武闘家「賢者に転職しました」 (16)
勇者「武闘家さん」
武闘家「勇者く……様、私はもう武闘家じゃなくて賢者だよ……ですよ」
勇者「いやそう言われても……」
武闘家「とにかく賢者になったんです!これで魔法も使えますよ!勇者く……様に頼りきりでしたからね」
勇者「うーん……まぁ頼もしいかな?それなら、あっ早速モンスターだ、早く武闘家さんのレベル上げないと」
武闘家「だから賢者です!まったく……いっく、いきます!」ダッ
勇者「あっ武闘家さん!まだ魔法も覚えてないのに!」
武闘家「初級物理魔法!鉄拳!」ドゴシャ
モンスター「ゴフォッ」ドサッ
勇者「……」
武闘家「ふぅ……やっぱり魔法はいいですね勇者君……様」
勇者「ウンソウダネ」
武闘家「よし!このままレベル上げしましょう今日は」
勇者(必要なのかな?さっきの僕でも何回か斬らないと倒せないのに、て言うか物理魔法て……)
武闘家「頑張るぞ!じゃない頑張らないと」
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勇者「ふぅ……結構倒したね」
武闘家「レベルも上がって新しい魔法も覚えましたしね」
勇者「……ちなみにどんな?」
武闘家「あっちょうど敵が出ましたね、新しい魔法をお見せします!」ダッ
勇者「やっぱり近づくんだ」
武闘家「物理魔法!手刀!」スパァッ
勇者「斬った!?」
武闘家「更に物理魔法!発剄!」ズゴォ
勇者「吹き飛んだ!」
武闘家「そして物理魔法!空拳!」パァン
勇者「吹き飛んだ相手を離れたまま撃ち落とした!」
武闘家「ふぅ……とりあえず今はこのくらいですね」
勇者「アッハイ」
武闘家「じゃあ宿に帰りましょうか勇者く……様」
勇者「うん……」
武闘家「あー魔法っていいねーあっいいですねやっぱり」
勇者(違う……絶対あれ魔法違う)
武闘家「とりあえずこのページの全部で、魔法使うとお腹減っちゃって」
勇者「あっ僕はコレで、ソウダネオナカヘルネ」
武闘家「攻撃魔法ばかりだけど、賢者ですから回復魔法とかも覚えるはずですし、勇者君のあっ様の負担を減らしていけるますね」
勇者「あのー」
武闘家「ん?なにですか?」
勇者「無理に口調まで変えなくていいと思うんだ、賢者になっても武闘家さんは武闘家さんなんだし」
武闘家「むっそうかもしれないですけど、と言うか今は賢者ですから!賢者さんと呼んで下さい」
勇者「うーん分かったよ賢者さん、これでいい?」
武闘家「はい!」ニコッ
勇者「でもなれるまで大変だな、昨日までずっと武闘家さんって呼んでたし」
武闘家「まぁそうかもしれないけど、これからは魔法も使えるようになるんだしですから、武闘家さんじゃ変ですよ」
勇者「アハハ(やってること変わってないんだけどなぁ)」
武闘家「あっご飯きた!」
勇者(普通にしてればいいと思うけどなぁ)
武闘家「美味しい!ほら勇者君も食べてみて!」スッ
勇者「えっあっ?」
武闘家「ほらほら」
勇者「あむ」パクッ
武闘家「ね?」
勇者「うん美味しい」カァ
武闘家「ふふっ」
勇者「さて、今日も武闘家さんのレベル上げを」
武闘家「だから賢者です!」
勇者「あぁごめん、賢者さんのレベル上げをしながら周辺を探索しようか」
武闘家「はい!」
二時間後
武闘家「また新しい魔法を覚えました!」
勇者「今度はどんなの?」
武闘家「敵をまとめて攻撃出来る魔法よです」
勇者「まとめて?それってつまり」
武闘家「あっ敵です!早速見せるわ!」スッ
勇者「あれ?それって胴着の帯?」
武闘家「物理魔法!帯打ち!」ヒュパパパン
勇者「あーそっちかぁ……」
武闘家「後は回復魔法も覚えました!」
勇者「回復魔法?そういえばさっき少しダメージ受けたっけ、試しにやってみてよ」
武闘家「はい、物理魔法、気功」ホワァァ
勇者「うん分かってた」
勇者「あれからも武闘家さんはどんどん魔法を覚えていった」
武闘家『物理魔法!震脚!』ズン!
勇者『地面が揺れて穴が!』
武闘家『物理魔法!指弾!』パシュッ
勇者『石が敵にめり込んだ!』
武闘家『物理魔法!正中線四連突!』ドガガガ
勇者『それは明らかに魔法じゃないよね!』
武闘家『物理魔法!鬼の貌!』ムキィ
勇者『攻撃力上げてるよねそれ!』
武闘家『物理魔法!龍神烈火拳!』ドゴゴゴゴゴゴゴ
勇者『もう明らかに格闘だよね!最初からだけど!』
武闘家『物理魔法!浸透剄!』パァン
勇者『敵の腕が破裂した!』
武闘家『おえっ』
勇者『吐きそうになるならやらないで!』
武闘家『ぶっ物理魔法……きっ傷なめ』ペロペロ
勇者『回復魔法!?これ回復!?』
勇者「……最後のは……うん」サスサスカァァ
勇者「そんなこんなで遂に魔王の城か」
武闘家「いよいよですね勇者君」
勇者「うんそうだね、絶対魔王を倒して一緒に帰ろう」
武闘家「はい!」
勇者「よし!入るぞ!」ギィィ
魔王「よくぞ来た勇者よ」
勇者「何で入り口に魔王!?」
魔王「ふっふっふっどうだこの心理攻撃、普通一番奥にいるはずの魔王がいきなりいる!その動揺を隠しきれまい」
武闘家「くっ頭脳派の魔王ですね!」
勇者「いやビックリはしたけど、むしろ消耗しないから楽だよこれ」
魔王「更に魔王の城で手に入るはずの強力な武器や道中でのレベル上げも不可!これだけの逆境でどう戦う勇者よ!」
武闘家「勇者君!油断なりませんよ魔王は!」
勇者「いや装備は多分問題ないし、レベルもしっかり上げてるから足りなくないよ多分」
魔王「ふはははは!今更逃げようとしてももう遅い!魔王からは逃げられぬのだ!」
武闘家「どうやら戦うしかないようですね」スッ
勇者「自然にファイティングポーズ取ってるのいい加減つっこむべきかな?」スチャ
魔王「ふはははは!愚かな!貴様等は既に敗北しているのだ!この鎧はあらゆる物理攻撃を無効化する!そしてこの盾はあらゆる魔法攻撃を無効化させるのだ!」
勇者「なんだって!」
武闘家「大丈夫です勇者君!どうせハッタリですよ!」
魔王「ふはははは!ならば試してみよ!」
勇者「せい!」ブンッ
魔王「無駄だ!この鎧の前では無意味!」ガキン
勇者「雷魔法!」
魔王「魔法はこの盾で消し去る!」キィン
勇者「くっ本当に効かないだと!」
魔王「ふはははは!」
武闘家「私に任せて下さい勇者君!」ダッ
魔王「ふはははは!貴様の事も調べてあるわ!賢者とは名ばかりの「物理魔法!龍神烈火拳!」ぐぼぁぁぁぁ!」ドゴガガゴガァッ
勇者「普通に効いた!?」
魔王「ぐはっ馬鹿なぁ、貴様は物理攻撃しか出来ないはずぅ!」
武闘家「何を言ってるんですか?私のは物理攻撃ではありません!物理魔法です!」ドン!
魔王「ええぇぇぇ!そんなのありー!」
勇者「あれ本当に魔法だったんだ」
武闘家「更に物理魔法!二重の極!」
魔王「おのれ!だが魔法ならばこの盾で!」バッ
武闘家「せやぁっ」ガゴァッ
魔王「盾が粉砕されたー!」
盾「物理は無理っす」コナゴナ
勇者「やっぱり物理じゃん」
武闘家「さぁいきますよ!」
魔王「まっ待て!降参する!降参するから!見逃してくれ!」
武闘家「こうさんって何ですか!」ダッ
勇者「それくらい知っとこうよさすがに!」
武闘家「物理魔法奥義!」バッ
勇者「奥義て!魔法なのに奥義て!」
魔王「ぐぉぉぉー!」
武闘家「賢者バスター!」ドガァン
魔王「ぐぼはぁっ」ドサッ
武闘家「これが魔法の力です!」
勇者「どうみても魔法の戦いには見えないよ……」
武闘家「終わりましたね勇者君」
勇者「うんそうだね」
武闘家「すごい戦いでしたね」
勇者「僕何もしてないけどね、てか魔王も何も出来なかったよ」
武闘家「これで全部終わったんですね」
勇者「そうだね」
武闘家「……あの……勇者君……その……」
勇者「帰ろうか……僕達の国に」
武闘家「あっうんその……えっと」
勇者「帰って王様に報告したら、そしたら……」
武闘家「そしたら?」
勇者「僕お姫様と結婚するよ!」
武闘家「何でよー!勇者君のバカー!」ガシッ
勇者「えっ?ちょっ待っじょうだ」
武闘家「賢者バスター!」ドゴシャ
勇者「ぐはっ」ドサッ
武闘家「勇者君のバカー!オタンコナスー!死んじゃえー!」ダダダッ
勇者「待っ……て……今の……冗……談……」ガクッ
武闘家「うわぁーん!」ドドドドド
モンスター達「「「ぎゃぁー!」」」ドバァン
終わり
はい終わりです、息抜きなんで勢いだけです、もう少し長くなるかと思ったんですけど。
とりあえず武闘家はこれで終わりです。
ではまた。
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