恭子「私が何したって言うんや……」郁乃「生まれてきたからやない?」 (88)


ちょいエロ注意
愛され末原さん


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洋榎「恭子ちょっとええか」

普段からは想像できないような小声で声をかけられた

恭子「主将?どうしたんですか?」

洋榎「こっちこい」

周囲を覗いながら手招きされる


恭子「どうしたん?こそこそして」

洋榎「いいからついてこい」

不審に思いながらも洋榎の後について歩く

恭子「準備室?なんか備品無くなったんか?」

洋榎「そうやないなんけど」

はっきりとモノを言う洋榎にしては珍しく言い淀んでいる


洋榎「あー、んー」

そんなに言いにくい事なんか?

洋榎「よし!」

恭子「なに?」

洋榎「あんな……うち」

絹恵「お姉ちゃん、抜け駆けはあかんで」

絹ちゃん?いつからおったんや?


洋榎「絹!?……ちゃうねん。これは」

絹恵「なにがちゃうの。今言おうとしとったやろ」

洋榎「いやだからちょと探りを入れようとしてただけやって」

絹恵「なにを探ることがあるんや」

洋榎「恭子がどう思ってんのかとかもあるやろ」

絹恵「だからって私にまで隠れてこんな所に連れ込んで……」


洋榎「いやいやそういうことじゃなくてな?」

絹恵「ほんまに?あわよくばしっぽり……なんて思ってたんじゃ」

洋榎「そんな訳……あるけどな」

絹恵「やっぱりか!」

恭子「おーい。結局なんやねん」


洋榎「まぁあれや。恭子のこと好きってことや」

恭子「……は?」

絹恵「そういうことですね」

恭子「うん?どういうこと?」


絹恵「だから末原先輩のこと好きだってことです」

恭子「……あー。なるほど?」

洋榎「これ理解してないな」

ええー?なに?ドッキリ?

なんて考えてたら洋榎の顔近っ


洋榎「恭子……」

恭子「んっ」

!?……いきなり舌がねじ込まれてきた

恭子「んふ……」

口内に温かい生き物が蠢く

恭子「っはぁ」

息が続かん

恭子「洋榎いきなりなにするんや」


あれ?背中に柔らかい感触が
振り返ると

恭子「絹ちゃん?」

愛宕姉妹に挟まれてしまった

恭子「ちょっ」

振り向きざまに絹ちゃんにも強引に奪われる
と同時におしりを撫で回され……


恭子「あ……」

絹恵「柔らかいなぁ。いっぺん触ってみたかったんですよ」

恭子「あかんって」

蠢く指が段々と敏感な所に近づいていく

絹恵「末原先輩、力抜いてください」

無理無理無理

恭子「イヤやって!マジで!汚いし」


絹ちゃんに気を取られてたら

洋榎「うちも構ってや」

恭子「ひっ」

さっきまで口内を這っていたものが首筋から胸に降りてくる

洋榎「可愛い胸やな」

あんたのも変わらんやろ


絹恵「うーん。まだキツイなぁ」

恭子「当たり前や!そこは入れるとこやなくて出すとこや」

洋榎「下ネタかいっ」

この状況でその突っ込み!?

言ってるといつの間にか洋榎の手が下に

洋榎「なんやもう濡れとるやん」

恭子「!?」


洋榎「恭子は中派なん?」

恭子「やっ」

絹恵「あ、入った」

恭子「ひぃ」

あかんあかん

絹恵「んー?ここら辺かな?」

前も後ろも責められて立ってられへん

洋榎「恭子?もうしょうがないな。うちに掴まっとき」

あんたらの所為やろが!


あー頭が回らん。何かよーわからんくなってきた

洋榎「なぁ、うちにもしてくれへん?」

手を取られ、洋榎のそこに導かれる

洋榎「っ!」

凄いな!触ってもないのにこんなになるもんなん?

絹恵「あー!お姉ちゃんズルい!私も!」

これが両手に花ってやつか。違うか

あーもう。どうにでもなれ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

どの位経ったんやろか……何回イかされたか分からん……

混濁する意識の中で覚えのある感覚が私を覚醒させた

これまで幾度となくやってきた生理現象だ

恭子「トイレ……トイレ行かせてくれ!」

ただ今回は気付くのが少し遅かった

これやばいな。漏れそう……


洋榎「ちょっとまって、うちもう少しでイけそうやから」

なにがもう少しや!

恭子「マジであかんって!これ」

絹恵「末原先輩……末原先輩……」

恭子「絹ちゃん聞いてー!」

愛宕姉妹は私の上から退きそうにない


恭子「お願い。洋榎、絹ちゃん……」

絹恵「もうここでしてしまえばいいじゃないですか」

洋榎「せやな」

恭子「せやろか」

恭子「……いやいや。マジでやばいって!お願いします!」

絹恵「いいですけど、この状態で行く気ですか?」

半裸で汗か唾液か愛液か、あるいはその全てか
誰のモンかもわからん液体が身体に纏わりつき、制服には染みが出来ていた


恭子「……あかんな」

洋榎「諦めてここでしぃや」

恭子「いややー!こんな歳にもなって漏らすとかありえへん!」

洋榎「ええやん別に。ババァになったらまた漏らしだすで」

恭子「うちはうら若き女子高生やもん!」

洋榎「もう一思いに押したろか」

言うが早いか腹部を軽く圧迫してきた


恭子「ちょっ」

絹恵「あっ」

洋榎「あー」

……もう終わりや……

洋榎「かかってもうた」

絹恵「私もー!」

なんで嬉しそうやねん


恭子「消えてなくなりたい……」

洋榎「そんなに落ち込むなや」

恭子「あんたの所為やろが!」

なんか冷たくて気持ち悪い……

絹恵「せんぱーい」

絹ちゃんが私に身体を押し付けてキスをねだる


恭子「お構いなしか!もうちょっと空気読んで!」

恭子「ってかうちの気持ちも考えてくれ!」

洋榎「まぁまぁ、そんなにカリカリすんなや。生理か?」

恭子「ちゃうわ!それは分かっとるやろ!」

洋榎「はは、すまんすまん」

恭子「もちっとマジメにやな……」


洋榎「いやほんと……すいませんでした……」

絹恵「申し訳ございませんでした」

恭子「……いや……うん」

土下座はやめーや。やりずらいな、もう!


洋榎「いやほんと……すいませんでした……」

絹恵「申し訳ございませんでした」

恭子「……いや……うん」

土下座はやめーや。やりづらいな、もう!


絹恵「末原先輩は取りあえず着替えてきてください」

恭子「…………」

洋榎「片付けはうちらでやっとくから」

恭子「…………」

絹恵「これタオル……ジャージ持ってます?」

恭子「……うん」

洋榎「うちが言うのもなんやけど、大丈夫か?」

恭子「……うん」

なんかもう疲れた……


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


漫「末原先輩、お疲れ様です」

恭子「お疲れさん」

漫「喉乾いてません?これどうぞ」

ペットボトルの蓋まで開けてくれて渡してくれた

恭子「お、なんや気が利くやん。ありがとな」

一口含む。ぬるいな。まあ身体が冷えてもあかんしな


漫「……味どうですか?」

恭子「うん?」

なんか変わったもんなんか?今度は少し多めに飲んでみる、が

恭子「お茶やな。お茶以外のなにものでも無いな」

漫「そうですか。よかったです」

??


恭子「そんで?」

漫「え?」

恭子「わざわざ来たんやから、なんか用あったんちゃうの」

漫「え、と……」

恭子「ん?なんかあった?」

漫「……末原先輩」

恭子「漫ちゃん?」


漫「寂しいです。最近、あんまり話すこともないし……」

恭子「そういえばあんまり一緒にならんな」

漫「もしかしたら嫌われたんちゃうかって」

恭子「そんなわけないやろ。機会がないだけで。な」

漫「罰ゲームもやってくれないし……」

やってくれない……?


恭子「罰ゲームがないことはええことやろ」

漫「だって……うれしかったんです」

漫「末って書いてくれた時、末原先輩のモノになったみたいで」

何言ってんの?この子は

恭子「いや、あれは未であって……」

漫「先輩!」

いきなり抱きついてきた


恭子「ちょっ」

分かってたけど胸デカいな!そして柔らかいな!

漫「聞きましたよ」

耳元で囁かれる

恭子「へ?」

漫「末原先輩おしっこ漏ら」

恭子「こらこらこら!」

漫「ちょっとかかっちゃったとかなんとか」

恭子「やめろー!」


漫「なんて勿体ない……」

恭子「は?」

漫「私なら一滴残らず」

恭子「それ以上はあかんで、漫ちゃん」

漫「末原先輩が望むなら私は何だって」

恭子「そんなもん望んでないから」

恭子「あとさり気なくセクハラすんな」

漫「……背中弱いんですか?それとも内腿?」

恭子「とりあえず落ち着こう。一旦離れよか」

漫「イヤです」


ん……なんか嫌な感覚と記憶がよみがえる

おかしいな。うちそんな頻尿じゃないはずなんやけど

漫「先輩?どうしたんですか?」

恭子「いや、なんでも……ないことはないな」

うちは同じ轍は踏まん

恭子「すまん漫ちゃん。話の途中やけど、ちょっとお手洗い行かしてくれ」

漫「……はい」


恭子「ふぅ」

個室に入って鍵をかけ、少し安心する

恭子「まだ大丈夫そうやけど、用心するに越したことはないからな」

漫「さすが、用心深いですね」

!?

恭子「どうやって入った!?」

漫「こうやって、こうです!」

恭子「いやわからん」

回答を求めた問いじゃないからいいんやけど
いやよくないわ


恭子「出てけ!うちは同室で連れションする趣味はない!」

漫「そんな……せっかく二人きりになれたのに」

恭子「いいから早くでろや」

漫「外で音だけ聞いてろと?随分マニアックですね」

恭子「そんな訳あるか」

漫「それより末原先輩、大丈夫ですか?」

あれ?なんで?もう限界近いかも


漫「早く脱がなきゃまたお漏らししちゃうんじゃないですか」

恭子「あんたが出ていけばすぐ脱ぐわ!」

漫「なんなら私が代わりに受け止めますよ」

恭子「断固拒否する!」

漫「じゃあ私が脱がせてあげますね」

恭子「ちょっ」


恭子「漫ちゃんちょっと待って。冷静になろう。な」

漫「私は冷静ですよ」

恭子「トイレに押し入ってる時点で冷静やないやろ」

漫「すいません。確かに冷静じゃなくて少し興奮してるかもしれません」

恭子「そういうことでもなくてな」


漫「末原先輩……」

息が荒い!近い!

恭子「漫!まて!おすわりっ!」

漫「あう」

恭子「外でまっとけ、な」

漫「うう、でも」

恭子「私の言うこと聞けるんやなっかったんか?」

漫「聞けます!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恭子「はぁ」

当座の危機は脱したが……

出たくないな~
何とか漫ちゃんに気付かれずに出れないか……

いや、でもそんなことしたら漫ちゃんずっと待ってそうやな

……いつまでもここにおっても仕方ないか


恭子「ちゃんと待っとったみたいやな」

漫「はい!」

おーおー尻尾振ってまぁ

恭子「よしよし。えらいぞー漫ちゃん」

漫「えへへ」

恭子「じゃあ私帰るから。漫ちゃんも気を付けてな」


漫「ちょっと!話終わってませんやん!」

恭子「私は話すことないもん」

漫「そんなぁ……ちゃんと待ってたのに……」

恭子「……話ならほら、コンビニでも寄ってなんか食べながらにせぇへん?」

漫「買い食いは禁止されてますから」

恭子「そんなんいつも守ってないやん」

漫「……分かりました。外でいいんですね」

恭子「やっぱ買い食いはあかんな!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

漫「先輩……」

結局こうなるんか

漫「好きです」

直球やな

漫「好きなんです」

なんで二回言ったん?


恭子「ありがとうな」

漫「!」

なんや可愛いなぁ

恭子「漫ちゃん、ネクタイ」

漫「あ、すいません」

恭子「もう帰るだけやけど一応ちゃんとつけとき」

うちって流されやすいんかな……


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


少し険しい顔をした由子に呼び出された

うちなんかしたっけ?

恭子「ゆーこ、どうしたん?」

由子「あんまりこういうことに口を挟みたくはないんやけど……」

恭子「うん?」

由子「ちょっと風紀が乱れてるんじゃないかって思って」

恭子「え……」


由子「三人と致したって、聞いたのよー」

恭子「いや……それは……」

由子「本当だったの?」

恭子「う……」

漫ちゃんのときも思ったけど、なんで情報共有されてんねん
オカシイやろ


由子「恭子がそんなビッチだったなんて」

恭子「ビッ……!ちゃうって」

由子「別に三人とも付き合ってる訳じゃないんでしょ」

恭子「そうやけど、だって……うちは被害者やで!」

由子「本気で抵抗したの?恭子の言う被害にあった後に抗議した?」

恭子「いや……そんなことしたら問題になるし」

普段と違う由子の様子にたじろぐ


恭子「それにみんな私のこと好きやって言ってくれて……私も嫌いやないし」

由子「随分優しいんやね」

由子「好意を示されて、求められて、嫌いじゃないならするの?やっぱりビッ」

恭子「そんなこと言わんといて……」

あかん。泣きそうや


由子「あー。ごめんごめん。ちょっと言いすぎたのよー」

恭子「うう……」

由子「よしよし」

由子「ごめんね。そんな愉快なイベントがあったなんて知らなくて、ちょっと嫉妬しちゃったのよー」

愉快なイベントて……

……うん?嫉妬?


由子「それでね、今こんなこと言うのもなんだけど、私も恭子のこと『好き』なのよー」

え?

由子「恭子は私のこと『嫌い』?」

恭子「……そんなわけないやろ」

由子「本当?じゃあ私もええってことやねー」

あれ?これうち嵌められたんか


由子「恭子」

恭子「ひっ」

その顔やめてー

由子「みんなはいいのに私はダメなの?」

恭子「いや……そうじゃなくてな」

由子「私は良いか悪いか聞いてるのよー」


恭子「……ゆーこ……」

その表情から感情は読み取れない

由子「……」

恭子「え……ええよ」

由子の口角が上がった。気がした

由子「ありがとー」

ああ、私は弱い人間なんやな……


全身隈無く弄られ弱いところを執拗に、でも優しく責められる

刺激は小さくむず痒い。もどかしくて身を捩る

由子「恭子?どうしたの?」

私に言わせる気か

持久戦のつもりなんやろうけど残念やったな
うちは意志の弱い人間なんや!

恭子「ゆーこ、お願い。切ないんや」

由子「ふふ、恭子は素直で可愛いのよー」

それでも由子は鷹揚とした調子を崩さず

私に優しく唇を落とす

恭子「う……」

待っていたところに刺激が来る
身構えていたはずなのに反応してしまう


恭子「――っ」

由子「イっちゃった?」

恭子「ん」

抱き寄せられ、触れるだけのキス

なんか落ち着くな、これ

由子「恭子は甘えん坊さんなのよー」

由子の腕に抱かれながら大人しくしているとさっきまで気付かなかった音が気になりだす

なんやろ?話し声?遠くに人の気配がする
今更ながらここが学校という不特定多数の集まる場所だということ思い出す

よく考えたらまずいんちゃうか。見つかったら終わりやで

由子「恭子?ドキドキしてる」

恭子「いや、だって、ばれたら……」


喧騒が大きくなる。こっちに近づいてきてる?
私は不安になって由子を見上げる

恭子「ゆーこ」

由子「大丈夫。こっちには来ないから……」

何故そう言い切れるのかは分からなかったが
由子が言うならそうなんだろう

二人の鼓動と体温が溶け合う


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

恭子「ん……」

由子「よく眠れた?」

恭子「んー?」

いつの間にかまどろんでしまっていたようだ

由子「もー恭子ったら重いのよー」

恭子「うわ、もうこんな時間か。すまんな」

由子「まったく」

恭子「ほんますまんって」

由子「いいのよー可愛い寝顔も見れたし」

恭子「早よ帰らな。下校時間ギリギリや」


恭子「……なあ、このことあの三人と由子以外にも知ってるやつとか……」

由子「ああ、それは大丈夫だと思うのよー。私で止まってるし、口止めもしてる」

恭子「……ならええんやけど」

由子「恭子もそんなに簡単に身体を許しちゃダメなのよー」

恭子「散々うちの身体を弄んだ後とは思えんセリフやな」

由子「ふふ、私以外に、よ。恭子だって身が持たないでしょ?」

もう手遅れな気がする……


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


洋榎「ちょっと恭子!どういうことや!」

漫「そうですよ!」

恭子「なんやなんや!?」

洋榎「この前の休み代行と街歩いとったって」

恭子「……見間違いちゃう?だ、誰がそんなこと」

絹恵「私が見たんです」

恭子「絹ちゃんか」

絹恵「私が見間違うはずないじゃないですか」

恭子「いやいや他人の空似ってこともあるし」


絹恵「写メもありますよ」

恭子「……この角度からじゃよーわからんなぁ」

洋榎「どー見てもあんたと代行やろ!」

由子「往生際が悪いのよー」

漫「何なら本人に聞いてきましょうか」

恭子「……あっ!あーあの時か。そういえばあったわ」

恭子「偶々会ってな。ちょっと話したんや。それだけ」


絹恵「はい次の写メー」

洋榎「仲良く連れ立って買い物しとるやんけ!」

由子「なんか買って貰ったの?」

恭子「う……」


絹恵「はい次ー」

洋榎「オッシャレ~な店で昼飯食うとるやないか!」

洋榎「こんなんで腹いっぱいになるんかいな!」

漫「ここ結構流行ってるとこですよ。ランチでも予約せなあかんくらいに」

由子「へー。わざわざ予約したんやんねー。それともしてくれてたん?」

恭子「……」


絹恵「デザート食べてご満悦の末原先輩」

洋榎「表情緩みきっとるやんけ!そんなにうまかったんか!?」

漫「うわっ可愛い!これ私にも送って」

絹恵「ん、ちょってまってな」

恭子「も、もうええやん!代行があんまりしつこいから確かに遊びに行ったけど」

恭子「別に街ぶらぶらしとっただけやし」


由子「なにをそんなに焦ってるん?」

恭子「べ、別に焦ってなんか……」

洋榎「絹、なんかあったんか」

恭子「なんもないよ。なー絹ちゃん」

絹恵「そうですね。もう写メも無いし」

恭子「やろ!なーんもないって」


絹恵「あ、もう一枚ありました」

恭子「ちょっ」

絹恵「代行と手を繋いで夕暮れの街に消えていく末原先輩」

漫「……恋人繋ぎですやん」

洋榎「こらあかんわ。完全に寄り添ってるし」

恭子「いや代行が疲れた言うて纏わりついてくるから」

由子「このあと休憩でもしたの?」

恭子「するわけないやん!」

洋榎「まさかの宿泊!?」

恭子「だからないって!」


郁乃「こらこら~そんなに末原ちゃんをいじめちゃあかんよ~」

恭子「代行!」

絹恵「私の携帯……」

郁乃「ほんまや。これ良く撮れてるなぁ~私にも送って~」

洋榎「どういうことですかこれ」

郁乃「安心してや~この後ちゃ~んと無事に家まで送り届けたから」


漫「何もなかったんですか?」

郁乃「あるわけないやろ~」

郁乃「最近疲れてるみたいやったから、気分転換でもどうかな~と思てな」

郁乃「部員のメンタルや体調を把握していい方向にもっていくのも私の仕事やし~」

洋榎「だからってわざわざ休日に、仕事の域越えてませんか?」

漫「それなら皆にそうしてはるんですか!?」

郁乃「してへんよ~」


絹恵「末原先輩だけ特別扱いなんですか」

郁乃「だけって訳じゃないよ。私は部員全員と接し方違うしな~」

郁乃「言ってみればみんな特別扱いしてるってことやね~」

絹恵「それって不公平じゃないですか?」

郁乃「不公平じゃないよ~私は教育してるんとちゃうもん。姫松高校を勝たせるためにいるんやから」

郁乃「実績・実力のある子とない子を平等に扱うことのほうが不公平やない?」

郁乃「もちろん一人一人が伸びるようにアドバイスしたり環境を整えたりはするどな~」


由子「色々言ってるけど、要は恭子のことがお気に入りってことなのよー」

郁乃「……」

恭子「いや、あの、由子……代行……」

郁乃「そやね~ここにいるみんなと一緒や」

由子「……そうですねー」


洋榎「てか本当に何もしてないんですか」

郁乃「してないって~信用無いなぁ~」

郁乃「私は末原ちゃんが嫌がるとこはせぇへんよ」

由子「私たちだって恭子が本当に嫌なことはしないですよ」

郁乃「ほんまに~?末原ちゃんの優しさにつけ込んでるんとちゃう?」

洋榎「そんな事ないよな、恭子」

恭子「うん!?うん……せやな」


郁乃「次もまた遊びにいこなって約束したし~」

洋榎「したんか!?」

恭子「いや、あれは……話の流れっていうか……」

郁乃「ええ~?楽しかったってめっちゃ可愛い笑顔で言ってくれたやん」

漫「めっちゃ可愛い笑顔!?それ撮ってないん?」

絹恵「うーん。私が見失ったあとちゃうかな」


郁乃「この前のじゃないけど、こんなんあるで~」

郁乃「眠気がピークに来てる末原ちゃん」

漫「白目むいてますやん!」

洋榎「ぶっ!これはあかんやろ!」

恭子「何撮ってるんですか!消してください!」


漫「じゃあ私も。役満あがってどや顔の末原先輩」

郁乃「いや~凛々しいな~」

洋榎「ムカつく顔しとんな」

恭子「部活中になにしとんねん!こら!」

洋榎「由子はなんかないん?」


由子「じゃあこれ……アイスを落とした時の顔なのよー」

漫「めっちゃ悲しそー!」

絹恵「アイスくらい私が買ってあげますから!そんな顔しないで!」

由子「洋榎はどうなのよー」

洋榎「うちかーうちはあんまりおもろいやつはないなぁ……」

恭子「おもろいやつってなんやねん……」


洋榎「自販機に入れた10円玉がなんべんもそのまま帰ってくる恭子」

漫「ちょっとイラついてますね」

洋榎「諦めて1000円札入れようとして吐き出される恭子」

恭子「イライラがピークなのよー」

洋榎「自販機に入れた10円玉がなんべんもそのまま帰ってくる恭子」

漫「ちょっとイラついてますね」

洋榎「諦めて1000円札入れようとして吐き出される恭子」

由子「イライラがピークなのよー」


洋榎「買ったあったかいお茶で手を温める恭子」

絹恵「この幸せそうな笑顔!さっきまでのイライラはどこ行ったんですか?」

恭子「なんでみんなそんなに盗撮上手いん?」

郁乃「いや~末原ちゃんは可愛いな~」

漫「同感です」

洋榎「いやまったく」


郁乃「アメくれるからって知らない人についていったらあかんよ~」

恭子「いきませんよ!幼児じゃないんですから!」

郁乃「横断歩道はおてて上げて、右見て左見てもう一回右見て渡らなあかんよ」

恭子「小学生か!」

絹恵「昇格しましたね」

由子「でも確かに心配なのよー」

恭子「ゆーこまで……」


漫「大丈夫ですよ!私らが守りますから!」

洋榎「せやな」

郁乃「可愛い可愛い末原ちゃんが素敵なレディになるまでみんなで見守ってあげよな~」

「はーい!」

やめてくれ……






度々訂正があって……すみませんでした

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