アストラル「デレステとはどんな効果だ? いつ発動する?」 (33)

バリアン全員とアストラルが普通にいるけどそういう設定ということで

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遊馬の部屋


遊馬「カードじゃねえよ。スターライトステージっていうゲームの略称だ」

遊馬「なんか周りのみんながハマってるらしくてよ。俺も今日小鳥に勧められたんだ」

遊馬「シンデレラガールズっていうアイドルが歌って踊る音ゲーらしいぜ」

アストラル「音ゲーなら知っている。この前遊馬が悪戦苦闘していたゲームのことだ」

遊馬「そうそう、俺音ゲーあんまり得意じゃねーんだよな。だからやるならちゃんと練習しねえと」

遊馬「とりあえずアプリのインストールからだな」

アストラル「多くの人間を惹きこむゲーム。私も興味が湧いてきた」

アストラル「しかし遊馬。ゲームをするのに料金は払わなくていいのか」

遊馬「おう。この手のアプリゲーは基本無料だからな!」

アストラル「なるほど無料か。その敷居の低さはプレイする人間を増やしそうだ」

『アイドルマスターシンデレラガールズ! スターライトステージ!』


遊馬「お、始まった」

アストラル「画面に5人の少女。彼女達がアイドルなのか」

遊馬「多分そうなんじゃないか? とりあえずスタートっと」

遊馬「……へえー、最初はチュートリアルみたいになってるんだな」

アストラル「3人のアイドルからセンターを選べ……どうする、遊馬」

遊馬「うーん、そうだな……この未央ってやつが元気良さそうだし、俺と気が合いそうだ」

アストラル「誰とでも友達になる……確かに遊馬と似ている箇所が見受けられる」

遊馬「ついにライブが始まったな」

遊馬「押すボタンは5か所だけど、長押しだったりフリックだったりいろいろ押し方があるみたいだぜ」

アストラル「遊馬。演奏中、アイドル達はずっと背景で踊り続けるのか」

遊馬「よっ、ほっ。おお、そうみたいだ」

アストラル「気が散って邪魔ではないか?」

遊馬「いや、アイドルが踊るゲームでそれ言っちゃダメだろ」

アストラル「しかし、より高スコアを目指す場合には確実に障害になる」

遊馬「そりゃそうかもしれねえけど……ってうわ! お前が話しかけるからミスっちまったじゃねえか!」

アストラル「私を言い訳に使うな」

遊馬「なるほどなるほど。ライブでもらえるアイテムを使って、アイドルを特訓することができるんだな」

遊馬「あと、ライブ中に踊るアイドルが邪魔な場合は、3Dじゃなくて2D軽量モードにすればいいみたいだ」

アストラル「他にもレッスンでは、自分以外のアイドルをリリースすることでよりレベルの高い個体を召喚できる。仲間の血を糧にして強くなるLVモンスターのようだな、アイドルとは」

アストラル「さらに同じアイドルを素材としてで融合召喚もできる」

遊馬「その説明、合ってるようで違う」

遊馬「うし、チュートリアルはこれで終わりっと」

アストラル「先ほどのログインボーナスで手に入れた『スタージュエル』で、新たなアイドルを仲間にすることができるのではないか?」

遊馬「だな。それじゃ早速」

??「ちょーっと待ったァアア!」

遊馬「誰だ!」

アストラル「この声は――」


ベクター「ジャジャーン! よかれと思って、このベクター様がアドバイスをしに来てやったぜ」

遊馬「真月か。遊びに来てくれたのか?」

ベクター「お前がデレステを始めるって聞いたんでな」

アストラル「正しい情報を教えるのか疑わしいが」

遊馬「そんなこと言ってやるなよ、アストラル。とりあえず話を聞いてみようぜ」

ベクター「さっすが遊馬君は話がわかるぜぇ」

ベクター「遊馬、まだプラチナオーディションガシャは引いてないよな?」

遊馬「ああ、スタージュエルを使うヤツだろ? ちょうどこれから引こうとしてたところだ」

ベクター「そうかそうか。じゃあお前ら、リセマラって単語は知ってるか?」

遊馬「リセマラ?」

アストラル「なるほど。つまり最初にもらえるスタージュエルでガシャを引き、レアなアイドルが出現するまでデータの消去とチュートリアルを繰り返し続ける。それがリセマラということか」

遊馬「でもよ、それってめちゃくちゃめんどくさくないか?」

ベクター「つっても、リセマラなしでお目当てのアイドルを手に入れるのは課金するしかないぜ。遊馬、お前そんな金あんのか」

遊馬「課金!? 無理無理、デュエルモンスターズのカードだけで小遣いのほとんどなくなってるんだぜ? これ以上使えねえよ」

ベクター「だったらリセマラするか、レアアイドルなしでプレイするしかねえなぁ?」

アストラル「遊馬。どうやらこのゲーム、ハイスコアを出すためにはレアアイドルの力を借りなければならないようだ」

遊馬「マジかよ……うーん、しょうがねえ。リセマラ、やってみるか」

遊馬「リセマラビングだ、俺!!」

ベクター「賢い判断だな」

ベクター(ククク。せいぜい俺と同じリセマラ地獄を味わうがいい)

ベクター(正直ゲームをエンジョイするだけなら最上級のSSRアイドルは必要ねえ。そしてそのひとつ下のSRアイドルは10連ガシャを回せば確定で1枚手に入る)

ベクター(つまりほどほどに楽しむだけならリセマラは不要! 遊馬、お前は罠に嵌ったんだよ!)

1時間後


遊馬「くそー、また普通のRアイドルだ」

ベクター「ククク、頑張れよォ、遊馬」

遊馬「途中何度かSRは出たけど、全部スルーしてSSRを引き当てるまで続けている」

遊馬「この同じ作業の繰り返し、さすがに堪えてきたぜ……はぁ~」

ベクター「なんだよもうギブアップかー? そんなんじゃプロデューサー失格だぜぇ?」

アストラル「………」

アストラル「遊馬」

遊馬「なんだよアストラル……」

アストラル「集中しろ。心は熱く、しかし冷静にだ」

遊馬「え?」

アストラル「ガシャを引くという行為とデュエルにおけるドローは共通する部分がある」

アストラル「己のデッキを信頼すれば、ドローは必ずデュエリストに強い力をもたらす」

アストラル「ならばガシャも同じだ」

ベクター「いやいやんなわけねえだろ」

遊馬「そうか! そういえばそうだな! 俺、何度もリセマラ繰り返すうちに集中切れてたぜ」

ベクター「やっぱこいつアホだ」

遊馬「よっしゃ! かっとビングだ、俺ぇぇぇ!!」

ベクター「気合い入れただけでSSRが来るわけ」

遊馬「最強プロデューサーのガシャは常に必然! ドローアイドルさえも、プロデューサーが創造する! シャイニング・ガシャ・ドロー!!」

キュピーン!

ベクター「遊馬の右手が光った!?」


遊馬「俺が引いたのは――SSR!」

ベクター「なんだとぉ!? SSRの誰だ!」

ベクター「音ゲー初心者に御用達のニュージェネ3人組か、それとも大当たりの杏蘭子きらりか!」



『ボンバーッ!!』

遊馬「SSR・日野茜だッ!!」

ベクター「ナニィ!? バカな、茜はRまでしか配信されてねえはずだ!」

ベクター「まさか、ランクをRからSSRに書き換えたってのか!」

アストラル「これこそがランクアップ……遊馬のドローが奇跡を生んだ」

ベクター「あぁりえないぃぃ……」

遊馬「真月の奴、急に帰るって言い出してどうしたんだ?」

アストラル「ベクターの考えはひときわ読みにくい。ただ元気がないように見えた」

遊馬「まあいいか。それより、これでようやくデレステを楽しめるな!」

アストラル「ああ、その通りだ」

遊馬「この茜ってやつも元気あって俺と相性良さそうだぜ!」

5日後


アストラル「だんだんデレステにも慣れてきたな」

遊馬「おう! そろそろ難易度Proの曲はフルコンボ狙えそうだぜ!」

遊馬「アイドルもたくさん増えたし、それぞれとコミュニケーションをとれるのがいいよな」

アストラル「メインストーリーのコミュに加え、各アイドルごとに用意されているコミュ。この膨大なテキスト量が、人気の要因のひとつなのだろう」

遊馬「他のみんなはどんな感じで楽しんでるんだろうな? ちょっと見に行ってみようぜ」


カイト「来い! 決着をつけるぞ、ミザエル!」

ミザエル「最強のミツボシ使いはこの私だァ!!」




ドルべ「くっ。なぜ文香と頼子は未配信のままなのだ」

ドルべ「まあいい。蘭子もブックス!を読むのが好きなようだ。彼女と親睦を深めていくとするか」



シャーク「チッ……橘ありす。素直じゃないヤローだぜ。フッ」

璃緒「凌牙が画面に向かってニヤニヤ独り言をつぶやいている……」ドンビキ




遊馬「みんないろいろやってるみたいだな」

アストラル「そのようだ。遊馬、我々も負けてはいられない」

遊馬「ああ! 俺もデレステを楽しんで楽しんで楽しみぬいてやる!」

遊馬「かっとビングだ! 俺ぇー!!」

アストラル「観察結果その346。アイドルは、アプリは人間を強烈に惹きつける」

アストラル「ただし、課金のしすぎには要注意だ。節度を守って楽しくデレステ」


おしまい

終わりです。お付き合いいただきありがとうございました

私はリセマラ10回未満でお目当てのSSR未央が出たので運がいいほうでした
でも飛鳥と梨沙が追加されるまでは満足できねえぜ

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