[恋姫無双]誰が為の理想[初心者注意] (88)
―――草原地帯を抜ける街道を馬の群れを連れた行商人の一団が歩いていた。
中央に馬主を載せた馬車群が5台あり、周りを馬で囲って列をなしている。
馬は数百頭はいるだろうか。みな体格がよく、列を乱すこともない。なかなかの値段で売れそうだ。
その周りに3~4人ほどの集団が4つほどあり、前後左右に分かれて周りを警戒しながら
楽しげに仲間と話の花を咲かせている。その中でも一段やかましい3人組が右方向を警戒していた。
「しっかし、兄貴もよくこんな割のいい護衛話見つけられましたね。しかも荷物を馬車に載せていいなんて
破格の条件ですよこれ。」
「まぁ、ちょっとしたコネがあってな。運が良かっただけさ。それに目的地は
あの袁家の本拠地南皮だからな。こんだけ毛並みのいい馬ならあそこの派手好きなご当主様なら
いくらでも買うだろうよ。」
「ああ、そりゃそうだよね。なんせ噂じゃ髪に合わせて金の鎧つけて出陣したとか言われてたものね。
これは売れるだろうね~。素人の私から見てもいい馬だもの。」
「お前、素人って元は商人だろうが。馬の見分け位余裕だろ?」
「商人って言っても色々だろうし、私みたいな個人の行商程度では
馬なんて高級品、扱えないよ。そして、一人でこんなにつれて歩けるほど私は腕に自信がない!」
「いばって言うことか。しかし、流石に冀州に入ってからは賊も出てこないし、平和な旅だな。」
「天候も穏やかな物ですしね。これならおいらたちの目的の日までに間に合いそうですね♪」
「そのためにさんざん金稼いで南皮まで来たんだものなぁ・・・絵姿以上に可愛いといいんだが。」
「むっふっふ~。それについては私の腕を信じて頂戴な。鄴で見たときの女神様に会えた感動を
伝えられる会心の作さ♪」
「ならいいんだが・・・そういやあの荷物もお前の意見で作ったけど、あんなの何に使うんだ?
500程作ったけどさ。あれ、売れなかったら大損だぞ。」
「同じ趣味を持った仲間たちに連帯感持たせるのにいいと思わないかな?それに、いい思い出を
形に残るもので残せるんだから誰だって欲しがるでしょ。」
「そこは姉御の方が兄貴よりも経験豊富ですしね。姉御に任せておけば大丈夫でしょ。」
「俺らも金出してるんだから、ちゃんと売れよ~。売れ残ったら体で払ってもらうからな。」
「うわ~・・・その返しは引くわ~・・・」「ですね、女性に言うことじゃないです。」
「そんだけ言っとけば必死で売ろうとするだろうよ。大体、お前襲うより娼館のねーちゃん買う方が
よっぽど気持ちいいわ。なんでお前で満足せにゃいかんのだ。」
「それもそれでひどくない?もし全部売れたら三日くらい奴隷にしてやるから覚えておきなよ。」
――そんなとりとめのない会話をつづけながらも警戒は忘れておらず、それぞれ双剣、戟、弓をいつでも使える
状態で保ちながら歩いていた。
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――三日ほど野宿や途中の村での休息を交えながら歩くと、遠目からでもわかるほど高くそびえたつ石壁が目前に迫ってきた。
冀州第一の都市としても、四世三公の名家袁家の当主袁紹が本拠地とすることでもその名を知られた南皮である。
「やっと着いたっすね~・・・十日がめっちゃ長く感じたっすよ。」
「誠治は護衛初めてだっけか?一人で旅するよりよっぽど楽だぞ。警戒方向も今回は一方向だけだし。」
「そうだよね、一人で旅すると夜も浅く寝ないと危険だし、そもそも深く眠れるほど気が休まらないものね。
特に私なんか腕に自信ないからホント怖かったよ。」
「まぁ、一番楽なのは軍隊の後ろにくっついて動くことだな。賊も襲ってこないし、寝るとき注意するだけでいいし。」
「やっぱり濮陽で兄貴に付いてきてよかったっすよ。おいら一人でだったら絶対南皮まで来れなかったでしょうから。」
「まあ、お前常識無いけど、力だけはあるもんな・・・賊相手に楽できるし知識を教えるくらいはかまわんよ。」
「ほら、手続き済んで中に入るみたいよ?行きましょ。」
馬の群れに合わせて、3人は門衛を横目に城壁の中へと進んでいった。
どうも、初めまして。よそ様の恋姫SSを見てたら自分でも書きたくなってスレ立ち上げてしまいました・・・
タイトルでも書きましたが、これが初めてのSS制作ですので誤字脱字、変な文法など幾らでもあると思います
そういったご指摘や感想を教えてくださるとうれしいです。
人間などそう多くはない。又、子供でも労働力に駆り出されるのが普通の時代だ。民衆の多くの親が自らの職に就くのに必要な知識だけ教えて、読み書きなどは教えなかった。当たり前だ、親も解らないのが普通だったのだから。
これの事ですかね?すいません、気づいてませんでした・・・
ご指摘ありがとうございます。試行錯誤して書いてますんでまだまだあるかもしれません。
その時はまたご指摘お願いします。こちらでも気を付けて書くようにいたします。
その点、誠治はむしろ読み書きできる時点で十分な知識を持ってるのである。
「私は適当にぶらつくかな~。今から許可証貰って広場で売るには遅いしね。」「そうか、じゃ別行動だな。」
「気を付けてくださいね、姉御も武芸覚えてるとはいえ、人数居たらきついっすよね?」
「心配してくれてありがとね~♪でもね、お姉さんの一番の特技は逃げることだからね。
それだけは誰にも負けはしないよ!安心して!」
「それを聞いてどう安心すればいいんすか・・・兄貴もそう思いますよね?」
「まぁ、艶本みたいなことにはならんだろ。灯里だし。」
「いつものことながら私を女扱いしないわね、あんた。」
「そりゃ兄貴っすからね。姉御も姉御で男らしい格好と性格してるし。」
「一人旅だとこうなるのよ、大体の腕に自信ない女は。すいませ~ん、お勘定お願いしま~す。」
食堂の娘に勘定を支払って、3人は2人と1人に分かれて歩き出す。
from????
南皮の大通りを政庁の方から3人の美少女が気分良さげに歩いてくる。
地味な服装ではあるが、明るい髪の色と何よりも美少女ばかりということもあり周囲の人目を集めていた。
一部の視線は桃髪の少女の巨乳というべき胸に注がれているが・・・男の悲しいサガである。
「ついにこの南皮で私たち「数え役満☆姉妹」の公演が出来るのね!私たちの人気もずいぶん上がったよね~。」
そんなことも気にせずに、水色の髪のはつらつとした少女がで後ろの桃髪の姉と紫髪の妹に声を掛ける。
丸で、自分たちが注目されるのは当然というような自然な態度だ。横の二人も、それは変わらない。
「ちー姉、むしろここが一番の難関なのよ?私たちが今までしてきた場所は、助平親父が太守の所ばかりじゃない。
公演許可だって実質幻術でいい夢見せただけで、私たちの人気が認められてじゃないし・・・。
そういう意味ではここの太守の袁紹様は女性だし、派手な物が好きらしいから演出はふんだんに使っていくわよ。
今回の許可貰ったのってかなり大規模な舞台だからここで大失敗するともう再起不能だしね。」
紫髪の眼鏡の少女が眼鏡の位置を直しながら二人に言い聞かすように話す。
「ド派手な演出ねェ・・・煙と光はいいとして、水でも操ろうかしら?霧状にしておけばそこまで濡れないし
後は衣装よね。派手すぎても袁紹様より派手だとあれだし・・・やっぱ露出大目かな。」
自分たちが持ってる衣装を思い浮かべながら演出の案を練っていく。
「やっぱりまだ女性客までは気にするのは難しいわね。ファンの大多数は男性だし・・・
お色気路線で行きましょ。男性向けに動き回っても見えそうで見えない程度の露出ね。
特に、姉さんは胸を強調するように直した方がいいわね。それが動き回るなんてもはや凶器よ。」
「ふぇぇ!?れんちゃん、私凶器なんて持ってないよぅ!ちーちゃんも持ってないのわかるよね!? ね!?」
「いや、天姉ぇのそれは凶器だから・・・」「いい加減認めてよ。姉さん。」「うぅぅ・・・ひどいよぉ。」
桃髪の少女があわてて首をぶんぶん振って否定する。言動を聞く限り、結構な天然のようだ。
しかし、それに合わせるように巨大な質量をもった破壊兵器も上下左右に暴れまくる。
がっくりとうなだれた桃髪の少女を放っておいて、二人は話を続ける。
「あとは、次の公演どこにするか考えないとね。ここが成功すれば人気は鰻登りだろうからそれを逃したくはないわ。
人気が出たなら早い内に固めたいし、冀州のどこかで一月以内でできればいいけど・・・」
「うーん・・・鄴はもう公演しちゃったし、二度目はあんまし受けないよね。もうちょっと不動の人気じゃないと。」
「あ~、そういえばこの前来てたお手紙の人の所は~?すごい歓迎するって書いてあったでしょ~?」
「そんなのも来てたわね。波才さん・・・だっけ?場所は・・・平原よね。冀州内だし、そこまで遠くないわね。」
「そしたらそこにしようよ~。ファンの人のお願い叶えたいし~。」
「そうね、とりあえずはそこに決めましょうか。そしたら御返事書かないとね。」
「波才さんいい人かな~?」「大丈夫よ。いざとなりゃ幻術あるし。」「姉さんの胸もあるしね。男ならいちころよ。」
「ふぇぇぇ!またれんちゃんがいぢめる~!」
周囲の人目を集めながら三姉妹は姦しく話を続けていく。まだ、自分たちを待ち受ける波乱の未来など知らずに・・・
乙
三姉妹の掘り下げとか期待ですねえ
そっからどう絡んでいくのとかも・・・ww
個人的には一番上のおねーちゃんが一番好きです!
かーわーいーいー
後、桃香開始と桃香終了と桃香予告があるとレスしやすいとおもうのですよ、あうあう
>>21もしかして・・・一ノ瀬さん?
私も一番上のおねぇちゃんが好きですww桃香は・・・うん、あれだ。今の考えではかなり重要になりそう。
CPBを発揮できるかはわからないですが・・・。
投下開始と投下終了は確かにやった方がいいですね。ただ、投下予告はめっちゃ不定期だからなぁ・・・。
時間が決まってる仕事してるわけではないので。
小野妹子「なんか文句あんのかよ」
ジャンヌダルク「所詮お飾りですから私は別枠なんですね」
冗談はともかく、もう少し有名どころ(公孫越とか)ならともかく噛ませ犬なこいつらの名前だけで三国志の時代だと思うのは森本一久とか、もしくは七本槍の地味な方の加藤の名前を聞いて戦国時代だと気付くようなものだと思うんですよ…このことから楽人君はかなり三国志好きなのかと思ったのですが演義しか知らないらしいですし、知識の偏り方に違和感を感じました
まあ知識の偏りと言う意味では原作主人公の一刀君も負けてはいないのですが
はい、みなさんどうもこんにちは。楽人です。いや、やっぱり楽観はよくないですねアハハハハ・・・
今私が何してるかって?それはね・・・
「やぁ、初めまして蔡瑁君。いつもお父上には仕事を助けてもらって助かってるよ。今日はよろしくね。」
「アッハイ。ヨロシクオネガイイタシマス・・・。」
劉表様と1対1の面接中なんです―――!
正確には隣に劉表様のご息女である劉琦様もいらっしゃるけど・・・まぁ多分会話には絡んでこないよな。
俺に顔見せるためか、劉琦様がなつくかどうかも調べるつもりなのかね?
ええ、まさか劉表様がここまで積極的に娘の御学友選別するとは思いませんでしたよ、はい。
何聞かれるんだ俺・・・
「親ばかと言われそうだが可愛い一人娘の為にできる限りのことしてあげたくてね。少し質問させてもらうよ。」
「お、お父さん!」
あ、劉琦様顔真っ赤にして恥ずかしがってる。地味でおとなしそうな印象だったけどこうしてみるとちょっとかわいい・・・
「さて、最初の質問だ。君は20年後には何がしたいかな?娘の側近になった状態でさ。」
いきなり難しい質問が来たんですが・・・どう答えりゃいいんだこれ。
「そんな考えなくてもいいさ。ただ、したいことを語ってくれればいいさ。」
10にもならない子供にそんなこと聞いてどうすんだと思うんだが・・・こっちだとこれが普通なのか?
「そしたら・・・交易がしたいです。」
「交易?どうしてかな?さっきこれを聞いた子は平和の為に頑張りたいって言ってたけど。」
やっぱそういう漠然としたものになるよな。そりゃ。
「昔、父の仕事の関係で仲良くしてた商人の方が、扶南国という所から届いた椰子の実というものをくれたんです。その味が忘れられなくて・・・もっと交易が活発になれば椰子の実もたくさん食べられるかなって。」
「ふむ・・・。」
劉表様考え込んじゃったよ。え、これOKなの?アウトなの?
乙&誤字報告です
>>56「親ばかと言われそうだが可愛い一人娘の為にできる限りのことしてあげたくてね。少し質問させてもらうよ。」
○ 「親ばかと言われそうだが可愛い一人娘の為にできる限りのことをしてあげたくてね。少し質問させてもらうよ。」
微妙なところですが 「お、お父さん!」 は 「お、お父様!」 の方が領主の娘としてはポイ気がします
まあ年齢を考えるとどちらでも問題はないかもしれませんが…なんとなく劉表様はそういう躾に厳しそうなイメージが
今回は娘さんへの顔見世という突発事態!(笑)主人公は中身年齢足しても年上の劉表様にどこまで見透かされるでしょうか?
それにしても20年後とは…年齢一ケタの餓鬼に聞く質問じゃないよな、何考えてるなろう?
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