ゆき「みーくんってどうして下、穿いてないの?」 (62)

美紀「ああ、ゆき先輩これはですね…替えを濡らしちゃって、穿くものがないんです」

ゆき「ほー、なるほどなるほど…」

美紀「…?なんですか、その目は」

ゆき「いやー、てっきりみーくん、人前であられもない姿をさらすことに快感を覚えるヘンタイなのかと思ってたから」

美紀「なっ…失礼ですよ!ていうか、そんな言い回しどこで覚えたんですか」

ゆき「まあまあ、それじゃみーくん、わたしの一枚かしてあげようか?余ってるし」

美紀「大丈夫です。これはこれで涼しくていいので」

ゆき「やっぱみーくん、ヘンタイだね~」ウププ

美紀「ヘンタイじゃありません!」

アーダコーダ






くるみ「…………なあ、りーさん」

悠里「………そうね、たしかに、最近の美紀さんには…少々目に余るところがあるわね」

くるみ「ああ…まさかパンツさえ穿かなくなるとは思わなかったからな…」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441284310

悠里「下着一枚で闊歩してるのを最初に見たときはわたしもびっくりしたけど…今の時代そういうライフスタイルもあるのかも、と自分を納得させようとしたわね」

くるみ「さも当然って感じで歩いてたからな」

くるみ「けど…確かそれから1週間後くらいだよな、美紀がパンツすら脱ぎ捨てたのは」

悠里「正直、夢でも見てるのかと一瞬自分の精神を疑ったわ」

くるみ「あたしも、とうとう幻覚まで見るようになったかと…なんせ、屈んだら…その……まる見え…だったし、なあ…」

悠里「その時に問いただしてれば良かったのだけれど…何て声をかけていいかわからなくて、結局なし崩し的に見て見ぬ振りをすることになってしまったのよね…」

くるみ「あいつ、当たり前みたいに堂々としてるから、こっちが間違ってるんじゃないかって気になってくるんだよな…」

悠里「やっぱり、美紀さんが穿いてないのって…その……性的嗜好、ということ…なのかしら」

くるみ「それは間違いないぜ。ああ見えて、わざとあたし達に見せつけるように屈んだり服はたいたりしてるし」

悠里「最近わかってきたけれど…美紀さん、相当、そうね、……すごい、わね」

くるみ「ああ、なんていうか…すごいな……ここ最近、あいつ、蒲団の中で、その……、ひとりで…してるんだ。それも、夜中の2時くらいまで」

悠里「2時…ということは、床についてから3時間くらい、その…してるってこと?」

くるみ「ああ、だろーな。しかも…声がでかいから、おかげで寝付けなくて、ちょっとな…」

悠里「ゆきちゃんに気付かれたりは?」

くるみ「たぶんだけど、今のとこ大丈夫。今後はわかんないけどな」

悠里「早急に手を打ったほうがよさそうね…」
 

くるみ「しかも夜中にそんだけしといて、他のところでもちょくちょく…、してる…っぽいし」

悠里「そうね…美紀さん、このところ…その、アレ特有の臭いが鼻につくのよね」

くるみ「そうか、あの饐えた臭いはそういうアレだったってのか……実際に美紀が、その…してるとこを見たことはあるのか?」

悠里「今のところ無いわ…でも心当たりはあるわね。美紀さんがシャワーを浴びたあと、いつもシャンプーの容器が妙にねとついてるとは思ってたけれど」

くるみ「まさか…」

悠里「明らかにシャンプーやリンスとは違う感じがしたし、臭いも…その…独特だったわ。…シャンプーの容器で、してると見て間違いないわね。しかも他の人に被害が及ぶぶん悪質よ」

くるみ「うげ、あいつの…アレで頭洗ってたのか、あたし…」クンクン

悠里「2階の見回りをしてても、ドアノブ式のドアにはだいたい跡があったわ」

くるみ「最適なノブを探してるってわけだな……触ってなくてよかった……」

くるみ「これは思った以上に深刻な問題かもしれねえな…」
 

ゆき「なになに、みーくんの話?」ヒョイ

くるみ「うおっ、ゆきかよ…美紀は?」

ゆき「疲れたからもう寝るって。最近みーくん寝るのが早いよね~、さみしいよ」

くるみ「あ、ああ…」

くるみ(今頃盛り上がってんだろうな…)

悠里「そう、ゆきちゃん、最近…そうね…美紀さんの様子に変なところは無いかしら?」

ゆき「みーくんの…?どうして?」

くるみ「いやー、その…べつに深い意味があるわけじゃなくてさ、ちょっと気になってよ」
 

ゆき「うーん…あ、そういえばみーくん、最近よくついてくるね」

悠里「ついてくる?」

ゆき「わたしが授業行ってるときも気付いたら外にいたり、野菜の収穫も手伝ってくれたり。昨日もいっしょにシャワー浴びようって言ってきてね~」

くるみ「!!ゆき…美紀とふたりでシャワー浴びたってのか…?」

ゆき「?うん、そうだよ?」

悠里「その時の美紀さんはどんな様子だったかしら?」

ゆき「どんなって言われても…うーん、しいて言えばいつもよりテンション高かったような…?わたしの体を洗ってくれたりね、髪までシャンプーしてくれたり」

ゆき「とくにねー、『こうしたほうが泡立ちますから』って言ってね、おまたに石鹸の泡つけて洗ってくれたときはもう、動きがおもしろくて笑っちゃったよ」プププ

くるみ「」

悠里「」
 

ゆき「…?ふたりともどうしたの、その顔…?」

くるみ「……はっ!あぶねえ、持ってかれるとこだった…」

悠里「もうわかったわ、ゆきちゃん。このことは美紀さんには秘密よ?」

ゆき「はーい、おやすみー」



くるみ「甘かった…」

悠里「ここまでとはね…もはや一刻の猶予も許されないわ…」

くるみ「このままじゃ…ゆきが襲われるのは時間の問題…」

悠里「わたし達の身も危ないわ…」

悠里「とはいえ、まだ対策を立てるには情報が少なすぎる。まずは事態の把握に努めましょう」

くるみ「そうだな、ひとまず明日は美紀の監視…あいつが何をしてるのか、調査だな」
 




ゆき「すぴー」

悠里「zzz」

美紀「………ん、っ……………、、、ふっ…!……ぁ………ゆき、せんぱい…っ…………」クチュクチュ

くるみ(……きょうは一段と盛り上がってるみたいだな………平然と眠るりーさん…流石だ………)



 

ゆき「ごちそうさまーっ」

美紀「ゆき先輩、きょうはおかわりしないんですか…?おかわりはまだありますけど…」

ゆき「ふっふっふ…みーくん、甘いよ。そんな罠には引っかからないんだからねっ!」ズビシッ

美紀「わ、罠…?」

ゆき「いつもおいしいご飯を食べさせられるおかげで、わたし1キロも太っちゃったんだから…!これはもうインボーだよ、学園生活部の恐るべきハニートラップだよ…!」

美紀「は、ハニートラップではないと思いますけど…そもそもゆき先輩は食べても体を動かさないじゃないですか」

ゆき「うっ、心外な…これでもわたしは日々過酷な授業を耐え抜いて…」

美紀「寝てるだけですよね」

ゆき「うぐぅ」
 

ゆき「でも!みんなだってそんなに運動してるわけじゃないじゃん…!」

くるみ「そうか?りーさんは園芸部の手伝いしてるし、あたしは陸上部…いや、趣味で走ってるしな。美紀だって…あ、いや、えーと」

美紀「?」

くるみ「えっと…」

悠里「美紀さんだって太郎丸の世話なんかで動いてるしね。ゆきちゃんも、もっと動いたほうがいいわよ」

ゆき「うぅぅ、みんなしてわたしをニートみたいに……」

美紀「そこまでは言ってないですけど」
 

ゆき「決めた!これから一日廊下100往復はするからね…!そしてみーくんの丈槍由紀肥満化計画を阻止してやるんだから…!」

美紀「そんな計画は無いですし、ゆき先輩がそんな運動を続けられるとは思えません」

くるみ「無理しても体痛めるだけだし、まずは軽めのストレッチとかやったほうがいいんじゃないか?」

ゆき「うるさい、わたしはやるからね!今に見返してやるから!」ダッダッダ

美紀「行ってしまいましたね…ゆき先輩、心配です」

くるみ「てか、授業は大丈夫なのかよ、あいつ」

悠里「まあ、めぐねえも付いてることだし、無茶はしないと思うわ」

美紀「だといいんですけど…」

美紀「…それじゃわたしも、見回り行ってきます」ガラガラ



くるみ「…りーさん、フォロー、ありがと」

悠里「いえ、お互いさまよ」

くるみ(危ねえ…『美紀は毎晩蒲団でエネルギーを浪費しているので太りません』なんて言えるわけないよな……)
 

悠里「それにしても…、驚いたわね」

くるみ「ああ、ついに下着だけになるとは…しかも、スポブラも結構ゆるめだったし…」

悠里「何度か見えたわよ」

くるみ「完全に痴女じゃねーか…」

くるみ「あれは…本人としちゃ、少しずつ段階踏んで、気づかれないようあたし達の目を慣らしてるつもり、なのか…?」

悠里「少なくともゆきちゃんには通用してるようね」

くるみ「全裸になっても気づかなさそうだな、あいつ…」


悠里「…さて、ゆきちゃんが上の階に引き留められてる間に、美紀さんの見張りに入りましょうか」

くるみ「おう、軽く見てくっか。ま、朝からいきなりヘンな事してるとも思えないけど」
 

悠里「たしか、美紀さんはいつも西側から見回りをしてたと思うけれど…」

くるみ「見たとこいないみたいだな…部屋の中か…?」

悠里「待って、あそこ!」


(バリケード上)

美紀「あっ、……ん、ぁ…!………ふっ、…………んくっ………」グチュグチュ

ゾンビ「ォァアア…」

ゾンビ「ゥオオオ…」



くるみ「」

悠里「」

 

くるみ「あれ…は……」

悠里「…見せつけてるようね。ギャラリーに」


美紀「あぁっ……んっ!………あぁ、あぁっ、…んんぁっ!!」ビクンビクン

ゾンビ「ォオオ…///」

ゾンビ「ゥアア…///」


悠里「だいぶ気持ちよくなってるみたいね」

くるみ「しかし…あんな数のあいつら、初めて見たぞ……?」

悠里「軽く10人はいるわ…しかも、どこか喜んでるみたい」

くるみ「あいつら、性欲は残ってるのか………まさか、最近この学校にいる数が増えてるのって…」

悠里「…可能性はあるわね」


美紀「…………ふぅ…」スッ

悠里「あっ、降りたわ!隠れて」

くるみ「朝からとんでもない事してくれるな…」
 

悠里「屋上に向かったようね」

くるみ「りーさんの手伝いじゃねえかな。いないのを怪しまれないといいんだけど」


美紀「…」キョロキョロ


悠里「誰もいないのを確かめてるわね」

くるみ「まさか、ここでもやるってのか…?」

悠里「いえ、それは考えにくいわ…さすがに10分と経ってないうちに二度目を行えるとは思えないしね」

くるみ「…けど、ちょうど植物の陰になる場所に行ったみたいだぞ…?」

悠里「扉側からじゃ見えないわね…扉を開けたら気づかれるし……」



ブリッ



くるみ「えっ?」



ブリッムリミチミチブリッ…プゥー……ブボバッブリブリブリミチムリュッブリュブリュムリムリムリミチブッ、ブリッブリブリブッ………ブブゥーー……



悠里「…………………」

くるみ(りーさんが未だかつて見たことない表情になってる…)
 

 
 
ボバッ!プスッ…プスゥー---………ボドッ




悠里「…くるみ、これ、何の音だと思う?」

くるみ「えっ、あー…ちょっと聞いた感じ…その、えーと…トイレ、みたいに聞こえなくもないな」

悠里「そうね、そう聞こえなくもないわね。でもここはトイレじゃないし…」


「ハァー…ハァー……デテル…オッキイノデテル……」プスゥ…プチプチ……


悠里「………」チャキ

くるみ「お、落ち着け!鍬は武器じゃない!」
 

悠里「たしかに…あのスペースの茄子だけ、妙によく育つとは思ってたのよね」

くるみ「なるほど…それがあの『肥料』のおかげだった、ってわけか…」

悠里「そうね…たしかに糞尿を肥料に使うのは昔から一般的だし、エコな農業として注目を集めていた時期もあったわ。けれど…」

くるみ「あれがそういう目的じゃないのは間違いないな…」


プスゥ!ブプゥー-----…


美紀「ふぅ…きょうのは…70点、ってとこかな」ドキドキ

美紀「…さて、急いで埋めないと…」ドサドサ



悠里「美紀さん…わたし達の予想を軽々と上回ってくれるわね」

くるみ「もしかすると…学園生活部はとんでもない怪物を生んじまったのかもしれないな…」
 

 


くるみ(それ以降は、美紀は1~2時間に一回コトをする以外には何もしなかった)

悠里「最初にでかいのをぶちかましてくれたけど…それ以降は大人しいわね」

くるみ「あ、ああ…」

くるみ(りーさん、こんな言葉遣いする人だったっけ…?)

悠里「…あ、ゆきちゃんだわ」


ミークン、ナンカウンコクサイ

ナッ、シツレイデスヨ、センパイ…!


悠里「拭いてなかったみたいね」

くるみ「むしろ、臭いって言われて興奮してるように見えるな…」

悠里「流石ね、美紀さん」
 

くるみ「ゆきは部室に戻ったみたいだな」

悠里「…だけど美紀さん、まだ帰る気はないみたいね」


美紀「…」スタスタ


くるみ「…あそこは…、ゆきの教室か?」

悠里「なんだか胸騒ぎがするわね。近寄って覗いてみるわ」
 

くるみ「…スマホを取り出した」

悠里「そういえば美紀さん、よくイヤホンで音楽を聴いてるわね…」

くるみ「スマホをスピーカーに繋いだぞ」

悠里「見たところ、ただの音楽鑑賞だったかしら」

くるみ「美紀もさすがに今日一日でしまくったし、もうしないんじゃないか?」

悠里「どうやら杞憂だったようね…部室に戻りましょうか」


カチッ


『みーくん、おはよー!』


くるみ「!?」

くるみ「こいつは…」

悠里「ゆきちゃんの声ね」

悠里「そして、おもむろにパンツを刺激しだしたわ」
 

美紀「…ゆき先輩…んっ、ぉは…おはよう、ございま…っす………っっ…」クチュクチュ

『みーくん、』『どうしたの?』『顔赤い』『よ?』

美紀「…んなっっ……、なんでも…ありっ、、、んふっ………!」

『大丈夫?』『調子悪い』『みたい』『だけど…』

美紀「だいじょうぶ、ですっ…!」

『あれ~?』『みーくん』『ここ』『濡れて』『るよ???』『おもらし』『い???』

美紀「やっ……み、見ないで…ください…!」



くるみ「」

悠里「」
 

『ん~?』『なんか』『変なにおい』『する』『ね』

美紀「…………っ!し、しつ…れい、な……」

『あ~、』『やっぱり』『みーくん』『おもらし』『して』『る~』

美紀「…ぃ、ちがい…ますっ……おもらし、じゃ……」

『とりあえず』『拭か』『ないと…』

美紀「やっっ!!さ、さわらないで……っっっ!!!」ビクンビクン

『??』『みーくん』『ヘン』『だよ?』

美紀「あ…あぁっ…!」ジョロ…ジョロジョロジョロ

『わっ!!』『み、みーくん』『おしっこ』『出て…』『る…?』

美紀「やめ…ゆき、せんっっぱい……、み、みない…で…っっ!!」ジョボッジョボジョボジョボ



くるみ「これは…」

悠里「…こうなるまで放っておいたわたし達の責任でもあるわ…」
 

『やっ、』『いやっ!』

美紀「せんぱいっっ、せんぱいっっっ!!!」ガタンガタン



くるみ「どうする…?」

悠里「わからないわ…でも、何とかして美紀さんの性欲を発散させないと、このままでは…」

くるみ「っつっても、あんな男子中学生も顔負けの…」


ゆき「?ふたりとも、どうしたの?」


くるみ「!!」
 

悠里「ゆ、ゆきちゃん…静かに……」

ゆき「あ、みーくんだ!何してるの?」

くるみ(まずい、今の美紀を見られたら……!)


美紀「あ、ゆき先輩。どうしたんですか?」


くるみ(なっ……今の一瞬で場の片付けと服を完璧に…!?)

悠里(なるほど…これまでのサバイバルで培った俊敏性を活かした証拠隠滅ってわけね…)
 

美紀「わたしなら、ちょっと教室を掃除してたところです。ゆき先輩はどうしてこちらに?」

ゆき「いやー、りーさんもくるみちゃんも外出してたみたいでさー、暇だったからランニングしてたんだよ!」

美紀「ああ、朝の…まだやってたんですね…」

ゆき「あたしゃやるよ!」フンス

ゆき「…あれ、そういえば今、りーさんとくるみちゃんがいたような…あれ?おかしーな…」

美紀「……………………」


くるみ「あぶねえ…」

悠里「でも、まずいわね…美紀さんに感づかれたかもしれないわ」
 

くるみ「直樹美紀…あいつは、学園生活部が生み出した怪物だ…あたし達の手でやらなきゃ…」

悠里「やられるのはわたし達のほうね」

くるみ「でも、どうするんだよ?美紀に気づかれたかもしれない以上、もう時間はないぞ」

悠里「そうね…最初は、わたし達で美紀さんの性欲処理をすればいい程度に考えていたけれど…」

くるみ「なっ、あたしはあいつと…その……する気はねえぞ!」

悠里「ええ、美紀さんの性欲は底なし沼…うかつに関わっても命を落とすのはこちらね」

くるみ「くそっ…せっかくここまでやってきたってのに…ここで終わり、だってのかよ…!」

悠里「悪夢ね…」

くるみ「ああ、夢ならどんなによかったか…」

悠里「………………………………夢、か」

くるみ「…………?りーさん?」

悠里「……………ひょっとすると、方法があるかもしれないわ」
 

ゆき「はー、運動の後のメシは格別ですな~」ムシャムシャ

悠里「………」モグモグ

くるみ「………」モグモグ

美紀「………」モグモグ

ゆき「…?みんな、きょうは静かだね…」

くるみ「あ…ああ、ちょっと疲れててな…」

美紀「ゆき先輩がいつも元気すぎるんです」

ゆき「えへへー」

美紀「褒めてません」
 

ゆき「…あれ、みーくん、もう寝るの?」

美紀「すいません、きょうは疲れが溜まってるので…」

ゆき「そっかー…わたしも今日は運動したし、寝ようかなー」

くるみ「あたしらもちょっと用事を済ませたら寝るから、真ん中開けといてくれよ」

ゆき「ふぁーい」

悠里「おやすみなさい、美紀さん、ゆきちゃん」

美紀「おやすみなさい、先輩」

ゆき「おやふみー」



ゆき「うう…ねむい……」ウトウト

ゆき「ぐかー」
 

くるみ「……」ガラガラ

悠里「どう、美紀さん…寝てた?」

くるみ「ああ、間違いなく寝てたぜ。すごい効き目だな…」

悠里「自分用に取っておいた眠剤なのだけど…、使う機会があるとは思わなかったわ」

くるみ「ゆきには使ってないんだよな?」

悠里「あの子はいつも眠りが深いから。それじゃあ、行くわよ」

くるみ「おう」
 

美紀「…………あれ、ここは…?わたし、学校にいたはずじゃ…」

ゆき「あ、みーくん、起きたー?」

美紀「あ、先輩…ってゆき先輩、な、なんで裸なんですか…!」

ゆき「だって暑いんだもん」

美紀(ゆ、ゆき先輩…つるつる……)

くるみ「おー、美紀も起きたか」

悠里「遅いわよ、もう」

美紀「…って、先輩がた全員ハダカ…な、なんで……」

くるみ「ん、裸がそんなに珍しいか?ほら、美紀も脱いで脱いで」

ゆき「それそれー」モミモミ

美紀「ちょっ、ゆき先輩どこ触って…んあっ、ちょっ……んっ…!」

悠里「もう、ゆきちゃん乱暴なんだから」ボヨン

美紀「り…、りーさんの…おっぱいが…顔に……」

悠里「あててんのよ」

美紀(て……………てん、ごく………………)
 

美紀「……アッ、ヤメ………ユキセンパイソンナトコナメタラキタナ…アッ、モレル、オシリモレチャウ……………」ヴヴヴヴヴ

悠里「成功、かしら…?」

くるみ「たぶんな…全部うまくいったはず」

くるみ(…てか、どんな夢見てんだこいつ…)


悠里『現実世界では美紀さんの欲求を満たすことはできない。けれど、夢の中なら…』

くるみ『夢?どういうことだ…?』

悠里『つまり、よ。美紀さんを料理に混ぜた睡眠薬で眠らせて、眠っている美紀さんに機械か何かでとことん性的刺激を与える。すると…』

悠里『美紀さんの夢の世界では、それはもう美紀さんの夢を叶えてくれるような素晴らしい体験を味わうはずよ』

くるみ『なるほどな…インムってやつか…』

悠里『夢の中では現実よりもずっと時間が遅いわけだから…毎晩数時間するだけでも、数日分の性欲を解消できるんじゃないかしら』

くるみ『よっしゃ…いっちょ賭けてみるしかないな、淫夢作戦…!』


美紀「アッ、ナカニダスノハダメデス、クルミセンパイ…ダメッ、シャベル…ヌイテクダサッ…アッ…!!!」ヴヴヴヴヴ


くるみ「それにしても…電動マッサージ機なんて、どうして学校にあったんだ…?」

悠里「もう、細かいことはいいじゃない、くるみ」コホン

くるみ「あ、ああ…」
 

 

チュンチュン


くるみ「ふあ~あ…」ノビー

くるみ(ひさびさによく寝た気がする……)

悠里「あら、おはようくるみ」ガラガラ

くるみ「ん…そういえば、美紀は…」

美紀「………………んあ…?」

くるみ「お、起きたか。おはよ、美紀」

美紀「……あれ、くるみ先輩…おちんちんは…?」

くるみ「あー…今のは聞かなかったことにするから、顔洗って来い」

美紀「あ、はい…」ポケー

美紀「…………あれ?ここは…がっこう……」ガラガラ

悠里「相当寝ぼけてるわね…薬の効果が強すぎたのかしら」

くるみ「あのまま変なことゆきに言わないといいけどな…」

くるみ「そういや、ゆきは?」

悠里「さっき起こしたところよ。それじゃあ、そろそろ朝ごはんにするわね」

くるみ「ああ、先行っててくれ」

ガラガラ

 

くるみ「戦いは終わった…か」

くるみ(ふー…朝って、こんなにすがすがしいもんだったんだな)

くるみ「さて…ゆきもとっくに起きてるし、そろそろあたしも起きないと…」


キャー!


くるみ「!」

くるみ(今のは…りーさんの声!?)
 

くるみ「りーさん!!」ガラッ

悠里「いやっ…!美紀さん、落ち着いて……」

美紀「誘ってきたのはりーさんの方だったじゃないですか……こんなすけべなカラダしてるほうが悪いんですよ」サワサワ

悠里「ちょっと、美紀さん…!やめっ………!」


くるみ「なっ…美紀、目が…いっちまってる……!」

くるみ(まさか…中途半端に刺激したせいで、ぎゃくに美紀を覚醒させちまった…ってことなのか…!?)
 

美紀「もう、こんなエッチな乳持て余してみんなを誘惑してたんですか?いけませんね、りーさん…」モミモミ

悠里「み、美紀さん、…んっ…お願いだから…もとの美紀さんにもどって…っ!」

美紀「何言ってるんですか、わたしはわたしです…りーさんこそ、自分に正直に………」


くるみ「おらっ!!」ペンライトポイッ

美紀「!!!」クルッ

くるみ「りーさん今だ!!」

悠里「…!」ダッ

美紀「あっ、りーさん…!」

くるみ「大丈夫か、りーさん!」

悠里「ええ、ありがとう…あと数秒遅かったら危なかったわ……」

 
 

美紀「くるみ先輩…先輩も後でお世話してあげますから…りーさんを返してください……」ユラァ

くるみ「あいつ…あれが本当にあの美紀なのか…?」

悠里「わたし達は美紀さんを侮っていたようね……今の美紀さんは、もはや性の権化…性獣よ…!」

くるみ「性獣…!」



ガララッ


ゆき「あれ?みーくん、何してるのー?」

美紀「ゆきせんぱい……」フラァ

くるみ「しまった…ゆきを忘れてた…!」

美紀「ゆきせんぱい…ゆきせんぱい…ゆきせんぱい…」ペタペタ

ゆき「…?みーくん?どうしたの…?」

悠里「違うの、よく見てゆきちゃん!!」

くるみ「そいつはもう、お前の知ってる美紀じゃねえっ!!」

ゆき「えっ、みんな、何を言って…」

美紀「ゆきせんぱい…つかまえた…」ガシッ

ゆき「えっ…?えっ?」
 

くるみ「駄目だ…間に合わねえ!」

悠里「今の美紀さんじゃあ、二人掛りでも太刀打ちできなさそうね…」

くるみ「すまねえ、ゆき…!すまねえっ………!」

美紀「こっちですよ、ゆきせんぱい…」ズルズル

ゆき「へっ、みーくんやっ、えっ…?」


ピシャッ

 

くるみ「くそっ……どうしようもないってのか…!?」

悠里「いえ、敵は今、放送室に立て篭もってるわ…このまま放送室を封鎖してしまえば…」

くるみ「ゆきは…犠牲にするしかない、のかよ……」

悠里「仕方ないわ…今は、私たちが生き残ることを優先しないと…」


ブッ…ザザァー

『あっ、あんっ、あんっ、あんっ…!みーくん、だめっ、やっ、もれひゃうぅぅぅ!!!』


くるみ「!!」

悠里「ゆきちゃん……!」

くるみ「手遅れか…………!」
 


『だめですよ、ゆきせんぱい、まだもらしちゃいけません』

『やっ、ひゃめっ、もうもれぎゃう、おひっこもれひゃうぅぅぅぅぅぅ』

『まったく、いけないこですね、ゆきせんぱいは…おしおきがひつようですね』


悠里「校内放送で全校に流してるようね…」

くるみ「くっ…ゆき……!美紀のやつ、あたし達の精神を揺さぶろうってのか……」

悠里「…いえ、それだけじゃないわ。外を見て」

くるみ「外?」


ゾンビ「ォゥウウウ……グブグブ……」ガシャーンガチャン

ゾンビ「アアアアアア…ゥグゥグゥゥゥ……」バリーン


くるみ「!あいつらが一斉に校舎に……!?しかも…あいつら、あんな速く走れたのか……!」

悠里「おそらく、この放送におびき寄せられているのね…そのうえ、性欲で身体能力が限界まで引き出されている。この数では、バリケードが突破されるのも時間の問題ね…」

くるみ「美紀…あいつがあたしら全員の命を握ってるってわけか…!」
 

悠里「…打つ手なし、ね……すなおに降参して、放送を止めてもらうしかないわ」

くるみ「そんな…あの怪獣に身を差し出すしかない、のかよ……どっちにしたって…待つのは死、じゃんか」

悠里「そうだけれど、まだ助かる可能性が高いほうを……」


ガシャァン


くるみ「なんだ…?」

悠里「あっ、あそこ…」
 

ゾンビ「ハァーハァー…」


くるみ「!まさか、もうバリケードが破られたってのか……」

悠里「いや、違うわ!あれは……」

くるみ「……まさか………!」



ゆき「ひゃんっ…ゃだ、そこきもひぃ…っ!!あんっ、らめ、いっひゃうっっ」ビクンビクン

美紀「もういっちゃったんですか?ほんとうにだらしないですねゆきせんぱい…おしおきとしておしりを……」


バキッ…ガラガラガッシャーン


美紀「!だれ!?」
 

 
「ハァー…ハァー…」


美紀「ゾンビ……?いや…」

美紀「…なるほど…。教え子の危機に駆けつけた、というわけですか…………佐倉先生、いや、…めぐねえ」


めぐねえ「ォァアアア……ォオオ……」


くるみ「めぐねえ…校舎の中にいたのか………」

悠里「きっと、こんな時のために待っていたのね…わたし達を、護るために…」
 

美紀(……話には聞いていたけど、ゾンビになってさえこの色気……ゆき先輩が心酔するのも無理ない、か…)

ゆき「めぐ…ねえ…?」

美紀「おだまりなさい、ゆきせんぱい」バチーン

ゆき「ひうんっっ」

めぐねえ「……ォオオオオオオ!」

美紀「無駄です、めぐねえ…ゆき先輩は、学園生活部は、もうわたしのものなんです。死人は黙って野菜の肥やしになっててください」

めぐねえ「…グジュルジュル…グフゥゥ……」

美紀「…食い下がるつもりはないみたいですね。仕方ありません…先輩がたの恩師に、手を掛けたくはなかったんですけど」

めぐねえ「ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……!!」

美紀「くらえ………っっっっ!!!!!」


カッ

 

悠里(…その日、巡ヶ丘高校の放送室で起きた二大怪獣の衝突は…周囲に甚大な爪痕を残すことになった)

悠里(校舎内に入ってきた連中は一掃…校舎も半壊)

悠里(あれから、一週間が経った)



ゆき「うぅー、つかれたよ…」

美紀「バリケードに使う机はこれで全部です、頑張ってくださいゆき先輩」

ゆき「せんぱいつかれた…若いみーくんが代わりにやってよー…」

美紀「何老けたこと言ってるんですかゆき先輩、早めに終わらせないとおやつ食べる時間無くなりますよ」

ゆき「!!おやつ!おやつのためならいくらでもがんばれる…!!みーくんのも持つよ!!」ドドド

美紀「げ、元気になりすぎて怖いです…ってゆき先輩、ふらついてますけど大丈夫ですか…あ」
 

くるみ「お、ゆき、頑張ってるか…って、どうした…」

ゆき「く、くるみちゃん…あたしのかわりに…つくえを……」ピクピク

くるみ「あー、大体想像がつくな…」

悠里「もうゆきちゃん、無茶なことはしないの!大丈夫?」

ゆき「だ…だいじょうぶ……」ピクピク

美紀「ゆき先輩が張り切るとだいたいろくな事になりませんね…」



くるみ「うし、これでバリケードの修復も完了だな!」

ゆき「やったー!おやつ、おやつ」

悠里「まだよ、ゆきちゃん。西側の修復が残ってるじゃない」

ゆき「あうう…」
 

悠里(幸いにも、発電設備や浄水設備、菜園…これらのインフラは破壊を免れ…)

悠里(わたし達は今日も、以前と変わらない日々を続けることが出来ている)

悠里(変わった点があるとすれば…)


美紀「わたしはちょっと、職員室に行ってきます」

くるみ「おう、おつかれ」

ゆき「うぅ…みーくんまでわたしをおいていくのか…」

悠里「ほら、うな垂れてる暇があったら机を運ぶ!」

くるみ「マジでおやつ食う時間なくなるぞー」

ゆき「味方がいないよめぐねえ……」グスッ
 

くるみ「美紀、すぐ戻って来そうか?」

悠里「うーん、ここ数日溜めてたみたいだし、この分じゃ日付が変わるまで戻ってこないわね」

くるみ「よりによってこんな時に…美紀も、あれさえ無ければ可愛い後輩なんだがなあ……」

悠里「まあまあ、それでもだいぶまともになったわよ。それじゃ、3人で取り掛かりましょうか」



めぐねえ「ヴヴォヴァアアアアア…」シチュシチュ

美紀「ハーッハーッハーッハーッ」ペロペロ

めぐねえ「オ゛オ゛ッ…ア゛ア゛ア゛ッッッ…!!」ビクンビクン

美紀「ハーッハーッハーッ…ハーッ、ハーッ、ハーッ……ンッ…!!」ビクッ

めぐねえ「オ゛アア……ホオオ…ホオオ…ホオオ……」クチュクチュ

美紀「ハーッハーッハーッハーッハーッハー、ハーッ……ハーッ……」サワサワ
 

悠里(めぐねえと美紀さんは…激しい闘いのすえ、互いを好敵手(とも)と認めるに至り…今ではお互いの秘所を刺激しあう仲となっている)

悠里(まあ、美紀さんの飽くなき性欲に付き合えうことができるのは、それこそめぐねえくらいしかいないわよね…)

悠里(めぐねえのおかげで美紀さんの欲求不満も解消…美紀さんの毒牙に掛かったゆきちゃんも心配だったけれど、あれから様子がおかしなところもないし…)

悠里(いちどは終わるかと思われた学園生活部だけれど…、こうして今日も生活を続けられている)


くるみ「ふぅー、つかれたぁ…」

悠里「まさか今日一日でバリケードの補修が終わるとは思わなかったわ…ゆきちゃんが頑張ってくれたおかげね」

くるみ「美紀も、体力があるだけあって…凄いスピードで机運んでたもんな…」

悠里「若いっていいわね」

くるみ「いや…あれは若いとかじゃなくて美紀が特別なだけだと思う…」

悠里「めぐねえもたまに手伝ってくれるし…ああなっても、意外と記憶って残ってるものなのね」

くるみ「ああ、めぐねえはああなってもちょっとドジなのは相変わらずなんだよな…」
 

悠里「……ふふっ」

くるみ「?」

悠里「いえ…ただ、人生何が起こるかわからないものね、って思うとおもしろくてなっちゃってね…」

くるみ「そうだな…美紀の暴走が結果的にめぐねえを呼んでくれて…学園生活部の絆を深めてくれることになったし」

悠里「この生活に入ってから、現実は冷たくて厳しいと思ってたけど…意外と世の中、捨てたものじゃないわね」

くるみ「だな…」

くるみ「……そういや、ゆきは?」

悠里「補習、らしいわ。たぶんいつもの教室ね」

くるみ「そろそろ呼び行ってやるか…あいつも今日は頑張ったし、たっぷり食わせてやらないとな」

悠里「わたしも行くわ。晩ご飯の仕込みは済ませてあるから」
 

悠里(…そう…諦めなければ…きっと、道は開ける…そこにひとすじの希望がある限り、わたし達は頑張り続ける…)

悠里(たとえ、世界が絶望に満ち溢れているとしても…)



ウン、ソウ…ソロソロブカツガ…ウン…


悠里「ゆきちゃんの声ね…まだ授業中なのかしら?」

くるみ「ゆき、いるかー?そろそろご飯…」


ゆき「あっ、あんっ…だめ、だよ、中沢くん…もう行かなきゃ…」スリスリ

ゆき「あっっ、佐藤くんまで…あひんっ、二本だめっ、いっひゃう、いっひゃうううううう!!!!」ビクンビクン



くるみ「」

悠里「」




 おわり
 

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom