人が希望を持ちえるのは
死が目に見えぬものであるからだ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433947465
――◆CONTENTS◆――
・咲×BLEACHとのクロスです。しかしBLEACHのキャラは出ません
・須賀京太郎が主人公です
・途中、選択肢・コンマがでます。皆様に安価でご協力頂けると助かります
・安価によってキャラの運命は決定されます。京太郎以外の全てのキャラにBADENDの可能性があります
・ステータスは、様々な場面で影響を及ぼします
・スキル選択肢のコンマ判定は、コンマ値がスキル値を下回れば成功です
・キャラの暴力表現等ありますのでご注意下さい
――◇VOLUME◇――
【咲 -Saki- ・安価】京太郎「麗しき人へ告ぐ」
【咲 -Saki- ・安価】京太郎「麗しき人へ告ぐ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423043175/)
――★ALL STARS★――
/須賀京太郎/
/三尋木咏/
/二条泉/
/東横桃子/
/狩宿巴/
/X/
――☆AND STORIES☆――
須賀京太郎は、能力者・狩宿巴と出会い、窮地から巴の能力を奪い尽してしまう。
能力者となった京太郎は、帰れなくなった巴の責任を取るため、奇妙な共同生活をする羽目に。
その中で、転校生や幼馴染、多くの友人たちと共に、大きく成長していくのだった…
だが、ある日巴は、統制王族院の追っ手に極囚として連行されてしまう。
巴奪還を誓い、統制王族院の仲間になることを選んだ京太郎。数々の仕事をこなす中、洞窟に眠る『王の遺物』回収の指令を下される。
仲間の泉と共に現場へ向かった京太郎の前に、敵組織の幹部格・モモが現れて…!
――□PERSONAL FILE [須賀 京太郎]□――
◆現在の称号【八番隊第二十席・新人隊士】
…京太郎の現在の立ち位置を明確にします。
◆カルマ【+18】
…通常、京太郎の言動のモラルに影響します。
◆所持金【29,000】
…何かと入用な京太郎を助けます。
上官から渡される報酬以外に、意外な方法で稼ぐ事も…
◆END(max)【169】
…京太郎の耐久力を示します。
戦闘に於いて0になれば京太郎の敗北が決定します。
◇スキル
…京太郎の各能力を示し、様々な場面で影響を及ぼします。
[Speech] 47
…コミュニケーション能力を示します。
敵対しているキャラを上手く言いくるめて、事態を丸く収められることがあります。
[Strength] 55
…肉体の強さを示します。
[Gift] 15
…鬼道の扱いに関するスキルです。
[Intelligence] 27
…京太郎の知力を示します。
[Lady-killer] 56
…女の子と仲良くなりたいという京太郎の強い欲求が表れています。
京太郎に有利な状況の構築・思わぬトラブルの回避に役立ちます。
◇好感度
…各キャラの京太郎に対する好意の度合いを示します。
数値の高いキャラに機をうかがって近付くと特別な関係を構築できる事も…
/巴/ 63
/咲/ 37
/咏/ 24
/洋榎/ 22
/泉/ 18
/優希/ 17
/和/ 17
/春/ 16
/ハオ/ 14
/豊音/ 9
/霞/ 9
/絹恵/ 7
/智葉/ 2
/シロ/ 2
/誠子/ 1
/モモ/ 0
――Saki BLEACH Fanmade Fiction.
前スレだいぶ時間掛かりましたが何とか突っ走れました。
更新の不定期な中付き合って頂いた皆様あっての事です。本当に有難うございます。
不躾で教養も無い為、至らない点が多数ありますが、更新頻度・更新量増加を目標に精進致します。
2スレ目もよろしければ御付き合い下さいませ。
前スレ1000等の埋めネタというか小ネタは"なるはや"で出します。
すぐに出せなくて申し訳ないですが…御許し下さい。
京太郎「完全に、消えて無くなる……!?」
京太郎「どういう意味だよ……」
泉「見たまんま、やろ」ざりっ
京太郎「泉」
泉「あの東横って奴は、自分の姿を消すことが出来る」
泉「さっき捉えたと思った東横の姿は、残像だったってトコちゃうかな」
泉「須賀くん。気を付けんとやられるで。特に背後からの攻撃には――…」
モモ「理解が早いみたいっすね、副隊長さん!」ゆらっ
泉「なんや、出てきてもうてるやん。あのまま姿消してなくてよかったんか?」
モモ「必殺技は"ここぞ"って時に出すもんなんす。そうホイホイ使ってちゃ有難みがなくなっちゃうでしょ?」
京太郎「へえ。面白いもんだな」
京太郎「確認するけどよ。さっきあんた、"消えた"よな?」
モモ「……それが?」
京太郎「つまり、あんたにとってさっきの俺の攻撃は、あんたの言う"ここぞ"って時に値した・ってコトだ」
モモ「……なるほど」
モモ「認めるっす。その通りっす」
モモ「ふふ……けれど、その程度のことで喜んでる様じゃ、程度が知れるっすね」
京太郎「へへ、悪いな。つい嬉しくなっちまったもんでね」
京太郎「さぁ。出せよ。"雀士兵装(じゃんしへいそう)"。叩き潰してやる」
モモ「叩き潰す……っすか。良い響きっす」
モモ「良いでしょう。そんなにお望みなら、見せてあげるっすよ」
モモ「この私の"雀士兵装"で」
モモ「あなたたち王族院のおイヌさんが、叩き潰されるところをじっくりと!」にやり
じゃらん!
モモ「さあ行くっすよ、須賀京太郎さん! この私の"神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)"を躱せるっすか!?」
モモ「大口叩いたからには、情けない姿、見せないでくれることを願うっす!」ぐぐ…
泉「くるで! 京太郎!!」
京太郎「ああ! わかってる!」
泉「攻撃は最大の防御! 矢を打ち払って進めるか?」
京太郎「どうだろうな。やってみねえことには……」
京太郎「けど、泉の作戦なら、乗るぜ」
泉「よう言った! うちは左から攻める! 右半分は任せた!」
京太郎「了解!」
びしゅんっ びしゅんっ
京太郎「おっ。きたきた」
京太郎「さて……どっちから進めばいいんだっけ?」
【#1】【END169】
1 左
2 右
安価↓1
京太郎「左だ!」だっ
びしゅん
びしゅん
びしゅん
がががが がきん!
泉「ふうっ……」だだだ
京太郎「――流石泉。全部打ち払ってくれんだな」だだだ
泉「ま・朝飯前ってトコや」
泉「――って……ええっ!? 須賀くん!?」ぎょっ
泉「何、私の後ろついてきてんねん! 右半分任すてうち言うたやん!」
京太郎「あはは。来ちゃった……」
泉「来ちゃったて……」
びしゅんっ
京太郎「泉。前、前!」ぽんぽん
泉「うぇっ!? うわわわ!」よたよた
どたーん☆
泉「い、いったぁ~……須賀くんとぶつかって、派手にこけてもた」
京太郎「まあまあ。矢避けれたんだしいいじゃねーか」
泉「よくないわっ! もう……」
モモ「あ、あの~……」
京太郎・泉「!」
モモ「大丈夫っすか? その……射っても」
泉「ほらみ! 敵さんにも心配かけてもーてるやん……」
京太郎「優しいな、あいつ」
泉「そんなこと言うてる場合か! ほら、体勢立て直すで」
モモ「おっと。そんな暇は与えないっすよ」
モモ「はっ!」びしゅんっ
ごぉぉぉぉっ…
京太郎「前言撤回! 優しくなかったな!」
京太郎「でもヌルいな! この程度の矢なんか、余裕で打ち払えるぜ!」がきん!
京太郎「ほらな――…」
ごぉぉぉぉっ…
京太郎「何!」
京太郎(しまった――…! 二本続けて射っていたのか……!!)
どしゅっ…!!
京太郎「ぐ……!!」
【END169】→【END112】
京太郎「ぐあああああ!!!!!」
泉「須賀くん!」がっ
京太郎「大丈夫だ、問題無ぇ……!」どく どく
泉「ゴメン、うちのカバーが遅れた……!」
京太郎「気にするな、俺が連携取れなかったのが悪い」
モモ「一箇所に固まっていたおかげで、連射の方向をまとめられたのが良かったっす」
モモ「須賀さん。そのまま一列に並んで来てくれて、構わないっすよ♪」
京太郎「言ってくれるね……」
泉「しゃーない。こうなったら作戦変更や」
泉「須賀くんに突撃をお願いする。うちは鬼道で後方援護するわ」
京太郎「わかった」
京太郎「なら、任すぜ援護! 行ってくる!」だっ
泉「頼んだで!」
だだだっ だだだっ
びしゅんっ
がきん!
びしゅんっ
がきん!
びしゅんっ
びしゅんっ
京太郎「クソ! 連射される矢に、目の動きも、腕の動きも追い付かねえ!!」
ごぉぉぉぉっ…
京太郎「まずい! 避けられねぇ――…」
泉「破道の五十七、『大地転踊(だいちてんよう)』!!」
ごあっ
京太郎「!!」
京太郎(洞窟の地面に転がる岩や土の塊が、浮上した!?)
どん どどん…
京太郎(それがそのまま俺を守るかのように前方に移動して、矢と衝突して崩れ去った――…)
京太郎(泉の援護か……これなら手数を補える! 矢に気を取られるコトなく相手を目で追える!)
京太郎(ありがてえ!)
モモ「くっ……」たたっ
京太郎「逃がすかよ!」だっ
モモ「迅いっすね! けど――…」ぶんっ
京太郎「!」
京太郎「飛廉脚(ひれんきゃく)だな……俺の前から、高速で移動した……」
京太郎「流石にこれは俺の目では追えないか……けど」
泉「京太郎! 後ろや!!」
京太郎「もう一人の目はごまかせなかったようだな!」くるっ
モモ「な――…!!?」ぎょ
京太郎「――捉えた!」ぶんっ!
【#2】【END112】
01~44 避けられた…
45~00 あったな、手応えが
コンマ判定↓1
すかっ!
京太郎「!」
京太郎「空振った……だと? また東横の"ステルスモード"ってやつか……?」
びしゅんっ
京太郎「! クソ! 間髪入れず反撃かよ!」ぐいっ
ざしゅっ…
京太郎「何とか体捻って避けた……けど、わずかに掠ったか……」つー
【END112】→【END104】
京太郎「……チクショウめ。今度はどこにいやがる、東横」
モモ「ここっすよ」ゆらっ
京太郎「! 出てきたな」
泉「また、離れた位置に……」ぎりっ
京太郎「はっ。懐に踏み込まれたと思ったら姿を消して、間合いを取る」
京太郎「随分と厭らしい戦い方を好むんだな」
モモ「ふふん♪ 何とでも言えっす!」
モモ「いくら斬りかかろうが、無駄、無駄~っす」べー
モモ「私を捉えたと思ったその斬撃も、私が一たび"ステルスモード"を解放すれば」
モモ「その瞬間からあなたには私が視えなくなって、空を斬って終わるだけっす」
京太郎(……情けない話だが、その通りみたいだな)
モモ「見たところ、向こうの副隊長さんの方はともかく、須賀さんは近接攻撃しか出来ないみたいっすね」
京太郎(そこまで見抜かれたか……!)
モモ「見抜いたっすよ。もう須賀さんの斬撃の軌道は読めてる」
モモ「故に私への斬撃は全て無意味。距離を取ればこちらから撃ち放題」
モモ「ありゃ、これじゃあまるで、一方的な殺戮ゲームみたいっすね」
京太郎「フザけたコト言ってんじゃ――…」
モモ「何か間違ってるっすか? いいや、私は何も間違えてないっす。この戦いは既に……」
モモ「ステルスモモの、独壇場っすよ」にや
26. Invisible Edge
京太郎「……!」ぎり…
京太郎(あいつの"ステルスモード"を何とかしないと……このままじゃ、埒が明かねえ)
京太郎(打開策としちゃ……俺か泉のどっちか片方が東横の気を引いて、もう一方が不意を衝くのが妥当なトコロか)
京太郎(それか、あいつの"ステルスモード"の根底的な弱点を見つけてそこを衝くか――…)
京太郎(まあ……こっちは現実的じゃねえな……)
京太郎(一度、泉と話し合うか)だっ
モモ「動いたっすね。どう動くっすか?」
すたっ
京太郎「泉! 話を」ざっ
泉「須賀くん……!」ちら
モモ「作戦会議っすか? やれやれ……」
モモ「力の無い人は難儀っすねえ……色々考えて戦わなくちゃいけないんすから……」
京太郎「泉。どうする?」
泉「そうやな……このまま今の作戦を続けても、堂々巡りにしかならへん気ィするわ」
京太郎「同意見だ。あいつの"ステルスモード"が厄介すぎる」
京太郎「原理はわからねえが、ただ視えなくなっただけの筈なのに、捉えた筈の斬撃が躱されている」
京太郎「斬撃の軌道自体・東横の動き自体が変わらねえなら、たとえ視えなくなっても躱されるわけがない筈だけど……」
泉「その辺はうちも妙に感じとった。でも、躱されることは揺ぎ無い事実。そういう能力だと割り切るしかないやろ」
京太郎「そうか……」
京太郎「なあ、俺の考えた作戦言っていいか?」
泉「許可する」
泉「って、『許可する』って、なんか凄い上官っぽい発言してもた……恥ず……」
京太郎「そ、それはいいから」
泉「えへへ、緊張感無いなうちら……」
京太郎「……で、考えたんだけどさ」
京太郎「やっぱり俺か泉のどっちか片方が東横の気を引いて、もう一方が不意を衝くしか無いと思う」
泉「須賀くんもそう思っとったか」
京太郎「ってことは泉も?」
泉「うん。問題はどっちが囮役をやって、どっちが不意打ち役をやるか……」
泉「うちはどっちでも、そつなくこなせる自信ある」
泉「須賀くんが自分でやりたい方、選んでや」
京太郎「って、言われてもな……」
京太郎(……待てよ)
京太郎「俺が、囮役をやるよ」
泉「……一応、理由を訊こうか」
京太郎「どっちにしろ、あいつに隙が出来るまでは俺たち二人で対処するんだ」
京太郎「俺は気配消すの苦手だし、攻撃手段も少ない。第一こういう連携の経験が少ない。不意打ち役には向いてないだろ」
京太郎「けど囮として東横の相手をするだけなら何とか粘れる。情けない話だが、泉の援護さえあればな」
泉「情けなくないよ。相手は強いんやから。私かて――…」
京太郎「泉の援護が無けりゃ矢を受けて俺は死んでた」
泉「!」
【#3】
1 さっきの鬼道、俺を守る為だったんだろ。ありがとな!
2 泉は強いからそんな事ないだろうけどさ
安価↓1
京太郎「さっきの鬼道、俺を守る為だったんだろ。ありがとな!」にっ
泉「――!!」
泉「べ……べべ、べっつに……」
泉「さ、さっきの鬼道て、『大地転踊』のことか?」
泉「そ、そんなん、作戦通りに援護しただけや……あほ……」
京太郎「そっか。でも言わせてくれ。守ってくれてありがとな」
京太郎「さあ、戦闘再開といこうぜ」ざりっ
泉「あ、うん……」
泉(守ってくれて、ありがとう、か――…)
泉(うちも最初の頃、護廷隊に入隊したての頃……隊長や他の上官たちに迷惑かけて、守られてばっかやったなぁ)
泉(そのたびに申し訳なく思ったり、感謝したり、助けてくれた人たちにはとにかく頭が上がらへんかった)
泉(それと同時に、強く憧れたもんや。うちもいつか、ああなりたいって……そやから――…)
モモ「ようやくこっち向いたっすね……作戦会議は終わったっすか?」
京太郎「ああ」
モモ「それで? 私は倒せそうっすか?」にやり
京太郎「もちろんさ」
モモ「……へぇ」ぴく
泉(須賀くんにとって、私もああいう存在であれるなら、こんなに幸福な事は無い)
泉(そやからこの戦い、勝とう)
泉(勝って二人で天朋廷に帰って、祝杯でもあげようや)
泉(そして――…)
モモ「どうしたっすか?」
京太郎・泉「!!」
モモ「こないっすか?」
京太郎「……」
モモ「こないなら……」
モモ「こっちからいくっすよ!」ぐぐ…
びしゅんっ…!
泉「破道の五十七、『大地転踊』!!」
ごあっ…
がががががががが!!
泉「突っ込むんや! 須賀くん!」
京太郎「ああ。援護は任せた」だっ
だだだだだだだ
モモ「何っすか? また性懲りもなく突進っすか?」
モモ「さっきと変わらないっすね。そんなもの、この私には通用しないって……」
モモ「まだわかんないんすか!?」ぐいっ
びしゅんっ
びしゅんっ
ががががががががが!!!!
京太郎「そっちこそ性懲りもなく矢を撃つだけか? 泉の鬼道で全部防がれてるぜ!」
モモ「くっ……いい気になって……むかつくっす!」
モモ「そもそもあなたの速度じゃ私の飛廉脚にはついてこれないっす!」ぶんっ
モモ「いくら突進してきたって無駄っすよ!」
京太郎「ちっ……ちょこまか移動しやがって……! 追う方の気持ちも考えてくれよな」
びしゅんっ
びしゅんっ
モモ「考えてるからこそ、そうするわけっすけど?」ぶんっ
京太郎「そうかよ!」だっ
泉「あかん……矢の数に追いつけない! 須賀くんいけるか!?」
京太郎「ああ……このくらいなら自力で躱せる!」ひょい ひょい
モモ「む……」
モモ「通常の神聖滅矢じゃ……やっぱり避けられちゃうっすか……」
京太郎「ああ。俺と泉の二人なら、矢の雨にも対応できる」
モモ「……なるほど」
モモ「わかったっす」
モモ「茶番は終わりにするっすよ」
京太郎「何だと?」
モモ「疲れるから本当はやりたくないんすけど……」ゆらっ
どろん…
京太郎(東横の姿が、消えた――…)
京太郎(今まで防御の時にしか解放しなかったステルスモードを、常に解放状態にしたってことか……)
泉「まずいで……須賀くん……」
京太郎「ああ……わかってる」
京太郎「どこから攻撃がくるか読めねえ……」
びしゅんっ
京太郎「!!」ひょいっ
京太郎(今のは、何とか避けられた……)
京太郎(矢はどこからきた? 放たれた方向に東横がいる筈だが……)じり…
「どうっすか?」
京太郎「!!」
「今の私はあなたたちの視界から完全に消えている」
「推測だけで私を斬る事は不可能っすよ」
京太郎「……そうか」
京太郎(どうすればいい?)
京太郎(泉が攻撃を決められる隙をつくんなきゃならないけど……)
京太郎(何とかあいつを引っ張り出す方法はないのか……)
【#4】
1 泉に頼ってみよう
2 [Lady-killer56] 視える……視えるぞ…………!
安価↓1
[成功]
京太郎「視える……視えるぞ…………!」
「!!?」
「何を……苦し紛れのハッタリっすか? 哀れっすね」
京太郎「ふ……」
京太郎「はははははははは!!」
京太郎「視える視える視える視えるぞ!!」
京太郎「ステルスモードだと!? 笑わせんな!」
「!?」
京太郎「あんたみたいな子が、いくら俺の視界から姿を消そうとしたって」
京太郎「俺の本能がそれを許さねえ」
京太郎「目を凝らせば、そこに姿が浮かび上がるんだ」ちら
京太郎「ハッタリなんかじゃねえぞ」
京太郎「なあ、東横」じろ
モモ「……!」さぁぁぁ…
モモ(バカな! 須賀さんの視線が完全に私の方を向いている――…!)
京太郎「思っていたより、目立つんだな」
モモ「……」ぎり
モモ「私が目立つ……っすか?」
京太郎「ああ」
モモ「何を頓狂な事を……」
モモ「私が姿を消せるのは、私自身の存在感の無さからっす」
京太郎「……?」
モモ「私は子供の頃から存在感が無いとよく言われてた……」
モモ「歌って踊ったりしない限りは誰にも気づかれない影の薄い子だったっす」
モモ「多くの人は自分以外の誰かとコミュニケーションするのが好きっすよね」
モモ「けれど、コミュニケーションで得られるモノと、それによって引き起こされる面倒さを天秤にかけて」
モモ「私はコミュニケーションを切り捨てる事を選んだ」
モモ「もとより影の薄い私は、コミュニケーションの為に人より倍の苦労をしなくちゃなんなかったっすから」
モモ「ただ、実際そうは思っていても、歌って踊ったりすれば気付かれてしまった……」
モモ「目立つような行動をしたって、誰にも気づかれないでいたい。自分の姿を完全に消失させていたい――…」
モモ「……陛下は、そんな私の願望を能力という完璧な形で叶えてくれた」
モモ「自分の存在感を思うがままにコントロールできる能力を」
モモ「極限まで存在感を減らせば、たとえ激しい戦闘の中でさえ、自分の姿を相手の視界から、完全に消失させられるまでになった――…」
モモ「そんな"ステルスモード"を解放している私に向かって目立ってるだなんて」
モモ「戯言以外のなにものでもないっす!」
京太郎「戯言は、どっちだ?」
モモ「何――…」
京太郎「うるせえよ」
モモ「う、うるさい……?」
京太郎「存在感がどうだの目立たないからどうだの……うるせえんだよ」
京太郎「初めっから俺の中じゃ、あんたは十分目立ってたぜ」
モモ「……くっ」
泉「……須賀くん。本当に東横桃子の姿が見えとるんか?」
泉「うちには露程も見えへんのやけど」
京太郎「何? 泉も目を凝らしてみろって。浮かび上がってくるぜ、あいつの姿が」
泉「ん~?」ぐぐ…
泉「……いや、全く見えへんわ。不気味すぎるくらいや」
京太郎「マジかよ。じゃあ俺だけか。何でだろうな」
京太郎「まあでも、そういうことだ、東横」
モモ「……」
京太郎「俺にはあんたが視えてるぜ」
モモ「――…」
京太郎「ほら構えろよ、弓をよ」
京太郎「ステルスモードはもう通用しねえ。もうあんたは、俺の剣を躱せねえ!」
モモ「……この能力が、ワケもなく破られる筈が無いんすけどね……」
モモ「あなたには、理屈は通じないってワケっすか」
京太郎「やめろよ。褒められてるか貶されてるかわかんねえ」
モモ「どうして褒められてると思ったっすか?」ふ
モモ「まあでも……理屈の通じないのは嫌いじゃないっす」
京太郎「何?」
モモ「ステルスモードが通用しないから、私にはあなたの剣が躱せない……そう、言ったっすね」
モモ「その認識が、誤りだと教えてやるっす」にやり
京太郎「なるほど。どうやら、意見が食い違うようだな」
モモ「ふふ、そうっすね。なら確かめてみようじゃないっすか。私とあなた。どちらの力が上か……」
モモ「今、すぐに!」ぐぐっ
びしゅんっ!
京太郎「鈍い!」がきん!
モモ「くっ……」じり…
だだっ
京太郎「……へっ」にや
モモ「このっ……」ぐぐっ…
モモ「なめるなっす!」
京太郎(東横の意識が、俺に集中し出したな……)
京太郎(ステルスモードが破ったことで、奴の動揺を誘えたようだ)
京太郎(なら、今は泉への警戒を怠っている筈だ。少なくともさっきまでよりはずっと)
京太郎(あとは俺が、上手いコト隙を作り出せるかどうか――…)
【#5】【END104】
1 挑発する
2 真っ向勝負を挑む
安価↓1
京太郎(挑発してみるか……)
京太郎(ステルスモードは継続中の筈だ。俺にあいつが視えていても、泉にはあいつが視えていない)
京太郎(泉にあいつの位置を知らせる必要がある)
京太郎「ほらほらどうしたぁ! そんな矢じゃ俺には届かねえぞ!!」
京太郎「真正面から撃ってきたって弾かれるだけだぜ!? なぁ!」
京太郎「そうだな。ここからじゃ死角になる俺の背後30m程にある岩陰から狙われねえ限り――…」
京太郎「あんたの矢は一生俺には届かねえ!!」
モモ「――…! ふっ! 口を滑らせたっすね、おバカさん!」びゅんっ
京太郎「なっ! 消えた!? 飛簾脚か!? 一体どこに……!? チクショウ!」だんだん!
京太郎(……いけ、泉!!)ちら
泉(須賀くん……信じてええんやな!?)だっ
泉「打(ぶ)っ潰せ……」
泉「『五形頭(げげつぶり)』ぃ!!」
ずどぉぉおおおおおおん!!!!
京太郎(泉の刀の解放状態か……初めて見るが、ありゃ完璧にモーニングスターだな)
泉「岩ごと潰した。やったか……?」
しゅぅぅぅぅぅぅぅ…
京太郎「!」
京太郎「砂煙の中から、影が……」
モモ「はぁっ、はぁっ……」ぼろっ…
モモ「この……この……っ! 私がこんな人たちに遅れを取るなんて……!」ぎろっ
京太郎「……ボロボロだな、東横。痛いか?」
モモ「ふんっ……なんのこれしき……この程度で、私を倒せたと、思うなっす……!」ふらふら
泉「うへぇ。私の『五形頭』をモロに喰らって、まだそこまで動けるんか……流石と言うべきなんやろな……」
京太郎「まあでもボロボロだぜ。勝負は決まったようなもんだろ」
泉「確かに、うちにも東横の姿が視えるようになったってコトは、奴には既にステルスモードを継続さす力は残ってなさそうやしな」にや
モモ「な、なめるなと言った筈っす!」
モモ「"消尽滑体(バニシング・スライダー)"……私の存在を消すのではなく、僅かに後ろにずらす事だけに全牌圧を集中し……」
モモ「あらゆる反応速度を超えた速度で敵をかわす事が、でき――…」
京太郎(……今だ!!)
【#6】
1 『叢雲』を解放する
2 特に何もしない
安価↓1
だだんっ
モモ「!!」ぐるんっ
京太郎「ちっ。気付かれたか。うまく接近できたと思ったんだけどな。流石に危機には敏いらしい」ざっ
モモ(こんなに近くまで接近された……! 迂闊! でも……!)
モモ「止めを、差そうと考えてるっすね? 甘いっす……確かに今の私はへとへとっすけど……あなたの剣は、何度も見たっす」ふらふら…
モモ「つまりその太刀筋は、私には完全に読めてるってコトっすよ。よく見れば躱すなんて造作もない事」
泉「ほう? ならうちが――…」
モモ「副隊長さんも、迂闊に動くべきじゃないっす」
モモ「今の一撃で私を倒しきれなかったことを、死ぬまで後悔するがいいっす」ゆら…
泉「なっ!? また姿が消えたぁ!?」
泉「ステルスモード、か……しつこい以前に、まだ発動する力が残ってたなんて……!」ぎり…
モモ「副隊長さんは、"あと"っす。まず手始めは――…」
京太郎「……」
モモ「あなたっすよ」
モモ(……これで、須賀さんに集中して対処できる)
モモ(今残った私の力じゃ、飛簾脚で距離を取って戦う持久戦はできない……だから)
モモ(慎重にこの人の剣を見て――"消尽滑体"で後ろへずれて)
モモ(隙のできた須賀さんの心臓に、快心の一撃を撃ち込んでやるっす!)
モモ(この人さえ処理すれば、残りの副隊長さんはステルスモードで難無く倒せる)
モモ(さあ、くるっす! ステルスモモの逆転劇の始まりっすよ!)ぎらっ
京太郎「どうした? そんなに必死に目を凝らして」
モモ「えっ――…?」
京太郎「俺の刀は、視えてるって言いたげだ」
モモ「……ふん。そう言ってるっす。何度も私に斬りかかってきたのが仇になったっすね」
モモ「あなたの剣は見えてるっすよ」
京太郎「……でもあんた、今、どこを見てる?」
モモ「だからこうして、あなたの剣を――…って、えっ!?」
モモ「剣を構えていない!? どうして!?」ぱちぱち
京太郎「俺の刀を見失ったか?」
モモ「バ、バカにするなっす! 構えてないなら猶更こっちのもの! すぐに矢を番えて――…」ぐぐ…
京太郎「何だよ、淋しいな」
京太郎「俺にはあんたが視えるってのに、あんたは俺の刀を視てくれないのか?」
モモ「?」
京太郎「ほら、こうしてあんたの前に手を伸ばせば、心臓まで届きそうだろ」ひょい
モモ「何をざれご――…………」
どっ…
モモ「と、を……」ふらっ
モモ(!!?)どくんっ
モモ「かはぁっ……!!」びしゃびしゃ
モモ「――え。な、なに、が――…」ふらふら
どさっ…
京太郎「……」ざり…
モモ「かはっ、かはっ、ふー、ふー……」
モモ「く、苦しい……っす。わ、たしは、斬られ、た……っすか?」
京太郎「そうだ」
モモ「な、なんで……今、何をした、っすか……!?」
京太郎「何も」
京太郎「こうやって刀を構えたところに、ちょうど東横の体があって貫通しただけだ」すっ
モモ「そんな……ま、まやかしっす! だって剣なんてどこにも――…けほっ、けほっ!」
京太郎「……やめろよ。無理して喋ろうとすると苦しいだけだろ」
京太郎「仕方ねえな。わかるように紹介しよう」
京太郎「俺の言葉が信じられなくても、自分の眼なら信じられるだろ」
京太郎「こいつが俺の刀、『叢雲』だ」ちゃき…
ゆらっ…
モモ(何も持ってなかった須賀さんの手に、突然剣が!? これは……)
モモ「まさか……」どくん
京太郎「流石、同じことが出来る奴は理解が早い」
モモ「同じ、こと――…」
京太郎「相手の視界から、刀身を消失させる。それが俺の刀、『叢雲』の能力だ」
モモ「!」
京太郎「……自由自在に存在を消せるのは自分だけだと思ったか?」
京太郎「甘いな、東横桃子」
モモ「……くっ」
モモ「私の、負け……っすか」ごろん
京太郎「認めたか」
モモ「……あはは。認めるしかないっす」
モモ「ダメージが大きすぎて、まともに動く事ができないっす。体の構造的に不可能なんすよ。この状況でどう逆転しろって言うっすか?」
モモ「煮るなり焼くなり、好きにするがいいっす」
モモ「どうせもう私は――…」
京太郎「……」
【#7】
1 捕虜にして連行するぞ
2 容赦はしない。止めを差す
3 見逃す
安価↓1
京太郎「……そうだな」
モモ「……!」びくぅ
京太郎「……」ざっ
がっ
京太郎「よっ、と」ひょいっ
モモ「……」ぽすん
モモ「!?」ぎょっ
モモ(えっ? 私今、背負われてる……?)
モモ「何をしてる、っすか……?」
京太郎「良かった。どうやら本当に抵抗する元気はなさそうだ」
モモ「……」
京太郎「見ての通り、背負ってるんだよ。これからあんたを――」
京太郎「天朋廷に、運ばなくちゃいけないからな」
モモ「!」
モモ「どういう――…」
たっ
泉「ど、どういうつもりや!? 須賀くん」がし
京太郎「泉」
京太郎「聞こえなかったか? 『王の遺物』と一緒に、取り敢えずこいつも持ち帰るんだ」
京太郎「こんな状態でここに放置しておくワケにもいかないだろ。野垂れ死にさせるつもりか?」
泉「そ、そういうことやなくて!」
泉「東横桃子は敵幹部の一員やで? そないな奴を天朋廷の中に入れたらお偉いさんに叱られるかも……」
京太郎「そうか? お偉いさんなら、敵を生かして捕えたら寧ろ喜びそうに思えるけど」
泉「う、うーん……」
京太郎「俺たちが敵の幹部に勝ったっていう生きた証拠だ。デカい手柄をお偉いさんに見せつけられるんだぞ」
泉「よし、わかった! そいつを天朋廷に連れてこう。処遇はお偉いさんが決めればええ」ぱちんっ
京太郎「へへ。そうこなくっちゃな」
泉「……けど、須賀くんの中に、この場で止め差す選択肢はなかったん?」
京太郎「とどめ……ってのは要するに、記憶と能力を東横の中から消し去るってコトだろ」
泉「……うん」
京太郎「そんなの、勿体ねえよ」
泉「……?」
京太郎「もう行こうぜ、泉。いつまでもこんな洞窟にいたら気が狂いそうだ」
京太郎「天朋廷に繋がる、門を開けてくれ」
泉「わかった。その前に――…」
――
泉「……」がこんっ
モモ「……何も見えなくなったっす」
泉「悪く思わんでな。こうして目隠しをさせんと、門を通らすワケにはいかへんから。それから……」
泉「変な抵抗ができへんように、あんたの身を拘束させてもらう」かちゃかちゃ
きゅっ
モモ「……縄、強く縛り過ぎっす。わざわざこんなので縛らなくたって、抵抗する気なんてないのに」
泉「うるさい。敵の言うコトなんか信用できるか」
泉「耳についてた通信機も破壊したし、うん。これで天朋廷に入れても問題ないやろ」ぱっ ぱっ
モモ「……」
京太郎「へぇ。随分な恰好になったな、東横」
モモ「……」ぴく
モモ「変態。こっち見るなっす」
京太郎「へんた……っ!? な、なに言ってんだよ急によ……」
京太郎「だいたい、目隠ししてちゃ見てるかどうかなんて判んねーだろ!」
モモ「ふん……むかつくっす」ぷい
泉「問題は運搬やな。両手両足を縄で縛ったから、これじゃあもう背負えられへんし」
泉「……やっぱり足首だけ解放して、引き縄つけて歩かそかな」
京太郎「今さらそんなモンちまちまやってられねーよ。任せとけ」
京太郎「こうして、太ももと背中を持って……」ひょいっ
モモ「!?」ぼすっ
京太郎「こんだけ軽けりゃ腕の力だけでも余裕で持てる」
モモ「――…」
泉「……そ、それっていわゆるお姫様だっ――…」
京太郎「い、意識させるのやめてくんない? そんなんじゃねえし!」
泉「何照れてんの須賀くん……」
泉「傷だらけの女の子を自分らのシマに連れてくって割とアレなコトしてんの、再認識させられるわ……」
モモ「……さ、さっきから話を聞いてれば」
京太郎「!」
モモ「どうやらこれから、私をそちらさんの領地に連行するみたいっすけど……」
モモ「そんなコトしたら、星の十字結社は許さないっすよ。結社は全力で私を奪還しにくる筈っす」
京太郎「まあ何とかなるだろ。天朋廷には強えの一杯いるし、俺も強くなったし」
泉(楽観的やな……けどまあ実際、天朋廷の場所を知らん結社の連中は、天朋廷に攻め入るコトなんてどうあっても不可能)
泉(天朋廷の開闢以来、過去一度たりとて、敵にその地を踏ませとらんのが自慢やって隊長も言うとったし)
泉(けれどもし――いや、考え過ぎか……)
京太郎「何の慰めにもならないと思うけど……きっといいトコだぜ。天朋廷は」
モモ「全くっす。あなたにとってはいいトコでも、敵である私は何をされるやら……」
京太郎「怖がるなってのも無茶な話か……でもまあ、そこまで酷い扱いは受けないだろ。なあ泉」
泉「う、うん……」
泉「ほな、門を開けるで。とっとと帰ろう」ざ…
京太郎「おう……ん?」
もぞもぞ
京太郎「どうした東横。首とか苦しかったか?」
モモ「いや……」
京太郎「……! 泣いてるのか……?」
モモ「!」
モモ「み、見るなっす」
モモ(ふ、不覚っす。こんなことになった自分を哀れんじゃって……)
京太郎「……」
ぎゅっ
モモ「……!」
京太郎「……」
がきん!
ぎぃ… がぁぁぁぁ…
モモ「……なんだか」
京太郎「?」
モモ「あなた、悪い人じゃなさそうっすね」
京太郎「な、何だ急に……」
モモ「別に……ただ――…」
モモ「情報(ダーテン)に書いてある通りの人だと、思っただけっすよ」
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CONTINUED ON CHAPTER 27.
★☆★ here is the data of THE CHAPTER!! ★☆★
【#1 → 好感度上昇+1(泉・モモ)】
【#2 → 好感度上昇+1(泉・モモ) STR+1】
【#3 → 好感度上昇+4(泉)】
【#4 → 好感度上昇+4(モモ) LAD+2】
【#5 → 好感度上昇+2(泉) INT+1】
【#6 → 好感度上昇+4(モモ・泉)】
【#7 → 好感度上昇+10(モモ)】
◆現在の称号【八番隊第二十席・新人隊士】
◆カルマ【+18】
◆所持金【29,000】
◆END(max)【169】
◇スキル
[Speech] 47
[Strength] 56 (+1)
[Gift] 15
[Intelligence] 28 (+1)
[Lady-killer] 58 (+2)
◇好感度
/泉/ 30 (+12)
/モモ/ 20 (+20)
だだだだだ だんっ
がちゃっ
絹恵「ハオ! 聞いた!?」ばっ
ハオ「ノックもせずに私室に入ってこないで下さい……それで」
ハオ「そんなに慌てて、何を聞いたんです?」
絹恵「モモがやられたそうや!」
ハオ「……モモ……"消える能力者"東横桃子ですか?」
ハオ「彼女がやられた? 一体どういう事ですか?」
絹恵「うん……どうも、任務で王族院の能力者と鉢合わせて、戦って負けたらしい」
ハオ「……成程。信じ難い話ですが」
ハオ「あなたがそこまで慌てて言うなら間違いない情報なんでしょう」
ハオ「しかし彼女は、一体どんな強者と鉢合わせてしまったんですか?」
ハオ「こちらでも有名な向こうの主要戦力と言えば、石戸霞、臼沢塞、それとも――…」
絹恵「そ、それが……」
絹恵「須賀、京太郎――…」
ハオ「――…」
ハオ「……意識が、飛びかけました」
絹恵「ハオも、そんな冗談言うんやな」
ハオ「ふふ、冗談は、どちらですか? そんなバカな事が……」
絹恵「……」じ…
ハオ「本当に……」ごくり
絹恵「これは最高位(グランドマスター)からの通達や……間違いあらへん」
ハオ「……到底信じられません」
絹恵「実際のところ、あいつだけやなくて、副隊長のナントカって人と二人やったらしいけど」
絹恵「モモは、"王族院の"須賀京太郎と戦って、敗北した」
ハオ「……」
ハオ(京太郎……)
ハオ「……何にせよ、彼女に話を聞かない事には始まりません。東横桃子にこれから会ってきます」
絹恵「……それは無理なんや」
ハオ「? 何故?」
絹恵「どうやらモモは、攫われてもうたらしい」
ハオ「な――…」
――――――
――――
――
京太郎(東横桃子との戦いから一週間が経った)
京太郎(あの後天朋廷に戻ってきてから、俺は泉に、『王の遺物』と東横の後処理を任せた)
京太郎(東横は、牌圧を封じられて二番隊の牢に入れられているらしい)
京太郎(『王の遺物』は、王族院の歴史博物館だとかいう場所に納められたそうだ)
京太郎(任務を成功させた報酬として、俺は三尋木さんから現金10万円を受け取った)
京太郎(それ以来、俺にはあの件で何の情報も入ってこない)
京太郎(まあ……そんなものか)
京太郎(結構デカいコトをしたって三尋木さんが言ってた。狩宿さんの釈放に繋がっているのを願うばかりだ)
京太郎(さて……天朋廷にやって来て五週目)
京太郎(今日は何をしよう?)
1 三尋木さんから仕事を貰う
2 女の子に会いに行く
(名前を併記して下さい /
洋榎・泉・豊音・モモ・智葉)
3 雑用で日銭を稼ぐ
安価↓1
京太郎(東横が気になるな……会いに行ってみるか)ざ…
――
京太郎(二番隊舎……またここに来るとはな)
京太郎(で、どこに東横は居るんだ? テキトーに隊士つかまえて訊きだすか)
京太郎「おーい、そこの人」
「……」てくてく
京太郎「おーい……」
「は、はい。私ですか?」ぴた
京太郎「良かった止まってくれて。実は東横桃子って人がいる場所を知りたくて……知らないかな?」
「東横桃子……あの捕虜ですか? 知ってますが……」
「ダメですよ。見世物じゃありませんから、部外者に教える事は禁じられているんです」
京太郎「そうなのか……でも大丈夫。二条泉の許可は取ってある」
京太郎(嘘だけど)
「それを証明するものは?」
京太郎「……な、何も」
「……はぁ。一応確認してきます。ここで待ってて下さい」
京太郎「わ、わかりましたー……」
――
泉「え? 須賀くんが?」
「はい。二条副隊長の許可を頂いているとの事でしたが……」
泉「うーん……そうやったっけ……?」
「如何致しましょう? ご記憶に無いのであればお引き取り願いましょうか?」
泉「いや、ええですよ。通してやって下さい」
「思い出されたのですか?」
泉「全然」
「は、はぁ……」
塞「いいの?」
泉「隊長」ちら
泉「ええですよ。須賀くんなら大丈夫やと思います」
塞「ふぅん……」
泉「それに須賀くんは東横捕縛の功労者ですから。彼女を気に掛ける権利くらいあって然るべきでしょう」
塞「ま、泉がそう言うなら、いっか」
泉「そういうことやから、須賀くんを案内してやって下さい」
「畏まりました」ざっ
――
――
かつん かつん かつん…
「こちらが、捕虜が拘禁されている牢です」ざ…
京太郎「案内してくれてありがとう。退がっててくれ」
「……畏まりました」
かつん かつん…
京太郎(薄暗いが、何も見えないわけじゃない)
京太郎(一畳半程の小さくて狭い牢の中に、東横はいた)
27.
京太郎「よう、面会に来たぜ。東横」
モモ「……あなたは」
Judgement of Justice
モモ「……何しに来たっすか」
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