川内「寺生まれのTさん」 (4)
私は夜戦に出かけた
ある日、遊びの予定がキャンセルになった私は秘密の海域で夜戦を楽しむ事にした
鎮守府から少し離れた所にある南方海域で、静かでよくやれる私の穴場
「夜は良いよね~、夜はさ。」
私はそんな事を呟きながら夜戦に従事した
するとしばらくした頃、全身に寒気が。
流石にへとへと…そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず夜戦を楽しんだ
「あなたも夜戦ですか?」後ろから声をかけられた、振り返るとそこには深海棲艦風の女性が
「夜戦って楽しいよね!」「……えぇそうですね」話していくうちに段々と私は違和感を感じた
女性はどう見ても深海棲艦、とても夜戦を楽しむ格好じゃない、こんな所でなにを…
「あなた、夜戦しないんですか…」女性の声…いやおかしい、明らかに上から聞こえてきた
「沈みましょうよ、あなたも…」私は恐怖に震えながらも上を見上げた…
そこには、今話をしていた女性が艦載機を飛ばす姿が!!
気が付くと私の目の前には無数の戦艦が「沈め…沈め…」と私に囁いている
「そこまでだ」聞いたことのある声、寺生まれで提督のTさんだ
戦艦によって今にも轟沈させられそうな私の前に来ると、自前の釣竿を振り回し
「破ぁ!!」と叫ぶ、すると釣竿の糸が眩しく光、振り回した糸が剣のように次々と戦艦を引き裂いてゆく!
ある程度戦艦を切り払うと、Tさんの呪文によって周りには光が走り、アッー!と言う間に敵艦隊は全滅した
「提督も夜戦?」そう尋ねるとTさんは私を指差し「まあな、どこかの夜戦バカを助けるついでだ…」
帰り道で聞いた話によるとあそこは鬼畜の名所で夜戦が夜戦を呼ぶ恐怖の海域らしい
「まだまだ夜は長いな、どれ、もう一度夜戦でもするか」
そう言って探照灯を光らせ爽やかに笑ってみせるTさんを見て
寺生まれはスゴイ、私はいろんな意味で思った。
球磨は姉妹艦5人と海へ行くことにしたクマ
だけど、海岸は物凄い人で、とても遊ぶことができなかったクマ、
球磨達は目的をドライブに無理やり変えて海辺の道路をひたすら走っていたクマ。
すると妹のレズOが「見てみて北上さん!この辺り空いてるわ!」といったクマ
見てみると確かにこのあたりだけ人がいなくて5人で遊ぶなら丁度良かったクマ
浜に降りて、ビーチバレーをしたり砂のお白を作ったりと姉妹で楽しい時間を過ごしたクマ
するとYが「私元水泳部なんだーあのブイまで泳ぎ切ったらかき氷おごってくれない大井っちー?」と言い出したクマ
球磨が返事をするより早く飛び込んだK
なるほどクマ…水泳部だけあってかきれいな泳ぎでブイまで辿り着くK
沖で大きく魚雷を振るK
球磨達も浅瀬から手を振って返すけど、どうも様子がおかしいクマ
「あれ!?溺れてるんじゃねえか!?」誰かが叫んだクマ
おかしいクマ…艦娘が溺れるわけ…確かに今にも沈みそうだクマ!球磨達は急いで救助に向かったクマ
しかし、水泳部のKと違って泳ぎの遅い球磨達は中々たどり着くことが出来ず
代わりにKは今にも沈みそうクマ…
「おかしいクマ…」
そう思った球磨は水中に潜ったクマ、するとそこにはKの身体にしがみ付き、
引きこもうとする深海棲艦が無数に蠢いていたクマ!!
このままじゃ球磨達も…
そう思った瞬間、大波の向こうから一人のサーファーが!!
寺生まれで提督のTさんクマ!
Tさんは板を華麗に操りKを抱き上げるとそのまま波に乗って陸地へ
「破ぁ!!」
振り返らずにTさんが叫んだクマ
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