川内「あれ、これ昔の写真……」


―ー鎮守府執務室―ー

ｶﾞﾁｬ　

提督「あれ、川内。帰ってたのか」

川内「うん、ただいま。1-1とはいえ夜戦できるとすっきりするね」

提督「そりゃよかった。お前ほどの練度なら心配もないしな」

川内「無傷帰投余裕ですよー！　それよりもこれなーんだ」

提督「ん？　ってお前それ！」

川内「提督ってば私の船時代の写真綺麗にして持ってるなんて///」

提督「はぁ……いいだろ別に」

川内「まぁね。嬉しいから。でもどうせなら今の私の写真もってればいいのに」

提督「……」

川内「もしかして、前の私の方がよかった？」

提督「……きっかけなんだよ」

川内「ん？」

提督「俺が海軍になったきっかけだ。ガキの頃にお前の昔の姿に一目ぼれした。こんな船に乗りたいと思って軍に入ったんだ」

川内「え……それって」

提督「それがまさかこんなオテンバだとは思いもしなかったけどな」

川内「な、なにをぉ！　今も昔も私は私だよ！」

提督「そうだな、そりゃそうだ。」

川内「一人で納得しないでよ。私がバカみたいじゃない」

提督「夜戦バカだろ、お前は」

川内「そうだけどそうじゃないの！」

提督「とりあえずそこどけ。仕事できない」

川内「私の膝の上に座ってもいいんだよ？」

提督「ふむ、ならそうするか」

川内「え？　うそうそ！　ちょっとやめ……うがあああおもおおおいいいいい!!!!」



那珂「あのバカップルまたやってるよ……」

神通「見ない振りもまた思いやりですよ」

『胸の電探』

提督「川内ー」

川内「なにー」

提督「お前改二になったじゃん」

川内lv93「え、いつの話してんの？」

提督「まぁまぁ。その時からずっと気になってるんだけどさ」

川内「なに？　ポーズの事？」

提督「それはカッコいいから良い。じゃなくて、胸の飾り。あれって電探なの？」

川内「あぁこれ？」

提督「それそれ。それ電探ならいちいち装備スロットに入れなくても基本装備だった使えるかなーと思って」

川内「あー。残念ながらこれ電探じゃないんだな」

提督「そうなの!?　ずっと21号電探だと思ってたんだけど」

川内「これ実はお守りなの」

提督「そうなの？」

川内「そうこれ後ろから見ると『三水戦』って書いてあるんだよ」

提督「お、本当だ」

川内「同じ三水戦だった吹雪とか白雪が改二記念に作ってくれたんだよー明石さんに頼んで」

提督「へー中々仲間想いなんだな。あいつら」

川内「まぁねー旗艦冥利に尽きるよ！」

提督「でもお守りかぁ……」

川内「ん？　どうかしたの？」

提督「いや、なんでもないや」

川内「ふーん。ならいいけど」

ｶﾞﾁｬ

那珂「やっほー！提督川内ちゃんに安全祈願のお守り渡せたー？　って……げ」

川内「ん？　どうかしたの？　ねぇ提督。ねぇってば」

提督「うるせぇ！　にやにやすんじゃねぇよ！　那珂お前今夜夜間哨戒な！」

那珂「えー！　徹夜はお肌の天敵なのにー！　八つ当たりするなー！」

川内「ちょっと！　夜は私の時間だよ！　私がいくのー！」

提督「ちょ！　うるさ！　じ、神通！　神通はどこだー！」



神通「平和ですねー」

今書いてる川内のSSの息抜きにここに小ネタ投下していくので楽しめる人だけ楽しんでいってください。

何かネタがあれば書いてくだされば拾いたいと思います。

次は昼か夜に投下予定。

ん？あれ？スレ建て後直ぐに「建てミスです」って依頼出してね？
書くなら取り消し依頼しときな

>>17　
すいません。取り消し依頼だしてきます。

ありがとうございます

>>22
今書き溜めているものの息抜きでここを立てました。
そっちはまだスレ立てしてないです。

立てミスはタイトルに【艦これ】←これつけ忘れたってしょうもない理由です。

通勤中に一つ投下していきます

『温度』


ーー食事所『鳳翔』ーー

提督「ごめん、那珂。もう一回説明してくれるか？」

那珂「……はい。今日は毎月一度の軽巡の会の集まりでして……」

提督「あぁ。重巡とか戦艦とかもやってるあれな」

那珂「そこで由良ちゃんとか阿賀野ちゃんが川内ちゃんと提督の話を持ち出して」

提督「なんでそこで俺の名前が出てくるんだ……んで」

那珂「一向に口を割らない川内ちゃんに痺れを切らして長良ちゃんが川内ちゃんにお酒を飲ませまして……」

提督「あー……」

那珂「こうなったと……です、はい」

川内「てーとくぅ……だっこぉー」

提督「誰だこいつは。あーもう足にしがみ付いて来るな！」

川内「やん！　いじわるしたら泣くんだからね！」

提督「那珂。神通はどこにいるんだ」

川内「無視しないでよぉー！　構って構って構えー！」

那珂「由良ちゃん達が提督の話を出した頃には既に姿が見えなかったよ」

提督「逃げ足は流石だな」

那珂「川内ちゃんがこうなった時点で他の軽巡達も逃げちゃってるんだけどね……」

提督「それでお前が貧乏クジを引いたと」

那珂「分かってくれるんでしたらなにとぞ！　なにとぞお仕置きだけは！」

提督「今回お前は悪くないだろ。こうして面倒見ててくれてるんだしこっからは俺が引き継ぐから、長良に後日出頭するように伝えておいてくれ」

那珂「ありがとー！　それじゃあ、川内ちゃん宜しくね」

ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｼﾀｰ!

提督「ん。さて、こいつどうしたものか」

川内「んーてーとくの匂いがするぅ」

提督「おま、靴の匂いかぐんじゃねぇよ！　そこが俺の匂いってショックだわ」

川内「ここ暑ーいー」

提督「あーあー！　脱ぐな動くな喋るな！　鳳翔さーん！　ペットボトルで水下さい！」

ﾊｰｲ!

川内「あーつーいー！」

提督「君がくっつくから暑いの！　ほらいくぞ！」

ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｼﾀｰ！

――外――

提督「お前提督になって艦娘背負う事になるとは思わなかったぞ」

川内「……うー」

提督「にしても軽いなぁおい。お前ちゃんと食ってるのか？」

川内「……」

提督「少し休んでろ。酔いが覚めるまでこのまま少し歩いてやるから」

川内「……寒い」ｷﾞｭ

提督「ん？　ならもう帰るか？」

川内「やだ」

提督「どーしろってんだよ」

川内「くっついてれば寒くない……このまま」

提督「……好きにしろ」

川内「……すきだもん」

提督「……」

川内「……zz」

提督「おやすみ。この時間寝てて夜起きてんじゃねぇぞ」




那珂「んで？　そこからどうしたのよ」

提督「なんもねぇよ。そこらへんちょっと歩いて体温下がってきたくらいでおまえん所に送りに行っただろうが」

那珂「体温がわかるくらいには密着してたんだー」

提督「負ぶってりゃわかるだろうがそれくらい」

那珂「……柔らかかった？」

提督「今夜開けとけよ。哨戒だ」

那珂「なんとなく察してましたー！　はぁー！」




神通「那珂は身体張っていきますね」

川内「……///」

神通「実は姉さん全部覚えてるでしょう？」

川内「……全然///」

これより帰るため、２３００には投下します

これより帰るため、２３００には投下します

2300には投下します

三連投は６－３のトリプルフラタのせいずい

何あの無理ゲ

投下します

『眼帯の絆』


--執務室--

提督「川内、すまないが茶を煎れてくれ」

川内「私に夜戦で勝てたら煎れてあげるー」

提督「だらだらしやがって。いい、自分で入れる」

川内「さっすがー。私の分もねー」

ｺﾝｺﾝ

提督「はーい、どうぞ！」

ｶﾞﾁｬ

暁「司令官、ごきげんようなのです」

雷「私もいるわ」

提督「おぉ、六駆がどうした？　二人足りないが」

暁「あのね、司令官。実はね？」

雷「もう！　暁、もじもじしないでちゃんとお話するの！」

暁「んもう！　わかってるわよ！」

川内「まぁまぁ。とりあえず提督がお茶煎れてくれるから、飲みながら話そう？」

提督「それはお前の台詞じゃないな。まぁ座ってろ」

――――

暁「でね、司令官。実は天龍の事なの」

提督「天龍？　どうかしたのか」

暁「うん……実はね、今まで演習から帰ってきたら一緒に間宮に行ったりお話したりしてたの」

雷「でも、最近帰ってくるなりどこかに行っちゃうし。誘っても忙しいって……」

川内「あの天龍が？　甘やかし筆頭だよ？」

暁「本当だもん！　どこに行ってるのとか、何してるのって聞いても教えてくれないし……。」

川内「提督、どう思う？」

提督「龍田が大声あげて泣き出すくらいありえないな」

暁「この間だって……運動場の方で木曾さんと大声で怒鳴りあってるのみたんだもん……きっと危ない事をしているのよ！」

提督「木曾と、なんて言い合ってたんだ？」

暁「遠くだったからよく聞こえなかったんだけど、なんかまだ早いーとか、俺の方がーとか言ってた」

川内「提督」

提督「そうだな。おし、二人とも。天龍の事は俺たちで調べてみるから、二人は早く響達の所に帰ってあげな」

暁「で、でも！」

川内「大丈夫！　夜戦仮面にまかせなさいって！　ね？」

雷「暁……」

暁「司令官、川内さん。天龍のこと宜しくお願いするのです」

雷「あ、宜しくおねがいするわ！」

提督「あいよ」

川内「まっかせなさい！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

提督「これじゃどっちが子守か分からないな」

川内「まったくだね。さて、それじゃ二人を別々に呼び出すから。天龍は提督、私は木曾ね」

提督「おう、頼んだ」

――天龍の場合――


天龍「んだよ、急に呼び出しなんて。出撃か？」

提督「残念ながら俺とお話だ」

天龍「はぁ？　帰る」

提督「まぁ待てよ。お前この前木曾と喧嘩してたんだって？」

天龍「あぁ？　いつの話だよ」

提督「運動場の傍でお前と木曾が怒鳴り合ってる所を暁が見たらしくてな、酷く怯えていたぞ」

天龍「なん……だ、と？　暁が、あの暁が怯え……おび、おえ。。。おべばべおびえべいび」

提督「おーい。帰ってこい！」

天龍「どちくしょう！　おい提督！　うちの暁をビビらしてんのはどこのどいつだ！　ぶっ飛ばしてやる！」

提督「お前だって」

天龍「すまねぇ龍田ぁ！　先立つ姉を許してくれぇ！　うがああああ！」

提督「刃物振り回すんじゃ……ねぇ！」

天龍「痛ぇー!!　いきなり人の頭ぶん殴る奴がいるか馬鹿！」

提督「人の部屋で刀振り回すんじゃねぇよ馬鹿！」

天龍「っぐ！　正論には……勝てねぇ！」

提督「なんで悔しそうなんだよ。まぁいい。木曾との原因は？」

天龍「あ、あー。が、眼帯！　あいつが俺の眼帯より自分の眼帯の方がかっこいいとかぬかしやがったからな！」

提督「そうか。決着はついたのか？」

天龍「あぁ！　俺が今度龍田にもっと良い眼帯を選んできて貰ってやるということで決着がついた！」

提督「……それならなによりだ。下がってよし」

天龍「な、なんだよ！提督も過保護だなぁ！　心配すんなって、じゃあな！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

提督「ふむ」

――木曾の場合――

木曾「川内。お前が俺を呼ぶなんて珍しい事もあるんだな。なんだ？」

川内「まぁね。駆逐艦が木曾と天龍の喧嘩が怖いって苦情が入ってね。詳しくじじょーちょうしゅ」

木曾「あぁ、そういう。秘書艦様もご苦労だねぇ」

川内「そう思うんなら早く終わらせようよ。駆逐艦は君らが運動場の傍で怒鳴っているのを見たそうだよ」

木曾「運動場ってーと。あの時の奴か」

川内「心当たりがいくつかあるのね……」

木曾「まぁな。アイツとは事あるごとにぶつかっているからな。飽きない」

川内「飽きる飽きないじゃないんだけどなぁ。んで理由は？」

木曾「眼帯だ」

川内「へ」

木曾「眼帯だ。あいつは俺の眼帯よりも自分の眼帯の方がイカシてると抜かしやがった。俺が球磨姉に選んで貰った眼帯をだぞ？　ここで引いたら軽巡の名が廃る」

川内「廃ってしまえそんなもん。まぁじゃぁちょっとしたいざこざでって事でいいのね？」

木曾「まぁ、そうなるな」

川内「あんたそんなキャラだったのね。まぁいいわ。それじゃ今度は夜戦でもしましょうね」

木曾「気が向いたらな。それじゃあな」

川内「……ﾌﾌ」

――合わせて――


提督「お、そっちも終わったか」

川内「形だけのねーありゃダメよ」

提督「そっちもか。天龍は嘘をつくのが下手でなぁ。見ていて微笑ましかったよ」

川内「そっちももしかして眼帯？」

提督「あぁ、そっちも眼帯か」

川内「話まで合わせていく位には慎重みたいね」

提督「そうみたいだな。川内」

川内「今夜から動けるよ」

提督「いや、明日の遠征帰りからでいいよ」

川内「スニーキングミッションだね！　わくわくしてきたぁ！」

提督「俺はお前がストーカーになりそうで怖くなってきた」




天龍「おい、バレてねぇだろうな」

木曾「俺を誰だと思ってる。これくらい容易いさ」

本日分はここまで。

また明日に一度か二度投下するかも。

おやすみなさい

今日は夜の2200までには投下予定

カレー食べてたら遅れました。
天龍木曾編投下します

――翌日・執務室――

天龍「報告は以上だ」

提督「おう。ご苦労だった。各自今日は自由だからゆっくり休んでくれ。以上解散」

響「お疲れ。天龍、今日も忙しい？」

天龍「あぁ。すまねぇな」

響「それは残念だ。私たちは部屋に帰ろうか」

電「うぅ……寂しいですが、しょうがないのです」

天龍「……」

川内「見て、提督。天龍が罪悪感で潰されそうになってるよ」

提督「言ってやるな。ただでさえ痛々しいのに」

天龍「う、うるせぇ！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ!

川内「あ、逃げた」

提督「さて、行くか」

暁「し、司令官！　天龍が！」

提督「ん、任せておきなさい。君らは風呂で汗を流しておいで」

響「ほら、行くよ」

雷「もう！響は天龍が心配じゃないの!?」

響「私は天龍を信じてるからね。信頼の名は伊達じゃないよ」

電「はわわわ。響ちゃんのその台詞はまだ早いのです」

川内「ほら、早く行かないと見失っちゃうよ！」

提督「そうだな。行ってくるよ。神通！」

神通「ここに」

提督「後は任せる。何かあれば放送か那珂を使ってくれ」

神通「了解です。姉さん？　はしゃぎ過ぎないでくださいね」

川内「まっかせてよ！」

提督「皐月の真似してないでいくぞ」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

神通「……さて、書類を片付けますか」

――甘味処間宮前――

川内「天龍は間宮に入っていったね」

提督「間宮？　六駆がいると甘味が食べられないから、とか？」

川内「他の鎮守府のﾌﾌ怖天龍ならまだしも、うちの駆逐艦コンプレックス天龍がそんな事あるわけないじゃない。この間も六駆の皆と赤城盛りのパフェ分けて食べてたくらいよ？」

提督「だよなぁ……。お、出てきた」

川内「何か受け取ったみたいね。運動場の方に向かってくよ」

提督「……お前先に行ってろ。間宮に話聞いてくる」

川内「りょーかい。ちゃんと追いついて来てよ？」

提督「任せておけ」


――間宮店内――

間宮「いらっしゃ、あら？　提督、珍しいですね」

提督「悪いが今日は食事じゃない。今天龍がここに来たな？」

間宮「え、えぇ」

提督「アイツがどこで何しているか知ってたら教えてほしいんだが」

間宮「ん？　あ、あぁー。そういうことですか」

提督「何か知ってるって顔だな。教えてくれ」

間宮「甘味処に来て注文もしない冷やかしには教えてあげません♪」

提督「おいおい。悪いが急いでるんだ」

赤城「間宮さん！　おかわりはまだですか！」

加賀「提督が間宮さんの邪魔をしていますね、流石に頭にきました」

間宮「はーい、すこしまってね。そういう事ですので、失礼しますね」

提督「あ、おい！」

加賀「提督？　それ以上赤城さんと私の邪魔をするなら」

赤城「提督にも一航戦の誇り、お見せしますよ？」

提督「口にクリームつけたまんまで凄んでくるんじゃねぇよ。加賀は外ではナイトキャップを取れ」

加賀「こっちは起き抜けなの。あまりでかい声出さないでくれるかしら」

提督「おいもう1500だぞ。誇りはどうした誇りは」

赤城「それで腹は膨れるんですか？」

提督「間宮、邪魔したな。」


加賀「行きましたね」

赤城「作戦成功です」

間宮「二人共ありがとうございます。提督も過保護というかなんというか。」

加賀「あの子の為だもの、仕方がないわ」

赤城「天龍さんも不器用ですからね」

間宮「さて、大和盛りあんみつ二つお待たせしましたー」

赤城「加賀さん！　来ます！」

加賀「鎧袖一触よ、心配いらないわ！」

間宮「さて、ご新規さんの為に新メニューでも考えますかね」

――運動場――

提督「さて、川内はっと……あいつなにしてんだ」

川内「ん？　提督！　こっちこっち！」

提督「待たせたな。お前は、あぁ川内に捕まったクチか」

日向「まぁ、そうなるな」

川内「天龍が運動場奥の林に入っていったの。でも流石にそこまでいくとバレちゃうから」

日向「たまたま通りかかった私にお声がかかったという訳だ」

提督「ん、まさか」

日向「瑞雲を放って偵察……これだな」

提督「……流石に水爆を堂々と飛ばしてれば音でバレるだろうよ……」

川内「そう思うじゃん？　あっち見てみ」

提督「あっちって。訓練中の阿武隈と七駆か」



曙「阿武隈さん！　なんか飛んでるわ！」

阿武隈「え？　北上さん!?　あ、なんだぁ……瑞雲じゃん」

漣「もうぼののってば、瑞雲なんていつも飛んでるじゃんかー」

潮「もう瑞雲が飛び始める季節なんだねぇ」

曙「う、うるさいわね！　報告は大事でしょ！　瑞雲だとは思わなかったのよ！」

朧「知っている！　ここで喋らなければ出番が無いことを私は知っている！」



川内「ね？」

提督「まぁ、そうなるな」

日向「艦娘の航空化が進んでいるな、時代が私に追いついて来ている」

提督「まぁいい。それで天龍は」

日向「瑞雲10023号の報告では林内で木曾と合流。南下しているとの事だ」

提督「なんだその瑞雲は」

日向「私は瑞雲全機に名前を付けている。相性はラクサーシャだ」

川内「南下してるってことは……工廠か」

日向「ラクサーシャは足がプリティでなぁ。瑞鳳も褒めていた」

提督「先回りしてみるか。日向ありがとう」

日向「でも瑞雲の可愛さはあのエンジンとプロペラの音のデュエットでもあり」

川内「じゃあね日向さん！」

日向「ま、瑞雲に可愛くない場所なんてないのだがな。おや、行ってしまったか。そうなるな」

伊勢「迎えに来たら一人で瑞雲トークしてるってどうなのさ、日向」

――工廠前――

川内「さて、ここで待ち始めて一時間だけど、もしかして当てが外れた？」

提督「んー。かもしれない。どうする？　帰るか？」

川内「それもいいけど、帰って六駆になんて言われるかわからないよ？」

提督「おし、後一時間は待てるな」

川内「……提督も大概駆逐艦に甘いよね」

提督「軽巡にも甘いだろうが」

川内「まぁねぇ。ん、提督あれ」

提督「ん？　あれは……天龍に木曾。やっときたか」

川内「なにあれ。挙動不審すぎる……なんでほふく前進で進んでるの」

提督「さぁ、かっこいいからじゃね？」

川内「凄く息遣い荒いね。ははは、バカっぽい」



天龍「はぁ…はぁ…。ん？　おい木曾。今バカって聞こえなかったか？」

木曾「ふっ、ふっ、ふっ、気のせいだろ」

天龍「そうか。っしゃあ！　これだけ遠回りしてくれば大丈夫だろ」

木曾「あぁ、運動場から林を抜けて一度海。そのあと崖を上ってここだ。これに着いて来れるのは俺たちかよっぽどのバカだな」

天龍「違ぇねぇ。提督達も怪しんでいるようだし、慎重にいこうぜ。さ、入ろう」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ


提督「あいつら頑張ってるみたいだな」

川内「着いて来れた私たちはよっぽどのバカなんじゃない？」

提督「あいつらには負ける。少しだけ様子を見たら突入するぞ」

川内「待ちに待った野戦だぁ！」

提督「夜じゃな……あぁ、そっちの野戦か。室内だし戦わないからな」

川内「やられたらやるよ！」

提督「それならまぁ、程ほどにな」

――工廠入り口横――

川内「入り口は押さえた。いつでも行けるよ」

提督「よし、音を立てずに少しだけ戸を開いて中を伺う。会話が聞ける程度に開けろ」

川内「了解。いくよ」

ｽｯ
ｶﾁｬｧ…

「さぁて、今日もぶっ飛ばしてやるぜ！」

「っひ！　あの……うぅ」

「何やってやがんだ！　逃げんじゃねぇよ！」

「ひぃぃぃぃぃいい！」

「おいおいー！　まだまだこんなもんじゃ終わらねぇぞ！　そらぁ！」

「もう、やめ……ひぃい！」

ｶﾁｬﾘ

川内「結果は」

提督「今の声は明石だな。ギルティ、乗り込んで現場を制圧しろ。カウント３、状況開始」

川内「や…せ…ん！」

ﾄﾞｶﾞｧｧﾝ!

天龍「うわぁ！　なんだ今のごっふぇ！」

木曾「天龍！　お、お前はせんがぁああ！」

川内「状況終了。二人とも後ろから首を抑えた。暴れないで」

天龍「くっそがぁ……なんでお前らがぁ……あぁ、間宮のケーキが台無しじゃねぇかよ……」

木曾「諦めろ天龍。大人しくお縄に着こうぜ。秘書艦様はどうやらガチみてぇだ」

川内「あら、いいのに。暴れてくれた方が楽しいよ？」

提督「川内、やりすぎるなとあれ程」

川内「何よ！　取り押さえただけでしょ？」

提督「そのまま待機。明石はどこだ？」

木曾「お前らが驚かせるから部屋の隅でバイブレーションだくそったれ」

提督「同じクソなら曙の方が上品だな。明石安心しろ、俺だ」

明石「いや……いやぁ……。ふぇ？　て、提督？」

提督「無事か？」

明石「いや、あの。ひぃぃ。っ!?　天ちゃんさん!　きっさんさん！」

提督「天ちゃんさん？」

天龍「ちょ！　明石！　提督てめぇもその名で呼ぶんじゃねだだだだだだだぁ！」

川内「天龍は静かにしててねー」

木曾「うっわぁ、痛そうだ」

川内「きっさんさんもね」

木曾「……ふぅ。いだいいだいいだいいだい!!」

川内「あら、天龍と間違えたわ。ごめんねきっさんさん」

明石「ふ……二人をいじめるなああああああああああああ」

ﾄﾞﾝ!

川内「きゃ！」

ｺﾞﾘｯ

木曾「あっ」

天龍「　　」

明石「うぅ……ひっぐ……うぇ！　て、天ちゃんさああああああん！」

提督「思いっきり顔を踏み抜いたな。川内、どうやら俺たちの早とちりだなこりゃ」

川内「いたたた。え？」

提督「あっち、見てみ？」

川内「……あぁ」

TV「ｳﾒﾊﾗｶﾞｧｰｶﾞﾒﾝﾊｼﾞｨ!」

提督「テレビゲームしながら声出しちゃうタイプかよお前ら……」

――執務室――

提督「つまりはあれか。コミュ症の明石がいつも工廠に引き籠ってるのが耐え切れず、お前ら二人でどうにかしようとしてたと」

川内「まぁ君ら二人と普通に話せれば大体の事は話せるけど……」

天龍「……」

木曾「……」

川内「そんな事してるのが恥ずかしいからってあんな明け透けに隠さなくてもいいのに。ｯﾌﾟﾌ」

天龍「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

木曾「……」

提督「そしてそんな天龍の為にあんな遠回りしていたと。悪いが俺たちは林から工廠に先回りしていた。空振ったな」

天龍「……」

木曾「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

明石「あ、あのぉ！」

川内「あぁ、ごめんね。何？」

明石「すぅー、ふぅ。あの！　天ちゃんさんもきっさんも！　わた、私の為にやってくれて！　私も……皆の輪の中に入りたいって……思えて。でも皆と違って戦う力もないですし……で、でもそんな私の為に二人は！」

川内「あ、っと。ストップストップ」

明石「それでも……ふぇ？」

提督「俺達は二人の事を怒ってる訳じゃない。逆だ。俺は明石が工廠が好きでそこにずっといるのだと思ってあぐらを掻いていた。そんな中こいつらはちゃんとお前の事を見てどうにかしようとしたんだろ？　謝り感謝すれど怒るなんてこと出来ない」

天龍「……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

木曾「……」ｿﾜｿﾜ

提督「だが、それと同時に俺に無断で鎮守府の敷地内から脱走していた事も事実だな。崖のある方は立ち入り禁止区域になっていた筈だ。よって、二人には罰を与える」

明石「そんなぁ！」

提督「原因の明石と共に毎朝駆逐軽巡寮にてあいさつ運動を一か月とする。そして俺と川内は戦艦空母寮で一か月だ」

川内「げ！　私もぉ!?」

提督「天龍、木曾。すまなかった。二人の話を聞かないで疑った。意図は汲んだつもりだ。これで許しては貰えないだろうか」

木曾「……だとよ」

天龍「……三か月」

川内「えー!?」

天龍「三か月に期限伸ばせ。それでチャラだ。後一か月毎に行く寮を変えろ」

明石「ふ、ふぇぇぇ！」

木曾「だ、そうだ。どうするよ提督」

提督「……許可する。ならばその三か月は当鎮守府のあいさつ期間とし、各員にしっかりと通達する」

天龍「おし、じゃあ明石もやっと工廠から出てきたし。間宮でも行こうぜ木曾。明石」

木曾「そうだな。疲れた後の甘味は最高だからな」

明石「あ、で、でも私慌てて来ちゃったからお財布……」

天龍「安心しろ！」

木曾「全額提督持ちだ！」

明石「ふぇええ！」

川内「なにそれいいなぁー！　私もいくー！」

天龍「おぉ来い来い！　なら六駆のチビ達も呼ぼうぜ！」

木曾「賑やかになるなぁおい」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

提督「……ふぅ。」

ｶﾁｬﾘ
ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

『はい』

提督「今から団体がそちらに向かう。好きなだけ食わせてやってくれ」

『あらあら。その様子だと上手くいったのですね』

提督「酷いじゃないか。知ってて教えないとは」

『冷やかしに言われるなんて心外ですね。なら次はご注文なさってくださいね。』

提督「あまり、甘くないもので頼む。以上だ」

川内「所で天ちゃんさんときっさんさんって何？」

明石「え!?　えぇっと、お二人が……仲良くなるならあだ名が一番で。俺たちの事はそう呼べと……」

川内「へー。中々粋なことするねー。それで、明石さんはなんて呼ばれてるの？」

明石「……かっしー///」

川内「……私が何か可愛いの考えてあげるからね」

もういっこ書いてるっていう川内SSってもう立ってる？
見つからないんだが俺の目が節穴なのか？

本日分以上です。

明日は仕事が結構モリモリしてるので、投下できなさそうなら月曜に投下します。

次は山城編でも書こうかなと

>>58
まだ立ててないです。書き溜めているので、纏まったら一気に建造投下するつもりです

今夜は少量2300には投下

6-3やっと二回削れた

これより投下

『うちの川内とよその川内』

――執務室――

ｺﾝｺﾝｶﾞﾁｬ

天龍「おー帰ったぞー」

川内「おかえりー」

提督「おかえり。ノックすればいいってものじゃないぞ」

天龍「あぁ？　しないよかマシだろうよ」

提督「それはそうだがな」

天龍「チビ共がいるときはちゃんとするさ。おら、演習の報告だ」

提督「預かる。ふむ、明石が旗艦で大破。他、那珂が中破でD敗北か。明石はどんな感じだ？」

天龍「守られるばかりは嫌だってよ。今日は大和型泣きながらに突っ込んでいってたぜ。ありゃ良い根性してやがる」

提督「普段は大人し過ぎるくらいなんだがなぁ。もしかしてあいつも神通タイプか？」

天龍「問題はかっしーよりも木曾なんだよ。あいつ今日の演習を横で見てたんだがよぉ、かっしーが被弾した途端相手に殴りにかかろうとしたんだぜ？　横にいた球磨が取り押さえたから良かったものの冷や冷やしたぜ」

提督「はっはっは、あいつも中々熱いじゃないか。ん？　相手は二人だったのか？」

天龍「あぁ、旗艦が大和。二番艦が川内だった。うちの秘書艦とは大違いだった」

提督「ほぉ、だってよ川内」

川内「興味なーし」

提督「そうか？　俺は興味ある。向こう演習隊は今日うちで一泊の予定だったな？」

天龍「あぁ。軽巡寮の来客室を解放してるからそこにいると思うぜ」

提督「おし、挨拶がてら行ってくるか」

川内「……私も行く」

提督「ん、構わないが興味無いんじゃなかったか？」

川内「別にー気まぐれよ」

天龍「お前もまぁ、大変だねぇ」

川内「ニヤニヤしないで、フフ龍」

天龍「悪いが俺は怖くなくて良い天龍なんでな。ガキ共が可哀想だろうが」

川内「うわぁ、筋金入りね」

天龍「お前も吹っ切れれば楽だぜ？」

川内「……考えておく」

提督「そら、喋ってると置いていくぞー」

川内「あ！　ちょっと待って行くからぁ！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

天龍「ふん、今夜は寝れるかねぇ」

――軽巡寮・食堂――

川内改「あーまだかー。あと何時間で夜になるのー！」

大和「もう、貴女はすぐに。今日はダメですからね」

川内改「嫌！　ちゃんと探照灯も持ってきたのにぃ！」

大和「はぁ、これなら龍田さんも連れてくるべきだったわね」

川内改「ふ、ふん！　怖くないし、怖くないんだから！　ほんとよ!?」


提督「っと、お！　いたいた」

大和「あら？　まぁ提督さんですね。本日はありがとうございました」

提督「いや、こちらこそありがとう。うちの奴も良い刺激になったと思う。助かった」

大和「こちらこそ勉強になりました。特に明石さん。凄い気迫でした」

提督「あぁ、うちのメカニックは自慢だよ。仲間想いの良い奴だ」

大和「でしょうね。まさか私に単身突撃してくるとは思いませんでした」

提督「それは同感だ。予想の斜め上を行ってくれるよ」

大和「それだけ本気になれるって素晴らしい事だと思います。行き過ぎても困りますが……」

川内改「ちょっとぉ、なんでそこで私を見るのよぉ。あれ？　あー！　改二の私がいる！」

川内「うわぁ……私って傍から見たらこんなうるさかったのか。反省しよう」

川内改「初対面でそんなこと言う？　普通。流石私ね」

大和「そこは流石でもなんでもないですよ。後失礼です！　申し訳ありません」

川内「あぁ、大丈夫ですよ。うちの提督が興味本位で来ただけなので」

川内改「何？　私を？　大和さんを？　あ、それとも夜戦？」

提督「お、おぉ！　川内がちゃんと夜戦って言ったな」

川内改「え？　そっちの私は夜戦しないの？」

提督「普通と比べれば言う方だが、そこまでしつこくないな」

川内「だって疲れるじゃん。夜は戦って寝て戦うってちゃんと休憩挟まなきゃ」

川内改「……アンタ実は私によく似た別人でしょ？　休憩なんて時間の無駄よ！　夜戦している方が有意義だ！」

川内「はぁ、あんたもそのうちわかるよ。夜戦してる時間がもったいなく感じる時もあるの」

川内改「提督さん、そっちの改二一度整備した方がいいんじゃない？　多分頭のネジが外れてるよ」

大和「だから失礼ですってば！　それにネジが外れてるのは貴女です！」

川内改「じゃあネジが締まりすぎなのよ！　夜戦していくつか外してあげる！」

川内「はぁ、提督。私先に戻ってるね？」

提督「お、おう……行っちまった」

川内改「ん……なんか私言い過ぎたかも。ちょっと謝ってくるね、大和さん」

大和「あ、ちょっと！　こちらも行ってしまいました……」

提督「お互いに苦労するなぁ」

大和「えぇ。でも」

提督「憎めない奴。だろ？」

大和「はい。提督さんはどうやら少し違うようですね、微笑ましい」

提督「何の事だか。さ、食事の支度でもするかね。遠慮しないで食べて行ってくれ」

大和「え？　よ、宜しいんですか？」

提督「あぁ。客人だからな」

大和「か、感激です！　さぁ！　早くいきましょう！」

提督「……まぁ、言っても赤城や加賀程じゃないだろうし。大丈夫だろ」

――軽巡寮前――

川内改「おーい！」

川内「ん？　追いかけてきてどうしたの。夜戦ならしないよ？」

川内改「あー、いや。そのね……私何か怒らせちゃったかなぁって、ごめん！」

川内「はぁ？　いや、別に怒ってないよ」

川内改「ほ、本当？」

川内「本当よ」

川内改「……はぁ。なんだか神通を怒らせた時みたいな冷や汗かいちゃった。でも良かった！」

川内「神通を怒らせて冷や汗で済むならまだ良い方ね……羨ましいなぁ」

川内改「聞かない！　聞きたくない！　聞いちゃいけない気がするから！」

川内「それが良いよ。知らない方が良いと思う」

川内改「あ、あのさ！」

川内「ん？」

川内改「怒ってないなら聞きたいんだけど。本当に夜戦が一番好きじゃないの？」

川内「ん、大好きだけど……一番は違うね」

川内改「ほぇー。なんて言うか、変わってるね」

川内「まぁ出来れば毎晩夜戦してたいけどさ。そしたら隣に居られないから」

川内改「あー毎晩夜戦！　良い！　そういうの好きだなぁ！　えぇ！」

川内「聞いてない……まぁ、一緒に夜戦が出来たら悩まないんだけどね！」

川内改「ん？　なんかよくわからないけど、悩んでるなら暴れてすっきりした方がいいよ！」

川内「……そうね。気が変わったから今夜は付き合ってあげるわ！　私と夜戦しよ！」

川内改「わーい！　待ちに待った夜戦だぁ！」

ﾔｾﾝｰ!
ﾔｾﾝﾀﾞｧｰ!

提督「まぁ、うちの奴もこうなるわなぁ」

神通「提督、一応見張っておきましょうか？」

提督「いや、今夜は好きにやらしてやれ。最近静かだった分ご褒美だ」

神通「もう、姉さんには甘いですね。提督は」

提督「駆逐艦にも甘いぞ？」

神通「もう、知りません」

――翌日・執務室――

川内改「……」

川内「……」

提督「はぁ、幾らお前らが夜戦好きだからと言ってもなぁ。明朝までドンガンドンガンやってりゃそりゃぁ誰だってキレるわ」

川内改「……ﾊｲ」

川内「……ｽﾐﾏｾﾝ」

提督「神通には俺が予め言っておいたから良かったものの。那珂がキレるってよっぽどだぞお前ら」

川内改「……ﾊｲ」

川内「……妹には優しくします」

提督「もういい。反省してるなら切り替えていけ。川内改の方はもうすぐ出発だろ？」

川内改「うん。少し寂しいね」

川内「また来れば良いじゃない。ねぇ？」

提督「ん。近いうちにまたそっちの提督に演習願いを出してみるか」

川内改「ほ、本当!?　やったぁ！」

提督「そら、大和が待ってる。行って来い」

川内改「はーい！　それじゃお世話になりました！　アンタも上手くやりなさいよね！」

川内「ふぇ!?」

川内改「じゃないと私が横から持って行っちゃうよ。私も昨日のあんたの話、少しだけ分かる気がするし」

川内「だ、駄目ぇ！　それだけは駄目なんだからぁ！」

川内改「きゃー！　にっげろー！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

川内「……もう//」

提督「よくわからんが、いい友達が出来たって感じか？」

川内「さぁね、ふぅ。妹が一人増えたみたい」

提督「はっはっは！　なら姉ちゃんはもっと頑張らないと振り回されるな」

川内「我ながら手がかかるね。嫌になるわ」

ｶﾞﾁｬ

那珂「川内ちゃーん！　大和さん達行っちゃったよー？　見送り良かったの？」

川内「ヒッ！　だ、大丈夫よ！　ここで済ませたから！」

那珂「やん！　そんな反応されたら那珂ちゃん悲しい！」

川内「う、うわあああああ!!!」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ！

提督「那珂、お前あいつに何したんだよ」

那珂「神通ちゃんの真似」

提督「それ禁止な」

那珂「そだね」

ｺﾝｺﾝ
ｶﾞﾁｬ

神通「失礼します。提督、昨夜大量の資材が使用されているのですが。心当たりは？」

提督「な、なんの事だ？」

神通「つい先ほど大和さんが久々に満腹になれたから提督に宜しくと仰っていました」

提督「っ！　な、那珂ちゃんガードォ！」

那珂「ちょ！　顔はやめてぇ!?」

神通「甘いです、次発装填済みですから」

那珂「お腹！　お腹ならまだ良いから顔はやめてよおおお!!!」

本日は以上

山城編なんてなかった

デレ内と夜戦したい

明日も夜に投下します。

乙

神通の真似した那珂ってどんだけ怖いんだよ・・・

6-3終わったぁぁぁ!!!
川内さんが旗艦でわるさめちゃんを夜戦夜戦してくれました。
Ｓ勝利でドロップは那智でした。

今夜は2300頃に投下予定。

それと、話に出ていたもう一つの川内SSも今夜あたりスレ立てようかと思いますので、見かけたら宜しくお願いします。

2300といったな。トリックだよ。

投下開始

『姉妹愛』

――執務室――

ｺﾝｺﾝ

提督「入れ」

ｶﾞﾁｬ

扶桑「失礼します。提督？　お時間宜しいかしら」

提督「扶桑か、良いぞ。丁度こいつも寝落ちした所だしな」

川内「ｚｚｚ」

扶桑「あらぁ。書類が涎で……。提督も不幸ね」

提督「確認済みの書類だ。構わんさ」

扶桑「そうですか。あの子もそれくらい前向きだといいのだけれど」

提督「あの子？　山城か？」

扶桑「はい。実は山城の事でご相談がありまして……。あの子のすぐ自分が不幸だと卑下する癖をどうにか出来ない

ものかと」

提督「……すまないな。早く改二にしてやれればいいんだが」

扶桑「提督が尽力して下さっているのは私も山城の知っています。練度不足は私たちが至らないから」

提督「お前も自分を卑下するな。折角の美人が台無しだぞ」

扶桑「あらぁ。照れてしまいたいですが、川内さんに聞かれたら怖いですよ？」

提督「なぜそこでこいつが出てくる……まったく。山城を前向きにすればいいんだな？」

扶桑「出来れば……なのですが、できるかしら？」

提督「俺なら無理だな。嫌われてるし。でもこいつらなら」

扶桑「ふふ、素敵な夢でも見ているのかしら。良い笑顔ね」

提督「まぁ、どっちにしろ明日からだな。何かあれば報告しよう」

扶桑「宜しくお願いします。では」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

提督「そら、お前向きの仕事だ。頼んだぞ」

川内「ｚｚｚﾌﾍｪ」

――翌日・執務室――

提督「さて、今日集まって貰ったのは他でもない」

川内「……」

天龍「……」

木曾「……」

提督「今回の仕事はお前らの得意分野だ。良かったな、好きに騒げるぞ」

川内「提督」

提督「お、なんだ川内」

川内「この面子の共通点は？」

提督「軽巡で馬鹿で煩くて騒がしい」

天龍「木曾、帰るぞ」

提督「そして仲間想いだ。今回も期待しているんだがなぁ」

木曾「最後まで聞くくらいならいいじゃないか」

天龍「あぁ」

川内「君ら褒められ慣れてないからってちょっとちょろすぎない？」

天龍「ばっかお前俺は龍田に一日に一回は必ず褒められてんだよ。慣れてねぇのは木曾だ」

木曾「甘いな。俺は球磨姉多摩姉北上姉大井姉に一日に各二回は褒められている。ちゃんと手伝いをするからな」

天龍「っは！　お前の手伝いは飯前に皿並べたり部屋の掃除くらいだろ？　俺はお使いと龍田の話し相手までこなすぜ！」

木曾「何を言っているんだこのバカは。俺は姉貴達が夜寝れないといけないから添い寝までやってるんだぜ？」

提督「なんていうか、こいつら愛されてるよなぁ」

川内「まぁ私も人の事言えないけどね」

提督「おらぁ、話続けんぞ。今回は扶桑からの依頼だ。山城が不幸不幸とアピールしてくるのを止めさせれば俺たちの勝ちだ」

天龍「アピールって……山城さんから不幸を取ったら航空戦艦しか残らねぇぞ？」

木曾「お前、失礼な奴だな。ちゃんと黒髪巫女服が残るだろうが」

天龍「お前人を外見で判断するタイプかよ……」

川内「それに勝ちって……提督は何と戦っているのよ」

提督「なんだお前ら、普段から散々吠えてる癖に戦艦一人にビビってんの？」

天龍「は、はぁ!?　ビビってねぇし！　何言ってんのお前バカじゃねぇの!?」

木曾「おい！　こんな挑発に乗るなよみっともねぇ」

提督「まぁ言っても球磨型だしな。無理しなくていい。他の軽巡に頼むことにするわ」

木曾「おいおい待てよ提督。今球磨型って言ったか？　俺は良いが姉貴達がバカにされるのは我慢ならねぇなぁ。行くぞ天龍！」

天龍「応！　戦艦だがジェンガだが知らねぇが様は勝ちゃあ良いんだろ！　余裕だぜ！」

ｶﾞﾁｬ！
ﾊﾞﾀﾝ!!

川内「球磨型って半分は雷巡じゃない……これどうすんの？」

提督「山城に必要なのは元気じゃない。バカさ加減だ。これ以上に適任はいねぇだろ？」

川内「そこに私が入れられてるのはシャクなんだけど」

提督「筆頭が何言ってんだ。おら、あいつらの面倒は任せたぞ」

川内「提督は何すんのさ。まさか投げっぱなしじゃないよね？」

提督「俺は俺でやることがあんの。ほらいったいった」

川内「ふん、まったくもう！　貴方も十分馬鹿よ！」

ﾊﾞﾀﾝ

提督「俺一応上官なんだがなぁ」

――工廠――

天龍「さて、あぁは言ったもののどうするよ」

木曾「よく考えたら俺ら殆ど戦艦と話さないな」

川内「山城さんもあんまり外に出歩くタイプじゃないしね」

明石「ぁ。あのぉ……なんでここに」

天龍「なんでってそりゃ」

木曾「なぁ」

川内「二人がまともに作戦なんて立てられる訳ないじゃない。お願い！　ちょっと手伝って？」

んんンm天龍「って事だ。頼む」

木曾「助けてくれ」

明石「ひぇぇ……私装備とか開発とかだけで、さく、作戦なんてぇ」

川内「ほら泣かない泣かない。なんでも良いから思ったこと言えばいいのよ」

天龍「しょうがねぇ。ここは俺たちが手本を見せてやろうぜ」

木曾「そういう事なら俺から行かせて貰おうか」

天龍「お！　流石もうすぐ雷巡になる奴は違うぜ！」

木曾「任せとけ。俺の案はこれだ！」

【山城、航空戦艦辞めて雷巡やるってよ】

天龍「おぉ！　まさかの艦種変更かよ！　いきなりすげぇのがきたなぁ！」

木曾「あぁ。北上姉も大井姉も雷巡になってから前よりも明るく物腰も優しくなった。それは山城さんも然り！」

川内「然りじゃないわよ。あんた魚雷と一緒で頭ぶっ飛んでんじゃないの？」

木曾「っふ。ただの軽巡にはこの案の素晴らしさは理解できんよ。なんなら俺が一人で解決してもいいんだぜ？」

明石「おぉ！　きっさんカッコいい、です！」

天龍「おし！　これで任務完了だ！早速山城さんを探そうぜ！」

――戦艦寮・扶桑型室――

天龍「お、俺戦艦寮って初めて来たぜ……」

川内「あ、そうだっけ？　私はたまにくるよ」

天龍「そりゃあ秘書艦だからな。木曾、お前震えてねぇか？」

木曾「馬鹿を言うな。堪えてるのさ。強者共に襲い掛かって行きそうな俺の腕をな」

川内「あ、金剛さん。こんちわー！」

木曾「ｯ!?」

川内「まぁ結構向こうにいるから聞こえな……聞こえたみたいね。手振ってくれてる」

明石「こ、金剛さんは毎朝大きな声で挨拶を返してくれるんです」

川内「まぁ元気に手足生えて歩いてるような人だもんね。でも、あかしんも大分皆に慣れてきたみたいね」

明石「せ、接近戦はまだ無理ですぅぅぅぅ!!!!」

川内「接近戦て。あの大和型に突っ込んでいったご本人とは思えないね」

扶桑「あら？　秘書艦さん。こんにちわ」

川内「お、扶桑さんこんにちわ！　丁度良かった。山城さん探してるんですけど何処にいるかわかりますか？」

扶桑「山城？　ふふ、この前のお願いをちゃんと聞いて頂けたのですね。ありがとうございます」

天龍「俺達にお任せしてくださいだぜ！」

川内「フフ、怖い」

天龍「怖くねぇし！」

扶桑「まぁまぁ。山城なら多分この寮の裏庭のベンチに良く座っているのを見るわ。なんでもあの日陰が心地良いとか」

川内「裏庭のベンチね！　ありがとう扶桑さん！」

扶桑「どうか妹の山城を、宜しくお願いいたしますね」





天龍「そういえば木曾は何も言わなかったけど、どうかしたのか？」

木曾「……何、少しだけうたた寝をしていただけの事だ。気にするな」

――戦艦寮・裏庭――

川内「確かこの花壇の反対側にベンチがあったようなー、居た！」

山城「すぅ…すぅ…ｚｚ」

天龍「ありゃ、寝てるな」

木曾「残念だ。しかし起こすのも忍びない残念だ実に残念だがここは一回帰って体制を立て直そう。」

山城「んん、んもう……何ようるさいわねぇ……ん？」

明石「あ。起きましたね」

山城「工作船と軽巡三隻に寝顔を見られた。不幸だわ……」

天龍「来たぞ！　山城さんの不幸だ！　いけぇ木曾ぉ！」

木曾「あ、あの！」

山城「何よ、まだ馬鹿にするつもり？」

木曾「ら、雷巡になって幸せになりませんか？」

山城「……間に合ってます」

木曾「弱過ぎるぅぅっ!!」

天龍「あぁ！　木曾が頑張って怖いの我慢したのにバッサリ切られて大破したぞ！」

明石「あそこまでいったら私じゃ治せませんよぉぉ！」

川内「山城さんごめんね！　気にしなくていいから！　木曾しっかりして!　木曾！」

木曾「ちょっとばかし……涼しくなったぜ……う」

天龍「木曾ぉぉぉぉおお!!!!!!」

山城「なんなのよぉ……不幸だわ……」

――工廠――

川内「木曾は入渠させてきたから良いとして。次はどうしようか」

天龍「あいつの仇は俺が取る！　既に考えもあるぜ！」

明石「流石天ちゃんさん！　もうオチが見えてる辺り流石です！」

天龍「っふ。褒めるなよかっしー。俺の作戦はこれだぁ！」

【世界水準軽く超える程度の演習】

川内「なにこれ」

天龍「山城さんとサシで演習をするのさ！　木曾の仇も取れる！　タイマン張った奴とは仲良くなれる！　まさに二頭追う者って奴だ！」

明石「天ちゃんさん。それの先って知ってます？」

天龍「先？　ふっ。ゴールが見えないのなら、見に行けばいいだけの話だろ！　おらぁ抜錨だぁ！」

川内「意味はき違えてかっこつけてるけど。止めないの？」

明石「はい。天ちゃんさん、楽しそうですから」

川内「あかしんも楽しそうよ」

明石「楽しいです！」

川内「そう。実は私も」

――演習場――

天龍「提督には許可を貰ってる！　さぁ！　全力でやろうぜ！」

山城「はぁ……。軽巡に絡まれるなんて不幸だわ……」

那珂「審判は艦隊のアイドル！　那珂ちゃんがやっちゃうよー！　それじゃ始めちゃって！」

天龍「天龍様の攻撃だぁ！　うっしゃあ！」

miss

山城「はぁ。早く帰って姉様とお風呂に行きたいわ」

critical hit!!

22damage!!

天龍「俺がここまで剥かれるとはな…いい腕じゃねぇか、褒めてや……ぅ」

明石「て、天ちゃんさああああああん!!!!」

那珂「勝者ぁ！　山城ちゃん！　審判はぁ！　那珂ちゃん！　ｷｬﾊ!」

川内「あぁ、もう。馬鹿ばっか」

山城「ねぇ」

川内「あ、お疲れ様です」

山城「もう、帰ってもいいかしら」

川内「はい。お手数おかけしました！」

山城「あぁ、ようやくお風呂にはいれるわ」


完全勝利S

――工廠――

川内「入渠ドックに眼帯が二人並んで浮いてるって冷静に見ると酷い絵面だったね」

明石「うぅ……お二人ともやられてしまいました。後は私たち二人ですね」

川内「君も案外乗り気よね。どうする？」

明石「つ、次は！　私ですぅぅ!!」

【修理、しときます？】

川内「なにこれ」

明石「山城さんの艤装を修理しつつお話をして、仲良くなる作戦です！」

川内「あかしんコミュ症じゃん」

明石「ｯｧ……」

川内「あかしんそれ女の子が出していい声じゃないよ？」

明石「わ、私だってやればできる子なんですからぁああああ!!!!」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

川内「ふふ、あの子も変わったわねぇ」

――泊地修理場――

山城「あ、明石さん？　私今お風呂から出たばかりなのだけど……」

明石「い、いえ！　体は治っても艤装は壊れているかもしれません！　ちゃんと見てあげないと！」

山城「そ、そう。それならお願いするわね」

明石「は、はいぃ！　ふぇへへぇ」

山城「川内さん。いるんでしょ？」

川内「まぁバレてるよね」

山城「さっきからなんなの？　なんだか一人ずつ人数減ってるみたいだし、あの子は私の艤装涎垂らしていじってるし」

川内「皆精一杯なのよ。自分の出来る事必死に探してんの」

山城「私関係ないじゃない……はぁ、不幸だわ」

川内「あぁ、なるほど。そういう事ね。ねぇ、山城さんって実は不幸じゃなくて我儘なんじゃないの？」

山城「もう、何よ急に。貴女まで私に絡むの？」

川内「そうやって自分が可哀想で不幸で、どうしようもないから皆に構ってほしいんでしょ？」

山城「な、流石の私も怒るわよ」

川内「図星だから？」

山城「いい加減にして頂戴。もういいわ。付き合ってられない」

川内「別に良いけど、あの子が終わるの待ってからにしてくれる？」

山城「なんで貴女達に合わせなきゃいけないのよ！　あれは私の艤装です！」

川内「なんであんたの癇癪であの子の楽しみ奪われなきゃいけないのよ。ふざけんじゃないわよ」

山城「あ、貴女ねぇ！」

川内「あんたの姉様や周りの戦艦が言わないなら私が言ってあげる」


川内「甘えてんじゃないわよ。駄々っ子」

山城「軽巡風情がぁｯ！」

川内「あら、艦種差別？　トコトン屑ね。あんた」

山城「黙れ黙れ黙れ黙れ……黙れぇ！」

ﾊﾟｧﾝ!!

山城「ーっ!?」

川内「あんたがどう思おうが、どうしようが勝手だけど。周りの人の気持ちまで踏みにじるんじゃない」

山城「あ……っぐ！」

川内「それに、軽巡に引っ叩かれて何も出来ない戦艦に、とやかく言われる筋合いなんてないし。私が駆逐艦に同じ事されたら狼狽えてるなんてしないよ？　そもそもそんな事させないけど」

山城「……もういい。放っておいて頂戴」

川内「扶桑型ってのも大した事ないね。改良されている筈の二番艦でこれなら一番艦は」

ﾀﾞｧﾝ!!

山城「姉様の事を悪く言ったら、沈めるわよ」

川内「っは！　威嚇なんてしてないでかかってきなよ。私ら艦娘は結局戦わないとわからないんだからさぁ！」

山城「……良いわ。やってやる！　日ノ本の名背負った戦艦舐めんじゃないわよ！」

川内「あぁ、いいなぁ。こういうの。好きだなぁ！！　この夕暮れが終わる頃の相手の殺気！　たまんないね！」

山城「ちょこまか……すんなぁ！」

ﾄﾞｺﾞｫﾝ!!

川内「さぁ、私と」

ｿﾞｸｯ

山城「な、何!?」

川内「夜戦、しよ？」

――執務室――

ﾄﾞｺﾞｫｫﾝ!!
ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!

提督「おーおー派手な音だなぁおい」

神通「姉さんと山城さんが泊地修理場付近にて交戦中ですね」

扶桑「ふふ、あんなに暴れてる山城。鎮守府では初めて見るわぁ」

提督「俺もバカだけどな、同じやり方しかできないお前も十分馬鹿者だ」

神通「姉さんの事……ですか？」

提督「あぁ。さて、そろそろ止めてやらんと明石が後で大泣きするぞ。あーもう艤装まで持ち出してめちゃくちゃだなぁおい」

神通「大淀さんなら笑ってくれそうですね」

提督「あいつもまぁモノ好きだからな。さて、扶桑」

扶桑「はい」

提督「こんな感じになったが、宜しかったか？」

扶桑「えぇ。あの子がちゃんと自分の気持ちを見せてくれて、嬉しいです。我慢ばかりさせてしまいましたから」

提督「知っているだろうが、うちの奴らは皆こんなんだ。また溜め込んでいる様なら当て馬見つけてぶつけてやれ」

扶桑「いえ、次がもしあるなら私が山城の前に立ってみたいです」

提督「それじゃあ山城が可哀想だろ」

扶桑「だって憧れているんですもの。姉妹喧嘩っていうものに」

神通「それでしたら、今から良いものが見れますよ」

扶桑「なにかしら？」

神通「うちの姉と妹の姉妹喧嘩です」

提督「あそこまでハイになった川内は神通でも取り押さえられないからな。畳み掛けて寝かせるのが一番だ」

扶桑「そう……なのですか。え、っていう事は那珂さんが？」

神通「はい。あぁ見えて四水戦の旗艦です。私や姉さんに似て好戦家なんですよ」

扶桑「人は見た目じゃわからないものねぇ……」

神通「それは扶桑さんも同じだと思います」

提督「そら、那珂が行ったぞー。終わる頃に泊地はあるかねぇ？」

神通「少年漫画じゃないんですから、そんな大げさなものじゃないですよ」

提督「扶桑、神通が冷や水ぶっかけるようなこと言ってるぞ」

扶桑「あら、山城には悪いけど。実は私も見てみたいです」


神通「まぁ、私もです」

――泊地修理場――

川内「ハハハハハハハハ!!!!　なにその弾ぁ！　当てる気あんの!?」

山城「くっ！　海上じゃないから砲が……重い」

川内「ならそれ邪魔よね」

ﾄﾞｶﾞﾝ!

山城「キャアアア!!!!」

川内「ははは！　これで缶は壊れたね！　後はバルジと主砲。まだまだやれるね！」

那珂「はいはいはーい!!　山城ちゃんに代わってぇー！　ここからは那珂ちゃんがお相手しちゃうよー！　キャハ！」

川内「那珂！　いい子だから邪魔しないでよ！　今最高に楽しいんだ！」

那珂「弱い者いじめがぁ？　キャハ！　私のお姉ちゃんったら陰湿ぅ！」

山城「っぐ！　誰が弱いっての、よぉ！」

ﾄﾞｶﾞｧﾝ!

那珂「山城ちゃんは少し休んでて欲しいなぁ。あれ以上熱くなったら川内ちゃん流石に止められないよぉ」

山城「なら倒せばいいだけの話でしょう!?」

那珂「それが貴女にできるの？　回りを見ろって言われなかった？」

山城「だって……だってぇ……あぁぁ……っ！」

那珂「山城ちゃんは今まで我慢して多分出しちゃったから疲れてるんだよ。もう少し肩の力抜いてさ、楽しちゃおう？」

山城「それでも！　負けたくないの！！」

那珂「なら、後で天龍ちゃんや木曾ちゃん。明石ちゃんの話をちゃんと聞いて。それから川内ちゃんぶっとばしちゃえ☆」

ﾄﾞｺﾞｫ!

川内「ねぇ、邪魔しないでって言ってるでしょ？　誰をぶっとばすって？」

那珂「那珂ちゃんがぁ～川内ちゃんを☆」

山城「……え？」

ｺﾞｽｯ!　ｶﾞﾝ!　ﾊﾞｧｧﾝ!

那珂「探照灯照射ぁ！　さぁ、今夜は特別に姉妹ヂュエットライブだよぉ！　キャハハハ！！！！」

川内「は、ははは！　まぁいいや！　私としてくれるんでしょ？　夜戦！　ねぇってばぁ!!」


山城「なんなのぉ……この軽巡達」

――執務室――

神通「さて、提督。私も少し行ってきますね」

提督「神通も行くのか？」

神通「えぇ、その……少し滾りまして」

提督「ははは！　あぁ行って来い行って来い！　あぁ、でも出来れば場所を演習場か訓練場の方に誘導してくれないか？」

神通「覚えてましたら。では行ってまいります」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

扶桑「仲の良い姉妹なんですね」

提督「これ見ててその感想が出てくるのには驚いたな。俺は初めて見たとき引いたぞ」

扶桑「力に大小あれど、ちゃんと自分をぶつけられる事は素晴らしいと思います。それが私と山城は中々出来ない。もしかしたら示してくれているのかもしれませんね。彼女たちは」

提督「あぁ、綺麗な話にしようとしている所すまないが、あそこで山城が呼んでるぞ？」

扶桑「あらあら、あんなに泣いちゃって。提督、私もあれに混ざってもいいかしら？」

提督「もう好きにしろ。ただ建物は壊さないでくれ。それだけだ」

扶桑「ありがとうございます。それじゃあ行ってきますね」

提督「お前も実はこういうの好きなのか？」

扶桑「いえ、ただ……」


扶桑「妹がやられたら、やり返すのがお姉ちゃん。ですから」

――翌日・執務室――

提督「さて、結局誰が勝ったんだ？　悪いが途中で眠くなって寝てしまった」

川内「ひっどーい！　まぁ私だけどね！」

神通「いえ、姉さんは私より早く倒れました。私です」

那珂「えー！　二人の方が気絶するの早かったもん！　最後まで起きてた那珂ちゃんのヴィクトリー！」

川内「私！」

神通「私です！」

那珂「センターです！」

提督「ここはいつも通りだな。戦艦組は？」

川内「気付いたら二人とも倒れてたよ」

神通「手を繋いだまま寝てしまっていて。でも、なんだか幸せそうでした」

那珂「笑顔の二人はね、すっごく可愛いんだよぉ！」

提督「ほうほう。上々だ。戦艦とやりあったのにお前らは全然元気だな」

川内「勿論！」

神通「川内型は」

那珂「優秀ですから！　キャハ！」

提督「なら、優秀な諸君らに任務を言い渡す！　本日は執務を中止して後片付けだ。俺も行くから早くしろよ」

川内「まぁ、そうなるよねー」

提督「ちなみに、昨日巻き込まれた明石は今朝から一人で掃除をしていたぞ」

神通「まぁ、天龍さんや木曾さんにバレたら面倒ですね。行きましょう那珂ちゃん」

那珂「はーい！　ボランティア活動でイメージアーップ！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

川内「ねぇ、提督」

提督「なんだ。早くいくぞ」

川内「……ううん。なんでもない！　行こ！」

提督「ふん、変な奴だなぁ」

川内「提督程ひねくれてませんー！　でも、ありがとね」


川内「ちゃんと私達の事、見ててくれてるんだもんね」

本日分はここまで

>>73が那珂ちゃんみたいっていうから追加しておきました。

それじゃあもうひとつスレ立てに行ってきます。

お疲れですた

伊４０１と夏の過ちごっこしたいのに６－１から出てきてくれません。

溶鉱炉の蓋がカタカタしてきました。

本日は2300頃に少量投下予定

【お知らせ】

別スレでもコメントいただきありがとうございます。
励みになります。

私事ですが、今週の水曜より転職で新しい職場に勤め始めるので少しバタつきます。
投下は続けますが、難しい場合はお知らせを投下するので、宜しくお願い致します。

ただいま帰宅しました。この時間ですが、まだ書き終わってません。
えぇ、最終勤務を良いことに雑用させられてました。ドブラックでちぃ。

出来るだけ早く上げるのでしばしお待ちを

※本日は投稿後にお知らせがあります。宜しければおつきあいください

投下準備整いました

投下します

『ようやく迎えるプロローグの終わり』

――執務室――

提督「本日は晴天ナリ、波は高しとまではいかないけどな」

川内「ちょっと、現実逃避してないで手動かしてよ。まだ沢山あるんだから」

提督「……わかってるっての。はぁ、一体誰のせいだと」

川内「誰かさんが戦艦の為にやりたい放題させたから、二日分の業務が押し寄せて来ているのが私のせい？」

提督「そっちの書類取ってくれ」

川内「これね。でも、良かったの？　扶桑さんのお願いは山城さんを前向きにさせる事だったじゃない」

提督「良いんだよあれで。性格なんて一日二日で変わるもんじゃねぇだろ」

川内「まぁ、そうね」

提督「うだうだ考えたり悩んだり行き詰ってるなら、全部ぽいして暴れてみる。すっきりしたらまた考える。気分転換も重要だ。夕立も言ってるだろ」

川内「夕立のアレは違うでしょ。その気分転換で泊地修理場が半壊したんだけど」

提督「お前がそれをいうか……。まぁそれでご機嫌になるならお釣りがくる」

川内「事後処理は特になかったもんね。大淀さんが爆笑してたくらいで」

提督「開戦早々気絶して、起きたら自分の職場が半壊していた工作船は？」

川内「ちゃんと謝っておきましたー！　天龍と木曾が慰めてくれてたから大丈夫だったよ」

提督「あれくらいで泣いてるくらいじゃうちでやってけねぇぞ。定期的に執務室が爆撃される鎮守府なのに」

川内「瑞鶴さんも困ったものね。でも隣の部屋に摩耶さん配置してから減ったじゃない」

提督「減ったんじゃない。進撃困難になってるだけだ。この前空母寮で加賀と悪巧みしていたからまた対策を考えないとな……」

川内「まぁ摩耶さんも瑞鶴さんもお互いに対策練って、それが戦果で出て来てるから良いじゃない。演習みたいなもんよ」

提督「後腐れがなければなんでもいい」

川内「まぁ……ね。」

ｺﾝｺﾝ

提督「誰だ？　入れ」

ｶﾞﾁｬ

山城「失礼します」

提督「おう。一昨日はどうだったよ」

山城「申し訳ありませんでした……。私としたことが」

提督「謝ってくれって言ってないぞ。どうだったか聞いているんだが」

山城「……。途中から頭が真っ白になってて、よくわかりませんでした」

提督「陸で艤装展開。資材消費もそっちのけの全力攻撃だもんなぁ。すっきりしたろ？」

山城「え？」

提督「出撃の時はやれ消費資材だ帰りの燃料だ相手の編成だ自軍の消耗だ。考える事が多いからな。今回はそれがなかった。だから理性なんか投げ捨てて戦えた。そうじゃないか？」

山城「それは、あると思います」

提督「陸に引き籠って指示しか飛ばさない俺から言われたくないだろうが、もっと自分のしたい事をしてみたらどうだ」

山城「でも、私は兵器です」

提督「違う」

山城「何が違うのですか！」

提督「お前らは兵器じゃない。艦娘だ。今までの武器兵器のカテゴライズに属さないモノを俺は兵器とは認めない」

山城「それは老兵の考えです」

提督「なら聞くが、兵器が自軍の基地を破壊するか？」

山城「それは……私が兵器としての意識が疎かになっていたからです。それに……欠陥がありますから」

提督「ふむ。気付いてるか？　お前は今口癖のように言っている姉を侮辱しただけじゃなく、仲間達全員を侮辱した」

山城「ーっ！」

提督「違うとは言わせないぞ。こんなありきたりな綺麗事を言わせているんだ。認めろよ、ロートル」

山城「貴方もそこの軽巡と同じ事をいうのですか。私が駄々をこねていると」

提督「話を反らすな山城。今はお前が兵器か否かの話だ」

山城「……」

提督「お前らは兵器じゃない。なぜならそうやって怒りや悲しみがあるのだから、意志があるのだから。そんなクソ食らえな事いうつもりはない。俺だって聞き飽きてる」

山城「なら」

提督「俺は認めろと言ったんだ山城。兵器だ武器だ艦娘だ。そんなのは人間が白人だ黒人だ亜人だと言っているのとなんら変わらない。誰かに決めてもらおうとしている時点でそれ以下なんだよ。空っぽだ」

山城「提督の話は難しいです」

提督「投げ出すな自分を見捨てるな。自分を作り変えろ。お前はそれが出来ていない。だから甘いと言われる。駄々っ子だと見下される」

山城「なら、私が兵器だと認める事も正しいではないですか」

提督「それをお前自身が本当に思っているのならな。いつまでも古い記憶に引っ張られて誇りだ名誉だにすがってるようじゃお前は駆逐艦にも劣るだろうよ」

山城「なら、貴方は私にどうしろというのですか！　川内に絡まれてからもう頭の中がぐちゃぐちゃです。私は私がわからない……姉様は何も言って下さらない。もうどうしていいか」

提督「山城。深呼吸だ」

山城「……はい？」

提督「深呼吸をしてみろ」

山城「は、はぁ。すぅーはぁー。すぅーはぁ」

提督「そこにいる川内を見てみろ。何か思う事はあるか？」

山城「……ムカつきます。顔も、見たくないです」

提督「そう思ったならお前はどう動く？　できるのならどうしたい？」

山城「引っ叩いてやりたいです。以前こいつがそうしたように、その生意気な顔を思いっきり」

提督「そうだな。それが出来るか出来ないかがお前と川内の違いだ。思ったのならやればいい。誰も止めないし怒らない」

山城「そんなことをしていたら規律が乱れます。ここは海軍であってスラム街じゃない」

提督「それを考えるのは大きなお世話だな。責任を取るのが俺の仕事だ。お前はそんな事気にしなくていい」

山城「結局提督はこう仰りたいんですか？　私は私が思うままに行動しろ。それでどうなっても責任は取ると」

提督「付け足すのならこうだな。後腐れの無いように思いっきり派手にだ」

山城「……私、派手とか苦手なんですけど」

提督「お前なぁ、明石を見てみろ。あんだけ鼻水垂らしながら泣いてるのに大和に特攻するんだぞ？　戦艦ならそれくらいの気概見せてみろ」

山城「はぁ……少し時間を下さい」

提督「好きにしろ。言ったろ、誰も止めやしない」

山城「それと、貴女」

川内「ん」

山城「この間は調子が悪かっただけです。その内入渠ドックに叩き落としてあげますから覚悟してなさい」

川内「っは！　言ってな駄々っ子」

山城「本当に可愛くない……提督。それでは失礼します」

提督「おう。また来い」

山城「あぁ……こんな人が上司だなんて。本当に不幸だわ」

川内「ははっ。それには少しだけ同意してあげるわ」

山城「……チッ」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

提督「ひどいな。庇ってくれてもいいじゃないか」

川内「女の子を悩ませてる罰よ。それくらい男なら受け止めてよ」

提督「まったく。自分がなんだって別にいいだろう。思春期の生娘じゃあるまいし」

川内「気になっちゃうもんなのよ。特に、私達艦娘は人間でも船でもない半端モノだもの」

提督「そう思うんならそうなんだろ。俺はそうは思わないけどな」

川内「ならどう思うのよ」

提督「川内は川内。山城は山城。それ以上でも以下でもない。それだけだろ、普通」

川内「本当に心からそう思える人は少ないよ……。私を見たら夜戦を連想するように、那珂を見たらアイドルを思い浮かべるように。誰かの中にいる私達はその人のイメージで出来てて私達自身じゃないからね」

提督「固定概念だってそう思わせる仕草言動をするから植えつけてるんだ。それだって立派なお前の一部だろ」

川内「はぁ……。なんていうか本当に提督って面倒臭いよね。女心をわかってないよ」

提督「ほう、兵器に性別なんかあったのか。知らなかったわ」

川内「そうやって都合の良い時だけ引き合いに出すんだから」

提督「お互い様だろ」

川内「まぁね。ごめんね、後腐れしているかもしれない」

提督「山城の事か。後に続いているが、腐ってはない。大丈夫だろ」

川内「……そう、かな？」

提督「なんだ？　あれだけ悪者やっといて今更不安になってるのか」

川内「そりゃ……そうね、そうみたい。だって川内型は良い子しかいないもの、慣れてる訳ないじゃない」

提督「お前もまだまだだな。やってやるんならしっかりしろよ小悪党」

川内「親玉が何言ってんのよ」

提督「……お前も周りが見えてないのかもな」

川内「なによぉ……」

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ!!

提督「どうやら落ち込んでる暇はないみたいだぞ？」

ﾊﾞｧｧﾝ!!

天龍「オラァアア！！　泊地修理場復旧させたぞゴラァ！」

木曾「今回は水に流してやるが、次に明石泣かせてみろ！　お前ら一度沈めてやるからな！」

提督「あーあー。ドア直して行けよお前ら」

天龍「ンだよ!　こんなドア前より立派にできる位には日曜大工のスキル身に付いてんぞこっちはァ！」

木曾「なんなら食堂のテーブルも直してやろうか。立て付き悪くていつも重巡の人が体重かけて揺れないようにしてくれてんの気付けよ提督！」

天龍「後お前だ川内！　テメェ次暴れんならちゃんと演習場に……って、お前元気無ぇ顔してんなぁ。どうした？」

木曾「なんだ？　提督に絞られてヘコんでんのかよ。お前らしくねぇ」

提督「なぁ、聞いてくれよ。川内の奴さぁ、慣れない事したせいで不安になってるみたいなんだよ」

川内「ちょ！　提督！」

天龍「なんだよ水くせぇなぁ！　俺らがいるだろうが」

木曾「おい天龍……。今聞いて思ったんだが、水臭いってどんな臭いだ？　水って臭くなるのか？」

天龍「あん？　そりぁ……汚ねぇもん混ぜれば臭くなんだろ」

木曾「っていうことは川内は汚いのか！　ふざけるな！　風呂行くぞ風呂！」

天龍「応！　ばっちぃと駆逐艦に笑われんぞ！　提督、川内借りてくぜ！」

提督「おー、ちゃんと飯前には解放しろよー」

川内「ちょっと！　勝手に決めな、襟掴むな引きずるな笑ってんじゃないわよー！　コラァ！　放せぇー！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

――入渠ドック――

ｶﾎﾟｰﾝ

天龍「それで？　俺達で聞ければ聞くが」

川内「ふぅー。まぁなんていうかねー……提督って凄いなぁって話よ」

木曾「あ？　なんだそりゃあ」

川内「あの人、誰かの為に自分が悪者になるじゃない？　しかも事が終わったらちゃんと嫌われないで……むしろ仲良くなることが出来る。実際にそれを自分がやってみた結果、その難しさを知ったからこそかなぁ……。なんか差を見せつけられた感じ」

天龍「まぁ言っても俺たちの司令官だからなぁ」

木曾「俺達みたいな奴でも普通に接してくれるしな」

川内「だからどうとか、そういうのはないんだけど……なんだかなーって」

天龍「あぁ、あるある。俺もたまに自分が守らなきゃいけない駆逐艦なのに、俺よりも遥か先に行っているような気がしてならねぇ時がたまにあるわ。悔しいんだけどぉ、それ以上に嬉しくなってる自分がなんか年寄り臭くてなぁ」

木曾「俺は常に追いかけている側だな。追いかけても追いかけても追いつけない。諦めてしまいたくなるし投げ出したくなる。そんな時に限って前を見るとちょっと先で俺を待ってるんだ。頑張れって言ってきやがる。余裕そうに笑ってな。それが悔しくて追い抜きたくてまた走る。その繰り返しだ」

川内「なんかさぁー。私がこんな空気作ったからかもしれないんだけどさ、私らってこういう真面目な話似合わないねー」

天龍「あぁ俺もそう思うわ。なんか脇腹痒い」

木曾「そうだな。特に天龍は気色悪い」

天龍「あぁ……あぁ？」

川内「俺よりもー遥か先に行っているようなー」

木曾「っふ、そんな気がしてならねぇロンリーナイト」

天龍「おいまてや。なんだロンリーナイトって」

川内「え、天龍が言ったんじゃん」

木曾「流石の俺でもこんな恥ずかしい台詞は吐けねぇな。流石だぜ相棒」

天龍「はぁー。まぁいいや。お姉ちゃんストーカーに何言われても気にならないわ」

木曾「おい待て天龍。それは誤解だ。いつ俺が姉貴達の話をした」

川内「あ、もしかして木曾が私らといる理由って……」

天龍「お、そういう事かー。そうだな、俺も川内も一番艦だもんなー妹ちゃんは嬉しいよなーお姉ちゃん一杯だなぁ」

ｻﾞﾊﾟｧ！

扶桑「それよ！」

川内「っぷぁ！　ちょっと！　誰よ今お湯かけた……扶桑さん？」

扶桑「こんばんわ。急に立ち上がってごめんなさい。でも良い話を聞かせて貰ったわ！」

木曾「待ってくれ。誤解…誤解だぁ……。お、俺は姉を。……ハッ!　俺は無意識に姉を求めていたというのかあああああ!!!!」

天龍「木曾は放っておいてくれ。扶桑さんが何か言いたそうだ」

扶桑「そうなの！　これならきっと山城も元気になるわ！　姉としては、少しだけ寂しいのだけれど……あの子の為よ！　善は急げ。ね！」

ｶﾞﾗｶﾞﾗﾋﾟｼｬ

川内「扶桑さんどうしたんだろ？　あんな慌てて出て行ったけど」

天龍「まぁ良い事でもあったんじゃねぇの？　それよりも木曾どうすんだよこれ」

木曾「姉……俺の姉は……ハッ！　天龍は俺の姉だったのか!?」

天龍「一回沈めるか」

川内「そだね」

木曾「ふっ！　甘いなお姉ちゃん！　俺はそんなんじゃ止まらないぜ！」

天龍「うっわ！　お姉ちゃんとか呼ぶなきめぇ！」

木曾「はっはっは！　照れるなお姉ちゃん！　さぁ！　背中流してやるよ!」

川内「まぁ、気分転換できたからいいんだけどねぇ。アンタらお風呂では静かにしなさいよ！」

――翌日・執務室――

提督「いきなりだけど、ここに第五艦隊を結成します。つかしました」

川内「はぁ？　何言ってんの提督。艦隊はひと基地四つまででしょ？　遂にボケた？」

提督「出撃しねぇからいいんだよ。後、川内今夜の夜間哨戒無しな。那珂と交代」

川内「はぁ!?　久々の夜戦だよ？　バカなんじゃないの？」

提督「うるせぇ夜戦バカ。日光浴びて乾涸びろ。第五艦隊はまぁ鎮守府のなんでも屋みたいなもんだ」

川内「つまり雑用係ってこと？」

提督「悪く言えばな。良く言えば皆のヒーローだ」

川内「あらそう。まぁいいんじゃない？」

提督「おう。因みに旗艦お前だから」

川内「あぁそう。ｯｧ!?」

提督「女が出していい声じゃねぇぞ今の」

川内「な、なんで私が雑用係なのよ！　秘書艦の仕事は!?」

提督「大丈夫だって。常時動いてる隊じゃねぇから。必要な時だけさ」

川内「はぁ……提督が言い始めたら曲げないのは知ってるけどさぁ。できる範囲しか付き合わないからね！」

提督「応、それで構わん。面子はこの書類に書いてあるから」

川内「ん。うわぁ……これってまさか」

提督「面白そうだろ？　ご想像通りだ」

川内「まぁいいけどさぁ。一人心配……」

提督「そこも心配ない。なんせその一人の知人からの提案だしな」

川内「あー……頭痛い」

――修理泊地横、第五艦隊室――

提督「あー悪いな天龍。小屋一つ建てさせちまって」

天龍「何、気にするな。話を聞いたからには協力しない訳にはいかねぇだろ」

木曾「あぁそうだな。俺とお前の仲じゃないか」

天龍「俺達と、の間違いだろ」

提督「お前ら……アホだアホだと思っていたが、意外に良い奴だったんだな」

天龍「おい木曾。こいつ珍しく俺達を褒めてやがるぜ」

木曾「おいバカか天龍。俺を褒めてんだよ」

提督「頼むからお前らはそのまま変わらないでいてくれな……」

川内「馬鹿やってないで！　ほら、もうすぐ集まるんだから準備して！」

提督「さて、それじゃ頼んだぞ。お前ら」

――１時間後――

提督「では、これより第五艦隊の任務を説明する」

提督「主な任務は鎮守府内での奉仕活動・トラブル対処だ。有事に対して迅速かつ確実に対応してもらう」

提督「対人トラブル・事故トラブル・災害トラブル。それに例外は無い」

提督「奉仕活動は言葉の通り、ここで暮らす艦娘達が過ごし易い環境を作ることが最重視される」

提督「ただ単に清掃や事務をこなす訳ではない。時に祭事を運営し、時に娯楽を提供する」

提督「彼女らのモチベーションは諸君らの活躍に掛かっているといっても過言ではない」

提督「勿論相応の報酬は用意するつもりだ。その都度望みを言ってくれれば可能な限り叶えるつもりだ」

提督「以上が当鎮守府第五艦隊の概要だ。質問は？」

川内「……」

天龍「……」

木曾「……」

明石「……」

山城「……あのぉ」

提督「はい山城君」

山城「な、なんで私までここにいるのでしょうか……」

提督「それは君の姉様に聞いてくれ。俺は知らん。他」

明石「あのぉ」

提督「はい明石君」

明石「ぐ、具体的にはどのような事をすればいいのでしょうか……」

提督「良い質問だ。実は既に鎮守府の要所にこのような目安箱を設置してある。そこに投書された依頼をこなしていくのが諸君らの活動だ」

明石「ひぃぃ、それじゃあそこに書かれた事はなんでもしなくちゃいけないんですかぁ……」

提督「可能な限りで構わん。後、人を貶めるような事もダメだ奉仕活動に反する」

天龍「ようはここの艦娘の為にできることをしようって事だな？」

提督「応、なんだ珍しく物わかりが良いなお前」

天龍「はん、世界水準軽く超えてるからな」

提督「当時はな」

天龍「……」

提督「後、山城には扶桑からこれを預かっている」

山城「ん、手紙ですか。どれ……不幸だわ……」

木曾「なんて書いてあった？　何々？『山城？　第五艦隊には一番艦のお姉さんが二人もいます。私だけではなくて、そこで他のお姉さんに頼るという事を覚えてくるんですよ。西村艦隊一同応援しています。扶桑』だと」

山城「一番艦のお姉さんって……夜戦キチと過去世界水準じゃない……」

川内「まぁ？　山城さんには一度勝ってるし？　頼られても答えられるし？」

天龍「過去じゃねぇし？　今だって世界水準超えてるはずだし？　龍田が言ってたし？」

提督「まぁ後は円滑に事が進むように親睦でも深めてくれ。以上解散」



川内「……提督の命令だから付き合ってやるわ。頼ってもいいわよ？」

山城「……姉様の頼みだから居てあげるわよ。頼らないし」

本日の投下は以上になります。

そして【お知らせとお願い】です。

ネタ切れました。

普段から仕事しながらネタ考えてまとめてるのですが、転職に当たってその余裕が大破しそうです。
その為、【目安箱】と題しましてネタ募集を行いたいと思います。
レスがつかなければ帰宅後に作りながら投下していきますが、量は多分かなり減ると思います。

レス内容は、第五艦隊の任務内容とそれの成功報酬（どのキャラが何を望んでる等）を書いて頂けると幸いです。

注意としては安価にはしないで完全に抽選式にします。安価捌けません。無理です。
そして投書とは別に頂けたコメントからもネタ拾っていきますので、お気軽にコメント頂けたらと思います。

例

任務内容：川内の夜間哨戒
成功報酬：川内改と演習を組んでほしい

等書き方はお任せします。ご協力よろしくお願いいたします。

乙です
那珂ちゃんから
依頼：鎮守府でがちのコンサートがしたい
報酬：サインとLIVE特等席

伊５８の投書
依頼：休暇の間に各種クルージングの代行で任務をこなしてほしい
報酬：お土産

細かいトコは>>1に任せます改変はご自由に

>>108　速攻の参加コメありがとうございます。

嬉しくて食べてたいなりずし喉に詰まらせたので今から書いて0100までに投下します。

>>109

おうでち公。今から>>108書きながらオリョクル行くから明日休日くれてやるぞ。

未登場の艦娘でも良いのかな？

鳳翔

任務内容：駆逐艦向けお料理教室
報酬：任務終了後、腕によりをかけた特別料理をご馳走します

>>111

未登場でも大丈夫です。ただし、未着任だとキャラが崩壊するのでご了承ください。

例：明石

後もう少しで書き終わるので完了次第投下します

出来たでち。

那珂ちゃんのライブ投下します

『那珂ちゃんのありがとう』

――第五艦隊室――

提督「おら、早速きてたぞ。投書」

川内「早いね。意外とこの鎮守府不満溜まってるんじゃない？」

提督「それをどうにかするのがお前らの仕事だ。おら、しかもお前の妹からきてんぞ」

川内「どっちよ……那珂かぁ……」

山城「ちょっと、実の妹にそういう態度取るのやめてくれない？　なんか不快だわ」

木曾「そうだ。もっと妹に優しくしろよ。姉貴だろ」

天龍「なにこの妹勢の一体感」

明石「なんか最近慣れてきました」

川内「別に嫌とかそういう訳じゃないし。本当よ！　ただ内容が那珂らしいというかなんというか」

天龍「どれ、見せてみろ」

那珂『投書でもアイドル！　那珂ちゃんだよー☆　いっつも那珂ちゃんを応援してくれてる四水戦の皆や鎮守府の子達に感謝を込めてコンサートを開きたいの！　提督は食堂の自作台でしか認めてくれないしー。お願い！　助けて川内ちゃん！』

木曾「指名だな」

天龍「指名されてるな」

明石「探照灯改修してライト作ります？」

川内「……付き合ってあげてくれる？」

山城「いくら貴女の妹とはいえ、依頼ですから」

木曾「むしろ妹じゃなかったら手伝わなかったな」

天龍「まぁ妹は可愛いからな」

明石「一人っ子の私にはわからない世界」

提督「決まったな。ある程度のことなら許可するが、念の為に概要書を提出するように以上だ」

――翌日・第五艦隊室――

川内「はい。一日経ちまして、宿題提出の時間です」

天龍「なんだお前疲れた顔して。オレンジランプ点灯してんじゃね？」

川内「昨日の夜那珂が投書見たかとか、どういうコンサート開いてくれるのだとか質問攻めされて寝れなかった……」

木曾「ほう、いくらお前でも夜戦じゃないと夜は辛いか」

川内「そりゃそうよ。私をなんだと思ってんの？」

天龍「夜戦バカ」

木曾「夜戦バカ」

山城「上に同じ」

明石「ノーコメント」

川内「あぁ、うん。それじゃ今の順番で案出していけ」

天龍「うわ、俺が一番かよ……。俺の案はこれだ」

【艦隊のアイドルの憂鬱】

明石「八月から出てれなさそうですね」

川内「よくわからないけど。これ何すんの？」

天龍「アイドルの道を突き進む那珂。しかし世間はそれを見向きもしない……」

山城「何か始まったわよ」

天龍「しかし、那珂は諦めない！　そして上り詰めた花道！　今夜！　アイドルは本物になる！」

木曾「お前それこの間見てたテレビのパクリじゃねぇか」

天龍「おま、いうんじゃねぇよ！」

明石「却下……っと」

木曾「次は俺だな。これだ」

【アイドル水上コンサート～雷巡の軌跡～】

川内「……説明」

木曾「何、簡単なことだ。那珂はアイドルだろ？　アイドルは派手だろ？　派手と言えば魚雷だろ？　ほら雷巡じゃねぇか。安心しろ。姉貴達には俺から頼んでやる」

川内「明石。却下でいいわよ。こいつ頭の信管抜けてるから発想まで不発してんのよ」

明石「い、一応書いておきますね」

山城「次、私？　姉様と考えてきたわ」

【山城、大丈夫？　航空戦艦でもアイドルはできるのよ？】

川内「那珂いないじゃん！　不幸姉妹目立ってんじゃん！　派手なの苦手って言ってたじゃん！」

山城「な、なによ！　姉様が考えてくれた案がダメだっていうの!?　これだから軽巡は……姉様の考えが理解できないことが理解できないわ」

木曾「姉は至高。最近これでいい気がしてきたぜ」

明石「コンセプトからずれてますね。一応書いておきます」

川内「次あかしんよ」

明石「あ、私ですか……一応考えてありますよ」

【改修探照灯全照射！　照らし出されたアイドル！】

川内「やっとまともなのが来たわね……」

明石「はい！　従来の探照灯を複数用意し、それを一つに合わせる事でなんと戦艦用の大型探照灯が出来るのです！これは私の最高傑作と言っても過言ではありませんなぜならそれはまだ実際に作ってないにも関わらずその照射距離と範囲を従来のモノより大きく拡大し机上の空論とは言わせないほどの圧倒的な現実性を兼ね備えた（ｒｙ」

天龍「はいストップ―。良い子だから俺達にもわかる言葉で話そうなー」

木曾「大きい提灯だという事は理解できた。合ってるか？」

山城「そもそも、そんなでかい明かり近距離でぶつけたら影すら消えて那珂が見えないわよ……。川内、頭抱えてないで貴方もアイディア出しなさいよ」

川内「……わかった。もうある程度の内容は私らでやるから皆は会場作りとか設備とか頼んでいい？」

天龍「まぁ、アイディア次第だな」

木曾「雷巡が出ないならクオリティ下がるけどな」

川内「じゃあ、こういうのはどう？」

――1週間後・1900・出撃ドック横特設会場――

提督「おーおー。この短期間でよくこんな会場作ったなぁ。有明思い出すわ」

天龍「それがどこだかわからねぇけど、案外ボーキサイトも使い様だな。アルミにしちまえば加工が楽だぜ」

山城「天龍！　そんな所で油売ってんじゃないわよ！　もう会場空いてるのよ！　早く誘導なさい！」

天龍「あいよー！　そんな訳だ。提督も楽しめよ！」

提督「応。にしても案外できるもんだなぁ……」

川内「やれって言ったの提督でしょうが……。ほら、あそこ特等席が提督の場所だからしっかり見ててあげてよね！」

提督「お前は？」

川内「もっと良い席で妹の晴れ舞台見んの。じゃあね」

――開始五分前――

神通「久しぶりな気がします」

川内「何が？」

神通「いえ、なんでもありません。それで、二人とも準備はいいですか？」

那珂「……お腹痛い」

川内「え？　ちょ、ちょっと！　大丈夫なの!?」

神通「那珂、歯を食いしばりなさい。違う所にダメージを与えれば相殺できるはずです」

那珂「本番前なのに顔はやめてぇ！　ｯｧ……ｯ!」

川内「あぁ！　那珂が女の子が出してはいけない声を出してる！　ど、どうすればいいの!?」

木曾「はぁ……そら、これ飲んで深呼吸をしろ。大丈夫だ。俺がついてる」

川内「……木曾」

木曾「こんなことじゃないかと思って来てみれば案の定だったな」

那珂「なんか、少し楽になった気がする……。木曾ちゃんありがとね」

木曾「当然の結果だ。別に騒ぐほどのこともない。それよりも、不安なのか？」

那珂「え？」

神通「那珂ちゃん、今日は笑顔が少ないです。まだ時間はありますから、少しお話ししましょう」

那珂「……折角皆が用意してくれた舞台だもん。失敗したくないよ……」

川内「那珂」

那珂「今まで一杯練習したよ。踊りも何回も復習した。それでも……」

川内「大丈夫だよ！」

那珂「川内ちゃん……」

川内「だって私達は華の川内型だよ？　それに那珂は一人じゃない」

木曾「ふっ、そうだな」

神通「今更、です」

那珂「皆……」

山城「ちょっとー！　開幕一分切ったわよ！　早く準備なさいよ！　もう！」

川内「さぁ、那珂。私と―」

神通「―私達と」

川内「夜戦しよ？」

――特設ステージ・来賓席――

提督「おや、久しい顔がいるなぁ」

大和「ご無沙汰しております、提督」

川内改「やっほー！　改二の奴に呼ばれてね。なんでも那珂の晴れ舞台とか！　私の鎮守府に那珂はいないから寂しくてさ！　楽しみだったんだ！」

提督「大和に川内改か。よく来てくれた今夜は楽しんでいってくれ」

大和「はい。それにしても、凄い熱気ですね……」

川内改「夜戦とはまた違った盛り上がりでなんか凄く楽しいよ！」

提督「おいおい、まだ始まってねぇぞ」

川内改「ね！　ここからもっと楽しくなるんでしょ？　あぁ！　こういうの好きだなぁ！　那珂ぁー！」

大和「凄い……川内改の声が発破になったのですかね。艦種問わず声援が……。艦娘が戦闘以外でここまで」

提督「そんなの気にしてる場合じゃないぜ？　そら、始まった」


――特設ステージ上――

那珂「艦隊のみーんなー！　違う鎮守府や泊地！　基地からきてくれたみーんなー！　艦隊のアイドルゥ！　那珂ちゃんだよー！」

『ウォォォォォ！　那珂ちゃあああああん！』

那珂「親衛隊の皆もこんばんわー！　今夜は私の鎮守府の、大切な人たちがくれたステージです。だから！　それ以上のありがとうを込めて歌います！」

『那珂ちゃああああん！　くわああああああああ！』

那珂「それじゃあはじめっから飛ばしていくよー！　恋の2-4-11!」


提督「うわ、あの後ろで踊ってるの神通と川内じゃねぇか……姉妹愛ここに極めりだな」

川内改「いいなぁ！　いいなぁ！　ねぇ提督！　私もあそこ行ってもいい？」

大和「駄目です！貴女踊れないでしょ!?」

川内改「えー！　でもここで見てるのも楽しいからいいや！　改二いいぞー！」


??「さぁて、それじゃあやっちゃいましょー？」

??「はい！　木曾の頼みですもの！」

那珂「ねぇ恋の2-4-11　って知ってる？」

川内「教えてー！」

那珂「２－は好き！」

神通「え、えー！//」

那珂「４－はありがと！」

『もしかしてええええええ!?』

那珂「１１はっ！　みんなのことが大好きだよぉぉ!!!!」

??「今！」

??「はいっ！」

ﾊﾞｼｭｰﾝ!

川内「那珂！　海！」

那珂「え？　わぁあ！」


――ステージ袖――

木曾「ふふ、北上姉大井姉のサイリウム魚雷の片舷四十門。計八十門の海を泳ぐ花火だぜ。さぁ、派手にいこうか」

ドッカァァアン！！！

ﾜｧｧｧｧｧｧ!!!!


――訓練場桟橋――

北上「那珂ちゃんすっごいねぇー。サプライズ演出だったのにそのまま合わせて盛り上げちゃったよ」

大井「木曾の友達ですもの。それくらいしてくれないと困ります」

北上「そうだね。明石ちゃん、もどろー」

明石「はい！　サイリウム魚雷綺麗でしたねー。作った甲斐がありました」

北上「今度また作ってよ。大井っちと撃ってあそびたーい」

大井「北上さん！　今度は二人きりでやりましょうね！」

明石「はーい。次はもっと火薬入れちゃおうかな……ウェヘヘ」


――それからしばらくしたステージ上――

那珂「みんなー！　それじゃあ寂しいけど！　次が最後の曲です！」

『えぇぇぇぇえ!!!!』

那珂「私だって寂しいよー！　でも！　次の曲は私だけじゃなくて」

川内「……」

神通「……///」

那珂「私達姉妹の曲でおわかれだよー！　それじゃあ聞いてください！　華の二水戦！」

『ウォォォォォォ!!!!』

――コンサート終了後――

提督「おーう。お疲れ」

那珂「あ、提督！　今夜はありがとうね！」

提督「それなら第五に言ってくれ。俺はOK出しただけだ」

那珂「それでも、だよ！　キャハ！」

川内「まったく。提督、皆は先に打ち上げ行ってるよ」

神通「私達も行きましょうか。主役がいなくては話になりません」

那珂「そだね！　なんならまた那珂ちゃん歌っちゃうよー！」

ﾓｳﾅｶﾁｬﾝﾊ

ｴﾍﾍﾍ

提督「初任務ご苦労だったな」

川内「ううん。那珂のあんな笑顔見れたんだもん。良かったよ……本当に」

提督「そういえば、任務報酬。なにかあるか？」

川内「あぁ。それならもう貰ってるから大丈夫よ」

提督「あぁ？」



川内「妹の晴れ舞台。一番の特等席で見れたからね」

以上那珂ちゃんの投書完了しました。

>>108
こんな感じで宜しかったでしょうか？

進行はこのようになりますのでよろしければ投書を宜しくお願い致します。

募集から既にいくつか投書頂きましてありがとうございます。
若干こんな見てくれているとは思わず「多分こねぇか、来て２～３レス位だろ。余裕余裕」と慢心しておりました。
正直ビビっております。

明日はでち公を始め、いくつか拾っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

【お知らせ】

本日の投下ですが、明日の初出勤の準備に思ったよりも手こずりまして。

殆ど書きあがってない状態です。
デチ編は簡単なさわりだけでも投下していきますが、本編は明日に投げさせていただきます。

申し訳ありませんが宜しくお願い致します。

※落ちこぼれ川内の方は書き溜めがある為に通常投下となります

着任していない子を自分から入れていくスタイル。

書けば出るらしいです。

２レスだけ投下

『縁の下の潜水艦』

――第五艦隊室――

伊５８の投書
依頼：休暇の間に各種クルージングの代行で任務をこなしてほしい
報酬：お土産

川内「それじゃあ二回目だからサクサクいくよ」

山城「今回は……あぁ、あのデチデチ言ってる潜水艦ね」

明石「あ、あれ？　今日天龍さんと木曾さんは？」

川内「二人とも今日は姉妹の用事で休むってさ。なんでもいーおー？　とかいう所に行くらしいね」

明石「へぇ、それじゃあ私達三人ですかー。ひゃぇええええ!!!!」

山城「貴女冒頭で一度は叫ばないと気が済まないのかしら。それで、クルージングってそんな沢山あるものなの？」

川内「あー。潜水艦達の言ってるクルージングって遊覧船でおでかけのことじゃないのよ、七面倒な事に」

山城「じゃあなんなのよ」

川内「ほら、潜水艦って燃料も少ないし砲雷撃戦しないから弾薬消費も軽いでしょう？」

明石「身軽ですよね、色々と」

川内「そのコストパフォーマンスと、大本営からの任務のお仕事が大体南西諸島沖が多い。つまり敵の練度が低くて、潜水艦でも安全に回れちゃうって所を昔の提督達が目を付けたんだ。それが潜水艦クルージング」

山城「低資源で済み、潜水艦自体の修理も小規模で済むからドックも埋めない。もう潜水艦だけでいいのではないかしら」

川内「まぁ、あの海域だけに関して言えば同感。うちは違うけど他の鎮守府とかでは同型艦を複数隻用意して、ローテーションを組む事で隙間なく出撃を繰り返せる戦術を用いて殲滅戦をしたりしてるね」

明石「あ、私聞いた事あるんですけど。0500から出撃を開始して2500に終業する『サブマリン・スクエア』や、提督のタイムスケジュールをただ淡々とこなしていく『でちでち火水木金金』って本当にあるもんなんですか？」

川内「あったってのが正しいね。今のご時世そんな事やった提督には艦娘労働組合が黙ってないでしょ」

山城「それってあれよね。駆逐艦のー……なんとかって子が立てた働く艦娘に権利をって奴」

川内「陽炎型の一番艦ね。そのお蔭で21号牧場や江草・永友工場なんかも衰退したわね」

明石「ほぇぇ。色々あるんですねー。それで、今回の依頼ってそのクルージングの代行ってことですか？」

川内「まぁ文字通り読めばそういう事になるわね」

明石「って事は戦います？」

川内「そうなるね」

明石「ちょっと工廠行ってきますね」

川内「なんで？」

明石「き、急用を思い出しまして」

山城「待ちなさい明石！　貴女一人を逃がしはしないわ！　お願い！　こいつと二人にしないで！」

明石「戦闘は苦手なんですってばああああ!!!!」

――特殊艦寮・潜水艦地区――

伊５８「でちぃ！　皆準備はいーい!?」

伊１９「オッケーなのね！　待ちに待った旅行なのね！」

伊１６８「でも、良く司令官が許可したわね」

伊５８「でっちっちー。あの目安箱ってのにダメ元で入れてみたらなんかすんなり話が通ったんでち！」

伊８「なんでも良いから早く行かないと、間に合わなくなっちゃうよ」

U-511「……」

伊５８「ほら、ゆーも行くでちよ！　忘れ物は無い？　ハンカチもった？　シュノーケルは？」

伊１６８「シュノーケルはいらないんじゃないかなぁ……」

川内「お、いたいた。今から出発？」

伊１９「川内さんなのね！　こんにちわなのね！」

川内「はいこんにちわ。イクが普通の服着てるのってなんか逆に違和感あるね」

伊１９「そうなのね！　このギャップで提督も一網打尽なのね！」

川内「あはは、イクならやりかねないなー。あれ、そっちの子は新しい子だね。こんにちわ」

U-511「……うぅ」

伊５８「ちょ！　なんでゴーヤの背中に隠れるでちか！」

U-511「でっち……この人は」

川内「川内型軽巡洋艦。その一番艦の川内だよ。宜しくね！　えーっと……」

伊５８「ゆーって呼んであげて欲しいでち」

川内「そっか。改めて宜しくね！　ゆーちゃん！　それにしてもゴーヤが先輩風吹かせてるのかぁ。ほぉ」

伊８「でも、実はゆーの面倒一番見てるのもゴーヤ」

伊５８「ちょっとハチィ！　あーもう！　早く行くでちよ！」

伊１６８「あ、先に行っちゃった。そういえば川内さんが一人ってのも珍しいね」

川内「まぁね。皆は旅行行くんだっけ？　どこ行くの？」

伊１９「ゆーが早く日本に慣れるようにって、ゴーヤが温泉をガン押しだったのね！」

川内「温泉かぁ、いいなぁ。それって潜水艦全員で行くの？」

伊８「ううん。しおいちゃんだけ行かないって」

川内「なんで？　折角なんだから皆で行けばいいのに」

伊１６８「しおいってば熱いお湯苦手なのよ。運河好きなのに自分の体温より熱いお風呂に五分と入っていられないの。だから今回はパスして、その代わり次はしおいが行きたい所を皆で行こうって」

川内「へぇ、そうなんだ。よし、しおいの事は私に任せてよ」

伊１９「川内さんに？」

川内「うん！　ゴーヤの投書をこなすついでにしおいとも遊んであげる！　その代わりおみやげの方は宜しくね！」

伊１６８「うん！　良かったぁ。これで安心して行けるね」

伊８「実は皆心配だったもんね」

伊１９「でも！　しおいちゃんを寂しがらせたら困るのね。これ持って行ってほしいのね！」

川内「これは？」

伊１９「イクの酸素魚雷なのね！　この子も戦いたくてウズウズしてるの！　しおいちゃんに使ってほしいのね！」

川内「は、はは。分かった。渡しておくね」

伊５８「みんなー！　早くいくでちよー！　ゆーを待たせるんじゃないのぉ！」

川内「ほら、呼んでるよ。折角なんだし皆楽しんできな！」

ﾊｰｲ!!
ｽﾀｽﾀｽﾀｽﾀ……

川内「さて、これで一人。ふふふ」

明日始発で行くので投下はここまで。
風呂入って飯食べた後に落ちこぼれ投げて寝ます。

ごめんねでち公

明日はいつも通り2200か2300に投下予定

寝る前に【目安箱】設置していきます。
以下目安箱へ投書を募集します。
>>107 に説明が書かれているので確認お願いします。

投書については頂いたもの全てをチェックリストにぶっこんでますので、結構溜まってしまったら当分は消化を行います。
また、少なくなってきてしまったら募集をさせていただきますので、ご協力よろしくお願いいたします。

　　　【目安箱設置】

乙待ってる

本日の投下は2100から開始します。

・別スレで導入希望があったので酉実装しました。これであってますかね？
・【目安箱】が現在満タンで、大淀さんから「見てくれが悪い」とクレームがありました。現在は【目安箱】を撤去してあります。
・本日は書き溜め一件投下後、短編で【目安箱】に投下された依頼をリアルタイムでこなしていきます。お付き合い頂ける方は宜しくお願い致します。

注：今回の伊58の依頼エピソードの中にフラグが発生しております。今後の第五艦隊にも影響が出てきますので、ご注意ください。

【お詫び】

昨日寝落ちしました。すみません

これより投下開始します

>>135の続きからとなります。

>>146　舞風からコメント貰える日が来るとは

――第五艦隊室――

川内「ただいまー。首尾はどう？」

明石「おかえりなさい！　いや、これどう考えても無理ですよ」

山城「潜水艦達のクルーズのコストと、現地で取れるであろう資材の数。それを私達のコストと照らし合わせても……」

川内「まぁまぁ、ちゃんと考えてあるから。それに、ちょっとした人助けも兼ねてね」

ｺﾝｺﾝ

明石「人助け？　あ、はーい。どうぞー」

ｶﾞﾁｬ

伊401「こ、こんにちわ……川内さんが呼んでるって聞いてきたんですけどぉ」

川内「まってたよー。ほら、座って座って」

明石「山城さん。今回川内さんがなんか企んでて怖いです」

山城「あいつがまともな訳ないじゃない。でも、今回なんであんなノリ気なのかしら……」

川内「さて、しおいちゃん」

伊401「はい」

川内「実はイク達から今回君のクルーズの同行を頼まれててね！　今日明日だけど一緒に頑張ろうね！」

伊401「え！　イクちゃん達が!?　そんな、私の事心配してくれてたのかなぁ……そっかぁ///」

山城「ごめんなさいねしおいさん。ちょっとこのバカ借りていきます」

川内「ちょっと！　なにすんのっておさげ引っ張らないでってばぁあぁぁ！！！」

――第五艦隊室外――

山城「……あれはどういう事かしら」

川内「もう！　いきなり髪の毛引っ張るなんてひどいじゃない！」

山城「どういう事かしら！」

川内「何が！　しおいちゃんの事？」

山城「それもだし！　依頼内容は潜水艦の仕事の穴埋めでしょう！　なんであの子の付き添いになってるのよ！」

川内「山城だってさっきコストの話してたじゃない。あの子も潜水艦なんだから好都合でしょ？　それに、バカみたいに六人編成で行く必要なんかないんだから人数用意して一人一人の量を減らせばすぐ終わるのよ」

山城「それがそうだとしても！　ちゃんと私達に相談しなさいよ。勝手に話を進められても困るし。明石だってびっくりしてフリーズしてたじゃない」

川内「あー。それは……ごめんなさい。で、でも！　明日には出発だし……でもひらめいたのイク達を見送ってきた今朝だし……」

山城「あーもう！　良いわよ別に！　ただちゃんと説明しなさいって事！　旗艦なんだから！　わかった！？」

川内「あ、うん」

山城「……たくっ。それで？　人数はこれでいいの？　まだ用意する？」

川内「ん。後一人増やして六人にしようかなと思ってる。眼帯は使えないし。なら駆逐艦がもう一人いればいいかなって」

山城「もう一人？　一人目はめぼしついてるのかしら」

川内「えっとね、この子。出ておいで」

ｶﾞｻｶﾞｻ

皐月「呼んだかい！」

山城「ﾋｨｨ!!」

皐月「おぉ！　なんだよ！　いきなり人の顔みて悲鳴上げるなんて失礼じゃないか」

川内「ごめんね皐月。山城は身体の大きさに比例して小さい心臓と器を持った戦艦だからさ、許してあげて？」

皐月「川内姉ちゃんがそういうなら！　山城さんも以外と怖がりなんだー、可愛いね！」

山城「ひ、人の頭上から急に落ちてきて驚かない人がいますか！　もう！　なんなのよこの子はぁ！」

皐月「さつきだよ！」

山城「名前じゃないわよ！　なにしてんのかってきいてんのよ！」

川内「皐月はなんか私に懐いてる駆逐艦でさ、いつもなにしてんのかは知らないけど呼べば出てくるんだよ」

皐月「当たり前じゃないか。川内姉さんが呼んでくれてるのに来ない駆逐艦なんていないよ」

川内「そうかー皐月は可愛いなぁ」

皐月「えへへぇ」

山城「……ｯｱｧｧｧ」

皐月「川内姉さん大変！　山城さんが女の子が出したいけない声出して頭抱えてる！」

川内「大丈夫、いつもの事だよ」

ﾊﾞﾀﾝ！

明石「二人とも早く戻ってきてくださいよぉぉ!!!!　知らない人と二人きりで密室とかマジ無理ですからぁぁあここにも知らない人があああああふゃああああああ!!!!」

皐月「川内姉さん大変！　明石さんが鼻水垂らして出てきたかと思えば僕の顔見て泣き崩れたよ！」

川内「大丈夫、いつもの事だよ」

皐月「なんかもう心配だなぁ……しょうがないから僕が川内姉さんをおはようからおやすみまで面倒見てあげる」

川内「大丈夫、間に合ってるから」





山城「……不幸だわ」

――第五艦隊室――

川内「改めまして」

皐月「皐月だよ！　よろしくな！」

伊401「しおいです。よろしくね」

川内「この二人がパーティーに加わりました」

明石「山城さん」

山城「えぇ、今までバカしかいないと思っていたけど。あの眼帯があるのとないのじゃここまで違うのね。帰ってきたらもっとあの二人には優しくしましょう」

皐月「それで？　潜水艦のクルーズに行くんだっけ？」

伊401「明日と明後日の場所はオリョールとバジー。後は鋼材を拾いにキス島に行く予定だよ」

川内「いわゆる2-3、2-2,3-2って事だね」

山城「え、キス島にまで行っているの？」

伊401「はい。あそこはとても鋼材が多くて拾い甲斐があるんです！」

山城「へ、へぇ」

川内「さっき山城と話していたんだけど、もう一人だれか集めようかなって」

皐月「一応六人は組むんだね。あ、それなら一人ここ辺りがいるよ」

明石「ま、また知らない人が増えていく……誰ですか」

皐月「んー。名前は知らないんだけどね？　なんか食堂の隅っこで一人でぬいぐるみ抱えてぶつぶつ喋ってる人が暇そうだったから」

川内「ぬいぐるみ？　なら島風じゃないか」

山城「島風は天津風が来てからまともになったでしょ！　あの一件のせいでイマジナリーフレンドという覚える必要のない言葉を覚えてしまったのだから……はぁ」

川内「あんただって扶桑さんいなければあぁなってい」

山城「良いから！　言わなくていいからぁ！」

伊401「もしかしたらその人も一人で寂しいのかもね……川内さん」

川内「ん。まぁ話だけでも聞きに行こうか」

――食堂――

??「あははは、やだなぁーそんな事ないかもー」

川内「あーあの子ね。盛り上がって喋っているみたいだけど」

明石「ぬいぐるみ相手にですけどね」

山城「……私も見たことない子ね。貴女は知ってる？」

伊401「私も見たことないですね」

川内「まぁあの子は最近来たばかりだったからねぇ。しかもちょっと問題あるし。待ってて、私行ってくるよ」


??「あーそんな事ないかも。やっぱり不知火×マックスは外せないかも……」

川内「や。あれからどうだい？　秋津洲」

秋津洲「あ！　川内秘書艦！　ま、また私の二式大艇ちゃんを取り上げに来たかも!?」

川内「違うってばー。あ、ここ座るね」

秋津洲「何度来ても無駄かも！　二式大艇ちゃんは渡さないかも！　帰ってかもぉ！」

川内「だから違うってばぁ。実は今困っててさ」

秋津洲「聞いてないかも！」

川内「私達水上船じゃちょっと大変な任務に就いてるんだけど」

秋津洲「こっちの話も聞いてないかも!?」

川内「秋津洲の二式大艇ならどうにかなると思うんだけどさぁ……」

秋津洲「……へ、へぇ」

川内「ま、忙しいみたいだし帰るね。邪魔しちゃってごめんね」

秋津洲「……」



山城「今のなにかしら」

川内「撒き餌」

明石「忍者ってみんな汚いんですね」

皐月「に、忍者！　川内姉さんやっぱ忍者なの!?」

伊401「なんていうか、賑やかな人たちですねー」



秋津洲「二式大艇ちゃんじゃなきゃ……私じゃなきゃダメかも？　……何しにきたとか……もう言われない……かも！」

――翌日・出撃ドック――

川内「おーし、それじゃあ各員に今日の予定を渡すよー」

明石「本っ当に私も出るんですね……あ、バジーですか」

山城「私と同じね。明石さんは下がって援護してもらえれば大丈夫よ」

明石「や、山城さぁん!!」

川内「じゃあ次はしおいね」

伊401「やっぱりオリョールですね！　あそこは潜水艦のメッカ、私が行かなきゃ！」

川内「応援してるよ！　はい皐月」

皐月「僕と川内姉さんはどこに行く……どこに……どこ……川内姉さんの名前どこぉぉぉぉぉぉ!!!!」

伊401「あ、皐月ちゃん私とオリョクルだ。宜しくね！」

皐月「なんで川内姉さんと一緒じゃないの！　僕と夜戦して僕の事HDDしてくれるんじゃないの！　ナメクジみたいにさぁ！」

川内「んー、お姉ちゃん皐月が何言ってるかわからないなー。可愛い皐月に南国で楽しんできて欲しいなって思ったり、しおいちゃんと仲良くして友達増やしてほしいなって思ったり、たまには私も皐月から離れたいなって思ったりしてるのに……皐月はわかってくれないのね」

皐月「……ｯｱ……わ、分かったよ川内姉さん。僕ちゃんとしおいちゃんを守ってしっかり遊んで夜戦HDDを諦めないって誓うよ！」

川内「うん、頑張ってね！　後その声は出しちゃダメ」

明石「ありゃ聞いてないですね」

山城「聞きたくないもの」

明石「山城さんも他人を見ている時はそう思うんですね」

山城「え？」

明石「別に」

伊401「皐月ちゃん……私と一緒じゃ……嫌？」

皐月「ぼ、僕にまっかせてよ！　可愛い子の頼みは絶対に叶えるよ！」

明石「あれ、それじゃあ川内さんは一人でキス島ですか？」

川内「うん。私なら問題ないだろうって。でも夜戦は提督から止められちゃったけどね」

山城「当たり前よ！　もし轟沈なんかしたら許さないからね！」

川内「怖いなーもう。ちゃんと気を付けるよ、ありがと。さ！　それじゃぁ2-2、2-3隊は出撃！」

皐月「了解！　ほら、僕に着いて来て！」

伊401「わ！　ちょ、ちょっとまってよー！」

明石「あぁ……行きたくないですぅ……バルジが重いですぅ……」

山城「ほら、ちゃんと守ってあげるから行くわよ！」

川内「いってらっしゃーい！　さてっと」

川内「もう大丈夫だからそんな所で見てないで出ておいで」

ｯｽ

秋津洲「……」

川内「ん、ちゃんと出撃準備は済んでいるみたいね。秋津洲は出撃した事はある？」

秋津洲「……無い……かも」

川内「お！　じゃあ初めての出撃だね！」

秋津洲「……」

川内「そうそう、昨日神通にお願いして作って貰ったんだけどさ。ほい」

秋津洲「……え？」

川内「題して神通作！　二式大艇リュックサック！　これで二式大艇ちゃんも出撃できるよ！」

秋津洲「……なんで……川内秘書艦はなんで私に何も言わないの？」

川内「二式大艇がうちに無いのは私や提督が前回の大規模作戦で後続組を選んだからね。先発組を選んでいたら優先的に支給されてたのに。寂しい思いさせちゃってるのに何も言えないよ」

秋津洲「でも……でも！」

川内「それに、秋津洲は二式大艇ちゃんがいれば最強って聞いてるよ？」

秋津洲「それは！　……そう……かも」

川内「うちに来る前に誰に何を言われたのかは知らない。でもね？」

秋津洲「……」

川内「秋津洲がもしダメなラインだったら、うちの大鯨や明石や阿賀野が可哀想でしょ！」

秋津洲「……は？」

川内「大鯨に弾が当たったら泣いちゃうから出撃できない！　明石は今はあれだけど前は酷かった！　阿賀野はそもそも出撃簿に名前載せても次の日には自分で消している始末！」

秋津洲「……」

川内「そんなんでも受け入れちゃうのがうちの提督であり鎮守府なんだ。だから秋津洲もくよくよしてないでやりたい事していいんだよ？」

秋津洲「……私は」

川内「君は、なにがしたい？」

秋津洲「私はっ！　来る鎮守府を間違えたかも！」

川内「え？」

秋津洲「でも！　でも、そんな所をそのままにして帰るなんて私にはできないかも！　だから！　ここがちゃんとまともになるまでだったら……頑張ってあげても……いいかも」

川内「……」

秋津洲「あーもう！　何か言って欲しいかも！」

川内「っぷ。あはははははははは」

秋津洲「ーっ！　笑うなー！」

川内「ははははごめんごめん。でもっく……あははははそうだね！　そうしてくれると助かるよはははは」

秋津洲「もういいかも！　先に行くかも！　抜錨かもっじゃなかった。抜錨！」

川内「ちょっと待ってよー！　ほら、リュックサックだけじゃ危ないからちゃんと副砲積んでったら！」

――二日後、第五艦隊室――

ｶﾞﾁｬ！

伊５８「ただいまでちー！　ほら、皆にお土産買ってきたよー！」

伊１９「うわぁ……皆見事にくたばってるのね……累々なのね」

伊401「うぅ……二人共、おか……ｚｚｚ」

川内「ただいまーって、お、潜水艦ズ帰ってきたんだ」

伊１９「ただいまなのね！」

伊５８「川内さんだけ普通そうでち」

川内「これでも第一線張ってるからね！　他の皆はまぁ慣れない中頑張ってくれたから」

ｷﾞｬｰｷﾞｬｰ!!

伊５８「流石でちねー。なんか外が喧しいでち、何の騒ぎ？」

川内「はぁ。気にしなくていいから、お土産頂戴？」

伊５８「あ、これね！　武蔵温泉名物の色黒饅頭と一式温泉卵」だよ！」

川内「ははは、見事に生ものだねぇ。ありがと」

伊５８「クルーズは大丈夫だった？」

川内「任務はね。資材はちゃんと赤字だよ。君達は本当に優秀だね」

伊１９「勿論なのね！　精鋭揃いなのね！」

川内「そうだね！　そこで寝てる二人にも後で起きたら言ってあげてね」

明石「ｚｚｚ」

山城「ｚｚｚ」

伊１９「ほらゴーヤ！　他の皆にもお土産配りにいくのね！」

伊５８「そだね。それじゃあ川内さん！　ありがとうございましでち！」

川内「ました、ね。明日からまた頑張ってねー！」

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

川内「……私も寝よ」

――第五艦隊室外――

伊１９「これは……」

伊５８「なんでちか？」

皐月「だーかーら！　川内さんは夜戦の時の刃物の様な鋭い目線もいいけど！　普段の水滴のような丸みと潤いある瞳のギャップが良いんだよ！」

秋津洲「それもそうかもだけど！　キツイ事を言った後のちょっと困った感じの笑顔でごめんねって言ってくれて！　私にやらせる以上に苦しい訓練をこなしながら私の訓練を考えてくれる自分に厳しい川内さんが素敵なのかも！」

皐月「かもじゃない！　素敵なの！」

秋津洲「知ってるかも！」

天龍「おう、でち公にイク。何してんだ？」

木曾「それにあっちは……ッフ、また川内の客か」

伊１９「天龍さん、これはなんなの？」

伊５８「意味がわからないでち」

天龍「皐月はまぁ……川内のファンかな」

木曾「ストーカーだな」

天龍「反対側は……新しいファンかな」

木曾「新勢力か」

天龍「どちらにしても良い影響はないから長時間みるんじゃねぇ。ほら、土産配ってこい」

伊１９「そうなのね！　早く行くのね！」

伊５８「二人の分も中にあるからね！　イク！　待つでちぃ！」

天龍「行ったか。本当にここはいつも賑やかだなおい」

木曾「いいじゃないか。飽きなくて」

天龍「まぁな」

ｶﾞﾁｬ！

明石「この声は！　やっぱりぃぃぃぃぃ!!!!」

山城「二人共おかえりなさい！　もう私達を置いていかないって約束してぇえええええ!!!!」

天龍「あー！　もうなんだよ畜生！」

木曾「そら、話は中で聞いてやるからまず入れ」

明石「天さぁぁあん！　きっさぁぁぁああん！」



川内「ｚｚｚ……ふふ」

これにて伊５８の依頼完了になります。

本日は2200より島風の依頼をこなしていきます。

おつでした。ナメクジHDDで腹が壊れそうですww

秋津洲カワイイ…ほんとなんとかしてやってくれよ運営

ちょっとコンビニに燃料買いに行ってました
これより島風編書きつつ投稿していきます

>>160
ﾅﾒｸｼﾞHDDがわかるとは流石です。神通さんが訓練表作ってましたよ

うちの秋津洲はLv31ですが、夜戦で戦艦タ級flagship（残りHP1)を撃沈させた猛者です。

投下開始します

――いつも一人ぼっちだった。姉妹も友達もいなかった私は自分の一番近くにいた大人に聞いた。

「なんでわたしは一人なの？」

　　その問いに大人は答えをくれなかった。ただ気味の悪い声で笑いながら私の事をバカにしていた。

　　ある時、私には力があることに気付いた。誰よりも早く、誰よりも先に行ける力。

　　きっとその先に私の友達や姉妹が、家族が待っているんだ。だからもっと早くならないと……。

　　そんな事を思っていた時期が私にもありました――。

――駆逐艦寮・陽炎型室――

島風「天津風ちゃんまだー!?　んもうおっそーい！」

天津風「島風うるさい！　今いくからもう少し待ってなさいよ！」

不知火「おや？　天津風はお出かけですか？」

天津風「うん。なんか島風が加賀さんの烈風とかけっこするんだって約束したみたいでね、付き添い」

不知火「それは……そうですか。いえ、彼女なら……いえきっと……maybe」

天津風「貴女が英語使うくらい無理なのはわかってる。でもあの子がやるって聞かないんだから」

島風「天津風ちゃんまだー!?　あ、不知火ちゃんこんにちわ！」

不知火「こんにちわ島風。貴女もちゃんと挨拶してくれるようになったのですね」

島風「あ、明石さんが毎日やってるのに私がやらない訳にはいかないでしょ！」

不知火「いえ、前の島風なら」

島風「天津風ちゃん先にいくからね！　じゃあ不知火ちゃんもまたね！」

不知火「……行ってしまいましたね」

天津風「ねぇ、あんまり島風いじめないでくれる？」

不知火「そんなつもりは。いえ、すみませんでした」

天津風「本当にもう。島風ー！　待ちなさいよー！」



不知火「本当に、変わりましたね」

陽炎「不知火もね」

不知火「そうでしょうか？」

陽炎「そうよ」

――第五艦隊室――

川内「あのさぁ、今回の依頼凄くナイーブな話になるんだけど。私達で出来ると思う？」

山城「無理ね」

明石「無理ですね」

天龍「内容によるな」

木曾「雷巡になった俺に不可能は無い」

川内「木曾の雷巡記念は来週って言ったでしょ！　まぁ、あの『島風』の件でさぁ」

天龍「再発したのか!?」

川内「いや、再発はしてない。ただまぁなんていうか」

木曾「もったいぶってないで投書を見せろ」

ｶﾞｯ!

川内「あ！」


島風
依頼:姉妹が欲しい。

天龍「……」

木曾「……」

明石「うわぁ……この一言ってのが余計に重いですね」

山城「明石って慣れた人の前ではいう事言うわよね」

川内「だから言ったじゃん！　私悪くないもん！」

天龍「これに対して提督はなんて言ってるんだ？」

川内「言える訳ないじゃない！　山城の時の対応見たでしょ!?　あの時で言えば山城に『扶桑は実はお前の姉じゃなく俺の嫁なんだ』っていうようなもんよ!?」

山城「そんな事言われたらパンジャンドラムにくくり付けてサーモン海域に放り投げますね」

木曾「おいイギリスの変態兵器の話は止めるんだ！」

天龍「あーもう何の話してたんだか忘れてきたじゃねぇか！」

ｺﾝｺﾝ

明石「は、はーい！」

木曾「明石の奴来客対応慣れてきたよな」

山城「いいことじゃない」


ｶﾞﾁｬ
ﾊﾞﾀﾝ

加賀「こんにちわ」

川内「ん？　加賀さんがこんなところにくるなんて……なんかあったの？」

加賀「……ちょっと、相談？　という、ものがあってね」

天龍「加賀さんが相談？　赤城さんじゃなくてか？」

加賀「赤城さんに頼れないからこんな所にきたのだけれど」

木曾「おいおい、こんな所っていうのはご挨拶じゃないか」

加賀「ごめんなさい、寝起きなの」

明石「あ、だからナイトキャップ被ってるんですね」

加賀「そう。貴女いい人ね。名前は？」

明石「あ、明石です」

加賀「明石さんね。覚えておきましょう。それで、相談には乗ってくれるのかしら？」

川内「いやー、今丁度他の人の依頼受けてたから話を聞いても後になるけど。それでもいい？」

加賀「そう。それで構わないと答えればまだここに居てもいいのかしら？」

川内「ん？　まぁそうだね」

加賀「ならそれで構わないわ。因みに、ここに相談した内容というのは外には漏れるのかしら」

木曾「それはないな」

天龍「あぁ、この前の那珂位大きな事をしない限りは俺達は他言しねぇよ」

加賀「そこの工作船と戦艦も？」

明石「は、はい」

山城「言いふらした所で何もないですしね。姉様に怒られますからしませんよ」

加賀「……」

山城「貴女の場合『赤城さんに怒られるからしない』と考えて貰えるとわかりやすいわね」

加賀「それなら心配はないわね。ごめんなさい」

山城「いいのよ」

明石「ほぇー。なんか大人の会話ですぅ」

川内「それは違うね。明石はああはなっちゃダメよ」

加賀「それで、改めて相談なのだけれど」

木曾「あぁ」

加賀「私、駆逐艦から怖がられている様なの」

天龍「応」

加賀「フォローは無いのね。傷つきました。貴女は好かれている様ね」

天龍「そうなろうとしているからな」

加賀「行動の違いということかしら」

天龍「それもあるが……まぁ距離感だな」

加賀「それこそ今のままでは難しいわね……」

天龍「なんだ？　加賀さんは駆逐艦から好かれたいのか？」

加賀「駆逐艦だけでなく、軽巡からも実は好かれたいのよ。悪い？」

天龍「……俺や木曾や川内も軽巡だが」

加賀「そうね」

天龍「俺達からも好かれたいのか？」

加賀「悪いかしら？」

天龍「……」

加賀「もう……そんな空気を作られてしまうくらい手遅れだったというのね……」

木曾「あいや、天龍は予想外の事態が起きるとフリーズするんだ。気にしないでくれ」

加賀「ということは私の願いは予想外の事態だったということね」

木曾「……」

川内「ねぇ。明石」

明石「はい？」

川内「加賀さん島風の件に噛ませて手伝って貰えれば一石二鳥じゃない？」

明石「ナイーブって言ってませんでしたっけ？」

川内「思ったんだけど、私らバカばっかじゃない？」

明石「そうですね」

山城「ちょっと」

川内「でも加賀さんは切れ者よ？　この問題も行ける気がするの」

明石「そう言われれば」

川内「どう？」

明石「私は良いと思いますが、天さんきっさんはどう思いますか？」

天龍「……ッハ！　良いと思うぜ」

木曾「……まぁ、俺達を黙らせるくらいの語彙を持っているんだ。いざとなれば島風を丸め込んでもらえばいい」

川内「あんたは？」

山城「まぁいいんじゃないかしら」

加賀「なんの話かしら？」

川内「今ちょっと困ってる駆逐艦がいるのよ。加賀さんが良ければその子の力になる？」

加賀「私の前の相談者の事ね。依頼内容は漏らさないって事じゃなかったかしら？」

川内「ケースバイケースよ」

加賀「ここに来たことを後悔し始めました」

川内「でも、そこでちゃんと助けてあげられればその子から始まり、いつの間にか駆逐艦に囲まれて」

加賀「やります」

明石「え？」

加賀「やります」

明石「あ、はい」

思い付きでどんどん書いていってるけど、もう少し早くぱっぱと話まとめられるようになりたいですね……。

やっぱ缶は金麦ですわ。うまい

川内「加賀さんが加わって、改めて島風の依頼です。あ、ちなみに依頼内容はこれね？」

加賀「拝見します」


島風
依頼:姉妹が欲しい

加賀「……」

明石「あ、固まった」

天龍「無表情が合わさってこえぇなこの絵面」

加賀「これは無理じゃないかしら？」

川内「やっぱそうよねー。まぁ案はあるっちゃあるんだけど」

山城「貴女バカの癖に毎回……実はやり手？」

川内「お好きに判断して。前の依頼の時に一匹増えたじゃない？」

天龍「あぁ、お前のファンか」

木曾「確か……あきつ丸って言ったか？」

山城「秋津洲さんね」

川内「あの子も姉妹艦いないのよ。他にも夕張さんとかいるけど、よその鎮守府だし」

天龍「読めたぞ川内。つまりは一人っ子艦同士を合わせようって魂胆か」

川内「ま、昔の島風の病状とこの間の秋津洲の病状が同じだったから思いついたんだけどさ。そこでまた話がつながればなと」

明石「毒を制すには毒を盛れって奴ですね！」

木曾「こいつ今仲間の事を毒と言ったぞ」

川内「まぁ似たようなもんよ。それで、どうかしら？」

加賀「良いのではないかしら。私と赤城さんも別に姉妹艦ではないけれど、良く勘違いされますし。似た関係の見本として近づければ親密にもなれるのではないかしら」

山城「まぁ、それしかないかしらね」

加賀「あ、そういえばこの後島風と私約束がありました」

川内「丁度いいわね。その時に接触してみましょう。因みになにするの？」

加賀「島風が私の烈風と追いかけっこをしたいのだとか」

川内「……」

――運動場――

島風「加賀さんおっそーい！」

加賀「お待たせしてごめんなさい。後、貴女に挑みたいって子がいるのだけれど」

島風「え？　誰々!?」

秋津洲「私かもぉ！」

島風「え、誰？」

秋津洲「……」

川内「や、やっほー！　島風！」

島風「川内さん！　こんにちわ！」

川内「はいこんにちわ。秋津洲が君に挑んでもし自分が負けたら加賀さんと戦わせてくれるってさ」

島風「え？」

秋津洲「そうかも！　加賀さん？　と戦うならまず私を倒してからかも！」

島風「川内さん。本当ですか？　この子かもって言ってるけど」

秋津洲「本当かも！　じゃなかった、本当なの！」

島風「ふーん。ま、私は勝てればなんでもいいよ！」

川内「決まったね？」

加賀「島風、早く私の所に来てくださいね」

島風「加賀さんもこの子もすぐに抜いちゃうんだから!」

川内「あ、でもこのまま走るだけならつまらないし。島風もただ一方的なゲームは楽しくないでしょ？」

島風「ま、まぁ」

川内「なので、一応ルールを考えてきたよ」

天津風「はぁ……はぁ……島……風、早い……はぁ」

川内「天津風ナイスタイミングだね」

天津風「ふぇ？　川内さん？」

川内「競技は二人三脚だよ！」

島風「二人三脚？」

川内「そ。誰かとコンビを組んで片足を縛るの。そこで息を合わせて走っていくと」

島風「ふ、ふん！　ほかの人を入れたって私には天津風ちゃんが！」

天津風「私もやるの!?」

川内「ちなみにペアは相手チームと入れ替えだからね？」

島風「えー！」

秋津洲「どういうことかも？」

川内「例えば、島風の相棒が天津風なら天津風は相手チームのリーダーと走るの。逆に島風は秋津洲の相棒と走る」

島風「そんなのあべこべだよ！」

川内「本当に強い人は誰と一緒でも強いんだよ？」

島風「そんなことないもん！」

川内「私や加賀さんや神通那珂見てても？」

島風「うぐぅ……」

秋津洲「川内さん……」

川内「ん？」

秋津洲「私……相棒いない……かも」

川内「あぁ大丈夫！　君にはあの子がいるじゃない」