みりあ・きらり・莉嘉「ブラックホールが!」ウルトラマンゼロ「吹き荒れるぜ!」 (68)

前作 杏・智絵里・かな子「私達のビックバンは!」ウルトラマンゼロ「止められないぜ!」 の続編となります。



一応のあらすじ

ババルウ星人バリアンを追ってアイマス次元の地球に訪れたウルトラマンゼロ。

智絵里と一体化するものの、彼女の立ち向かう強さに分離して見守るところに、ガッツ星人さんとヤメタランスが襲撃。

怠け放射能の効かない杏と融合し、何とか勝利をおさめたが、バリアンの目的は依然不明のままだった。

それでも、ウルトラマンゼロは宇宙のワルをぶっ倒すため、地球の平和を護るために戦う!

後、ゼロは杏を誉めちぎると照れて少しは働くことに気付いた。


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 ババルウ星人バリアン 潜伏先

バリアン「キャンディアイランド、素晴らしいエネルギー量だがこの娘たちは違うな……」

バリアン「ガッツ星人さんは気づいていないだろうが、彼女と接触しただけでアイドルの詳細データを集められるようにしておいてよかった」

バリアン「ケロニアの時のデータも合わせ、ゼロが守るアイドルの半数のデータが集まったか」

バリアン「……あの子、ボルストの妹か。ボルストめ、チブル星人エクセラーなんかにそそ抜かされるとは」

バリアン「エクセラーなんぞ、適当に煽てて武器を売らせておけばいいんだよ。……家族が悪党だと、辛いな」 ハァ

???「お前の父親も、大悪党だったからな。そのせいで星を追われ、こんな生活に落ちぶれて」

バリアン「ちっ。テメーか、ナックル星人ベクター」

ナックル星人ベクター「自分で呼んでおいて、酷い言いようだな。バンデロからの、最後の注文の品をお届けにきたぜ」

バリアン「ふん! ナックル星人も、大したことないなぁ? ゼロにあっさりやられやがって」

ベクター「人のことを言えるのかよ? あのベリアルすら倒した奴を倒せる奴なんざ、滅多にいねぇよ」

ベクター「ま、俺は金さえもらえばなんでもやるがな。例え相手がその勇者様でもよぉ? バンデロとの仕事を潰されて、イライラしてるからな」

バリアン「お手並み拝見だな。仕事そのものはシンプルだ。アイドル達のデータを調べろ。可能であれば、プラスエネルギーも回収しろ」

ベクター「ほぅ? 邪魔者がいるとはいえ、そんなことでいいのか」

バリアン「ただし、殺すな」


バリアン「あのプラスエネルギーは凄まじい。大きな利用価値がある」

ベクター「殺すな、か。ま、エネルギーを搾り取れるなら、その方がいいな。その程度のことに、この料金か。相変わらず、金払いのいいクライアントだ」

バリアン「……この地球は『あのお方』のものだからな。あのお方の為ならば、金など幾らでも払ってやる」

ベクター「ふん、相変わらず奴に心酔しているのか。俺は奴になんか仕える気はないが」

バリアン「っ!! 口のきき方に気を付けろ!! あのお方の侮辱は、許さんぞ!!」 シュッ!

ベクター「わかった、わかった。その剣をしまえ……」

バリアン「ふん……!!」 スチャ

ベクター「物騒な奴だ。俺はお前の主に仕える気はないが、給料分の仕事はしてやるよ。行くぞ、セスタス、ハンドレッド」

バルキー星人セスタス「は、地球人の女と楽しいお遊びか」

イカルス星人ハンドレッド「邪魔者だけに気を付ければいいとは、随分と楽な仕事だ」

バリアン「精々仕事を全うして、金を稼げ。……俺に残されたスパークドールズはあと『一つ』。ロベルガーは強力な戦力だが、ゼロ相手には心許ない」

バリアン「バンデロから買っておいたアレがあっても勝てるかどうかわからん。だが、必ずやあの方を蘇らせてみせるぞ……!!」

ベクター(ふん。お前はその『最後のスパークドールズ』に意識をズラされていることを、気付いていないみたいだな)

ベクター(バリアンは金払いのいい客だ。バンデロが死んだ今、大事な金づるだが……、もっとビックなクライアントができるかもしれないからな)

ベクター(『奴』に恩を売っておくほうがいいだろう)


 346プロ 

ウルトラマンゼロ「きらり達は絶好調だな! CDデビューに、メーカーとのコラボまで」

神崎蘭子「うむ、我も負けてはいられぬ」

島村卯月「そうですね! ヤメタランスにも負けない島村卯月、頑張ります!」

本田未央「ヤメタランスに負けた私達も」

渋谷凛「頑張るけどね。……あの時、私どんなことを言ったんだろう」

諸星きらり「コラボ中は~、お店さんもぜぇんぶ! 凸レーション一色なんだよぉ~☆」

城ケ崎莉嘉「イベントにも出るんだよ!」

赤城みりあ「いっぱいお話したいな! ゼロさんもイベント、来てくれる?」

ゼロ「そうだな。せっかくだから、俺も一緒に行こうかな」

みりあ「じゃあ、私の身体に入ってていいよ! 私はトイレとか、気にしないから!」

ゼロ「最初からそう言ってもらえると、助かるな」

卯月「今は私も気にしません! むしろ、いてください!」

蘭子「わ、我も!」

未央「しまむー、らんらん、ステイ! 落ち着いて!」

凛「手遅れだと思うよ」

莉嘉「けどさ~、ゼロくんには客席の方から見ててもらいたい気もするけど~」

ゼロ「それなら、その時は分離して」

 キラン

武内P「……窓が、光って?」

 ピカーン! 


ミラーナイト「みなさん、しばらくです」

エメラナ「ここが、地球なのですね!」

ゼロ「ミラーナイト! それに、エメラナ!?」

卯月・蘭子「エメラナ姫!」

莉嘉「えっ! この綺麗な女の人が」

みりあ「別の星のお姫様! きれ~」

エメラナ「初めましての方もいらっしゃいますね。私はエメラナ・ルルド・エスメラルダと申します」

未央「ついにお姫様自ら来ちゃった……」

凛「うぅ、胃が……」 キリギリ

ゼロ「どうしてエメラナまで? というか、ジャンボトは?」

ジャンボット「私ならここにいるぞ」

卯月「え? ……あ、エメラナ姫の方に、小さいジャンボットさんが乗ってます」

ジャンボット「エメラナ姫の護衛用に作った、小型端末だ。私の本体は、地球で言う月にいる。この端末でも、並の人間を倒すのは造作ない」

蘭子「……ままま、まさか、我を抹殺するために」 ガクガクブルブル

多田李衣菜「いやいや! さすがにそれはないでしょ」

前川みく「けど、このジャンボットってロボット、蘭子ちゃんに激おこだったんじゃ……」


※エメラナ・ルルド・エスメラルダ  登場作品 ウルトラマンゼロTHEMOVIE超決戦!ベリアル銀河帝国、キラーザビートスター
 惑星エスメラルダの第二王女であり、ゼロと共にベリアル軍と戦った。お淑やかだが、芯は強い。お姫様らしい性格。可愛い。
 演・土屋太鳳さんによれば、エメラナはゼロが(多分)好きとのこと。二十歳になってもウルフェス行っちゃうとか……姫、大好きです。可愛い。

※ジャンボット  登場作品 ウルトラマンゼロTHEMOVIE超決戦!ベリアル銀河帝国、キラーザビートスター、ウルトラゼロファイト
 エスメラルダ王家に仕える鋼鉄の武人。ゼロの頼れる仲間の、ロボット戦士。非常に堅物で、常にエメラナ姫を優先して考える。
 飛行形態ジャンバードに変形可能。そのせいで、グレンファイヤーからは焼き鳥呼ばわりされている。


エメラナ「大丈夫です。ジャンボットには妥協案を出しましたので」

卯月「妥協案?」

エメラナ「これです! じゃん!」

みりあ「蘭子ちゃんの衣装の、白バージョンだ!」

莉嘉「な、なんか、アタシ達のより素材が豪華そう……」

きらり「お姫様だからね~」

未央「どっちかというと、素材が地球のものより優れてそう」

エメラナ「私が光の衣装で、蘭子さんが闇の衣装、二人揃って歌えばきっと人気でますよね!」

ジャンボット「私としては納得できない所もあるが、我々の世界の主観で考えすぎた。蘭子、すまなかった」 ペコ

蘭子「い、いえ。わ、我も姫の立場を考えず、勝手な振る舞いを」 ペコ

未央「そもそも、エメラナ姫参加できないんじゃ……」 ヒソヒソ

凛「うん……。ちょっと、無理が……」 ヒソヒソ

ミラーナイト「どうにか、ならないでしょうか? 姫様はとても楽しみにしておられて」

ゼロ「難しいんじゃないのか? なぁ、武内」

武内P「アイドルに、興味はありませんか?」 名刺スゥ

エメラナ「はい。とっても興味があります♪」

未央「スカウトいったぁ!」


凛「プロデューサー! 落ち着いて! その人、お姫様!」

武内P「ですが、わざわざ神崎さんの誘いを受けてこちらまで足を運んでくれたのですし」

未央「……あ、私にはわかる。これ、私と一緒で思考停止させてるね」

凛「ちょっと、やめてよ! ツッコミが私だけになるじゃん!」

卯月「美波ちゃんはまだ来てないですからね」

みく「最初からツッコミ役から外されてるみくって……」

りーな「私も……」

 ガチャ

今西部長「おはよう……。ん? そちらのお嬢さんと男性は……」

未央「お、おはようございます! ど、どうしよう? 部長にはまだ」

凛「う、うん。伝えてないよ……」

卯月「そうだ。部長さんに協力してもらえば、エメラナ姫も参加できるんじゃ」

ゼロ「そうだな! 部長だけ仲間外れにするのもよくないしな。よし、変身だ!」

部長「ん? 島村くんのブレスレットから……色は違うが、セブンのウルトラアイ?」

卯月「はい、変身です! デュワ!」 ドゥゥゥン、シャキン、シャキン

凛「説明の為だけに変身したっ!?」


ウルトラマンゼロ「デュワ!」

部長「 ( ゚д゚)」

ゼロ「俺はゼロ、ウルトラマンゼロ。ウルトラセブンの息子だ」

部長「 ( ゚д゚ ) 」

武内P「こっちを見られましても」

ミラーナイト「では、私も人間態解除で。初めまして、私はミラーナイト。ゼロの仲間です。こちらは別の宇宙にある惑星エスメラルダの第二王女」

エメラナ「エメラナと申します」

ジャンボット「エスメラルダ王家に仕える鋼鉄の武人、ジャンボットだ。これは小型端末で、私の本体は月にいる」

部長「 ( ゚д゚)」

未央「部長さん、心臓麻痺で死ぬんじゃ……」

みりあ「えっ! それはダメだよ!」

莉嘉「あ、けど、死んじゃってもゼロ君がいるなら大丈夫じゃない?」

きらり「できれば~、死なないようにするのが一番だと思うなぁ……」

部長「 ( ゚д゚ ) 」

みく「部長さん、落ち着くにゃ」

りいな「いや、無理でしょ……」

部長「……」 パタ

蘭子「部長さんが倒れた!?」


 数分後……

部長「死んだ母の姿が見えたよ……」

凛「危な過ぎる……」

ゼロ「驚かせてすまない」

部長「いや、いいんだ。そうか、最近島村くんのトレーナー君からの評価が高かったのは、君が原因だったか」

ゼロ「俺と融合すると、出力が上がっちまうからな。勿論、卯月もそれを扱えるように努力したんだ」

卯月「島村卯月、ゼロさんと一心同体で頑張ってました!」

蘭子「我も一心同体!」

みく(智恵理ちゃんがいたら、対抗するかな~?)

部長「わかっているよ。しかし、ウルトラセブンの息子……」

未央「やっぱり、驚くよね~」

きらり「セブンと言ったらぁ、きらり達よりもい~っぱい、有名だからね」

みく「下手な芸能人より、よっぽど有名にゃ」

部長「……君のお父様の活躍は、ずっと見ていたよ」 ウルウル

みりあ「部長さん、泣いちゃった!」

莉嘉「嬉し泣きだね」

武内P「ご年配の方の、憧れのヒーロー率はウルトラマンとセブンが断トツで高いと窺ったことが」

蘭子「歴史ある戦士ゆえ」

ゼロ「親父も喜んでくれると思うぜ」


部長「事情は分かった。正式なユニットにはできないが、イベントに参加するくらいはできるだろう」

蘭子「おぉ、魔王と星の姫、光の戦士が繋し奇跡が実現するか!」

ジャンボット「ご老人、よろしく頼む」

部長「だが、失礼ながらエメラナ姫は、アイドルがどのようなものかわかっていないご様子だ」

エメラナ「確かに……私、歌って踊るということくらいしか窺っていないです」

ミラーナイト「私は以前、グレンと一緒にキャンディアイランドの方々を見学させてもらいましたが」

莉嘉「それだよ! 部長さん、明日のアタシ達のイベント、お姫様に見学してもらうのどお?」

部長「そうだね。今度のイベントは歌えはしないが、どのような仕事か、イメージは掴んでもらえるだろう」

エメラナ「本当ですか!」

卯月「エメラナ姫、よかったですね!」

エメラナ「はい!」

武内「では、本日はレッスンの見学という事で」

エメラナ「わぁ、ワクワクしますね!」

卯月「エメラナ姫、こっちですよ」

エメラナ「はいっ!」

未央「私達のダンス、見せちゃおうか!」

凛「そうだね」


新田美波「え? エメラナ姫がきてるの!?」

武内P「はい。今は、新メンバーの選考名目で島村さん達のレッスンの見学を」

アナスタシア「ダー。エメラナに、会いたいですね」

三村かな子「見に行ってみましょうか!」 テクテク

 ガチャ

未央「バカなぁぁぁ!!」

凛「なんで……」

卯月「エメラナ姫、すごいですね~!」

蘭子「わ、我より我が舞を完璧に……」 ガク

みく「お姫様で、綺麗で、ダンスも上手いとか……」 ゴフ

だりー「みくちゃん、しっかり!」

緒方智絵里「み、みんなの心が」

双葉杏「見事に粉砕されてるね」

エメラナ「みなさんに見てもらえると、楽しいですね!」

ミラーナイト「少々、代償が必要のようですが」

ジャンボット「彼女達の士気が犠牲になった」


未央「うぅ、ゼロにも負けて、エメラナ姫にも負けるなんて……」

凛「カラオケ勝負、するの?」

卯月「エメラナ姫は地球の歌は、蘭子ちゃんのものしか歌えないのでは?」

エメラナ「一応、以前に歌ってくださったNG、ラブライカ、ローゼンブルグエゲル、CIの歌は覚えました!」

りーな「既に負けが見えたね」

みく「この人、お姫様じゃなかったら絶対にトップアイドルにゃ……」

未央「ぐ、ぐぐ……! や、やったろうじゃん!! お姫様がなんだぁ! こっちはアイドルだ!」

ゼロ「さすが、未央だな」

卯月「島村卯月、エメラナ姫に負けないよう頑張ります!」

未央「エメラナ姫の次は、ゼロだからね!」

ゼロ「俺の答えはいつも一つだ。いつでも受けて立つぜ!」

莉嘉「今日はエメラナ姫の歓迎会だね!」

エメラナ「本当ですか? とっても嬉しいです」 パァ

卯月(そっか。姫、お友達が作れなかったから)

蘭子(急に来た私達のことも、友達のゼロさんの友達だから仲良くしてくれたんじゃなくて)

杏(ゼロはそういう意味もあって、エメラナに杏たちを会せてくれたのかな)

みりあ「やったぁ! 私ね、エメラナ姫といっぱいお話ししたいんだ!」

エメラナ「っ! 私もです、みりあちゃん!」

ミラーナイト・ジャンボット(姫、よかったですね)


 カラオケ店

凛「負けたね」

卯月「負けましたね」

未央「ようやく入った自分達の曲で負けるなんて、なんでだぁぁぁ!!」

エメラナ「やった! 100点です!」

美波(私服姿の姫様、可愛い)

ミラーナイト「まさかとは思いますが、ジャンボット。ハッキングとかしていないですよね?」

ジャンボット「姫の遊びを邪魔するほど、私は無粋ではない」

ゼロ「100点って出るもんなんだな」

杏(実は姫様のエメラル鉱石のオーラで機械が微妙に狂ってるとかじゃないよね?)

みりあ「エメラナ姫、すご~い!」

莉嘉「お姫様って凄いんだね!」

エメラナ「そんなこと、ありませんよ」

ジャンボット「姫?」


エメラナ「……私は、カイザーベリアルが襲来した時、何もできず逃げる事すらままなりませんでした」

莉嘉「ゼロくんが話してくれた……」

蘭子(言ってみれば、宇宙での大規模な戦争……。地球の戦争なんかとは比べ物にならない……)

卯月(ゼロさんのお陰で終わったけど、犠牲になった人たちもいたはず……)

智絵里(エメラナ姫もいっぱい、怖い想いを……)

エメラナ「あの時、ミラーナイトが助けてくれなければ。ジャンボットが私を守ってくれなければ、ゼロと出会えなければ……」

卯月「エメラナ姫……」

ゼロ「……すまない。俺が、ベリアルに止めを刺し損ねたばかりに」

ミラーナイト「ゼロのせいではありませんよ」

ジャンボット「悪行を犯すものが、悪いのだ」

エメラナ「その通りです。……それに、不謹慎ですが、お陰でゼロと出会えました」

ゼロ「……ありがとう」

卯月(人の想いが、ウルトラマンに力をくれる)

蘭子(なんとなく、わかります。そして、ゼロさんがいるから)

智絵里(私達も力が出ます)

エメラナ「ご、ごめんなさい! せっかく、私の為に催して下さったのに!」

莉嘉「大丈夫だよ! エメラナ姫!」


エメラナ「あの、お願いがございまして」

ジャンボット(姫様からお願い事? 珍しいな)

エメラナ「できれば、地球にいる間だけでいいのです。『姫』と呼ばないでほしいのです」

ミラーナイト(姫様……)

凛「けど、私らからするとちょっと戸惑いが……」

未央「う、うん。友達感覚で話させてもらってるけど、お姫様だしね……」

エメラナ「私は、みなさんのお友達になりたいんです」

未央「っ!」

きらり「……エメラナちゃん、今日はい~っぱい! 遊ぼうね~☆」

エメラナ「っ! はい、ありがとうございます!」

ミラーナイト(きらりさん、ありがとうございます)


ジャンボット「ゼロ、感謝する。姫と、彼女達を会せてくれて」 ボソボソ

ゼロ「気にするな。エメラナはもう、自由に遊べないんだろ?」 ボソボソ

ジャンボット「ああ……姫も成人間近だ。最近は、色々と忙しい」 ヒソヒソ

ミラーナイト「そんな中、彼女達と話すのは楽しかったんですよ。そして、蘭子さんに誘われたことが、本当に嬉しかった」 ヒソヒソ

ゼロ「俺がいる間は、頻繁に連れてってやるさ。……いられる、間はな」 ボソ

卯月(ゼロさん……。バリアンを倒したら……お別れ、なんですね……) ズキ


みりあ「ねぇねぇ! エメラナちゃんはどこにお泊りするの?」

エメラナ「ジャンボットの中です」

ジャンボット「私の本体の内部には、居住スペースがあるのだ」

ゼロ「エスメラルダ王家専用の宇宙船だからな。結構揃ってるぜ?」

みりあ「すご~い! ねぇねぇ、私も泊まりに行っていい?」

エメラナ「もちろんです!」

莉嘉「じゃあ、アタシも行きたい!」

きらり「じゃあ~、凸レーションのイベントに見学してくれるからぁ。凸レーションでお泊りしよっか?」

みりあ・莉嘉「わ~い!」

エメラナ「お友達とのお泊り会……」 ワクワク

ジャンボット(本当は地球人を乗せるのは良くないのだが、今日は大目に見よう)

未央「さ、エメラナの歓迎会なんだから! じゃんじゃん歌おう!」

蘭子「姫に捧げる供物、召喚しよう! ……あ、すみません、フライドポテトとパフェを追加で。はい、あ、後、ドリンクも」

凛「蘭子、普通に電話できるんだ……」

ミラーナイト「では、せっかくですから、私も歌いましょう! え~、では、この電光超人グリッドマンという作品の曲を」

ゼロ「おい、やめろ」


 夜 ジャンボット内部

みりあ「すごい! すごいね! 宇宙船の中だよ!」

莉嘉「宇宙船……! 今日はお姉ちゃんが仕事で会えなかったから、会ったら自慢しちゃお!」

きらり「ジャンちゃん、ありがとね~」

ジャンボット「ジャンちゃん……?」

ミラーナイト「まぁまぁ」

エメラナ「喜んでもらえたようでよかったです。それでは、寝室にご案内します」

・・・ ・・・ ・・・

みりあ「くーくー」

莉嘉「すーすー」

きらり「二人とも、よく寝てるね」

エメラナ「きらりさん、今日はありがとうございました。本当に、嬉しかった」

きらり「ううん。きらりも……その気持ち、わかるから」

きらり「きらりね、みんなよりちょっと……。ううん、大分、大きいから。いっつも、言われてて」

きらり「だからね、アイドルになれるって聞いた時、凄く嬉しかった。きらりでも、可愛い格好していいんだって」

エメラナ「きらりさん……。いえ、きらりちゃん! あなたは、とっても可愛いです!」

きらり「エメラナちゃん……! うん、ありがとう☆」

ジャンボット(彼女の身長は、女性平均身長より20㎝以上高い。だが、それと同じく彼女の心は大きい)

エメラナ「明日も、よろしくお願いしますね!」

きらり「うんっ! きらりに、お任せ☆」


 翌日 イベント会場

武内P「トークショー1回目、お疲れ様でした」

エメラナ「とっても良かったですよ!」

みりあ「ホント~? えへへ」

莉嘉「ラクショ~って感じ?」

きらり「みんな、がんばったにぃ」

ミラーナイト(人間態)「ええ、歌を歌うだけがアイドルの仕事ではないのですね」

ジャンボット(私も感想を言ってやりたいが、スタッフの眼もあるからな)

卯月(ゼロ)「有名な人間をたてて、宣伝してもらうわけだな」

武内P「ゼロさん、島村さんの姿を借りるのは良いですが……」 ヒソヒソ

卯月(ゼロ)「そうか。口調だな。……みんな、とってもよかったですよ!」

莉嘉「ぶっ! ゼロくん、変なの~」

卯月(ゼロ)「しょうがないだ……でしょ!?」

??「私的には、まぁまぁだったかな~」

武内P「あの……関係者以外の方は」

莉嘉「お姉ちゃん!」

エメラナ「まぁ、リカちゃんのお姉さま?」

城ヶ崎美嘉「もち、顔パスだよね~」


卯月(ゼロ)「美嘉も来てたのか」

美嘉「その口調は……卯月じゃなくて、ゼロの方か。そっちの人はゼロの仲間の」

ミラーナイト「ええ。お久しぶりです」 ペコ

美嘉「で、その人は……(すっごい美人だけど)」

きらり「エメラナちゃんだよ☆」

武内P「惑星エスメラルダの、王女様です」 ヒソヒソ

美嘉「え”っ!? ぜ、ゼロの話してた……」

エメラナ「初めまして。エメラナと申します。今は、ただのアイドル候補生として、研修に参りました」

美嘉「そ、そうなんだ~。よろしくお願いします(そうすると、あのロボットの人形、ゼロの仲間のジャンボットかな?)」 ペコ

スタッフ(城ヶ崎美嘉さんがお辞儀するなんて……研修生って言ってたけど、どこかのスポンサー令嬢なのかしら?)

莉嘉「お姉ちゃん、どうだった?」

美嘉「莉嘉はプロデューサーの方見過ぎ。もっとお客さんに集中する事。きらりちゃんは良いキャラしてるんだから、もっとバンバン出していこ」

きらり「バンバン~?」

みりあ「私は~?」

美嘉「みりあちゃんはちょっと優等生過ぎるかな~? まぁ、可愛かったからいいけど」

みりあ「えへへ~」

莉嘉「甘すぎ~!」

エメラナ「凄い方ですね。私には三人はとても素晴らしく見えたのに、さらなる改善点を」

ミラーナイト「彼女は大人気アイドルですからね」

美嘉「まぁね~★」


美嘉「プロデューサーからはなにかある?」

武内P「そうですね。もっと、お客さんを巻き込みたいと思います」

莉嘉「それ、私も思った! スルーされるの、寂しいよ」

武内P「ファンだけでなく、偶然通りかかった人にも足を止めて頂けるようなイベントにしたいです」

エメラナ「では、ジャンボットで注目を集めて」

卯月(ゼロ)「この地球はそういうのはちょっと、止めた方がいいな」

エメラナ「そうですか……」 シュン

美嘉「はは……。この世界では、みんなは作り話だからね……」

みりあ「どうすればいいのかなぁ?」

莉嘉「みんなでカブトムシ捕まえる?」

ジャンボット(この星の少女には、カブトムシの人気があるのか?)

卯月(ゼロ)「おれ……いや、私が分身して、一人NGして、お客さんを呼んできましょうか?」

美嘉「うん、あんたのチート能力はよくわかったから、やめなさい」

卯月(ゼロ)「あ、はい」

スタッフ(分身?)


 移動中 車内

きらり「う~ん、みんなでハピハピ……」

エメラナ「ごめんなさい。私には案が浮かばないです……」

ミラーナイト「難しいですね」

ジャンボット「私も地球のこととなると、案が出せないな」

みりあ「お客さんを巻き込むって、どうすればいいんだろう?」

莉嘉「お話聞いてくれたら、ご褒美あ・げ・る! とか?」

エメラナ・みりあ「ご褒美?」

ジャンボット「……」 スチャ

莉嘉「ひっ! な、なんで無言でオノ構えるの!?」

ミラーナイト「ジャンボット、止めてください」

ゼロ(inみりあ)「ジャンボット、お前だけ帰れ」 ←車のスペース的に乗れないので、みりあの中へ退避した

ジャンボット「何故だ! 私は姫様の護衛として」

エメラナ「ジャンボット!」

ジャンボット「はっ、申し訳ありません」

きらり「莉嘉ちゃんはちょ~っと、大人っぽい発言は控えようか~?」

莉嘉「う、うん。そうする」

みりあ(ご褒美って、なんだったのかなぁ? ……カブト虫?)

エメラナ(ご褒美ってなんだったのでしょう? ……カブト虫?)

ゼロ(莉嘉のご褒美か……。カブト虫だな)


みりあ「じゃあ、私がパフォーマンスするとか? ゼロさんもいるし! そしたら、お客さん、喜んでくれるかな?」 

ゼロ「みりあ、自分でパフォーマンスをするのはいいと思うが、俺の力を当てにするのは良くないぜ」

みりあ「あ……。ゼロさん、ごめんなさい」

ゼロ「大丈夫だ。みりあがみんなの為に、何かしようという気持ちは伝わったぜ」

みりあ「えへへ……」

きらり「ゼロちゃんの力は~、悪い人と戦う為にあるんだにぃ☆」

莉嘉「悪い人が来たら、ゼロくんの力で問答無用で倒しちゃえばいいよ!」

みりあ「うん! けど、悪い人もいっぱいお話したら、わかってくれるかな?」

ミラーナイト「少し難しいかもしれませんが」

ジャンボット「話せばわかってくれる者も、中にはいるだろう」

みりあ「うん!」

ミラーナイト(純粋な子、ですね)

ゼロ(みりあのような子がたくさんいれば、争いも減るんだがな)

きらり「……あ、そうだ! ねぇねぇ、皆でクレープ食べに行く? 良いアイディア浮かぶかも」

エメラナ「くれーぷ? 地球のお菓子ですね。食べてみたいです!」


武内P「それでは、会場には直接向かいます」

運転手「わかりました」


みりあ「わ~!」

エメラナ「エスメラルダの町とは随分違いますね!」

ジャンボット「統一性がなく不揃いかと思いますが」

ミラーナイト「その発展途上が、いいんじゃないですか! 風情がある、そういうことですよ」

ジャンボット「そういうものか」

みりあ「エスメラルダの町は、どんなところなの?」

ジャンボット「エスメラルダはどの町も、土地と建物に統一性を持たせ、美しく構成させている」

みりあ「そうなんだ! ねぇねぇ、今度、案内してくれる?」

エメラナ「はい! もちろんです!」

武内P「プロジェクトのホームページ用に皆さんの様子を撮っていいですか?」

莉嘉「可愛く撮ってね!」

エメラナ「これは、私は参加できませんね……」

きらり「エメラナちゃんとの写真はぁ~、きらりので撮るね!」

エメラナ「……っ! はい!」


・・・

・・・・・・

ワイワイ キャキャキャ ウフフ

卯月(ゼロ)「エメラナは随分と楽しそうだな」  ←女の子だけで楽しめるよう分離した

ジャンボット「ああ、姫様が楽しんでいられるようで何よりだ」

ミラーナイト「彼女達には感謝しかありません。できれば、このような日々が長く続けばいいのですが」

エメラナ「これがクレープ屋さんですね! わぁ、美味しそう」

武内P「買って来ます。接待交際費です」

莉嘉「交際!? P君大胆!!」

みりあ「交際!? デートだ~!」

きらり「今のは~、そういう意味じゃ……」

エメラナ「ふふ、女の子同士ですけど、デートですね」

きらり「ふふ、そうかも!」

莉嘉「ゼロくんにミラくんもクレープ食べようよ!」

卯月(ゼロ)「俺は分離してるから、気にしないでいいぜ!」

莉嘉「食べる位ならアタシの身体使っていいよ!」

卯月(ゼロ)「そうか? じゃあ、今度は莉嘉に……」

ミラーナイト「では、私は自分の身体で味わうとしましょう」

ジャンボット「こういう時、有機生命体を羨ましく思うな」

きらり「ジャンちゃんも食べられればいいのにねぇ~」

ジャンボット「きらり、気遣ってくれてありがとう。私は姫様が……いや、君達が幸せそうならそでいい」

きらり「うんっ! ありがとう☆」


ゼロ「甘くて美味いな!」

莉嘉「でしょ~? なんか、合体するって不思議だね。ゼロくんのパワーは感じるけど、アタシはいつも通りだし」

きらり「うゆ~。そう言われると、きらりも合体してみたくなるにぃ」

ゼロ「じゃあ、次はきらりの番かな」

きらり「お願いするにぃ☆」

エメラナ「ジトー」

ゼロ「エメラナ、どうかしたのか?」

エメラナ「なんでもありません!」 プイ

莉嘉「はは~ん。ゼロくん、鈍いな~」

ゼロ「どういうことだ?」

莉嘉「教えてあ~げない!」

ゼロ「おいおい、秘密かよ」

きらり「ゼロちゃんはこういうとこ、鈍いよね~」

ゼロ「???」

エメラナ「む~」 プクー

みりあ「プロデューサーも食べる? 私の分、少し上げるね!」

武内P「いえ、私は……遠慮します」

みりあ「え~、食べないの?」

ミラーナイト「みりあさん、武内さんは仕事なので、そういうわけにはいかないんですよ」

みりあ「そっかぁ……。ごめんね、プロデューサー」

武内P「いえ、お気遣いだけでも。ミラーナイトさんも、ありがとうございます」


エメラナ「可愛い服に、可愛いお人形。地球は娯楽に溢れていますね」

ジャンボット「私から見れば少々、乱雑過ぎると思いますが、娯楽の多さは、エスメラルダを超えますね」

ミラーナイト「私はこうした、ごちゃまぜ感は嫌いじゃないですよ」

ジャンボット「おっと、姫。武内が写真を撮りますので」

エメラナ「はい」 ササ

ミラーナイト(三人の邪魔をしない程度に、私もフレームから外れましょう) ササ

武内P「……ジャンボットさんが気付いてくれるので、自然なタイミングで写真が撮れますね」 パシャ

お巡りさん「君、ちょっといい?」 ポン

武内P「え? 私は」

卯月(ゼロ)「待ってくれ。お……私はアイドル、NGの島村卯月と言います。彼は私達のプロデューサーなんです」

お巡りさん「ニュージェネレーションズ? ごめんね、アイドルにはちょっと詳しくないんだけど」

卯月(ゼロ)「いえ、大丈夫です。今、同じプロジェクトメンバーのブログ用の写真撮影中なんです」

お巡りさん「ふむ……。島村卯月さん……少し調べるね。お、本当だ。顔も一致する。これは失礼。お仕事、頑張って」 スタスタ

武内P「ゼロさん、ありがとうございます。私はどうにも、誤解されやすくて……」

卯月(ゼロ)「気にするな。彼らは彼らで、職務に忠実なだけなんだ。許してやれよ」

武内P「はい。これで連行されていれば、千川さんの怖い笑顔を見る羽目になっていそうです」


ナックル星人ベクター「いたぞ。あのガキどもだ」

バルキー星人セスタス「情報より女が多いな。男も」

イカルス星人ハンドレット「スーツの男はプロデューサーという職種の奴だな。もう一人の方は……」

セスタス「この星の感覚から言えば美形タイプのようだから、男のアイドルか何かか?」

ベクター「まぁいい。男は放置しろ。仕事は女だけだ」


卯月(ゼロ)「……ん?」

武内P「ゼロさん、どうしました?」

卯月(ゼロ)「どうやら、荒事が必要のようだ」

ミラーナイト「ゼロ、何か来ます」

ベクター「女、一緒に来てもらうぞ」

セスタス「怪我をしたくなかったら、大人しくしてな!」

ハンドレット「何、大人しくさえしてくれれば命の保証はしよう」

卯月(ゼロ)「人間にも化けず、よくもまぁ」

ミラーナイト「舐められたものですね」

ベクター「何? まさか、お前」

卯月(ゼロ)「ウルトラ卯月キック!!」

ベクター「ぐほっ!?」

ミラーナイト「その名称でいくんですね……」

卯月(ゼロ)「俺はゼロ、ウルトラマンゼロだ! 宇宙のワルは、全部ぶっ倒す!」


きらり「スナップ?」

カメラマン「はい、是非とも」

莉嘉「え~。写真はちょっとな~」

女性スタッフ「あら、あなた達……」

莉嘉「凸レーションファーストシングル発売中! 逃げろ~」 タタタタ

エメラナ「え? 私もですか~?」 タタタ


卯月(ゼロ)「きらり達には指一本触れさせや……うそ~ん」 ガク

ミラーナイト「なんで走って逃げてるんですか!?」

武内P「皆さん、ここで別れては……」

ベクター「お、おぉ……ゆ、油断したぜ。くそ、追え!」

卯月(ゼロ)「と、とにかく、行かせるかよ!」

通行人A「お、あれって、ウルトラマンの怪獣じゃね?」

通行人B「ホントだ。撮影? 新作やるのかな?」

通行人C「あの子、確かアイドルの……。出演するのかな」 

卯月(ゼロ)「うぉ、人混みが……」

ベクター「ちっ! い、いや、チャンスか。お前ら、人間を盾に奴らを撒くぞ!」

セスタス・ハンドレット「わかった!」

卯月(ゼロ)「あ、こら、まちや……待ちなさい!(人混みがあるから、口調を気にしないと……)」


卯月(ゼロ)「ぷはぁ! ようやく、抜け出せた!」

ミラーナイト「ゼロ、まずいですよ。敵が来ているのに、姫様とはぐれました!」

卯月(ゼロ)「ジャンボットがいるから逃げる位は大丈夫だと思うが……」

武内P「次のイベントもありますし。とにかく、みなさんと連絡を……っ!!」

卯月(ゼロ)「どうした?」

通行人A「あれ? なんか携帯繋がらないね」

通行人B「ホントだ。電波障害か?」

ミラーナイト「どうやら、敵の策略のようですね。地域一帯の電波が、攪乱されているようです」

卯月(ゼロ)「早く倒さないと、町にも影響が出るかもしれないな」

武内P「ミラーナイトさんの能力で、移動できないでしょうか?」

ミラーナイト「実は……私のミラーハレーションのマーキングがされた装飾品、ジャンボットの中なんです」

卯月(ゼロ)「姫様らしい装飾はつけたくなかったわけか。気持ちはわかるが、まずいな」

武内P「とにかく、事務所だけでも連絡を。公衆電話ならあるいは……」

卯月(ゼロ)「いや、それには及ばないぜ! ちょっと待ってろ」


 346プロ

卯月「ゼロさん達、大丈夫かな~。私が居なくても平気かな~」

蘭子「光の戦士は素晴らしき勇者だが、意外と抜けている所が」

凛「二人とも、ゼロがいなくて寂しいのは分かったけど、二人に言われたくないと思うよ」

卯月・蘭子「がーん!」

美波「ふふっ。二人とも、ゼロさんが大好きね」

『卯月、聞こえるか? 卯月! 蘭子!』

卯月「へ? ゼロさん?」

蘭子「光の戦士よ、何事か」

凛「いや、そっちが何事?」

卯月「私達は頻繁に合体してた影響で、ゼロさんとだけならテレパシーできるんですよ」

美波「そうなの!?」

卯月「ゼロさんがいれば、ゼロさんを中継して、私と蘭子ちゃんでもテレパシーできますよ?」

凛「いつの間にか卯月と蘭子がウルトラ族になりかかってた件」

蘭子「光の戦士が居る時だけです」

卯月「ゼロさん、どうしました~? ハンカチでも忘れましたか?」

『それどころじゃないんだ! 敵の宇宙人が現れて……』

蘭子「星々からの魔の手が迫り、姫とはぐれた!?」

美波・凛「えっ!!」


 サイド 凸レーション&エメラナ

みりあ「プロデューサーが迷子だ!」

エメラナ「ゼロとミラーナイトも!」

ジャンボット(明らかに先ほど走ったのが原因だが)

莉嘉「電話してみる……。あれ、プロデューサーに通じない?」

ジャンボット「電波の乱れがあるな。一部地域に、電波が届かないようだ」

きらり「うゆ、工事か何かかな~?」

エメラナ「エスメラルダの装飾品、つけてくればよかったですね……」

莉嘉「じゃあ……お姉ちゃんには通じた!」

美嘉『もしもし? 莉嘉? どうしたの? イベント、まだだよね?』

莉嘉「それがね! Pくんが迷子になっちゃって!」

美嘉『はぁ? ゼロは?』

莉嘉「ゼロくんもいないの~!」

美嘉『なんで!? とにかく、イベント会場に移動しなきゃダメだからね!』

莉嘉「わかった!」

みりあ「私達が走っちゃったからな……」

莉嘉「エメラナちゃんがいるのに、ごめんなさい……」

エメラナ「私は大丈夫です。それより」

きらり「みんなで! Pちゃんとゼロちゃん達を探しながら、会場に行こっ!」

みりあ・莉嘉「うん!」

エメラナ「はい!」

ジャンボット「会場までの道のりは任せろ。私がナビゲートしよう」


 サイド ゼロ

卯月(ゼロ)「きらり! みりあ! 莉嘉! エメラナ! どこだ!?」

ミラーナイト「姫様~!! どこですか~!?」

武内P「みなさん、無事でいてください……!」

卯月(ゼロ)「見当たらないな。普段なら俺がきらり達の携帯の電波から探せるんだが」

武内P「電波妨害ですね」

ミラーナイト「厄介ですね……」

卯月(ゼロ)「だが、あっちにはまだジャンボットがいる。最悪、ジャンボットの本体がくれば、みんなの身の安全は保障される」

ミラーナイト「ジャンボットがいなければ、もっと慌ててしまいますね」

武内P「問題は、イベントですね」

卯月(ゼロ)「ああ。今の内に、手を打った方が良さそうか?」

武内P「お願いします。事務所にいるメンバーで、空いている方に連絡を」

卯月(ゼロ)「わかった」


 346プロ

『卯月、聞こえるか?』

卯月「はい! ゼロさんと一心同体の島村卯月、感度良好です!」

凛「それ、なんか違うから」

蘭子「わ、我も一心同体!(出遅れた)」

美波「蘭子ちゃんも対抗しなくていいから」

『残念だがきらり達が見つからない。ジャンボットがいるから大丈夫だとは思うんだが」

卯月「そうなんですか……」

千川ちひろ「話は伺いましたが、状況はよくないようですね」

美波「ちひろさん、卯月ちゃんのテレパシーはスルーなんですね」

ちひろ「考えるのを止めた方が、胃に優しいですよ?」

美波「そうですね……」

『悪いんだが、誰かイベント会場に向かえるメンバーはいるか? イベント会場に辿り着けない可能性もある』

蘭子「我が赴こう。さすれば最前線の我と、この城の卯月ちゃんで、連絡が取り合えるだろう」

凛「イベントの繋ぎってこと? なら、私も行くよ」

美波「私も。宇宙人が来たら、何ができるというわけじゃないけど……」

卯月「わかりました! というわけです!」

ちひろ「では、蘭子ちゃん達は私と一緒にイベント会場に」


 サイド ゼロ

卯月(ゼロ)「これでイベントの方は、時間を稼げるだろう」

武内P「ありがとうございます」

美嘉「ちょっと! どういうこと!」

卯月(ゼロ)「美嘉」

武内P「城ケ崎さん」

美嘉「さっきは、通じたのに! 莉嘉と上手く連絡が取れない! なんで莉嘉と一緒じゃないの!?」

卯月(ゼロ)「なんだと!?」

ミラーナイト「敵の方が、彼女達に近いということですか……!!」

美嘉「て、敵? ど、どういうこと……?」

卯月(ゼロ)「実は……」

美嘉「ババルウ星人の刺客!? そ、そんなのが来てるのに、ゼロは莉嘉とはぐれたの!?」

卯月(ゼロ)「すまない……」

美嘉「ウルトラマンでしょ! 早く、早く敵を……」 ガシ

卯月(ゼロ)「……」

武内P「城ケ崎さん!! 落ち着いてください!!」

美嘉「っ!」 ビク


武内P「ゼロさんは皆さんを守ろうと懸命に」

卯月(ゼロ)「武内、いいんだ。敵の攻撃を予想しなかった、俺が悪い」

ミラーナイト「同じく。姫様に装飾品を持って貰えていれば、こんな事にはなりませんでしたからね」

美嘉「ゼロ……お願い……! あの時、アタシ達を助けてくれた時みたいに、莉嘉を」

卯月(ゼロ)「当たり前だ! 莉嘉は必ず、俺が助けるぜ!」

美嘉「うん……」

武内P「もう一度、探しましょう。恐らく、みなさんはイベント会場に向かっているはずです。その方向に」

卯月(ゼロ)「ジャンボット、信じてるぜ」

ミラーナイト「とはいえ、ジャンボットに戦わせては目立ちますからね」

武内P「できれば、最終手段にしたいですね」

美嘉(なんで……なんで、こんな風に言ってくれるの?)

美嘉(アタシ、一方的に八つ当たりしただけなのに……)

美嘉(ウルトラマン……。子供の、ヒーロー。宇宙の平和を、守る者……)


 サイド 凸レーション&エメラナ

みりあ「プロデューサー!」

通行人「え?」

みりあ「あ、ごめんなさい……」

きらり「スーツを着ている人、みんなPちゃんに見えちゃうね~」

エメラナ「私も先ほどから、卯月ちゃんの姿を探しちゃって。同い年くらいの子がみんな、卯月ちゃんに見えてます……」

莉嘉「卯月ちゃんに化けた、ゼロくんだね」

きらり「心配だけど、お客さんほったらかしの方が、Pちゃんぷんぷんだと思うに~」

ジャンボット「その通りだ。あちらにはゼロもいるから、最悪、テレポートで会場に駆けつけるだろう」

みりあ「……うん!」

きらり「美嘉ちゃんもPちゃんも、きっと会場で待ってるに~」

エメラナ「きらりちゃんは……凄いですね。こんな状況になっても、お二人を励まして、お仕事もこなそうとして」

きらり「きらりは~、二人よりお姉さんだから。……きらりが、クレープ食べようなんて言わなければ、よかったなって、思うよ」

ジャンボット「君のせいじゃない。ゼロが不甲斐ないせいだ」

莉嘉「そうそう! サイキョーのウルトラマンなのに、ゼロくんぬけてるからね!」

エメラナ「ふふ、そうですね」

きらり「……うん、ゼロちゃんは困ったさんだにぃ☆」

ジャンボット(だが、ゼロはどうしたんだ? 先ほどからの電波障害の件もある。敵が来ている可能性もあるな)

???「いたわ!」

ジャンボット「むっ!」

みりあ「え?」


おねえ風の男性「キャー! 本物の凸レーションよ!」

気難しそうな男性「おお! ようやく、本物に会えたな!」

下ネタを言わなさそうな関智一「いやぁ、苦労して来た甲斐があったじゃなイカ」

エメラナ「もしかして、きらりさん達のファン?」

おねえ風の男性「そーなの! あら、あなたもアイドル? 物凄い美人ね!」

気難しそうな男性「おっと、自己紹介がまだだったな! ミーはハルキ。そっちがナクリで」

下ネタを言わなさそうな関智一「我輩がイカリだ」

きらり「うゆ、きらり達のファン?」

みりあ・莉嘉「えええ~~~!!!」

ナクリ・ハルキ・イカリ「サインください! あ、友達の分も」 つ色紙

きらり「きらり達もアイドルになったんだね~!」 カキカキ

みりあ「わ~、凄く嬉しいな~!」 カキカキ

イカリ「あ、友達の分には『イサムくんへ』とお願いしたいのだ」

ハルキ「ついでに『ジェイスくんへ』ってのもお願いするぜ!」

莉嘉「まかせてっ!!」 カキカキ

ナクリ「せっかくだから、あなたの分もいただけるかしら? あら」

ハルキ「んん? その人形、なんだか似たような奴を見たことがるような」

イカリ「我輩達が見た時は、もっと色の配色が違くて、更にごつかったような」

ジャンボット「ジャンナインのことか?」

ナクリ・ハルキ・イカリ「それだ!! ……え?」


エメラナ「ジャンボット? 彼らは何故、ジャンナインを知っているのですか?」

ジャンボット「ゼロを通して、ウルトラマンタロウの報告を聞いたのです。ウルトラマンギンガに、別世界のジャンナインが加勢していたと」

きらり「別世界の、ナインちゃん? それを知っているということは~」

ジャンボット「正体を現せ! ビームエメラルド(威力・弱)!」 バババババ!

ナクリ「いたっ! あいたたた!」

 ボンッ! ボンボンッ!

ナックル星人「あ」

バルキー星人「げ」

イカルス星人「げげ!」

エメラナ「宇宙人!」

ジャンボット「やはり! こうなっては仕方ありません。姫、月より私の本体を呼びます!」

みりあ「待って!」

ジャンボット「みりあ、何故止める!」

みりあ「だって、この人達、サイン貰いにきただけだもん!」


ナクリ「あ、あなた達、アタシ達が怖くないの?」

きらり「前に見た宇宙人さん達に比べても~、怖くないにぃ☆」

みりあ「うん! 悪い感じ、しないもん」

莉嘉「それに、友達の為にサイン貰いに来てくれる人達だよ? 悪いわけないじゃん!」

ハルキ「な、なんていいガール達なんだ……!」

イカリ「UPGの凶暴アリサに、爪の垢を煎じて飲ませてやりたいんじゃなイカ」

エメラナ「ジャンボット、ここは三人に免じて矛を収めてください」

ジャンボット「はっ……」

莉嘉「そうだ! 三人もイベントにおいでよ! アタシ達のね、トークショーがあるんだよ!」

みりあ「みんなで一杯! おしゃべりした方が楽しいよ!」

ナクリ・ハルキ・イカリ「天使か……!」

エメラナ「天使ですね」 キュン

ジャンボット「姫様!?」

きらり「よぉし! みんなで出発しよっか!」

莉嘉「うん! ……いたっ」

ナクリ「どうしたの?」

きらり「あ……、莉嘉ちゃん、それ」

莉嘉「ご、ごめん。慣れない靴だったから……」


きらり「……ごめんね。やっぱり、きらりがクレープ食べようなんて言わなければ」

エメラナ「それは違います! それを言ってしまえば、同意した私も同罪です!」

莉嘉「わ、私だってそう!」

みりあ「私も!」

エメラナ「私は、三人と一緒に遊べて、本当に嬉しいです! だから、そんなこと言わないでください!」

きらり「エメラナちゃん……」

ナクリ「アタシ達に任せなさい! アタシ達が、みんなを運ぶわ!」

ハルキ「ミー達はこの地球じゃ作り話扱いだ。一緒に行けば、ちっとは注目も集められる!」

イカリ「それに、地球人よりは力があるから、役に立つんじゃなイカな」

ジャンボット「お前達……」

みりあ「けど、ゼロさんは」

ジャンボット「これは、彼らから言い出したことだ。ゼロも、ダメとは言わないだろう」

みりあ「……うん!」

ナクリ「さ、みりあちゃん。アタシの背中に乗って、いっぱいアピールしなさい!」

みりあ「お邪魔します!」

ハルキ「莉嘉ガールはミーの背中に!」

莉嘉「ありがとね!」

イカリ「さ、きらりちゃんは我輩に」

きらり「え、けど……」

イカリ「我輩達は、地球人より数段強靭な肉体を持っているから、平気平気~」

きらり「じゃあ、えい」 ドスン

イカリ「あ、重くはないけど、バランスとるの難しいかもしれない」

きらり「にょわっ!」

エメラナ「けど、凄く目立ってますね! では、私が先頭に! さぁ、みなさ~ん!」

ジャンボット「姫自らがこのようなことの音頭を取るなど……。仕方がない。今回は、目を瞑りましょう」


卯月(ゼロ)「見つからないな」

ミラーナイト「少々目立ちますが、ミラーハレーションを連続使用して、付近を捜してみましょう」

武内P「お願いしま……何やら、騒がしいですね」

通行人A「なんかイベントやってるぜ」

通行人B「ああ、ウルトラマンの怪獣だろ? 確か、ナックル星人」

通行人C「そんなことより、あの子たち身長バラバラでデコボコだけど、すげぇ可愛いな!」

卯月(ゼロ)「何? ナックル星人?」

美嘉「莉嘉? 莉嘉!」 ダッ

ミラーナイト「我々も行きましょう!」


みりあ「輝いて~ぜったい! だってぜったい♪」

莉嘉「元気百倍のみ~らいへ~♪」

きらり「手をふって、声に出して!」

エメラナ「一緒だから、大丈夫~♪」

ジャンボット『~~~♪ ~~~♪ ~~~♪』

ジャンボット(姫、私をスピーカー代わりにするのは幾らなんでも、酷いのではないですか?)

ナクリ「これから、凸レーションのイベントやるわよ~!」

ハルキ「こいつを見ないと、損だぜ!」

イカリ「ちなみに、我輩達は通りすがりが、勝手に協力しているだけじゃなイカ!」


武内P「ま、まさか、こんな巻き込み方が……。宇宙人まで」

ミラーナイト「ちょっとしたパレードのようですね」

卯月(ゼロ)「あいつら、一体何が目的なんだ?」

美嘉「莉嘉!」

莉嘉「あ、お姉ちゃん! それに、ゼロくん!」

ナクリ・ハルキ・イカリ「……ゼロ? ……ウルトラマンゼロ?」 血の気 サー

みりあ「知ってるの?」

ナクリ「ウルトラマンゼロの名前を知らない奴なんて、いないわよ!」

ハルキ「そして、神出鬼没! 一度見つかったら、絶対に逃れられない!」

イカリ「敵に回せば確実に怪獣墓場送りにされると、もっぱらの評判じゃなイカ!」

卯月(ゼロ)「俺の評価、そんなんなのか……」

ミラーナイト「ま~、あなたの戦闘力に加えて、ノアイージスはホントに反則ですからね」

ジャンボット「一度、チーム名を決める時に勝負になって、ウルティメイトゼロになられた時は大変だった」

卯月(ゼロ)「その話はやめろ。はい、やめ!」

武内P「ゼロさん……」

美嘉「伝説のアイテムを使って仲間と喧嘩はダメでしょ」

卯月(ゼロ)「ご、ゴホン/// それより、テメーら!」

武内P「ゼロさん、口調。口調」

卯月(ゼロ)「あ、あなた達は何を企んでいるでごぜーますよ?」

美嘉「それ、仁奈ちゃんの口調」


ナクリ「何って言われても、アタシ達は凸レーションのファンで、サインを貰いに来ただけよ?」

卯月(ゼロ)「は、はぁ? 嘘つけ!!」

ハルキ「嘘つけって言われても……」

ミラーナイト「グレンが宴会で出した変な声をしておいて!」

イカリ「それはひどい言いがかりなんじゃなイカな?」

ナックル星人ベクター「ようやく見つけたぞ!」

バルキー星人セスタス「手こずらせやがって!」

イカルス星人ハンドレット「ん? ……同族?」

きらり「うゆ? 同じ宇宙人さん達?」

ジャンボット「全く同じ宇宙人が、二組いたのか」

莉嘉「だからゼロくんたち、警戒してたんだね」

ベクター「貴様ら、地球人なんかと仲良くしやがって!」

ナクリ「あんたは! ナックル星人ベクター! 武器商人バリアンと手を組んでた、運送業者!」

ベクター「運び屋と呼べ!! 運送業者ってなんだ!?」

イカリ「いや、間違ってはいないんじゃなイカな?」

ハンドレット「それに関しちゃ否定できないけどな」

卯月(ゼロ)「二組いたのか! 紛らわしい!」

武内P「だから、口調を……」


みりあ「全然違うよ! ナクリさんは顔が全然違うし」

卯月(ゼロ)「ナックル星人は意外と顔のバリエーションあるからな」

ナクリ「メタ発言しちゃうと、アタシに初代、フリーザボイスのナックル星人ね」

ベクター「ちなみに、俺の顔はフリーザボイスのナックルをイメージしてくれ」

莉嘉「ハルキさんの方が角が多いし」

ジャンボット「確かに、そうだが」

バルキー星人ハルキ「バルキー星人にとって角の数は」

バルキー星人セスタス「地球人で言う髪型みたいなものだからな」

きらり「イカリちゃんの方が~、毛並がツヤツヤしてるにぃ☆」

エメラナ「毛並!?」

イカルス星人イカリ「いや、我々にとって毛並みは」

イカルス星人ハンドレット「地球人にとっての肌の色が違うレベルで違うぞ?」

エメラナ「あ、すみません」

美嘉(黒人白人レベルで違うんだ……)


ベクター「て、そんな話はどうでもいい! お前ら、ダークルギエルとかいうバカについてった連中か!」

ナクリ「何よ! 確かにルギエル様は負けたけど、ルギエル様の悪口は許さないわよ!」

ハルキ「ルギエル様はな、お前らみたいな金の亡者なんかとは違うんだよ!!」

イカリ「確かにちょっと、自分勝手だったかもしれないが、止まった時の中に永遠の幸福を見出し、それを与えようとしていただけじゃなイカ!」

卯月(ゼロ)「そういう目的だったのか」

武内P「酷く身勝手な押し付けですが、誰かの為ではあったんですね」

ベクター「そんな負け犬の話しもどうでもいい!」

セスタス「アイドルどもは大人しくついてこい!」

ハンドレット「でなければ、他の人間達がどうなるかな?」

卯月(ゼロ)「そんな暇、あると思うのか?」 ギロ

ベクター「うっ。さすが、ウルトラマンゼロだな。小娘の姿でも、恐ろしい威圧感だ」

セスタス「金は惜しいが、皆殺しって手もあるんだぜ?」

ハンドレット「こちらとしても、アイドルを連れていくだけだ。な~に、命は保障しよう」

卯月(ゼロ)(俺が変身する方が早いが、やっちまうと卯月に迷惑がかかる……どうしたもんか)


みりあ「なんで? なんでそんなひどいこと言うの!?」

セスタス「あぁ? お嬢ちゃん、言ったじゃねぇか。金だよ、金!」

莉嘉「お金ならアタシのギャラあげるから、やめてよ!」

ハンドレット「くく、お気遣いどうも。だけどな、そんなんじゃ足りないんでね」

みりあ・莉嘉「そんな……」

きらり「二人の想いを無碍にするなんて……!」

ナクリ「アタシと全く違う『境遇』の癖に……」

ハルキ「この子達の裏切るような真似しやがって……!」

イカリ「我輩達も人のことは言えないけど、お前達はクズじゃなイカ!!」

ベクター「ふん、なんとでも言え!!」

ジャンボット「姫、ご命令を」

エメラナ「はい。ジャンボット! あの人達を、やっつけてください!」

ジャンボット「お任せください! ジャンッッッ!! ファイトッッッ!!!」

 キラーン!

ベクター「な、何? 巨大ロボット!?」


 ズシン!!

ジャンボット「鋼鉄の武人、ジャンボット!!」

通行人A「巨大ロボ!???」

通行人B「え? CG? 立体映像??」

卯月(ゼロ)「ジャンボットの奴! ど派手な真似しやがって!」

ミラーナイト「ゼロ、今の内に変身を!」

卯月(ゼロ)「そうか!」

ジャンボット「貴様らはこのまま、潰させてもらう!」

ベクター「野郎! 潰されてたまるか!」
 
 ググーン!!

通行人A「巨大化した!?」

通行人B「ほ、本物の宇宙人だー!!」

通行人C「に、逃げろ! 潰されるぞ!」

 ワーワー、キャーキャー

ミラーナイト「私はお先に……はぁっ! ミラーキック!」 ゲシ

セスタス「うぉ!?」 

ミラーナイト「おっと、勝手に倒れてビルが壊れたら大変です。ディフェンスミラー」 キキキーン

ジャンボット「これで、周辺の建物は大丈夫だな」

卯月(ゼロ)「きらり達は下がってるんだ」

きらり「ゼロちゃん! きらりも一緒に戦わせてほしいの!」


きらり「みんなのハピハピを邪魔するわる~い宇宙人は、許さないにぃ!」

卯月(ゼロ)「きらり……。ああ、一緒に戦おうぜ!」 ブゥン

きらり「きらりんパワーとウルトラパワーも、コラボレーション! デュワ!」 ドゥゥゥン、シャキン、シャキン


ウルトラマンゼロ「デュ……きらり「にょわ!」 

ゼロ「俺の台詞とらないで」


武内P「諸星さんの方が強いのですか……?」


通行人A「う、ウルトラマンだ! 本物のウルトラマンだ!」

通行人B「見たことない奴だけど……ちょっと、セブンに似てる?」

通行人C「ウルトラマンに、ウルトラマンに似た緑色の巨人に、巨大ロボット……何が起きてんだよ……」


 イベント会場

蘭子「っ!! 光の戦士、真の姿で体現せん!」

凛「ゼロが巨大化を……」

美波「いままでは等身大の敵だったのに。これは、目立っちゃいそうね」

ちひろ「ゼロさんの勝利は疑わないですが、これからが大変ですね」

凛「ウルトラマンの存在が、公に……」


ゼロ「さてと……。この後はイベントもあるからな! 速攻で終わらせるぜ!」

きらり「ウルティメイトフォースきらりん、出動!」

ジャンボット・ミラーナイト「了解!」

ゼロ「え? それでいくの?」

ベクター「ふざけやがって! 返り討ちにしてやるぜ!」

 ガシッ!! ドン! ドォン!! ググググ!

ゼロ「はっ! 確かにそこそこできるようだが……」

ベクター「ぐ、くそ、何て力だ……!」

きらり「ゼロちゃんの方がもっともっとも~~~っと!! 強いんだよ!!」

ゼロ「そういうことだ! ゼロスラッガーアタック!!」 バシュバシュバシュ!!!

ベクター「ぐぉ……!?」


ミラーナイト「では、よろしくお願いします。私に、倒される間だけですが」

セスタス「気取りやがって!! 返り討ちだ!! バルキーリング!」

ミラーナイト「ミラーハレーション」

セスタス「っ!? 消えた……」

ミラーナイト「ミラーナイフ!!」 シュシュシュシュシュ!!!

セスタス「ぐはっ!!」

ミラーナイト「誰かさんのように熱くなるのは結構ですが、それに伴う実力がなければいけませんよ」


ジャンボット「貴様の相手は私だ。ジャンナックル!!」 ドォン!!

通行人達「ロケットパンチキタァァァァァ!!!」

ハンドレット「ごほぉ!? な、なんて威力だ……」

武内「上に行ったパンチがまた下に」

 ゴンッ!!

ハンドレット「うっ……」 クラクラ

美嘉「うわ、真上から……。痛そう」


ベクター「だ、ダメだ。こいつら、思っていた以上に……」

セスタス「つえぇ……」

ハンドレット「あ、頭痛い……。マジで、頭部直撃はダメだって……」

武内P「一人、切実に痛がってる方がいますね」

イカリ「う~ん、同族だから、ちょっと気の毒になるじゃなイカ」

ハルキ「まぁ、あいつらを敵に回した段階でな」

ナクリ「さ! 凸レーションの邪魔する奴らなんか、同族だろうが倒しちゃって頂戴!」

ゼロ「今回はきらりに合わせて!」

きらり「ストロングコロナゼロ! だにぃ☆」

ストロングコロナゼロ「ウルトラハライケーン!!!」

ベクター・セスタス・ハンドレット「ぐわぁぁぁ!???」

ストロングコロナゼロ「いくぜ、ミラーナイト! ジャンボット!!」

ミラーナイト・ジャンボット「とどめです(だ)」

ストロングコロナゼロ「ガルネイト……!!」

きらり「バスター!!!」

ミラーナイト「シルバークロス!!」

ジャンボット「ジャンミサイル!!」

セスタス・ハンドレット「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ドゴーン!!!

ベクター「バリアン! 精々あがけ! 貴様の信仰する『闇の王』を甦らせてみろ!! どうせそれも……ぐわぁぁぁぁぁ!!!」 ドゴォォォン!!

ゼロ「闇の王? バリアンは一体、何を甦らせようとしているんだ……?」


 イベント会場

美嘉「その、さっきは取り乱しちゃってごめん。莉嘉を助けてくれて、ありがと」

卯月(ゼロ)「気にするな。さっきも言ったが、俺の不注意でもあったからな」

きらり「あのね、きらりも後でいっぱい謝るね」

武内P「諸星さんのせいではありません。私の確認不足です」

卯月(ゼロ)「今は、イベントを全力でな!」

きらり「うんっ!」


莉嘉「ちょっとトラブルがあって大変だったけどね~」

観客A「トラブルって何~?」

みりあ「それはね! ウルトラマンゼロが解決してくれたよ!」

観客B「ウルトラマン、ゼロ?」

きらり「さっき戦ってくれた、ウルトラマンの名前なんだにぃ☆」

莉嘉「サイキョーのウルトラマンなんだよ! 前にも、助けてくれたんだから!」


武内P「いい笑顔ですね」

卯月(ゼロ)「ああ。俺のことを言われるのは、ちょっと恥ずかしいけどな」

美嘉「あんたも笑ってみたら?」

武内P「に……にこ……」

美嘉「うわ」

エメラナ「ちょ、ちょっと、不自然ですね」

蘭子「流石我が友!! 禍々しき霊気を感じる!!」

ミラーナイト「言っちゃダメです!」

武内P「……」 カァー


・・・

・・・・・・

ワァァァァァ!! 

 イベント終了

武内P・ちひろ「お疲れ様でした」

ナクリ・ハルキ・イカリ「お疲れさま~」 ☆宇宙人組は人間に擬態してるんだにぃ☆

きらり「おっつおっつ☆」

ジャンボット「グッズは完売だ」

みりあ「いっぱいお話しできて、楽しかったよ!」

ミラーナイト「きらりさん達も、お客さんも、素晴らしい笑顔でした」

エメラナ「ええ! 私、アイドルがなにか、わかった気がします! みんなに、笑顔を届けられる人のことなんですね!」

きらり「みんなにはぴはぴを届けたい、その想いがあれば!」

みりあ「エメラナちゃんもアイドルだね!」

凛(卯月の笑顔を見た私なら、わかる気がする。私は、誰かに笑顔を届けられてるのかな?)

ナクリ「最高だったわ! アタシ達」

ハルキ「益々ファンになっちゃったぜ!」

イカリ「これからも別の地球から応援するんじゃなイカな!」

凸レーション「えへへ~」


卯月(ゼロ)「凸レーションはこれからも、燃え尽きるくらいのテンションでいこうぜ!」


莉嘉「当然でしょ! カワイクて楽しいのが最高だもん!」


きらり「超最高きゃー! 元気百倍の未来へ!」


みりあ「私達の夢はまだまだ途中だもん! みんなで、幸せな明日を届けるよ!」


蘭子「では、皆の者。両手の人差指を使って」

美波「せ~ので」

エメラナ「ほら、ジャンボットもですよ!」

ジャンボット「私は残念ながら笑顔は……」

ミラーナイト「まぁまぁ! 気持ちの問題ですよ」

ナクリ「アタシ達もせっかくだから」

ハルキ「一緒に!」

イカリ「やろうじゃなイカ!」

美嘉「せ~の!」


『ニコッ!!』


おしまい

お付き合い、ありがとうございました!

「我ら星雲!」を見てしまうと、この三人組を出さなければならないですよね!

エメラナ姫もブログ見ると、何かにつけてウルトラマンの話題出してて可愛い。
姫、マジ可愛いです








後、美城常務はザマァァァァァァァァァァァァァァァァァァァwwwwwwwwwwwww
卯月ちゃん大勝利wwwwwwwwwwwww

ていうか、人いねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
(´・ω・`)ショボーン

人いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
ご視聴、あざっす!!!!

卯月ちゃんのあの笑顔は、ダメです。反則です。
シャイニングウルトラマンゼロ級の反則です。

ウルトラマンとモバマスって俺得すぎる内容がコンスタントに投下されるって素晴らしい
自分も書きたいけど最近のちょっと知らないんだよな

>>58
ご視聴あざっす!!! エックスは凄く面白いんで、おすすめですよ! ギャグよし、シリアスよし!

自分もウルトラマンのSSを増えないかな~と思い、じゃあ自分で書くぜ!に至ったんで
楽しんでいただけたなら何よりです!!

ちなみに、自分はウルトラファンには珍しい昔より、最近のウルトラマンの方が好きなミーハーな人間で
その中でも、ウルトラマンゼロの格好良さに惚れ込んでしまいました。


相変わらず面白い

出来れば次の話からは前までの話のリンク貼ってあればありがたいな

まとめの方でだけど毎回楽しませてもらってるよ
ところで本物卯月はどうなったんですかね(震え声)


とうとうウルトラマンが一般の目に
宇宙人はまんまなのでこの世界の円谷プロが心配です

自分もまとめで知ったけど、いつも楽しみに&面白く読ませてもらってるよ。
ゼロの方はウルトラ銀河伝説、ベリアル銀河帝国、キラーザビートスターをDVDでしか見てないし、デレマスは知らないけど。

ゼロは人間でいえば高校生くらいだから、(そういう意味では)年の近いアイドル達との会話に花が咲きそうな気がする。

ご視聴、あざっす!!

>>60
ご意見、あざっす!次回からそうさせてもらいます!

>>61
幾つかのサイト様でまとめていただいてるようですね!
事務所でお留守番してて、ゼロからテレパシーで事の顛末を聞いてガッツポーズしてました!

>>62
最後は激やばな状態になります!

>>64
いつも見ていただいて、ありがとうございまっす!!
ゼロの出てくる話は、大体外れがないんで!ビートスターは予算的にちょっとあれなトコもあったけど……
見てないのがあれば是非!! デレマスのアニメも面白いんで、是非!卯月ちゃんマジカワユス

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