【うしとらss】安価で敵を作る (85)

スレタイの通り、安価で敵を作り、物語を作ります。
さとり編みたいな長さだとおもってください。

それではまず敵の名前安価!
>>3

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437832077

北上

次にどんな妖怪なのかを安価。
>>9

>>6

最後にゲスト(登場人物)
名前とどんな人物か。

>>11

しろがね

それではシナリオを書きますのでしばらくお待ちください。

深夜2時。

誰もいない夜道を仕事終わりのOLが歩いていた。

ポーン…

ポーン…

突如として何かが跳ねている音が聞こえてきた。

女性「………誰?」

振り返ってもそこには誰もいない。

ポーン…

ポーン…

聞こえてくるのは何かが跳ねる音だけ。

女性「誰なの…?」

ポーン…

………………

急に辺りは静かになり、OLは戸惑いを隠せない。

女性は周囲を見渡すが、周りには何もない。

だが、彼女にはあいつが見えていなかった。

なぜなら…

シャァァァ

彼女の真上にそいつはいたからだ。

女性は体の真ん中を引き裂かれ、真っ二つになった。

ポーン…

ポーン…

音はOLの元を離れ、跳ねながら暗い夜道へと言えていった。

うしお「って話さ!」

麻子「………よくある話。」

真由子「うしお君が話すと逆に怖くないね。」

麻子「怪談話はうしおには無理ね。」

うしお「どういう事だよ!」

とら「はぁ〜〜〜〜。」

うしお「…どうしたんだとら?」

とら「最近体を動かしてねえから体がなまっちまってる………」

うしお「散歩行きゃあいいじゃねえか。」

とら「そういうなまりじゃねえんだよ!戦いたくてうずうずしてるってことだ!!」

とら「あぁーー!我慢ならねえ!!」

ビューーーーン

とらは空へ飛んで行った。

うしお「お、おいとら!」

うしお「…ったく。世話のかかる妖怪だぜ。」

麻子「ねえうしお。この後一緒にリンおばあちゃんのところに行かない?」

うしお「リンおばあちゃん?」

真由子「麻子の家の隣のおばあちゃんよ。最近よく二人で会いに行ってるの。」

麻子「あんたなら興味を示しそうな話をしてくれるかもね。」

うしお「へぇ〜。暇だし行ってみるか。」

麻子「よっし!それじゃあ行きましょ!」

真由子「ふふふ…麻子ったら。」

うしお「?」

三人はリンおばあちゃんの家に向かうことにした。

麻子の家は中華屋を営んでおり、近所では評判になっている。

だが、半分は味、もう半分は麻子目的の客である。

麻子が店を手伝っていない時は店に平和が訪れる。

そんな店の隣にリンおばあちゃんの家がある。

麻子「リンおばあちゃん!話聞きに来たよ。」

ガララ〜

麻子「あ。」

?「あら?」

うしお「お…おぉ……」

うしおたちの目の前に現れたのは白人の綺麗な女性だった。

髪は短くさらさらしており、肌は白く透き通るような綺麗さで、思わず三人は見とれてしまっていた。

?「bonjour.(ボンジュール)」

麻子・真由子「ボ、ボンジュール…」

うしお「ぼ、ぼんじゅーる!」

真由子「フ、フランスの人なのかな…?」

麻子「多分そう…だと思う。」

?「うふふ…冗談よ。こんにちは。私はエレオノール。フランス人よ。でも日本語も話せるから安心してね。」

麻子「こ、こんにちは。中村麻子です。」

真由子「小林真由子です。こんにちは。」

うしお「蒼月潮って言います。こんにちは!」

エレオノール「元気ねみんな!その元気なくなさいでね。バイバーイ。」

エレオノールはスキップでその場を去っていった。

真由子「すごく綺麗な人…」

麻子「でも明るくてとっても良い人だったね。」

うしお「麻子と違ってな。」

麻子「そうですね違うわね確かに!うしおが真面目になるくらい違うわねー!」

うしお「それは確かに違うなー!!」

麻子・うしお「あはは!」

真由子「うんうん!やっぱり二人はこうでないと!」

リン「おや麻子ちゃん。今日は彼氏を連れてきたのかえ?」

麻子「お、おばあちゃん!違うわよ!友達よ友達!」

うしお「そうそう!友達友達!オ、俺は蒼月潮って言います。」

リン「うしおちゃんか。三人で話を聞きに来たのかえ?」

麻子「そうなんです。」

真由子「またあのお話聞かしてくれませんか?」

リン「良いとも良いとも。私がお役に立てるなら。」

うしお「どんな話なんだ?」

麻子「………辛い話よ。」

うしお「え?」

真由子「うしお君なら解決できるかもと思って連れてきたの。」

うしお「オレが…?」

麻子「とりあえず話を聞いてみてうしお。お願い。」

うしお「わ、わかった……」

麻子「それじゃあおばあちゃんお願いします。」

リン「はいはい。」

リン「そうじゃなー…あれは30年前のことじゃ。」

リン「ある日私と今は亡き夫とデートをしておったんじゃ。しかしのぉ、喧嘩をしてしまって絶縁状態になってしまったんじゃ。」

リン「それで私は仲直りをしようと夫の実家へ行ったんじゃ…じゃがそこに夫はおらんかった。」

うしお「え!?なんでいなかったの!?」

麻子「最後まで話は聞きなさい!」

リン「夫は遺言を残してどこかへ行ってしまったんじゃよ。」

うしお「!!」

リン「遺言にはこう書いておった。」

『私は君を愛する資格はない。この世から消える事で罪滅ぼしとさせてくれ。』

リン「私には何のことかさっぱり分からんかった。必死になってあちこち夫を探しに行ったが、結局見つかりはせんかった。」

リン「今も生きてるかは分からんが、きっと死んどるんじゃろうなー…」

うしお「きっと生きてるよ。」

リン「え?」

うしお「おばあちゃんが信じればきっと生きてるさ!なんならオレが探してるやるよ!その人。」

リン「じゃ、じゃがもう30年も経ってるんじゃぞ?」

うしお「関係ないよ。何か手がかりはないの?」

?『信じればきっと見つかりますよ!なんなら僕も探しましょうか?』

リン「……………」

リン「優しいんじゃな。」

麻子「さすがうしお!連れてきて良かった!」

うしお「で、手がかりは?」

麻子「何か特徴はないの?」

リン「そうじゃなぁ…確か右の耳にホクロがあるんじゃが、それが四角いホクロなんじゃ。」

………

うしお「それだけ…?」

リン「ふむ。」

ズコォ

麻子「な、何か他にない?」

リン「そう言われてものぉ…名前は孝雄で………それから………夫の部屋に落ちてた別の手紙ぐらいしかないしのぉ………」

うしお・麻子「…………」

うしお・麻子「それ!!」

真由子「おばあちゃん見してくれる?」

リン「お好きに見なされ。」

リンおばあちゃんが見せてくれた手紙はボロボロになっていた。

だが、その手紙からはリンおばあちゃんのにおいが染み付いていた。

『北………みな……さんか……………上………リン……………』

これ以上は読み取れない。

うしお達は必死に考えるが何のことかさっぱりだった。

うしお「なんだろうなこれ…」

麻子「リンおばあちゃんの名前が書いてあるからリンおばあちゃんに関連する事だとはおもうんだけど………」

リン「すまんが、私に手伝えるのはこれだけじゃ。すまんのぉ。」

うしお「おばあちゃん待っててくれ!すぐに見つけてくるから!」

リン「はいよ。」

麻子「心当たりはあるの?」

うしお「一つだけだけどな。」

うしおには尋ねたい人物がいた。

その頃とらはかがりたちと談義していた。

雷信「かがり…これはネギだ。私が頼んだのは苗木だぞ。」

かがり「すみません兄上!」

とら「………………」

かがり「どうしたのですかとら様?」

とら「何か騒がしいな…」

雷信「………とら様も感じますか?」

とら「しかもこれはめんどくさいやつかもしれん。」

ザッ

かがり「向かわれるのですか?ならば我々も…」シャキッ

かがりと雷信は鎌を構えた。

とら「違うわい!様子を見に行くだけだ。やつのな…」

かがり「うしお様ですね。」ニコ

とら「フン!やつが無様に負ける姿を見るだけだ!」

とら「それよりかがり。お前人間のような表情するようになったんだな。」

かがり「え?」ポォ…

とら「その笑顔なら人間として生きていけるだろう。」

ビュー

とらは怪しい気の方へ向かう。

かがり「………………」

雷信「ご健闘をお祈りしますとら様。」

つづく…

一旦ここまで!

ただ今製作中ですので今しばらくお待ちください

うしお「雲外鏡のおっちゃん。孝雄って人探してんだけど生きてるかな?」

雲外鏡「突然わしを呼んでも無理なもんは無理じゃ。数えきれぬほどの鏡からどこにいるのかわからぬ男を探すなんて何年もかかるぞ。」

うしお「それでもいい!頼む!」

雲外鏡「………ちょっと待っておれ。」

うしお「?」

雲外鏡「なるほど………これは厄介じゃな。」

うしお「何がだ?」

雲外鏡「孝雄という人間の気配は辿れんかったが、そやつを追っておるやつがいるようじゃ。」

うしお「オレのことだろ?」

雲外鏡「妖怪じゃよ。」

うしお「なんだと!!」

雲外鏡「こいつの名前はよう知っておる。名を北上。凶悪な妖怪じゃ。」

雲外鏡「地図を上下に並べ、北と南を指で三回行ったり来たりすると、現れ、殺したい人物の名前を告げると北上が現れ、その人物を殺しに行く……都市伝説でも有名な話じゃな。」

うしお「そいつがなんで孝雄さんを?」

雲外鏡「わしが知っているのはそやつが孝雄という人間を追っていると言う事だけじゃ。後は自分で調べなさい。」

うしお「ケチだな………」

うしお「でもありがとう!北上って妖怪を探せばいいんだな!じゃあな!」

うしおはその場を走り去った。

雲外鏡「北上には話は通じんぞ…やつは人を殺す機械のようなしもんじゃからな………」

うしおは自室から出てきた。

麻子「部屋で何してたの?」

うしお「考え事だよ。麻子たちはここで待っててくれ。」ダダダダダ

麻子「ちょっとうしお!」

麻子「もう…勝手に一人で突っ走るんだから…!」

真由子「それがうしお君の良いところだけどね。」

うしおは学校の教室へやってきた。

現在教室は無人。

うしお(北上は地図を二枚上下に並べて北と南を指で三回上下させれば出てくるんだったよな………)

うしお(それなら…)

うしお(呼び出して直接聞いてやるッ!!)

うしおは机の上に地図を二枚並べた。

うしお「やるぞ……!」

?「やるのはいいが、北上の強さも知らずに呼ぶとはバカだな。」

うしお「なにィ!!!」

うしお「お…お前は!」

つづく…

おまけクイズ!!

うしおの前に現れたのはだぁれ〜?

1.日輪
2.秋葉流
3.水着日輪
4.ヒーローババーン

正解は…次回!

続きは製作中です。
仕事でなかなか書けないもので…
今月中には絶対更新します

うしお「日輪!!」

日輪「北上は無差別に人を殺す妖怪だ。何も策を考えずに行動すれば死ぬぞ。」

うしお「なんでここにいるんだよ。」

日輪「……そんな事より北上とどう戦うつもりだ?」

うしお「そこは重要だろ!!」

日輪「いいから!どう戦うつもりだと聞いてるんだ!!」グニニィ…

うしお「何を〜!」グニニィ…

日輪「!……ゴホン…とりあえず北上と戦うのはやめろ。お前一人では無理だ。」

うしお「なら協力してくれよ日輪。」

日輪「なに?」

うしお「オレはどうしても北上に聞かないといけない事があるんだ。そのためにはおそらくやつに勝たないといけない。だから協力してくれ日輪。」

日輪「私が協力すると思うのか?」

うしお「してくれないのか?」

日輪「……………」

日輪「北上は不規則な動きで攻撃をする。それはやつが常に跳ね回っているからだ。」

うしお「は…跳ね回ってる?」

日輪「実際に姿は見たこと無いが見た人の情報によるとそうらしい。そして人間を真っ二つにするそうだ。」

うしお「…………」

日輪「どうしたうしお?顔が青いぞ?まさか怖じ気付いたのか?」

うしお「ち…違うわい!」グィッ

うしお(オレが適当に話したホラ話が現実に起こるとは………違う意味で怖くなったぜ………)

日輪「それではやるぞ。」

うしお「おう。」

日輪「本当にいいのだな?」

うしお「当たり前よ!それに日輪もいるんだ!心配なんかしてねえよ!」

日輪「!」

日輪「フッ…」

日輪「安心しろ!この関守日輪の前でお前を死なせはせん!」サッ

日輪は北と南を指で三回往復した。

日輪「北上よ!蒼月潮を殺してくれ!」

北上「そうかい…それじゃあお望みの通りに………」

北上はうしおの真後ろにいた。

日輪「なにィ!!」

うしお「なんだと!?」

うしお「槍よ来いッ!!」

ビュウウウウウ

ガシッィ

うしおは飛んできた槍を掴んだ。

北上「『獣の槍』………懐かしい物を見せてくれたなお主………」

うしお「うおおおおおおおッ。」

カキィッッッ

北上は獣の槍を右手の人差し指の爪で防御した。

うしお「!!」

北上「所詮過去の産物だがな………」

北上「儀式は既に終了した…!お主は殺されるのだ!」

ジジジジジ

日輪「うしお!!」

カキィッッッ

今度は左手の小指の爪で防御した。

北上「すまんなぁ…もう告げた名前を取り消す事はできんのだ。」

日輪(強い…!!こっちは2人がかりなのにまだ余裕なのか!?)

ザファッ

日輪「う……!」

日輪の服が引き裂かれていく。

うしお「日輪ッ…!!」

日輪(今の私たちではこいつには勝てない…)

ザッ

日輪は前に出た。

日輪(などと…!)

その一歩はとても大きく…

日輪(弱音を吐くかッ!!!)

力強い。

ズザァァ

北上「!!」

うしお「日輪!!」

日輪「下がれうしお!」

うしお「!」

北上はうしおめがけて爪を伸ばした。

だが、その一手からうしおは目をそらさない。

シュゥ

サラリと攻撃をかわした。

仲間を攻撃されて黙ってられない。

その意識がうしおをまた強くする。

ズリィ

北上「な……!」

獣の槍は北上を貫いた。

うしお「見逃すなよ…俺の一撃を…!!」

うしお「一瞬もなッ!!」

ズサァァァ

北上「バ…バカな……獣の槍を持ったものがこんなに強くあるはずが……」

うしお「オレが強いんじゃねぇ。お前が弱いんだ。」

北上「………儀式が行われて殺せなかったのはお前とあいつだけだ。」

うしお「!」

うしお「その人は孝雄さんって人か!」

北上「………さぁな。オレは殺す事にしか興味がねえからな。」

北上「だが…」

北上「オレが狙っている奴は途中で名前を言うのを止めて、自分自身を名乗りやがった。『私を殺してください。』ってな。」

うしお「!!」

北上「あんな奴は初めてだ………殺したくても自分自身を名乗られちゃこっちも何もできねえよ。儀式をした本人を殺す事はできないからな。」

北上「だが、あいつは泣きながらこっちを見ていた。それだけだ。」

日輪「………では退散させてもらおう。」

北上「おっと……」

シュワァァァ

北上の体が消えていく。

日輪「逃げる気か!」

北上「次の儀式人がお呼びだ…」

うしお「待て北上!お前にはまだ聞くことが…」

北上「言っただろ…殺す事しかオレにはできねえんだ………」

北上は姿を消した。

うしお「………」

日輪「これからどうするんだ?」

うしお「心配すんな。オレでなんとかするから。」

うしお「オレと言うより“あいつ”だけどな…」

うしお「そんじゃな!」

日輪「ま…待てうしお!」

うしおは走っていく。

うしお「あ!」

バッ

うしおを振り返った。

うしお「あんがとな日輪!これからもよろしく!」

日輪「!」

ダダダー

うしおは走り去ってしまった。

日輪「…………」

日輪「気に食わんやつめ。」

つづく…

長らくお待たせしましたが、今回はここまでです。

しろがねもこの後登場予定です。

来週の水曜更新予定

うしお「とらの野郎どこぶらついてんだ。」

ドン

うしお「あ、ごめんなさい。」

エレオノール「あら?あなたは…」

うしお「エレオノールさん…?」

エレオノール「あなたはリンおばあちゃんの家にいた子ね!」

うしお「は…はい。」

エレオノール「また会えたのはきっと何かの縁ね!暇ならお茶でもしない?」

うしお「い…いいんですか?」

エレオノール「もちろん!」ニコォ

うしお(可愛い…)

うしおはエレオノールとファーストフード店に向かった。

エレオノール「ハンバーガーを二つください。」

うしお「エレオノールさんはリンおばあちゃんの家に何の用があったんですか?」

エレオノール「ふふふ…それはね…」

?「おいコラァー!」

うしお「!」

子供「すみませぇーーーん!」

ガラの悪い男「すみませんで済むかガキィッ!」

うしお「なんだあいつ…子供相手に…」

うしお「ここは止めねえとな………」

エレオノール「……」ダッ

うしお「エレオノールさん?」

タッタッ

ガラの悪い男「なんだお前?」

エレオノール「うちの子供が失礼したみたいですね…ごめんなさい。」

ガラの悪い男「あんたのガキか。こいつが俺の足にぶつかりやがったんだ。親なら責任とってもらわねえとな。」

エレオノール「もちろんですわ。」

エレオノール「体でもなんでも償わせてもらいます。」グイッ

エレオノールはガラの悪い男に一歩詰め寄る。

ガラの悪い男「お!」

うしお(あいつ胸見てやがるな…
!)

エレオノール「この子の責任は私の責任…たとえこの子が人を傷つけたとしてもそれは私の教育が間違っていたと言うことです。」

エレオノール「だからあなたの思う責任の取り方を私に教えてください。」

ガラの悪い男「そ…そうだな……それなら………」

エレオノール「ですが………」

エレオノール「もし、あなたがこの子に手を出した場合…笑顔を奪った場合は……」

エレオノール「どうなるか分かりませんから………」

ガラの悪い男「!!」ゾッ

ガラの悪い男(な…なんだこの女
…!この殺気は………こいつヤバイ奴か…!!)

ガラの悪い男「そ…そういえば用事あるの思い出した!早く行かないと…」

エレオノール「責任はどうなるんですか?」

ガラの悪い男「へ?」

エレオノール「この子があなたにした責任はどうすればいいのですか?」

エレオノール「教えてください。」

ガラの悪い男「ひ…」

エレオノール「私にその責任を…」

ガラの悪い男「ひぃぃぃぃ!!!」

ダダダ

うしお(すげぇ…エレオノールさんが言葉だけであの男を追っ払いやがった………それにあの演技力………女優なのかな……?)

母「たかしィッ!」

子供「お母ちゃーーーーん!!」

母「あ…ありがとうございますゥゥゥ!!うちの子供を助けていただいて………」

子供「怖かったよぉ………」

子供「う……ぅ……」

エレオノール「……………」

エレオノール「ねぇうしおくん。」

うしお「?」

エレオノール「ちょっと手伝って欲しいんだけど…」

うしお「え?」

子供「うぅ……」

母「たかし……ほら帰るわよ。」

うしお『たかしくん。ほら泣き止んで!』

子供「う……?」

エレオノール「この子はうしおくんって言うの。たかしくんが泣き止まないから来てくれたのよ。」

うしお『そうだぜー。俺、お前が泣き止まないと俺も泣き止まないからな。』

うしお『うええええーーーん。』

エレオノール「ほらお菓子。」

うしお『もらいます。』

エレオノール「たかしくんが泣き止むまで泣き止まないんじゃないの?」

うしお『何のことだぁ〜?』ポケェ〜

うしおはエレオノールの腹話術人形の振りをした。

うしおはそれに合わせて表情や動きを作った。

それをたかしくんは真剣な目で見ていた。

うしお『お菓子くれないと泣き止まないからな!』

うしお『うええええーーーん!』

エレオノール「べろべろばぁ。」

うしお「ぶ……!」

子供「ははは!」

うしお(たかしくんが笑った!)

エレオノール「たかしくん。その笑顔とても素敵よ。」

エレオノール「その笑顔は絶対になくしちゃダメ。あと…」

エレオノール「たかしくんのお母さん。」

母「は…はい。」

エレオノール「たかしくんを大切にしてください。この子の笑顔を守り続けてあげてください。」

エレオノール「そしてたかしくんが大きくなったら今度はたかしくんがお母さんの笑顔を守ってあげてね。」

子供「うん!」

母「は…はい……」

子供「お母さん帰ろう!」

母「本当に……ありがとうございました。」

うしお『じゃあなたかしくん!』

子供「バイバーイ!」

その後、ハンバーガーを食べた二人は外へ出た。

うしお「エレオノールさん。あなたは何者なんですか?」

エレオノール「うふふ…ただの旅人よ。2人で旅してるんだけど、今は別れて行動してるの。」

うしお「2人で旅って怖くないんですか?」

エレオノール「別に怖くないわ。過去にすごい怖い場面に何度も遭遇したからかしら。」

エレオノール(本当はあの人が頼りになるからかも…)

うしお「無茶はしちゃダメだぜ?」

エレオノール「え?」

うしお「もし何か困ったことがあったら連絡してくれよ!例えどんなに離れた場所でも俺が助けに行くから!」

エレオノール「……ふふふ。」

エレオノール「お坊っちゃまみたい。」

うしお「お…俺はお坊っちゃまじゃないよ!」

エレオノール「ふふふふ…ははは!」

エレオノール「やっぱりお坊っちゃまね。」

うしお「違うって!」

うしお「!」ビクッ

うしお(この気配………やっと見つけたぜ。)

うしお「エレオノールさん。そろそろ俺行くね。」

エレオノール「うん。」

エレオノール「あ。」

エレオノール「うしおくん。」

うしお「?」

シュッ

バッ

エレオノールはうしおにネックレスを渡した。

うしお「これは?」

エレオノール「あなたが探してる人の物よ。」

うしお「!!孝雄さんのか!どうしてエレオノールさんが!?なんで僕に!?」

エレオノール「私も孝雄さんを探してたんだけど、あなたの方が見つけるの早いと思ったのよ。」

エレオノール「うしおくんならきっと見つけられるわ。私が言うんだから間違いない!」

うしお「えぇ……」

?「エレオノール!!」

エレオノール「あ。もうそんな時間か。」

エレオノール「じゃあねお坊っちゃま。」ニコォ

エレオノールは小躍りしながら去っていった。

?「やけに元気だな。どうした?」

エレオノール「お坊っちゃまに似た子に孝雄さん探しを任せたんだ。」

?「なにィッ!」

?「……ま、そいつが勝に似てるんだったら大丈夫かもな。」

エレオノール「あの子なら…ね。」

?「元はと言えばお前が道端であのおばあちゃんに声かけて勝手に依頼受けただけだしな。」

エレオノール「あのおばあちゃんを笑顔にしたかったけど、うしおくんに取られちゃうなー。」

?「さてと、次の町に行きますか!」

エレオノール「ええ!」

うしお「………お坊っちゃまじゃねえっての…」

つづく。

1日遅れの更新になったことをお詫びします。

うしおはエレオノールと別れた後、麻子と真由子と共にリンおばあちゃんと街を歩いていた。

うしお「いや〜、今日は良い天気だなー!」

麻子「突然呼び出して何よ!」

真由子「もしかして見つかったの?」

うしお「………いーや。」

麻子「なーんだ…」

リン「探してくれるだけでもありがたいありがたい。」

麻子「リンおばあちゃん…」

うしお「何暗い顔してんだよ!笑顔笑顔!ニィー!」

麻子「面白い顔!」

うしお「バカにしてんだろ。」

麻子「もちろん。」

真由子「落ち着こうよ二人とも。」

リン「あの人ともこうやって喧嘩をしたねー。」

うしお・麻子「………」

うしお「麻子!真由子!あっちのソフトクリーム買ってこようぜ。リンおばあちゃんはここで待っててくれ。」

麻子「え?なに?」

真由子「突然どうしたの?」

うしお「いいから!」

三人はリンおばあちゃんから離れた。

リン「あの子たちは本当に良い子だねぇ…たとえあの人に会えなくても満足だよ……」

?「探しものですか?」

リン「!」

?「? どうなされました?」

リン「え…えぇ…人を探してるんです。」

?「そうなんですか…ですが……」

?「信じればきっと見つかりますよ。なんなら私も探しましょうか?」

リン「!」

リン「そ…その耳のほくろは……」

?「これですか?これは生まれついてなんです。珍しいでしょ?耳に四角いホクロなんて。」

リン「うぅ……ううぅ……」

?「嬉しそうですね。」

リン「やっと見つかったんですもの………もう無くしませんから…………」

?「それはそれは。」

?「申し訳なかったねリン。」

リン「もう二度といなくならないでおくれ…」

?「………もちろん。落としたりなんてするもんか。」

?「私の大事な宝物をね………」

………

とら「………ったく。二度とうしおの頼みなんか聞くもんか。」

うしお『頼むとら!この人をお前の力で探してくれ!頼む!』

とら「どれだけの妖怪から情報を集めたと思ってんだあのバカは…」

とら「人間はこれだから面倒くさいんだ…」

真由子「とらちゃん!!」

とら「ゲッ!」

うしお「おいとら!お礼にハンバーガー奢ってやるから来いよ!」

とら「誰が行くか!」

真由子「お願いとらちゃん!」

とら「…………」

とら「たんまり食ってやる!」

真由子「やったー!」

麻子「良かったねリンおばあちゃん。孝雄さんが見つかって。」

うしお「やっぱり笑顔が一番だぜ。」

うしお「な、とら?」

とら「早く食わせろ真由子!」

うしお「話を聞けぇーッ!」

麻子「はははは!」

真由子「ふふふふ!」

うしお「笑うなー!」

ー完ー

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom