秀吉「ラムネ色の日曜日」 (26)

秀吉「……」ソワソワ

秀吉(まだかのう…)

明久「おーい!秀吉ー!」

秀吉「おぉ明久!」

明久「ごめんごめん。昨日色々考えてたら寝坊しちゃってさ」

秀吉「別に予定時刻に遅れたわけではないからいいのじゃが…」

明久「?」

秀吉「お主後ろ髪の寝癖凄いぞ」

明久「えぇ嘘!そんなに!?一応は直してきたんだけどなぁ」

秀吉「ふふっ」

明久「うぅ、後でトイレで直すことにするよ…」

秀吉「そうしてくれ。で、今日は何処から周るのじゃ?」


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明久「あ、うん。最初は映画から行くつもりなんだけど」

秀吉「映画のう…。この時間から入ったら、昼ご飯を食べるのに少し中途半端な時間にならんか?」

明久「え、そっかな?最悪別に食べなくてもよくない?」

秀吉「お主と一般人を一緒にするでない…。先に昼ごはんをそこの公園で食べてから行くぞ」

明久「え?秀吉何か買ってたの?」

秀吉「買ってはおらん。ほれ」ヒョイ

明久「……………秀吉。これはなにかな……?」

秀吉「弁当に決まっておろうが」

明久「もしかしなくても秀吉が作ったやつ?」

秀吉「?そうじゃが」

明久「我が家の家宝にするよ!!」

秀吉「今すぐ食べてくれ」





明久「うーん美味い!背景が宇宙空間になりそうだよ!」モグモグ

秀吉「それは良かった」

秀吉(何度も作り直したかいがあったのう…)ホッ

秀吉「それで、何の映画を見るのじゃ?」

明久「そりゃあやっぱり男女で映画を見るって言ったら恋愛じゃない?」

秀吉「恋愛か…。男女の部分は敢えてつっこまんでおくが、ワシは極道映画が見たいんじゃが」

明久「えぇ!?なんでさ!秀吉みたいな女の子がそんなの見ちゃだめだよ!」

秀吉「ワシは男じゃ!次の演劇が少々極道チックでのう、参考にしてみたいのじゃ」

明久「えぇー……」

秀吉「譲る気はないぞ」

明久「解ったよ。秀吉そうなると頑固だもんね。じゃあ極道映画でいいけど、その代わり…」

秀吉「む?」

明久「スカートに履き替えてくれないかな!!」

秀吉「意味不明じゃのう」





明久「くぅううう!面白かったね秀吉!特にベンが仲間は絶対に売らねぇ!って言ったとことか最高だったよ!」

秀吉「そ、そんなに喜ぶとは思ってなかったのう」

明久「内容も面白かったけど、何より秀吉が見たいって言った映画だからね!それだけで僕は最高だったって思うよ」ニコ

秀吉「ッ!///」

秀吉「つ、次はどうするのじゃ?」

明久「次はおやつになんか食べない?」

秀吉「おぉいいのう。だけどあんまりおしゃれな店は嫌じゃなぁ」

明久「だったら近くのクレープ屋さんなんてどうかな?昔食べたけど美味しかったよ」

秀吉「じゃあそこに行こうかの」





明久「ーーん、見えたよ秀吉。あそこ」テクテク

秀吉「クレープを食べ終わったら次は何処行くのじゃ?」テクテク

明久「うん、近くの遊園地に行こうと思ってるよ」

瑞希「…あれ?明久くん?」

美波「え?アキ?」

明久「ひ、姫路さん!?美波!?」




美波「なんでアキがこんなとこに一人でいるの?」

明久「え?一人じゃないよ?」

秀吉「おぉ、島田と姫路ではないか」ヒョコ

瑞希 美波「!!」

瑞希「み、美波ちゃん、これは…」コソコソ

美波「えぇ、解ってるわ」コソコソ

瑞希「…明久くん」

明久「ん?」

瑞希「今から何処かに行くんですか?」

明久「……近くのショッピングモールだよ?」

秀吉(え)

瑞希「美波ちゃん」コソコソ

美波「えぇ」コソコソ

瑞希「それじゃ明久くん、私たちは食べ終わったので」

美波「またねアキ」

明久「うん、じゃあね」

美波「んじゃ先回りするわよ」コソコソ

瑞希「はいっ」コソコソ

秀吉「……」ポカーン

明久「どしたの?秀吉」

秀吉「いやまさか明久が…」

明久「あぁ今のこと?いやぁあの二人に行き先伝えたら先回りされそうな予感がしてさ」

秀吉「頭を使えるとは!」

明久「そっち!?」

秀吉「明久、なにか変な物食べてないか?」

明久「食べてないよ!…あ、でも」

秀吉「なんじゃ?」

明久「秀吉の愛妻弁当食べたから、それで賢くなったのかも!」

秀吉「…そんなんで賢くなるのならいくらでも作るぞ?」

明久「じゃあご飯と味噌汁で」

秀吉「誰が朝ごはんの話をしたんじゃ!」

明久「へへへ。ていうか早くクレープ頼もうよ?」

秀吉「おぉ、そうじゃったな」







秀吉「いやぁ、美味しかったのう」

明久「そうだね!じゃあ次は遊園地に行こっか」

秀吉「うむっ」

ポツポツ…

明久「ん?」

秀吉「む?」

ザーーーーッ!

明久「うわ、通り雨!?秀吉急ご!」ギュ

秀吉「えっ?ちょっ、明久!?」

明久「えぇ!?なに!?」タッタッタ

秀吉「べ、別に一人で走れる!手は繋がなくてもいいぞ!」タッタッタ

明久「あ、ごめんっ。つい」パッ

秀吉(あっ…)






明久「…ふぅ着いた。ちょうど雨止んだね」

秀吉「そうじゃな、何から乗る?」

明久「んーさっきの通り雨で帰っちゃった人もいるみたいだし何処も空いてるからなぁ。秀吉はなんか乗りたいものあるの?」

秀吉「じゃあ定番にジェットコースターかのう」

明久「よし来た!」




ガタン ゴトン…

明久「ジェットコースターってこの登る時が一番緊張するよねー」

秀吉「ふふっ、そうじゃな」

ガーーーーーッ!

明久「うっはーー!」

秀吉「おぉーーっ!」

明久「楽しいねぇ!秀吉!」

秀吉「う、うむっ///」

秀吉(さっきから安全バーを握った手がちょくちょく触れておってそれどころではない!)

秀吉(…明久は、どう思ってるのかのう)

プシューーーーー

明久「んーー!楽しかったぁ」

秀吉「そ、そうじゃなっ///」

明久「次はどこ行く?お化け屋敷とか?」

秀吉「いいのう。なにしろプロが演る怖がらせた方じゃ。参考になるかもしれん」

明久「遊園地のお化け屋敷に求めることじゃないよ!秀吉!」

秀吉「?そうかのう」

明久「まぁ、秀吉が楽しいならなんでもいいけどね」クス

明久「行こっか!」ギュ

秀吉(あっ…///)







明久「ふわぁ…。今日はいっぱい遊んだね」

秀吉「そうじゃなぁ、ワシももうクタクタじゃ」

明久「あ、じゃあ最後にあれ乗って帰ろ」クイ

秀吉「観覧車か」

係員「最後の一周ですよー」

明久「あ、乗りまーす!」

係員「はーい、どうぞ」ガチヤ

明久「……フゥ」

秀吉「今日は楽しかったのう」

明久「ほんと?そう言ってもらえると嬉しいなぁ。昨日遅くまで何処行こうか考えてたから…」

秀吉「もしかして寝坊した原因はそれか?」

明久「えへへ…」ポリポリ

秀吉「全く…。ありがとう、明久」

明久「じゃあご褒美にキスしてくれる?」

秀吉「なんでそうなるのじゃ!?」

明久「えー、してくれないの…?」

秀吉「うっ…。だ、だからワシは男じゃと言っておるじゃろ」

明久「……関係ないよ」

秀吉「え…?」

明久「秀吉が男の子だろうと女の子だろうとホントはどうでもいいんだよ」

秀吉「明、久……?」

明久「僕は、秀吉っていう一人の人が、心から好きなんだから」

秀吉「ッ!?///」

明久「ま、まぁでも秀吉が嫌っていうなら別にキスはーーー」

チュ

明久「ーーーーーーーーーへ?」

秀吉「ワシもじゃ……」

明久「え?ひ、秀吉なんて?そ、それより今ーーー」

秀吉「ワシも明久が好きじゃ!///」

明久「えぇっ!?嘘ッ!!」

秀吉「わ、ワシはこういうことで嘘はつかん!な、なんなら別にもう一回してもいいのじゃぞ?」

明久「ちょ、ちょっとタンマ!あまりの事に頭がついてってない!」

秀吉「だ、だから!ワシも明久が好きじゃ!!///」

明久「う、うそ。げんじつとはおもえない。これはゆめかな?」

秀吉「落ち着け明久。漢字変換能力が失われておるぞ」

明久「いやだって本当に夢みたいだもん。大好きな人に好きって言われるって」

秀吉「そ、それを言うならワシだって一緒じゃ」

明久「え、えへへ。そっかぁ」

明久「ね、秀吉」

秀吉「ん?」

明久「もう一回キスして」

秀吉「…恥ずかしいのじゃが……」

明久「さっきもう一回してくれるって言ったじゃん!」

秀吉「うっ…。バカのくせにそういうことは忘れないんじゃな」

明久「ひどいよ秀吉!」

秀吉「ふふっ。冗談じゃ、目をつむれ」

明久「うん」

秀吉「……」

チュ

明久「んっ……」

秀吉「うぅん…」

明久「ぷはっ」

秀吉「ふうっ」

明久「えへへ。ねぇねぇ秀吉」

秀吉「なんじゃ?」

明久「大好きだよ!ずーーっと一緒にいようね!」ガバッ

秀吉「うわぁ!?明久解った!ずっと一緒にいるから!今は離すのじゃ!抱きつくな!」

明久「……もう一回キスしてくれたら離れてあげる」

秀吉「……全くお主は」

明久「へへ」

チュ

明久「ぜーーーったい大切にするからね!秀吉!」ガバッ

秀吉「こ、こら明久!約束が違うぞ!抱きつくな!」

ーーーfinーーー

おまけ

瑞希「くしゅん!」

美波「遅いわね、アキたち…」

瑞希「で、でも待ってればきますよ!」

美波「そ、そうよね!?あのアキに、まさか違う目的地を言うなんてそんな知恵があるわけないもんね!」

瑞希「はい、だから待ってましょう!」

美波「えぇ!」

美波「……それにしても遅すぎない?もう10時すぎよ?」





明久「秀吉、式はどこであげようか?」

秀吉「少し気が早いじゃろう明久」クスッ

本当に終わり

ラムネ色の日曜日を久しぶりに聞いたらテンション上がって書きたくなった。もしこのSSを読むんならそっちも聞くとより秀吉が可愛くなるかと

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