サイキック勇者「世界を・・・守る」(18)

王様「勇者よ。お主も今年で16。誰も倒せなかった魔王をお主が倒してくれ」タノムッ

勇者「・・・・はい」

王様(ひひひっ、今日はどの子を呼ぼうかのぉ)

大臣(あー、早く金貯めてこの国からおさらばしてーなぁ)

姫(お願いします勇者様。世界を救ってください・・・)

勇者「分かりました姫。必ずや世界を」シンケン

姫「あ、ありがとうございますっ!」フカブカッ

王様「さぁ行け! 世界を守るのだっ!」

勇者「王様、今日の夜くらいは世界の平和を願って下さい」ボソッ

兵士(あー、ここは安全だから助かったなぁ)

メイド(王様と寝れば100g・・・王様と寝れば・・・)

勇者(世界を守る・・・)グッ

――――ルイーダの酒場。

勇者(俺は超能力を使えるだけ。魔王を倒すには仲間がいる・・・)

ルイーダ「あら、あなたが王様の言ってた勇者ね」ニコリ

ルイーダ(あら可愛い。私に旅を祝わせてもらえないかしら)ジュルリ

勇者(美人なのに・・・)

勇者「旅の仲間を数名連れて行きたいのだけど」

ルイーダ「ええ、どの人にする?」

ルイーダ(ちっ、そこは“美人なお姉さんを夜の旅に(以下略))

勇者「このリストにいる人は全員ここにいるの?」

ルイーダ「え、ええ」

ルイーダ「集めたわよ」

魔法使い女「あの・・・どうして?」

戦士男「なんでも、勇者様の旅に加えてくれんだとよ」

僧侶女「じゃあ、私にもチャンスが・・・」

遊び人女「あはは、私には関係ないか」ニャハ

盗賊女「私は関係ない・・・」

武道家男「・・・・・・」

勇者(さて、どうしたものか・・・)

>>2 なんかと思ったらカッコいいジャマイカ。


勇者「さて、単刀直入に聞きます。“世界を救う旅”に出たい人はいますか?」

僧侶「はいっ!」

戦士「興味ねぇなぁ」

魔法使い「・・・・・」

遊び人「いやぁ、私の職業では・・・」

盗賊「私も・・・無理」

武道家「・・・・・・ふん」

僧侶(世界を救う。私が世界を。守る。守るの。世界のために・・・ぶつぶつぶつ)

戦士(俺は自分の守れる範囲を守りたい。ここにいるのは金のためだ)

魔法使い(早く帰ってテレビ見てー)

遊び人(お父さんに無理やり遊び人させられたけど・・・私でもがんばれば世界を・・・無理だよね)

盗賊(本当は行きたい! 正義感ありありなのにぃ!)

武道家(怖くて声もでません)

勇者「・・・・・それじゃあ」

―――城の外。

勇者「さぁ、行こう!!」

僧侶「はいっ! がんばります!」ニコッ

遊び人「・・・・・ええ?」

盗賊「わ、私達?」

勇者「キミ達は世界を救うに値する人間性を持っている。だから一緒に来てもらう」

僧侶「わ、私は職業柄そう判断してもおかしくないですが、こちらの二人はどうやって判断したんですか?」

勇者「ああ、良い忘れてたけど俺は“超能力者”なんだ。キミ達の考えを読むことだってできる」

遊び人「うわぁ、すごいですねっ!」ニコニコ

盗賊「・・・・盗賊の頭覗いちゃ・・・ダメ」

僧侶「私はいつでも大丈夫です」

僧侶(さっきぷぅが出たことはばれない色んなこと考えてれば大丈夫読まれない。あーあーあー!)

勇者(志だけで選んだが・・・失敗だったか?)

勇者「・・・・」グッ

魔物「ぎゃゃあああああ」バタリ

僧侶「な、なぜ倒れたんですか!!?」

遊び人「奇跡だ奇跡だ!」

盗賊「・・・・・!」

盗賊(もしかして、毎晩神様に魔王を倒せる力を下さいってお願いしたから・・・)

勇者「あ、これが俺の力ね。ちなみに今のは相手の脳を潰した」

僧侶「・・・・・・す、すごい力ですね」

僧侶(なんだか勇者っぽくない戦い方です)

遊び人(勇者さんすごい♪ 今日の日記に書こうっと)

盗賊(・・・・・ちぇ)

勇者(不安になってきた・・・)グラグラ

―――国のはずれ。寂れた村。

勇者「今日はここで泊ろうか」

僧侶「え、ええ。少し疲れました」

遊び人(へ、部屋はどうなるのかな・・・)ドキドキ

盗賊(おとう・・・違った勇者様は一緒に寝てくれるかな)

勇者「・・・宿は僕と皆の2部屋で良いかな?」

僧侶「それは駄目です!!」

勇者「・・・?」

僧侶「私は夜遅くまで神へ祈りを捧げます。なので別の部屋をとります。あ、自分のお金で借りますので心配なく」

僧侶(おねしょがばれたら恥ずかしくて一緒に旅を続けられません・・・)

遊び人「じゃ、じゃあ、私も自分で部屋を借りようかな」

遊び人(遊び人が日記書いてるなんてばれたら馬鹿にされる・・・)シュン

盗賊「・・・・・・・」クィ

盗賊(一緒に寝て欲しい・・・けど迷惑だよなぁ・・・)

勇者「・・・盗賊はまだ10歳くらいだもんなぁ。一緒に寝ようか」ナデナデ

盗賊「・・・・・・! うんっ!!」コクコクッ

勇者(なんで10歳で盗賊やってんだよ・・・)ハァ

―――宿。

盗賊「勇者様が超能力使いなら、私達のパーティって前衛いないんじゃ・・・」パジャマッ

勇者「んー、まぁ、俺は一応剣術もそれなりに使えるし、遊び人なんかはけっこう戦えるんじゃないかな」

盗賊(怪我したら心配だな・・・)

勇者「盗賊ちゃんは心配性だな」ナデナデ

盗賊(えへへ・・・お父さんに撫でられてるみたい)ニコニコ

勇者「盗賊ちゃんはどうしてルイーダの酒場に?」

盗賊「えっと・・・実は盗賊ギルドから追い出されて・・・」

盗賊(悪い人を相手にしてたとはいえ、人から盗むなんてできないよ・・・)

勇者「・・・そっか」ニコリ

―――迷いの森。

僧侶「・・・ここを抜けなければ隣の国へ行けませんね」

遊び人「この二年間でずいぶん大きくなりましたよね。この森」

盗賊「・・・・・怖い」ギュッ

勇者「ああ、そうだな」ナデナデ

僧侶(盗賊ばっかずるい!)

遊び人(羨ましいなぁ・・・私も盗賊ちゃん撫でたい)

勇者「さて・・・、迷いの森自体は問題ないのだけれど・・・」

――――迷いの森内部。

迷いの狼『ぎゃおおおおお!』

勇者「盗賊ちゃん! 回りこんで! 遊び人さん! 正面から蹴り! 僧侶さん! 遊び人さんの防御力を補助!!」

三人「「「はいっ」」」

勇者(ここを抜ければ敵は強くなる。その前に三人を鍛えないと・・・)

迷いの狼「ぐぉおおおおお!」ガバッ

遊び人「しまっ―――」

勇者「・・・くっ」バッ

迷いの狼「・・・・ぐ、ぐぉお・・・」ウゴケズ

勇者「今だ盗賊ちゃん!」

盗賊「はいっ!」ズバァッ

迷いの狼「・・・・・ぉ・・・」バタリ

三人「「「やったぁああああ!」」」

勇者「・・・・・・うしっ」チイサクガッツポーズ

勇者「・・・はぁはぁ・・・」

勇者(準備なしの念動力はきついな・・・)

僧侶「大丈夫ですか?」カイフク~

勇者「ありがとう・・・」

勇者(超能力は脳にダメージが蓄積するから、回復呪文でも少しは癒されるなぁ・・・)

遊び人「ご、ごめんなさい」ビクビクッ

遊び人(捨てられる捨てられる・・・うぅうう)

勇者(なんだ? 父親からの・・・虐待?)

勇者「大丈夫、結果オーライだよ」ニコッ

遊び人「・・・・・・本当に次は・・・」

勇者「うん、次は遊び人さんメインに展開するからよろしくね」ニコッ

遊び人「・・・は、はいっ」パァァァ

僧侶「がんばりましょう♪」

盗賊「ところで・・・どうやってこの森抜けるの?」

迷いの森「・・・・・・」コォオォォォオオ

勇者「ああ、それは簡単だよ。俺の能力があれば正解の道なんてすぐ分かるから」ニコリ

迷いの森「」

勇者(ただ・・・このおぞましい感じが近づいてきているのは・・・)

僧侶「あ、あれ・・・」ユビサシッ

迷いの森の主「ぎゃぁあぁぁぁぁおぉぅ!」バケモノッ

僧侶「き、気持ち悪いです」ゾクリ

遊び人「ヘドロの塊・・・」フラッ

盗賊「怖い・・・・」ギュッ

勇者(おいおい・・・)

勇者(箱を面に、面を線に、線を点に・・・)キィイイィイィイン

勇者(核はすでに見えている。後は点を核に合わせるだけ・・・)グッ

遊び人「・・・・わ、私がメインでがんばる・・・」

勇者「・・・・え」シュォォォン

勇者(遊び人・・・本当にやれるのか?)スッ

遊び人「勇者様! フォローだけおねがいしまちゅ、あっ」カァァァ

遊び人(緊張しすぎて噛んじゃった///)

勇者「・・・・・わかった」コクリ

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