことですかっ!?」ガバッ

ウミ「ま、まさかっ!!ホノカは『謳う丘』へっ!?」



ウミママ「いえ、今回の件に『謳う丘』は関係ありません…」

ウミママ「以前お話したのは『西』の伝承…今回は連れ去った相手を考えると『東』の伝承ですね…」

ウミ「東の…伝承ですか…」

ウミママ「はい…」

神無き 東の道 伝承が綴る果て

ウミママ「東の伝承ではこう語り継がれています…」

ウミママ「かの愛の女神…堕天后と呼ばれたコトパトゥールは…」



ウミママ「一目惚れした女を己の住む、丘の高い黒き羽根集う宮に拐い、永久に幽閉し日夜歓喜の詩を謳っている…というお話です…」

ウミ「一目惚れした女…丘の高い黒き羽根集う宮…」

 

ウミ「……」キリッ

黒き羽根 集ひて謳う 
丘に宮あり!

ウミママ「ふふっ…」クスクス…

ウミ「?」

ウミ「お母様?何故笑って…?」

ウミママ「いえ、ウミさんの眼が『謳う丘』へ向かう時と同じ眼をしていたので…」ニコッ




ウミママ「今回も行かれるのでしょう?」

ウミ「はいっ!お母様ありがとうございます!」


ウミ「それにしても…毎度毎度、お母様に助けられてばかりですね…」

ウミママ「そんなことはありません、私がたまたま伝承を語り継ぎ覚えていただけ…」

ウミママ「それに…親として、娘には笑っていてほしいものです…助けるのは当然でしょう?」ニコッ




ウミ「お母様…」ポロ…

ウミママ「あら、また涙が…」アセアセ

ウミ「いえっ…いいんです…これはっ…これは嬉し涙なんでっ…」ポロポロ…

ウミ「ありがとうございますっ…お母様っ…」ニコッ ポロポロ…

~~~~~~~~~



ウミママ「ウミさん、おはようございます」

ウミ「お母様、おはようございます」




ウミママ「行かれるのですね?」

ウミ「はい、昨日の内に全て準備してましたので」キリッ


ウミママ「そのようですね……」



ウミママ「今回の旅はきっと前回よりも厳しくなることでしょう…ですからこれを…」
スッ…



ウミ「ん、これは…弓と矢ですか…?」




ウミママ「ええ、我が一族の守護神レーレが宿っていると謂われている弓です…」

ウミ「!そっ…そんな大切な物受け取れませんっ!」

ウミママ「このような時に持っていかなければ、いつ使うと仰るのです」

ウミママ「それに、物は使われて初めて意味をなし得るもの…それは、この弓も一緒…貴方と共に旅をしたがっていることでしょう…」

ウミママ「ですからウミさん…どうかこの弓を…」




ウミ「……わかりました、ありがたく使わせて戴きます…」ガシッ

ウミママ「はい…お願いします」

ウミ「よいしょっと…それではお母様、行って参ります!」

ウミママ「ウミさん…本当にお気をつけて…」ギュッ…

ウミ「お母様…」

サッ…



ウミママ「…では行ってらっしゃい」

ウミ「はい!お母様もご達者で!」
ガチャッ…

バタン…

ウミママ(お願いします、我が一族が祀りし神レーレよ…ウミさんをどうかお救いください…)

光を受け花嫁 白き衣捨てて 
弓弾き旅立つ…

~~~~~~~~~

ウミ(さて…天気も良いのでガンガン進みましょう!)ポケットゴソゴソ


コツッ

ウミ「ん?これは…」
パッ   

パカッ

キラッ…




ウミ「指輪…ですね…ホノカへ渡そうと思っていた…」

ウミ(この白色と鈍色の指輪…結局渡せなかったんですよね…)

ウミ(ホノカ、この指輪…今は私がつけていても良いですよね…これを見れば貴方を感じられますから…)
スッ


ウミ「ホノカ…今行きますので待っていてください!」

ウミ(私はコトリをゆるしませんっ!神に誓っても!!)ギリッ

彼女の白き美星 抱いて…

~~~~~~~~~
ザッ…ザッ…ザッ…

ウミ(光よ 光よ 私を邪からお救いください…)

ウミ(この光無き 希望の失われた地で…)

ウミ(光よ 光よ 私を邪からお救いください…)

ウミ(誰も訪れたことの無い地…)

道無き道を歩き…

~~~~~~~~~~
ヒュォォォオオ…

ウミ「ここが人の存在を許さぬ場所…ソリン=ファルス山脈ですか…」ジッ

ウミ(私は山は好きで様々な山を登ってきたつもりでした…が…)ジッ…




ウミ(その私でさえも立ち竦むような……これは1日中崖を歩くはめになりそうですね…)ジッ…

ウミ(ですが、このような険しすぎる山ですら越えてみたいと思うのはホノカへの想い故なのか…はたまた山好きの本能なのか…)ジッ…

ウミ「スゥ…」



ウミ「いざっ!!!!!山頂アタックです!!!!!」ビシッ

ウミ「でかい岩程度なんのそのですっ!!この程度乗り越えてやりますよっ!!!アーハッハッハッ!!」ケラケラ


愛と死の駆け引きを
幾度も越えゆく…

~~~~~~~~~~
テク…テク…
チラッ

ウミ(あぁ…あそこに森があります…天気も良く木漏れ日が、さぞ気持ちいいことでしょう…立ち寄りたいです…)ポケー
ピタッ


ウミ(いえ、夜はしっかり寝ているじゃないですか…ホノカは今も苦しんでいるのです…さっさと行くに限りますっ)キリッ
テクテク

ウミ(いや、でも少しくらいなら別に良いんじゃないんですかね…)ポケー
ピタッ


ウミ(あぁ…いきません、森が私を誘惑しにかかってきます…)

ウミ「スゥ…」





ウミ「渇ッッ!!!」パンッ!

ウミ「さて、行きましょうか…」ヒリヒリ…

~~~~~~~~~~

七色の河 煌めく 美しき夜空見上げ

ウミ「あぁ…美しい夜空…まさしく満天の星空ですねっ!」

ウミ「様々な色の星が連なって…まるで虹の川のよう…」

ウミ(ホノカにもこの景色見せてあげたいですね…)



ウミ(ホノカッ…)グスッ






ウミ「ホノカァ…」ポロポロ…




君を想い涙を 拭く日も…

~~~~~~~~~~

一歩…

ザッ…
ウミ「………」ズキ…

二歩…

ザッ…
ウミ「………」ズキ…

傷ついた足を…

ザッ…
ウミ「………」ズキ…

引きゆく…

ザッ…
ウミ「………」ズキ…

花嫁の耳に…


…ン


ピタッ
ウミ「?」

ウミ「何か…聞こえましたね…」




そっと…

ウミ「耳を済ませてみますか…」ジッ…

かすかに…

パァーン…

ウミ「かすかにですが…水の音、いや…これは波の音ですかね…」

ウミ「こちらのほうから…」チラッ



ウミ「!!!?」


波の打つ音と…

ザッパァーン
ピカッ…ゴロゴロ…

ウミ「あ、あの黒い神殿はっ…!?」



ウミ「そうですか…やっとここまでたどり着けたのですねっ…!」グッ

たなびく丘 黒き石の宮
そびえ立つ…


ウミ(もう恐れる者はありません…大切な人のため…ただ進みましょう…)

ウミ(それにしても何故あそこだけ雷雲が…)

ピカッ…ゴロゴロ…

~~~~~~~~~~

ガチャッ…ギイィィ…

ウミ「さて…ホノカはどこ…に…」






コトリ「こんにちは、ウミちゃん」ニコッ

ウミ「!!!!!」
バッ!



ウミ「な、何故そんなところにい、いるのですかっ!?」ギリッ…

コトリ「おかしなこと言うんだねウミちゃん、ここはコトリの神殿だよ?」




コトリ「別にコトリがどこにいてもおかしくないでしょ?」

ウミ「そうですね…えぇ、そうでした…」


ウミ「別に最深部にいる必要はありませんよねっ…」キッ…


コトリ「や~ん、ウミちゃんこわ~い」ヤンヤン

ウミ「くっ…このっ…!」
ガッ

ウミ「くらいなさいっ…!」
ググッ…





コトリ「殴っていいのかな?ホノカちゃんがどうなっても知らないよ?」

ウミ「!!!!!」
パッ

ウミ「そ、そうです!貴方の相手をする前にホノカを探さなければっ…」

ウミ「ホノカをどこへやったんですかっ!!答えなさいコトリッ!!!」

コトリ「ウミちゃん…まだわかってないんだね…」

ウミ「なっ…何をっ…」





コトリ「ここは堕天后コトパトゥールの神殿…この愛の女神の神殿でコトリとホノカちゃんは結ばれるの。よく聞いて泥棒猫のウミちゃん、ホノカちゃんは既に私のおもうがままなんだよ?愛の呪いをかけたの。さぁコトリとゲームをしよ?もしウミちゃんの愛の力がコトリの呪いに勝るなら貴方は簡単にこの術を簡単に見破れる筈だよね?」


ウミ「なっ…!!?」

ヒュゥゥウウ…バサッバサッ!

ウミ「!」(こ、これは広場で見た時のと同じっ…黒い羽根がコトリの周りをっ…!)

ウミ(いやっ…ですが今回はコトリしかいません…いったい何をするつもりなのですかっ…!?)
ヒュゥゥウウウウウ…バサッ…バサッ…

ウミ「くっ…羽根が邪魔でよく見えませんっ…!」



ウミ(コトリの言っていたゲームとは…!?いったい…!?)



ヒュゥゥ…ウ…ウ…
ウミ「!」

ウミ「ようやく視界が開けてきまし…た…」




ウミ「!!!??」

ウミ「そ、そんなバカなッッ…!!!?」(ど、どういうことですっ!?)

ウミ「そ、そんな…」

ウミ「ホノカがふ、ふた…り…?」








ホノカ1「……」

ホノカ2「……」



ウミ「ッ…」(あ、あぁ…きっとどちらかが本物のホノカでもう一方がコトリと言ったところでしょう…)




ホノカ1「さぁ、ウミちゃん…」

ホノカ2「ゲームを始めようか?」
ダッ!
ダッ!

ウミ(来るッッ…!!)

タッタッタッタッ
タッタッタッタッ


ウミ(歩幅も歩き方も一緒っ…!?パッと見ではどちらかが偽者かなんて、とてもっ…!)バッ!

ホノカ1「ッ…てりゃあっ!!」
ホノカ2「ッ…とりゃあっ!!」
ブンッ!ブンッ!

ウミ「ッ…!」(両方同時っ!?)バッ!

ヒュッ 



スカッ…

ホノカ1「へぇ…今のを間一髪で避けるなんて…」ニヤッ
ホノカ2「流石ウミちゃん、ホノカ達も油断してられないね…」ニヤッ


ウミ(ッ…言葉遣いも何もかも一緒…しかも、移し鏡のように正確無比に左右対称…!)


ウミ(ですがっ…!)

ウミ「ホノカッ!!眼を覚ましてくださいっ!!!私ですっ!!ウーミスターシャはここにいますっ!!!」


ホノカ1「ウミちゃん…」ピタッ
ホノカ2「ウミちゃん…」ピタッ







ホノカ1、2「そんなことしても無駄だよ…?」ギロッ




ウミ(ッ…!!やっぱり無意味ですかっ!…とりあえず間を空けなければっ!)
ダッ



ホノカ1「やっぱ打撃じゃウミちゃんは倒せなさそうだね…」
ホノカ2「そうだね…してこないとは思うけど万が一、反撃なんかされたら敵わないし…」


ホノカ1、2「なら…」バッバッ

ググググ…

ウミ「!?」(ホノカ達がこちらに手を…何をっ!?)

ググググ…



ホノカ1、2「…」ニヤッ…


ビュオンッ!!


ウミ「!?」(こ、これはっ…かまいたちっ!?)


ウミ「くっ…!!」(まずいっ!!!)ササッ!!

ビュオン!


スパッ…

ズルルル…



ドサッ…


ウミ「ッ…」(後方で音がしました…さしずめ像が斜め縦に真っ二つに切られ滑り落ちた、といったところでしょう…)

ウミ(なんと恐ろしい切れ味…)ゴクッ…



ウミ(あの一撃、まともに喰らったら…即死ですね…)ハァハァ…

ホノカ2「へぇ…今のも避けるんだ…」
ホノカ1「まぁ…そうこなくちゃ面白くないよ、これはゲームなんだから…」




ホノカ1「さぁ!!コトリちゃんを討ってみせてよっ!!!」
ホノカ2「その愛の力でっ!!!」




ホノカ1、2「貴女の愛が本物かどうか 愛の女神が試してあげるっ!!!!」




ウミ「ッ…」(ま、まずいっ…このままでは確実に私が殺されます…)ハァハァ…

ウミ(なんとかしなければっ…でもどうやって…)ゴクン…


ホノカ2「ほらっ!どんどんいくよっ!!」ビュオンッ!
ホノカ1「そのまま何もできずに死んでっ!!ウミちゃん!!」ビュオンッ!

ウミ「くっ…!!!」ギリッ

~~~~~~~~~



ホノカ1「さ、流石に避けすぎじゃないかなぁ…」ハァハァ…
ホノカ2「ま、まさか外に出るはめになるなんて…」ハァハァ…

ピカッ…ゴロゴロ…



ウミ「……」ゼェゼェ…(い、いけません…もう、体力が…本当…に…)


ホノカ2「そろそろ終わりにしようか、ウミちゃんっ!!!」ハァハァ…
ホノカ1「これでさよならだよっ!ウミちゃんっ!!!」ハァハァ…

ビュオンッビュオンッ!

ウミ「ッッ…!!」ゼェゼェ…


ピカッ…

クラッ…
ウミ「しまっ…!!!!」ゼェゼェ…

ゴロゴロ…




スパッ… 

ブシュッ
ウミ「グッ…!!!」(私の左腕っ…かなり深くっ…!!)ゼェゼェ…
ポタ…ポタ…

ホノカ1「!やっとウミちゃんに攻撃があたったよ!」キャッキャッ
ホノカ2「そうだね!あともう一息、ファイトだよ!」キャッキャッ


ウミ(はは…次来たら避けれそうになさそうです…)ゼェゼェ…
ポタ…ポタ…


ウミ(いったいどうすれば…)ゼェゼェ…
ポタ…ポタ…




ウミ(そう言えば…何時しかお母様が仰ってましたね、焦る時ほど冷静にと…)ゼェゼェ…
ポタ…ポタ…

ウミ「……」スゥ-ハァ…スゥ-ハァ…
ポタ…ポタ…

ピカッ…






ウミ「……」スッ…
ポタ…ポタ…

ゴロゴロ…

ホノカ1、2「!」(ウミちゃんが眼を閉じたっ!?)

ウミ(お願いです…ホノカ…神様…私にどうか力を…)スゥ…
ポタ…ポタ…




ホノカ1「そっか…ウミちゃんは諦めちゃったんだね…」ボソ…
ホノカ1「だったら…」ニヤッ…


ホノカ1「ねぇホノカ2ちゃん…」ボソボソ…

ホノカ2「ん?何かな?」ボソボソ…

ホノカ1「今から言う言葉をウミちゃんに言ってほしいんだけど…」ボソボソ…

ホノカ2「うん、わかった…」ボソボソ…

ホノカ1「じゃあこう言ってほしいな…」ボソボソ…

~~~~~~~~~~

ウミ(ふぅ…落ち着きはしましたが、方法が思い付きません…どうすればっ…!)パチッ
ポタ…ポタ…

ピカッ…ゴロゴロ…

ホノカ1「……」ボソボソ…
ホノカ2「……」ウンウン…

ウミ(いったい何をして…)
ポタ…ポタ…

ウミ(ホノカ1がホノカ2に何か呟いていますね…?こんな事、いままで無かったはずですが…)
ポタ…ポタ…

ッ…
ホノカ1「ウミちゃん…」





ホノカ2「ごめんね、ウミちゃん。私はもう貴女のホノカじゃない。貴女のことはもう、これっぽっちも愛おしくないんだ。ああ、なんて可哀想なウミちゃん。せめて私の手で、止めをさしてあげる」
テク…テク…

ウミ(ッ…耳を塞ぎたくなるような言葉の羅列です…)ギュッ…
ポタ…ポタ…

ウミ(ですがっ…あれはきっと命令されて発言しただけでしょうっ!!ならっ…!!)
ダッダッダッ



ホノカ1、2「!?」

ホノカ1(えっ…!?まだ走れるだけの体力がっ!!?)アセアセ…

ダッダッダッ
ウミ(きっと、こっちのホノカ1がコトリッ!!!)

ウミ「うおおおおぉぉぉぉ!!!!!」
ガシッッッ



ボコォッッッ!!
コトカ1「きゃああああぁぁ!!!!!」

ズサァァァァァ…





フッ…

コトリ「う、嘘っ…!!?呪いが解かれちゃったっ…!!?」(ま、まずいチュン!!!)ヒリヒリ…






ホノカ「あ…あ、れっ…ここは…?」
ユラッ…ユラッ…

~~~~~~~~~~



コトリ「そ、そんな…あり得ないよ…」ガクッ…

コトリ(まさか…ウミちゃんのつけていた指輪に呪いの効果を弱める宝石が入ってたなんて…)チラッ…



コトリ「想定外…ですっ…」ギリッ

コトリ(でも…ウミちゃんは腕を怪我して体も疲れているはずっ!今なら…)

コトリ「今なら…呪いを使わなくても殺せるっ…!」シャキン…


スッ…



コトリ「ウミちゃん死んじゃえええぇぇっっ!!!!」
ダッダッダッダッダッ


ウミ「!!!」(あれはナイフッ!?このままではっ…!!!)

ウミ(私の体力は限界、もう歩けませんっ!!!いえ、何よりホノカを置いてはいけませんっ!!)

ウミ(どうすればっ…!)ギュッ…



ウミ「これは…弓っ…!?」




ウミ「ハッ…!そうですっ!」


シンジャエー!!! タッタッタッ

ウミ(逃げるのではありません、立ち向かいましょう…!)スゥー





ウミ(想いを集中させ…)




ウミ(愛を高らかに謳い…祈り、叫ぶのですっ!!)







ウミ『我が一族祀りし神、レーレよ!!私を貴方の加護でお包みくださいっ!!』






キイィィィィィーン!!!!! ヒュゥゥウウウウウ!!!!

コトリ「!!?」



コトリ「ウミちゃんがホノカちゃんを抱えながら…飛んでるっ!!!?」

コトリ(ッ…!?光がウミちゃんとホノカちゃんの方へ集まって纏って…)

コトリ「まさかっ…これは…」






ウミ「コトリ…私は貴女を許すつもりはありませんよ、神に誓っても…」バサッバサッ


眩き 光の渦 翼となり纏ひ


コトリ「ッ…!」(神を憑依させたとでも言うのっ!?で、でも…)ギリッ




コトリ「フフッ…」 

ウミ「……何がおかしいのです…」バサッバサッ

コトリ「ホノカちゃんを抱えたままコトリを倒すつもり?でもそれは無「倒しますよ」
コトリ「え?」





ウミ「ホノカを抱えたまま貴女を倒します」バサッバサッ





コトリ「ふ…ふざけないでっ!そんなことできるはずがっ…!」ギリッ



ウミ「できてしまうんですよ、それが」バッ

ヒュゥゥウウ…


コトリ(ウミちゃんの横に光が集まっていくっ…!?)

ヒュゥゥウウ…

コトリ「なっ…!?」




シュイーーーン…
ウミ「完成ですね…」バサッバサッ



コトリ「大きな光の弓…と矢っ…!?」

コトリ(こ、こんなの受けたら流石のコトリも死んじゃうっ…!!)ギリッ…


ウミ「手を使わずとも、想いで射ることができるのですよ、この弓は…」バサッバサッ

ウミ「コトリ…これでおしまいです…せめて潔く散りなさい…」バサッバサッ

ギリッギリギリッ



コトリ「くっ…!!!」バッ(逃げることはできないっ!!!なら迎え撃つしかっ!!!)


ウミ「喰らいなさいっ…!」バサッバサッ
ギリ…ギリッ…



ホノカ『ウミちゃん、ファイトだよ!』

ホノカ『うぅ…ウミちゃんのいじわるっ…!』




ホノカ『私ね…ウミちゃんが好き…ずっとずっと側にいてください…』




ウミ「ッ…」バサッバサッ
ギ…ギ…






ウミ「ラブアロォォォシュウゥゥゥゥットッッッ!!!!!」バサッバサッ
ビュンッッッ




ズォォォオオオオオ!!

コトリ「む…迎えうちま…ッ…!!!!!」

ズォォォオオオオオ!!!!!
コトリ「こっ、これダメッッ…!!!!!」




コトリ「ほ、ホノカちゃあああああぁぁぁぁんっっ!!!!!」

ズッッッドオオォォォォン!!!!!






ウミ「……」バサッバサッ…

シュウウゥゥゥゥゥ…




ウミ「終わった…ようですね…」バサッ…



黒き念 消し潰す 溢れ出る愛の火で…



ウミ(ホノカ…貴方を失い、私は気づきました…貴方は私の全て)


ウミ(貴方の喜びが私の笑顔に…)


ウミ(貴方の幸せが私を暖める…)


天子の呪いは解け レーレの加護の元 花嫁と天子は…

ウミ「もう朝…ですか…」ギュッ…

ホノカ「……」スヤスヤ…

ウミ「フフッ…」ニッコリ


朝の日浴び融け逢うた…

ウミ(貴方のいない世界には、どんな価値があるというのでしょう…)



ウミ(ですから、私は貴方と一緒にいます…何故なら…)








ウミ『好きです…貴方が…ずっとずっと側にいたい…』







~~~~~~~~~~

詩が力になる世界の物語を一つ、語りましょう…

離れた山里の 小さな村での結婚式のこと…


ホノカ「ウミちゃん、そろそろ…」

ウミ「ぐっ…まさか、またスピーチしなければならないとはっ…」ガックシ


そこに住まう 巫女ウーミスターシャと村長の娘ホノカ…

ギュッ…

ホノカ「ホノカはウミちゃんの恥ずかしがりながら言う私へのスピーチ好きだよっ」ニッコリ

ウミ「ほ…ホノカッ…」グスッ…




白い羽根に包まれた二人は、永遠の幸せを手にいれましたとさ…


これにてAfezeria UMISTASYA.は完結です!

全歌詞パロ合わせてμ'sとA-RISEは全員登場したかと思われます、目標が到達できてよかったです!
ハナヨワールの森の時然り、前回の追っかけさん然り応援コメントのおかげです!ありがとうございました!

1作目 ハナヨワールの森(りんぱな)
2作目 謳う丘 salavec nozolanca (のぞえり)
3作目 親鳥皇記 笑顔の天子(にこまき(A-RISE))
4作目 (謳う丘)EXEC_UMISTASYA/.(ほのうみ)
5作目 Afezeria UMISTASYA. (ほのうみ(敵こと))


これらのssでラブライブ!とヒュムノスに興味を持って戴ければ幸いです!

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