・書き溜め、下書きなし
・百合要素注意
ゆっくり書いていきます
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花陽「えっ…?好、き…って…えええっ!?」
絵里「ふふ、そんなに驚かなくてもいいじゃない。」
そう言った絵里ちゃんはいつものように余裕綽々に微笑んでいます。
好き…好きって…友達として…?
絵里「もう一度言うわ。
私、絢瀬絵里は一人の女性として…花陽、あなたのことを愛しているの。」
花陽「え、絵里…ちゃん?
どうして…」
だって、ありえない。
絵里ちゃんはなんでもできる(今は『元』だけど)生徒会長さんで、μ'sをいつも引っ張っていってくれて、頭が良くて、美人で、ダンスが上手で、でもちょっと茶目っ気があって、そんなところが可愛くて、ファンからの人気もあって…
そんな人が、何の取り柄もないような…私みたいな人のことを『好き』だなんて…
絵里「どうして、って…うーん…難しい質問ね…
ただ、好きだから好き、じゃダメかしら?」
花陽「んー…わかるような、わからないような…」
絵里「正直ね、どうして…違うわね、いつからこんな気持ちになったのか、分からないの。
でも、花陽のことを守りたい、って
花陽の笑顔が見たいって思う。
それは本当の気持ち。多分…好きってことなんだと思うわ。」
花陽「そ、っか…」
そう言う絵里ちゃんの目は真剣そのもので、冗談を言っているわけではないんだって伝わってきました。
絵里「それでね、もし花陽が良かったらなんだけど…
私と、付き合ってください!」
花陽「…っ!」
私も、絵里ちゃんのことは好き、好きだよ。
でも…
花陽「ごめん…なさい…」
絵里「そ、う…」
花陽「私もね、絵里ちゃんのこと好きなの。
でもね、それは…一人の友達として。
女の子同士の…その、恋愛としての『好き』って気持ちは、よく分からないんだ。
絵里ちゃんの気持ちに応えたいって、すごく思ってるよ!でも…そんな中途半端な気持ちで、絵里ちゃんとお付き合いしたくないの。
だから…私のことは…」
絵里「…わかったわ。」
花陽「ごめん、ね。」
絵里「花陽は優しいのね…って、いつも優しいけど。
あなたの気持ちは分かったわ。でも…そういうことならまだ私にも望みはある、ってことよね?」
絵里ちゃんの不敵な笑み。そして…
絵里「つまり、花陽に私のことを好きになってもらえばいいんでしょう?」
花陽「へっ?え、ぅええっ!?」
絵里「私、結構諦め悪いのよね~。
絶対に私のことを好きにさせてみせるから、覚悟しなさい?花陽!」
花陽「で、でも…私…」
絵里「待って。」
その言葉と共に唇に指が押し当てられて…
絵里ちゃん、指長いなぁ…絵になるなぁ…って!そうじゃなくて!
絵里「…私に少し時間をくれるかしら。
もしそれでも花陽が…私のことを友達としてしか見られないって言うなら、その時はすっぱり諦める。
だから、正式に返事をするのはもう少し待って。お願い。」
そんな絵里ちゃんと視線が絡まって。
私はほぼ無意識のうちに頷いてしまったのでした━━━━━
これが私、小泉花陽と絵里ちゃんとの
友達以上、恋人未満の日々のはじまり。
花陽「うぅ~…」
あの日から一週間。
今日は凛ちゃん、真姫ちゃんと放課後にファミレスに来ています。
本当はラーメン屋さんに行く予定だったんだけど…凛ちゃんが、
『ゆっくり話すならファミレスのほうがいいよねっ!』
って。ごめんね凛ちゃん…今度奢りますっ!
凛「そ、れ、で~?本当に絵里ちゃんとは何もないの?」
花陽「う、うん…」
凛「えーっ!?」
絵里ちゃんとは今までと特に変わらないままで毎日を過ごしています。
まるで夢だったかのように。
でも…あの指の感触はやっぱり…って…花陽変態さんみたいだよ~…
真姫「まぁ、エリーもあれで結構ヘタレなところあるしね。
意外と手を出せないでいるのかも。」
花陽「そう…なのかな?」
凛「でもでもっ!かよちんに告白して、しかも好きにさせるとまで言ったんでしょ?
それで何もない~なんて!ありえないにゃ!
ほら、ん?え~っと…あっ!出されたご飯を食べないのは恥ずかしいって言うでしょ?」
花陽「出されたご飯を食べないなんて、恥ずかしい以前にご飯に失礼だよ凛ちゃん!」ガタンッ
真姫「は、花陽、急に立ち上がらないでよ!
そうじゃなくて…多分凛が言いたいのは『据え膳食わぬは~』って奴でしょ?
使い方微妙に間違ってる気もするし。」
凛「あれ?そうだったかにゃ?
でもやっぱり、何も進展がないとつーまーらーなーいー!!」
真姫「そっちが本音じゃない…」
真姫「それにしても、エリーが本当に告白するなんてね。」
花陽「あれ?真姫ちゃん、知ってたの?」
真姫「知ってたもなにも…今だから言うけど、まぁ、なんとなく察してたっていうか…
エリーが花陽のこと見る時の目、すごくやさしそうだから。」
凛「え~!?ずるいずるい!
なんで凛には教えてくれなかったの!?」
真姫「そーいうのって、気付いてもあまり人には言わないものよ。」
凛「う~…」
花陽「そっか、絵里ちゃん本当に私のことを…」
実はまだ半信半疑だったりするんだ。絵里ちゃんを信じてない訳じゃないけど…私なんかじゃ釣り合うわけないから。
なーんて、二人に言ったらきっと気を遣わせちゃうから、絶対言えないけど。
っていうか、絵里ちゃんに練習の時以外でも見られてたってこと!?
うぅ~…恥ずかしい…
凛「…で、かよちんはどうするつもりなの?」
花陽「へ!?え?え、えーっと…なんの話?」
凛「もー!お返事だよ!お返事!絵里ちゃんへの!」
花陽「ん~…実は、まだよくわからなくて。」
真姫「まぁ、焦ることはないと思うわ。ゆっくり考えなさい。」
花陽「そう、だね…」
真姫「でもね、花陽。
もし気持ちが決まったら…できるだけ早く、エリーに伝えてあげて。
たしかに、その…猶予期間?それを望んだのはエリーの方だけど、そのままずるずると続けてしまうのはお互いにとってあまり良いことではないと思うの。
だから…」
花陽「わかってるつもり、だよ。」
真姫「ならいいの。
花陽自身の気持ちも大切に、ね。」
そうだよね。
私の気持ちが固まらないまま絵里ちゃんに返事をしてしまったら、やっぱり絵里ちゃんにとっても失礼だし…
私が、決めなくちゃ。
凛「もー!重い空気になっちゃったにゃ!
こんな時は、甘いデザートで元気回復!凛は~、うーん…このタルトにするか、プリンにするか…」
花陽「あ!ずるいよ凛ちゃん!私にもメニュー見せて~!
真姫ちゃんはどうする?」
真姫「私?わたしは…」
凛「ふぅー!おいしかった!
たまにはファミレスもいいよね!」
花陽「凛ちゃん、真姫ちゃんも、今日は本当にありがとう!」
真姫「ありがとうもなにも…私達は別に何もしてないんだけど。」
凛「そーそー!凛たちは、純粋にかよちんと絵里ちゃんの話が聞きたかっただけだにゃ!」
真姫「べ、別に私は! …まぁ、なんだかんだけっこう楽しかったわ。」
花陽「そ、そう…?
えへへ、そっか…」
凛「うんうん!楽しければそれでおっけー!」
そんなことを話していたら、もう分かれ道です。
明日も会えるってわかってるけど、やっぱりなんかちょっと寂しい気分になっちゃうなぁ。
真姫「じゃあ私はこっちだから。
また明日。」
凛「うん!ばいばい真姫ちゃーん!!」
花陽「またね~!」
真姫ちゃんと手を振ってお別れします。
そしてここからは凛ちゃんと二人っきり。
凛「ねー、かよちん?」
花陽「ん?なぁに、凛ちゃん?」
凛「かよちんは絵里ちゃんに告白される前、気になってる人とかいなかったの?」
花陽「ふぇっ!?う、う~ん…でも、考えたことなかったかなぁ…」
凛「そうなの?にこちゃんとかは?いつも尊敬の目で見てるけど…」
花陽「にこちゃんは…そうだなぁ、もちろん憧れの先輩!って感じはあるけど…うーん…そういう恋心?みたいなのはやっぱり今までなかった気がするなぁ。
凛ちゃんは?」
凛「り、凛!?」
凛「凛も特に…ないかなぁ。
あ!もちろんかよちんの事は大好きだけど!」ギューッ
花陽「り、凛ちゃん!?急にぎゅってしないでぇ…」
凛「えへへ~♪」スリスリ
花陽「うぅ~…くすぐったいよぉ…」
凛ちゃんは時々こんな風に抱きつく…というか飛びついてきます。
ちょっと恥ずかしいけど、そんな凛ちゃんも可愛くって!
花陽「ふふ、花陽も凛ちゃんのこと、大好きだよ♪」ニコッ
あ、変な意味じゃないんですよ!
凛「ふぁ…かよちん可愛いにゃ…」
花陽「なんでそうなっちゃったのぉ!?」
凛「…ねぇ、かよちん?
もしかよちんが絵里ちゃんと付き合うことになったら…
ううん!なんでもない!」
花陽「ええっ!?気になるよぉ!」
凛「えっと…あーんなこととか、こーんなこととかしちゃうのかなって。
いいなぁ~!女の子の憧れだよ!」
花陽「あ、あーんなことって…」
凛「えへへ…想像つかないなぁ…
かよちんが…かぁ…」
花陽「花陽は…どうなるかわからないけど。
凛ちゃんもいつか、大切な人ができたら…そういうことするんじゃないかな?」
凛「え~?凛は…きっと無理だよ。」
花陽「そんなことないっ!」
凛「う、あ…そう…かな?そうだといいなぁ~。
でも、今はかよちんや…μ'sのみんな、家族のみんながいたらそれで充分にゃ!
あ、もうすぐお家着いちゃう!かよちんじゃあねー!」
花陽「え、あ…うん、ばいばい!」
凛ちゃんはあの一件以来、可愛い格好をするのにも抵抗がなくなって…
今までも充分可愛かったけど、さらにさらーに!可愛さに磨きがかかっています!
でも…時々やっぱり自信がなくなっちゃうことがある、のかな。
今日の帰り、少し言いよどんでいたのは…そのせいかもしれません。
でもやっぱり。凛ちゃんはとっても可愛くて、優しくて、いつもきらきら輝いてる素敵な子だよ、って。
何よりも凛ちゃん自身にもっとわかってほしい、今日この頃です。
花陽「ただいまー!」
ぱなママ「おかえりー。私とパパはご飯まだだから、先にお風呂沸かして入っちゃってね。」
花陽「はーい!」
ガチャ、バタン
花陽「ふぅー…疲れたあ…」ボスッ
ベッド柔らかいなあ…このまま寝ちゃいそう…
あ…着替え…な…きゃ…
花陽「むにゃ…」
\オー ラーバンピー♪/
花陽「はいっ!?」
はっ!寝ちゃってた!?
あ、メール!誰だろう…?
━━━━━━━━━━━━━━━
from: 絵里ちゃん
to: 花陽
──────────
お疲れ様。
明日、もし暇なら一緒に出かけない?
━━━━━━━━━━━━━━━
え、ええええっ!
これって…デートの…お誘い!?
…そういえば、絵里ちゃんと二人でのお出かけって、したことないかも?
花陽「あ、あ、えっと…とりあえず、返信…しなきゃ!!」
あれ?でも…明日、練習あった…ような?
━━━━━━━━━━━━━━━
from: 花陽
to: 絵里ちゃん
Re:
──────────
明日って…練習の後でいいのかな?
午後からは空いてます!
━━━━━━━━━━━━━━━
こんな感じで…大丈夫かな?
変なところ、ないよねっ?
花陽「そう、しん…っと」
うう…返信…くるかなぁ?
ちゃんと届いてるよね?
ぱなママ「花陽ー!お風呂はー?」
花陽「は、はーい!今行くよー!」
あ、とりあえずお風呂入っちゃわなくちゃ!
時間…そんな経ってなくてよかったあ…
…あれ?なんで絵里ちゃんにメールするだけなのに、こんなに緊張してるんだろ?
おう待ってたで(遅
それはさておき一旦書ききったら「今日はここまで」とか書いてくれると個人的に助かる
~翌日~
絵里「じゃあ、今日の練習はここまで。」
穂乃果「はぁ~!つっかれた~!」バタン
海未「こら穂乃果!倒れ込むなんてみっともないですよ!」
ことり「まぁまぁ~海未ちゃん。
でも私も~…」
希「晩夏とはいえ、まだまだ暑いからね~。
はい、タオル!」
ことり「わぁ~!ありがとう希ちゃん♪」
凛「かーよちん!早く着替えてかえろー!」
花陽「あ、えっとね、凛ちゃん…今日は…
あっ、絵里ちゃん!」
絵里「花陽?その…着替えたら、部室で待ってて。」
花陽「は、はいっ!」
去っていく絵里ちゃんと、私を交互に見る凛ちゃん。
そして、閃いた!とばかりに…
凛「ほほ~う…」ニヤニヤ
花陽「!?」
凛「つまり、今日はデートなんだね!
ひゅーひゅー!おっ熱いにゃー!火傷しちゃうにゃー!!」
花陽「デ、デート!とか、そういうんじゃな…
…ある、かも。」
凛「それじゃー凛はお先に帰ろうかなー!」スタタタター
花陽「えっ!?凛ちゃんもう着替え終わっちゃったの!?
って、消えた!?」
凛「まっきちゃーん!!」ダキッ
真姫「わっ、ちょ、抱きつかないで!
着替えられないじゃない!」
凛「ほらほら早く着替えてっ!
一緒にお昼食べに行こっ!」
真姫「え?まぁ、いいけど…花陽は?」
凛「野暮なことは聞いちゃダメだよ真姫ちゃん!
さ、いくにゃー!かよちんばいばーい!」
真姫「こら、待って凛、引っ張らないでー!」
…行っちゃった。
もー!凛ちゃん茶化しすぎだよっ!
普通に練習のあとお出かけするだけで…
にこ「のぞみー!今日のお昼、どこで食べる?」
希「んー…うちはどこでもええよ!えりちは?」
絵里「えっと、今日は花陽と約束があるから…今日は二人で行ってきてくれるかしら?」
希「花陽ちゃんと?…なるほど。りょーかい!
楽しんでな~!」
絵里「お待たせ、花陽。」
花陽「あ、えっと、全然待ってない、です!」
絵里「ふふ、そんなに緊張しなくていいのに。
さ、行きましょ。」
花陽「は、はい!」
もう!花陽のばかっ!
何緊張してるの!相手は絵里ちゃんだよ!
そう!絵里ちゃんと二人で遊びに行くだけ!
絵里ちゃんと二人で…
二人っきりで…
あわわわわ、もっと緊張してきた!!!
海未「あれ?花陽、今日は絵里と帰るのですか?
随分珍しい組み合わせですね。」
花陽「え?あ、うん!これから遊びに行くんだ!」
絵里「そうそう。二人で、ね。」
海未「そうですか。
お気をつけて行ってきて下さいね。」
穂乃果「いいないいないいなあ~!!
穂乃果も遊びに行きたい~!!」
ことり「ほのかちゃん…英語のスピーチの宿題は…?」
穂乃果「ぎくっ」
海未「今日はそれを完成させなければなりませんね。」ニッコリ
穂乃果「うぅ~…」
にこ「ほら、部室鍵閉めちゃうから!
着替え終わったんなら早く外出なさいよね!」
絵里「じゃあ、行きましょうか。」
花陽「う、うん!」
今回はここまでです。
>>21
わかりました。出来る限り書くようにします。
特にシーン毎に日を分けている訳ではないので、もし2時間以上書き込みがなければ多分寝落ちしていると思われます。
そのときは脳内補完(?)で区切って頂けると助かりますー。
てくてく・・・
花陽「そういえば、今日どこに行くか決まってるの?」
絵里「そうね…あまり決まっていないのだけれど…
正直、私は花陽と一緒に居られればそれでいいから。」
花陽「そう、なの?
…!?」
私と一緒ならそれで、って!
うぅ…真顔でそんなこと言わないでよぅ…
絵里「ふふ、顔真っ赤よ♪
でも…それじゃあ困ってしまうものね…
とりあえずお昼を食べたらスクールアイドルショップに行って…その後私の買い物に付き合ってくれると嬉しいんだけど、どうかしら?」
花陽「はいっ!そ、それで大丈夫…だよ!」
絵里「じゃあここの○ックで・・・」
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