千早「Bar flat」 (83)
千早がバーテンダーさんとして、アイマスキャラとお話していくだけのスレ。
この世界線ではアイマスキャラは全員成人済みとなっています。
登場キャラは安価で出していきます。
なお、ミリマスのキャラクターは原作未プレイなのでご容赦ください。
お酒に関しての知識はググりながらやっていきます。
では、最初は>>2のキャラから。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1434191788
真美
真美「大将! やってるかい?」
千早「あら、真美いらっしゃい。でもそれはあまりバーで使う挨拶じゃないわよ? 他のお店で」
真美「やってないよー。真美だって空気くらい読めるんだからね」
千早「ふふっ、わかってるわよ。じゃあ、お好きな席どうぞ」
真美「今日は千早おねーちゃんの目の前にしよーっと」
千早「今日のお通しは、揚げ豆腐のカレー風味炒めよ」
真美「なにこれ美味しそう。じゃあ、じゃあ、コレに合うお酒ちょーだい!」
千早「真美はおまかせが好きねぇ」
真美「んっふっふ→。これはチミの腕を試しているのだよ」
千早「はいはい。じゃあ、最初はビールにしようかしらね」
真美「えー、ビール? 真美、あんまり日本のビール好きじゃないんだよねー。何か苦いし」
千早「大丈夫よ。日本のよりも飲みやすいビールにするから」
真美「ほんとだよー?」
千早「任せてちょうだい。はい、シンハービールよ」
真美「何このトラみたいな絵描いてあるやつー」
千早「これはシンハービールって言ってね。タイでよく飲まれてるビールなのよ。その絵はライオンね」
真美「ふーん。美味しくなかったら承知しないかんねー。んっ…、ぷはぁ! なにこれ、飲みやすい!」
千早「もちろんビールだから苦味は少しあるのだけれど、それよりも爽やかな風味がするのよ」
真美「この少し辛めのカレー味の揚げ豆腐食べた後に…。このビールを飲むと……。合うー!」
千早「タイは辛い食べ物が多い国なのよ。そうだからかはわからないけれど、辛いものによく合うような気がするわね」
真美「うんうん。これなら飲みやすいよ」
千早「それでね。これがタイでよくある飲み方なんだけれど…。ちょっとそのグラス借りるわね」
真美「ちょっと! なにしてんのさ! さすがの真美でもビールに氷を入れないのくらいは知ってるよ!」
千早「タイは暑いってさっき言ったでしょ? で、日本よりも冷房の設備とかが整ってるわけじゃないから、ぬるくならないように氷を入れて飲む文化あるのよ」
真美「へー、知らなかった。これなら真美も飲めるかな」
千早「ビールと言っても、種類はいっぱいあるのよ? オレンジジュースのような味だったり」
真美「オレンジジュース? じゃあ、いおりんでも飲めるね!」
千早「勧めたことはあったのだけれど、やっぱりオレンジジュースはそのまま100%を飲みたいそうよ」
真美「いおりんはこだわり派だねえ」
千早「日本のビールは『ラガー』って呼ばれる種類が多いのよ。特に大手各社のよく見るビールは。そのラガーが何を表しているかは、少し長くなるから割愛するけれど。それの種類が苦手でも、海外のビールだと飲めるってこともよくある話なのよ」
真美「どうしてもビール=苦くて美味しくないっていうイメージあったけど、いっぱいビールあるなら真美でも試せそう」
千早「そうね。好きなお酒を飲むのももちろんいいけれど、別のお酒を試してみるのも面白いものなのよ」
真美「ちょっちり、大人の階段を登った気分ですな~」
千早「年を重ねれば、味覚も変わるもの。飲めるお酒も増えるわ」
真美「ありがとう、千早おねーちゃん! また来るね!」
千早「ありがとう。また、いらっしゃい」
お金のやりとりは割愛しています。
次は>>6
好きなお酒、興味のあるお酒、触れて欲しいお酒等あれば一緒に書き込んでください。
上条 春菜
千早「いらっしゃいませ」
上条「どうもー。マスターもメガネどうですか?」
千早「遠慮しておくわ。目が良いのがとりえの一つなの」
上条「つれませんねー。某メガネ屋さんでは『フルーツカクテル特集』とか銘打って、メガネを売っているのに」
千早「残念だけれど、うちは眼鏡屋さんじゃなくてバーなのよ」
上条「もちろん知ってますよ」
千早「ご注文はどうします?」
上条「うーん……。眼鏡にまつわるお酒は一番最初に来た時にお願いしちゃったし……」
千早「せっかくだから、フルーツを使ったカクテルでも作ります?」
上条「あっ、いいですねー!」
千早「何かお好みのフルーツとかありますか?」
上条「もう暑くなってきたし、夏らしいフルーツがいいかな」
千早「じゃあ、スイカにしようかしら」
上条「あー…、スイカいいですね」
千早「使うお酒もスイカにまつわるものにしましょうかね」
上条「スイカのリキュールですか? それなら知ってますけど」
千早「それだと少し面白みに欠けてしまうので、これを使います」コトン
上条「ラベルにスイカの絵が描いてありますね」
千早「そうなんです。これはエストニアで作られてるウォッカの一つで、ウォーターメロン。つまりスイカのフレーバーをつけてあるものなんです」
上条「へぇー。ウォッカといえばロシアのイメージが強かったんですけどねえ」
千早「あの当たりはロシアに関係があった時代もありますしね。まずは、グラスの縁に塩をつけて。このウォッカを45ml、残りはスイカを絞ったジュースを種を入れないように注いで、と。時々塩を舐めながら、どうぞ」
上条「スイカ食べる時塩使いますもんね。いただきまーす」ゴクッ
千早「どうです? お口に合いますか?」
上条「もうお酒って感じはしないですね。美味しいスイカのジュースを飲んでる感覚です」
千早「もともとスイカのフレーバーの付いたウォッカに、スイカを絞ったジュースですからね。ただ、アルコール度数は低いわけじゃないのでお気をつけを」
上条「はーい」
千早「それにしても。最初に上条さんがこの店に来た時は驚いたわ」
上条「そりゃあ『眼鏡に関係するお酒を出してくれ』ですからね」
千早「ふふっ。自覚してるなら自重しなさいよ」
上条「これは私のアイデンティティですからね。どこ行っても同じようなことしてますよ」
千早「別のお店では『グラスホッパー』を勧められたのよね」
上条「だから、それは最初から除外させていただきました」
千早「少しハードルが上がるというか、無茶ぶりというか。出しはしなかったけれど、眼鏡蛇っていう蛇の入ったお酒も一応挙げさせて貰ったわね」
上条「あの後調べましたけど、結構グロテスクでしたよ……」
千早「ちょっとした私のイタズラね」
上条「結局、頂いたのはウイスキーの竹鶴でしたね」
千早「ええ。ニッカウイスキーを作った、竹鶴氏がメガネかけていたし、その奥さんのリタさんもメガネかけてましたからね」
上条「最近『マッサン』で有名になりましたよね」
千早「あの番組の効果ですかね。ウイスキーを頼まれるお客様も増えましたし、小売店での品薄も見られるようになりました」
上条「でも、ウイスキーって値上げするんですよね」
千早「色々なものがからみ合って、という形ですね。申し訳ないですけれど、一部国産ウイスキーは値上げを考えなければならないですね」
上条「そんなになんですか」
千早「ええ……。少し驚くお値段の上がり方です」
上条「大変なんですね」
千早「お客様にお値段を上げて提供しないといけなくなるのが大変、というか辛いことですね」
上条「私は値段が上がったあとも、ここでウイスキー飲み続けますよ」
千早「ありがたいです」
上条「今日は美味しいカクテルありがとうございました。次来るときはまたメガネオーダーするので、何か考えておいてください」
千早「かしこましました。お気をつけてお帰りください」
次は>>14
一緒に取り上げて欲しいお酒もあればお願いします。
雪歩
千早「いらっしゃいませ。あら、雪歩」
雪歩「こんばんわ、千早ちゃん。大丈夫かな?」
千早「ええ、お好きなところにどうぞ」
雪歩「ふぅ……」
千早「少し疲れてるみたいね」
雪歩「そうなんです。今日の監督さんはいい人なんですけど、納得行くまでリテイクする人で」
千早「そうだったの。でも、納得の行くカットは撮れたのでしょう?」
雪歩「はい!」
千早「じゃあ、ご注文はどうします?」
雪歩「うーん……。疲れが取れるようなカクテルをお願いしていいかな?」
千早「ええ、いいわよ。苦手なものとかあるかしら?」
雪歩「うーん、特にはないかなあ」
千早「わかったわ」
千早「じゃあ、ブラッティ・シーザーを作るわね」
雪歩「ブラッティ・シーザー? メアリーの方ならよく聞くんだけど……」
千早「ちょっと違うのよ。ウォッカを45ml。このウォッカは手作りのブラックペッパーを漬け込んだものになってるわ。これにクラマトっていう、トマトジュースにはまぐりのエキスが入ったものを入れる。そしてビルド、出来上がったものに上から少し黒胡椒をかける、のだけれど。ウォッカに味が付いているから、柚子胡椒を少し散らすわ。お好みでタバスコを入れて召し上がれ」
雪歩「トマトジュースの種類が違うと、シーザーになるの?」
千早「そうね。クラマトっていうトマトを使うのがポイントね。ただのブラッティ・メアリーでもいいのだけれど、疲れて食欲もなさそうに見えたから、少し香辛料を聞かせて、ご飯を食べられるようにしようかなって」
雪歩「ありがとう。どうしてもここにくると、お茶に関するお酒ばっかり頼んじゃうから、久しぶりに違うの頼んだよ。いただきます」
千早「どうかしら…?」
雪歩「んんっ! すごい、胡椒のピリッとした刺激があるけれど、すごいトマトジュースにコクがあって……。これがエキスの入ったジュースなんだね」
千早「そうね。これは『リバイバルカクテル』って言って、回復させるような意味合いを持つカクテルなの」
雪歩「お酒だけど、お酒っぽくなくて飲みやすい……」
千早「でも、注意してね。アルコール度数は高いから。俗にいう『レディキラーカクテル』と呼ばれることもあるわね」
雪歩「レディキラー?」
千早「雪歩も言ってたけれど、度数は高いのに飲みやすいから女の子を酔わせて……。っていうことね。飲みやすさのわりには、度数が高いものをそう呼ぶのよ」
雪歩「でもさっきは『リバイバルカクテル』って」
千早「そうなの。つまり、お酒は薬にも毒にもなる、ってことなのよ。気をつけるのよ?」
雪歩「はい、気をつけますぅ」
千早「帰るときも気をつけるのよ。また、疲れたり、お茶のお酒飲みたくなったらいつでもいらっしゃい」
雪歩「ありがとう、千早ちゃん。またくるね」
千早「またお待ちしてます」
次は>>18
一緒に取り上げて欲しいお酒もあればお願いします。
個人的に好きなお酒だったり、取り上げたいものばかり取り上げてるので、偏ってるのはご容赦ください。
ばねP
千早が雪歩のこと萩原さん呼びじゃなく呼び捨てなのは成人して関係が変わったからであって別にミスなどではない
…ないよな?
>>1です
>>20
萩原さん呼びだと、なんか距離を感じてしまうので、少し変えました。申し訳ないです。
千早「いらっしゃいませ」
P「おっ、やってるな」
千早「プロデューサー、いらっしゃいませ」
P「もう俺はプロデューサーではないけどな」
千早「でも、私の中ではプロデューサーは、プロデューサーただ一人ですから」
P「嬉しいこと言ってくれるね」
千早「私こそ、この店に来ていただけて嬉しいですよ。では、プロデューサー、ご注文は?」
P「ここって、スピリタスって置いてあるのか?」
千早「あることにはありますが……。そんな度数の強いお酒、何かありましたか? やけ酒とかはダメですよ?」
P「そんな目で見ないでくれ! 違うんだ。こないだ友人と飲んでてな、スピリタスの名前が出てきたんだが……。名前は知っててもみんな飲んだことがなくてな。少し気になったんだ」
千早「それならいいんですが。では、少し説明しますね。スピリタスというのはポーランドのスピリッツで、70回を超える蒸留を繰り返すことで、この高い度数を作り上げています。95%という度数から、使用時は火気厳禁です。世界各国でスピリタスを飲酒中にタバコ等で大やけどをする事故は数多く起きてますからね。そして、主にカクテルや果実酒の材料となり、ストレートで飲むことは現地でもしません。この度数にもなると、世界では販売を禁じているところすらあるくらいです」
P「度数が高い、というのは知っていたが……。テキーラとかみたいにショットであおるように飲むものじゃないんだな」
千早「私としては、テキーラなどもそのような飲み方はおすすめしませんが……」
P「ははっ…若気の至りだよ」
千早「続けますね。ということで、バーなどで出す場合にはカクテルとして提供することが多いようです。このスピリタスですが、アルコール度数の高さゆえに、刺激的でそのまま飲めば『痛い』という感覚が出てきますが。味わいとしては、後味に甘味があるものですので、ここら辺もカクテルに利用されるひとつの理由なんでしょうね」
P「甘さがあるのか……。千早」
千早「ストレートでは出しません」
P「はい……」
千早「スピリタスを使ったお酒でよく見られるのが『リモンチェッロ』ですが。度数はもちろん上がりますが、ウォッカを使ったレシピが代用としてよくもちられますね。ということで、『カミカゼ』というカクテルを作ろうかと思いますが」
P「千早に任せるよ」
千早「では。スピリタス、コアントロー、ライムジュースを同じ分量使います。ですが、先にスピリタスだけを一度シェイクします。本来はこのような作り方はしないのですが、スピリタスを少しでも飲みやすくできるように、空気を含ませてあげます。そして残りの材料も一緒にシェイク。これをグラスに注いで、できあがりです」
P「さて、スピリタスはどんな味かな、っと。あれ? 想像してたよりも飲みやすいな。もっときついかと」
千早「空気を含ませることで口当たりが柔らかくなるんです。でも、ゆっくり飲んでくださいよ? 度数はそこら辺のスピリッツより高いんですから」
P「わかったよ」
千早「絶対にストレートなんかで飲まないでくださいよ?」
P「もちろんだよ。正直この一杯飲みながらも、頭がふわつくのを感じるくらいだ」
千早「はい、チェイサーです」
P「すまんな」
千早「いえ、お客様の体調を気遣うのも私の仕事ですから」
P「変わったな、お前も」
千早「ええ。これも765プロの皆、プロデューサーのおかげですよ」
P「やめてくれ。年を取ると涙腺がもろくなるんだ。ただでさえアルコールが入ってるっていうのに」
千早「大丈夫ですよ。カウンターは木で出来てますから、たとえ涙がこぼれでもそれはきっと染み込んでいきます」
P「いいや、ダメだ。男というのはかっこつけなければならない時もある、涙を見せない時もあるもんさ。また、くるよ」
千早「はい、ぜひ。お待ちしてます」
今日は寝ますので、また明日バイトから帰ってきたら書きます。
出して欲しいアイドルと、お酒ありましたらどうぞ。その中から選んで書きます。
乙
リクはモバマスありみたいなので佐久間まゆ、酒はブラッディ・マリー系列で
・ノンアルありならウォッカ抜きのバージン・マリー
・アルコール必須なら+ビールのレッド・バード
のどちらかを
モバマス最年少組が9歳なので、その子たちもお酒を飲める年齢には達しているくらい、だとお考えください。
それでも10年以上は経ってるので、キャラの中でオリジナルの設定が入る場合もありますのでご容赦ください。
では、書き溜め無しで>>24から行きます。
千早「いらっしゃいませ」
まゆ「こんばんわ、大丈夫ですか?」
千早「佐久間さん、こんばんわ。ええ、空いてるお好きな席へどうぞ」
まゆ「今日はどうしようかしらぁ……」
千早「いつものにしましょうか?」
まゆ「そうねぇ。それを飲みながら次のお酒でも考えようかしら」
千早「では、バージン・メアリーを」
まゆ「はい、お願いします♪」
千早「佐久間さんはいつもこれを飲まれますよね」
まゆ「そうですねぇ……、ある種まゆのゲン担ぎ、というか、自分への戒めというか。そんなところです」
千早「伺ったことありませんでしたが、その意味について聞いても?」
まゆ「もちろんですよ、でも……」
千早「大丈夫ですよ。バーテンダーの耳と口はすごく便利なもので、秘密は耳から通り抜けますし、口からは漏れないんです」
まゆ「ふふっ♪ 上手な言い方ですね」
千早「ありがとうございます」
まゆ「そんなに思い詰めてる、というわけではないんですよ? まゆはファンの皆様に支えられて、今でもアイドルのような、女優のような、そんな立ち位置でお仕事をさせてもらってます。けれど、皆さんが知っている公然の秘密として、まゆはまゆのプロデューサーさんとお付き合いをし、結婚までしています」
千早「そうでしたね。ただ、事務所等からの発表は一切していないんですよね」
まゆ「ええ。元々はモデルだったまゆがこの業界に入ったのもプロデューサーさんとの出会いがきっかけですし、当時からきわどい発言が多くしてました」
千早「すごいですよね。『アイドルは恋愛禁止』という風潮が当たり前のようにある中で、自分の恋心を隠さず活動をし、ここまでやってきているわけですから」
まゆ「まゆ自身が努力したところももちろんあるますけど、一番はこんな状況の私を応援し続けてくれているファンの皆様のおかげなんです。だから、ですかね」
千早「つまり?」
まゆ「ウォッカの入った『ブラッティ・メアリー』ではなく、ウォッカ抜きの『バージン・メアリー』バージン、つまり処女性を忘れないように」
千早「時代は移り変われど、アイドルに求められているのは『清純さ』であったり『処女性』であったりする面は確かにありますからね」
まゆ「まゆはある意味ファンの人を裏切り続けているんです。だからこそ、忘れてはならないこと、意識しなければならないことがあるんだと思ってます。うふふっ、少し語りすぎちゃいましたかね」
千早「いえ、昔から芯のある方だとは思っていましたけれど。やはり、一つ芯の通った、素晴らしい女性だと改めて認識させていただきました」
まゆ「なんか照れちゃいます」
千早「そんな佐久間さんにオススメしたいカクテルがあるのですがどうでしょうか」
まゆ「断るわけないじゃないですかぁ♪ お願いします」
千早「ウォッカを30ml、アドボカート15ml、ガリアーノ10ml+サザン・カンフォート10ml、オレンジジュース60ml、これらをシェイクしてグラスに注ぎます。量も多く、色々な種類のものが入るのでシェイクには注意が必要ですね。そして、グラスを満たすように冷やしたレモネードを入れます。どうぞ」
まゆ「結構お酒が多いですし、ウォッカも入ってるですねぇ……。んっ、甘めですね。でも、ただ甘いだけじゃなくて柑橘系のさわやかさもありつつ、バニラのような風味も……」
千早「オレンジジュースに果物系のリキュール、卵やバニラ風味のリキュール。オレンジの味を壊さないけれども、風味豊かな味わいになってますね」
まゆ「これはなんていうカクテルですかぁ?」
千早「はい。『スノーフレーク』といいます。直訳すると雪の結晶とかそういう意味にはなりますが、同じ名前の花もありまして。この花言葉は『純潔』です」
まゆ「純潔……」
千早「ええ、それ以外にも『乙女の誇り』や『清純』というのもありますから、佐久間さんにはぴったりです」
まゆ「ありがとうございます……。何か気持ちまで満たされたような気がします」
千早「こちらこそ。色々とお話が伺えて楽しかったですよ。また、お待ちしてます」
まゆ「また来ますねぇ♪」
次は凛ちゃんとホーゼスネックでいきます
千早「いらっしゃいませ」
凛「こんばんわ、千早さん」
千早「あら、渋谷さん。お久しぶりじゃないかしら」
凛「そうですね。一ヶ月ぶりくらいでしょうか」
千早「ツアーも直前で忙しいんじゃないかしら? そんな時に来てて大丈夫?」
凛「こんな時、だから来るんですよ。ここに元気をもらいに」
千早「あら、日本の歌姫のそんなこと言われるなんて光栄だわ」
凛「私はまだまだですよ。未だに『如月千早二世』とか言われるんですから」
千早「失礼な話ね。私なんて大したこと無いわよ。胸だって貴方のほうが大きいでしょう」
凛「胸は関係ないでしょ……。胸といえば、このお店の名前って……」
千早「企業秘密よ。お友達には話してるから、その子たちに聞いてみねちょうだい」
凛「仲間はずれですか?」
千早「違うわよ。何度も説明するのは何か気恥ずかしいじゃない」
凛「そういうことなら誰かに聞きますけど……」
千早「さ、注文はどうしますか?」
凛「じゃあ、今度のツアーが成功するような、そんなカクテルを」
千早「また、難しい注文を。このお店に来る子たちはこういう漠然とした注文が多いのはなぜかしらね」
凛「千早さんを信頼してるからじゃない?」
千早「そういう風に言えばいいと思ってるんじゃないの? まあ、それはそれとして。作るのは『ホーセズ・ネック』というものにするわ』
凛「『ホーセズ・ネック』ですか?」
千早「ええ。ブランデー45ml、そこにジンジャーエールを適量。最後にレモンを飾り付けて、完成。そんなカクテルね。大丈夫? ブランデーが飲めなかったりしないかしら?」
凛「大丈夫です」
千早「ならこれにするわね。『ホーセズ・ネック』のレシピ自体は単純だし素人でもそれなりに美味しく作れるの。ただ、一つの問題は……っと」
凛「レモンを使うんですか?」
千早「ただ使うだけじゃないわよ。こうやって、りんごの皮を向くように綺麗にむいて、グラスに沈めていく。そして上の部分をグラスから出す」
凛「なんだか大変そうですね。えっと、このカクテルを選んだ理由は?」
千早「このカクテルの名前に関しては、このカットされたレモンの皮が馬の首に見える、っていうものなんだけれど。アメリカでは幸運を呼ぶカクテルとか、演技のいいカクテルとかそういう風に言われてるのよ」
凛「じゃあ、私には運でツアーを成功させてこい、と?」
千早「変に勘ぐらないの。貴方のことだからこのツアーに向けて、様々な努力をしてきたと思うわ。レッスンだけじゃなくて、宣伝とかも。そんな貴方に私がてあげられることなんて少ししかないの」
凛「それが、幸運を願うこと?」
>>35
演技× 縁起○
千早「そうよ。バーテンダーがお客様にしてあげられることは、お酒を作ることだけ。その代わり、その作ったお酒に想いを込めるの」
凛「想い……」
千早「かつての私が、私の仲間が、今の貴方が歌や踊りに想いを込めるのと同じように。そして、このお店に来た人が、来た時よりも幸福になって帰ることができる。幸福にならなくてもせめては平らな状態、フラットな状態で帰れるように。そう、私は願っていますし、そうあろうとしています」
凛「私が悩んでるってわかってたんですか?」
千早「ストイックな貴方のことですもの。普通にしていればツアー直前にお酒を自分から飲みに来ることなんてないでしょう? それに」
凛「それに?」
千早「お客様についてよく観察するのが、私のようなバーテンダーのお仕事ですから」
凛「ありがとう、千早さん。目が覚めた気がします」
千早「気分はフラットになれたかしら?」
凛「少なくとも、千早さんの胸よりは盛り上がりましたよ」
千早「今日のお代は十倍いただきますね」
凛「すみません、調子に乗りました」
千早「ふふっ、今日一番の笑顔ね。これなら大丈夫」
凛「そこまで考えて……」
千早「さて、どうかしら? お話はこれくらいにして、家に帰ってゆっくり休むといいわ」
凛「まだまだ千早さんには敵いませんよ」
千早「また、何か悩んだときはいらっしゃい」
凛「わかりました」
千早「ありがとうございました。また、お越しください」
シンデレラガールズのみんなを出すと収集がつかなそうなので、申し訳ないですがしまむーをソロで行きます。
カクテルはシンデレラ、で。
千早「いらっしゃいませ」
卯月「えっと、一人でも大丈夫ですか……?」
千早「ええ、もちろんです。お好きなカウンター席にお掛けください」
卯月「凛ちゃんに『いいお店だよ、少しだけ説教臭いマスターがいるけど』って言われてきたんですけど……。765プロの千早さんがやってるお店だったんですね……」
千早「島村卯月さんよね? 渋谷さんからよく話を聞いていますよ。あと、テレビで何度も拝見してます。それと、私はもう765プロではないですよ」
卯月「ああっ、ごめんなさい! 千早さんがアイドルを辞めたのはもちろん知っていたんですけど、その後私も忙しくなっちゃって、少し周りに疎くなっちゃって、それで」
千早「私のことはそんなに気にしなくていいのよ。今はバーテンダーとお客様、なんですから」
卯月「はい……」
千早「渋谷さんなんて最初にお店に来た時『ふーん、悪くないね』って内装とか見て言ったんだから」
卯月「あははっ、凛ちゃんそれはダメだよー!」
千早「この間も胸が小さいって馬鹿にされたわ」
卯月「凛ちゃん……」
千早「だから、貴方もそれくらい気楽にしていいのよ」
卯月「はい! ありがとうございます!」
千早「じゃあ、注文はどうします?」
卯月「こういうお店に来ておいてアレなんですけど、私あんまりお酒飲めないんですよ。すぐ顔が赤くなっちゃうし、体調も悪くなっちゃうし」
千早「そうなの?」
卯月「だから、みんなでお酒を飲みに行ってもいつもジュースばっかりで。場を白けさせてるのはわかってるんですけど」
千早「貴方のお友達にそういうこと思う子はいないと思うのだけれど……。そうね、貴方にピッタリのカクテルがあるわ」
卯月「カクテル? えっと、お酒はちょっと……」
千早「カクテルはカクテルでもノンアルコールカクテルよ」
卯月「ノンアルコール?」
千早「そう、お酒の入ってないカクテルね。もともとカクテルの意味はお酒と何かを組み合わせて作ったもの、ってくらいの意味だから、そこからお酒を抜いてしまえば、読んで字の如くノンアルコールカクテルになるってこと」
卯月「そんなのもあるんですねー」
千早「大きく言ってしまえば、ドリンクバーで色んなジュースを混ぜるのもノンアルコールカクテルと言えるわ」
卯月「そうだったんですね!」
千早「そして、今回使うジュースはこれ。オレンジ、パイナップル、レモン。この三種類。これを氷と一緒にシェイカーの中に入れて……シェイク」
卯月「おぉ~、かっこいい……」
千早「シェイクしてるから、お酒っぽい雰囲気もあるでしょう? これをグラスに注いでできあがり。さ、飲んでみて」
卯月「美味しいっ! ジュースなのに、何か香りがすごくて、口の中に甘さも酸っぱさも広がって……」
千早「シェイクして、液体と氷、そして空気を上手に混ぜ合わせることで、ただジュースを混ぜたものではなく、新しい飲み物を作るの。だから、それはジュースじゃなくて、ノンアルコールカクテルになるのよ」
卯月「へぇ……。このお酒って名前あるんですか?」
千早「ええ、もちろん。これは『シンデレラ』と言います」
卯月「シンデレラ……」
千早「お酒が飲めないから飲み会へ行けない、行っても面白くない。それじゃあまるで、ボロボロの洋服しかなくて舞踏会に行くこのとできない『灰かぶり姫』みたいでしょう? でも、例えば誰かが魔法を使って『灰かぶり姫』を『シンデレラ』へ変えられたら。普通の女の子をシンデレラに。346プロさんのシンデレラプロジェクトはこんな意味でしたね」
卯月「はい……」
千早「私はお酒の飲めない子をシンデレラに変えるお仕事もしてるんです」
卯月「美味しいです、これ。本当に美味しいです」
千早「お酒が飲めないからって灰を被ってる必要はないのよ。誰かが魔法をかけてくれるかもしれない。かけてくれなかったら自分でかければいい。そんなものよ。ちょーっとお説教臭くなっちゃったかしらね。また渋谷さんに言われるわ」
卯月「いえ、今日のこのお話は私だけの内緒のお話にしておきます」
千早「あら、そう?」
卯月「凛ちゃんに言ったら『灰かぶり姫』の義姉みたいにからかわれたりしちゃうかもしれません。ここは私にとっての舞踏会の会場ですから」
千早「わかりました。では、渋谷さんにもうまくごまかして話しておきます」
卯月「ありがとうございます!」
千早「また来てくださいね? 可愛いシンデレラさん」
卯月「はいっ!」
次はわくわくさんでスプリングバンクです。
少し休憩したら書きますね。
千早「いらっしゃいませ」」
和久井「こんばんわ」
千早「和久井さん、こんばんわ」
和久井「ここの席、いいかしら?」
千早「ええ。ご注文は?」
和久井「スプリングバンク10年を」
千早「お飲み方は」
和久井「いつもので」
千早「かしこまりました」
和久井「ストレートで飲むのは好きなんだけど、私個人としてはチェイサーのお水は常温で欲しいのよ」
千早「ええ」
和久井「変に口の中冷やしちゃうと、せっかくの風味が消えちゃいそうで。お酒好きとはいえ、素人考えなんだけれどね」
千早「一概に間違いとか、正しいとかは言えないですね。各種大手さんでもストレートの飲み方としてチェイサーに水と氷を表示してることもあるしますし。ただ、ウイスキーをテイスティングする方とかは常温で飲まれるケースも多くあるので、和久井さんの考え方は理にかなってるとも言えますね。どうぞ」
和久井「ありがとう……。うーん、やっぱりウイスキーは香りがいいわね」
千早「虜になる人は香りから楽しみますからね。プロの世界でも『トップノート』と言って、第一印象の匂いについて考えますし。この『スプリングバンク10年』はバニラ香や洋なしの香りがしつつも、奥から香ってくるかすかなピート香が特徴的ですね」
和久井「その『ピート』ってのはなんなのかしら? よく聞くし、話題に上ることはあるんだけれど。恥ずかしい話、お酒は飲むばかりで知識に関しては得てこなかったから知らなくて」
千早「ピート、というのは泥炭のことです」
和久井「泥炭?」
千早「はい、泥炭について詳しい説明は省きますが、ウイスキーの原料である大麦を乾燥させるときに泥炭を使うとこの『ピート香』がつくと言われております。そしてこの作り方をするのはスコットランド地方に多く、スコッチウイスキーの多くはこの『ピート』を感じる銘柄があるんですね。苦手な方もそれなりの割合でいるのが実際のところですが」
和久井「確かにね。私も最初はなんか臭いって思ったわ」
千早「マッサンで有名になった竹鶴ですが、当初はそのスコットランドの作り方を模倣し、北海道の泥炭を利用いていたのですが。当時の日本人には受けがよくなかったそうですね。やはり煙臭いだとか焦げ臭いとか、そういう認識だったそうです」
和久井「そうよねぇ…、癖があるもの」
千早「その癖の虜になった人たちがウイスキーの世界に更に足を踏み入れていくんでしょうね」
和久井「えっと、つまり、その『ピート香』っていうのは煙臭さとかそういうのでいいのかしら?」
千早「ざっくり言ってしまえばそうですね。お酒を楽しむのであれば、それくらいの知識でいいと想いますよ。スコッチウイスキーを飲んで『これは少しピート香が強いな。ピーティー』だな、とかそういう風に考えられるだけでも楽しいと思います。それに、和久井さんのようにストレートに加水して飲むのも本当に楽しみのある飲み方ですから」
和久井「最初はストレートかロックでしか飲まなかったし、加水なんてものは知らなかったのよ。見た時も『ちまちまと水を入れて』くらいにしか思わなかったしね」
千早「水をいれるだけではありますけど、一滴二滴の世界ですからね」
和久井「そうなの。だから、別のお店で『加水してみては』って言われた時も正直めんどくさいなとは思ってたんだけれどね。やってみたら驚いたのよね」
千早「そうですね。数滴水を加えるだけで、香りや味が花開きますからね。ブレンデッドウイスキーを作る、ブレンダーの方々は加水することでウイスキーの個性が出るのを知っているので、20%くらいまで加水してテイスティングしていらっしゃいます」
和久井「初めて飲んだ時の驚きと言ったら無かったわ。それ以来ストレートで飲むときは加水用のお水をもらうようにしてるのよ」
千早「そうやって味わって飲んでもらえればウイスキーも作った人も喜びますよ」
和久井「昔は湯水のように飲むだけだったんだけどね……。歳を取るとそういうところも変わるものよね」
お風呂入ってきます。
安価スレでお酒とアイドルを書きたかっただけなので、あまりバーを開いた経緯は考えておりませんが、軽く触れておきたいと思います。
風呂上がったらわくわくさんの続き書きます。
千早「歳を重ねると味覚も変わりますし、嗜好も変わります。昔飲めなかったものが飲めたり、その逆だったり。先ほど仰ったように、飲めなかったウイスキーが飲めるようになるってのもそれですし。歳を重ねることは悪いことではないですよね」
和久井「見えなかったことも見えるようになるし。悲観してばかりはいられないわね」
千早「アメリカの随筆家の言葉に『禿げ頭の向こう側には若者が想像しているよりも多くの至福がある』というものがあります」
和久井「まさに歳を取るのも悪くない、ってことね」
千早「はい。ウイスキーだって、年数を重ねて味わい深くなりますし。人もそういうものなのかもしれませんね」
和久井「ここはいいわね。変に気取ってないし、軽くもない。ゆっくりとした時間が流れていて、私みたいな元アイドルで微妙な有名人も来やすい」
千早「私が元アイドルですからね」
和久井「そうね。今日はココらへんでお暇するわ」
千早「また、いらしてください」
和久井「ええ、友達連れてくるわ」
千早「お待ちしております」
次は春香とバー作った経緯について軽く触れます、軽くです。
千早「いらっしゃい。あら、春香」
春香「千早ちゃーん! きたよー!」
千早「ほんと常連さんね」
春香「開店してから、ずっとだもんね」
千早「そうね。私が765プロを辞めて、お店で修行して、開いて。今思えば無茶なことしたものね」
春香「ほんとだよー! アメリカに歌のお勉強しに行って、あっちでも名前が売れ始めて、フェスとか出るようになったのに。その後急に辞めるって」
千早「歌を歌うのはもちろん今でも大好きだし、その時も大好きだったわ。でも、なんでしょうね。『やりたい』って思ってしまったのよ」
春香「そのエピソードはいーっぱい聞いたよ。アメリカのバーでお酒を飲んで、感動したんだよね」
千早「ええ。最初は接待というか、関係者と飲みに行ったのが始まりで。当初はお酒が飲める年齢でもなかったし。飲めるようになっても、周りはがやがやうるさいし、変に感情が昂ってる人はいるし。嫌な場所だと思ってたわ」
春香「ちょっとお仕事で失敗しちゃって、そこの目についたお店に入ったんだよね。適当に」
千早「雨の降る夜だったのに、傘も差さず。少しだけ自棄になってたわ。そんな時、たまたま目についたお店に入ったんだけれど。あんまり人も入ってないお店でね」
春香「微妙に薄暗いお店で、帰ろうかと思ったんだもんね!」
千早「さすがの私でも怖かったわ。でも、呼び止められて。そこで色々な話をしたわ。今までの生い立ち、優のこと、765プロのみんなのこと。今の現状。気がついたら涙を流しながらスラスラ喋ってたわ。今まで初対面の人にこんなに話したことないのに。泣きじゃくる私にそのお店の店主は言ったわ。『この店暗いと思っただろう? そりゃな、泣いてもわからないようにするためさ。カウンターが木なのも、落ちた涙を隠すためだ。別にお酒をこぼしてもばれないからじゃないからな』って。彼なりのジョークだったかもしれないけれど、なんか救われた気がしたの」
春香「その後でしょ? 日本に電話してきて、電撃引退宣言からの修行は」
千早「彼の店で修行したわ。厳しくもあったが、新鮮なことばかりだった。レシピだけじゃない、人に対する接し方や考え方。いろんな事を教わったわ」
春香「あの時は本当に驚いたよ。引退するって聞いて、その後しばらく連絡取れなかったんだから」
千早「修行に必死だったの。悪いと思ってるのよ?」
春香「お店開くときは一番に教えてくれたからいいけどー!」
千早「そうだったわね。それよりも、飲み物どうする? 長話して、注文聞くの忘れてたわ」
春香「じゃあ、おまかせにしちゃおうかなー」
ご飯行ってきます。
千早の背景は適当ですのでご容赦ください。
出して欲しいキャラやお酒等アレばお気軽に。
拾ったり拾わなかったりします。
乙
あの夏休みの日の思い出…という雰囲気で、関裕美と(城ヶ崎莉嘉or高槻やよい)のペアを希望
一人限定なら関ちゃんで
酒は可能ならスイカが入ってるレインドッグ
>>1です、プライベートで忙しくなってこれませんでした。
春香さんに関してはどんな話を書こうとしていたか忘れたので、申し訳ありませんが>>48から再開します。
千早「いらっしゃいませ」
裕美「二人だけど、いいかな?」
千早「大丈夫ですよ」
莉喜「こんばんわー!」
千早「あら、莉喜ちゃん、お久しぶりね」
莉喜「お久しぶりです!」
裕美「莉喜ちゃんはここに来たことあったの?」
莉喜「うん! お姉ちゃんが『大人の女はこういうところでも飲むのよ』って連れてきてくれたの!」
裕美「そうだったのね」
千早「立ち話もなんですから、どうぞお好きな席で」
莉喜「じゃあ、千早さんの真正面にしよーっと」
裕美「では、私はその隣で、っと」
千早「何にしましょうか?」
裕美「そうね……。そういえば何も決めてなかったな」
千早「少しお話しながら決めましょうか。今日はどうして、お二人で?」
莉喜「ラインでは頻繁にやりとりしてたんだけど、最近なかなか会えてなかったから会いたいねーってなったんだよねー?」
裕美「ええ」
千早「少し失礼な言い方になるけれど、裕美さんと莉喜ちゃんがこうして二人でお店に来るくらい仲が良いってのはあまり想像できないというか」
裕美「私も最初はそうだったんだけど、お仕事で『みんなのなつやすみ編』ってことで一緒にイベントに行ったことがあって」
莉喜「そっから仲良くなったんだよねー! 裕美さん『私なんか……』って言ってたけど、笑うとチョー可愛いんだからね!」
裕美「そんなことないよ……。でも、あのお仕事は楽しかったなー」
莉喜「あ、また笑った! その顔が可愛いんだよ!」
千早「ええ、魅力的だと思うわ。じゃあ、せっかくだから夏っぽいカクテルにしますか。そたの夏の日の思い出に乾杯、ということで」
莉喜「じゃあ、それにするー! いい?」
裕美「もちろんよ」
千早「まずは小さくカットしたレモンでグラスの半分をなぞる」
莉喜「なぞるだけなの?」
千早「ええ、そうよ。そしてそのレモンの水気が付いた部分で、お皿に入った塩を付けるようにこれもまたなぞる。そうすると、このようにグラスのふちに塩がつくんです」
裕美「綺麗……」
千早「このようにグラスに塩を付けるのを『スノースタイル』と呼ぶのよ。そして、ウォッカを30ml、そこに種を取り除いたスイカを潰してジュースにしたものを注ぐ。あとはこれをマドラーで混ぜてあげて……っと。完成ね。『レイン・ドッグ』というカクテルよ。まずは塩のついていない方から飲んでみるといいわ」
>>54
前にボンドマティーニをリクエストしたけどあれ数種類あるのな
ちょっと修正してヴェスパーで
莉喜「んっ! あまーい! ウォッカって強いお酒のはずなのに『おさけー』って感じが全然しないし、スイカ食べてる時みたい!」
裕美「ほんとだ……。そういえば、あの時もみんなでスイカ食べたっけ」
莉喜「そういえばそうだったね! 川で冷やしたやつだよね、美味しかったなー」
裕美「次はこの塩の付いた方から……。しょっ……ぱくない。甘い、本当にスイカに塩を振って食べた時みたいにより甘くなるというか」
莉喜「あの頃は『なんで甘いスイカに塩なんかかけちゃうの!』って思ってたけど、すごく合うんだね」
千早「味覚というのは刻々と変化していくものですし、かつて食べられなかったもの、飲めなかったもの。それが気がついたら『美味しい』と感じるようになっている。年を重ねるのはそう変化を楽しむものなのかもしれませんね」
裕美「変化」
千早「ええ。ただ、そうやって移ろっていくあらゆる物事の中で、変わらないものもあります。例えば、夏の日の思い出だったり、友情だったり」
莉喜「私は、ずーっとお友達だと思ってるよ!」
裕美「もちろん、私もだよ」
莉喜「千早さん! 今日はありがとう! なんだか、昔に戻ったような気がしたよ!」
裕美「すごく美味しかった。味だけじゃなくて心も、そんな気がする」
千早「また、ぜひいらしてください」
続いてハイネケンについて書きます。
千早「いらっしゃいませ。あら、律子じゃない」
律子「どう? 儲かってるかしら?
千早「開口一番そんな無粋なこと言わないの」
律子「千早と私の仲じゃない」
千早「そうだけれど。今日は何飲むの?」
律子「今日は暑い中外いたからビールがいいわね」
千早「ビールね。銘柄は?」
律子「お任せするわ」
千早「そうね……。こっちにするか、それとも……」
律子「あら、悩むようなオーダーかしら?」
千早「二種類ちょうどいいのがあってね。今日はこっちにしようかしらね。栓を抜いて、グラスを少し傾けつつ注ぐ。泡が立ち始めたところで一度注ぐのを止める」
律子「いつも思うけど、ビールもただ注げばいいってもんじゃないのよね」
千早「ええ、泡が好きって人もいるのだけれど、泡ばかりだとね。そして泡が落ち着いた頃にもう一度ゆっくりと注いで……。ハイネケンよ」
律子「オランダのビールね。最近だと居酒屋でも『エクストラコールド』とか見るようになったわね」
千早「やはり冷えたビールというのは美味しいもの。すっきりしていて飲みやすいタイプね」
律子「んっんっ……っはー! やっぱり、暑い日に動き回ったあとに飲むビールは最高ね」
千早「律子、おじさんっぽいわよ」
律子「ぐっ……。いいじゃない、もう女の子って年でもないんだし」
千早「それ、小鳥さんの前でも言えるのかしら?」
律子「そんなことより、もう一つ迷ってたビールってなんなのよ」
千早「『ニュートン』っていうビールね」
律子「ニュートン? あの万有引力の」
千早「そうね。彼の功績をたたえて作られたビールで、青りんごの果汁の入ったビールよ」
律子「へぇ……。ボトル見せてもらってもいいかしら?」
千早「もちろんよ。これね」
律子「栓には青りんごが描かれてて可愛いわね。というか、これで迷ったのって……」
千早「気づいたかしら」
律子「嫌でもわかるわよ。アイドルしてた時のイメージカラーじゃない」
千早「律子と言えば緑って思ったのよ」
律子「もうアイドル辞めて久しくもないっていうのに」
千早「とは言っても、私からすれば一緒に頑張ってきた仲間よ?」
律子「千早……」
千早「ま、アルゼンチンのビールで『キルメス』ってのも思いついたんだけど、お店に置いてなかったわ」
律子「キルメス……? ちょっとこれ! 青白のラベルじゃない!」
千早「律子と言えば、ほら……」
律子「大手コンビニエンスストアのキャンペーンの仕事してただけでしょ!
千早「あまりにもあの姿が似合ってたから、つい」
律子「全くもう……。まあいいわ、また来るわよ。取引先の接待とかにも使わせてもらってるし」
千早「ご贔屓にしていただいてありがたい限りです」
律子「調子いいんだから。体調に気をつけてやりなさいよ」
千早「律子の方もね」
律子「私を誰だと思ってんのよ」
千早「えっと、鬼軍曹……?」
律子「はいはい、じゃあまた今度ね」
千早「ありがとうございました。また、お待ちしてます」
前に見ていただいていた方がいらっしゃったので>>61のヴェスパーで
千早「いらっしゃいませ」
マキノ「こんばんは」
千早「お好きな席へどうぞ。さて、ご注文は」
マキノ「ヴェスパーをいただこうかしら」
千早「かしこまりました。ヴェスパーというのは、マティーニの一種で007の小説に出てくるボンドガールの名前から作るられたものですね」
マキノ「ええ」
千早「マティーニの一種ではありますが、これにはイギリス産のジンである『ゴードン』を90ml。そしてロシア、もしくはポーランド産のウォッカを30ml、当店ではオーソドックスに『スミノフ』を使用します。そして、通常のマティーニと違うのがベルモットの代わりに入れる『キナ・リレ』ですが……」
マキノ「もう製造していないのよね」
千早「ご存知でしたか。その通りです、その代わりに後継品としての『リレ・ブラン』を用いるわけですが。こちらもなかなか手に入りにくい現状となっています」
マキノ「創作物の影響力はすごいものね。ただ、フィクションに踊らされて、消費も踊らされるのは論理的とは言えないわね」
千早「さて、当店ではまだリレ・ブランが残っているのでそれは使用します。これを全てシェイカーに入れ、氷と共にシェイク。グラスに注いだ後、レモンの皮をらせん状にカットして飾る。どうぞ」
マキノ「うん……。美味しいわ。キリッとしまっていて、それでいて口当たりは度数を感じさせない」
千早「このようにマティーニの派生カクテルは数多くありまして、作中の登場人物であるジェームズ・ボンドはレシピについて様々な注文をつけていますね」
マキノ「その様ね」
千早「それで、貴女がこのカクテルを飲むのはやはり007の影響かしら? 八神マキノさん」
マキノ「知っていたのね?」
千早「もちろんよ、アイドルだったんでしょう?」
マキノ「そうね、プロデューサーにスカウトされて。非論理的だとは思っていたのだけれど」
千早「世の中はそんなに論理的にできてはいませんよ。諜報員のような出で立ちと振る舞い、キャラで売れた貴女がスパイ活動を行う007の物語に影響されてヴェスパーを飲むくらいにはね」
マキノ「お見通し、というわけね」
千早「バーテンダーですから」
マキノ「完敗ね。そういえば、マティーニには多くのレシピが存在すると聞いているのだけど」
千早「そうですね。このヴェスパーも何度も言っておりますが、マティーニの一種ですし。昔から『マティーニはドライであるべきだ』と声高に主張する方々が色々なドライなタイプのマティーニをバーテンダーにオーダーしたとかしないとか」
マキノ「ドライ?」
千早「端的に言うと、ベルモットの割合を減らしてジンを多く入れるんです。あとはジンの銘柄を指定したり」
マキノ「バーテンダー相手にそこまで細かくいうのね」
千早「一種のジョーク的なものかもしれませんが、例えばグラスにベルモットを入れ、それを捨ててジンだけを入れる。ベルモットの注ぎ口をグラスに付ける。グラスの上をベルモットが通るだけ。というようなレシピがあるとも言われてます」
マキノ「度し難いわ……」
千早「このドライマティーニに関してだけ、というわけではないのですが。このようにバーテンダーにあれこれ言う人をスラングとして『スノッブ』と揶揄することがあります。もちろん、そんなことを思うバーテンダーはそんなにいないとは思いますが」
マキノ「どうしてプロ相手にそんなこというのかしら。相手の方が知識が豊富だというのに」
千早「私はここがバーであり、私がバーテンダーだからだと思っています」
マキノ「バーだから?」
千早「はい。バーと言うのは止まり木のことです。でも、ただの止まり木だけじゃなんとなく居心地が良くない。そこにお客様がいて、私が入ることでバーテンダーが生まれ。ただの止まり木は、安らぎのある優しい止まり木へと変化できるのです」
マキノ「詩的であり、感情的だわ。面倒くさいお客さんであることには変わらないじゃない?」
千早「と、言うのがバーテンダーっぽいカッコいい本音であり、建前でもあります」
マキノ「へ?」
千早「知らないことを知ったら自慢したいじゃないですか。美味しいお酒飲んだら誰かに言いたいじゃないですか。人ってそんなもんだと思います」
マキノ「急に俗っぽくなったわね」
千早「ふふっ」
マキノ「まあいいわ。なかなか面白いお話を聞かせてもらったわ。かつての歌姫、如月千早さん」
千早「あら、ご存知だったのね」
マキノ「もちろんよ。私の趣味は諜報活動よ。このお店の由来だって……」
千早「恥ずかしいわね」
マキノ「別に胸の大きさから来てないことだって知ってるわ」
千早「代金は十倍かしら」
マキノ「度し難いわ……」
ということで、今日はとりあえず寝ます。
また出して欲しいアイドルとお酒でもありましたら書いていってください。
ただし、グリマスとMマスはわかりませんのであしからず。
誰かカルーアミルクが似合う子を一つ
>>72 カルーアミルクで一つ。
千早「いらっしゃい……ませ。どうぞ、お好きな席へ」ペターン
雫「こんばんわー」バイーン
千早「及川雫さん、でしたよね。テレビで拝見させていただいていますよ」ペターン
雫「本当ですかー? 嬉しいですー」バイーン
千早「ご注文は何になさいますか?」イタッ
雫「んー、私の家は酪農をやっているので、何か牛乳が入ってるものがいいです」ボイン
千早「かしこまりました。では、オーソドックスにカルーアミルクを」ペタン
雫「それなら聞いたことありますし、居酒屋さんとかでも飲んだことありますー」
千早「スタンダードなレシピとしてはカルーアを30ml、牛乳を90ml、これを軽くステアします。及川さんもおっしゃっていた通り、お酒を普段飲まない方でも知っていたり、飲まれていたりしますし。簡単に言ってしまうと混ぜるだけなので、プロが作らなくても美味しく飲むことができるお酒ですね。どうぞ」
雫「んんー! 牛乳の甘さの中に、コーヒーのほろ苦さ。給食に出てきたミルメークを思い出す味ですね。ごくごく行けちゃいます」
千早「ええ、私も初めて飲んだときはミルメークを思い浮かべました。飲みやすいんですけど、スタンダードなレシピで作りますと、アルコール度数も7%を超えてますので、決して飲みやすいからって弱いお酒ではないんです」
雫「そうなんですかー?」
千早「よく乾杯で飲まれるビールも日本でよく見るものだと5%ちょっとくらいですので、それよりもアルコールは強いということになります」
雫「こんなに飲みやすいのに……牛乳も入って美味しくて」
千早「ちなみに、及川さんにもう一つオススメのカクテルがあるのですが、いかがですか。これも牛乳を使ったカクテルです」
雫「牛乳ですかー。それは是非とも飲みたいですね」
千早「では……。アメリカで作られるバーボンウイスキーを30ml。レシピにはバーボンとしか記載されておらず、銘柄の指定は特にありません。当店ではメーカーズマークを用います」
雫「なんか蓋のところがおしゃれですねー」
千早「ええ。これは蝋なのですが、この蝋付けは一本一本手作業で行っているため、世界中探しても同じメーカーズマークはないとも言われています」
雫「へぇー……」
千早「ここに牛乳を90ml。そして、軽くステア。先ほどのカルーアミルクのベースをバーボンウイスキーに変えたものになりますね。どうぞ、『カウボーイ』です」
雫「カウボーイ……」
千早「もちろん、実家のことは私も存じ上げておりますのでイメージとしてぴったりかな、と。お仕事でそういう衣装を着られたことも確かあったはずですし」
雫「よく覚えてますね、少し前の話なのに」
千早「ふふっ。ちなみに、うちで使ってる牛乳は、これですよ」
雫「おいかわ牧場の!」
千早「ええ、材料一つとっても何らかの関わりがあった人のものを使いたいので」
雫「通りで牛乳が濃厚で美味しいと思いましたー」
千早「ちなみに余談ですが、この蝋付けについてのお話を少しさせていただきましたが。一般の方でも体験することができるんですよ」
雫「そうなんですか?」
千早「ええ。ただ、昔はメーカーズマークを卸していたのが明治屋というところで、その時代は比較的一般の方でもイベントに参加しやすかったんですが……」
雫「ですが?」
千早「サントリー社のジンビーム社買収などの動きの中で、卸しがサントリーになり、今ではほぼ一般の方の体験はないんです」
雫「でも、先程は一般の方もできるって」
千早「一部、サントリー社のメーカーズマークの事業部との関わりがあるバーがありまして。そういうお店がメーカーズマークの協力店っていうのを名乗っていまして、そこのお店だと蝋付け体験の一般者向けの募集を行っているんですよ」
雫「な、なかなか見つけるのが難しそうな」
千早「ええ……。私も職業柄あまり別のお店へ行く時間がないもので。東京の赤羽にあるとあるお店で、それを見つけましたね」
雫「ほんとお酒の世界って奥が深いですねー」
千早「私もまだまだ、日々勉強中です」
雫「美味しいお酒ありがとうございました! また来ます!」ドタプーン
千早「ぜひ、お待ちしております」ペターン
>>72でカルーアということで一瞬で雫ちゃんが浮かびましたね。
桃子先輩ってミリマス(グリマス)勢ですよね?
そこはちょっとカバーしてなくてですね…。
次はきらりんと杏ちゃん
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