双葉杏「お腹」前川みく「空いたにゃあ」 (24)

アイドルマスター シンデレラガールズ 双葉杏、前川みくのお話しです。

キャラと文章がおかしいのは大目に見て頂けると幸いです。

また杏からみくへの呼称は呼び捨てになっております。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1444845314

事務所

杏「……」

みく「……」

杏「ねぇ……」

みく「なんにゃ……」

杏「なんか食べ物持ってない?」

みく「持ってたらとっくの昔にみくが食べてるにゃ」

杏「だよね」

みく「……杏チャンこそ何か持ってないの?」

杏「杏が何か持って動いてると思うの?」

みく「なんかごめん」

杏「仕方ないよ。この状況だし」

みく「いったいPチャンはいつになったら帰ってくるのにゃ」

杏「杏が知るわけないでしょ……」

みく「……」グー

杏「……」グー

杏、みく「「お腹空いた(にゃあ)……」」

杏「はぁ……」ゴソゴソ

杏「よっと……」コロコロ

みく「あーっ!! 杏チャン! 何食べてるにゃ! みくにもちょうだい!」

杏「ふぇ? 何も食べてないひょ?」モゴモゴ

みく「嘘をつくにゃ! お口モゴモゴしてるにゃ!」

杏「え?」コロコロ

杏「はっ! ほんとだ……! 口の中が甘い……!」

みく「え……? 無意識?」

杏「……うん」

みく「まぁいいにゃ……。お願いだからみくにも一個ちょーだい」

杏「ごめんね。これが最後の一個なんだ」モグモグ

みく「え、ひどくない?」

杏「冗談じょーだん。はい」ゴソゴソ

みく「ありがとにゃ」コロコロ

みく「あまぁいにゃあ……」

杏「カロリー摂取できた今のうちに給湯室でなんか探さない?」

杏「きっと冷蔵庫に蘭子のプリンぐらいあるでしょ」

みく「さらっと鬼畜発言を聞いた気がしたけど、背に腹は代えられないにゃ」

給湯室

みく「うーん……」ゴソゴソ

みく「杏チャン。そっちは何かあるかにゃ?」

杏「えー……」ガラガラ

杏「……」バタン

杏「あるにはあったけど」

みく「本当かにゃ!? じゃあすぐに食べるにゃ!」

杏「みく、食べるの?」

みく「お腹が空いて限界にゃ! 食べ物なら何でもいいにゃ!」

杏「じゃあ……」

杏 つ冷凍マグロ

みく「なんでにゃ! なんで冷凍したマグロが一匹まるまる入ってるにゃ!」

杏「真奈美さんが釣ってきたやつじゃないかな」

杏「たしかのあさんがみくに食べさせたいって言って真奈美さんからわけてもらってたはず」

みく「またのあチャンかにゃ! そもそもみくはお魚嫌いなのに! それ以前に丸々一匹ってどうするつもりにゃ!」

杏「でも、のあさんならさばけそう」

みく「まぁ……そこは否定しないにゃ」

杏「でも、冷蔵庫にはこれしか食べれそうなものはいってないよ」ゴソゴソ

みく「マジかにゃ……。いつもならかな子チャンとか愛梨チャンのお菓子の材料が常備されてるのに……」

みく「戸棚……! 戸棚にゃ! 法子チャンのドーナツか、みちるチャンのパンが隠してあるはず!」

杏「戸棚見てたのみくでしょ? あったの?」

みく「そうだったにゃ……なかったから杏チャンにどうか聞いたのにゃ……」

杏「多分空腹でもうどうにもならないんだね。わかるわ」

みく「ここでこうしててもマグロと見つめあうだけだから、戻るにゃ……」

杏「だね……」


事務所

杏「さて、どうする」グー

みく「誰かにSOSを出すにゃ」グー

杏「事務所LINEにSOSは出してあるよ」

みく「お、本当だにゃ」

杏「でもね、みく。返してくれてるのが楓さんだけなんだよ」

みく「『空腹で降伏ですね』ってやかましいわ!」ウニャー

杏「きっと楓さんドヤ顔だよ。大してうまくもないからみんな反応できなくて杏達のSOSに誰も回答できなくなってるよ」

みく「あの25歳児め……」

みく「はっ……!」ピキーン

みく「そうにゃ! デリバリーがあったにゃ!」

杏「おお……! そうだ! 忘れてたぞ!」

杏「さすがはみくだ! アイドル界随一の常識人!」

みく「ふふん! もっと褒めるといいにゃ!」

杏「さて、そうと決まれば何とろっか。出前館開くね」スッスッ

みく「スマホから一発で出前館が開けるって相当使い込んでるにゃ……」

杏「まぁ、杏の食事のほとんどは出前館か、きらりか、プロデューサーか、飴玉だからね」

みく「どんだけ他人依存なの……」

杏「それが杏の生き様だ!!」ドヤァ

みく「でも、今は杏チャンのズボラに感謝にゃ。みくだったらこの事務所の住所知らないから頼めないし」

杏「あ」

みく「……どうしたにゃ?」

杏「……いえ、なんでもないです」メソラシー

みく「嘘にゃ! 敬語で目を合わせないって絶対何か隠してるにゃ!」

杏「じゃあ、みくってこの事務所の住所知らないんだよね?」

みく「え、まさか」

杏「うん。杏も知らない」

みく「……」グキュゥ

杏「……」グキュルル

みく「終わったにゃ……」ズーン

杏「いや、その……ごめん」

みく「いいのにゃ……。楽して食事を得られると思ってたみくが甘かったにゃ……」

みく「そもそも、野生では自分で食事は手に入れないと食べられないにゃ……」

みく「それを楽して誰かに運んできてもらおうとしてたみくが甘かったにゃ……」

みく「……冷凍マグロのかき氷なら食べれるかな」トオイメ

杏「落ち着きなよ……」

みく「うん……もう騒ぐ元気もない」

杏「そうじゃん」ピコーン

みく「どうしたにゃ?」

杏「そもそもどっかに食べに行けばいいだけじゃない?」

みく「……!」ハッ

みく「それな」

杏「どうしてこんな単純な事すら思いつかなかったのか」

みく「Pチャンがなんか買ってくるから待ってろって言って出てったのが悪いにゃ」

杏「そうだ。プロデューサーがここに居ろって言うから、外に出ていくって発想が出てこなかったんだ」

杏「全部プロデューサーが悪い」

みく「そうにゃ! それもこれも全部Pチャンのせいにゃ!」

みく「帰ってきたらボコボコにしてやるにゃ」

杏「そんなもんあとだ」

杏「さぁ、みく。行くよ!」ガシッ

みく「うんっ!」ガシッ

ありす「お疲れ様です」ガチャ

杏、みく「「お疲れ!」」

ありす「? どうしたんですか? 二人して手を取り合って」

みく「今からみく達はご飯を食べに行くのにゃ!」

杏「こうなった杏達はもう止められないよ!」

ありす「お二人ともお昼ご飯まだだったんですね。ちょうどいいです」ゴソゴソ

みく「え?」

杏「ちょうどいい?」

ありす「今日の番組で作った新作なんですが、審査員の方々が涙を流しながら祈りを捧げるほどの出来だったので、是非皆さんに食べてもらおうかと思ったので」

ありす つイチゴパスタ~さんまともずくのスムージー添え~

杏、みく「「え」」

ありす「秋、ということもありまして、さんまを使ってみました」

ありす「そのままでは工夫が足りないと思ったので、ミキサーを使ってスムージーにしてみました」

ありす「あと、甘さだけではいけないということも知ったので、酸味を足すためにもずく酢もスムージーには入ってます」

ありす「食べた感想を聞きたいので、どうぞ。おかわりもありますよ」


その後、買い物を終え事務所に帰ってきたプロデューサーが見たものはフォーク片手に涙を流しながら祈りを捧げる杏とみくだった。

end

以上です。

お読みいただけたら幸いです。

深夜に食べると大抵の物が美味しく頂けますよね。そういうことですね。

では、依頼出してきます。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom