八幡「で、何してるんですか雪ノ下さん」 (21)
陽乃「いや、君のパンツの匂い嗅いでるんだけど」
八幡「あれ、夢から醒めない」ツネリツネリ
陽乃「そりゃあ、夢じゃないんから当たり前じゃない?」
八幡「.........どこからコメントしたら良いのか分かりませんけど、まずなんでそんなことしてるんですか?」
陽乃「こんな状況で冷静に質問できるとはさっすが理性の化け物!」
八幡「いや、そういうの良いんで早く説明してください」
陽乃「嗅ぎたいから。それ以外に理由はあると思う?」
八幡「いや、あって欲しいんですけど」
陽乃「期待に応えられ無くてごめんね!」
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八幡「(毎回雪ノ下さんには振り回されているような気はしてるけど、流石に今回は訳がわからない。だって、常識の範疇こえてきたんだもん)」
陽乃「随分と困惑してるみたいだね~」
八幡「当たり前じゃないっすか。あの雪ノ下さんが、俺のパンツの匂い嗅いでたらどうしたら良いのか分かりませんよ。しかも、俺の部屋に不法侵入されてるし」
陽乃「あ、部屋には小町ちゃんに入れてもらったから不法侵入ではないよ~」
八幡「まぁ、この際それは置いておくとして、何かあったんですか?」
陽乃「.........やっぱりお見通しかぁ」
八幡「それなりに付き合いが長いですからね、そのくらいは分かりますよ。俺で良ければ話を聞きます、だから取り敢えずパンツの匂い嗅ぐのはやめてくださいそしてパンツを返してください」
陽乃「仕方ないなぁ、はいパンツ返すね。それで、今回こんなことしたのはね...」
八幡「したのは?」
陽乃「もう、なんか色々吹っ切れちゃってさぁ~」
八幡「雪ノ下家、さらに言えば会社の財政が傾いている事と関係があるんですか?」
陽乃「...知ってたの?」
八幡「小耳に挟んだ程度ですがね」
陽乃「それなら話は早いね。私、海外企業の社長と結婚することになったの」
八幡「えっ」
陽乃「あれ、比企谷君ならそこらへんまで分かってたんだと思ったんだけどなぁ...」
八幡「完全に想定外でしたよ。もうとっくにおばさんはそういうことしないと考えてくれている、と思ってましたから」
陽乃「逆に言えばそれだけ追い詰められてるんだよね、うちの会社。比企谷君との約束を破らざるを得ない状況なの」
八幡「それにしたって急すぎるでしょう」
陽乃「それだけ、お母さんも比企谷君との約束を大事にしてた悩んでたんだよ」
陽乃「ねぇ、比企谷君」
八幡「なんですか?」
陽乃「私と駆け落ちしようよ」
八幡「良いですよ。それが出来るぐらいの当てはありますし。ま、雪ノ下さんが出来るわけ無いですけどね」
陽乃「......」
八幡「貴女がなんだかんだ家族の事が大事してるのは俺が一番知ってますから」
陽乃「ふふっ、本当に比企谷君は私の事ならお見通しだね」
今日は多分ここまで
楽しんでもらえると嬉しい
設定はおいおい明らかになって行く予定だけど取り敢えず言えるのは
季節 : 春
八幡 : 大学3年
陽乃 : 大学院2年
それではまた
前作とかの続きじゃないんだな……
投下します
訂正
>>4
誤
陽乃「それだけ、お母さんも比企谷君との約束を大切にしてた悩んでたんだよ」
正
陽乃「それだけ、お母さんも比企谷君との約束を大切にしてるから悩んでたんだよ」
八幡「......結婚は避けようもない事なんですよね?」
陽乃「何千の人生と私の人生、どっちが重いかなんて分かるでしょ」
八幡「俺は」
陽乃「それ以上は...それ以上は言わないで!」
陽乃「私にもようやく人生を捧げたい人が出来たのにこんな事になるは嫌だよ...?でも、他に選択肢はないのよ」
陽乃「今回ばかりは只の学生には出番は無いよ」
八幡「えぇ、知ってます。でも、貴女もよく理解してる筈でしょう。俺がどういう人間かなんて、ね」
陽乃「知ってるからこそやめて欲しいの。きっとまた無茶するのは分かってるから」
八幡「雪ノ下さん...。俺はこれから用事があるんで」
陽乃「..............そっか、帰るね。バイバイ」
八幡「えぇ、さようなら」
陽乃「ねぇ、比企谷君」
八幡「なんですか?」
陽乃「...期待して良いのかな」
八幡「さぁ、どうでしょう」
陽乃「君らしいね」クスッ
八幡「そうそう人間は変わりませんよ」
陽乃「それもそうだね。それじゃあ、またね」バタン
八幡「(俺はどうアプローチするべきか。一介の学生の出来ることなんてたかが知れている。けれど、二年前から何かあった時のためそれなりに準備はしていた。)」
八幡「(相変わらず目は腐っているけれど、俺はもう変わった。良い意味でも悪い意味でも強くなった筈だと思う。だからこそ、その力をここで思う存分生かして...)」
八幡「なんとしても、陽乃さんの笑顔を取り戻さなきゃな...」
ここまで
>>8
別に続き物じゃない、すまん
コメントもらえて非常に嬉しい
それでは、また
また暇な時にちょこちょこ書き込む
こんな時間に投下
最近投下できてなくてすまない
八幡「雪ノ下、わざわざ出向いてもらって悪いな」
雪乃「いえ、私もちょうど貴方に会わなければならないと思っていたし、良い機会だったわ」
八幡「...やっぱり雪ノ下さんの結婚についてか?」
雪乃「そうよ。以前、話をした通りうちは業績が悪化しているわ」
八幡「その点を踏まえると...」
雪乃「正直、婚約破棄なんて無理ね。それに、婚約破棄をした所であの会社からの圧力で潰れるわ」
八幡「...俺が出来そうなことは?」
雪乃「貴方が...比企谷君が姉さんを連れて何処かへ逃げることかしら。まぁ、貴方も姉さんも絶対やらないでしょうけれど」
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