セレン「……お前、自分が何をしたのか分かっているのか!」首輪付き「………」 (58)

セレン「あれほど、夜中にお菓子を食べるなと言っただろうがっ」


首輪付き「…………」


セレン「何。小腹が減ってつい…だと。お前……自制も出来ずにリンクスが務まるか!」


首輪付き「…………」シュン


セレン「全く…お前にはそう教えてきた筈なのだがな……見込み違いだったか…」


首輪付き「………」グスッ


セレン「あ………ま、まあ自分が何をしたのか分かればそれでいい」


首輪付き「………」


セレン「すまない、私も言い過ぎた…お前は良くやっているよ」ナデナデ

首輪付き「………」フリフリ


セレン「ふふっ……ところであのお菓子は何処から持って来たんだ。知らぬ間に買っていたとは、以外と抜け目の無い奴だな」


首輪付き「………」


セレン「な、何。私の部屋を掃除していたら机の下から出てきただと……」


首輪付き「………」コクコク


セレン「………勘違いするなよ。あれは、後でお前と食べるために隠しておいたやつだからな」


首輪付き「…………」


セレン「………ほ、本当だ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445585519

セレン「おい、節分の豆撒きをやるぞ」


首輪付き「………?」


セレン「……何だ、節分も知らないのか。日本の古い行事で……まあ、とにかくやってみるぞ。頭にこれを付けろ」スッ


首輪付き「………」カブリ


セレン「それは鬼という邪気を纏った輩の面だ。今から私が豆をお前に当てて邪気を払うからな。それ、行くぞ」ポイッ


首輪付き「………」ヒョイッ


セレン「………」ポイッ


首輪付き「………」ヒョイッ


セレン「………」ブンッ


首輪付き「………!」バヒュンッ


セレン「……お前、何故避ける?」


首輪付き「…………」


セレン「何と無くだと………ほう…。では、その余裕がいつまでもつか試してやろう」ジャラジャラ

ーーーー
ーーーー


セレン「……はぁっ…はぁっ」


首輪付き「………」


セレン「す、全て避けるとは…やるものだな…お前も…少しだけ見直してやろう…」


首輪付き「…………」フリフリ


セレン「ふっ、豆撒きはもういいか……次は豆を歳の数だけ食べるんだ」


首輪付き「……?」


セレン「何故食べるのかだと? 豆を歳の数だけ食べる事によって無病息災……つまり五体満足で生きていられることを願うんだ。リンクスは体が資本だからな……」


首輪付き「……?」


セレン「まあ難しく考えなくて良い。ジンクスみたいなものだ。えーと……お前は――個だな」スッ


首輪付き「………」パクッモシャモシャ


セレン「ちゃんと良く噛むんだぞ。さて……私も」


首輪付き「………」ジー


セレン「…おい、何見ている」


首輪付き「……」


セレン「貴方は何個食べるのかだって? ほ、ほう。貴様がそんなに命知らずだとは知らなかったな……」ピクピク


セレン「よろしい。では、第二回戦といこうか」ジャラジャラ

ーーーーーーーー
ーーーー2月14日


首輪付き「…………」


首輪付き「…………」ピラッ


『この前は世話になったわ。ありがとう。感謝の意も込めてチョコを送るわ。口に合えばいいのだけれど…初めてだから期待はしないでね。【メイ・グリンフィールド】』


『先日はお世話になりました。対したものではありませんが、チョコを送らせて頂きます。市販の物ではないですが、お口に合えば幸いです【エイ=プール】』


首輪付き「…………///」


ダン「…………はぁ……ん?」トボトボ


首輪付き「………!」サッ


ダン「よお、アンタか……隣、いいか?」


首輪付き「………」コクコク


ダン「じゃあ失礼するぜ……はぁ…」


首輪付き「………?」


ダン「ん? そんな辛気臭い顔をしてどうしたかって……?」

ダン「なぁ……アンタはバレンタインデーっ知ってるか?」


首輪付き「………」


ダン「知らねえのか? 簡単に言うとだな、女共が…….なんつーか気になる男にお菓子を送る日なんだとよ」


首輪付き「…………」


ダン「見たところあんたは、もらってなさそうだな……まあ俺もなんだが」


ダン「へっ、誰が始めたか知らねえがこんなご時世に呑気なもんだよな……そういう浮かれた奴程、命を落としやすいってのに……。優秀なリンクスなら貰わないのが正解ってもんだ」


首輪付き「………」ダラダラ


ダン「そう思うだろう?アンタも」


首輪付き「………」ビクッ


ダン「……思わないのか?」


首輪付き「…………」ダラダラ


ダラ「お、思ってるんだろう?」ガシッ


首輪付き「……!」ポロッ


ダン「えっ!? そ、それは……ア、アンタもらっていたのか?! 二つも?!」


首輪付き「…………」


ダン「……くっ。お、俺には無理だ。い、家に帰らしてもらう!」


首輪付き「………」バイバイ



ガチャッ


首輪付き「…………」キョロキョロ


首輪付き「…………」コソコソ


セレン「お か え り」


首輪付き「!」ビクゥ


セレン「どうしたんだ?そんなに驚いて。随分と朝早くから出かけていたようだが何処に行っていた?」


首輪付き「………」ダラダラ


セレン「まぁ、お前が背中に隠している物が関係しているのだろうがな」


首輪付き「……!」ポロッ


首輪付き「!」サッ


セレン「ほぉ……二つも。包装を見るにあいつらからか。エンブレムをモチーフにするとは自己主張の激しい事だ」


セレン「いや、それだけお前にご執心と言う事なのかな?」


首輪付き「………」ダラダラ


セレン「両手に花じゃないか。羨ましい限りだよ」

首輪付き「…………」


セレン「え?何をそんなに怒っているのですか、だと?」


首輪付き「………」コクコク


セレン「何を言っている。私は怒ってなどいない」


首輪付き「……」


セレン「まあいつ敵になるか分からないGAやインテリオルのリンクスと馴れ合うのは良い事だとは思わないが……女に甘いお前の事だ。断れるとは思ってないさ」


首輪付き「………」


セレン「話は終わりだ。行っていいぞ」


首輪付き「………」


首輪付き「………!」


セレン「あ?ここにあるチョコは何ですかだと?……さぁな、知らん」


首輪付き「………」


セレン「……捨てるなり勝手にすれば良いんじゃないか」


首輪付き「………」ガサガサヒョイ


首輪付き「………」パクッモグモグ


セレン「…………」

首輪付き「………」モグモグ ゴクン


セレン「………」チラッ


首輪付き「………」モグモグ


セレン「………おい」


首輪付き「………?」


セレン「口にチョコが付いているぞ。みっともない」フキフキ


首輪付き「…………」


首輪付き「………!」


セレン「ん、何? 貴方のチョコが一番美味しいだと?」


首輪付き「…………」コクコク


セレン「…………」


セレン「………ふっ、当たり前だ。伊達にお前のオペレーターをやっていないさ」ナデナデ


首輪付き「……///」


セレン「紅茶でも淹れようか。ほら、こっちに来い」


首輪付き「………」トコトコ

ーーーーーーーー
ーーーー3月


首輪付き「………」ポチポチ


首輪付き「………」


セレン「……それは、雛人形か。珍しいな」


首輪付き「………?」


セレン「お前の持っているモバイルに写っている人形の事だよ。……そういえば明後日は桃の節句か」


首輪付き「……?」


セレン「昔の行事だよ。雛祭りって言ってお人形を飾り、女の子をお祝いするんだ」トオイイメ


首輪付き「…………」


セレン「貴方はやらないのですかって? ふっ、面白い事を言うなお前は。……ま、私はそんながらじゃないさ」


首輪付き「…………」

ーーーー
ーーーー


首輪付き「…………」


首輪付き「………」ツンツン


セレン「ん、どうした? ………何を背中に隠している…」


首輪付き「………」スッ


セレン「……花? 私にくれるのか?」


首輪付き「………」コクコク


セレン「…黄色い…可愛い花だな」


首輪付き「……」


セレン「…ミモザ? この花の名前か。……今日は女性に感謝の気持ちを込めて花を送る日だと?」


首輪付き「………」コクコク


セレン「…お前……そうか……雛祭りの事を気にしていたのか……」


首輪付き「………」


セレン「ふふっ……甘い男だな、お前は。……まぁ……嬉しいよ。ありがとう」ナデナデ


首輪付き「………///」

首輪付き「………!」


セレン「ちょっと屈んでくれ?別にいいが……何をする気だ?」シャガミ


首輪付き「………」スッ


セレン「お、おい。何を……髪飾り?これは、この花の髪飾りか……」


首輪付き「………」


セレン「今日はこれを付けていて欲しいって?……別に良いが…私には派手すぎないか?」


首輪付き「……!」ブンブン


セレン「そんな事ない、良く似合って可愛いよ? か、可愛いだと……。そ、そうか…///」


セレン「ま、まあ悪くないなら良い…///」

ーーーーーーーー
ーーーー4月1日


セレン「おい、新しいレーダーを付けといたぞ」


首輪付き「?」


セレン「MARIAS02だ」


首輪付き「?!?!」


セレン「GAの仲介人がオススメと言っていたからな。さぞかし高性能なんだろう」


首輪付き「?!」ブンブン


セレン「………」


セレン「ふっ………冗談だ。お前の機体にあんな物を付けるわけないだろう」


首輪付き「……」ホッ


首輪付き「………!」プンプン!


セレン「そう怒るな。騙して悪いが、今日は4月1日。エイプリルフールだ」


首輪付き「?」


セレン「ま、簡単に言えば嘘を付いても良い日だ。誰が始めたかしらんが、可笑しな風習だよ」

首輪付き「…………」


首輪付き「…………!」


セレン「何? 仕返しに自分も貴方に嘘をつく?」


首輪付き「…………」コクコク


セレン「……いや、宣言しては駄目じゃないか?」


首輪付き「…………!」ハッ


セレン「はっ、お前が私を騙そうなど百年早いな」


首輪付き「…………」ムッ


首輪付き「…………!」


セレン「え、貴方の事なんか嫌いだ……と」


セレン「…………そ、そうか」ズーン


首輪付き「………!?」ブンブン


セレン「…冗談? あ、ああ。エイプリルフールか……分かっている。騙されてないぞ」


セレン「………」


首輪付き「………?」ダイジョウブ?


セレン「あ、ああ。……しかし、お前からそれを聞くのは心臓に悪いな…」ナデナデ


首輪付き「……?」

ーーーーーーーー
ーーーー


セレン「4月か……桜が咲いていた季節だな…」


首輪付き「?」


セレン「前に、私が昔使っていたエンブレムを見せた事があるだろう?」


首輪付き「………」コクコク


セレン「あれは桜と言う木の花がモチーフなんだ。かつてはこの時期になると桜は満開になり、皆その下で花見――宴をしたらしい」


首輪付き「…………」


セレン「私も昔、一度だけ見たきりだが桜と言うのは見事なものだぞ」


首輪付き「……….…」


セレン「ん?私の機体?……そうだ。お前とのACテストで使うシリエジオは桜がモチーフだ。ちなみにシリエジオというのは桜と言う意味があるんだぞ」


首輪付き「…………」


セレン「桜が好きかって?………ま、好きじゃなきゃシリエジオなんて名前を付けないさ」


セレン「花見というのもしてみたいが、桜の木はもう地上に残っていないかもしれないな……」


首輪付き「………」


首輪付き「……!」ヒラメキ


セレン「ん……何、花見をやろう…だと?」

ーーーー
ーーーー


首輪付き「………」モグモグ


セレン「……まさかこんな事をするとは夢にも思わなかったよ」


首輪付き「?」


セレン「…いや、まさかな」


首輪付き「………」







シリエジオ《ーーーー》








セレン「シリエジオの下で花見か……。いや、花ではないから花見じゃないのか? AC見? うーむ…確かに桜がモチーフではあるが…」


首輪付き「………」モグモグムシャムシャ


首輪付き「………!」ウッ


首輪付き「……!….…!」


セレン「お、おい大丈夫か?ほら、お茶」


首輪付き「………」ゴクゴクプハー


セレン「全く…ゆっくり食べないから詰まらせるんだ。ほら、ご飯粒も付いてるぞ」


首輪付き「………」フリフリ


セレン「……まあ、お前とならこういうのもアリかもしれないな」

首輪付き「…………」


セレン「よし……いつか、本物の桜の下で花見をしよう。全てが終わったら、2人で本物の桜を探しに行こうか」


首輪付き「………!」コクコク


セレン「ふっ……じゃあ、私もそろそろ酒を飲むとするか」


首輪付き「………」


セレン「あまり飲み過ぎるなだと? ああ、大丈夫だ。迷惑はかけない」



ーーーー
ーーーー



首輪付き「………」ズルズル


セレン「……………」zzz


首輪付き「…………」ハァ


セレン「こ……のへ……たい……も…が」zzz


首輪付き「…………」ズルズル

ーーーーーーーー
ーーーー


首輪付き「………」


セレン「…まさかこんな所に現れるとは…」


首輪付き「………」


セレン「手加減は無用だ。速やかに片付けろ…」


首輪付き「…………」コク













G「ーーーー」カサカサ


首輪付き「………」プシュー


セレン「それにしても、何処にでも湧くなぁ……ゴキブリがっ」


首輪付き「………」プシュー


セレン「暖かくなってきたから仕方が無い? まあ、そうだが……」


G「」チーン


首輪付き「………」


セレン「ゴキブリは死んだからもうテーブルから降りても大丈夫? そ、そうか…ご苦労だったな」

セレン「後は早く捨ててきてくれ」


首輪付き「…………」


セレン「こんな大きいのは初めて見た? わ、分かったから早く捨てるんだ」


セレン「や、やめろ。こっちに向けるなっ」


セレン「やめろといっているっ!」


首輪付き「…………?」


セレン「やめないかっ!」ゴチンッ


ーーーー
ーーーー


首輪付き「…………」タンコブ


セレン「まったく……馬鹿者が…」

ーーーーーーーー
ーーーー8月


首輪付き「………」


首輪付き「………」ツンツン


セレン「ん……どうした? この派手な輪っか状の物体はなんですかだって?」


首輪付き「………」コクコク


セレン「これは……いわゆる浮き輪だな」


首輪付き「……?」


セレン「この穴に体を通して、水に浮かぶんだ。緊急時、水没してしまった時に救助を待つ時に使ったり……まぁ、この派手なやつは、海で遊ぶ時に使うものだろうが」


セレン「そういえば8月か……まぁ今のご時世、海水浴などするのは難しいだろうから、それも無用の長物か……」


首輪付き「…………」ジー


セレン「………泳ぎたいのか?」


首輪付き「…………」コク


セレン「うーむ…そうだな……あ、そういえば……」

ーーーー
ーーーー


首輪付き「………」バチャバチャ


セレン「…………ふむ」


セレン「GAのレクリエーション施設も中々豪勢なものだな…随分と広いプールだ」


首輪付き「…….…」スィー


セレン「前に届いた招待状……使う機会はないと思っていたが…」


首輪付き「………♪」バチャバチャ


セレン「まぁ、捨てずにとっておいて正解だったか」


首輪付き「…………」


セレン「どうして上着を着てる?貴方は泳がないのですかだって?」


セレン「…………んー…」


首輪付き「…………?」


??「……あれ? あ、あなたは」


首輪付き「………!」


セレン「…む?」

メイ「やっぱりだわ! あなたもここに来ていたのね!」


首輪付き「………?」


メイ「何でここに、って? 何言っているのよ。ここはGAの施設よ。私がいてもおかしくはないでしょ」


首輪付き「……!」ナットク


メイ「どう似合う? この水着?」プルンッ


首輪付き「……///」コク


メイ「ふふっ、ありがとう。あの……よ、よかったら一緒に泳ご――」


セレン「おい、貴様」


メイ「……あら、こんにちは。確かオペレーターさんだ っ た か し ら?」


セレン「貴様はGAのリンクスだろう…あまりこいつと馴れ馴れしくしないほうが良 い ん じゃ な い か?」


メイ「………」


セレン「………」


首輪付き「………」オロオロ


メイ「私、細かいことは気にしないの。それに彼も私と泳ぎたいんじゃないかしら? ま、そもそも貴方は泳がないのでしょう?」ボイーン


首輪付き「……….///」


セレン「……」


セレン「…舐めるなよ小娘が」ヌギッ


セレン「私もそろそろ泳ごうとしていた所だ」バイーン


メイ「な?!」


首輪付き「……!……///」


メイ「あ、貴方は本当は幾つなのよ? わけが分からないわ…」


セレン「ふっ、小娘の青臭い色香ごときには負けないさ」


メイ「…………ちっ」


セレン「…………あ?」

首輪付き「………」オロオロ


ダン「お? あんたもここに来ていたのか。何をして――」


セレン「…….…」バチバチ


メイ「….……」バチバチ


ダン「ひぃっ!」ビクッ


メイ「………勝負しない?手始めに500mぐらいでどうかしら?」


セレン「…いいだろう。力の差というのを教えてやろう、小娘」


ダン「…あ、あんた。2人でビーチバレーでもしようぜ…」


首輪付き「………!」コクコク


ーーーー
ーーーー


ダン「………それっ」ポンッ


首輪付き「………」ポンッ


ダン「……俺の経験から言えば、ああいうのには手を出さない方が良い…」ポンッ


首輪付き「…………」ポンッ


イマノ、ワタシノカチダワ!
ナニヲイッテイル!ワタシノカチダ!


ダン「…あんたも大変だな」


首輪付き「…………」

ーーーーーーーー
ーーーー9月


首輪付き「…………」


セレン「どうした、夜空なんか眺めて?」


首輪付き「………」


セレン「へ? 月が綺麗ですね? お、お前…///」


首輪付き「………?」


セレン「……な、何でもない。…それにしても今日は見事な月だな」


首輪付き「………」コクコク


セレン「そういえば今日は十五夜…お月見か」


首輪付き「?」


セレン「昔の日本の行事だ。中秋の名月と言って、お団子を月に供えるんだ」


首輪付き「………!」


セレン「団子なら一昨日もらった? ん、丁度良いな。じゃあせっかくだからお月見でもするか」

首輪付き「…………」ゴソゴソ


首輪付き「…………」ヒョイッ


セレン「……緑色? 草団子か?」


首輪付き「………」


セレン「……何、トーラスからもらった? ま、待て。袋を開けるな――」


首輪付き「………!」ビリッ






団子『ーーーー』ビュンッ


首輪付き「?!」ビクゥ


セレン「っ?!」


団子『ーーーー』ビュンッビュンッ


首輪付き「……」ドキドキ


セレン「な、何だこの空飛ぶ団子は…….…ん、説明書?」


《トーラス特製、ソルディオスオービット草団子!袋を開けると月の光に反応し、発光しながら自立飛行をします!》

《※食用です。発光成分は天然由来であり、コジマは使用していないので安心してお召し上がりいただけます!》


セレン「…………」プルプル


団子『ーーーー』ビュンッ


首輪付き「………」パシッ


セレン「た、食べ物で遊ぶなっ! あの変態共がっ!」


首輪付き「………」ムシャムシャ

ーーーーーーーー
ーーーー


首輪付き「………」


首輪付き「………」コソコソ


セレン「おい」


首輪付き「………」ビクッ


セレン「何をコソコソして……なんだその格好は…」


首輪付き「……!……!」


セレン「仮装? お菓子くれなきゃイタズラするぞ? ……成る程。ハロウィンか」


首輪付き「…………」コクコク


セレン「……ふっ。私がお菓子を渡さなかったら、お前はどう私にイタズラするんだ?」


首輪付き「………」ムッ


セレン「ほら、どこからでもかかってこい」


首輪付き「…………」


セレン「手を出してくれ? 何だ、何をするんだ?」スッ


首輪付き「………」ポトッ


G?『ーーーー』モゾモゾ


セレン「ひっ…………きゃああああああああ!」バシーン




ーーーー
ーーーー


首輪付き「…………」ヒリヒリ


セレン「す、すまない。つい驚いて……」


セレン「だ、だがお前も悪いんだからな。こんな……ふざけた物を」


AFジェットフィギュア『ーーーー』モゾモゾ


セレン「ご丁寧に稼働までするとはな。忌々しい……」


首輪付き「…………」


セレン「何、お菓子はくれないのかだと。……むぅ。どうしようか…」


首輪付き「…………」グスッ


セレン「わ、分かった。あげるから泣くな……」

ーーーーーーーー
ーーーー12月


首輪付き「…………」ワクワク


セレン「………」


首輪付き「…………」ウロウロ


セレン「……さっきから何をソワソワしている」


首輪付き「…………!」


セレン「何、明後日はクリスマスだから楽しみ? ……ハロウィンといいどっから学んでくるんだお前は…」


首輪付き「………!」


セレン「サンタが来るのが楽しみだ? ……言っておくが、サンタなどいないぞ」


首輪付き「!」ガーン


セレン「信じていたのか……。は? 赤いACがプレゼントを届けに来てくれると思っていた? 何を言っているんだお前は……」


セレン「というか、明日の朝から5日間仕事だぞ」


首輪付き「………!」ガーンガーン


セレン「お、おい大丈夫か…」


首輪付き「………」ズーン


セレン「…………」

ーーーーーーーー
ーーーー4日後


首輪付き「…………」


セレン「ふー、やっと戻ってこれたな。今年最後の仕事だったが、中々良い働きだったぞ」


首輪付き「………!」


セレン「貴方のおかげです? ふ、謙遜するな。….…軽く何か食べるか……ちょっと待っていてくれ」


首輪付き「…………」コク


首輪付き「……♪」


首輪付き「………」


首輪付き「…………」


首輪付き「…………?」オソイナ?


??「……待たせたな」


首輪付き「…………?」クルッ


首輪付き「?!」


サンタコスセレン「お、遅れてしまったが……メ、メリークリスマス…だ///」

首輪付き「………?!」


サンタセレン「何その格好だと……サンタに決まっているだろうが。馬鹿にしているのか?」


首輪付き「……!」ブンブン


サンタセレン「ほら、ケーキもあるぞ」


首輪付き「……!!」フリフリ


サンタセレン「ふっ、落ち着け。ケーキは逃げないから興奮するな」


首輪付き「……!」


サンタセレン「その姿、良く似合ってます? ……言っておくがこの事は他言無用だからな……」


首輪付き「……!」コクコク


サンタセレン「流石に……恥ずかしいからな…///」ボソッ


首輪付き「?」


サンタセレン「な、何でもない……。ん、外……」


首輪付き「……?」


首輪付き「!」


セレン「雪が降ってる……。寒いからもしかしてと思っていたが…」

首輪付き「……!」ピョンッピョンッ


セレン「綺麗だな…」


首輪付き「…………」


セレン「仕事中はうっとおしい雪も、こうしてみれば良いものだ。私達にとってはホワイトクリスマスと言ったところか」


首輪付き「…………!」


セレン「ホワイトメリークリスマス? ふふっ……そうだな…」


セレン「…………」


セレン「…………」


首輪付き「……?」


セレン「…………なぁ」


首輪付き「…………?」


セレン「……今年も色々…あったな……」ギュッ


首輪付き「…….……!!」


セレン「…決して楽しい仕事ではないが……お前となら悪くない」


首輪付き「………!」


セレン「自分もです? そうか…そう言ってくれると救われるよ」ギュッ


首輪付き「…………」


セレン「この世界は寒い……人や企業も何もかも寒く冷たいものだ…雪なんかと比べものにならないくらいな……」


首輪付き「………」


セレン「…だが、お前は暖かい。本当に……本当に」ギュッ


首輪付き「…….…」


セレン「来年も…その……迷惑でなければ……一緒にやってくれるか?」


首輪付き「………」コクッ


セレン「ふふっ……誰かに頼るなど、私も弱くなったものだ……」


セレン「まぁ、それも悪くないか」ナデナデ


首輪付き「………」ギュッ




ーー完ーー

とりあえず、おしり
ハード最終ミッションのSが取れないです(小声)

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