ゴラン・ダガーム「ヤマトだと?」 (57)

索敵オペレーター「はい大都督。レーダーと光学センサーでとらえた前方を航行中の
軍艦は、艦形を見る限りは入手した情報にあるガミラスと交戦している
テロンの軍艦ヤマトかと思われます。」

トールギン「ヤマトは単艦でありながらガミラスに対して多大な被害を与えたと聞き及んでいます。
これを襲撃し技術を奪取するべきでは?」

ダガーム「・・・・捨て置け」

トールギン「今なんと申されました?」



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ダガーム「捨て置けといったのだ 聞こえなかったのか!」

トールギン「い、いえ聞こえています・・・・」

ダガーム「ヤマトという軍艦は事前情報の通りなら単独でありながらガミラスの手により滅亡寸前の
母星を救うために何万光年もの銀河を、妨害を受けつつ走破したという軍艦だ」

ダガーム「ガミラスに我々が劣るとは言わん! 今までガミラスに負け続きだったのは前大都督のミルの
腑抜けの無能のせいだ!あの忌々しい女野郎め!」

ダガーム「だがガミラスの妨害を跳ね除けつつ遥々グタバまでやってきた軍艦だ しかも物量で勝るガミラス
どもの攻撃を尽く退けたと考えると軍艦の質としてみたら恐らく通常の軍艦の何隻分にあたるだろう」

ダガーム「これを量産した暁には全宇宙が我々に触れ伏すだろう火焔直撃砲があるとはいえ、正直言って
今の艦隊では心もとない」

ダガーム「だから奴には今は手を出さん それに我々は大帝のご命令を受け、静謐の星を探しているのだ
無駄に戦力をすり減らすことはない!」




ダガーム「貴様は俺の副官として長いが無能を露呈する今の発言、切り捨ててやろうか?」

トールギン「なにとぞお許しを・・・・」

ダガーム「冗談だ 冗談に決まっているだろう」

トールギン「なかなかの冗談ですな」

ダガーム「おべっかはいい ただヤマトの追尾はする 一定の距離を置きつつ外部から
スキャンにより情報を盗み取る それだけでも価値はあるはずだ」

トールギン「それではこちらのエンジンの稼働率を下げ、探知を困難にしませんか 勿論
相手側を分析する能力と相手を追跡するだけの余力を残してです」

トールギン「戦艦クラスとはいえたった一隻で何百・何十隻の戦艦に相当する強力無比な
戦艦と戦うのは武人の誉れですが、おっしゃるように奴が強力極まりないなら
無駄な交戦は避けませんと」






ダガーム「その案はいいな 採用させてもらうぞ」

ダガーム「通信士 ぼさっとするな! さっさと全艦に先ほどの指示を発令するんだ!
追って具体的な指示を出す!」

ダガーム「それとヤマトには攻撃しないようにも全艦に打電だ!これは厳命である!
大帝の御許にある戦力を不要に損耗させるような不逞の輩がいるならば、大都督の権限を持って
この艦の火焔直撃砲の地獄に送ってやると攻撃停止命令とともに追記するように!」

通信士「はい!旗艦メガルーダより各艦へ!目前の軍艦はテロンの・・・・」

トールギン「ところでもしばれたらどうしましょう」

ダガーム「ばれたところで奴らは積極的に攻撃を仕掛けてくる気はないだろう 奴らは母星へ詳しい事情は知らんが、
何らかの装置を持ち帰ることを前提にしている」

ダガーム「そんな状況でこちらに挑んでくるほど馬鹿ではないだろう 馬鹿ではないはずだ そんな馬鹿がいるなら
奴らは単なる無能集団の運がいいだけで過酷な航海をしたやつらだ!」

ダガーム「攻撃せずに遠巻きに情報収集をしていると分かれば放置するだけだろう こちらのほうは数が多い
 空母もいる 十中八九手出しは避けるはずだ!」 

トールギン「ですがばれた場合は? 反撃するのですか? デスバテーターの爆撃能力と火焔直撃砲さえあれば
なんとかなるかもしれませんが・・・・」


ダガーム「その場合は簡単だーーー逃げればいいだけだ!」

トールギン「な、なんと!(」

兵士 ワイワイガヤガヤ アノヒトガニゲルダッテ サッキカラマルデベツジンダゾ アノダガームが!

ダガーム「お前たちは俺を何だと思っているんだ!? 無性に刀のさびにしてやりたくなったぞ!まあ許すが・・・・」

トールギン「も、もうしわけありません なにとぞ平にご容赦を お前たちもやめるんだ!」

トールギン(私も含めてこの反応無理はない 彼ほど逃げることを嫌いとする指揮官は私は知らない さっきからまるで
別人みたいだぞ?)

ダガーム「フン 遅かれ早かれヤマトとはいずれ戦うことになる ならあとから戦ってもいいということだ」

ダガーム「グタバを制すれば次はどこを攻める? グタバの次は、テロンのある銀河系とかいう
銀河を攻めることになるに決まっておろう 狩りの楽しみはその時にとっておけばいい!」

ダガーム「ヤマトと雌雄を決する時が来たら呵責な攻めをくらわしてやる そうたらふくな・・・・・」

ダガーム「ぼさっとするな! 仕事の手を再開せんか! 全員独房送り以前に生首をさらし者にされたいか!
俺に手打ちされたいものは前に出ろ!」

トールギン以下一同「はいいい!」

ダガーム「ああそれとだ 空母部隊に打電! デスバテーターとイーターⅡの発進をいつでもできるように!」

ダガーム「本当ならパラノアイがほしいところだが、新鋭機は大帝のおひざ元たる帝都に優先配備するべきだから
いかんともしがたいものだ・・・」

メイス(い、いったいガラームに何があった!あの優秀ではあるが結局のところ脳みそ筋肉の
奴が何故こんなまともな指示を!天地が変わってもありえんことだぞ!)

メイス(長い付き合いだから知っているが明らかに奴の言動や考えからして
今までの態度と指示はあり得ない・・・・)

メイス(グタバにくる数か月前から以前のやつとは明らかに変化が起きていた 今までの横暴な態度を
急にとらなくなり始めた 奴の性格からしてありえん!)

メイス(奴から頻繁に受けていた暴行を受けなくなったのは確かに喜ばしいが・・・・)

メイス(これでは恨みを晴らすためのやつのあらさがしが一切できないではないか!糞!)

メイス(これなら恨みを晴らせる前のダガームのがましだ!)

ダガーム(あんたが獅子身中の虫ということは残念だがもう知ってるんだよなあ 戦死を避ける確率を
少しでも避けるためと更迭を防ぐために怪しまれてもいいから今までの態度は改めさせてもらうよ)

ダガーム(それと私を嫌ってるサーベラーにもヤマト2のデスラーのように
嵌められたくないから、おべっかに女性が喜びそうな化粧品を送ってやったし
彼女の顔を立てる発言を今まで行ってきた)

ダガーム(即座に関係改善とはいかないだろうが、多少はかんけいがましになるはずだ)

ダガーム(銀河英雄伝説のラインハルトみたいに成り上がり者として貴族に嫌われたくはないしな)






旧シリーズの大戦艦に当たる戦艦を配備してある。ありがたいことに衝撃砲も生産年代の
新しい奴には搭載されてある。

大戦艦 白色彗星帝国の軍艦  大戦艦というから戦艦相当 艦橋部の下に主砲を配置する設計でその中の一つ衝撃砲は、艦隊決戦兵器
これにより戦艦で構成されるヒペリオン艦隊は壊滅した

ミサイル艦に当たるラスコー級突撃型巡洋艦も悪くはない

設定上は存在しているのかもしれないがこれは旧シリーズではミサイル艦とされ、全身にミサイルを装備している さらばでも登場するが、2では船首にある大型ミサイルは破滅ミサイルとされ集中砲火で惑星を破壊した化け物並みの威力を持っていることになっている



ダガーム「そうだな、この星系にある惑星の探査をやっておくべきだろう」

トールギン「中継基地や補給基地の設営に適した惑星を発見するということですな 確かにやってもいいかもしれません」

トールギン「ヤマト探査と並行して惑星探査を全センサーで行うように 大都督今の命令に問題はないでしょう」

ダガーム「不満はない」

ダガーム(これでいい ガトランティスも恒星間国家 センサー類は充実している)

ダガーム(今回の任務は、静謐の星の発見だ 静謐の星とは、ガトランティスにも伝わる超古代文明
アーケリアスの遺物があるという惑星だ)

ダガーム(これを発見するのが今回の任務だ 本来なら宇宙のどこかにある所在不明の星を発見する
ということは砂山から針を発見することよりも難しいが、発見方法は知っているから難しいことではない)

ダガーム「どう実現するかが難しいがな・・・・」

トールギン「はっ?」

ダガーム「いや大帝の勅命である以上臣下である俺としては命に全力を尽くすのみ その命を果たせず
ご不興を買うというのも、臣下としては当然と思っている たとえこの命で償いをせねばならぬとしても・・・」

ダガーム「だがご命令に不満はないが、グタバのどこかにあるということしかわかっていない星を探すなど
難しいという気持ちがつい口を出てな:

トールギン「・・・大都督差し出がましいようですがそのような発言は口にするのを控えられるべきかと」

トールギン「大帝陛下への忠誠心を疑うわけではありませんがそのような発言は、御身を
危険にさらすだけと上申させていただきます。」

ダガーム「ああそうだな」






メイス(いいぞ、今の発言は!この発言うまく利用すればやつを政治的に抹殺できる 大帝への忠義に欠けるという
疑いをこれを用いて、上手く持たせられれば・・・・そうすれば奴はギロチンにかけられるだろう!)

メイス(どうせ静謐の星など上層部も伝承を
裏付ける証拠が見つかったといっても本気で探そうとしているわけじゃない)

メイス(だからこの無謀な任務を奴に任せんだ 優秀な指揮官をくだらん任務に使うわけにはいかないだろう?)

メイス(静謐の星を発見したならともかく、発見できないとなれば無謀な任務とはいえ責任追及の声
があがるだろう そこに今の発言を組み合わせれば、長年夢見た奴の死をみることができるというわけだ!
ハハハハハ!)

ダガーム「せめて空洞の星が見つかればな、打開点になるんだが・・・・」


トールギン「例の伝承ですか?」





































トールギン「確か静謐の星を見つけたというとある民間宇宙船の船長と
乗組員の手記に記載されている言い伝えですな」

トールギン「なんでもグタバと隣接したもう一つの銀河、その外延部にある
惑星が特殊な構造・・・中身が空洞だから興味を持った船長の判断に従い
空洞の中に入ったら・・・・」

ダガーム「形容しがたい海洋性の生物に似た未知の宇宙生物に襲われ、その中で必死に
ワープしたところ」

ダガーム「異次元としか言いようのない暗黒でない灰色の宇宙に迷い込み、そのなかで
静謐の星を見たという話だ」

ダガーム「何百年も前の不確かな伝承だが、その伝承が本当ならそこでワープすれば
たどり着けるということだ」


トールギン「ですが民間伝承を信じるわけにもいかないでしょう その民間宇宙船も
確かに手記そのものは残されているとはいえ、何分大昔のことですから紛失したの
かもしれませんが民間宇宙船の名簿にはその宇宙船の名前が載っていません」

メイス「それ以前に大都督 ほかにも静謐の星にたどり着いたという民間伝承なら
たくさんあります この艦のデータベースにも探索の助けになるよう同様の伝承が
記録されています」

メイス「その伝承のみに着目するというのはいかがなものかと」

メイス(所詮は学のない野蛮人か! 民間伝承にすがるとはな!滑稽もいいところだ!)

ダガーム「言われんでもわかっている ただ伝承が事実だったというなら…もしかしたらということだ」

ダガーム(恐らくメイスという奴は私の排除のためにさっきの発言と静謐の星を見つけられなかった
ということを利用する腹積もりだろう)

ダガーム(確かに元々実現する見込みのない任務とはいえ、これは2199ズォーダー大帝の命令だ)

ダガーム(ガトランティスは独裁国家だ そのトップであるズォーダー大帝が直接発した命令となれば、
実現性が低いとはいえ責任を当然任務を果たせなかったら取らされることになる)

ダガーム(その命令のために小規模とはいえ艦隊も出ているんだ 見つけられなければただではすまない)

ダガーム(だが、死刑にはならないだろう)





索敵オペレーター「! あの、大変いいづらいのですが・・・・・」

ダガーム「なんだ? はっきり言ってもらわないと困る!(やはり惑星探査の命令が望んだ効果を果たしたか! ヤマトに
みつかったという報告なら呪うぞ!)

索敵オペレーター「ご命令通りにヤマトの情報収集と並行して惑星探査を行っていたところですが、御話しに合った
空洞の惑星がこの星系にあります」

トールギン「確かか?確かなんだな?」

索敵オペレーター「間違いありません なんでしたら念のため他の艦にも確認をとったらどうでしょう?」

通信オペレーター「各艦共にやはり空洞の惑星があるといっています」

ダガーム「これは・・・・我々は幸運の女神に抱擁されているのかもしれんぞ!」

トールギン「まだあの空洞惑星が本当の伝承の惑星か、確かめられたわけではありません」

ダガーム「確かにそうだ だが伝承と一致する位置にある空洞の惑星があるのは現実だ」

ダガーム「あの惑星内でワープするだけで静謐の星に行けるとなれば、確かめる価値はある」

ダガーム「あの惑星が伝承にある星かどうか探査する」

ダガーム「ヤマトに対する情報収集は中止! 全艦、今の陣形・位置を取りながら機関停止! ヤマトがこの星系離脱後、
ただちに探査を始める!」

ダガーム(これでいい! ガトランティス側にも静謐の星に伝わる伝説があったのは、助かった)

ダガーム(何故なら星めぐる箱舟本編ではあの空洞惑星・・・カッパドキアからワープすることでヤマトは静謐の星に到達している!)

ダガーム(ヤマトを攻撃し、そのワープの痕跡をたどることで星めぐる箱舟ではたどりついたがヤマトと戦わないことを選択する以上
それは出来ない カッパドキアの存在を示唆する伝説があって助かった!)

トールギン「空洞惑星を調査するといってももしあれが本当に伝承の惑星ならかなりの危険があることを忘れてはなりません 大都督」

トールギン「伝承に伝わるように凶暴極まりない宇宙生物がいるとなれば、艦隊をみだりに突入することは危険極まりないとしか
いいようがありません」

トールギン「それに惑星内部でのワープは目的地を定めないランダムワープと件の手記にあります 最悪の場合は
ブラックホールや太陽と接触することも、本国へ帰還できないという可能性も出てきます」

トールギン「突入については冷静な判断を・・・」

ダガーム「その危険について考えていないと思うか?」

ダガーム「はっきり言ってあれが伝承通りの惑星だったなら無謀だということは理解している だが、我々は大帝の勅命を果たすべく
行動している!」

ダガーム「あれが伝承の惑星ならば勅命を迅速に果たせるということになる! そのためならば危険を冒さなくてはならん!」

ダガーム「ヤマトが去り次第全艦を率いて内部に突入する! 危険はあるが、大帝から託された使命のためだ!」

トールギン「大都督!」

ダガーム「心配するな、伝承の惑星であるとは限らない 早々伝承の惑星が見つかると思うか? ただの笑い話になるだけだ!
最も万が一に備え、ランダムワープの用意を全艦に発令するが・・・」

トールギン「・・・・ご決心は固いようですね 私も大帝に使える兵士です 大帝の勅命を果たすうえで
というなら覚悟を決めましょう」

ダガーム「心配するな 笑い話になるだけだろう それと本艦を突入の際に先頭におく!」

オイオイダイジョブカヨ ホントニ ワイワイガヤガヤ

メイス「き、旗艦を先頭に出すのは無謀かと・・・」

ダガーム「旗艦が先頭に立てば、それに伴い多少は戦意も上がるだろうし
旗艦が先頭に立てばほかの艦も安心するはずだ 先頭に立つということを変える気持ちはない」

ダガーム「怯えているようだが、笑い話になる可能性のほうが強いはずだ それに本当だったとしら
生き延びることさえできれば大帝の勅命を果たし恐るべき宇宙生物の襲来という死地を潜り抜けた
戦士として讃えられるぞ 英雄になってみたくはないか?」

ダガーム「女子だって引く手あまたになるに違いない!」

エイユウニナレルナラ ヤッテヤルゾ タイテイノオンタメニ

メイス(ク、この単純どもめ・・・・・ ええい笑いばなしならいいがこんな場所でこいつと
心中はごめんだ!)

ダガーム(どうか本編通りに進みますように・・・神様今まで信じていないようで虫がいいですがどうか私に
お導きを!死にたくないです!)ガクガクブルブル


ダガーム(どうかどうか神様お釈迦様どうかうまく進いきようにお助けを! ああ不安でたまらない!)

今日はここまで

それからしばらくして・・・・

ダガーム「ヤマトとこちらの距離は充分に開いたようだな よし、全艦進撃を開始!」

ダガーム「前方の惑星内の空洞に全艦突入! 警戒を怠るなよ!」

メイス(・・・・・・未知の宇宙生物によって乗艦ごと殺されるなど最悪の末路だ)

メイス(しかし毒食えわば皿まで、虎穴にいらずんば虎児を得ずともいう これも奴の失点として
喧伝すれば・・・・)

メイス(失点として喧伝するとしてもそれによって静謐の星が見つかってしまうと、その功績の前には意味がないか?)

メイス(やつを追い落とすにはどうすればいいのだ・・・これを利用して追い落とそうとしていたのに!)

ダガーム「艦長、どうした? 具合が悪いなら医務室にでも行くか?」

メイス「いえなんでもありません」

操舵手「まもなく空洞内部に突入します!」

メイス「空洞内部となれば中は当然暗いだろう そのような初歩的ミスは起こらんだろうが、
万が一の事態として僚艦との接触事故が起こることも考えられる」

メイス「操舵を誤るな」

操舵手「はっ!」

メイス(とりあえず今は、奴に従っておくか・・・・)

トールギン「件の宇宙生物らしき影は見当たりませんね ここは伝承にある惑星ではないのでは?」

ダガーム「まだわからん 前進を続けよう それにスキャンしたところ空洞内にはほかの空洞とも
趣の異なるものがあったというだろう?」

トールギン「そこが巣とお考えですか?」

ダガーム「その可能性もあるだろう とにかく今しばらく前進を続ける!」

トールギン「だいぶ進ませましたが反応が・・・・無駄足だったのでは?」

索敵オペレーター「こ、これは! レーダーに未確認高速飛行物体を探知!」

索敵オペレーター「本艦隊に接近しています! か、数は推定数千体! いえ、もしかしたらもっとかもしれません!
レーダーに無数のフリップが!」

索敵オペレーター「さ、サイズは最大300メートルです!」

ナンダッテ カテルワケガナイ

ダガーム「落ち着け! ここを伝承の惑星と判断する! 全艦ランダムワープを実施する!」

ダガーム「そこまでの時間を稼ぐ! 全艦に緊急ランダムワープと対空戦闘を発令る!」

メイス「訓練のたまものを見せろ! 諸君はこの新鋭艦メガルーダの乗組員だ!」

メイス「十分な錬度があると評価されたものたちだ! その誇りにかけ
一歩も本艦にちかづかせるんじゃない!(ええい、どうしてこうなる!宇宙生物は宇宙戦艦よりも
厄介なことがあるというのに!)

ダガーム(大丈夫だよな・・・・メデューラは厄介極まりないといっても戦死するようなめにはならないよね?)

ククルカン級艦長「駆逐艦の本分は、艦隊の防御!ましてや対空戦闘は誉である!」

ククルカン級艦長「あの知能を持たぬ下等生物どもにたっぷりと対空砲火をお見舞いしてやる!」

乗組員一「はっ!!!」

対空砲及び対艦砲 各種ミサイル発射! ババババ!


ラスコー級艦長「対空戦闘用意! 全兵装オープンファイアだ!」

副艦長「対空戦闘用意! 全兵装うち方はじめ!」

ラスコー級「ククルカンの奴らに負けるな! もともとこちらのほうがビームの速射性能は高い! 
武装を増強して調子に乗ってるようだが、奴らをハチの巣にするのは我々だ!」

シュバババシュバババ! シュババババ! 

大戦艦艦長「戦艦の火力をたっぷりとお見舞いしてやろう!」

大戦艦艦長「我々からのプレゼントを心置きなくうけとってくれたまえ、衝撃砲発射!」

衝撃砲発射! ズドーンズドーン!

メイス「火焔直撃砲は飛行目標に対しては命中しにくい!威力やあいつらが密集していることを考えると
効果はあるかもしれないが、火焔直撃砲以外で攻撃を行う!」

メガルーダの艦首の大型砲をはじめとする兵器が放たれる! ズドーンズドーンズドーンズドーン! バリバリバリ!

ダガーム(凄まじい火力だな この濃密な弾幕を突破できる飛翔体があるとはまるで想像できない!)

ダガーム(触れただけで瞬時に人体どころか金属が蒸発するだろうエネルギーの塊を秒間何百発も
撃ち込むさまはとても迫力がある 出来れば演習かなにかの見学で見たいところだ)

ダガーム(こんな命を賭けた環境じゃ面白がってもいられない)

ダガーム(本来ならこれほどの火力なら敵の足止めが期待できるが、それは残念なことに期待できない!)

ダガーム(なぜなら・・・・)


メデューラ(おいしい餌が来た)ビーム直撃!

メデューラ(あ~~おいしいなあ)エネルギー吸収

メデューラ2(ちょ、これおなか一杯すぎ は、破裂しちゃ・・・・)バンバン

索敵オペレーター「ああ・・・そんな!」

メイス「しゃきっとしろ なにがあったか報告しないか! 今は実戦の最中だ!」

索敵オペレーター「敵はエネルギー吸収能力を持っている模様!こちらのビームが効いている様子もありません!)

索敵オペレーター「ミサイルも爆発のエネルギーを吸収され、無力化されています!」

トールギン「手も足も出ないということか!」

ダガーム「いやそうでもないようだ」


メデューラ3(う~~んおなかいっぱい食べれたし、死んでもいいかな)バンバンバン

メデューラ4(む、息子よ!先に行くぞ、お前は生きろよ・・・・・)ドガーン! ドガーン!

ダガーム「モニターを見る限り、爆発している個体がいる! エネルギーの吸収しきれずに爆発しているんだろう!」

ダガーム「こちらはワープするまで持てばいい! 攻撃を続行し続ければ勝機はある!」

メイス「全艦ともにワープの実施までは、どれぐらいだ!」

操舵手「本艦も含め二分です!」

ダガーム「臆するな、二分持てばいいだけだ!十分生きられる目はあるぞ!」

ダガーム「最も長すぎる二分だが・・・・・」ぼそっ

今日はここまで

ダガーム(不味いな、予想以上に数が多すぎる!)

ダガーム(このままでは処理能力の限界を迎えるのが早いぞ! 宇宙怪獣やヴァジュラに比べたら大した物量じゃないの
かもしれないが・・・・・)

ダガーム「まだワープできないのか⁉」

操舵手「一分15秒です!」

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