【注意】
・「手裏剣戦隊ニンニンジャー」と「ニンジャスレイヤー」のクロスSSとなります。
・当方、ニンジャスレイヤーに関しては原作を読んでおらずアニメイシヨンの知識くらいしかない「にわかヘッズ」でございます。
・誤字脱字、または設定が甘い等々あるかとは思いますが、何卒ご容赦いただければ幸いです。
ノリと勢いだけの駄文駄作ではございますが、それでもよろしければ、どうぞ暇つぶし程度にご覧になっていってください。
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九衛門「まさか蛾眉殿までやられてしまうとは」
九衛門「このまま奴らを調子づかせてしまってはマズイ」
九衛門「なにか手はないものか……」
オオオォォォ
九衛門「ハッ! この邪気。この声。もしや!」
???「ニクイ! ニクイィィィイイ!!」
九衛門「おおっ! お館様!」
???「オオオオオオ!!」
九衛門「お姿は見えずともこの九衛門。お館様の御言葉、ハッキリと聞こえて御座います。長らくお待ち申し上げておりました」
???「――スベシ!」
チャキン
九衛門「こ、これは……。新たな妖シュリケンなのか?」
九衛門「……成程。この九衛門。一切承知いたしまして御座います。これを用いて必ずや〝終わりの手裏剣〟を手に入れましょう」
九衛門「そしてお館様完全復活の折には、憎き御敵。伊賀崎一族の御印。必ずやお館様の御前に並べてご覧に入れましょう」
???「ニンジャ 殺スベシ!」
――伊賀崎忍術道場
天晴「蛾眉のやつも倒せたし、シュリケンジンもバイソンキングのおかげでパワーアップしたし。おっしゃあ! 燃えてきt――あいててて」
風花「もう、お兄ちゃんってば。怪我も治りきってないのに無茶しすぎ!」
キンジ「そんな体であれだけ動けたのは奇跡と言っても過言ではありやせん。坊っちゃん嬢ちゃん方の絆の力、感服致しやした」
凪「っていうかさ、オトモ忍って作れたんだね。そっちのがびっくりだよ」
霞「おじいさま、大事なことはいっつも仰ってくださいませんからね」
八雲「幹部の一人を失って、これで連中が少しでも大人しくなってくれるといいんだが……」
ガマガマ銃「ゲロゲロ!」
八雲「やはりそう甘くはない、か」
――広場
ワー!
キャー!
アイエエエ!
アオニンジャー「そこまでだ! 妖怪ども!」
九衛門「やぁ、来たかニンニンジャー。おや? アカニンジャーはいないのかい?」
モモニンジャー「今回はお家でお留守番です」
シロニンジャー「お兄ちゃんがいなくてもあんたたちなんか私たちで充分よ!」
九衛門「蛾眉殿とあれだけ斬り合ったんだ。当然といえば当然か。まあ、いいさ。手始めにお前たちで試してやるよ」
スターニンジャー「その前にあっしと一枚写真を――」
キニンジャー「ちょっと、そんなことやってる場合じゃないよ!」
アオニンジャー「お前ら気を引き締めろ。あいつ、なにか企んでいるみたいだ」
九衛門「お館様から授かったこのシュリケンの力、とくと味わうがいい」
ピシッ、パキパキパキ
キニンジャー「なに目の前のあれ! 亀裂!?」
モモニンジャー「空間の裂け目! 早く離れないと中に吸い込まれてしまいます!」
九衛門「ふふふっ、もう遅い。最早逃れることは叶わないさ」
青黄白桃金「うわぁああああ!!!!」
九衛門「さて、残りは……」
――路地裏
???「――い、おい。起きろ凪。おい!」
凪「う……ううん。あ、あれ? 僕はいったい……」
八雲「目が覚めたか、凪」
凪「あ、やっくん。って……ここは?」
八雲「俺にもわからない。だが……」
ガスバーナ「ニンジャソウルの反応があったから来てみれば……サンシタ二匹とは」
八雲「今は考えるより戦うのが先決だ! シュリケン変化!」
ザ・変化!
ニンニンニン! ニンニニンニン! アオジャー! ニンジャー!
アオニンジャー「轟け八雲! アオニンジャー!」
ガスバーナ「ドーモ、アオニンジャー=サン。ガスバーナです」
アオニンジャー「な、なんだこいつ。こんな時にお辞儀なんて」
凪(やっくん!)
アオニンジャー「どうした、凪」
凪(挨拶されたら挨拶返さなきゃ!)
アオニンジャー「なに言ってるんだ。こんな時に」
凪(いや、挨拶されて返さないって。敵とか味方以前に人としてどうかと思うよ)
アオニンジャー「ぐっ……。仕方ない。どうも、アオニンジャーです」
ヒーローがヘンシンしてる際に攻撃してはならないように、ニンジャ同士のアイサツは絶対不可侵の神聖なる行為。それに応えないのはタブーであり最も不名誉な「スゴイ・シツレイ」にあたるのだ!
ガスバーナ「イヤーッ! 俺サマのカトン・ジツを喰らえ!」
ナムサン! ガスバーナはオジギをした直後のアオニンジャー目掛けて得意のカトン・ジツを放った! 両腕の軍事用サイバネ機構から放たれる火炎の噴射は、頭からかぶればヤケドではすまない!
アオニンジャー「見え見えの奇襲とは。まったく、イージーだな。火遁にはこれでいく! 五トン忍シュリケン! 水の術!」
ジャブジャブジャー!
ガスバーナ「バカな! 俺のカトン・ジツが!」
アオニンジャー「これで決める!」
ザ・技!
ナンジャナンジャ ナンジャナンジャ!
ニンジャ一閃!
ヤクモのカタナが敵を斬った!
――かに見えた!
――かに見えた!
???「イヤーッ!」
ヤイバが撫でるよりも早く、デンコーセッカめいたスピードでたくさんのスリケンがガスバーナ=サンを一瞬でサボテンに変えた!
ガスバーナ「サヨナラー!!」
ハイクを読む間もなく爆発四散したガスバーナ=サン。その爆炎に揺らめくカゲロウの中に八雲と凪は赤い影を見た!
アオニンジャー「赤い……忍者?」
凪「タカちゃんが来てくれたのかも!」
???「ニンジャ」
アオニンジャー「……いや、違う。逃げろ凪!」
ニンジャスレイヤー「ニンジャ、[ピーーー]べし!!!!」
訂正:ニンジャスレイヤー「ニンジャ、殺すべし!!!!」
――繁華街
風花「いったたた。ここ、どこぉ~?」
キンジ「看板なんかの文字は日本語っぽいっちゃあぽいですが、所々あやしいのもありやすねぇ」
霞「キンジさんが言うと何やら引っかかりますが、私たちの知っている日本と比べて治安はあまりよろしくないようですね。伏せてください!」
ヒュン、ザン!!
間一髪! 急いで二人の手を引いてその場に屈んだ霞の判断は、正しかった。そうしていなければ、今頃三人の頭はダンゴのように転がっていたのだから!
???「俺のダイシュリケンを避けるとは、なかなか面白いやつら」
風花「お、大きな手裏剣!?」
キンジ「ってことは、やつも忍者ってぇーコトですかい」
霞「やはりこの街はロクでもないところのようですね」
ヒュージシュリケン「一投目はガーターだったが、次は外さん」
霞「話が通じる相手ではなさそうですね」
ザ・変化!
キンジ「ちょいとお待ちを!」
霞「な、なんですか?」
キンジ「こういう物騒な輩の相手は男のあっしの役目。嬢ちゃん方は下がってておくんなせぇ。シュリケンチェンジ!」
ザ・チェンジ!
スターニンジャー!! ワーォ!!
スターニンジャー「彩りの星、スターニンジャー!」
ヒュージシュリケン「ドーモ、スターニンジャー=サン。ヒュージシュリケンです」
ペコリ
風花「危ない人なんだか礼儀正しい人なんだか……」
霞「キンジさん、油断しちゃダメですよ。罠かもしれませんから」
ヒュージシュリケン「やかましい女どもはさっさと殺す。だが、金色のキサマはゆっくりじっくりインタビューしてやるからな!」
スターニンジャー「言ってる意味はサッパリわかりやせんが、あいにく嬢ちゃん方はあっしの獲物」
カミナリマジック!
スターニンジャー「それを横取りしようってんなら、相応の覚悟をしていただきやしょうか!」
サンダージャー!
ヒュージシュリケン「ヌゥ!!」
スターソードガンから放たれるカミナリ・ザンゲキ! ヒュージシュリケンはそれを危ないと感じて一歩後ろに下がった!
風花「ああ、避けられた!」
ヒュージシュリケン「イカヅチを操るとはなんたるワザマエ……。俺の編み出した独創的な拷問をじっくり試してやろうと思ったが、そうもいかないようだ。ここはこのダイシュリケンでまとめて首を落として――」
???「では、まず先にお前の首を差し出すんだな」
ヒュージシュリケン「はっ!? キサマいつの間に後ろに!!」
???「イヤーッ!!」
ヒュン、ザシュ!! ブシュゥゥウー!!
ヒュージシュリケン「サヨナラー!!」
ナムアミダブツ! キラリと眩しいスリケンの輝き。ヒュージの首がコルクのように飛び上がると、残された胴体から噴水めいた鮮血が飛び散る。その血液のなんと赤いことか!
スターニンジャー「What's!? いったい何が起きたんで?」
霞「敵の背後に誰かいます。あれは……」
???「ドーモ、ハジメマシテ。スターニンジャー=サン」
ペコリ
風花「赤い忍者。だけど、お兄ちゃんじゃない」
ニンジャスレイヤー「ニンジャスレイヤーです!」
スターニンジャー「また別のニンジャでごぜぇやすか」
霞「助けてくれた……というわけではなさそうですね」
ニンジャスレイヤー「三人まとめてハイクを詠むがいい!」
――同じころ、イガサキ・ドージョーでは、
天晴「あいつらおっそいなー。まさか、妖怪たちにやられちまったんじゃ……」
ヒュン、カッ!
ヤブミだ! しかし、今日のそれはあからさまに祖父のとは筆跡が違っていた!
『アカニンジャー。お前の仲間たちは預かった。返してほしければ今すぐ○×工場跡地まで来い』
天晴「こうしちゃいられねぇ! 急いで助けにいかないと!」
――○×工場跡地
アカニンジャー「やいこら! 妖怪ども! 姿を現せ!」
九衛門「来たかアカニンジャー。ここまで愚直だと本当にやり易いよ」
アカニンジャー「約束通り来てやったぞ! みんなを返しやがれ!」
九衛門「慌てないでもいいよ。すぐに仲間のところへ送ってやるさ。もっとも、生きている保証はし兼ねるけどね」
アカニンジャー「なにぃ!」
九衛門「異空開門の術」
ピシッ、パキパキ!
アカニンジャー「その穴ん中にいるのか! 待ってろよみんなー! うおおおおお!」
何たるウカツか! アカニンジャーは時空の裂け目にできた謎めいた穴へ何も考えずに走っていって飛び込んだのだ!
九衛門「あっはっは! やった! これで邪魔者は全員始末した! あとはラストニンジャから〝終わりの手裏剣〟の在り処を聞き出すだけ」
九衛門「その前に、ニンニンジャーたちがヤツに狩られる姿でも見に行くとしよう」
――繁華街
霞「キンジさん!」
風花「あ、ああ……そんな!」
キンジ「」
ニンジャスレイヤー「まずは一人。次はお前たちだ」
霞「風花ちゃん。変身です」
風花「無理だよ! 霞ちゃんも見たでしょ? あんなの、勝てっこないよ!」
スターニンジャーは如何にしてニンジャスレイヤーに敗れたのか。それは今から少し前のことだった!
――少し前
スターニンジャー『一気にキメせていただきやす!』
カミナリマジック!
ギュギュイーン!
サンダージャー!
ニンジャスレイヤー『イヤーッ!!』
スターソードガンから放たれたカミナリのワザマエを、ニンジャスレイヤーはカラテ・シャウトを叫びながら気合いで避ける!
ニンジャスレイヤー『ヌゥ!?』
だが、ウカツ! マフラーめいたナガイヌノに掠った僅かな火花が、見る見る内に引火し導火線めいてちりちりと彼のチャームポイントを短くしていく。
風花『やった! 攻撃は外れたけど結果オーライ』
このままではローストは必定! かと思われたが、実際そんなことはなかった!
ニンジャスレイヤー『イヤーッ!!』
シントーメッキャク! なんと彼はチャドーの極意、ウケミをしたのだ! 攻撃のエネルギーを分散するウケミだが、熱エネルギーであってもその限りではない! 気合いのシャウトを響かせて、高速で地面を何度も転がってみせたのだ!
霞『こ、こんな術で対抗してくるなんて……』
ニンジャスレイヤー『イヤァ! イヤァ! イヤーッ!!』
ビッタン!
ビッタン!
なんたるムジヒ! せっかくついた火だったが、ニンジャスレイヤーが地面を転がる度に火は徐々に弱まっていった!
スターニンジャー『そんな、あっしの攻撃が!?』
消火完了! 多少衣服は痛んだが、全身ヤケドの危機は去った!
ニンジャスレイヤー『今度はこちらの番だ!』
スターニンジャー『こ、これは!』
ニンジャスレイヤーは瞬時にスターニンジャーの背後に回ると、体をがっちり羽交い締めにした。そのまま天高く跳躍し、真っ逆さまに回転しながら地面へと落ちていく。
ニンジャスレイヤー『アラバマオトシ!』
スターニンジャー『グワーッ!』
これぞテキサス独立戦争時に暗躍したニンジャが編み出したとされる暗黒カラテの秘儀! これをマトモに喰らってはどんな相手であろうとヒトタマリもないのだ!
ニンジャスレイヤー(ナラク)「クククッ、いいぞォ! もっと! もっとだ! もっとたくさんのニンジャを葬るのだ! フジキドよ!」
ニンジャスレイヤーの半身を紫焔が纏う。まるで別人めいたその声は、彼の内に潜む何者かの愉悦のようであった。
九衛門「なんと素晴らしい! アオニンジャーとキニンジャーに加え、スターニンジャーまでも倒してしまうとは。流石はお館様の器。格が違う」
ニンジャスレイヤー「ニンジャ殺すべし! イヤーッ!」
ニンジャスレイヤーが投げたたくさんのスリケンは、霞たちに向かって雨のように降り注ぐ。これだけの数のスリケンを投げられてしまってはニンジャであっても避けるのは難しい。かの有名なホカゲ・ニンジャ。レッカ・ハナビシの残した言葉に『質よか量でゴアイサツ』というものがあるが、正にこれがそれなのだ!
霞「風花ちゃん、しっかりしてください!」
風花「あ……アイエエエ……」
ジュワァァァァ
嗚呼、ムジョウ! 霞の声は風花の耳へは届かない。風花は腰を抜かし、その場でしめやかにスイトン・ジツをした! これは己より格上のニンジャを目の前にし、遺伝子レベルでコワイ思いをしたが故に起こりうる〝ニンジャリアリティショック〟の一種である!
霞(このままでは二人とも共倒れ。せめて風花ちゃんだけでも!)
霞は怯える風花に覆い被さり、スリケンの雨から風花を守るために傘となり果てる覚悟を決めた!
ガキン! ガキン!
九衛門「なんだと!?」
アオニンジャー「どうやら間に会ったようだな」
キニンジャー「霞ちゃん、ふーちゃん。お待たせ!」
霞「八雲くん! 凪ちゃん!」
風花「みんな無事だったんだ! よかったよぉ!」
ジャブジャブジャァァー
アオニンジャー「お、落ち着け風花。とりあえず着替えが必要だな。ロエガ・キクーフ!」
霞「こんなとき魔法は便利ですね。ただちょっとデリカシーが足りません」
アオニンジャー「なっ! じゃあどうすればよかったんだよ、霞姉」
キニンジャー「自分の着ている服をさりげなく渡すとか?」
霞「上着ならアリでしょうけど、下は流石に……」
風花「もう!! いいから忘れて!!」
キンジ「あっしのことは忘れないでくだせぇ……」
霞「キンジさんも無事だったんですね」
キンジ「ちょっと首を痛めちまいやしたが、まあ、なんとか」
九衛門「くっ、あと一歩のところで何たる不覚!」
アオニンジャー「やはりお前の手引きだったのか、九衛門!」
九衛門「こうなったら仕方ない。出合え!」
ヒトカラゲ「ゾーヒョー!」
クローンヤクザ「ザッケンナコラー!」
九衛門の一声でワラワラと集まった足軽、ヤクザ合計1000体の群れは、ネオサイタマの繁華街を埋め尽くさんばかりだった!
アオニンジャー「なんだこの数は!?」
キニンジャー「うわぁ、なにあの怖そうな人たち……。超怒ってるじゃん」
霞「みんな同じ顔ってのも相俟って別次元の怖さがありますね」
九衛門「さて、この状況をどう打破する? ニンニンジャー」
ザ・技!
メラメラジャー!
ヒトカラゲ「!!?」
クローンヤクザ「グワーッ!!」
天晴「みんなー! 無事かー!」
風花「お兄ちゃん!」
キニンジャー「タカちゃん!」
アオニンジャー「タカ兄。どうしてここに?」
天晴「お前らがいつまで経っても帰って来ないから迎えに来たんだよ」
風花「も~、ちゃんと家で大人しくしてなきゃダメじゃん!」
天晴「いやぁ、じっと家で待ってるってのも退屈でさ」
霞「天晴くんが家で大人しく待ってられるはずありませんもんね」
キンジ「とにかく、これで全員揃いやしたね! って、言っても流石にこの数はちと厳しいですが……」
???「オン・サル・ニン! 火炎つむじの術!」
???「宇宙統一忍者流剣技、疾風斬!」
九衛門「ええい、またお前たちか!」
ニンジャレッド「これではあまりにも多勢に無勢。助太刀させてもらうぞ」
ハリケンレッド「出来の悪い後輩ほど可愛いってな。悪く思うなよ」
アカニンジャー「うおおおお!! 先生たちとまた共闘かよー! あっついな~コレ。燃えてきたー!! ―ーって、こっちのは誰だ?」
ニンジャスレイヤー「……」
アオニンジャー「うまく説明し辛いが、要するに彼はこの世界の赤い忍者ってとこだ」
アカニンジャー「おおっ! そうなのか! ますますあっついなァー!」
ニンジャスレイヤー「貴様らの仲間になるつもりはない。だが、作ってしまった借りは今この場で返そう」
アカニンジャー「よォーし! よくわかんないけど、みんなまとめていけいけドンドンだ!」
ニンジャレッド「ニンジャレッド! サスケ!」
ハリケンレッド「風が哭き、空が怒る。空忍! ハリケンレッド!」
ニンジャスレイヤー「ドーモ、ニンジャスレイヤーです!」
アカニンジャー「暴れて天晴! アカニンジャー!」
アオニンジャー「轟け八雲! アオニンジャー!」
キニンジャー「煌きの凪! キニンジャー!」
シロニンジャー「ひとひら風花! シロニンジャー!」
モモニンジャー「揺らめく霞! モモニンジャー!」
スターニンジャー「彩りの星! スターニンジャー!」
アカニンジャー「忍びなれども忍ばない!」
赤青黄白桃金「手裏剣戦隊! ニンニンジャー!」
アカニンジャー「忍ぶどころか、暴れるぜ!!」
クローンヤクザ「スッゾオラー!」
ヒトカラゲ「ゾーヒョー!」
アカニンジャー「よーし! まずは俺から――うおっ!?」
キニンジャー「タカちゃんは下がってて!」
シロニンジャー「まずは私たちからいくよ!」
五トン忍シュリケン!
木の術! モクモクジャー!
金の術! キンキラジャー!
<グワーッ!!
ザコ残900体
アカニンジャー「やるなぁ~二人とも! おーし、今度こそ――」
アオニンジャー「イージーだな、タカ兄」
アカニンジャー「おい、八雲!」
モモニンジャー「そういうわけで、お先に」
アカニンジャー「霞まで!」
水の術! ジャブジャブジャー!
土の術! ドンドンジャー!
<グワーッ!!
ザコ残800体
スターニンジャー「今度はあっしにお任せくだせえ!」
カゼマジック!
ハリケーンジャー!
<グワーッ!!
ザコ残700体
ハリケンレッド「呼ばれた気がしたから行かせてもらうぞ」
ニンジャレッド「隠流の極意、見せてやろう」
アカニンジャー「先生たちまで抜け駆けかよぉ!」
ハリケンレッド「超忍法! 抜け駆けならぬ空駆け!」
ニンジャレッド「ならこっちは、分け身の術!」
SHU! SHU! SHU!
ハリケンレッド「疾風流奥義! 大空斬!」
ニンジャレッド「隠流! 雷鳴斬!」
ZBAAAAK!!
アカニンジャー「俺も続くぞぉー! 忍タリティ全開だー!」
ザ・技!
ナンジャナンジャ ナンジャナンジャ!
アカニンジャー「シュリケン忍法奥義! 乱舞忍烈斬!」
アカジャー!
アオジャー!
キジャー!
シロジャー!
モモジャー!
ニンジャー!!!!
アカニンジャー「うおおおおおおっ!!」
ニンジャ一閃!
<グワーッ!!!!
ザコ残2体
九衛門「バカな! 1000の兵が残り2体だと!」
ハリケンレッド「超忍法! 九忍影の舞!」
どこからともなくフスマが閉まり、敵へめがけて九つの影が踊る!
ザシュ! ズバッ! ガキン! ドカン!
ハリケンレッド「これが本家だ。セイ、バイバイ!」
クローンヤクザ「!!?」
ヒトカラゲ「!!?」
九衛門が呼び出した兵隊は九人のニンジャたちの手によってすべて物言わぬシカバネとなり果てた!
九衛門「ぐっ これほどとは。忌々しいがここは一度退くしか――」
ニンジャスレイヤー「どこへ行く?」
九衛門「いつの間に!?」
ニンジャスレイヤー「インガオホー。慈悲はない。ヨウカイ殺すべし! イヤーッ!」
九衛門の背後に立つニンジャスレイヤー。腰を落とした姿勢から繰り出された超至近距離でのチャドー・奥義「ツヨイ・スリケン」が無慈悲にも九衛門へ炸裂。これをもらった相手は爆発四散の運命から逃れることはできない!
――はずだった!
九衛門「ふう……あぶないあぶない。間一髪だったよ」
ニンジャスレイヤー「これはカワリミ・ジツ! 貴様もニンジャか!」
九衛門「昔取った杵柄だが、こういう場合は存外役に立つ」
九衛門「ここからが本番さ。召喚の術!」
巨大妖怪兵ガシャドクロ「グオオオオオ!!」
アイエエエ!?
ヨウカイ! ヨウカイナンデ!?
キャー! コワイ!
ゴボボーッ!!
ヒャッキヤコウ! 世紀末めいたここ、ネオサイタマに突如現れた謎のデカイ・ヨウカイとポップなカラフル・ニンジャたちのイクサによって住民たちのニンジャリアリティショックは、既に臨界点に達していた!
九衛門「いいぞ。今までにないほどの恐れの力が溜まっていく」
アカニンジャー「これ以上好き勝手やらせるか! 来い! シノビ丸!」
ザ・召喚!
ダレジャダレジャ! ダーレダレジャ!
ダレジャダレジャ! ダーレダレジャ!
アカニンジャー「って……オトモ忍が来ねぇ!?」
アカニンジャー「ウソだろ! ナンデ!?」
九衛門「無駄だよアカニンジャー。ここはお前たちの世界とは違うんだ。オトモ忍が来れるはずがない」
ニンジャレッド「だったら俺の巨大獣将の術で!」
九衛門「させない!」
ヒュンッ! パシッ!
ニンジャレッド「お、俺の巻物が! 返しやがれ!」
九衛門「ふふふっ。これさえ封じてしまえば、もはやお前たちにガシャドクロに太刀打ちする術はない」
キニンジャー「どーしようタカちゃん!」
アカニンジャー「どーしようって言われてもなぁ……」
アオニンジャー「もはや万事休すか」
ニンジャスレイヤー「百発のスリケンで倒せぬ相手だからといって一発の力に頼ってはならぬ」
シロニンジャー「えっ?」
ニンジャースレイヤー「一千発のスリケンを投げるべし。センセイの教えてくれた言葉だ」
ブッダファック! ニワカと予防線を張る割りには健闘しやがるぜ
平坦な俺の嫁は出ないのだろうか? ボブはいぶかしんだ
モモニンジャー「意味がよくわかりませんね」
アカニンジャー「そうか! 俺にはわかったぞ! 要はみんなの力を合わせれば、どんなデカイ敵も倒せるってことだな!」
ニンジャスレイヤー「雨垂れ岩をもウガツ。塵も積もればフジヤマをも作る! ゆくぞ!」
シュババッ!!
今宵ネオサイタマの天気は晴れ時々スリケン。九人のニンジャが己の持ちうるスリケンを、高い所から一斉にヨウカイ目掛けて投げ放ったのだ!
ガシャドクロ「!!?」
>>47
豊満も平坦も出番はないです
いくら巨大な相手でも、こんなにたくさんのスリケンを投げられれば実際イタイ。悶絶し地団駄を踏むガシャドクロのせいで地上では甚大な被害が及んだが、それらは降りしきるニンジャスリケン・ゴウウの被害に比べればほんの些細なものにすぎない!
アカニンジャー「うわっちぃ! なんだ?」
アカニンジャーが次に投げようと持っていたスリケンが、ビンチョウタンめいて熱を帯びた。すると、それは徐々に形を変え、ニンニンジャーに新たな力を与えた!
アカニンジャー「これって、新しい忍シュリケンか! いよーし、早速使わせてもらうぜ!」
忍スレイヤースリケン!!
ザ・ワザマエ!!
ニンニンニン! ニンニニニンニン!
アカニンジャー「シュリケン・チャドー忍法奥義! アラシノケン!」
ガシャドクロめがけて飛び降りたアカニンジャー。体をきりもみ回転させながら高層ビルから落下することにより、拳に宿ったカラテの力が増幅。コブシを叩きつけられたガシャドクロの体内をカラテ衝撃波が駆け巡る!
ニンジャ爆散!
ガシャドクロ「グワーッ!! サヨナラー!!」
やがて耐えられなくなったガシャドクロは体の内部より爆発四散し忽ち死に至った!
九衛門「おのれ忍者ども! ガシャドクロがやられたのと喋ったのは予想外だが、まあいい。恐れの力は充分溜まった。次こそ必ずお館様を!」
シュッ!
ニンジャレッド「逃げたか」
ハリケンレッド「妖怪どもめ。次こそは!」
モモニンジャー「まぁまぁ、お二人とも。ともかく今は無事に勝てたことを喜びましょう。天晴くん、いつものアレ。お願いします」
アカニンジャー「よぉーし、忍ばず……」
ニンジャスレイヤー「Wasshoi!!」
シュバッ!!
シロニンジャー「って、なんでニンジャスレイヤーさんが!?」
キニンジャー「あ、行っちゃった……」
アオニンジャー「まったく、最後の最後までよくわからん奴だったな」
――そのころ、トコロザワ・ピラーでは
ダークニンジャ「外の騒ぎ、如何いたしましょう」
ラオモト「ムッハッハッハ!!」
ラオモト「……捨ておけい!!」
終わり
>>27と>>28の間が抜けていました。追記します。
九衛門「これはどういうことだ……。いったいなぜやつらが生きている!?」
ニンジャスレイヤー(ナラク)「なにィ!! フジキド、キサマ!!」
ケンジ・フジキド「そこまでだオバケめ! 俺は復讐の為にお前を受け入れたが、心まで売った覚えはない!」
ニンジャスレイヤー(ナラク)「おのれフジキドォォオオ!」
アオニンジャー「あのニンジャ、俺たちに拳を当てる手前で力を緩めた。おかげで爆発四散は免れたんだ」
キンジ「あっしのときも掛けた技を緩めてくれやした。おかげでギリギリのところで受け身をとれやした。無理な体勢でちょいと首を痛めやしたがね」
ニンジャスレイヤー「ハァ、ハァ……。キツネめ! よくも妙なジツで操ってくれたな!」
このSSまとめへのコメント
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