アルミン「エレン起きてよ。」 (23)

アルミン「エレン、エレン!」

ライナー「どうしたアルミン?」

アルミン「エレンが起きないんだ。」

ライナー「何だ、疲れが取れてないのか?」

アルミン「そんなことはないと思うよ。僕らは同じ訓練を受けて、同じ生活をしてるんだし。」

ライナー「んん、じゃあエレンが一人で何かやってんじゃないのか?」

アルミン「そうなのかな?」

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ジャン「ほっとけよ、そんな奴。」

アルミン「いや、そういうわけには・・・。」

ジャン「自分の体調管理が出来てない、そいつが悪いんだ。」

アルミン「・・・・・・。」

ライナー「まあ、いずれ起きてくるだろう。」

アルミン「・・・そうだね、エレンには悪いけど・・・。」

ジャン「そうだそれでいい。」

~食堂~

ミカサ「・・・アルミン、エレンはどこ?」

アルミン「ああ、エレンはまだ寝てるよ。」

ミカサ「何故起こさないの?」

アルミン「起こそうとしたよ?でも全然起きないんだ。」

ライナー「アルミンの言っていることは本当だ、ミカサ。」

ミカサ「それは起こし方が悪いからでは?私がエレンを起こしてくる。」

アルミン「いや、それはちょっとまずいよ。」

アルミン「まあ、しばらくしたら勝手に起きるだろうからさ、待とうよ。」

ミカサ「・・・わかった、待とう。そもそも体調管理が出来ないエレンにも非はある。」

ジャン「俺もそう思ってたぜ、ミカサ。」

ミカサ「ではアルミン、朝ごはんを食べよう。」

アルミン「うん。」

~午後の訓練~

エレン「はあ、はあ、やべえ遅刻だ!」

エレン「はあ・・・、はあ・・・。」

キース「む、エレン・イェーガー!こんな時間から訓練に参加か!いい身分だな!」

エレン「も、申し訳ありません!寝坊しました!」

キース「こんな時間まで寝ていたのか!」

エレン「申し訳ありません!」

~食堂~

エレン「どうして起こしてくれなかったんだよ!」

アルミン「起こそうとしたけどさ!起きなかったんだよ!」

エレン「はあ!?」

ミカサ「エレン、体調管理はきっちりすべき。」

エレン「なっ・・・、俺はみんなと同じ生活をしてるんだぞ?何で俺だけ!?」

アルミン「わからないけど、明日はちゃんと起きてよね。」

ミカサ「さすがに2日連続はない。」

エレン「当たり前だ!」

~翌朝~

アルミン「エレン、朝だよ。」

エレン「・・・。」zzz

アルミン「まただよ・・・。」

マルコ「体内時計がずれちゃってるのかな?」

アルミン「いや、それならエレン以外にもこうなるはずだよ。」

ライナー「エレンだけがなってるもんな。」

アルミン「今度医者に診てもらうよ。」

~食堂~

ミカサ「アルミン、エレンは?」

アルミン「今日も昨日と同じだよ。」

ミカサ「それはおかしい。一度診てもらわないと。」

アルミン「うん、僕もそう思う。」

~午後の訓練~

アルミン「あれ、エレンが来ないな?」

マルコ「昨日は今の時間に来ていたのにね。」

ジャン「まだ寝てんじゃないのか?」

アルミン「そんな・・・。」

~食堂~

エレン「よお、アルミン。」

アルミン「エレン!」

エレン「今日は一体どうしたんだ?まだ暗いうちにみんな食堂で飯食ってさ?」

アルミン「え?」

エレン「サシャじゃないんだからさ、せめて日が昇るまでは待てよな。」

アルミン「エレン、まさか、君は今までずっと寝ていたのかい!?」

エレン「ああ?そりゃ夜は寝てるだろ?」

アルミン「今はもう夜だよ。エレンは今日1日中寝ていたんだ。」

エレン「嘘だろ!?」

ジャン「本当だ。」

マルコ「うん。」

エレン「マジかよ・・・、俺どうしちまったんだ?」

ミカサ「エレン、もう明日にでも病院に行こう。」

アルミン「教官も許可してくれると思うよ。」

エレン「ああ・・・。」

~病院~

医者「ふむ、なるほど・・・。」

ミカサ「あの、エレンはどうなっているんですか?」

医者「これは・・・、睡眠障害ですな。」

アルミン「睡眠障害・・・。」

医者「そう、彼は何らかの要因により、睡眠障害を患っている。」

ミカサ「それは治るんですか!?」

医者「治る場合があれば、治らない場合もある。今の医療技術ではこの病気は治せない。自然治癒を待つしかない。」

ミカサ「じゃあ、これからどうすれば?」

医者「とりあえず、何が要因なのかを探り、それを排除することですな。」

ミカサ「排除・・・。」

ミカサ「エレン、何か悩んでいるなら言って。私が何とかする。」

エレン「いや、別に何も悩んでねえよ。」

ミカサ「遠慮しなくてもいい。」

エレン「いや、悩んでる暇とかねえから。」

ミカサ「エレン・・・、私にも言えないの?」

エレン「いや、だからさ・・・。」

~その夜~

エレン「おやすみ、アルミン。」

アルミン「ああ、おやすみ。」

アルミン(なんだろう、嫌な予感がする・・・。)

~翌朝~

アルミン「エレン、起きて!」

エレン「・・・・・・。」

アルミン「やっぱり・・・、起きない・・・。」

~午後の訓練~

アルミン「エレン・・・、また今日も・・・。」

~その夜~

アルミン「エレン・・・、どうしちゃったのさ・・・。」

エレン「・・・・・・。」

アルミン「なんで起きないんだ・・・。」

~翌朝~

アルミン「・・・エレン・・・。」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「それで、今朝もエレンは起きなかったの・・・。」

アルミン「うん・・・。」

ミカサ「医者に相談してみよう・・・。」

アルミン「うん・・・。」

ミカサ「アルミン、大丈夫?」

アルミン「大丈夫だよ。でも・・・。」

ミカサ「でも?」

アルミン「もしかしたら・・・、エレンはもう、目覚めないんじゃないかと思って・・・。」

ミカサ「!!」

アルミン「ご、ごめん!そんなことはないよね。」

ミカサ「いや、十分あり得る。」

アルミン「ミカサ・・・。」

ミカサ「もしそうなったら・・・、私は訓練兵をやめようと思う。」

アルミン「・・・・・・。」

ミカサ「エレンのそばにいたいから。」

アルミン「・・・そうだね、エレンもそうしてくれたら喜ぶよ、きっと。」

~翌朝~

エレン「よお、ミカサ、アルミン、おはよう!」

アルミン「エレン!」

ミカサ「エレン!」

エレン「教官から聞いたよ。俺、病気だからさ、治るまでは訓練はお預けだってよ。」

ミカサ「エレン、私も病院に行く!エレンのそばにいる!」

エレン「何言ってんだ!お前は優秀なんだから残れよ!」

ミカサ「エレンともうこれ以上話せなくなるかもしれない!だから少しでもエレンと時間を共有していたい!」

エレン「大丈夫だって、治るからさ・・・。」

ミカサ「なら治るまで私も訓練を休む!」

エレン「おいおい・・・。」

ジャン「おいエレン、ミカサがここまで言ってんだぞ。拒否権なんてお前にはありゃしねえよ。」

アルミン「エレン、ミカサのこともわかってあげてよ。」

エレン「わかった・・・。好きにしろ・・・。」

アルミン「僕たちもたまに行くから!」

エレン「おい!」

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