【ジョジョ】アヴドゥル「トカゲと赤ん坊との奇妙な旅」【マリオ】 (130)




・タイトル通りのクロスオーバーです。
・「何でこの組み合わせでやろうと思った?」→完結したので…そして偶々アイランドプレイしていたので…つ、つい…。
・両方の作品を中傷するものではありません。
・「新手のスタンド攻撃」を警戒したのであれば戻るを推奨です。

・このSSを見て振り向いた時お前らは―――


…特に何も。


それでは始めます。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435864475

これは夢か、それとも現(うつつ)か。

確かめようもないまどろみの中で、"私"は―――。






ポルナレフ「"アヴドゥル"?―――アヴドゥル!!!!」

ポルナレフ「い、一体…!何が…!?ど、"何処"だ―――」










ポルナレフ「何処だアヴドゥルウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!???」





―――……。





―――モハメド・アヴドゥルは、



―――"こなみじん"になって、死んだ…。



―――こなみじんになって、死んだ…!







 コ ナ ミ ジ ン ニ ナ ッ テ 、 シ ン ダ







「「「「「死んだ―――!!!」」」」」










~~~~~~~~~~ッッッッッ!!!!!!







アヴドゥル「うおああああああああああああああああああ―――!!!」ガバッ!!!







アヴドゥル「あ…あ?」



"私"が瞳を開くと、そこにあったのは。
先程までの乾燥した空気とは、文字通りの"一変"。

うっそうとした"森"に囲まれた、自然豊かな…。



アヴドゥル「―――、」

アヴドゥル「ば、馬鹿な!!」



開口一番に叫ぶ。
目の前に広がる光景を、否定したのは他ならぬ私自身。

無理も無い事だった。
私はつい先程まで仲間と共にエジプトの…。


……。


"仲間"?



アヴドゥル「(そ、そうだ…"他の皆"は?)」






―――"ジョースター"さんっ!!!!

―――"花京院"っ!!!!

―――"承太郎"!!!!!

―――"イギー"!!!!!


―――"ポルナレフ"ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!





―――、―――!!

―――、―――!!!!

―――、―――!!!!!!



が。
あらん限りの叫びに返答する声は、無かった。



…、…。




アヴドゥル「…………………、」


数刻後。
私は森の開けた場所に座して、パチパチと燃え盛る火を眺めつつ、半ば途方に暮れた様に思考を巡らせていた。

スタンド能力に変化が無かったのが不幸中の幸いと言えば幸いであったろうか。
おかげで薄暗い森の中でも、こうして光源には困らずに済んでいるのだから。


アヴドゥル「……、」


ぐるりと視線を投げれば、四方八方絶え間なく深い緑。
所々木漏れ日が差す所を見ると太陽もあるようだが。


アヴドゥル「(ここは、何処なのだ…)」


尤もな疑問を改めて胸中に呟く。
寒くもなく暑くもない気候からここがエジプトのカイロではないのは明白だった。

一瞬、これまでの旅が夢幻かとも疑ったが…その考えは直ぐに捨てた。
あの辛く苦しくも、楽しかったと言える旅が夢などと、そんな馬鹿な。

ならば私が今居るこの場所は?

もしや、新手のスタンド使いが…?


……。


"スタ、ンド"…?








―――このラクガキを見て、
―――後ろを振り向いた時、

―――お前らは…。









オ マ エ ラ ハ ―――。







アヴドゥル「―――ッ!!」グラッ


胃の腑より込み上げてきたモノを必死に堪えた。
そしてふと己の"両腕"に目を向ける。


アヴドゥル「(右も左も、ちゃんと"ある"…)」


あの時のアレが夢や幻では無いとするのならば。
もしやここは―――。



アヴドゥル「(……)」

アヴドゥル「(もし、仮にここが"あの世"だとして)」



それにしては辺りの景色が厭に原始的というか、風にそよめく木々の生々しい音は何とする?
時折鳥らしき獣の声も聞こえて…。

……。


アヴドゥル「(……ん?)」








―――、―――……。


―――、―――…!


―――ッシー、ヨッ―――!






アヴドゥル「(何だ…?)」



最初は"ソレ"を風か鳥の鳴き声だと錯覚した。
が、少し意識を耳に集中すると。



―――ヨ…シー!

―――ヨッ、…ヨ…!

―――ヨ…?



アヴドゥル「(むぅん?)」


雑音に混じって、"何か"。
形容のし難い"音"が耳を付く。

それも一つや二つでは無い。
幾重にも折り重なって聞こえるソレは、何かの"言語"を彷彿とさせる規則性も感じられ。


アヴドゥル「("誰か"が…"居る"のか?)」


思い立つと。
木々をかき分け、音のする方へと足を運んだ。
その正体が何であれ、薄暗い森で一人で居るよりも微かでも何らかの情報を得られる事に全てを賭けたかった。



アヴドゥル「とと…!」


生い茂った枝葉が腕や足を絡めとるが、我慢して前へ前へと進む。
ちくちくとした痛みが露出した皮膚を冒してゆくが他に道は無い。


と、同時に―――本当に自分はあの世に行ったのだろうか?―――疑念が沸き起こるがそれで足を止めてもいられない。



アヴドゥル「…いっそ周りを焼き切れれば楽なのだろうが…」


ここで下手にスタンドを使おうものならともすれば自らをも害してしまいかねない。
炎上の範囲が小規模であるならば己の意志でかき消す事も可能だが、広範囲になってしまうとそれも無理だ。


アヴドゥル「……、」


兎に角も歩を進め、その度に。



―――ヨッシ―――…ヨッシ……。

―――ヨッシ―――ー。

―――ヨッシー…ヨッシー……。



どんどん"声"は大きくなり、私の進めべき方向を指し示す。
そして、ある程度の所で。







―――ヨッシー…!ヨッシー…!!

―――ヨッシー??ヨッシー!!

―――ヨッシヨッシヨッシー??






アヴドゥル「……」


身を屈め、匍匐の姿勢を取る。
この先に"居るモノ"が何であれ、馬鹿正直にこちらの姿を晒す事も無い。
なるたけ音を立てずに忍び寄り、向こうの正体を先に見れるならばそれに越した事は無い。


アヴドゥル「…、…、」ガサガサガサ…!


茂みの向こうから、一際大きな光が漏れ出ていた。
どうやらこの向こうはかなり開けた場所になっているようだ。



―――ヨッシー!!
―――ヨッシー!!ヨッシー?

―――ヨッシヨッシヨッシー!

―――ヨッシィー??



件の"声"もかなりの大きさだ。
音を立てずに茂みに忍び寄り。

そうっ、と向こうの景色を伺った。






すると、そこには―――。








緑ヨッシー「―――ヨッシー!(`・ω・´)」

青ヨッシー「ヨッシー?(´・ω・`)」

赤ヨッシー「ヨッシー、ヨッシー!(*゚▽゚*)」

桃ヨッシー「ヨッシー??ヨッシー??(*´∀`)」

茶ヨッシー「ヨッシー!(^O^)」

黄ヨッシー「ヨッシー…(´▽`)」

空ヨッシー「ヨッシィー!ヽ(*´∀`)ノ」

紫ヨッシー「ヨッシー…???(゜ロ゜)」







「「「「「「「「―――ヨッシー!!!!!!」」」」」」」」












アヴドゥル「―――!!!!!!!!!!???????????」



―――ババッ!!


アヴドゥル「…!!!!!!」パクパクパクパクパク


アヴドゥル「―――ッッッッハァーーッハァーーーッハァーーーッ!!!!」




な、なんだ…。
何だ"アレ"は!!!??




緑ヨッシー「ヨッシー!!!」
青ヨッシー「ヨッシー!!!」
赤ヨッシー「ヨッシー!!!」
桃ヨッシー「ヨッシー!!!」
黄ヨッシー「ヨッシー!!!」
茶ヨッシー「ヨッシー!!!」
空ヨッシー「ヨッシー!!!」
紫ヨッシー「ヨッシー!!!」




アヴドゥル「…………、」ジー



思わず頬を抓った。
痛い、夢じゃあない。

現実だ。

眼前の光景がどうしようもない現実であると痛感させられた。





アヴドゥル「("恐竜"…いや、"トカゲ"か…!?!?)」

アヴドゥル「(いや、しかし、いや…!!)」



緑ヨッシー「―――ヨッシー!」



アヴドゥル「(違う!!!)」

アヴドゥル「(少なくとも私の知っている爬虫類はあんな風には鳴かん!!)」

アヴドゥル「(何よりもあの"大きさ"…!188cmある私よりも遥かにデカい!アリゲーターも裸足で逃げ出すぞ…!)」

アヴドゥル「(そ、それに…"靴"を履いているぞあの爬虫類(?)!!トカゲが靴だとぉ!!??)」


何度も何度も瞳を擦るが映る景色は変わらない。




頭がどうにかなりそうだった…。

スタンドに食われたとかこなみじんになったとか死後の世界だとか。

そんなチャチなものなぞどうでも良い。

もっと恐ろしいものの光景を味わっていた…。





アヴドゥル「(う、うううううう…)」


しかし。
だがしかしだ。

実際に目の前に"居る"のだからコレは動かしがたい現実であると受け入れざるを得ない。

煮え立つ頭で強引に飲み下し。


アヴドゥル「(…アレが生き物だとするならば、一体何をしているのだ…?)」


幸いにしてトカゲの一団はこちらに気づいてはおらず。
広場を囲い込むようにして背を向け、互いに何事か話?をしていた。


アヴドゥル「(何だ?"中央"に何かあるのか?)」


スタンドの"瞳"も使い、中心部を凝視した。
すると。




…!!!



アヴドゥル「あ、"アレ"は…!!」


私は仰天した。
トカゲの一団が囲む、その中央。
陽光が降り注ぐ切り株の台座に、"居た"のは…!



―――キャハッ…!
―――キャッキャッキャ…!!





アヴドゥル「こ、こ、…!」








―――"子供"…!!!









しかもまだ小さい…ほんの産まれたばかりの新生児であろう赤ん坊。
布に包まれ、特徴的な"赤い帽子"を携えたその子は。
トカゲの怪物に囲まれた状況において…。






笑って居た。






アヴドゥル「(い、いかん…!)」



人間の赤ん坊がこんな所にどうして?
親は何処に居るのだ?


様々な単語が浮かんだが、それよりも何よりも…。



ヨッシーS″「「「「「……………、」」」」」ジ~ッ



赤ん坊を囲んでいるトカゲ共は、その闖入者を文字通り奇異の目で見詰めていた。
どう見ても同族ではないその赤ん坊に何をしようと言うのか。

私はそら恐ろしい想像に突き動かされるように。



茂みから飛び出した。





ヨッシーS"「「「「「「―――!!!!!!」」」」」」



瞳が一斉に、大きな音を出した私の方へと向けられた。

しめた。

このまま一気に駆け抜けて赤ん坊を救ける。

スタンドを待機状態にしながら一目散に赤子の下へと…。

だが。




緑ヨッシー「…………、」ヒョイッ



アヴドゥル「―――!!!!!」



その時。
一団の長と思われる緑色の個体が、迫り来る敵にも我関せずといった風に。
赤ん坊を抱えたのだ。



アヴドゥル「(な、何…!)」


完全に予測が外れた。
私よりも先に赤ん坊を優先するとは…。


アヴドゥル「(ぐ…!!)」


こうなれば仕方がない。
赤ん坊が害される前に、辺りの取り巻きから先に片付けんと待機状態のスタンドの両掌に炎を集める。



―――クロスファイヤー…

―――ハリケー―――!!





………ん?





アヴドゥル「……………、」



私は足を止め。
それを呆然とした瞳で見ていた。

赤子を手に持った緑の個体は、どうした事か。
その子を両の腕でしっかりと抱きしめ。


私の眼前に、差し出したのだ。



アヴドゥル「(……何……?)」



何から何まで思いも寄らぬ行動。
更には。



緑ヨッシー「―――、―――!!」ブンブン!!



器用に赤子を抱えたまま。
何やら身振り手振りでこちらに何かを訴えかけるように動いていた。




アヴドゥル「………、」


アヴドゥル「(な…何だ、何を言おうとしているのだ…?)」


緑ヨッシー「……!………!!」


アヴドゥル「…"ソラ"?…"空"、か?」

アヴドゥル「…落ちてきて?…お前、この子の―――」










――――――"親"ぁ――――――?








緑ヨッシー「ヨッシー!!!」ウンウン


アヴドゥル「……………、」

アヴドゥル「………ち、」






―――違う!!!!!!






何が何やらサッパリではあるが。

"そこ"だけは全力で否定した。





緑ヨッシー「ヨッシー!(*´∀`)」
青ヨッシー「ヨッシー、ヨッシー!!(*゚▽゚*)」
赤ヨッシー「ヨッスィー!!(`・ω・´)」
紫ヨッシー「ヨッシッシー!!(・∀・)」


赤ん坊「キャッキャッキャッ………!」


アヴドゥル「……赤ん坊を、あやそうとしていた…だけ…だったのか…」




アヴドゥル「………、」




アヴドゥル「……いや」

アヴドゥル「いやいやいやいやいや何少ししんみりしようとしているのだ私は!」

アヴドゥル「おかしいだろう!常識的に考えて!!!」




緑ヨッシー「ヨッシー???(´・ω・`)」


アヴドゥル「あ、ああすまんこりゃどうも…じゃない!!馴れ馴れしく肩に手を置かんでくれ!爬虫類なのに手を使うとはどういう了見だ!!」


緑ヨッシー「ヨ、ヨッシー???Σ(・ω・;|||」


アヴドゥル「"え、何コイツ?"みたいな顔を止めろ!!それを言いたいのはコッチの方だ!!」

アヴドゥル「もういい加減で精神がどうにか…いやどうにかは既になっているんだろう!?そうだと誰か言ってくれ!」

アヴドゥル「まだ新手のスタンド使いの仕業の方がマシだ!!!」




黄ヨッシー「……ヨッシー?(´・ω・`)」ドウシタノコノヒト?

桃ヨッシー「ヨッシー??(゜レ゜)」サア…ワカンナイ




アヴドゥル「ああそうか、やっぱりこれは夢なんだな!?夢だ夢だッ、バンザーイ!!!」





―――ワハハハハハハハハハ……!!!






…………。



―――???




???「……むむむむむむむむむ」

???「ぬううううううううう…」


???「ワタシとした事がぁ、双子を攫うツモリがまさか一人だけとは…!」


???「お前タチ、何をしている!とっととあの島の近辺を探しに行きなさい、早くしなさい!!」

???「ワタシも用事を済ませたら後から向かう!いいか、必ず"赤い帽子の赤ん坊"を草の根分けても探すのよ!?」


???「………、」

???「水晶玉の占いに映し出された双子…我々の繁栄を邪魔するモノは、たとえ赤子と言えど容赦はしない…」




???「良いだろう……始末すべき宿命、抹消すべき因縁……すでに手は打った!!」




―――カメ~ック!
―――何処に行ってるでちゅか~?

―――ぼくちゃんお腹ペコペコでちゅ~、カメ~ック!




カメック「あ、ハイハ~イ!今参りますですぅ~…!」



………。







アヴドゥル「……結局、こいつらの集落まで来てしまった」ズーン





アヴドゥル「ジェスチャーで何となく害意がないのは解ったが、具体的な言葉が聞き取れぬというのが痛いな」ケッキョクココハドコナノダ…。

アヴドゥル「解ったことは、"ヨッシー"という彼らの種族全体を現しているだろう単語のみ、か」

アヴドゥル「しかし、それにしても…」


赤ん坊「キャハッ♪キャハッ♪」


アヴドゥル「同族(?)のよしみという事で預けられたが…何とも、物怖じせん子だな」


アヴドゥル「……、」

アヴドゥル「…そうさ、な」




赤ん坊「???」


アヴドゥル「気になるか?コレは"タロットカード"と言ってな…」シュッシュッシュッ

アヴドゥル「適当に混ぜて並べて…よし!」

アヴドゥル「さ、この中からどれでもいいので一枚選んでみてくれ」


赤ん坊「………、」

赤ん坊「ン、キャッ!」ペシン


アヴドゥル「コレか、よし開けてみよう……」

アヴドゥル「……ほう!これはこれは、"星"の正位置とはな!!」




※「星」の正位置
・希望・忠誠・愛・順調・自然・明るい未来・健康・創造力・期待・予兆・成功・将来・安心

を大まかに指し示している。





アヴドゥル「(旅をしてからこっち他人を占う機会に恵まれてはいなかったが、中々どうして衰えはせんな)」



アヴドゥル「…そのカードを引いたのは私が知っている人間に続いて、お前が二人目だ」

アヴドゥル「星の加護の下、お前はこれからの成長如何によって大成する素質がある…私が保証しよう」


赤ん坊「キャハ♪」ギュッ


アヴドゥル「…ん?そのカードが気に入ったのか?」

アヴドゥル「………、」

アヴドゥル「いいさ、お前にあげよう」


赤ん坊「んきゃ?」


アヴドゥル「…ああ、大事な商売道具だったが…」

アヴドゥル「私には、もう意味を成さないようだからな…」




赤ん坊「…???」


アヴドゥル「…いや、こちらの話だ」

アヴドゥル「しかし、それにしても遅いな…」


集落に案内されてからここで待つように言われて(身振り手振りで)居たが…。
一向に戻ってくる気配が無い。


赤ん坊「………、」


赤ん坊も心配そうに集落の中心を見詰めていた。


アヴドゥル「………、」


何故だろう。
赤子を見ていると、自分の方も何処か胸騒ぎを覚えた。


アヴドゥル「………、」

アヴドゥル「少し、様子を見に行くか」

アヴドゥル「お前はここで待って―――」


赤ん坊「んきゃ、きゃきゃ!!」イヤイヤ


アヴドゥル「……る、ワケにもいかないか」


流石に集落とはいえ森のド真ん中に赤子を一人置いておくのも気が引ける。



アヴドゥル「仕方がない…!」ヒョイッ

赤ん坊「んきゃ!?」


アヴドゥル「急ぎで行く、しっかり捕まっていろ」


赤ん坊「………」

赤ん坊「だう!」ギュッ


アヴドゥル「(やれやれ、赤ん坊の癖にしっかりしている…)」



―――こりゃ、大成する日もそう遠くないかもしれん。



駆け足で森を走っていく中、そんな事をぼんやりと思った。





―――……。



アヴドゥル「(彼等の足跡を辿って来てみたが…この辺りか?)」



赤ん坊「―――んきゃう!」アレアレ

アヴドゥル「ん?どうした……?」



アヴドゥル「………!!!」







ヨッシーS"「「「「「「「「………………ヨッシ~…………」」」」」」」」Zzzz…







アウドゥル「よ、"ヨッシー達"!?"一体ッこれは"……ッ!?」




???「―――居ました、"カメック"様!コッチです!!!」

???「―――例の赤ん坊の片割れです、あの赤い帽子間違いない無いです!!」




アヴドゥル「……!!(何だ、"上"から…!?)」

アヴドゥル「……………。」





アヴドゥル「!!!???」





カメック「―――上等よん、"コカメック"達…!どれどれぇ…!!」

カメック「……ああん?確かに赤ん坊は居るけれど……ニンゲン?オトナのニンゲンがこんなトコで何してるってのよ?」


アヴドゥル「………、」ポカーン


カメック「なぁに、ジロジロ見てんのよ?」


アヴドゥル「………か」


カメック「…?」


アヴドゥル「……か―――」






―――カメが、空を飛んでいる……だと?






しかも箒に乗って。
いや、正確には一部の小さい個体は頭についたプロペラで…。

………。


いや、いやいやいやいやいやいやいや……。



アヴドゥル「…………、」オーマイガッ


カメック「何急に頭押さえてんのコイツ?」

コカメックA「さー?」
コカメックB「頭痛でもするんとちゃいます?」



"ヨッシー"達で慣れた(というか思考することを放棄していた)頭脳に、スタンドも月まで吹っ飛ぶ衝撃。

……。

滑空する犬なら知っているのだが…。





アヴドゥル「ああ」

アヴドゥル「いや、その、何だ…お前達はその…」


いかん。
混乱の余り言葉が出てこない。

兎に角心よ落ち着け…!
と念仏のように唱え続け。



アヴドゥル「…この惨状の原因はお前達なのか?」



取りあえずは。
狼藉の責任の所在を探る事で落とし所をつけた。

半ば、無理矢理だが。





カメック「正解よん」ニヤッ

カメック「こいつら"大人しく赤ん坊をさしだしなさ~い!"つったら暴れだしたんでねえ…魔法で眠って貰ったってワケさ」

カメック「まぁったく辺境の陸トカゲどもが調子付くんじゃないよ!折角こっちが平和的に解決してやろうってのに、ねえ?」


アヴドゥル「―――赤ん坊?」ピクッ


カメック「そう!そうよん、今お前が抱えてるその"赤い帽子の赤ん坊"。ソイツ、ワタシの占いによると将来"我々"の栄光をジャマするモノになる~ってんで」

カメック「この"カメック"様が直々に、"双子"共々かっ攫って逆らえないようにしてやろうとしたんだけどー―――」



アヴドゥル「双子……!?」

アヴドゥル「お前、兄弟が居るのか…?」

赤ん坊「…だうー…」



カメック「―――目論見がちょっとハズれちゃってねえ…!ソイツだけ落っことしちゃったんでこりゃあ大変だ!っつーわけで探しに来たと、そういうワケよ」



アヴドゥル「……今、お前は"我々"とかなんとか言っていたが……」

アヴドゥル「ヨッシー達とは違う種族なのか?」


カメック「はぁぁん?ワタシが?その陸トカゲ共と!?じょ~だんぽいぽいよ!」





カメック「我が栄えある一族…その名も轟く…"クッパ軍団!!"」



カメック「そしてワタシは軍団の長である"クッパ様"直属の部下にして、参謀であり宮廷魔道士としての肩書きもあるのよん!」




カメック「こんな辺境の地で燻ってるトカゲと―――一緒にしないでくれる?」ギロッ




アウドゥル「…これは失礼をした、非礼を詫びさせて貰おう」


カメック「いいのよいいのよ解ってくれれば」

カメック「さあ、そんじゃ本題に戻りましょうかねえ…コッチの要求はひと~つ、"その赤ん坊をコッチへ寄越しな"」

カメック「さ、も、な、い、と…アンタもワタシの魔法で酷い目にあって貰うわよん?」

カメック「それが嫌なら、さっさと―――」


アヴドゥル「断る」


カメック「―――、」

カメック「あんだって?」


アヴドゥル「聞こえなかったかねミスターカメック?ならば今一度答えよう」





―――"断る"―――





アヴドゥル「と言ったのだよ、私は」



カメック「―――、―――、」

カメック「―――む」


カメック「ムッキイィィィィィィィ!!何なのよ、何なのよ!?上から目線でエラそーにさあああああ!!」

カメック「アンタなんなの?ソイツの親か何かだってえの!?」


アヴドゥル「……いや」

アヴドゥル「この赤ん坊とは先程出会っただけの縁も由もない子だ」

アヴドゥル「そこでノビてるヨッシー達も同様だ」





カメック「だったら!――――「だが」――――?」



アヴドゥル「ほんの僅かばかりの時間だが…私はこの子等に"救われた"のだ」


カメック「…???」


アヴドゥル「何も解らずこのような所に"飛ばされ"、暗く、深い森の中を一人で彷徨う…」

アヴドゥル「ともすれば、一人で居続けたままならば…それこそ飲み込まれそうになる程暗い、粘ついた感情」



それがどうした事か。
この赤ん坊とタロットに興じていたら…。

いや、もしかしたらヨッシー達に出会った時から、既に…。

"それが""綺麗サッパリ""無くなっている"事に気づいた。



アヴドゥル「君には預かり知らない事だろうし、この赤ん坊やヨッシー達も知らぬ事さ」

アヴドゥル「だがなミスターカメック」

アヴドゥル「"救って"くれた恩を返そうともせず、あまつさえ赤子の将来と引き換えに自らの安全を確保するというゲス以下の行いは」

アヴドゥル「この私の根っこ…"矜持"とも言うべき部分が決して許さんのだよ」



アヴドゥル「理解したかね?(ドゥー、ユー、アンダスタン?)」




カメック「~~~~~~~~~~~~~~ッッッ」イライライラ

カメック「そぉぉ~~かいそぉかい!そこまで言うならしょうがないねえ……」



カメック「―――なぁんて言うと思ったかいトンチキがっ!!!」



―――ピカッ!!!



カメック「お前も眠っちまいなっ!!!」


アヴドゥル「……………、」


―――スッ。


―――ゴウッ!!!





カメック「―――んがっ…?」






カメックの杖から放たれた眩い光の球。
これこそがヨッシー達を眠らせた能力の正体である。
マトモに食らえばどんな屈強な奴であろうと、たちまち眠りにつくという強力な魔法。


それはアヴドゥルですら例外では無い筈だった。


しかし。


しかしアヴドゥルは。



"その場から一歩も動こうとはせずに"




正面から"光の珠を、消し飛ばした"ッ!






アヴドゥル「"魔道士"という肩書きとその手に持った仰々しい杖を見れば、何かを"飛ばし"仕掛けてくるというのは明白だ」

アヴドゥル「自らの手のウチをペラペラと喋るのは参謀としては致命的と伺えるが…どうかなミスターカメック?」



カメック「―――、」パクパクパク

カメック「お、お前…今何をしたのっ!?」

カメック「(な、何か今一瞬…アイツの手から"火花"が散ったように見えたけど…??)」




アヴドゥル「"私は""何も""していない"」




アヴドゥル「そして今のでその魔法とやらの脆弱性も露見してしまったようだが…」

アヴドゥル「"まだやるかね?"」



―――ドドドドドドドドドド……!!





カメック「…………、」タラリ



そうなのだ。
彼の魔法は眠りだけではなく、火や雷や、物質を変質させる事だって出来る。
ただし。
その対象を自由に選べるワケでは無い。
対象と、飛ばした魔法(球)との間に何らかの障害物が出来た場合、魔法はそこを通過する事が出来ず。




結果、あのように互消滅してしまうのだ。






コカメックA「か、カメック様ぁ~……」


カメック「え、えええい!何だあんなマグレ!!お前達もお前達よ!ビビッてそんな汗ダラダラになってからに!!」


コカメックB「ち、違いますぅ~さっきからどうにも汗が吹き出て来て…」


カメック「………!」


そういえば。
先程から自分も額どころか全身が汗ばんでいた。
緊張からのものかとばかり思っていた。
だが、改めて気づく。




―――暑い、いや…。







―――「熱」すぎる…!―――





ここは熱帯でもなければ砂漠でもない。
にも関わらずジリジリとした熱気が後から後から圧力となって押し寄せてくる。

"それ"は何処からか。

決まっている。



アヴドゥル「…………、」


緑ヨッシー「よ、よっしぃ~…?」フラフラ


アヴドゥル「―――"ヨッシー"。赤ん坊を頼む」スッ


緑ヨッシー「ヨ、ヨッシー??」ダキッ



アヴドゥルは。

騒ぎで目が覚めたヨッシーに赤子を託すと。

再びカメック達に向き直る。




アヴドゥル「出来れば仲間を連れて離れていてくれ…」

アヴドゥル「今からここは―――"少々熱くなる"んでな…!」コオォォォォォォォ…!


カメック「…………!?」



そして、カメックは見た。
アヴドゥルの背後…何もないハズの空間が揺らめく…。
それは陽炎では無い。


確かな"形"がそこにある。


…ような…。



アヴドゥル「"見えない"だろう?」


カメック「―――っ」ビクッ


アヴドゥル「だがそれは無理もないことだ」







それは、生きているモノならば誰しもが持つ"エネルギー"。

それは、時には持ち主を守り、持ち主を害する敵を打ち破る、パワーある"ヴィジョン"。

それは、持ち主の"側に立つモノ"。



それらを全て引っ括めて―――。







カメック「あ、アンタ……!」


アヴドゥル「―――"アヴドゥル"―――」


カメック「…………はあ?」


アヴドゥル「君も名乗ったのだから、私の方も名乗らせて貰おう」




アヴドゥル「私の名は―――"モハメド・アヴドゥル"」



アヴドゥル「そして…これが…」




―――ゴウウウウウウウッ!!!




―――クワアアアアアアアアアアッ!!!!!!







アヴドゥル「我がスタンド(幽波紋)―――その名も…"魔術師の赤"(マジシャンズ・レッド)ッッッ!!!」









炎が吹き上がる。
気流により巻き上げられた炎はやがて、人の形を形成する!


だがそれは、アヴドゥルにしか"見えない"。


カメック達には見えない熱気として"感じ"るだけであったッ。







カメック「な、なんだぁ……???」

カメック「何だ何だ何だ何だぁ…!!」

カメック「スタンド(幽波紋)だあ!?魔術師(マジシャン)だあ!?エッラソ~に仰々しい名前しくさってからにぃ!!!」


アヴドゥル「如何にもそうだ」

アヴドゥル「先刻の名乗りの続きというワケではないが、私の"能力"についても説明させていただこう」

アヴドゥル「特段どうという事は無い。ただ"このように"―――」



―――シュボッ!!!



アヴドゥル「―――"炎"を纏わせ、それを飛ばす」

アヴドゥル「大まかに言ってそれだけ、"ただそれだけ"の能力だ」


カメック「はあああああああん?何かと思えば馬鹿馬鹿しいでやんの!」

カメック「んなもんワタシの魔法の方が数倍凄いじゃん!何しろ火だけじゃなくて雷だって飛ばせちゃうんだもんねー!!」

カメック「他にも大きさを変えたりなんだりっていうかー!」


アヴドゥル「……確かに、私のスタンドには炎由来以外の事は出来ない」

アヴドゥル「だが"手数"はどうかな?」


カメック「………あんだって?」ピタッ




アヴドゥル「君は魔法を先だっての"一発"しかこちらに飛ばして居ない」

アヴドゥル「先刻散々自分を"エリート"呼ばわりしたのにも関わらず、だ」


カメック「…………、」ピクピク


アヴドゥル「こちらを警戒しての事か?いいや違う。お前のようにプライドの高い奴が私の不遜な物言いを看過するだけというのは到底考えられない」

アヴドゥル「ならば導き出される答えは」



―――先程ヨッシー達を眠らせるのにパワーを使いすぎたか。

―――或いは元来連射が出来ない性質なのか。



アヴドゥル「そのどちらかだと思うが…当たっているかね?」


カメック「んが……ぐぎ……!!」



その通りだ、等とは口が裂けても言えない。
自分には仮にもクッパ様直属の部下という"誇り"がある。
ここで頷いてしまえば誇りが"消え失せる"。





カメック「だっ……たらどうだってんだあ、ああ!?」

カメック「アンタの方こそそんなチャチな花火芸でワタシの魔法をかき消すので精一杯だっただろーがよ!ああん!?」



そうだ。
さっきの結果を鑑みるにコチラとアチラの"魔法"の質は互角なのだ。
このまま自分はコイツの足止めをしつつ、隙あらば部下のコカメックに命じて赤子を―――。



アヴドゥル「……先程の火花で、精一杯などと」

アヴドゥル「―――私は"言った覚えはない"、が?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!



カメック「んなあっ―――!?」





アヴドゥル「私の炎は基本的には自在に形を変えられる」

アヴドゥル「先程の火花もそうだが…この様に十字架(アンク)状にして飛ばす"クロス・ファイヤー"という技もある」シュボッ

アヴドゥル「そして今から見せるのはッ!」

アヴドゥル「そのクロス・ファイヤーを何重にも飛ばす魔術師の赤の秘奥の一つッッッ―――!!」







アヴドゥル「(危うくヨッシー達に撃つ所だったが)―――"あらためてくらえッ!!!"」












―――C(クロス) F(ファイヤー) H(ハリケーン) S(スペシャル) ッ―――!!!!










―――かわせるかあッッッ―――!!!!!










―――ゴバババババババババババーッ!!!!





カメックS"「「「「―――、―――、」」」」




その時。
カメック達の脳裏に過る言葉はたった一つ。

たった一つのシンプルな言葉だった。








―――"ああ、こりゃあ無理だわ"―――













カメック「―――ヤッダアバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーァッ!!!!!!??????」












 ド  ッ  バ  ァ  ー  ン  ッ ! ! ! !









アヴドゥル「………………、」

アヴドゥル「戻れ、"魔術師の赤"」


魔術師の赤「―――、」スウッ



アヴドゥル「…………」シャカシャカシャカ…


―――ピッ!


アヴドゥル「…"塔"の正位置…」




※「塔」の正位置
・崩壊、災害、悲劇、悲惨、惨事、惨劇、凄惨、戦意喪失、記憶喪失、被害妄想、トラウマ、踏んだり蹴ったり、自己破壊、洗脳、メンタルの破綻、風前の灯。

を、大まかにry






アヴドゥル「ミスターカメック、君は先程占いがどうとも言っていたが…」

アヴドゥル「私も長い間それでメシを食べてきている」

アヴドゥル「そんな私と魔術師の赤に魔法と占いで戦を挑むとは―――」














アヴドゥル「"十年は早いんじゃあないかな"?」バアァァァァァン!!








―――………。
――――――………。
――――――………………。




アヴドゥル「………赤ん坊を、親元に、返す………?」



ヨッシーS"「「「「「「「「ヨッシー!!!!!!!!」」」」」」」」



アヴドゥル「(先程から仲間同士で話していたのはそれか…)」


つくづくトカゲらしくない習性ではあるが。

……。


アヴドゥル「……私も」



ヨッシーS"「「「「「???」」」」」



アヴドゥル「私も―――その旅に同行させて貰えないだろうか?」

アヴドゥル「無論、無理にとは言わないが」




ヨッシーS"「「「「「「「「………、」」」」」」」」


ヨッシーS"「「「「「「「「ヨッシー!!!(*´∀`*)」」」」」」」」





アヴドゥル「そうか…ありがとう、礼を言う」


何故そう思うに至ったのか。
ふと考えた所、今でもその答えは解らない。

皆の元に帰れるのならばと、その為の情報を欲したが故なのか。



或いは…。



"見て"みたくなったのかもしれない。


赤ん坊「だー、だうー♪」


何気なく、"星"のカードを引いた。
この赤子の行く末を。



緑ヨッシー「ヨッシー!ヨッシー!!」クイックイッ!


アヴドゥル「…ん?何だ?"乗れ"と、言っているのか?」




アヴドゥル「!…おおお、これは…!」


嘗て、ジョスターさん達と合流するべくラクダに乗った経験があったが。
これは、それよりも遥かに乗り心地が良かった。



アヴドゥル「さあ、行こう!まずはお前の弟とやらを救出しに……!」

赤ん坊「だう!」

緑ヨッシー「ヨッシー!(`・ω・´)」



こうして。
再び私は旅を始めた。


一匹と二人、言葉もロクに交わせぬ間柄の。


奇妙な旅が。








―――to be continued…→






「閑話休題」



アヴドゥル「そう言えばお前の名前を聞いて無かったな?」


赤ん坊「だー!だううー!」


アヴドゥル「…いかん、やはりと言うかヨッシー達とは違って完全に解らんな」


赤ん坊「だう…」


アヴドゥル「とはいえ、"お前"とか"赤ん坊"ではどうにもしっくりしないな…」

アヴドゥル「よし、ここは一つこのアヴドゥルがお前のゴッドファーザー(仮)になってやろう!」


赤ん坊「だう?」


アヴドゥル「そうだなぁ、何処となく陽気な雰囲気を醸し出しているから…よし!」

アヴドゥル「―――"メキシコに吹く熱風"という意味の―――」







――― サ ン タ ナ と い う の は ど う だ ッ ! ! ! バアァァァーンッ!







赤ん坊「…………………………、」


赤ん坊「ふぎゃああああああああああん!!ふぎゃあああああああああああん!!!」


アヴドゥル「…あれ?おかしいな…す、すまんな…ジョースターさんから聞いて良い名だと思ったんだが…」オロオロ


緑ヨッシー「ヨッシー…(ないわー)(´・ω・`)」テクテク



※結局"お前"で通す事にしました。



名前:カメック
職業:宮廷魔導師



→CFHSによりハルカカナタに吹っ飛ばされる、「再起"可"能」。

【朗報】:「スーパーサンタナRPG」「サンタナ64」「ドクターサンタナ」「サンタナUSA」等の未来は回避された模様。なお「ブラザーズ」の場合は下の名前を使っている為マリオ"可"能。

本日はここまで…我ながらひっどいひっどいクロスオーバーですねえ…たまげたなあ。
基本的にこんな感じです。

取り敢えずHtml依頼を出して、続きはまた気が向いたらにします。

それでは。


「空、こぼれ落ちた、"一つ"の星が」

おいおい、一日ごとに新スレ立てる気かい?
続きを書く予定があるならこのスレで書き続けた方がいい
HTML化は完結してからだよ

>>70
そ、そうでしたか…;注意事項には目を通したつもりだったのですが…何分初書でしたもので…。すみません。
では引き続きこちらで書かせて頂きます。

嗚呼、こんなに感想を頂けるなんて…"天国はここに"あったッ!!

sagesagaはほぼデフォルトだったのでそのままにしておりました、色々参考にさせていただきますどうもです。

それでは続きをば。



ジョースターさん。

花京院、承太郎、イギー、ポルナレフ。

皆息災だろうか?

無事にあの場を切り抜けられたのだろうか?

それとももうディオを打倒せしめたのだろうか。

思う所は多々あれど。


私、モハメド・アヴドゥルは今―――。




アヴドゥル「…ん?どうしたヨッシー?」


緑ヨッシー「ヨッシー」アレアレ


???「……、」
???「……、」
???「……、」
???「……、」
???「……、」


恐竜なのかトカゲなのか曖昧な、奇妙な生物…"ヨッシー"。
"彼"が指差す方向には、何やらこれまた奇妙な…"仮面"を着けた一団が。


アヴドゥル「("また"か)」


ヤレヤレと内心溜息をつき。
どうか"気のせい"であってくれと願いつつ道を通り過ぎようとして―――。


???「―――待ていっ!」


アヴドゥル「…何かね?」


正直何度目になるか解らない程のやり取りに、つい馬鹿正直に返答してしまうのは悪い癖か。




「私の名は"ヘイホー"」


「"ムーチョ"」


「"ヤリホー"」


「"デヴホー"」


「"タケウマヘイホー"」





一 斉 奇 襲 攻 撃 ィ ッ ! ! ! ! ウシャーッ!!!





アヴドゥル「――――――、」スッ




―――魔術師の(マジシャンズ)…



―――赤(レッド)ッッッ!!!!!!



ドッギャアァァンッ!!!!










一団「「「「「ウゥンガアァァァァァァァァァッ!!??アッヂイィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!!」」」」」






アヴドゥル「…悪いが」



そう。

私は今。



アヴドゥル「何度来ようとこの"赤ん坊"は渡せん。お前達の主にもそう伝えておけ」



赤ん坊「―――だうー!!」



奇妙な生き物、ヨッシーと共に。
この赤い帽子の赤ん坊の"兄弟"を奪還すべく行動を共にしております。




アヴドゥル「件の"クッパ軍団"か…強さは兎も角として中々忠誠心の高い連中のようだな」

アヴドゥル「(奇襲云々と言っていた癖して声をかけてくる知能の低さもどうかと思うがな)」


何しろヨッシー達が住んでいた集落を抜け出て早数日は経つが…。
その間に奴らの参謀("カメック"とかいう宮廷魔導師だったか)から命令を受けたと思しき集団が立て続けに襲って来るのだ。

尤も。

スタンド能力を持つ自分にとっては、今の所はまぁ大した驚異となってはいないが…。


アヴドゥル「ふむ…」


―――ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!


アヴドゥル「…ん?」


断続的な地鳴りが、急に鳴り響いた。
何事かと背後を振り向けば。




???「ガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブガブ!!!!!!!!!」




巨大な、黒い球場の物体がこちらに迫って来ていた。
しかも、左右には眼球と思しき器官と、中央から真一文字に裂けた口からは鋭い牙も露出している。

それによって地面を齧り掘っているのだ。





緑ヨッシー「ヨッシー!ヨッシー!!!」


アヴドゥル「ほう、アレが"ビッグワンワン"か」



このエリアを通過する際ヨッシーから警告を受けていた。
何でも鉄のように硬い皮膚を持った"猛犬"が居るのだとか。


何?アレの何処が"犬"だって?


…。


この世にはスタンドを使う動物だって居るのだ。


故にああした丸っこくて黒くてデカい犬が居てもおかしくはry


いかん、話がズレた。


兎に角、兎に角だ。



アヴドゥル「地面を軽々と抉る鋭い牙に、何物をも通さない"鉄の皮膚"か…」



何にせよ、"助かった"。


大いに助かった。





ヨッシー「ヨッシー!!ヨッシー!?」


アヴドゥル「何?"逃げないでいいのか?"だって??」

アヴドゥル「その必要は無いさ、ヨッシー」

アヴドゥル「何しろ―――」シュボッ



―――"躾のなってない犬"の扱いなら。


―――大いに"慣れているからな"―――!





尤も、珈琲味のチューインガムは持っていないがね。





―――………。







ビッグワンワン「ギャインギャインギャイン!!!!!!」ヒーン!!






ヨッシー「―――、( ゚д゚)」


アヴドゥル「さ、旅を続けるとするか」


赤ん坊「だうー!」






名前:モハメド・アヴドゥル



スタンド名:魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)



能力:"鋼鉄程度"の物質であれば"瞬時に溶解せしめる"温度の炎を操る―――。



技名:―――







???「―――ミツケタゼェ…」

???「アレがカメック様の言ってたヨッシーに跨ったニンゲ…ニンゲン(?)と赤ん坊だな…」

???「………、」







―――いいか、"カチカチ"。






バットくん『お前じゃあ例のニンゲンから赤ん坊を奪うのは無理だ』

バットくん『黙って引っ込んでいろよ、いいな…』



―――お、おい…俺にも手柄を立てさせてくれよ…



ミットさん『所詮きさまははトゲの付いた身体が自慢なだけの…』

ミットさん『ていうかお前を利用して攻撃すっと俺のミットがストレスでマッハなんだよいい加減解かれそれぐらい』



ボロドー『余計な事をしてみろ、おれたちがてめーをウンババ沼に沈めるぜ…』

ボロドー『わかったな、大人しく補欠してろよカチカチ』



―――………。





カチカチ「………、」ホワンホワン

カチカチ「ウケケケケケケ、あんな事言ってた奴らは全員やられてやんの」

カチカチ「心の底からザマミロ&スカッとさわやかな笑いがry」ドオォォォォ…

カチカチ「―――あの野郎どもは、このカチカチ様が倒してやるぜ…!」


カチカチ「この俺の"鋼鉄並みに硬い"無敵のトゲでなあ―――!」





カチカチ「ウワハハハハハハハハ!遂にこの日が来たッ!カメック様、報酬たんまり頂きまっせぇーッ!!!」







―――クロス…


―――ファイヤー!!!



ジ ュ ボ ゥ ワ ッ ! ! !




カチカチ「―――、―――、」ピクピク



アヴドゥル「………」


アヴドゥル「何だったのだ、コイツは?」


ヨッシー「ヨッシー(´・ω・`)」サア…




技名:炎を十字架(アンク)の形にして対象に飛ばす、"クロス・ファイヤー"。





ヨッシー「ヨッシー」テクテク…

ヨッシー「…?」クルッ



火の玉?「―――、―――、」フヨンフヨン…



ヨッシー「…ヨッシー?」


アヴドゥル「ああ、気になるか?何、"お守り"のようなモノだ」

アヴドゥル「…む?」


火の玉?「―――!―――!!」ボワンボワン


アヴドゥル「早速反応アリだ…二時の方向、数は1といった所か」

アヴドゥル「―――むん!」



ボ ム !!!



ジュゲム「―――あぎゃああああああああああああん!!??」



アヴドゥル「…雲に擬態していたのか…油断も隙も無いが…相手が悪かったな」

アヴドゥル「と、まあこんな感じにな」


緑ヨッシー「ヨッシー!」ウンウン



技名:相手の体温と呼吸に反応し自動追尾する火の玉、通称"炎の探知機"。




アヴドゥル「……」

緑ヨッシー「……、」テクテク


アヴドゥル「…うん?」



???「「「うおおおおおおおおおおおおお!!」」」



ハナチャン(成虫)A「いたぞおおおお!いたぞおおおおおお!!!」
ハナチャン(成虫)B「見て来いカルロ(?)おおおおおおお!!!」
ハナチャン(成虫)C「お前達は無駄死にだああああ!犬にでも食われてしまえええええ!!!」




―――ガヤガヤワチャワチャ…!!!




アヴドゥル「………」
緑ヨッシー「………」


赤ん坊「キャキャキャッ♪」チョウチョチョウチョ


アヴドゥル「何だアレは…芋虫なのか蝶なのか?」


緑ヨッシー「ヨッ―――」


アヴドゥル「言わなくていい言わなくていい、これ以上奇天烈生物に割ける記憶容量なぞは無い。"そういうモノ"として受け取っておく」


緑ヨッシー「ヨッシー…(´・ω・`)」


アヴドゥル「しかし数が多いな…ふむ、ならば―――」


アヴドゥル「"魔術師の赤"ッッッ!!!」



魔術師の赤「クワアアアアアアアアアアアアッ!!!」



アヴドゥル「奴らを絡め取ってしまえいっ!!」





―――赤い(レッド)!


―――荒縄(バインドッ)ッ!!!




ギュルルルルルルルルルルルルル…!!




ハナチャン(成虫)A「討ち死にィッ!!!」ジタバタ
ハナチャン(成虫)B「地獄に落ちろベネット(?)オオオオオオオ!!!」バタバタ
ハナチャン(成虫)C「大きな星が、点いたり消えたりしている…彗星かな?いや違う、違うな…彗星ならもっとry」ダラーン




技名:固定化した炎で敵を絡めとり、時にはそのまま酸欠状態にしてしまう"炎の荒縄"(レッドバインド)。





アヴドゥル「の、バリエーションの一つ…そうさな…"赤い投網"(レッド・キャスネット)とでも名付ければ良いか」


緑ヨッシー「ヨッシー?」


アヴドゥル「ああ、放っておけばじき炎も消えて自由になる。無駄な殺生は望む所ではないからな」




アヴドゥル「さあ、先はまだ長いぞ」

アヴドゥル「どんどん進もう」





―――………。
――――――…………。
――――――…………………。


―――???



カメック「………………………、」

※水晶玉で覗き見中。


カメック「…………!!!」

カメック「むむむむむむむむむ…!」

カメック「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ…!」

カメック「ぎにににににににに…!」



―――ガッチャーン!!



カメック「揃いも揃ってどおおなってんのよおおおおおおおおおっ!!??」


コカメックA「か、カメック様落ち着いてください!?」



カメック「これが落ち着いてられるかっての!」ムキー

カメック「我が栄えあるカメ一族のエリート中のエリートたるクッパ軍団が」

カメック「たかだか炎を操れるニンゲンと陸トカゲと赤ん坊にああまでやられるなんて…!」



カメック「失態だわ挫折だわ衝突だわ絶望だわ失望だわ…………!!」ワナワナ



カメック「こんな事が"ぼっちゃま"の耳に入ったら…!」ガクブル

カメック「いや、それ以前にこのままの体たらくであればご先祖様達に合わせる顔が無いわっ!!」

カメック「何としてもあっこで奴らを食い止めるのよっ!」



カメック「―――コカメ~ック!!!」




コカメックB「―――はっ!」


カメック「例のニンゲンは今何処に居る!?」


コカメックB「はっ、エリア"1-5"の付近に差し掛かっておりますです!」


カメック「エリア"1-5"ねえ…丁度いいわ。あすこはワタシが張った結界もあるからおいそれと遠回りも出来ないしね」

カメック「よっし、コカメックは付近の砦に通達!何としてでも奴らを誘き寄せた上で逃がすんじゃないわよ!!」



カメック「そしてワタシもいよいよホンキを出す時が来たようね」

カメック「"アヴドゥル"とか言ったあのニンゲンに、今度はカメック一族の魔法の秘奥を見せちゃる…フッフッフッフッフ…!」


追記修正

エリア1-5→×

エリア1-4→○


すみませんです…。




―――ハァ~~ッハッハッハッハッハッハッハッハッハ……!!


―――ハァ~ッ「バコン!!!」―――いだぁいっ!?




???「うるっさいでちゅ!!昼寝のジャマでちゅ!!!」



カメック「す、すみませんですぼっちゃま……」ピヨピヨ



コカメックC「(…こんなんで大丈夫なんだろうか)」



―――エリア1-4。
―――"砦"付近。





扉「ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…」




アヴドゥル「ほう、こりゃあまた仰々しい」


緑ヨッシー「ヨッシー!」


アヴドゥル「見えない壁のようなモノで覆われて、迂回はほぼ不可能、か…」

アヴドゥル「十中八苦、例のカメックとかいう魔道士の仕業だろうな」

アヴドゥル「そしてご丁寧に扉の鍵は空いている、と」

アヴドゥル「こうまで見え透いていると、逆に清々しく思えるが、さて…」


緑ヨッシー「ヨッシー…」


アヴドゥル「"無理せず迂回路を探したほうがいいんじゃないか?"だって?」

アヴドゥル「…いいやヨッシー。折角だ、ここは相手のもてなしを受けるというのが作法だろう」

アヴドゥル「それに…」



―――やる事は何事であれ。

―――"シンプル"がいい。






―――to be continued…→


本日はここまでです。
いよいよカメックも本気を出す模様。
なお。


次回「ただのカカry」 「ビッグドンブリの とりで」 に続く。


その"血"の定め~♪

すいません>>1です。ちょっと色々ありまして投稿が遅れに遅れて申し訳ありません。
今しばらくお待ちください…4~5日くらいにまたここでご報告いたします故。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年09月12日 (土) 02:04:14   ID: cUqUMZqU

面白いです。(^_^)vあとヨッシーがかわいいです。

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